Franui フラヌイ + Die Strottern フランツ祭り    新シューベルティアーデ

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    Wiener Konzerthaus Mozart Saal 2019年11月11日 19時30分〜21時15分

    Musicbanda Franui
    クラリネット、バスクラリネット Johannes Eder
    チューバ Andreas Fuetsch
    アルトサクソフォン、クラリネット Romed Hopfgartner
    コントラバス、アコーデオン Markus Kraler
    ハープ、ツィター、歌 Angelika Rainer
    ハックブレット、歌 Bettina Rainer
    トランペット、歌 Markus Rainer
    トロンボーン Martin Senfter
    バイオリン Nikolai Tunkowitsch
    トランペット、歌、司会、指揮 Andreas Schett

    Die Strottern
    歌、バイオリン Klemens Lendl
    歌、ギター David Müller

    „Franzensfeste: Eine neue Schubertiade“

    Der Wanderer nach Franz Schubert D 493 (Markus Kraler/Andreas Schett)
    Frohsinn nach Franz Schubert D 520 (Die Strottern/Andreas Schett)
    Oh das is guat nach Joseph Lanner op. 1, Text: M. Schmid
    Der Tod und das Mädchen nach Franz Schubert D 531 (Markus Kraler/Andreas Schett)
    Alptraum eines österreichischen Pianisten (Marks Kraler/Andreas Schett)
    nach Tänzen von Franz Schubert (D145/2,3 & 17; D354/1; D365/17; D366/3,4 & 10; D378/2; D420/5 & 10; D681/1,2 & 5; D734/2; D783/11 & 15; D790/5; D980b)
    Der Müller und der Bach nach Franz Schubert D 795/19 (Markus Kraler/Andreas Schett)
    Der Labetrank der Liebe nach Franz Schubert D302 (Die Strottern)
    De ganze Wöd hoid schdüü, Text: Klemens Lendl, Musik: Tom Waits
    Tanz! (Franz!) nach Franz Schubert (D145/10; D365/36; D783/10 & 7; D790/8) (Markus Kraler/Andreas Schett)
    Der Morgenkuss nach Franz Schubert D 264 (Der Strottern/Andreas Schett)
    Das Wirtshaus nach Franz Schubert D 911/21 (Markus Kraler/Andreas Schett)
    Die zwei von der Pietät, Text & Musik: Josef Hornig
    In der Dunkelheit, Musik: Markus Kraler & Andreas Schett
    U1, Text: Peter Ahorner, Musik: Die Strottern
    Was soll’s? (Totengräberweise) nach Franz Schubert „Totengräbers Heimweh“ D 842 und „Totangräberweise“ D 869 (Markus Kraler/Andreas Schett)
    An einen Freund nach Franz Schububert D Anh. 1214, aufgeschrieben 1943 von Richard Strauss, und Anton Bruckner „Stille Betrachtung an einem Herbstabend“ WAB 123, Text: Klement Lendl; musikalische Bearbeitung: Markus Kraler & Andreas Schett

    曲目を書き出したら、エライことになってしまったので
    上のごちゃごちゃ部分は無視して下さい。
    ・・・いや、しかし、よくやるわ、このムジークバンダ「フラヌイ」

    読者ご存知の通り、私はもう数年にわたって
    このバンダの大ファンで
    ウィーンでコンサートがある時には、できるだけ行っているのだが

    しかしこのグループ、コンサートごとに
    様々な分野からの色々な音楽家と共同作業をして
    見事な音楽的水準を(創造性含む)聴かせてくれて
    それが数年、水準を全く下げる事なく
    というより、果敢に色々な事に挑戦しつつ
    活動しているのは、この世の世界七不思議の一つではないだろうか。

    今回はウィーンのデュオとの共演。
    チロルのドロミテに近い片田舎のグループと
    ウィーンの音楽家・・・・

    最初の掛け合いが爆笑モノ。
    アンドレアス・シェットは、いつもの通り
    マイクの前に立って、チロル訛りで話そう・・・とするところに
    クレメンス・レンドルのウィーン訛りが被さって
    まるでオペラの二重唱のようである。

    というか、お互い同士の「典型的偏見」が剥き出しになって
    いや、確かに、そういう偏見ある、絶対にある、間違いなくある
    というのを、多少なりとも類型的な形で
    ウィーンの超コンサバで
    だけど自分たちをコンサバとは思っていなくて
    ちょっと進歩的で現代的なのよ〜、という
    年配金持ちインテリの聴衆に
    よくアピールしている。
    (どういう客層が来ているかなんて
     服装と、お友達同士、あるいはカップル同士の会話で
     ばっちり明確にわかるわい)

    ・・・ちなみに、こういうコンサート
    いわゆる、一目見てわかる「外国人」はいないので
    私はたぶん、一人で目立ちまくりだったんだろうが
    目立っているアジア人が、涙流して笑いこけていたので
    まぁ、そこらへんはね。

    私自身は、こういう「秘密結社」みたいな
    ウィーンの、自称インテリ実は超コンサバの層には入れないが
    その層が楽しめるようなものは、私も楽しめます。文句ある?

    さて、プログラムの最初が Der Wanderer である。
    コントラバスのずっしりした暗い低音から始まって
    おおおお、確かに Der Wanderer 暗い曲だけど
    山から降りて来たのが
    ヒマラヤの雪男とか、ネアンデルタール人みたいに聞こえるんだけど・・・

    ところが降りて来た雪男・・・じゃなかった、山男は
    突然、行進曲で元気にドカドカ歩き出す(あらら(笑))
    メロディのフラグメントを使用しながら
    テキストはオリジナルのままで
    中間部はキュートに(いいのかそれで)
    最後は静かに静かに問いかけで終わるんだけど

    ほとんどセリフになった部分の最後の行の
    „Dort, wo du nicht bist, dort ist das Glück“
    (幸せは、お前が居ないところにある)
    という、痛切なところで

    何で客席から笑い声が聞こえるわけ???

    シューベルトのこの有名なリートを知らない人が(テキスト含む)
    今日のコンサートに一定数居るって事?????

    ついでに、シェットがマイクの前にたち
    チロル訛りで「ありがとう」と言うたびに
    客席から笑い声が起こるんだけど

    社会言語学の授業で
    「方言を喋って笑われた事があるか」というテーマが
    必ず取り上げられるのだが
    本当に笑い声が起こるんだ(驚愕)

    ・・・いや、ちょっとマウンティング気味だって事は
    自分でもわかるけど
    あまりに類型的で、ちょっと本気で驚いた。

    フラヌイの編曲とその技法については
    最初のブラームスやマーラー、シューベルトで
    度肝を抜かれてから
    私はシェットは天才だと思っているのだが

    今回も期待に背かず
    素晴らしいシューベルトの編曲を聴かせてくれて

    シューベルトも墓の下で
    ウヒウヒ笑って楽しんでいるような気がする。
    (こんな曲、ボクは書いてない!と怒って出てくるかもしれないが(笑))

    ウィーンの民謡(現代含む)をレパートリーにしているデュオの
    Die Strottern も音楽的には面白い。
    ランナーの曲にウィーン訛りのテキストをつけて
    何ともウィーンらしい曲にしているのも楽しい。

    Alptraum eines österreichischen Pianisten
    オーストリアのピアニストの悪夢、と銘打った作品は
    シューベルトのダンスを二小節ごとに別の曲をくっつけた
    コラージュみたいな作品で、もうめちゃくちゃである。

    Der Müller und der Bach は、小川はフラヌイのメンバーの
    男性コーラスで歌って、見事だった。

    Der Morgenkuss 朝のキス の曲の前に
    クレメンス・レンドルがチャーミングなウィーン訛りで

    この曲は、舞踏会が終わって
    朝になってキスする、というシチュエーションです。
    一晩中、舞踏会でイチャイチャしていたのに
    周りに他のゲストがいて
    あの、その、あの、肝心なコトが出来ないという状況の後
    やっと朝になって、あ〜、むにゃむにゃ

    というスピーチの間中
    隣の中年のカップル(推定50歳)が
    ものすごい勢いでイチャイチャしていたのが

    くそ、羨ましい・・・(本気)

    Die Strottern の U1 というリートは
    地下鉄1番線(この路線は労働者地区を通る)の駅名を歌いながら
    それぞれの駅で起こるエピソードが面白い。
    こういうのは、如何にもウィーンっぽい。

    Was soll’s? 無理して訳すと「それが何か?」って感じだが
    シューベルトの、墓守のリート2つをミックスしたもの。

    いつもの事だが
    アンドレアス・ショットからは
    インナーフィルグラーテンの田舎でのブラスバンドは
    葬式の時に、墓に行くまで行進曲を演奏し
    葬式が終わってから
    墓からレストラン(というより居酒屋って感じか)に行くのに
    同じ行進曲を4倍速で演奏して、というような話になる。

    もともとの田舎のブラス・バンドは
    葬式用の音楽隊だから・・・
    葬式のエピソードとかも語られて

    いや、う〜ん、ものすごく不謹慎なんだけど
    こういう田舎の自然な葬式の話を色々と聞いていると
    最近、周囲の人が何人も亡くなったりしているので
    現代の都会より、もっと「死」が身近な場所に居るような気分になって
    あ〜、私も、そろそろ遺書でも作っておいた方が良いかも、と
    メメントモリ的な事を考えたりしてしまう。

    最後の An einen Freund と銘打った曲だが
    これはクーペルヴィーザー・ワルツが元だそうで

    シューベルディアーデのメンバーだった
    画家のレオポルド・クーペルヴィーザーの結婚式の時に
    シューベルトが即興演奏をして
    楽譜は残っていないが
    これがクーペルヴィーザーの娘などが演奏して
    それをリヒャルト・シュトラウスが採譜したらしい。

    で、何故にそこでブルックナーが絡まってくるのかは
    シェットもムニャムニャと誤魔化していたので不明だが
    暇になったら調べてみる(かもしれない)

    (註 クーペルヴィーザーの有名なフランツ2世(あるいは1世)と
       フェルディナント1世の肖像画は
       シェーンブルン宮殿の内部見学で見られます)

    割に暗い雰囲気の最後の曲だったのだが
    ちゃんとアンコールもあって、盛り上げて終了。

    チロルとウィーンという異文化のクロスオーバー
    と言ったら笑われるかもしれないが
    やっぱりチロルとウィーンって異文化だわよ。

    フラヌイも、これだけインターナショナルになって
    人気があっても、やっぱり地元に行くと
    まだまだ偏見や問題もありそうだし。
    (以前には確か警察沙汰にまでなった。
     それこそ、閉鎖的なチロルの村社会である)

    自分たちの新しいCDの宣伝も
    12月31日の深夜コンサートの宣伝も
    抜かりなくちゃんとやっていた(笑)

    こういうコンサート、12月31日に行きたいところだが
    大晦日の、こういうコンサートには
    さすがに一人では行けない。
    (行った事があるけれど、ちょうど深夜は、カップルや友人同士で祝えるように
     幕間になっていて、一人では、ちょっと身の置き所がないのである)

    フラヌイはコンサートのたびごとに
    面白い事をやってくれるので、本当に飽きないわ ❤
    (しかも、顰蹙を承知で正直言っちゃうと
     アンドレアス・シェットのチロル訛り、すごくチャーミングで好き。
     以前奉職していた会社がチロルの会社だったので
     懐かしい(かもしれない)同僚たちの訛りっぽい響きもある)

    木曜日発表予定の資料の提出も済み
    (昨日3時間しか寝てないが)
    教授からの承諾ももらったので
    後は、話すテキストを書くだけ(まだやってないんかいっ!)
    という私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    今週の発表が終わっても
    12月初旬に、別テーマでの発表があって
    (ついでに、この別テーマの方は卒業論文その1のゼミでもある)
    他にも色々とやらねばならない事が溜まっているのに
    コンサート行ってブログ書いている私は真正のアホである(自爆)

    ヨナス・カウフマン リサイタル

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      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年10月14日 19時30分〜22時

      テノール Jonas Kaufmann
      ソプラノ Rachel Willis-Sørensen
      オーケストラ PKF - Prague Philharmonia
      指揮 Jochen Rieder

      Johann Strauss Sohn (1825-1899)
      „Eine Nacht in Venedig“ - Operette in drei Akten
       Ouverüre
       „Sei mir gegrüßt, du holdes Venezia“ - Lied des Herzogs aus dem 1. Akt
       „Ach wie so herrlich zu schau’n“ - Lied des Caramello aus dem 3. Akt

      „Rosen aus dem Süden“ - Walzer op. 388

      „Dieser Anstand, so manierlich“ - Duett Rosalinde/Eisenstein
       aus der Operatte „Die Fledermaus“ Uhren-Duett

      „Tik-Tak“ - Polka schnell op. 365

      „Draußen in Sievering blüht schon der Flieder“ -
      Walzerlied aus der Operette „Die Tänzerin Fanny Elsler“

      „Leichtes Blut“ - Polka schnell op. 319

      „Wiener Blut“ - Duett Gräfin/Graf aus der Operette „Wiener Blut“

      Robert Stolz (1880-1975)
       „Gruß aus Wien“ - Marsch op. 898

      Emmerich Kálmán (1882-1953)
       „Zwei Märchenaugen“ - Lied des Mister X
       aus der Operette „Die Zirkusprinzessin“

      Robert Stolz
       „Wiener Café“ - Walzer
       „In Prater blüh’n wieder die Bäume“
       „Wien wird schön erst bei Nacht“

      Franz Lehár (1870-1948)
       „Die lustige Witwe“ - Operette in drei Akten
       „Es lebt eine Vilja, ein Waldmägdlein“
          Lied der Hanna Glawari aus dem 2. Akt
       „Lippen schweigen“ - Duett Danilo/Hanna Glawari aus dem 3. Akt

      Karel Komzák (1850-1905)
       „Bad’ner Madln“ - Konzertwalzer op. 257

      Rudolf Siecznski (1879-1952)
       „Wien, du Stadt meiner Träume“

      アンコールに Hermann Leopoldi の In einem kleinen Café in Hernals と
      Hans Mayer の Heut ist der schönsten Tag in meinem Leben の後に
      ツェラーの小鳥売りと
      Sag beim Abschied leise Servus に加えて
      最後はゲオルク・クライスラーの Der Tod, das muss ein Wiener sein を
      歌ったらしいのだが
      私は Heut ist der schönsten Tag in meinem Leben にて
      失礼して来た。

      このコンサート・・・というか「歌謡ショー」のチケット
      一番安い席が40ユーロくらいで
      次のカテゴリーが既に90ユーロとか
      ワケわからん値段設定なのに売り切れという

      まだ衰えないヨナス人気?

      プログラムが7ユーロ50セント
      もちろん、カウフマンの出したCDの大々的コマーシャル付き。

      そのアルバムのプロモーションビデオ(ドイツ語)はこちら。



      ウィーン観光局のプロモーション・ビデオっぽい(笑)

      コンツェルトハウスの大ホールは
      舞台上にサスペンション照明がいくつも入り
      上の固定照明も色が変わって青になっていて
      床のサス明かりとか、手すりのところのスポット・ライトとかで

      南国のバラのところは舞台がピンクになったり
      愛のデュエットの時は赤くなったり
      プラーターに春が来るの曲では緑になったり

      なかなかクリエイティビティが(以下省略)
      照明係が悪いワケではないが、金のかかった舞台だなぁ。
      (まぁ、チケット、むちゃくちゃ高かったからな)

      *** さて、これにて、熱狂的なヨナス・カウフマンのファンの方は
        どうぞお引き取り下さい。
        あくまでも個人的印象の自分用メモなので
        書きたい事を書かせてもらう。チケットは自前で買ってる!

      オーケストラだけの最初の序曲で
      あれれれれれれ・・・

      これ、マイク入ってますよね?
      だって、こんなにオーケストラの音って普通響いて来ない。
      それとも、私の耳がとうとうおかしくなったのか
      ・・・と思っていたら

      登場したカウフマンがお客さまに向かって短いスピーチして
      あああああ、やっぱりカウフマンもマイク付けてる・・・

      マイク技術は昨今、目覚ましい発達をしているとは言え
      ワタシは老人だし、前時代的人間なのでマイクはキライなの。

      カウフマンの歌、バリトン領域は出ているけれど
      上の方になると
      張り上げる事はまだ出来ても、ちょっとう〜ん (・・;)
      歌ってるのオペレッタだよね・・・

      ソプラノ歌手と一緒に「こうもり」からのデュエット。
      あああああ
      これをウィーンの(耳の肥えた)聴衆に聴かせるか?

      ソプラノももちろんマイク付きで
      よって、声は充分に聴こえるものの(うるさい)
      音符、かなり外してますけど
      フォルクス・オーパーの歌手の方が
      ずっと巧いぞ、この曲は(断言)

      アイゼンシュタイン役だって、そもそもバリトンだし。

      途中に入るインストルメンタルだけど
      こういう曲って、いくつか違った編曲のオペラ・スコアがあるのか
      と思わせるほどに
      普段ウィーンで(主にニューイヤー・コンサートのビデオで(笑))
      聴いている曲の感じとは全然違って
      音は粗いし、リズムが飛び跳ねてるし
      パーカッションが微妙にズレたりして気持ち悪い。

      本気で前半だけで帰ろうかと思ったけれど
      チケット高かったから、一応、後半の「ウィーン特集」も聴いて行こう。

      う〜ん・・・
      ものすごく微妙・・・

      だって、本当に声が出てないんだもん。
      私の大好きなローベルト・シュトルツの曲とか
      別に声を張り上げる必要はないんだけど
      こういう曲を
      ヨナス・カウフマンで聴く意味がわからん。

      しかも大ホールで色とりどりの照明に照らされて
      オーケストラも歌手もマイク付きで・・・

      ウィーンの近代民謡って
      やっぱり、ウィーンの方言で
      小さなホールで
      しっとりと聴く曲ではないのか(独断・偏見・好み)

      ヘルムート・クヴァルティンガーとかで聴いちゃってるからな。
      (いったいワタシは何歳なんでしょう?(笑))

      いわゆる本当のウィーン訛りの歌を歌える歌手って
      確かに最近は出て来ていない。
      (余計な話だが、私はフィルハーモニックスのメンバーの
       バイオリニストのセバスティアン・ギュルトラーが
       自分で作詞・作曲したウィーン民謡を自分で歌うのが
       むちゃくちゃ好きである)

      その意味では
      このご時世にウィーン民謡を歌うというのは
      ニッチ・プロダクトではあるのか。
      別に声出なくても
      ウィーン訛りのディクションさえしっかりしていれば
      それはそれで良いんだろうけれど
      その「ウィーン訛り」が、やっぱりリアルじゃない(文句が多い)

      クラシックの発声から言ったら
      こういう民謡って、歌いにくいと思うんですよ。
      だって、どんどん声出なくなって来てるし。
      もちろん、ここ、高音でカデンツするかな、と思うところも
      抑えてしまって中間のドミナントで終わる。

      それと対照的に、ソプラノ歌手は
      後半は真っ赤なロング・ドレスで
      ヴィリアの歌の最後を2回とも
      3音上げてのカデンツで攻めた。
      (3音上げると、三和音の3になるので
       あまり意味がない。和声的にも不安定である)

      アンコール1曲目の
      In einem kleinen Cafe in Hernals では
      マイクの音量を上げて来た。
      (そこでワタシはもうイヤになって、次の曲の後、出て来てしまったのだが)
      いや、この歌、私、大好きですよ。
      しっとりとしてウィーンらしくて
      ただ、これ歌うのは、ものすごく難しいと思う。

      あの退廃的な物憂げさに
      ウィーンっぽい、ちょっと鼻持ちならない
      でも我慢できる程度の嫌味ったらしさと
      無意識的に醸し出される抑えられた背徳的な魅力というか
      ・・・いったいワタシは何を期待しているんだろう(自分でもわからん)

      ともかく、このコンサート
      同じ出演者と同じプログラムで
      来年1月にドイツとスイスの各都市で行われる。

      ウィーンでこういう曲を演奏しちゃうと
      ある意味、ウィーンの聴衆は
      言わないけれど、けっ、ドイツ人が何やってる
      ・・・みたいなところはあるので
      (だって周囲の年配のお客さま方には、ほとんどウケてなかった)
      ドイツとかスイスでどんどんコンサートして
      ウィーンのプロモーションをしてくれれば
      ドイツだったら、絶対にウケると思うよ、たぶん。

      まぁ、こういう嫌味ったらしい個人メモを書きながら
      そんな嫌味をぶちぶち言っていると
      ある意味、ウィーンのいやらしさに染まって来たかも、と
      ちょっと反省している私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      ある意味、最後のアンコールまで残らなくて良かったと思ったのは
      ゲオルク・クライスラーが歌われていたから。
      (しかも、Der Tod, das muss ein Wiener sein だ!!!)
      クライスラー大好きなんだけど
      あれは、クラシックの歌手の曲ではあり得ない。
      いわゆるキャバレティストの範疇で
      曲の性格が全く違う!!!

      クリスティアン・ゲルハーヘル + ゲロルド・フーバー

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        Wiener Konzerthaus Mozart Saal
        2019年10月2日 19時30分〜21時40分

        バリトン Christian Gerhaher
        ピアノ Gerold Huber

        Benjamin Britten (1913-1976)
        Purcell Realizations (1943-1959) (Auswahl)
         If music be the food of love Z379a
          (aus der Sammlung »Orpheus Britannicus«, 1692)
         A Morning Hymn Z 198
          (aus der Sammlung »Harmonia sacra«, 1688)
         Job’s Curse Z 191 (aus der Sammlung »Harmonia sacra«)
         Alleluia ZS 14 (aus der Sammlung »Harmonia sacra«)

        Johannes Brahms (1833-1897)
        Ausgewählte Lieder
         Sehnsucht op. 14/8 (1858)
         Vor dem Fenster op. 14/1 (1858)
         Vom verwundeten Knaben op. 14/2 (1858)
         Der Gesang zum Liebchen op. 48/1 (1869)
         Der Überläufer op. 48/2 (1855)
         Vergangen ist mir Glück und Heil op. 48/6 (1868)

        Modest Mussorgski (1839-1881)
         Lieder und Tänze des Todes (1875-1877)
          1. Wiegenlied
          2. Serenafe
          3. Trepak
          4. Der Feldherr

        Benjamin Britten
         Songs and Preverbs of William Blake op. 74 (1965)
          Proverb I - London
          Proverb II - The Chimney Sweeper
          Proverb III - A Poison Tree
          Proverb IV - The Tyger
          Proverb V - The Fly
          Proverb VI - Ah! Sun-flower
          Proverb VII - Every Night and Every Morn

        Johannes Brahms
        Ausgewählte Lieder
         Meerfahrt op. 96/4 (1884)
         Anklänge op. 7/3 (1853)
         Verzagen op. 72/4 (1877)
         Über die Heide hallet op. 86/4 (1882)
         An eine Äolsharfe op. 19/5 (1858)
         Die Kränze op. 46/1 (1868)
         Todessehnen op. 86/6 (1878)

        7月31日にザルツブルク音楽祭で聴いたのと
        同じプログラムのリートの夕べ。
        今回はウィーンのコンツェルトハウス
        室内楽に最も適したモーツァルト・ホール。

        リートのチクルスの固定客が多いので
        ご年配の方が異様に多い。
        いつも思うのだが、こういうご年配の方々って
        やっぱり若い頃には、クラシックとか聴かず
        ビートルスあたりに熱狂していた方々なのか
        あるいは、子供の頃からクラシック一辺倒だったのか
        ちょっと聞いてみたいような気がする。

        (だって、この年配層が全員死んだら
         もうクラシックなんてやって行けない、とかよく言われるけれど
         若い頃はポピュラー(当時はロックンロールとか?)に夢中になって
         ある程度、歳取ったら、クラシックに転向って人が多いのであれば
         今の若い世代も、40〜50歳過ぎ頃から
         この手のクラシックに流れてくる、という可能性もあるのではないだろうか。
         まぁ、私の死後のクラシック音楽界を心配しても仕方ないんだけど)

        ザルツブルクで聴いた時も
        ともかく死を扱っていて、異様に暗いプログラムで
        通向けなのか何なのか
        誰でも知っているような有名な曲は一つもない。

        最初のブロックの
        ヘンリー・パーセルとベンジャミン・ブリテンの謎は解けた。
        さすがコンツェルトハウスのプログラムには
        パーセルの音楽をブリテンがリバイバルした経過を記述していて
        ブリテンのリバイバル作曲年ではなく
        パーセルのオリジナルの作曲年が記載されている。

        いやもう、何という繊細さ!!!
        声も抑えて、徹底的に丁寧に、言葉の力を活かして
        同時にピアノの美しさといったら・・・

        ブリテン・パーセルの後、そのまま舞台上に残って
        ブラームスのリートに突入。
        これも暗い曲ばかりなんだけど
        ブリテンと比べると
        ピアノ伴奏の和声に厚みがある。

        ゲルハーヘルも、印象としてはザルツブルクより
        もっと抑制を効かせて、ほとんどストイックに響くくらい。

        その分、ムソルグスキーではドラマチックな表現を全開にした。
        ・・・けど、これ、私、歌詞が追えなくて、すごく残念。
        まるでオペラか、あるいは劇を聞いているような感じだったので
        テキストが理解できたら、全然違ったんだろうなぁ・・・(涙)
        (プログラムにはロシア語とドイツ語訳が記載してあるが
         ロシア語はロシア文字だ、私は全然読めない・・・(アホ))

        休憩の後のブリテン、
        ウィリアム・ブレイクの歌と格言は、見事だった。
        ザルツブルクの時より、更に磨きがかかった感じで
        細かい英語のニュアンスを余すところなく伝えて来ると同時に
        ピアノ伴奏の透明さが際立って
        いやもう、むちゃくちゃ良いわ ♡

        このワケわからない詩のテキストも魅力的。
        それにつけたブリテンのメロディの表現力が、また凄くて
        それを、限りなく細かい部分まで
        徹底的に拘って聴かせてくれたゲルハーヘルに感謝。

        最後のブラームスも、あくまでも抑制の効いた演奏。
        まぁ、こういう暗いプログラムって
        あそこまで抑制を効かせないと
        往々にして、あまりの暗さと大袈裟な悲しみになって
        オペラになってしまう危険性はあるだろう。

        アンコールは(たぶん)ブリテンから2曲。
        ゲルハーヘルって、いつからブリテン歌いになった?
        というより
        ブリテンって、バリトンでも歌えるのか。
        何となくブリテンの歌曲のイメージって
        ハイテノールに固定されていたので
        バリトンが、あそこまでマッチョにならず
        ストイックに透明感を持って歌うと
        バリトンでも大丈夫か、と目から鱗が落ちたような気分。

        コンツェルトハウスのモーツァルト・ホールに集まった
        年配の男女の皆さまも本当に静か。
        さすがリートを聴き慣れている感じで
        最初から最後まで
        集中できる・・・はずだったんだけど

        何故か9月30日に風邪をひいてしまい
        喉から鼻に来て
        ティッシュの大量消費をしているので
        鼓膜の調子があまり良くない(涙)

        もっとも、通常は喉から鼻の後は
        咳が出て(出てるけど)タイヘンな事になるのだが
        今回はバイキンが肺までは侵入しなかった感じ。
        (うがい薬と鼻のスプレーの大量消費で抑えた)

        もっとも、大学の第1週目は
        まだ授業がないものも多いので
        出る授業には出て、バイキン撒き散らしながら(ハタ迷惑)
        今週中には風邪を治すぞ、と
        堅く決心している私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        風邪ひいてから、やたらと眠い。
        授業中に寝そうになって慌ててしまう(汗)
        ちょっと今学期は無理しているところもあるけれど
        10月30日まではゼミの申し込み取り消しも可能なので
        まぁ、様子を見ながら・・・

        フィルハーモニック・ファイヴ

        0
          Wiener Konzerthaus Mozart Saal 2019年9月22日 19時30分〜21時45分

          Philharmonic Five
          バイオリン Tibor Kováč, Ekaterina Frolova
          ビオラ Gerhard Marschner
          チェロ Peter Somodari
          ピアノ Christopher Hinterhuber

          »Orient Express Reloaded.
          Vom Naschmarkt bis nach Hokkaidō«

          Camille Saint-Saëns (1835-1921)
           Klavierquintett a-moll op. 14 (1855)

          »Orient Express Reloaded. Vom Naschmarkt bis nach Hokkaidō«

          ウィーン・フィルのメンバーで構成される弦楽四重奏と
          ピアニストによるフィルハーモニック・ファイブのコンサート。
          今シーズン最初のコンサートに、北海道が出て来たのには驚いた(笑)

          最初はカミーユ・サン=サーンスのピアノ五重奏曲。
          室内楽をあまり聴かない私には初聴きの曲だが
          サン=サーンス、好きです。
          特別に奇抜な事をしている訳ではないのに
          実に伝統的に「音楽」そのものって感じがする。

          ただ、たぶん、サン=サーンスが
          そういう書き方をしたんだろうと思うのだが
          ピアノが目立ち過ぎ。
          ピアニストの技術が高くて
          音がクリアで、かなりの音量で客席に飛んでくるのもあるが
          これ、ピアノ部分だけで
          立派に曲になってないか?

          ピアノに負けるもんか、と
          途中で、ものすごくエモーショナルに弾き始めた
          第一バイオリンが、これまた、えらく目立って
          ピアノ対第一バイオリンの対決みたいに聴こえて来る。

          最終楽章の最初のチェロのソロと
          それに重なるビオラのソロは
          落ち着いていて、しっとりして美しい。
          (が、それにまたバイオリンとピアノが重なると(以下省略))

          サン=サーンスのこの曲、初めて聴くので何とも言えないが
          目立とうとか思っていなくても目立っちゃうピアニストと
          情熱的で無意識的に出たがりで
          ガリガリ弾いちゃう第一バイオリンの影で
          第一バイオリンを支えようとする第二バイオリンと
          引っ込み思案なビオラに
          もっと引っ込み思案なチェロという感じがする。

          技術は高くて完璧だし
          目立っちゃう楽器と
          それを支える縁の下の力持ちのバランスも
          うまく取れてはいるけれど
          面白いな、このクインテット。

          後半の「オリエント・エクスプレス」は
          最初にアフリカ調?オリエント調?のガリガリした曲で始まって
          「この曲の作曲家は誰?」というのに
          すかさず「リヒャルト・シュトラウス!」と答えた男性が
          CDのプレゼントをもらっていた。

          いやはや、こういう変わった小曲を
          リヒャルト・シュトラウスが作曲しているなんて
          弦楽かピアノのアンサンブル専攻でもなければ知らないだろう。

          その後、ドボルジャークの曲の編曲版
          チャイコフスキー プラス 他の作曲家という
          メドレーもあったような気がする(記憶力ゼロ・・・)

          そして、「オリエント・エクスプレス」のメイン・イベント(?)
          日本で新幹線に乗ったら、すごかったので
          春の海と、さくらさくらに
          ナクソス島のアリアドネの和声を加えて
          新幹線の速さで演奏します

          ・・・・って、何だこれ。

          宮城道雄の春の海は
          ほとんどオリジナルで演奏されていて
          琴じゃなくて弦楽で聴くのも、割に良い(名曲だし)

          で、その後に「さくらさくら」

          まだ仕事していた頃に
          アマチュアのコーラス団体の司会をやっていて
          何回、この曲を舞台で否応なく聴かされた事か・・・

          現役時代は既に終わったとは言え
          トラウマが残っているこの曲を
          何が悲しゅうて
          ウィーン・フィルの弦楽のメンバーで聴くハメになるわけ?

          何処にアリアドネの和音を使ったんだか
          私にはさ〜っぱりわからなかった。

          (註 「さくらさくら」は傑作です。
           それについては何も言いません。
           日本のアマチュア合唱団が、ヨーロッパで演奏する時に
           必ずこの曲を歌う事についても、私は反対はしません。
           ただ、毎回、毎回、この曲を何回も聴いたり
           はたまた、客席を巻き込んで全員で歌わせるように誘導したり
           現地の児童合唱団と一緒に練習したり
           傑作ではあっても、私はあまり聴きたくないだけの話)

          その後、中国の曲を・・・と出て来たのが
          フリッツ・クライスラーの「中国の太鼓」(笑)

          いや、あはは、確かに中国ではあるのだけれど
          日本の曲みたいに、中国のオリジナルのメロディを
          編曲する時間がなかったのね。
          (まぁ、ここで、バルトークの中国の不思議な役人の
           ピアノ・クインテット版とか出て来たら、それはコワイけど)

          その後、確かもう1曲、景気の良い曲があって
          アンコールにウィーンっぽい曲と
          クレズマー音楽から1曲。

          後半のプログラムは
          ティボール・コヴァーチがマイクの前で告知するのだが
          コヴァーチのドイツ語、わかりにくいよ〜(涙)

          発音がクリアではないので
          冗談言われてもよくわからないし
          曲目らしきものを、不明瞭な発音で言ったとたんに
          バイオリン持って席に走って戻るので

          曲目を理解した人って
          ほとんどいなかったんじゃないかしら。

          音楽家だから、スピーチを巧くしろ、とも言えないけれど
          せっかく楽しい音楽を期待して来た聴衆が
          曲目も全くわからない状態では非常に残念。

          ただ、プログラムが進むに連れて
          コヴァーチが、どんどんノリノリになって来て
          あ〜、さすがマジャールの血の騒ぎ方(爆笑)

          ・・・それにしては
          同じマジャールの血のショモダリさんのチェロはおとなしい。
          (ショモダリさんがマジャールの熱い血で
           ノリノリでプリプリに演奏するって、ちょっと想像がつかない)

          フィルハーモニック・ファイヴって
          ザ・フィルハーモニクスから分かれたグループで
          ザ・フィルハーモニクスはフィルハーモニックスと名称を変更して
          こちらもコンツェルトハウスで1シーズンに3回のコンサートをしている。

          フィルハーモニックスの方が
          エンターテインメント方向に強く動いていて
          こちらのフィルハーモニック・ファイヴは
          比較的、伝統的なクラシックの要素を残しながら
          エンターテインメントも程よいところで
          冒険はせずに止めているという感じか。

          冒険好きなら、フィルハーモニックスの方が
          面白いし笑えるとは思うのだが
          フィルハーモニックスの次の公演は
          オペラ座でのバレエとバッティングする・・・(涙)

          フィルハーモニック・ファイヴって
          ちゃんと節制があって、抑制の効いたプログラムなのに
          爆発するバイオリンとピアノがあったりして
          ちょっとアンバランスなところが、ものすごく面白いし

          音楽的には最高水準の
          ノーブルな楽しみを提供してくれるのが
          年配クラオタには楽しい。

          帰宅して真夜中に
          色々な具をぶち込んだラーメン食べたら
          お腹一杯で眠れなくなっているアホな私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          もう時効だから書いちゃうが
          日本のアマチュア合唱団のレパートリーって
          似たり寄ったりなので
          「さくらさくら」とか「花」(春のうららの隅田川)は
          よく重なるのは仕方がない。

          ちょっと頑張る指導者の方だと
          聴衆にウケるように、こちらの歌を持っていらっしゃる。

          ウィーン我が町とか(オーストリア人、ほとんど知らない)
          映画サウンド・オブ・ミュージックのエーデルワイスに至っては
          あれ、ハリウッド映画なので
          オーストリア人は誰一人知らないんだけど
          それを、その場になってから言う訳にいかない。
          先生は、この歌を、固く、こちらの民謡だと思っていらっしゃる。
          まぁ、色々とありますね(笑)

          エリーナ・ガランチャ・リサイタル

          0
            Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年9月16日 19時30分〜21時45分

            メゾソプラノ Elina Garanča
            指揮 Karel Mark Chichon
            オーケストラ Wiener KammerOrchester

            Giuseppe Verdi (1813-1901)
            Ouverture zu «Luisa Miller» (1849)
            Nel giardin del bello saracin
            (Schleierlied der Eboli aus «Don Carlos») (1867)

            Giacomo Puccini (1858-1924)
            Inermezzo 3. Akt (Manon Lescaut) (1893)

            Francesco Cilea (1866-1950)
            Ecco! Respiro appena … lo son l’umile ancella
            (Arie der Adriana aus «Adriana Lecouvreur«) (1902)

            Giuseppe Verdi
            Ouverture zu «La forza del destino» (1862/69)
            O don fatale «O verhängnisvolle Gabe»
            (Arie der Eboli aus «Don Carlos») (1867)

            Federico Chuica (1846-1908)
            Prelude zu «El bateo» (1901)

            Edvard Grieg (1843-1907)
            T’estimo (1864/65)
            (Bearbeitung: Langley)

            Stanislao Gastaldon (1861-1959)
            Musica proibita (1881)
            (Bearbeitung: Karel Mark Chichon)

            Franz von Suppé (1819-1895)
            Ouverture zu «Leichte Kavvalerie» (1866)

            Rosendo Mato Hermida (1914-1994)
            Alfonso Daniel Rodriguez Castelao (1886-1950)
            Leia (1901)
            (Bearbeitung: Durán)

            Carlos Gardel (1890-1955)
            El dia que me quieras Tango Canción (1935)
            (Bearbeitung: Karel Mark Chichon)

            Jerónime Giménez (1854-1925)
            Intermezzo (La Boda de Luis Alonso) (1897)

            Pablo Sorozábal (1897-1989)
            ¡No puede ser! (La tabernera del puerto) (1956)

            オペラ苦手だし、イタリア語も出来ないし
            スペイン語もダメという私が
            このコンサートのチケットを買ったのは
            偏にエリーナ・ガランチャの美声を聴きたかったから。

            ガランチャ発見は2006年のオペラ座でのケルビーノ役。
            すごいケルビーノが居る、と大騒ぎしていたら
            それがガランチャだったので
            当時はまだあまり知られていなかったと思う。

            オペラが苦手、というのもあるけれど
            その後はガランチャという名前が出るだけで
            だいたいチケットは売り切れで入手不可能というのが続いて(涙)
            何とか無理やり観る事が出来たのは

            バラの騎士のカンカン(あ〜、今でもヨダレが出そう)
            セヴィリアの理髪師のロジーナ(超絶技巧!)
            皇帝ティートのセストの美しさと言ったら溜息モノで
            ウエルテルのシャルロッテの迫真の演技(赤面)
            ノルマ(コンサート形式)でのグルヴェローヴァとの丁々発止
            カルメンはあまりに本人が見た目、声とも美し過ぎて(以下省略)

            アンナ・ボレーナはネトレプコと共演だったので
            チケット取れるワケがないし
            2018年のサムソンとデリラはチケット取れなかった。

            楽友協会のブラームス・ホールでのコンサートも行った。
            ただ・・・正直、ガランチャのドイツ・リートはちょっと(以下略)

            コンツェルトハウスのシリーズで
            グレート・ヴォイスの一環のコンサートだが
            これは、いわゆる「歌謡ショー」的な感じで
            オーケストラだけの演奏の方が
            歌より長かったりする。

            一応プログラムに歌詞は掲載されているけれど
            だいたいオペラのアリアとかの歌詞は決まっている(はず)だから
            私も周囲の人も
            誰もプログラムのテキスト翻訳を見ていない。

            ・・・というより、舞台に出て来たガランチャに釘付け。
            天井桟敷からは、ほんの少ししか見えないけれど
            前半は黒のロング・ドレスで
            胸元が開いていて
            谷間が見えて
            (肌色の薄い生地が入っていたようだが)
            いやもう、本当にキレイな人だな。

            背が高くて、頭が大きくて
            顔立ちがキレイで
            声の質の良さ、透明性に加えて
            ガランチャの、あの声量・・・(絶句)

            私がオペラ・グラスという名を装った
            10倍のスワロフスキーの望遠鏡で
            ガランチャ(天井桟敷から見える部分だけ)を
            ガン見しているのは
            発声のテクニックを見たいからである。
            (すぐばれそうな言い訳(汗))

            ヴェルディ苦手なんだけど
            ガランチャの、あの強靭で美しい澄んだ声で
            情感たっぷりに(でもイヤミにならず)歌われると
            本当にジーンと来る(意味わからないけど、だいたい想像はつく)

            後半は上が白のブラウスで、下は赤いロング・スカート。
            とても明るい感じにイメージ・チェンジして
            ものすごくキュート。

            陽光燦々としたスペインのイメージの曲が中心で
            ソット・ヴォーチェからフォルティッシモまで
            自由自在に使い分けて、ともかく見事。
            聴いていて、本当に楽しい。
            しかも、あの声量・・・(まだ言ってる・・・)

            アンコールが次から次で(笑)

            ガランチャのアナウンス(マイクなし)

            皆さん、私が、有名なアリアとか歌わなかったのを不思議に思いました?
            でも、理由があるんです。
            有名なアリアは皆さん、既にご存知でしょうし
            コンサートの時はいつも新しい事に挑戦したいので。
            アンコールについても、スペインの家族に電話して
            作曲者に、これを歌って良いかしら?と聞いたら
            これは本来は男性向けの曲なんだけど、と言われて
            じゃぁ、私が歌うわ!
            (これが可愛かった!!! Hier bin ich ! って、ハート直撃)

            さて、そのアンコールを歌った後
            客席から「ハッピー・バースデー」の声!!!!
            客席からハッピー・バースデーの合唱が沸き起こり
            指揮者が「では、みなさんご一緒に」と
            オーケストラで伴奏して
            全員がスタンディング・オベーションで
            ハッピー・バースデー合唱。

            知らなかったです、今日がガランチャの誕生日だったなんて(汗)
            うははは、しかもコンツェルトハウスの大ホールの
            天井桟敷で、ハッピー・バースディの曲を歌えるなんて(笑)

            ガランチャのアナウンスの声も
            はっきりと客席まで響いてくる。
            この人、普段から、この発声法で話しているのかしら。
            ご主人でもある指揮者が
            観客席に向かって「みなさんご一緒に」とアナウンスしたのは
            ほとんど聞こえて来ない(発声法が違う)

            日本から来ていた友人と
            その後、ディナー取りながら
            あの夫婦、喧嘩したら、絶対に奥さんの方が勝つよね
            ・・・とか話してしまったわ(爆笑)

            40代の最も声が充実している時期に
            ブツ切れのアリアだったとは言え
            (ガランチャの美しさは、やっぱりオペラで映える)
            素晴らしい歌唱を堪能した。

            ガランチャ、最後の音をピアニッシモからフォルテに持って行く時に
            客席に背を向けて歌い出し
            そのまま声量を上げながら客席を向く、という
            まぁ、見事にオペラちっくなテクニックも使ったもんね。

            普段行かない、こういうコンサートも
            時々は来てみると、色々な発見があって面白いし
            お誕生日という記念日に
            一緒にお祝いできたのも、一ファンとしては嬉しい。

            しかしガランチャって本当に魅力的だなぁ。
            あれだけ身体が大きくて、でもスタイル良くて
            顔が大きくて、でもバランス取れていて
            あの美声って

            やっぱり生まれついたものも大きいなぁ、と
            つくづく思う私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            ワタシ、デブだったので大声だけは結構出て
            高校時代にオペラ歌手になりたい、という野望を持っていて
            引退してから、先生についてはいるんだけど
            (学期が始まると数ヶ月サボる(笑))
            ついつい、歌手の発声法を
            舞台でもジロジロ見てしまう癖がついてしまった(汗)

            マウロ・ペーター + ヘルムート・ドイチュ

            0
              Mozarteum Salzburg Großer Saal 2019年8月20日 19時30分〜21時25分

              テノール Mauro Peter
              ピアノ Helmut Deutsch

              Franz Schubert (1797-1828)

              Ganymed D 544 (1817)
              Sehnsucht D 123 (1814)
              Rastlose Liebe D 138 (1815)
              Meeres Stille D 216 (1815)
              Wandrers Nachtlied II D 768 (1824)
              Der Fischer D 225 (1815)
              Der König in Thule D 367 (1816)
              Erlkönig D 328 (1815)
              Erster Verlust D 226 (1815)
              Versunken D 715 (1821)
              Geheimes D 719 (1821)
              An die Entfernte D 765 (1822)
              Wilkommen und Abschied D 767 (1822)

              Richard Strauss (1864-1949)

              Heimliche Aufforderung op. 27/3 (1894)
              Wozu noch, Mädchen op. 19/1 (1888)
              Breit’ über mein Haupt op. 19/2 (1888)
              Traum durch die Dämmerung op. 29/1 (1895)
              Ich liebe dich op. 37/2 (1898)
              Mädchenblumen op. 22 (1888)
               1. Kornblumen
               2. Mohnblumen
               3. Efeu
               4. Wasserrose
              Ständchen op. 17/2 (1886)
              Liebeshymnus op. 32/3 (1896)
              Ich trage meine Minne op. 32/1 (1896)
              Freundliche Vision op. 48/1 (1900)
              Wie sollen wir geheim sie halten op. 19/4 (1888)

              スイスのテノール、マウロ・ペーターを初めて聴いたのは
              2013年7月27日のグラーフェネックの前座のコンサートで
              あまりの声の清らかさとディクテーションの美しさにひっくり返って
              それ以降、私の体力と財力のある限りの追い掛けをしている。

              いやはや、何と清潔感のあるテノールなんだ。
              しかも、卓越した音感とドイツ語のクリアさ。
              技術的な巧さという意味では
              この歌手のレベルはトップ中のトップである。

              ガタイはテノールとは思えぬ良さで
              (厚みではなく、背の高さ。全体的に身体が大きい)
              なのに、声の質は低い音でもまごうかたなきテノールで
              美声で甘い声ではあるのだが
              イタリア・オペラのテノールみたいな泣き節は全くなく
              張り上げての見得も全然なくて
              声の清潔感、透明感、この上なく正確なドイツ語の発音が
              感情と理性の絶妙な狭間でバランスを取っているという
              稀有なテノールのリート歌いだと思う。

              プログラム構成は、モロに私好みというか
              ゲーテの詩による超有名なシューベルトのリーダーと
              私の大好きなリヒャルト・シュトラウスで
              しかも、Mädchenblumen が入ってる!!!!

              マウロ・ペーターの Mädchenblumen は2016年11月24日に
              楽友協会ブラームス・ホールでも聴いている。
              滅多に歌われない曲だし
              ジェンダー・スタディの人からは攻撃されそうな内容なんだけど
              私の青春時代の曲だし
              本当に素晴らしい音楽なの、ピアノも歌も ❤

              さて、最初のシューベルトのブロック。
              美しい・・・・けれど
              やっぱりバリトンに比べると、声の色の変化は少ない。
              ドイツ語がクリアで
              しかも、技術が確かなので
              高音に飛ぶところなんかは、気持ち良いほどに決まって
              不安定さを全く感じさせない。

              けど、高音のフォルテがあまり出ていない。
              Aあたりから、声が前に飛んで来ない。
              テノール歌手としては、一番張り上げたいあたりの声域だと思うのだが
              もしかしたら、張り上げないように細心の注意を払っているのかもしれない。

              その分を補うように
              ヘルムート・ドイチュのピアノがむちゃくちゃ雄弁。
              リートの伴奏という、一歩退いたところが全くなくて
              特に「魔王」なんかは
              もうピアノだけで立派に曲になってる感じで
              テノールの声が押され気味。

              いや、わかるんですよ
              あの美しい清潔感漂うテノールで
              お父ちゃんと魔王と息子の演じ分けはほとんど無理。
              だけど、あそこまでピアノが独立して
              ドラマチックになってしまうと
              歌手とピアノが対等な位置という範囲からはみ出して
              ちょっと違和感がある(個人的感想です、批判じゃありません!)

              このピアノで後半のリヒャルト・シュトラウスになったら
              どうなるんだろう?という心配は
              すぐになくなった。

              Heimliche Aufforderung の色気は
              後半の、あの、密やかな秘密のエロチックさにノックアウト。
              いや〜、あんな美しい声で
              とことん親密に歌われたら
              パーティ抜けてバラ園の草陰で
              何でもしちゃうわワタシ(妄想爆発中)

              Wozu noch Mädchen の瀟洒な軽さは
              マウロ・ペーターの声の質にもあっているし
              こういう曲だと、ドイツ語の美しさが活きる。
              いやもう、ここに登場する女の子の可愛さったらないわ。

              息の長さを活かしたフレージングが見事だったのは
              Traum durch die Dämmerung で、もうため息が出そうになった。
              クリアなドイツ語でありながら
              あくまでも密やかで滑らかな長いフレーズを繊細に歌い上げる。

              まぁ、Ich liebe dich になると
              どうしてもゴツゴツしてしまうのは仕方ないけど。
              それに、声を張り上げて歌うというタイプではないので
              多少の迫力不足は否めないが
              たぶん、それは歌手もピアニストも充分に承知の上で
              ああいう表現になったのだと思う。

              Mädchenblumen の Efeu と Wasserrose の美しさ!!!
              いや、Kornblumen も Mohnblumen も良かったけれど
              Efeu では、ちゃんと高音も美しく出たし
              Wasserrosse のピアノ伴奏の美しさと言ったら
              前半で、ちょっとでしゃばり過ぎだろ、と思っていたピアノが
              繊細な歌と相まって
              水面の輝き、光を見事に表現したのには息を飲んだ。

              Ständchen の軽々とした出だしから
              しっとりした中間部。
              Ich trage meine Minne のキュートさ
              最後の比較的派手な Wie sollen wir geheim sie halten も
              華やかに歌い上げて、あ〜、もう素晴らしい。
              わざわざ来て良かった!!!!
              (今年はウィーンでは歌わないのだ、この人)

              アンコールにシューベルトの野ばら。
              あ〜っ、この人、ちゃんとバラード歌えるじゃないの。
              シューベルトのバラードの
              Der Fischer はシュトローフェン・リートで
              多少、語り口が平坦に聴こえたのだが
              Der König in Thule は、明るい音色のテノールとしては
              かなりドラマチックに、でも行き過ぎずに表現して感心したが
              アンコールの「野ばら」は
              控えめさって何処に行った、という感じのドラマで驚いた。

              リヒャルト・シュトラウスの Nichts ! がアンコール2曲目。
              更に、私の知らないシューベルト(だと思う)を1曲。
              最後の最後に、アンコール定番(笑)の Morgen

              しかしまぁ、何てチャーミングなテノール。
              でっかい身体で、歌い終わって拍手を受ける時の
              満面の笑顔が
              声と同じように、本当に「素直」な感じがする。

              まだ30代前半の若さなので
              声を大事にして
              これからも伸びて行って欲しい。

              来年3月にグラーツでリサイタルがあるようだが
              グラーツまで遠征しようか
              真剣に考えている私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              ザルツブルクは名物のシトシト雨で20℃を切っていて
              そろそろ夏も終わりですね・・・という感じだが
              ウィーンは数日後にまた30℃を越える予報(笑)

              クリスティアン・ゲルハーヘル + ゲロルド・フーバー

              0
                Salzburger Festspiele
                Haus für Mozart 2019年7月31日 20時30分〜22時40分

                バリトン Christian Gerhaher
                ピアノ Gerold Huber

                Henry Purcell (ca. 1659-1695)/Benjamin Britten (1913-1976)
                 If music be the food of love Z379a (1945)
                 A Morning Hymn Z 198 (1944)
                 Job’s Curse Z 191 (1948)
                 Alleluia ZS 14 (1944)

                Johannes Brahms (1833-1897)
                 Acht Lieder und Romanzen op. 14 (1858)
                   8. Sehnsucht
                   1. Vor dem Fenster
                   2. Vom verwundeten Knaben
                 Sieben Lieder op. 48 (1868)
                   1. Der Gesang zum Liebchen
                   2. Der Überläufer
                   6. Vergangen ist mir Glück und Heil

                Modest Mussorgski (1839-1881)
                 Lieder und Tänze des Todes (1875/1877)
                   1. Wiegenlied
                   2. Serenafe
                   3. Trepak
                   4. Der Feldherr

                Benjamin Britten
                 Songs and Preverbs of William Blake op. 74 (1965)
                   Proverb I - London -
                   Proverb II - The Chimney Sweeper -
                   Proverb III - A Poison Tree -
                   Proverb IV - The Tyger -
                   Proverb V - The Fly -
                   Proverb VI - Ah! Sun-flower -
                   Proverb VII - Every Night and Every Morn

                Johannes Brahms
                 Meerfahrt op. 96/4 (1884)
                 Anklänge op. 7/3 (1853)
                 Verzagen op. 72/4 (1877)
                 Über die Heide op. 86/4 (1882)
                 An eine Äolsharfe op. 19/5 (1858)
                 Die Kränze op. 46/1 (1868)
                 Todessehnen op. 86/6 (1878)

                ゲルハーヘルとフーバーのリサイタルというので
                ザルツブルク音楽祭のチケットを買って
                ウィーンから私鉄の Westbahn の
                しかも60歳以上適用の割引チケット(月〜木限定)を買って
                更に、バスタブどころかシャワーもトイレもないルームを予約して
                (それでもザルツブルク音楽祭開催時は高い)
                論文ほったらかして、わざわざザルツブルクへ出かけるワタシ。

                しかもウィーンの気温30℃なのに
                ザルツブルクに到着してみたら、雨で18℃ 😱
                音楽祭用に持って来た上着を羽織って下車したけれど
                寒いです(本気)

                音楽祭の小ホール Haus für Mozart だが
                ギャラリーにかなり空き席が目立つ。

                まぁ、音楽祭の華と言うなら、オペラとオーケストラ・コンサートと
                ドームのところのイエーダーマンという演劇だろうから
                リーダー・アーベントがあまり売れてなくても驚かない。
                が、当日券を買ったのかどうかはわからないが
                とんでもない服装の人がかなり居て、ちょっと驚いた。

                ウィーンのオペラ座や楽友協会のドレスコードは
                昨今、かなり乱れて来ていて
                えっ?という人も、随分居るんだけど
                ザルツブルクもそうなっているとは思っても見なかったわ。

                プログラムの最初に、ゲルハーヘルについての記事が載っていたが
                まぁ、どこかの音楽学者が書いたものなので
                読むのにも苦労する「クソ難しい」ドイツ語で書いてある。

                知識ある歌い手が、自分の芸術的考察から
                最大限を引き出し
                自分の負担も、あるいは聴き手の負担も顧みず
                あるいは成功か不成功か
                誰かの気に入るか入らないかなどは完璧に無視
                ・・・という(意訳です)感じの事が書かれていて

                今回のプログラムを聴いてみて
                あ〜、そうなのね、とストンと納得。

                テーマは「死」である(それは間違いない)
                パーセルの曲は、ブリテンも一緒に載っていて
                しかも作曲年代がどう見てもブリテンなんだけど
                プログラム記載によれば
                パーセルがまだ生きていた時に印刷された曲と
                死後に未亡人が出した本から・・・と書いてあるのだが
                よくわからん。

                英語のリートだし
                最初の曲の歌詞は、音楽の愛とか、そういうモノだと思うのだが
                それにしては、テンポ遅めで
                メリスマがばっちり入って
                さすがゲルハーヘルで、メリスマの音を一つも違わず
                見事に歌ってはいるのだが
                でも、やっぱりバリトンのメリスマで、ちょっと重い感じがする。

                続く2曲は、どこかのキリスト教のお坊さんが作った詩で
                罪を悔いて死に臨むとか
                ヨブの話(あ〜、これも暗い)から
                どんな金持ちも貧乏人も、王も奴隷も
                死によって差別なく、煩わされない静かな死に赴くとか

                ・・・・・・あああああ、暗いわ、暗い!!!!

                ドイツ語の歌詞になると
                ゲルハーヘルの美しいドイツ語が生きてくる。
                (え〜、すみません、ワタシ、英語が苦手なもんで・・)
                英語で暗いリートを歌っている時より
                少し、声が明るくなって
                声の色合いが変わってくる。

                ブラームスのリートだけど
                かなりマイナーな部類のものじゃないのかなぁ。
                もっとも、私の知識のなさが原因かもしれないが。

                ただ、これもまたテーマが別れだし
                3番目の曲は死にゆく少年の話。

                Der Überläufer は、狩人に恋人を取られる男性の話で
                わっはっは、水車小屋の娘もそうだったけど
                狩人って、やっぱり当時の女性には魅力的な存在で
                しかも、当時のインテリ男性(自称を含む)には
                羨ましい存在だったんだろうなぁ、と
                ついつい関係ない事まで考えてしまう有様。

                最後の歌の暗さも半端じゃない。
                (幸福も健康も過去の事・・・って言う歌だから)

                とことん落ちるところまで暗く落ちていくが
                ゲルハーヘルの深い美声は素晴らしいし
                それにも増して、フーバーのピアノの
                技術的な完璧さに加えて
                抑えられた繊細さのバランスが見事。

                ゲルハーヘルの歌と、しっかり対等に立ちながら
                一緒に溶け合っての、高い芸術性には舌を巻く。

                以前は感情的に爆発しがちだったところもあったのだが
                フーバーのピアノ、ものすごく透明感が出て来て素晴らしい。

                ムソルグスキーの「死の舞踏の歌」
                プログラムにはドイツ語と英語が記載されているけれど
                歌われるのはロシア語(だと思う、たぶん)

                よって、全く内容わからず
                ただ、ものすごくドラマチックで劇的で
                しかも、ロシア的に暗い。

                でも、こういうのって、言語を大事にする歌い手だから
                たぶん、完璧にロシア語を歌ってはいるのだろうが
                それを理解するためには
                聴き手も、本当はこの言葉をマスターしていなければならないはず。

                その意味では、ロシア語がわからないというのは
                歌を聴くという楽しみが半減しているだろうと思うのが残念。

                最後の歌なんか、むちゃくちゃ劇的だったんだけどなぁ。
                まるでオペラを聴いているような感じだったから
                ストーリーが理解できていれば、楽しみ方が違ったんだろうと思う。

                後半はベンジャミン・ブリテンの
                ウイリアム・ブレイクの歌と格言。

                ウイリアム・ブレイクの詩は不思議な印象を残す。
                いや、あくまでも「詩」という、私の理解範囲を越えた芸術なんだけど
                監獄は法律の石で、娼婦宿は宗教のレンガで作られている、とか
                鳥は巣、蜘蛛は網、人間は友情
                朝に考え、昼に行動し、夕べに食事して夜は寝ろ(意訳)とか

                以前、コンサートでの初演曲の題名がこれだったので
                えっ?この曲、1時間かかるのか?と驚いた(実際は20分に満たなかった)
                Eternity in an hour とか

                いやだから、あまりに高尚なので、私には全然わかりませんが
                でも、これも全体的に、何だか暗い。

                もちろん、私の英語理解力がない、という事もあるのだが
                ゲルハーヘルの英語の輪郭が、あまりハッキリしていないというか
                美声で美しく(しかも暗く)歌っているのに
                何だか焦点が惚けているように聴こえる(主観的印象です)

                ブラームスのドイツ語になると
                やっぱり声の色が多少明るくなって
                焦点を結ぶのは、私の主観的印象なんだろうけれど
                不思議な現象ではある。

                しかし、2番目の Anklänge なんて
                森の中に家が1軒だけ建っていて
                静かな夕暮れに女の子が自分の花嫁衣装を縫っている
                ・・・という、比較的平和な歌詞なのに
                ついている音楽が、むちゃくちゃ暗くて

                ブラームス20歳の時って
                何て暗い青春(女性に対する謂れのない嫉妬を含む)だったんだろう
                ・・・いやいやいや、別にブラームスの人生に何を言うつもりもないが。

                何だかもう、泣いたり別れたり死んだり
                私には愛も幸福もやってこない、と、ひたすら落ち込んだり
                そんな歌ばっかり聴かされて
                ゲッソリしていたのだが

                An eine Äolsharfe からの最後の3曲は
                (まぁ、最後のタイトルは「死への憧れ」というとんでもないものだが)
                多少なりとも
                いわゆるロマン派の繊細な美しさが表面に出て来て
                救いがあった。

                う〜〜〜ん、でも、これだけ暗い曲をよくぞ集めた・・・って感じか。
                まるでレクイエムか、恋人が亡くなったお通夜とか
                自分に余命宣告がされた時の気分というか(そんな気分は知らないが)

                聴いていて、単純に「楽しめる」というところからは
                かなり離れたところにある。

                だから私は盛大に拍手できるような気分ではなかった。
                隣の人がブラボー・コールを繰り返していたのが理解範囲外。
                このプログラムで、よく「ブラボー」と叫ぶ気になれるな。

                アンコールは2曲とも英語の歌。
                う〜ん、私の英語能力のなさが悲しい。

                明日、会員発売になる10月2日の
                ウィーンのコンツェルトハウスのゲルハーヘルのリサイタル
                ちらっとプログラム見ていたら
                何と、今日と全く同じプログラムである事が判明。

                ちっ、だったらザルツブルクにわざわざ来なくても良かったのか
                ・・・とは思いませんが(笑)

                やっぱり、ザルツブルクの聴衆って
                ウィーンと比べて静かだし、椅子も軋らないし
                しかも、このプログラムでブラボー叫ぶ人も居るし
                その意味では、まぁ、ドレスコードはともかくとして
                それなりに楽しめた(咳する人もいなかったし)ので
                それはそれで満足ではある。

                さて、明日のチケット発売開始時刻に
                どこでどうやってチケットを入手するか
                真夜中過ぎに頭を痛めている(でもブログは書いている(呆))私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                マルティン・グルービンガー ザ・パーカッション・プラネット

                0
                  Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月17日 19時30分〜22時

                  Martin Grubinger
                  The Percussive Planet Ensemble

                  マルチ・パーカッション Martin Grubinger jun.
                  パーカッション Martin Grubinger sen., Leonard Schmidinger, Rainer Furthner,
                  Slavik Stakhov, Rhani Krija, Alexander Georgiev
                  ドラム Sebastian Lanser
                  エレキバス Heiko Jung
                  エレキギター Alexander Jung
                  キーボード Jan Eschke
                  ピアノ Per Rundberg
                  トランペット Martin Angerer, Aneel Soomary, Andreas Pranzl, Axel Mayer
                  トロンボーン Gerald Pöttiner, Philipp Fellner, Bernhard Holl, David Zuder
                  サクソフォン Alexander von Hagke

                  音響技術 David Horn

                  „The Best of Percussive Planet“
                  John Williams (*1932) The John Williams Special Edition Suite

                  天才マルティン・グルービンガーを追いかけて数年。
                  なのに、いつまで経っても若いしキュートだし
                  天才振りには、ますます拍車がかかって
                  体力も記憶力も、運動神経も音楽性も、飛び抜けている。

                  今回のパーカッション・プラネットは
                  事前にお客さまから「何を聴きたい」かアンケートして
                  お客さまの希望に合わせた、お好みコンサートの趣向。

                  ・・・そう言えば、コンツェルトハウスから
                  どうぞ投票して下さい、みたいなメールがあったな(忘れてる)

                  コンツェルトハウスの舞台一杯に広がる
                  パーカッション楽器に加えて
                  後ろにはドラム・セット、トランペットにサクソフォン
                  ずらっとトロンボーンが並び
                  下手(しもて)にはピアノとキーボード。

                  両脇には、大きな和太鼓が2つあって
                  上手(かみて)の奥の暗くなったところには
                  音響技術者がミキサーの前に座っている。

                  マルティン・グルービンガー(ジュニア)がマイクでご挨拶。
                  コンツェルトハウス大ホールは満杯である。

                  昨日のグバイドリーナと何という違い・・・
                  しかも若い人というよりは
                  私くらいの年配が多い(少なくとも貧民席には・・・)

                  「みなさんの投票で決まった第5位から第1位までの曲を演奏します。
                   でも、まずは僕たちの大好きなジョン・ウィリアムスを
                   本人の許可を得て組曲でアレンジしたので聴いて下さい」

                  いや〜、ド派手、というか景気が良いというか
                  ブラスにパーカッション総出で
                  ジョン・ウイリアムスの映画音楽が
                  時々、ジャズ風になったり
                  (というより、あれは、かなりの確率で「ずれた」ような気がするが(笑))

                  変拍子のリズムになったり
                  トランペットのソロがあったり
                  色々と楽しい。

                  その後、アンケートの集計で
                  まずはバーンスタインのミュージカル
                  ウエスト・サイド・ストーリーから「アメリカ」

                  「2分ほどの曲なので、編曲して4分半にしてみました」
                  ・・・という事で
                  マルティン・グルービンガー(ジュニア)の
                  マリンバのソロもたっぷり聴ける。

                  パパ・グルービンガーは
                  ジョン・ウイリアムスの曲の時から
                  後ろのトランペットやトロンボーンにキューを出して
                  指揮者みたいな役割をしている。
                  (後半は、指揮してると思ったら、とんでもない事をやったり(笑))

                  その後も、ピアソラのリベルタンゴやハービー・ハンコック
                  最後は一位になったザヴィヌルまで

                  ただのコピー・バンドと思ってはいけない(断言)
                  各曲を、パーカッション・プラネット用に
                  徹底的にアレンジし直している。
                  (よって、このアレンジでは本日が初演です、というのもあり)

                  途中で
                  「皆さんからのリクエストではないのですが
                   和太鼓を入手したので、和太鼓の曲を演奏させて下さい。
                   日本の作曲家の曲と組み合わせてみました。
                   まずはマリンバのソロで始まって、和太鼓
                   その後、メロディが入るのですが
                   これが、ゲーム音楽みたいで、うちの子供が夢中で・・・」

                  うはははは、この立派な大太鼓、どうやって手に入れたんだろう?
                  (大太鼓2つ、それぞれ置き台あり、小太鼓1つ。もちろん、様々なバチ)

                  しかも、4人のパーカッショニスト
                  しっかり和太鼓のテクニックを完璧に習得してる。

                  大太鼓2つは5度のインターバルで調整されていて
                  ちょっと祭り太鼓に聴こえるし
                  最後はパーカッション4人と小太鼓のグルービンガーで
                  4度インターバルの、和楽器特有の掛け声まで。

                  すごいなぁ、現状だけに満足せず
                  いつも新しいもの、面白いものを追いかけて行く気力(と体力)。

                  もちろん、主人公は天才グルービンガー(ジュニア)。

                  ジュニアと書くと子供みたいだが、お父さんが同じ名前なのである。
                  1983年生まれなので、36歳。
                  私が「発見」して騒いでいた時には20代だった筈なので
                  月日が経つのは早い・・・
                  (でも、あの頃と見た目が変わっていないのは何故だ?)

                  どの曲でも、主人公的な意味合いがあって
                  マリンバのソロとか、途中のパーカッションのソロとか
                  他の人の数倍は弾いているのだが
                  疲れを見せず
                  (司会もやっているので、さすがに激しい曲の後は
                   マイクを持つと、息が早いのが聞こえて来たが)
                  しかも、これだけの様々な楽器を、様々な曲で演奏するのに

                  全部、頭の中に入ってるんですね。
                  (複雑な曲もあるし、すべて暗譜って・・・驚嘆する)
                  他のスタッフが演奏している時でも
                  ちゃんと見てコントロールしてる。

                  あれだけハードな演奏を次から次に
                  超絶技巧で暗譜でやりながら
                  「演奏している時が人生で一番幸せ」という印象。

                  天才が天才たる所以だろうが
                  時間があったら、朝から夜中まで何かを叩いているタイプだなぁ、きっと。
                  いや、時間がなくても、何か手近なものを叩いているかもしれない(笑)

                  第一位と第二位(第二位が誰の曲だったか聞き取れなかった、すみません)を
                  組み合わせて、ソロも入れて、組曲にしちゃいました、というのが
                  いや〜、凄かったです。

                  様々なソロが入る(他の曲でも)が
                  後ろに並んでいる金管楽器は、ソロのプレイヤーが前に出てくるし
                  それ以外のソロは、ピアノだったりドラムだったり
                  エレキ・ギターやキーボード、タムタムもあったな
                  もちろん、グルービンガー(息子)のマリンバや
                  シロフォンなどもあって

                  それぞれのソロの後は、ちゃんと客席から拍手が起こる。
                  言ってみれば
                  1700人収容できる巨大なライブ・ハウスって感じ。

                  パパ・グルービンガーは指揮に徹するかと思ったら
                  後半、カラカス振りながら指揮しているし(爆笑)

                  何と、笛?みたいなものを吹きながら
                  舞台前方に出て来て
                  ムーン・ウォーク? いや、私はわからんが
                  すごい見事なダンスを繰り広げてくれた(客席大爆笑)

                  良いなぁ、こういう雰囲気。
                  最後の一位と二位組み合わせの曲は、それだけでかなり長かったが
                  インプロヴィゼーションのソロありで
                  しかも、最後の最後で
                  客席の観客に歌わせて

                  ・・・それがね、ザヴィヌルの有名なメロディで
                  みんな知っているものなのだが
                  客席の歌、ちゃんと長3度のインターバルで三声の構成になってる・・・

                  グルービンガーが舞台から
                  はい、ピアニッシモで・・・と指示を出した時の
                  人数の多いコーラス特有の、あの柔らかい響きが
                  完璧な三和音でホールを満たした感じって
                  ちょっといわく言い難い。
                  (強いて言えば、マーラーの交響曲2番のコーラス・ミステリオーソに近い)

                  いや驚いた、ウィーンの聴衆、侮れない。

                  みんなを巻き込んで
                  ノリノリのクロス・オーバー。
                  クラシック・・・ではないけれど
                  じゃぁ、完璧ポピュラーと言うには
                  あまりに演奏やアレンジのレベルが高くて
                  演奏者も聴衆も、目指すところが、ものすごく上にある。

                  鳴り止まない拍手に
                  グルービンガー(息子)がマイクで
                  「実は明日はチャリティーで同じコンサートをやります。
                   中央駅の CAPE 10 でやりますので
                   よろしかったら来て下さい」と、うまく宣伝(笑)

                  調べてみたらあった。
                  ここ の下の方にポスターが出ている)
                  オープン・エア(収容人数2000人)で、屋台とかも出るらしい。
                  明日6月18日17時開場で入場料20ユーロ。
                  うち10ユーロは寄付されるとの事。
                  マルティン・グルービンガーが登場するのは20時から。

                  明日の夜は現時点で予定がないので
                  行っても良いかな、という気もするが
                  それよりも何よりもプロジェクトの準備が・・・(冷汗)

                  来週の試験は諦めました(あっさり)
                  秋までにちゃんと勉強して、秋に3つ試験を受ける事にする(断言)

                  とか言いつつ、夏休みは夏休みで
                  論文で手一杯だったらどうしよう?と
                  この時期になると急に戦々恐々とするアホな私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  いやこの間、マスター過程の同僚(同世代)に話を聞いたら
                  引退してから2年はのんびり過ごし
                  それから、大学行こうかな〜、とあちこちの講義に潜り込み
                  面白そうだ、とこの専攻を選んで
                  バチュラー過程はやってみたものの
                  あまりに大学の学業がしんどいので
                  今は好きな講義だけ出て、論文も書かず、試験も受けず
                  ・・・という状態らしい。
                  私も、そういう感じでゆっくりやろうかしら・・・
                  (性格的にせっかちなので無理かもしれない)

                  イグーデスマン&ジョー

                  0
                    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年5月6日 19時30分〜22時

                    バイオリン、ダンス、歌 Aleksey Igudesman
                    ピアノ、歌 Hyung-ki Joo
                    バイオリン、ダンス、歌 Hillary Klug
                    ピアノ、歌 Yu Horiuchi
                    バイオリン、ダンス Alexandra Tirsu
                    パーカッション Ananda

                    Ein musikalisch verrückter Abend mit Igudesman & Joo

                    コンサート当日のお昼頃に
                    コンツェルトハウスからメールが入って
                    予定されていたユジャ・ワンが体調不良のためキャンセル・・・って
                    当日の昼?????

                    コンサートそのものは別のキャストで催行されるとのこと。
                    ユジャ・ワンの写真の入ったプログラムの中に
                    1枚、プログラム変更のピラピラした紙が入っている(笑)

                    こんなに急なキャンセルのお知らせ、ということは
                    ユジャはお昼以降にリハーサルして
                    そのまま本番、という予定だったんだろうなぁ。

                    イグーデスマンとジョーが集めたスタッフが
                    パーカッション、バイオリン2名、ピアノ1名。
                    ピアノはジョーの奥さまだからわかるとして
                    バイオリン2名のうち、1人はフィドルを踊りながらバイオリンを弾き
                    もう1人はモルダヴィア出身のむちゃスタイルの良い美人で
                    あんたはバイオリンのユジャ版か、と思うほどに
                    ボディコンのミニドレスで
                    バイオリン弾きながら、イグーデスマンと一緒に踊るわ踊るわ。

                    変わった才能のある人のまわりには、変わった才能のある人が集まる。

                    パーカッションの男性は・・・ちょっとその存在が謎だったけれど
                    出演者の誰かの関係の方ですかね?

                    急な変更なので、当然ながら、持ちネタで何とか、というのはあるだろうし
                    きっとリハーサルもバタバタしたと思うのだが
                    サービス精神満杯のパーフォーマンスになった。

                    ここに出演した Hillary Klug というキュートなバイオリニスト
                    フィドル踊りながらバイオリン弾くんですよ。
                    よーつべのチャンネルをお持ちで
                    紹介ビデオがあったので貼っておく。



                    キュートな白いミニドレスとブーツで
                    バリバリ演奏しながら踊るダンスは、すごく楽しい。

                    イグーデスマン&ジョーを長年追いかけているので
                    ネタはほとんど知っていたが
                    (モーツァルトのトルコ行進曲のバリエーションとか
                     掃除のおじさんとイグーデスマンの絡みとか
                     ジェームス・ボンドとモーツァルトとか
                     バッハの無伴奏曲のピアノ伴奏版とか)
                    ピアニストのレンタル、あるいは購入のスケッチは初めてだったと思う。
                    アイデアとしては、まぁまぁだが、新ネタと思えば楽しい範囲。

                    ただ、このパーフォーマンス、すべてマイク付き。
                    バイオリンにもマイクが付いているので
                    多少、音が大き過ぎて、キンキンする事がある。
                    (コンツェルトハウスの音響技術者は優秀なので
                     それほど気にはならないし
                     歌っている間のマイクの調整が、かなり見事で
                     音響技術者の優秀さに舌を巻いたところもある)

                    パーフォーマンスは英語、と書いてあったけれど
                    英語とドイツ語を混ぜて、かなりドイツ語での表現が多かった。
                    イグーデスマンがドイツ語が上手いのは知っていたが
                    ジョーもドイツ語、すごく出来るじゃないの。
                    今までジョーのドイツ語を聞いた事がなかったので
                    ちょっと驚いた。

                    隣の年配の女性と、笑いながら目を見合わせて
                    ちょっとお話ししたら、初めてだったようで
                    そりゃ、初めてだったら、ネタばれがないから、楽しいだろう。
                    一回でファンになってしまったらしく
                    次にパーフォーマンスするなら、また来るわ、と興奮していらした。

                    ジョーク音楽に一時期ハマっていた事があって
                    こういうジョークの公演には、色々と行ったけれど
                    イグーデスマン&ジョーは、その中でも
                    比較的、私の笑いのツボにはハマる。

                    ネタばれが多くなると
                    次はどうしようかなぁ、と、よく考えるのだが
                    (ついついマンネリでも行ってしまうしつこい私)
                    でも、あのサービス精神は見上げたものだ。

                    いわゆるポピュラーものなので
                    一曲ごと、あるいは1スケッチごとに拍手があるのを考慮しても
                    22時まで、びっしりのプログラムが
                    あっという間で驚いた私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                    ユリアン・ラックリン + デニス・マツエフ

                    0
                      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年4月23日 19時30分〜21時40分

                      バイオリン・ビオラ Julian Rachlin
                      ピアノ Denis Matsuev

                      Dmitri Schostakowitsch (1906-1975)
                       Sonate op. 147 für Viola und Klavier (1975)

                      Johannes Brahms (1833-1897)
                       Sonate A-Dur op. 100 für Violine und Klavier (1886)
                       Sonate d-moll op. 108 für Violine und Klavier (1886-1888)

                      アンコール
                      Fritz Kreisler: Liebesleid
                      Dmitri Schostakowitsch: Polka (Das goldene Zeitalter, Ballett op. 22)
                      Jascha Heifetz: Estrellita
                      Camille Saint-Saëns: Introduction et Rondo capriccioso a-moll op. 28 für Violine und Orchester

                      熱心な読者はご存知の通り
                      私が食指を動かすのはオーケストラであって
                      ソロは(ドイツ・リートの男性歌手除いて)まず行かない。

                      その上、バイオリンかビオラとピアノという組み合わせ
                      予備の知識も音楽的知識もゼロなのだが
                      コンツェルトハウスのチクルスに入っていて
                      あっ、これ、オーケストラじゃない、というのは
                      会場に入ってから気がついた(舞台にピアノしかなかった)

                      まぁ会場入っちゃったし・・・
                      それにしてもギャラリー(貧民席)入りが悪いぞ。
                      チクルスなので、周囲の人はほとんど常連のはずだが
                      その常連さんが、ごっそり欠けている。

                      裏切り者・・・(意味不明発言)

                      前半はドミトリー・ショスタコーヴィッチの
                      ビオラとピアノのためのソナタ。

                      ・・・暗いっ!!!!

                      イースターの時は天気良くて春☀って感じだったのに
                      曇りで雨降って、急に冬に戻って寒くなった今日
                      こんな暗い曲を舞台で演奏されると
                      うわあああ、寒くて暗くて救いのないロシア人メンタリティ(偏見)

                      ショスタコーヴィッチって
                      共産主義バンザイのプロパガンダ曲やら
                      リアルなセック○顔負けの舞台音楽まで作曲しているのに
                      根本は、むちゃむちゃ暗い人だと思う。
                      何なんですか、この救いのなさは・・・
                      (そう言えば、バイオリン協奏曲もそういう感じだった)

                      晩年の作品で、ともかく死に対する恐れがあった
                      みたいな書き方がプログラムでされていたけれど
                      恐ろしく暗くて
                      かと言って、交響曲15番みたいな不気味さはないけれど
                      嘆き悲しんでいる、というワケでもなさそうなのに
                      ドロドロと暗い。

                      最後にベートーベンのピアノソナタの引用が出てくるけれど
                      (月光である、もろにわかる)
                      それでも、明るく終わるわけじゃないし・・・
                      こんな天気の日に、これ弾かれたら、ちょっと落ち込む。

                      ビオラの音って落ち着いた感じで美しいなぁ。
                      ラックリンのビオラ、すごく好きかも。
                      丁寧で一つ一つの音に拘って
                      温かみのある鋭くなりすぎないクリアな音が伝わってくる。

                      この間、音響分析の課題で
                      バイオリンとビオラの音比べをしたばかりなので。
                      ついつい、頭の中には図表が浮かぶ。
                      読者の皆様にも公開してしまおう。





                      どちらがビオラで、どちらがバイオリンか
                      一目瞭然でしょ。

                      後半のブラームスはバイオリンとピアノ。
                      最初の曲で、やっと太陽が射して来た、バンザイ。
                      会場の気温もちょっと上がったような感じで
                      あ〜、春が来たっていう気分。

                      しかしこうやって聴いてみると
                      ブラームスってピアニストだったんだなぁ・・・
                      ピアノのアレンジメントの美しさが尋常じゃなくて
                      なんか時々
                      これ、バイオリン要らないんじゃ?とか思ってしまう。
                      (バイオリン・ソナタじゃないもんね。
                       バイオリンとピアノのためのソナタだから楽器は対等だ)

                      マツエフのピアノが個性的で目立つ、というのもある。
                      まぁ、バイオリンに比べたら、ピアノの多重音響は絶対に有利だし
                      それを、マツエフの重量のある
                      まるでブルドーザーみたいなピアノで演奏されたら
                      ちょっとバイオリンがお気の毒。
                      いや、ラックリン巧いですよ。
                      それに2人の息もピッタリだし
                      でも、マツエフ、ガタイもでかいし
                      見た目も出てくる音楽もブルドーザーなので
                      ・・・あ、書けば書くほど、自分の馬脚を現すので止めておく。

                      アンコールにフリッツ・クライスラー
                      多少細めのバイオリンの音だが
                      こういうものを弾かせると
                      ラックリンの持っている文化が
                      ウィーンに根付いているのがちょっとわかる(ような気がする)

                      アンコール2曲目
                      ラックリンが「ショスタコーヴィッチですがポルカです」とアナウンス。
                      バレエ音楽の一部なので、これは、そんなに暗くはない。

                      もう終わりかと思ったら
                      3曲目のアンコール、ハイフェッツと情報にはあったが
                      ポピュラー曲っぽい有名な曲で
                      ラックリンのバイオリンの音色の甘い事と言ったら
                      これは惚れます ♡
                      こういう曲はブルドーザーより華麗な花束でしょう(謎発言)

                      最後にサンサーンスの華やかな曲で締めて
                      最後まで残った聴衆は大喜び。

                      室内楽は基本的には行かないけれど
                      時々なら悪くはないかも・・・と
                      ついつい思ってしまった私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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