ルル 国立オペラ座

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    Wiener Staatsoper 2017年12月15日 18時30分〜22時30分

    Alban Berg
    LULU
    Oper in drei Akten
    Orchestrierung des 3. Aktes komplettiert von Friedrich Cerha
    指揮 Ingo Metzmacher
    演出 Willy Decker
    舞台・衣装 Wolfgang Gussmann

    ルル Agneta Eichenholz
    ゲシュヴィッツ公爵夫人 Angela Denoke
    劇場クローク・母親 Donna Ellen
    ギムナジアスト・グルーム Ilseyar Khayrullova
    医者・警察・教授 Konrad Huber
    画家・黒人 Joerg Schneider
    シェーン博士・切り裂きジャック Bo Skovhus
    アルヴァ Charles Workman
    シゴルヒ・老人 Franz Grundheber
    調教師・アスリート Wolfgang Bankl
    王子・執事・公爵 Carlos Osuna
    劇場支配人・銀行家 Alexandru Moisiuc
    15歳の子 Maria Nazarova
    絵画の買い手 Bongiwe Nakani
    ジャーナリスト Manuel Walser
    召使 Ayk Martirossian
    Orchester der Wiener Staatsoper
    Buehnenorchester der Wiener Staatsoper

    アルバン・ベルク未完のオペラ(フリードリヒ・チェルハが追補)のルルが
    今シーズン、オペラ座で上演されるので
    ともかく行かねば・・・と
    ワタクシ的にはかなり高い席(40ユーロ近く)を注ぎ込んで
    天井桟敷で聴いて来た。

    いやあああ、良かったです。
    18時30分〜22時30分という上演時間にはちょっとビビるが
    冗長という感じはほとんどなくて
    歌手陣も演出も舞台も、見事にキマっていた。

    舞台がどういう感じかは
    オペラ座のサイトにあるので、ぜひご覧下さい。

    舞台は二層に分かれていて
    上の階段のところには、俳優さん(だろうと思う、コーラスじゃなかった)が登場。
    歌手も時々、上に移動して
    梯子で下まで降りて来る。

    オペラが始まる前に
    舞台中央の梯子の上に
    ものすごくスタイルの良い女性が
    下着姿で股乗りになって、微動もしないので

    あら、バレエ・ダンサーでも持って来たのかしら
    ・・・と思っていたら
    驚くなかれ、これがルル役のソプラノ歌手だった!!!(+_+)

    この悪女だか何だかよくわからんルルの存在感がスゴイ。
    その肉体の魔力に魅せられる男性たちの滑稽さ。

    シェーン博士のスコフスが、また見事にこの役に合っている。
    ルルの最初の結婚相手は
    浮気場面を見て、あ〜っと叫びながら降りて来て
    その場で心臓発作で死んでしまう役。
    (男性は一人で数役をこなすので後でまた登場する)

    後釜に座った画家のテノールのシュナイダーは
    たまごっち体型だが声は出る。
    それに、あのコミカルな役はたまごっちの方がリアル感(笑)

    対してアルヴァは、優男のイメージだが
    これが歌手のチャールス・ウォークマンとピッタリ合っている。

    バンクルは相変わらず、すごい声量で深いバスだし
    グルントヘーバーって、もう80歳なんだけど
    あの深いバスが、まだ充分に、いや充分以上に通るって
    いやもう、信じられない人だ。歳を全く感じさせない。

    他の歌手も、脇役まで含めて
    演技達者で、動きもあって
    演劇的に見ても退屈しない。

    上とか下で動くかなりの数の俳優さんたちが
    かなり効果的に使われていて、これは上手い。

    下賤な言い方をしてしまうと
    いわゆるデバガメみたいな退廃感が漂っていて
    最後の切り裂きジャックのシーンでは
    最も効果的な使い方をされていた。

    のだが・・・

    ご存知、国立オペラ座では今シーズンから
    手元の画面で、歌詞の対訳を見る事ができて
    嬉しい事に日本語もある。

    最初は、わっはっは、わかりやすいぞ・・・と
    日本語を見ていて
    ばっちり翻訳が見られて嬉しかったのだが

    第三幕の翻訳
    あれ、何ですか????
    グーグル翻訳か何かで自動翻訳して
    その後、誰も手を入れていないとか????

    まず翻訳がヘン。
    誤字・脱字もある。
    直訳で内容的に何かおかしい、という部分に加えて

    女性のセリフが男性言葉になっていて
    アルヴァ(男性)のセリフがお姉言葉になってますが・・・(絶句)

    最初の辺りの翻訳は
    ああ、巧く訳されているなぁ、と感心するところもあっただけに
    最後の手抜きはちょっと残念。

    歌手陣のドイツ語はかなりクリアなので
    聴いていればドイツ語でも理解できるけれど
    (で、そのドイツ語の内容と日本語の翻訳が直訳になり過ぎて
     かなり苦笑した部分が・・・)
    できれば、最後まで気を抜かずに
    ちゃんとした翻訳にして欲しかったと思う。
    (でないと、最後の内容、さっぱりわからんです)

    結構な空き席があって
    立見席の人がみんな黙って移動していたが
    (途中で帰った観客も多かったし・・・長いからね)
    私は貧民席(ただし最貧民席ではなく)で立見席の前で
    後ろで、間奏曲になると、ずっと小声でお喋りしている人が
    何人も居て
    (時々誰かがシッ!と怒っていたが、また次の間奏曲の時に始まる)
    え〜い、間奏曲はお喋りの時間じゃないぞ!!!

    アルバン・ベルクの曲って
    オペラの言葉に寄り添い
    きちんとドイツ語のイントネーションを音楽に組み込んだ上で
    12音技法も使っているとは言え
    実に音楽的に響くのは奇跡みたいなものだなぁ。
    (例のバイオリン協奏曲なんかもそうだけど)

    次の国立オペラ座は、オペラではなく
    またバレエ、しかも、かなり続けて行く予定の私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    あと1週間ちょっとでクリスマスって
    まだ信じられない気分だけど

    プライベート用に使っている MacPro が本日動かなくなってしまい
    修理に出しているので
    仕事用のウインドウス機を使って書いて
    何だか違和感。
    でも、数日でこれで慣れてしまうと
    Mac が戻った後、また違和感との闘いかな(笑)

    ダフネ 国立オペラ座

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      Wiener Staatsoper 2017年12月4日 20時〜21時45分

      Richard Strauss
      DAPHNE
      Bukolische Tragödie in einem Aufzug

      指揮 Simone Young
      演出 Nicolas Joel
      舞台 Pet Halmen
      振付 Renato Zanella

      ペナイオス Dan Paul Dumitrescu
      ゲア Janina Baechle
      ダフネ Regine Hangler
      ロイキッポス Benjamin Bruns
      アポロ Andreas Schager
      羊飼い Marcus Pelz, Wolfram Igor Derntl, Jens Musger, Hans Peter Kammerer
      侍女 Ileana Tonca, Margaret Plummer
      Orchester der Wiener Staatsoper
      Chor der Wiener Staatsoper
      Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
      Eleven der Ballettakademie der Wiener Staatsoper

      国立オペラ座では今年はリヒャルト・シュトラウス・デイと称して
      オペラ座の持っているリヒャルト・シュトラウスのレパートリーを
      どうも全部上演する、という
      無茶苦茶な事をやっているのだが
      その一環で、本当に久し振りにダフネに行った。

      最後にダフネ観たのが、2011年12月19日
      今は亡きヨハン・ボータが凄かったし
      ミヒャエル・シャーデがロイキッポスを熱演していた。

      演出は同じである。
      プログラムは変わっていて新しくなっていたので購入。

      キャストを書いている時に
      バレエの振付がレナート・ザネラ、というのにちょっと笑った。
      ザネラは2005年〜2011年のオペラ座バレエ団の監督。
      当時のバレエ団、ザネラの振付作品の上演も多く
      変わった作品の上演もあって、かなりぶっ飛んでいた記憶がある。

      今回のダフネには、いわゆるスター歌手はいない。
      (と書くと失礼だけど・・・(笑))
      国立オペラ座のアンサンブルで揃えている。

      ダフネのレギーネ・ハングラーは
      体格も顔の大きさも、顔の部分の作りも派手な人。
      この演出、メイクもスゴイので、舞台で目立つ。

      メイクが・・・え〜、これ、絶対に
      日本の歌舞伎役者のメイクに影響受けてますよね?

      二人の男性が追いかけるようなタイプには(以下省略)

      身体が大きくて、顔が大きくて
      顔のパーツも大きいだけに、声は出るし
      時々、中音部での発音・発声がキュートな印象を残して
      だんだん、身体とか顔の大きさが気にならなくなってくる。

      ロイキッポスのベンジャミン・ブルンスって
      あんなに身体の幅があったかしら???
      顔の大きさは普通の人なんだけど
      体型が正に3次元というか
      ウエストあたりを上から見たら正円じゃないか。
      いや、その分、テノールの声は通って素敵なんだけど。

      もう一人のテノール、アンドレアス・シャーガーは
      これは立派なワーグナー・テノール。
      声量がスゴイし、高音がものすごく出るし
      フォルテの高音を歌いっぱなしでも全然衰えない。

      ただ、この演出、何だか動きが少ない。
      特に、アポロ役は
      立派なワーグナー・テノールなんだけど
      正面に突っ立ったまま
      何も動かず、ずっと歌っている、という感じ。

      すごく声は出る。高音まで出る。しっかり出る。
      大柄だが、唯一、スタイルが普通でたまごっちじゃない(こらっ!)
      しかし声が出るだけに
      ずっと張り上げている印象が強くて
      あまりニュアンスっぽいものは感じられない。
      (って、何でも文句つけたいのか(すみません)
       ただ、あれだけ華やかにテノールが出ると、うっとりはします、はい)

      唯一動きがあるのが
      ザネラ振付の赤鬼のダンスだったりして・・・

      最後にダフネが樹と化すシーンだが
      あのガラスの筒って、あんな色だったっけ?
      私の記憶だと、あの茶色っぽいところが
      かなり鮮やかなグリーンに変化したような気がするのだが
      記憶違いかもしれない。

      今回のソプラノ、全体的に大柄なので
      あのガラスの筒に入って顔が見えるけれど
      小さい歌手だったらどうするのかなぁ(とか余計な事を考えてしまう)

      オーケストラはさすがに巧い。
      木管のアンサンブル、かなり難しそうだけど
      いや〜、巧いなぁ・・・

      あまり知られていない作品だが
      見方によっては、すごく色っぽい作品でもあるし
      特殊メイクやマスクなどを多用して
      ちょっと「おとぎ話」っぽい演出も面白い。

      でも、あまりに動きが少なくて
      実はちょっと途中で眠くて困った私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      ペリアスとメリザンド 国立オペラ座

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        Wiener Staatsoper 2017年10月15日 18時30分〜21時45分

        Claude Debussy
        PELLÉAS ET MÉLISANDE
        Drame Lyrique in fünf Akten / Text vom Maurice Maeterlinck
        指揮 Daniel Harding
        演出・舞台・照明 Marco Arturo Marelli
        衣装 Dagmar Niefind

        アルケル Peter Rose
        ジュヌヴィエーヴ Janina Baechle
        ペレアス Bernard Richter
        ゴロー Simon Keenlyside
        メリザンド Christiane Karg
        イニョルド Maria Nazarova
        医師 Marcus Pelz
        ベレアスの父 Andreas Bettinger
        Orchester der Wiener Staatsoper
        Chor der Wiener Staatsoper
        Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

        もちろん午前中11時からのウィーン・フィル+ネルソンスは行って
        エネルギーの塊に元気つけられて
        (今日の7番の最終楽章は途中の煽りがあって(笑)
         最後の煽りはオーケストラ・メンバーが予想していたようで
         余裕持って演奏していた。こういう違いがあるのが面白い)
        夜は久し振りに国立オペラ座にオペラを観に行った。

        先シーズンの初日に観て
        えらく感激した演目だが
        今回は主要歌手はキーンリサイドを除いて変更。
        指揮者もアラン・アルティノグリュから
        ダニエル・ハーディングに変更。

        ゴローのサイモン・キーンリサイド
        イニョルドのマリア・ナザロヴァ
        医者のマルクス・ペルツと
        ペレアスの父アンドレアス・ベッティンガーはそのまま。

        今回のキャスト、ものすごく良い。
        先シーズンだって錚々たるキャストだったけれど
        メリザンドのクリスティアーネ・カルクと
        ペレアスのベルナール・リヒターが
        声も素晴らしいし、見た目もものすご〜〜〜く絵になっている。

        こりゃ、おっさんのキーンリサイド(ごめん!)より
        若くてイケメンのペレアスにメリザンドが惚れるわ、うんうん(勝手に納得)
        (とは言え1973年生まれだから44歳。キーンリサイドは58歳。
         しかし2人とも若く見えるなぁ・・・)

        カルクはスタイルも良いし(37歳、まだ若い)
        声はキレイだし演技は出来るし
        儚くて、しかも天然で邪気の全くない
        ナイーブなメリザンドにぴったりハマっていた。

        ピーター・ローズのアルケルがまた品が良くて
        声はバリトンに近いのであまり低音の深さはないけれど
        最後の方のモノローグとディアローグで朗々とした美声で
        ああいう王様ならワタシ、尊敬しちゃうかも。

        やけっぱちのゴロー、キーンリサイドは
        野生児で単純でワイルドで
        嫉妬と猜疑に凝り固まって自滅していくゴローを見事に演じたし

        イニョルドは先シーズンと同じで
        本当に少年に見えるしキュートで
        大人の争いに巻き込まれた可哀想な少年に見える。

        見える、とは書いたが
        実はほとんど舞台は見えていない(笑)

        何せ13ユーロの席で
        バレエだったらロジェの後ろを買うんだけど
        ロジェの後ろは音響的に最悪なので
        天井桟敷の脇を取って座ってみたら
        ほんの少しだけ舞台が見える。

        乗り出せばもっと見えたのかもしれないが
        今回の私の目的は
        オペラ座の新しい表示システム(日本語!!!)で
        セリフを一つ一つ、しっかり理解しながら聴こうというものなので

        舞台に視覚的興味はないのだが
        少しだけ時々歌手が見えるので
        しっかりと望遠鏡で見てしまう(笑)

        セリフがすべて日本語で理解できるって・・・スゴイです。
        舞台を見ていないので、しっかりとセリフが読めるし
        歌っている内容が何なんだかしっかりわかると
        ドビュッシーの音楽に集中できる。

        この演目、ほとんど演劇みたいなもので
        フランス語のニュアンスに音楽をつけたようなものと思っていたから
        フランス語はわからず日本語で内容だけ理解しつつ聴いて見たら
        うわああああ、ドビュッシーの音楽手法ってスゴイ。

        ワーグナーのアンチ・テーゼとか言われているけれど
        し〜っかりワーグナー的な情景描写や
        シーンの動きを音楽で表現しているじゃないの!!!!

        指輪を落としたり、ナイフが出て来たり
        ペレアスとキスした時に星が降って来たり
        あああああ、舞台で何が起こっていても
        音楽聴いてるだけで、頭の中ですっかりシーンの絵が出来上がっちゃう。

        1回の休憩を挟んで3時間以上の演目だけど
        全然退屈しない。
        また、場と場の間の間奏曲が
        繊細でオーケストラの響きが楽しめて至福の時間。

        ・・・ただ、間奏曲を、オペラの間にお喋りする時間だと
        誤解している観客がかなり多かったし
        (超貧乏天井桟敷貧民席で、立見席の前って言うのもあるだろうが)

        隣の若夫婦+奥さんのお母さんと推測する3人連れは
        若奥さんが一瞬も黙っていられないタイプで
        旦那の腰や背中に腕を回したり身体を傾けたりして
        ず〜〜〜〜〜っと小声で喋っていて
        (旦那が上の空だと今度はお母さんに向かって喋って親子の会話になる)

        一回注意して治らないのは、もう諦めるしかないので
        できるだけ意識から小声の囁きはフィルタリングして聴いていたのだが
        それでも、かなりの拷問(笑)

        乗り出せばちょっとだけ舞台が見えるので
        周囲の人が乗り出すと、その度に椅子が盛大に軋むのも
        なかなか泣ける雑音だった。

        演出ももちろん良いのだけれど
        これだけ優れた歌手を揃えて
        昼間のネルソンスのベートーベンと同じオーケストラとは
        どうしても思えない(メンバー違ったかも(笑))
        とことん室内楽的な繊細な音響のドビュッシーを見事に弾いたオーケストラと
        ともかく、この演目、見て損はない。

        ・・・というより、もう一回観たい。
        貧民席で構わないから(テキスト表示は見たいのでロジェの奥じゃないところで)

        ただ問題は
        そろそろこのシーズンの時期には
        私はほとんど毎晩、何らかのチケットを持っているという事で ^^;

        その意味では勉強サボって
        このキャストによるこの演目
        今日観に行って良かった、と喜んでいる私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        サロメ 国立オペラ座

        0
          Wiener Staatsoper 2017年9月21日 20時〜21時45分

          Richard Strauss
          SALOME
          Musikdrama in einem Akt, Text von Oscar Wilde
          指揮 Simone Young
          演出 Boleslaw Barlog
          舞台・衣装 Jürgen Rose

          ヘロデ Wolfang Ablinger-Sperrhacke
          ヘロディアス Iris Vermillon
          サロメ Gun-Brit Barkmin
          ヨカナーン Željko Lučić
          ナラボート Carlos Osuna
          侍従 Ulrike Helzel
          ユダヤ人 Thomas Ebenstein, Peter Jelosits, Jinxu Xiahou,
          Benedikt Kobel, Ryan Speedo Green
          ナザレ人 Alexandru Moisiuc Rafael Fingerlos
          兵士 Wolfgang Bankl, Sorin Coliban
          カッパドキア人 Jens Musger
          奴隷 Alejandro Piazarro-Enriquez
          Orchester der Wiener Staatsoper

          オペラは滅多に行かないのだが
          ちょっと嬉しいお誘いがあって
          持つべきものは良き友人(またぜひよろしく(笑))

          オペラ座の字幕システムが変わった事については
          既にオペラ座のオープン・ディの際に呟いているが
          画面が大きくなって
          最初にドイツ語か英語かを選ぶと
          その演目についてのキャスト表やあらすじなどが入っている。

          ・・・で字幕はどうなってるんだろう???と思っていたら
          直前に字幕が入ります、というダイアローグ・ボックスが出て
          直前の字幕に6ヶ国語(だと思う)が入っている。

          すかさずもちろん「日本語」をプッシュ。
          何せ本当に直前なので
          何語が入っているかなんてチェックしている時間もなかったが
          英語・ドイツ語・日本語の他にフランス語もあったみたい。

          ちなみに、日本語字幕を選ぶところは
          ちゃんと日本語で「日本語」と書いてあって
          ジャパニーズとか書いていないので、パッと目立つからご心配なく。

          画面が大きくなった分
          字も結構大きく、しかもかなりハッキリと表示されるので
          非常に読みやすいし
          日本語の翻訳、実に優秀 ♡
          ちゃんとしっかりした意図を汲んだ日本語の翻訳になっていて
          これはわかりやすい。

          日本語は漢字とひらがな・カタカナのシステムで
          パッと見たらすぐに読めるので、舞台もちゃんと見ながら鑑賞できる。
          (ドイツ語だと、一つ一つアルファベット読むので
           どうしてもそちらに気を取られて舞台を見るのが疎かになるのだ)

          サロメは・・・うははは、私にしては
          2013年・2014年に行ってる(同じ舞台の同じ演出)
          2014年はグン・ブリット・バルクミンがサロメ役でデビューした公演。
          この時はイリス・ヴァーミリオンも役デビューだった。

          ・・・で、恥を忍んで告白すると
          最近(いや前からだけど)生活が乱れていて
          食事の後に眠ってしまう、というイヤな老人になってしまい
          オペラの前に簡単にファースト・フードで食したのがアダになって
          もう眠くて眠くて眠くて死にそうに眠くて
          (K子さん、ごめんなさい!!!!)

          でも、しっかり聴いてはいるし
          時々意識が飛ぶけれど、日本語の字幕も舞台も見てるし(言い訳)

          コンサート・マスターはシュトイデさんで
          あんまりオーケストラ見えないけれど
          チェロにはショモダリさんも居たようだ(だからあまり見えない)

          このオーケストラ、リヒャルト・シュトラウスとか演奏させると
          何でこんなに色っぽいというか巧いというか
          背筋がゾクッとする程、魅力的でちょっと怖くてエロっぽい音を出す。

          誰が指揮しても、これはあんまり変わらないんじゃないかと思う。
          (すみません、別にシモーネ・ヤングを腐すつもりはございません)

          で、やっぱりバークミンがもう圧倒的。
          舞台上のフィギュアも絵になっているし
          ちょっと小柄で
          子供なんだけど、ませた子供で
          いや、子供から大人になる時期の精神的不安定さと
          ガキなのに自分では意識していない背徳的な色っぽさが
          この役の中に様々な要素を溶け込ませて
          すごい人物造形になっている。

          ヨカナーンの首はあまりリアルではなくて、ちょっとホッとした。
          (それとも私が反対側の髪の毛ばかり見える席だったからかなぁ)
          あまり象徴的過ぎても迫力ないし、この生首は難しいところだが
          演劇的側面からは巧く処理していたと思う。

          ヘロデのテノールも素晴らしかった。
          この人も見た目、絵になる体型の人で
          ヴァーミリオンは背が高いのでノミの夫婦にはなるんだけど
          サロメに踊りを強要するところや
          ヨカナーンの首を要求されて右往左往する困惑のところなど
          とてもリアルだし
          声が透き通った美声で、声量も適切、ドイツ語のディクションも良い。

          ヴァーミリオンの声量は・・・相変わらずでかい(笑)

          しかし、こういう演目をやらせると
          オペラ座の「普段」のレベルの高さがはっきり見える。
          歌手のアンサンブルも安定していて
          飛び出たり、引っ込んだりするバランスの悪さは一切なく
          全体的に声量も音楽も声も演技も、高いレベルでバッチリ決まっていて
          そこに入ってくるオーケストラの
          これも色気たっぷりの背徳的な音色が、もうたまらない。

          何とか生活を立て直して
          ちゃんと起きていられるようにしなければ・・・(汗)

          サロメはスタンダードなプログラムなのに
          比較的売れていないのは何故だかわからないのだが
          話がコワイとか
          (まぁ、子供向きではないが、オペラってある意味愛憎劇だから大人用だよね)
          演目が短いとか
          (幕間なし2時間弱は、ワーグナーよりも楽だと思うけど)
          そんな理由なんだろうか・・・

          音楽はものすごく良いんだけどなぁ。
          無駄な序曲とかなくてすぐに始まるしサクサク進むし
          死ぬ死ぬ(はよ死ね)もないし(笑)

          機会があったら、是非、ウィーンの「サロメ」を観て下さい。
          また機会があったら行こう、と
          ちょっと考えている私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          いやちょっとココでこういうバナー入れると
          やばいかもしれないが(ヨカナーン!)
          サロメとかナオミとかマノンとか
          実はワタシ、すごく好きなんですよ。
          イタリア・オペラで失恋で死んじゃう女性とかより
          自己主張の強いヘン⚪イの女性の個性に憧れます。
          ・・・・自分は(たぶん)違うので誤解なきよう f^_^;

          ペレアスとメリザンド 国立オペラ座(初演)

          0
            Wiener Staatsoper 2017年6月18日 19時〜22時20分

            Claude Debussy
            PELLÉAS ET MÉLISANDE
            Drame Lyrique in fünf Akten / Text vom Maurice Maeterlinck
            指揮 Alain Antinoglu
            演出・舞台・照明 Marco Arturo Marelli
            衣装 Dagmar Niefind

            アルケル Franz-Josef Selig
            ジュヌヴィエーヴ Bernada Fink
            ペレアス Adrian Eröd
            ゴロー Simon Keenlyside
            メリザンド Olga Bezsmertna
            イニョルド Maria Nazarova
            医師 Marcus Pelz
            ベレアスの父 Andreas Bettinger
            Orchester der Wiener Staatsoper
            Chor der Wiener Staatsoper
            Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

            今シーズンの新作となるドビュッシーのペレアスとメリザンド。
            いや、あの、その、オペラ苦手で普通なら行かないんだけど
            たまたま日曜日の夜、ぽっかり空いていたし
            (あっ、午前中はウィーン・フィルの3回目に行っていましたが
             さすがに3回目になると書く事がなくなるので止めました。悪しからず)

            実はこのオペラ
            2009年の1月22日と25日にウィーン劇場で
            ウィーン放送交響楽団+ビリーのプロダクションで
            ナタリー・デッセイがメリザンドを歌った時に鑑賞している。

            ご存知ワーグナーのアンチテーゼとして
            愛の告白は一言、ジュテームだけ(しかもオーケストラ伴奏なし)
            というのが何となく気に入って
            (別にワーグナー嫌いじゃありませんが
             愛してる、愛してる、愛してる、というのがイヤなので
             ご存知の通り、これでもか、というイタリア・オペラも苦手です)
            どうせ1回だけなら良い席を買っちゃえ

            とは言っても、天井桟敷の立ち見席の前の49ユーロですが f^_^;)

            オペラの場合は私がバレエで愛用している
            ロジェ(ボックス)の後ろは音響が悪いので避ける方が良い。
            舞台がある程度見えるのを期待するなら
            このカテゴリー以下では買わない方が良い。
            (これを無駄遣いに対する自己正当化と言う)

            さて、舞台は黒を色調にした暗い舞台なのだが
            何と、舞台の3分の2がプールになっていて
            本当に水が張ってある。

            これで何日か続けて上演するならわかるけど
            (水は汚れそうだが)
            毎日違う演目で上演しているのに
            このプロダクションがかかる度に
            舞台の上にプール、というか湖というか水溜りを作るわけか(ため息)

            ウィーン劇場の上演の時には
            小さいプール・・・というより
            風呂桶みたいなもので作っていた記憶があるが。

            さすが国立オペラ座(予算が潤沢?)

            で、このプロダクション、すごく良い (^ ^)
            演出も舞台も歌手もオーケストラも素晴らしい。

            手放しで褒めてしまうと、それ以上、書く事がなくなるんだけど
            みんなフランス語が美しく
            (とは言え、私はフランス語は解しないので正確なところはわからん)
            音量のバランスが見事に取れていて
            一部の歌手が声量で飛び出したりする事がない。

            アルケルの深いバスは魅力的だし
            キーンリサイドの DV 男のゴローは
            ちょっとナヨナヨっぽく優男の
            エレードのペレアスとの対比が際立つ。

            イニョルドを演じたマリア・ナザロヴァに感嘆。
            声もキュートで可愛いけれど
            それより何より、あの演技力は何なんですか!!!
            どう見ても少年としか思えない動きで
            最初から最後までの存在感がすごい。

            最後にお父さん(ゴロー)の自殺を止めるシーンがあるのだが
            あそこまで演技が出来ると、この場面が非常に活きる。
            何とこの歌手、最後に花束もらった時にも
            まるで小さな男の子がやるように舞台でジャンプしてた。

            エレードのペレアスが、えらくカッコいい。
            エレードって色々な役を歌っている器用な歌手だが
            私のイメージは
            ウエルテルのあの嫉妬深い、ねっとりした冷血男アルベールなんだけど
            今回は反対に嫉妬されて、(暴力的な)兄にグサッとやられてしまう役。

            恋心を抑えてメリザンドと寄り添うのが
            本当にサマになっていて、ちょっとドキドキする。

            それを察したキーンリサイド演じるゴローが
            どんどん自暴自棄の暴力的になって行くのが
            またこれ、キーンリサイドに合ってるんですよ。

            キャスト見た時には
            え?キーンリサイドもエレードも
            どちらかと言えばハイ・バリトンの声質なのに
            同時に舞台に乗せちゃって大丈夫かしら、と思っていたのだが
            二人とも対比的な兄弟を見事に演じ分けていた。

            ペレアスはテノールの音域もあるのだけれど
            エレードが、またこれを、この上なくチャーミングに歌ってしまうの。

            メリザンド役のオルガ・ベッツメルトナって
            どこかで聴いたか見た記憶があるので探ってみたら
            2012年のヌレエフ・ガラの時のリヒャルト・シュトラウスの
            最後の4つの歌を歌っていて
            引き続き、2014年のバレエの同演目で歌い続け
            ナクソス島のアリアドネでエコーを歌っていた歌手だった。

            ちょっと体格は立派とは言え
            目立つ程ではないし
            後半はどちらにせよ、お腹が大きいから目立たないし
            声は透き通ってキレイで
            あの長い髪のカツラで、かなり魅力的なメリザンドだった。

            ・・・けど、このプロダクション
            こぞって男性役の歌手が素晴らし過ぎる(笑)

            話はメーテルリンクの禁断の愛なんだけど
            ワーグナーのアンチ・テーゼとか言われつつ
            オーケストラなしのジュテームの後
            ジュテーム・オゥシと返した後に

            何だよ、延々とプッチーニばりのラブシーンが続くじゃないの (-_-)

            そこでイチャイチャとラブシーンをしているから
            ゴローに見つけられて殺されちゃうんだわ。自業自得(すみません)

            それに、ご老人のアルケルが
            老人になると、時々若い肌を感じたい時があるのだよ
            このキスは気持ち良いかい

            ・・・って、何なんだ、このエロ老人は!!!

            ゴローが弟虐めで、沼のとんでもないところに連れていくシーンなんか
            本当にあっという間の数分なのに
            わざわざ舞台装置を作っているのも大変だなぁ・・・

            舞台3分の1が水溜り(プール)で
            最初から最後まで象徴的にボートが出てきて
            (ボートとして使ったり、ベッドになったりする便利モノ)
            演出的には、とてもまとまっている。

            エレードとキーンリサイドは
            何回もずぶ濡れになっているけど(お疲れさまです)

            ウィーン国立オペラ座管弦楽団って
            あんなフランスの響きも出せるんですね、ってちょっと驚いた。
            あくまでも透明で繊細な色彩を持って
            歌手の声を潰さず、そっと寄り添う印象。

            もっともこのオペラ
            フランス語をそのまま音楽にしたような曲なので
            美しいメロディで大いに盛り上がる、というものではなくて
            あぁ、これ、フランス語がわかったら
            半分以上演劇になって、面白いだろうなぁ、とつくづく思う。

            そんな繊細な音楽の時に
            前半(約2時間)ずっと
            ヒソヒソ声で話していた観客が居て
            (ヒソヒソ声は非常によく聞こえるのである)

            ドビュッシーであれやられると
            神経をノコギリで切り裂かれるような拷問だったが
            幕間に誰かが係員にご注進になったのか
            後半(約1時間)はヒソヒソ声はなくなったので

            集中して聴けたのは実は幕間の後だけだったという
            ちょっと悔しい私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            このプロダクション、本当にものすごく良いので
            チャンスがあれば、あと数回、観ても良いと真剣に考えてます。


            神々の黄昏

            0
              Wiener Staatsoper 2017年6月5日 16時〜21時40分

              GÖTTERDÄMMERUNG
              Richard Wagner
              Der Ring des Nibelungen : 3. Tag des Bühnenfestspiels
              指揮 Peter Schneider
              演出 Sven-Eric Bechtolf
              舞台 Rold Glittenberg
              衣装 Marianne Glittenberg

              ジークフリート Stefan Vinke
              グンター Markus Eiche
              ハーゲン Falk Struckmann
              アルベリッヒ Jochen Schmeckenbecher
              ブリュンヒルデ Petra Lang
              グトルーネ Regine Hangler
              ヴァルトラウテ Waldtraud Meier
              ノルン Monika Bohinec, Stephanie Houtzeel, Caroline Wenborne
              ヴォークリンデ Ileana Tonca
              ヴェルグンデ Stephanie Hourzeel
              フロスヒルデ Zoryana Kushpler

              Orchester der Wiener Staatsoper
              Chor der Wiener Staatsoper
              Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
              Extrachor der Wiener Staatsoper

              予々、ワーグナーは「引退後の楽しみ」のために聴かないと断言していて
              (だって、夕方16時に始まるオペラにサラリーマンでどうやって行けと?)
              それまで時間はたっぷりある、と思っていたら
              引退してしまったので、もう言い訳が出来ない。

              だから、という訳ではないのだが
              本日は祝日だったし(引退してから関係ないが(笑))
              ちょっとしたご縁で

              本格的ワーグナー初体験・・・ではないけれど
              (間違えてパルシファルのチケットを買った事があるし
               この演出になった時のラインの黄金はゲネプロに潜り込ませてもらった)
              ワルキューレもジークフリートもすっ飛ばして
              一番長く(てしつこい)神々の黄昏に足を運ぶ事になった。

              よって、本日の感想記は
              ワーグナー初体験、超初心者、全然わかりませんという
              恥ずかしい私の個人的な印象記なので
              ワーグナー大好きです、という方は
              どうぞここにてお引き取り下さいませ (_ _)

              6時間近く(休憩2回あったけど)劇場に閉じ込められて
              まずはともかく
              ワーグナーの音楽というのは

              ほら、感動しろ、感動しろ、感動しろ!!!

              と最初から最後まで大声で喚かれているような
              ほとんど暴力的な「感動の押し付け」(笑)

              いや、あの時代に
              あの大袈裟で感動強要の劇伴的映画音楽的
              ほら聴いたか、すごいだろ、というのを何時間もやられたら

              そりゃ、その後の作曲家全員が
              何らかの影響を受けるのは当たり前だわ。

              ワーグナー超初心者とは言っても
              コンサート通いをしていると
              否が応でも、その一部やライトモティーフを聴く機会は結構あって
              特に、故ローリン・マゼールが編曲した
              言葉のないリングと言う、1時間弱の作品は
              リングの聴きどころを巧くまとめてあって
              何回かナマでも聴いたし、CD も持っているので

              まぁ、ライトモティーフくらいはわかる(自慢にならん)
              ストーリーはプログラムの後ろに書いてある。

              ・・・ジークフリートって名前の登場人物って
              みんなアホという属性を持ってるのか?

              いや、この作品でジークフリートって英雄のはずなんだけど
              最初のブリュンヒルデとの絡みで
              あんまり声が出てなかったし
              衣装も普通のシャツにズボンで
              しかも坊主頭で

              どう見てもツッパリの粋がったチンピラにしか見えん・・・
              (ごめんなさいっ!!! 演出の関係だと思います)

              ただこのテノール、楽劇が進むとともに
              声が出るようになってきて
              最後の方は立派な声量で素晴らしく澄んだ高音まで堪能させてくれた。

              対するブリュンヒルデだが
              いや最初、あれ?かなり歳いったオバサンだな、と思っていたのが
              ものすごく強い声で
              オーケストラに負けない声量でずっと歌いっぱなしなのに
              最後のアリアまで、もうむちゃくちゃ立派な上
              途中のハーゲンたちとの会談の時の演技が迫真的で
              すごい説得力。

              悪者ハーゲン、すごく魅力的。
              堂々としてて、声は出るし、美声だし
              まぁ、その分、100%の大悪人には見えず(笑)
              何か背景に避けられない必然性があるんだろうなぁ(妄想)

              登場人物が全員、真っ黒の衣装をつけている中
              唯一、胸元に赤いクリスタルが輝くグトルーネの
              声がスプレットで、すごくキュート ♡

              ブリュンヒルデがドラマチック・ソプラノなので
              グトルーネの可愛いソプラノがますます目立つ。

              グンターがなかなか色男というか
              声は出るし、姿形が結構良くて、イイ男(うふ)

              ジークフリートが殺された後に
              また出てきて、歌うのにはビックリしたし
              (え〜い、これはイタリア・オペラか、早く死ね(笑))

              最後のラインの乙女たちが水泳帽被って(そう見える)
              ヒラヒラ踊って歌う部分なんか
              これ、ナクソス島のアリアドネ?という既視感(笑)

              舞台は暗いけれど
              不思議な感じの絵本を見ているようで
              モダンとは言え、ちょっとオシャレな感じ。
              最後の「ほら感動しろ、感動しろ、もっと感動しろ」と言う
              オーケストラの圧倒的な音楽の時には
              スクリーンにビデオ投影で
              かなり良い感じの仕上がりで
              こういうの、すごく好きかも。

              まぁ、確かに、こういうマッチョな音楽って
              ハマる人はとことんハマるんだろうなぁ。
              初心者のワタクシにしてからが
              やっぱり知っているライトモティーフ出てくると
              何となくワクワクするし
              感心しながらあっという間の6時間弱ではあった。

              観客も割にリキの入った人が多かったようで
              マナーも悪くなかったし
              楽しい(初)ワーグナー体験をして来た私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。




              ムツェンスク郡のマクベス夫人

              0
                土曜日のダブルヘッダーです。
                時系列に読みたい方は1つ下の記事からお読み下さい。

                下のは夜のオペラ観賞記です。

                Wiener Staatsoper 2017年4月29日 19時〜22時20分

                Dmitri Schostakowitsch
                LADY MACBETH VON MZENSK
                Oper in vier Akten, Text von Arkadi Preis und Dmitri Schostakowitch
                nach Nikolai Leskow

                指揮 Ingo Metzmacher
                演出 Matthias Hartmann
                舞台 Volker Hintermeier
                衣装 Su Bühler
                振付 Teresa Rotemberg

                Boris Ismailow : Wolfgang Bankl
                Sinowi Ismailow : Carlos Osuna
                Katerina Ismailowa : Eva-Maria Westbroek
                Sergej : Brandon Javanovich
                Axinja : Rosie Aldridge
                Der Schäbige : Herwig Pecoraro
                Verwalter/Polizist : Hans Peter Kammerer
                Hausknecht/Wächter : Manuel Walser
                1. Vorarbeiter : Gerhard Reiterer
                2. Vorarbeiter : Thomas Köber
                3. Vorarbeiter : Martin Müller
                Mühlenarbeiter : Michael Wilder
                Kutscher : Oleg Zalytskiy
                Pope : Jongmin Park
                Polizeichef : Clemens Unterreiner
                Lehrer : Peter Jelosits
                Betrunkener Gast : Franz Gruber
                Sergeant : Oleg Savran
                Sonjetka : Zoryana Kushpler
                Alter Zwangsarbeiter : Ayk Marirossian
                Zwangsarbeiterin : Simina Ivan

                2015年3月14日に鑑賞した
                ショスタコーヴィッチのオペラ
                ムツェンスク郡のマクベス夫人。

                あの時はデノケがタイトル・ロールを歌って
                ストーリーはともかくとして(暗いから)
                音楽的には非常に素晴らしかったので
                もう1度、行く事にした。

                定期公演を終わったウィーン・フィルのメンバーたちも
                ゾロゾロと国立オペラ座に歩いて行く(笑)お疲れさまです。

                演出と舞台、衣装と指揮者は2015年と同じ。
                歌手はかなり変わっている。

                タイトル・ロールを歌った
                エファ=マリア・ウエストブロークはオランダのソプラノで
                多少豊かなお身体ではあるけれど
                不自然という程ではないし
                非常に強い声を持った人で
                更に、メゾに近い厚みのある声がハッキリ響くので
                聴き応え充分で
                アリアも切々と心に響いてくる。

                で、もっと凄かったのが
                ボリス役のバンクル。

                何かますますお身体の厚みは増して
                どう見てもたまごっちみたいに見えるのだが
                もともと声の大きい歌手なのに
                ますます、凄まじい声量で深いバスが聴けて

                嫁に色気を出す義理の父親のスケベ根性が
                実にリアルで素晴らしい(何を誉めてる?!)

                ジノーヴィはテノールだが
                カテリーナやボリスと比べると声量が全然違う。
                まぁ、弱い役ですぐに殺されてしまうので、良しとしよう。

                セルゲイを歌ったブランドン・ジョヴァノービックは
                アメリカの歌手だが
                名前からするとスラヴ系の人か。
                かなり強いテノールの声を持った人で
                ワーグナーのヘルデン・テノールとかイケそう。

                崩れた感じのハンサムでイヤミな男を演じ切っていて
                かなり良い感じ ♡

                オーケストラ・ビットが満杯になる
                大編成オーケストラの上に
                舞台オーケストラの金管が出てくる場面もあって
                (レ○プ・シーンとかね)
                オーケストラ的でシンフォニックな音響を楽しめるのも
                このオペラの良いところ。

                ストーリー的には
                まぁ、ポルノみたいなものだし(爆笑)
                かな〜り日本人としては気恥ずかしいシーンも多いし

                ついでだが
                カテリーナが最後の最後まで
                セルゲイ、セルゲイ、セルゲイ、愛してるわ
                ・・・って
                まるで北の宿から、みたいな女性って
                まず実際には居ませんから(笑)

                こういうのって
                男性の幻想なんだろうなぁ、わっはっは。

                でも、これ、非常に良いプロダクションだと思う。
                モダンな演出ながら
                奇を衒ったところはなくて正統派だし
                ナニのシーンもしっかり歌手にやらせてるし(わはは)
                第2幕のコミカルなシーンも楽しい。

                まぁ、3回目までは観に行かないとは思うが
                (演出が変わったら話は別だが)
                かなり長いオペラなのに
                その音楽の多様性で
                ばっちり聴衆を虜にするショスタコーヴィッチって
                やっぱり天才・・・・と
                いたく感心している私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                国立オペラ座 メデア 3回目

                0
                  Wiener Staatsoper 2017年4月19日 19時30分〜21時45分

                  Aribert Reimann
                  MEDEA
                  Oper in vier Bildern
                  Auftragswerk der Wiener Staatsoper

                  指揮 Michael Boder
                  演出・舞台・照明 Marco Arturo Marelli
                  衣装 Dagmar Niefind

                  メデア Claudia Barainsky
                  クレウサ Stephanie Houtzeel
                  ゴーラ Monika Bohinec
                  クレオン Norbert Ernst
                  イアソン Adrian Eröd
                  ヘロルド Daichi Fujiki

                  Orchester der Wiener Staatsoper

                  イースター終わって、今4月の中旬だよね?
                  と疑問符が出てくるのは何故かと言うと

                  本日、ウィーンは吹雪でした ⛄️

                  車が雪でうっすら白くなる程度で
                  さすが都市部だから積もるという事はなかったものの
                  オーストリアの山岳地帯では
                  冬タイヤどころか、スノー・チェーンが必要な地方もあった。

                  自宅もオフィスも寒くて
                  昨日よりは回復したものの
                  まだ咳と鼻水、鼻づまり、その他症状たっぷりの状態で

                  自宅に帰っても寒いんだから
                  せめて国立オペラ座の暖房の効いている場所で
                  音楽聴きながらゆっくり寝よう
                  ・・・と思っていた訳ではありません!!!

                  だいたい、何を血迷ったのか
                  買った席が47ユーロという
                  私にとっては貴賓席で
                  これは何と8つに分かれたカテゴリーの中で
                  上から6番目のカテゴリーなのである。

                  すみませんね、貧乏で(開き直り)
                  実は7番目のカテゴリーは舞台の3分の1から半分の視界がなくなり
                  最後の一番安いカテゴリー(10ユーロ台)は舞台は全く見えない。

                  ところが6番目のカテゴリーになったら
                  うはははははは ♡ 舞台がバッチリ、全部見える。
                  しかも音響も良いようだ。
                  (「ようだ」と書いたのは
                   実は鼻づまりのために鼓膜がおかしくて
                   あんまり音が聴こえないのだよ・・・ああ、悲しい)

                  3回目になるメデアだが
                  舞台がこれだけはっきりくっきり見えたのは初めてなので
                  舞台でいったい何が行なわれているのかが
                  初めて納得いった(こらこらこらっ)

                  キャストは先日と同じ。
                  突出する人も埋もれまくりの人もいなくて
                  歌手もオーケストラも、とてもバランスが良い。

                  タイトル・ロールのクラウディア・バラインスキーは
                  メデアの役柄に本当に合ってる、というより
                  正にメデアを体現していて
                  声量はあまりないのだが
                  美しく通るソプラノに、しっかりしたドイツ語のディクション。
                  見た目が小柄で愛くるしくて
                  イアソンに惚れてギリシャにやってきて
                  不遇に出会って不幸な感じが
                  いじらしく、可愛らしく演じられて

                  最後にイアソンを捨てて
                  独りで金羊毛皮を纏って去っていくところの
                  凛とした美しさも好き。

                  しかし、このアリベルト・ライマンの音楽
                  音楽と言って良いのか、よくわからんが
                  何となく耳にはサルヴァトーレ・シャリーノ風の響き。
                  (もっともシャリーノより、もっとリズムは見えるし
                   特殊奏法はあまり使っていない)

                  どちらかと言えば
                  音響効果を巧く使った「演劇」って感じかなぁ。
                  オーケストラのプレイヤーも
                  メロディ演奏と言うよりは
                  フラグメント的な音型を、ほんの少し演奏して休んで
                  またフラグメントという
                  メロディを弾く事に慣れている人だったら
                  あれは意外に辛いかもしれない。

                  この作品、グリルパルツァーをもとにしているだけに
                  演劇的に見事な出来で
                  演出も暗喩的な舞台表現を充分に活用していて素晴らしい。

                  実は大昔にブルク劇場で
                  グリルパルツァーの「金羊毛皮」の演劇版を鑑賞した事がある。
                  ただ、この演出、50年代インテリアというか
                  何かイヤに日常的(しかも自分の子供の頃)で
                  それはもちろん、現代に通じるテーマなので
                  演出家に何も言う気はないけれど、ちょっと肩すかしだった。

                  このオペラの演出は
                  まるで SF 映画のような
                  現代でも未来でも、もちろんギリシャでもない
                  不思議な空間を作り出していて
                  衣装も美しいし
                  コルキス人とギリシャ人の区別もきちんとつく。
                  (子供がギリシャ化しているところは泣けた)

                  ともかく身につまされるオペラで
                  男性の野心の犠牲にされる女性の悲劇というか
                  国際結婚あるある的な(本当にあったらイヤだが)
                  愛に釣られて行っては見たけれど
                  異邦人は出てけ、みたいな偏見に囲まれて
                  という、まぁ、実際にはそんなにナイのだろうとは思うけれど
                  いかにもありそうな感じがミソ。

                  異国に暮らす者は苦労してるんですよ、と
                  全然苦労していないのに
                  ちょっと言ってみたくなるワタクシに
                  本日もどうぞ1クリックを
                  よろしくお恵み下さいませ。



                  さすがにもう3回観たら
                  それ以上は観る気にはなれないオペラだが
                  金羊毛皮を、またブルク劇場で
                  別の演出で上演するなら
                  久し振りに行っても良いかなぁ、と思ったのは事実。

                  国立オペラ座のトレイラーは下ですが
                  これ、タイトル・ロールが初演の時なので、今のキャストと違います。
                  バラインスキーの方が、もっとずっとキュートです ♡


                  キルヒシュラーガー + キーンリサイド リートの夕べ

                  0
                    Wiener Staatsoper 2017年1月17日 20時〜22時05分

                    SOLISTENKONZERT
                    メゾソプラノ Angelika Kirchschlager
                    バリトン Simon Keenlyside
                    ピアノ Malcolm Martineau

                    Franz Schuberg
                     Lambertine, D 301
                     Der liebliche Stern, D 861
                     Der Wanderer an den Mond, D 870

                    Robert Schumann
                     Er und Sie, op. 78/2
                     Schön ist das Fest des Lenzes, op. 37/8
                     In der Nacht, op. 74/4

                    Peter Cornelius
                     Der beste Liebesbrief, op. 6/2

                    Hugo Wolf
                     Der Knabe und das Immlein, Mörike-Lieder Nr. 2
                     Nimmersatte Liebe, Mörike-Lieder Nr. 9
                     In der Frühe, Mörike-Lieder Nr. 24
                     Auf einer Wanderung, Mòrike-Lieder Nr. 15
                     Lebe wohl, Mörike-Lieder Nr. 36
                     Elfenlied, Mörike-Lieder Nr. 16
                     Der Jäger, Mörike-Lieder Nr. 40
                     Bei einer Trauung, Mörike-Lieder Nr. 51
                     Begegnung, Mörike-Lieder Nr. 8

                    Robert Schumann
                     Ballade des Harfners, op. 98/2
                     Heiß mich nicht reden, op. 98/5
                     So lasst mich scheinen op. 98/9
                     Kennst du das Land, op. 98/1

                    Franz Schubert
                     Der Wanderer, D 489
                     Prometheus, D 674
                     Suleika II, D 717

                    Johannes Brahms
                     Ständchen, op. 106/1
                     Vor dem Fenster, op. 14/1
                     Dein blaues Auge op. 59/8

                    Peter Cornelius
                     Ich und Du, o.O.

                    Johannes Brahms
                     Es rauschet das Wasser, op. 28/3

                    国立オペラ座で時々やるソリストの夕べ。
                    今回はアンジェリカ・キルヒシュラーガーと
                    サイモン・キーンリサイドのコンビネーションで
                    ドイツ・リートを歌うみたいなので
                    ちょっと贅沢してギャラリーの席を購入

                    ・・・するじゃなかった(涙)

                    オーケストラ・ビットの上が舞台になっているので
                    何も見えないし(オペラならその後ろなのであの席は最高)
                    別に見えなくても良いんだけど
                    照明落とすから暗くなってテキスト読めないし

                    まぁでもキルヒシュラーガーとキーンリサイドなら
                    ドイツ語は、はっきりくっきり聞こえてくるだろう。

                    シューベルトの最初がキルヒシュラーガーだったんだけど

                    ・・・?????

                    音響の問題?というワケでもなさそうだが
                    私の耳がヘンなのか
                    (もともとヘンというツッコミもあろうが)
                    何か音程が不安定で
                    しかもほんの少しポルタメントがかかって
                    ちょっと気持ち悪い。

                    でもキーンリサイドの歌った
                    Der Wanderer an den Mond は
                    ちゃんとマトモに聴こえて来たんだけど・・・(悩)

                    楽友協会のブラームス・ホールや
                    コンツェルトハウスのモーツァルト・ホールで行われる
                    ドイツ・リートの夕べは
                    だいたいが、ドイツ・リートにむちゃくちゃ詳しい
                    コワイ聴衆が来ている事が多いので
                    曲と曲の間の拍手なんかしようものなら
                    周囲から、すごい勢いでシッシッシッという
                    怒りの鼻息が聞こえるのだが

                    ここオペラ座ですし(諦め気味)

                    まぁ、歌手2人だから入れ替わりがあるし
                    ピアニストも時々、拍手無視で弾き出していたが
                    ドイツ・リート好きとしては
                    1曲ごとの拍手って気になるんですよ(プンプン)

                    特に、ピアノの最後の音が消える前に拍手する奴
                    今、演奏されているのはオペラのアリアではございません!(怒)

                    さて、私はフーゴー・ヴォルフがむちゃくちゃ好きである。
                    私の青春時代(中学・高校)は
                    フーゴー・ヴォルフとリヒャルト・シュトラウス漬けだったと言える。
                    孤立した暗い青春時代だった(らしい)が
                    本人、何も気にしていないので(爆笑)

                    そのフーゴー・ヴォルフ
                    キーンリサイドが Immlein を
                    むちゃくちゃチャーミングに歌い上げる ♡

                    前のリサイタルのアンコールの時も
                    実はこの曲が好きで好きで、と言って歌った曲。

                    そこまでは良いのだが・・・

                    ツィッターで私をフォローしている方は
                    私が意味不明の呟きしたのを見ているかもしれないが

                    だって次の曲、Nimmersatte Liebe ですよ?
                    それを、何でキルヒシュラーガーが歌うワケ????

                    あれは歌詞としては、かなりヤバイというか
                    いやドイツ語を解するようになってから
                    ひっくり返って驚きまくって真っ赤になった曲だし

                    完全に男性目線からのテキストで
                    あれを女声で歌われると・・・
                    何とも生々しいというか・・・・

                    キルヒシュラーガー、結構ヴォルフの曲も CD にしているんだけど
                    でも、何でこんなにドイツ語がハッキリしないの?
                    So ist die Lieb という歌い出しからして
                    本来は Lieb という単語がキモなのに
                    ほとんど掻き消えて聴こえて来ないし。

                    はいはい、どうせウルサイ客です、すみません。
                    でもワタシ、ヴォルフには思い入れがあるの。

                    Auf einer Wanderung はキーンリサイド。
                    叫び声は使っていないのに
                    やっぱりこの人、ドイツ・リートにちょうど合う位の
                    太すぎないチャーミングな声で
                    ドイツ語ははっきり聴こえてくるし素敵 ♡

                    Elfenlied は女声の曲で
                    キルヒシュラーガーのテクニックと美声が見事。
                    やっぱりこの人の声って、豊かで美しい。
                    高音はあまり飛ばないし
                    かなり低い方の領域は出ても無理っぽいから
                    美声の声域はそんなに広くはないと思うけれど
                    中音域の美しさに関しては目を、いや、耳を見張る(耳張る?)

                    Der Jäger と Bei einer Trauung はキーンリサイド。
                    そりゃ、Der Jäger を女声では歌えないだろう

                    と思いつつ
                    人称代名詞だけ代えたらイケそうな気もするが(笑)
                    昨今、喧嘩して天気悪いのでムシャクシャして
                    森の中で銃をぶっ放す女性が居ても良いような気がするし。

                    途中でちょっと声の音程が下がったけれど
                    あれ、音取りが異様に難しい曲だし
                    ピアノと合わせる部分で無理やり合わせて
                    自然な感じで聴かせてくれたので満足 ♡

                    Bei einer Trauung というあの皮肉な曲も
                    暗い色調でまとめて

                    最後の Begegnung はメゾソプラノ。
                    細かい音型と早口のドイツ語だが、無難にまとまっていた。

                    後半のシューマンのバラードの
                    キーンリサイドの見事な語り口には舌を巻いた。
                    歌詞の一つ一つの単語がクリアに聴こえた上に
                    情景や感情が見事に音楽に乗って
                    こういうのがドイツ・リートの楽しみなんですよね。

                    Der Wanderer も良かったなぁ。
                    心からの悲惨な叫びを余すところなく描ききって
                    しかも明るめのバリトンだから
                    希望のない程に暗くならない絶妙な感じ。

                    後半のキルヒシュラーガーは
                    音程は安定して来たものの
                    何で時々下がり気味に聴こえてくるのか
                    それはきっとワタシの耳がオカシイのだが
                    歌い出しの子音が、ほんの少しだけ
                    下にズレて聴こえるんだけど
                    あれは彼女のクセなんでしょうか。
                    まぁ、気にする程の事はないのか。
                    あれが歌のニュアンスになっている、と言われればそうかもしれないし。

                    でキーンリサイドの最初のアンコールが
                    うはははははははは
                    ヴォルフの「コウノトリの使い」ですよ!!!!

                    音楽って言うよりは
                    ほとんど語りの世界のコミカルな曲なのだが
                    これをもう、見事にこの上ない程のチャーミングさで
                    しっかり語ってくれて、うはうは、ヴォルフのファンとしては嬉しい。

                    キルヒシュラーガーのアンコールは
                    ブラームスの子守唄で(コウノトリに引っ掛けたのね(笑))
                    これはしっとりと一番響く中音域で歌ってくれて
                    これも至極満足。

                    最後に2人で夫婦喧嘩のコミカルな歌を歌って終わり。

                    プログラム構成としては
                    有名な曲から通向けまで
                    まんべんなく、バランスの良い構成だったし
                    (で、ちょっと通向けの傾向があるというのもニクいわ)
                    オペラ座の音響が多少デッドでも
                    ドイツ・リートに関する限りは
                    声を張り上げず、ドイツ語がクリアな方が良い。

                    キーンリサイド、時々、とんでもない弱音を使っていたけれど
                    しっかり、はっきり、聴こえて来たもん。

                    キーンリサイドにヴォルフのメリケ歌わせたら良いだろうなぁ、と
                    予々思っていたのだけれど
                    予想に違わず良かった ♡
                    (以前のコンサートの時にリズムに乗り切れなかったところ
                     完璧に克服している。やっぱりプロってスゴイわ)

                    まぁ、でも、できれば
                    ドイツ・リートは1800席のオペラ座ではなくて
                    楽友協会かコンツェルトハウスの小ホールが良いなぁ、と
                    つくづく思っている私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    またオペラ座のリートの夕べとかに行くなら
                    舞台見えないランプ付きの一番安い席を買おう。
                    ・・・って、次の機会があれば行く気満々じゃん(汗)

                    死の都 国立オペラ座

                    0
                      Wiener Staatsoper 2017年1月9日 19時30分〜22時

                      Erich Wolfgang Korngold
                      DIE TOTE STADT
                      Oper in drei Bildern frei nach Georges Rodenbachs Roman
                      Bruges la morte von Paul Schott
                      (eigentlich Julius und Erich Wolfgang Korngold)

                      指揮 Mikko Franck
                      演出 Willy Decker
                      舞台・衣装 Wolfgang Gussmann

                      パウル Herbert Lippert *
                      マリエッタ/マリー Camilla Nylund *
                      フランク/フリッツ Adrian Eröd
                      ブリギッタ Monika Bohinec *
                      ジュリエッテ Simina Ivan
                      ルシエンヌ Miriam Albano *
                      ガストン Lukas Gaudernak
                      ヴィクトリン Joseph Dennis *
                      アルベルト伯爵 Thomas Ebenstein *

                      Orchester der Wiener Staatsoper
                      Chor der Wiener Staatsoper
                      Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
                      Wiener Staatsballett
                      Kinder der Opernschule der Wiener Staatsoper

                      コルンゴルトのオペラ「死の都」の再演。

                      舞台が見えるよう
                      声もオーケストラも聴こえるように
                      結構な散財をしてチケットを買った後に

                      キャスト変更(ため息)

                      パウルをクラウス・フロリアン・フォークトが歌うと言うので
                      あの赤ちゃん声、いや、どでかいボーイ声で
                      パウルを歌われたら華やかだろうなぁ、という期待だったのだが

                      フロリアン・フォークトはキャンセル。
                      ただ、この1回目のみ降りて
                      2回目から歌うという話で

                      うわあああ、そりゃないだろ 😓

                      さて、この演目、大昔に
                      有り難くも神々しいオペラ・ファンの友人から
                      むちゃくちゃ良い席をいただいて鑑賞した事がある。
                      (消えた2008年までの記録のどこかにある筈だが消失)

                      その時、見た舞台と同じだから
                      脇で舞台の前だけ見える席は避けて
                      なるべく舞台の奥まで見える席を購入。

                      これから行く方
                      あれは舞台の後ろ半分あたりがキモですからね。

                      (とは言え、もうチケットほとんど売り切れだから
                       買ってる人は既に買ってはいるだろうが)

                      しかも休憩1回あるけれど
                      前半がむちゃくちゃ長いので
                      ちゃんとトイレその他は開始前に済ませておきましょう。

                      筋とかについてクドクドと話す気はないので
                      すぐに歌手の話をしてしまうが

                      ブリギッタを歌ったボヒメッツも実は代役。
                      もともとのキャストはジャニーナ・ベッヒレだった。

                      ううう、声が飛んでない。
                      何か細めの声でメゾよりソプラノっぽいし。
                      (ベッヒレより身体は細かったので
                       最後のパウルとの抱擁は自然だった)

                      リッペルトが最初に歌い出した時には
                      高音が出ていなくて
                      なんじゃこりゃ?と
                      席を蹴っ飛ばして帰ろうかと本気で思った。

                      フランクのアドリアン・エレードが唯一マトモというか
                      いや、失礼は充分承知ですが。

                      だが、心配していたリッペルトが
                      途中のアリアから声の調子を取り戻して
                      声に艶が出て来た上に

                      この人の中間部の声って
                      滑らかで美しいじゃないの・・・😌

                      しかも調子を取り戻した後の高音も
                      声量はともかくとして
                      しっかりと会場一杯に響き渡るし
                      オーケストラの壁も悠々と越えてくる。

                      まぁ、ちょっと一本調子気味なところはあるが
                      (他のテノールだって、あれは一本調子になると思う)
                      最後の最後まで
                      しっかりと、語りかけるように美しく歌ったのには驚いたし
                      最後は至極満足。
                      さすがリッペルト、良くやった!!!

                      確かに長丁場のオペラで歌いっぱなしだし
                      最初から飛ばしていたら、後半に声が嗄れるだろう。
                      しかも、ずっと高音続きだし
                      コルンゴルトのテノール苛め爆発な役だわ。

                      マリエッタとマリー役のカミラ・ニュルンドは美人だし
                      大柄だし(リッペルトより高いくらい)
                      声は通るし美しいし
                      あの不思議な二重人格の役には合っていると思うが

                      ちょっと色気が足りないかも(すみません)
                      いや、以前が色気ムシのデノケだったし(すみません)
                      マリエッタもマリーも
                      あんまり妖艶なところってなかったなぁ。

                      しかしニュルンドも強い声で
                      素晴らしいテクニックでの歌唱で
                      最初から最後まで引きつけられるのは確か。

                      前半はテノールとソプラノばかりが続くので
                      何か、幕間には
                      自分の喉の奥が上がってしまって
                      頭の上半分ばかり熱を帯びたような不思議な気分になる。

                      代役とは言え
                      調子を取り戻した後
                      最後まで、しっかりと声を保ちながら
                      あれだけ見事な歌唱を聴かせてくれたリッペルトが
                      この公演だけで終わり、というのは
                      ちょっと可哀相かもしれない。

                      ブラボー・コールを受けたリッペルトは
                      おおやったぜ、という感じで手を挙げて
                      自分を鼓舞するように抱きしめていたが

                      こういう1回こっきりの代役って
                      歌手にとっても、大変だと思う。
                      ヘンなプライドあったらできないよ。
                      (しかもほとんどの客はフォークト目当てだし)

                      暗いストーリーとは言え
                      心理ドラマばっちりでサスペンス一杯で
                      細かい心理の襞を充分に突っついてくるし

                      舞台は大袈裟な程にドラマチックになっていて
                      (後ろの方で繰り広げられる
                       グロテスクな心理シーンが、かなり見もの)

                      最後は幻想から醒めて
                      立ち直って人生に新しい一歩を踏み出すパウルが
                      なかなか爽やかな幕切れともなっていて

                      このオペラ、もう一度観たいな ♡

                      時間があるとすれば日曜日なのだが
                      日曜日には2回コンサートが入っていて
                      その後、この長いオペラに行くと考えると

                      完璧に寝落ちしそうなので遠慮しておきます(汗)

                      オーケストラのコンマスはシュトイデさん。
                      さすがにこういうモノを演奏させると
                      ウィーン国立歌劇場管弦楽団の艶のある色合いは見事。

                      本当に久し振りにオペラ座でオペラを観たら
                      やっぱりちょっとグッタリ疲れた私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。




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