オペラ座舞踏会オープニング最終リハーサル

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    Wiener Staatsoper 2018年2月7日 19時〜21時

    Generalprobe Wiener Opernball 2018

    記事が全くなくて
    ワタクシが倒れているか
    あまりに大学の試験の成績が悪くて
    落ち込んでいるのではないか、と心配して下さる方が
    いるのかどうかは別として(笑)

    今週は旧エネルギー週間で、学校が一斉に休み。
    以前のエネルギー危機だった頃に
    学校の暖房を節約しましょう、というので1週間の休みを作ったら
    その後も、そのまま学期休みになってしまったという週。

    学校が休みなので
    オーケストラのメンバーも家族持ちだったら
    みんな子供とスキーに行っちゃうので
    コンサートがほとんどないのである!!!(超怒)

    夜のスケジュールが全くないので
    今週、一時帰国しちゃおうかしら・・・と考えていたら
    母親から「こんな寒い時に帰って来なくても」とか言われてしまい
    ついでにお金もないので止めた。
    (引退してからどんどんお金が出て行く・・・(涙))

    だいたい、現代は、書籍は電子書籍で買えてしまう。
    今までは一時帰国の間に200冊とか平気で買っていったんだけど
    (もちろん宅急便で送った・・・ものすごい費用がかかったわ)
    電子書籍で買えてしまうものについては
    紙の書籍は不要だし
    考えてみたら、日本に一時帰国する理由がなくなってしまったのだ。
    ・・・すみません、非国民で f^_^;

    前置きが長くて申し訳ない。

    唯一、この週に予定していたのが
    オペラ座舞踏会の最終リハーサル見学。
    もちろんチケットは必要だが
    昨年引退してから入会したバレエ・クラブで申し込みが出来るのだ。

    大昔にチケット・オフィスで買って行った時には
    ギャラリーの席で、舞台の部分は見えても
    平土間で何しているか、さっぱりわからなかった記憶がある。

    バレエ・クラブの席は
    何と、ロジェである。きゃ〜〜〜〜っ \(^o^)/
    安い席(でも30ユーロ!)だったので後ろの方だが
    立てば見える。私はそれで充分に満足。

    19時から、ダラダラと始まったリハーサル。
    最初はデビュッタントの行進と
    最後のデビュッタントの集団ダンスのリハーサル。

    このオペラ座のデビュッタントというのは
    確か18歳〜23歳だか24歳だかの年齢制限があって
    人数が多いので、左回りワルツのオーディションで良い成績を収めれば
    デビュッタントに入る事も出来るが

    最初に出てくるのは、各界の名士たちの娘・息子である。
    オペラ座舞踏会のテレビ中継を見ていると
    アナウンサーが、ちゃんと、1列目のどこどこに
    政治家ダレダレのご子息が、とか
    貴族の家系のご令嬢とか、大企業の社長の子供とか
    事細かに説明してくれる(私には興味はない)

    もちろん、舞踏会の本番ではないので
    服装は、男性は黒っぽい背広上下
    女性は白いブラウスに黒のスカート。
    本番の際は、男性は燕尾服に蝶ネクタイ
    女性は白いロング・ドレスで、頭にお揃いのティアラが付く。

    それでも、あれだけの人数が揃って
    横向いたり、回転したり、しゃがんだり手を上げたり
    身体の方向を変えたりすると、壮観だ。

    その後は、最終リハーサルに入り
    また、デビュッタントの行進、そして両脇に整列。

    そして・・・

    これがお目当!!!!というバレエ・シーン。
    今年の振付はエノ(ペチ)が担当していて
    最初のバレエ学校のバレエ・ダンサーの卵たちの踊りは
    女性が男性のお尻を蹴ったりして、かなりユーモラス。

    その後は、国立バレエ団のダンサーによるシーン。

    ああああああっ!!!!
    最初に出て来たのは
    産休から戻ったオルガさま!!!!! ⭐⭐⭐

    オルガとローマン
    もう一組のカップルは、マーシャ(マリア)とヤコブ。

    ・・・ヤコブは今シーズンでプリンシパルになるな、きっと。

    アリーチェやニキーシャ、ナターシャも居るし
    期待の新星マディソンもフランチェスコと組んでいる。

    ああああああ、でも、オルガさまだ、オルガさま!!!
    私はまだオルガさまが10代の頃から追い掛けているし
    途中で同じくオルガさまのファンになった友人は
    残念ながら若くして、重病であっという間に天に召されてしまったし
    ともかく、オルガさまに関しての思い入れというのは
    中途半端じゃないの(きっぱり)

    やっと戻って来て下さったのね 😂

    しっかり見えるので
    他のダンサーも見ようとは思うのだが
    オルガさまに視線が釘付けになってしまう。

    バレエの後は
    テノール歌手、パヴォル・ブレスリックと
    ソプラノのダニエラ・ファリーの歌。

    両方ともマイク付けてるし
    この2人でメリー・ウィドウとか聴いても
    別に何?という感じだし
    ロジェの他の人たちは、歌っている時も
    大声で息子だの孫だのの話をしているし(苦笑)

    最後にデビュッタントたちが
    リハーサルでやった壮観なグループのライン・ダンスをして
    (あれをライン・ダンスとは言わないだろうが
     まぁ、揃って色々とやるものと思って下さい)
    左回りのワルツ、続けて「美しき青きドナウ」のワルツ。

    時々、既に疲れまくって
    端っこで踊っていないカップルもいるけど(笑)
    上手い男性は、左回り・右回りを絶妙に取り入れて
    見事に女性をリードしながら踊っているケースもある。

    そんなこんなで、21時まで
    それなりの雰囲気(会場には既に花飾り等は準備されている)を
    楽しませてもらった。

    どのシーンでも写真やビデオを撮っている人が多かったけれど
    ワタクシは写真もビデオも嫌いだし
    第一、肖像権侵害だろう、と思っているので
    写真その他はございません。どうぞ悪しからず。

    来週から、また、ほとんど毎日コンサートの生活が再開するので
    どうぞお見捨てなく
    ・・・と言い訳している私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    いや先週はマイスキーとジャニーヌ・ヤンセンのコンサートも行ったんだけど
    試験(しかもこれは本当にむずかった)の後で
    ぐったり疲れて、コンサートの間熟睡していたので
    何の記録も残せなかったの。ごめんなさい。
    (ついでだが、その試験の結果はまだ出ていない)

    舞踏会はウィーンの冬の風物詩で
    ドレスとお金があって
    パートナーがいれば
    素晴らしい体験になる。
    (若い頃は元カレとよく行った)
    今や、その3点セットとは全く関係ない人生になってしまったので
    舞踏会からも縁遠くなっちゃった・・・残念と言えば、すごく残念。


    国立オペラ座「連隊の娘」ドニゼッティ

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      Wiener Staatsoper 2018年1月16日 19時〜21時45分

      Gaetano Donizetti
      LA FILLE DU RÉGIMENT
      Opéra comique in zwei Akten
      Text von Jules Henri Vernoy und Alfred Bayard

      指揮 Evelino Pidò
      演出・衣装 Laurent Pelly
      舞台 Chantal Thomas
      照明 Joel Adam
      振付 Laura Scoyyi

      マリー Sabine Devieilhe
      トニオ John Tessier
      ベルケンフィールト侯爵夫人 Donna Ellen
      シュルピス Carlos Álvarez
      オルタンシウス Marcus Pelz
      伍長 Konrad Huber
      クラッケントルプ公爵夫人 Marjana Lipovšek
      農民 Dritan Luca
      公証人 François Roesti

      Orchester der Wiener Staatsoper
      Chor der Wiener Staatsoper
      Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

      ドニゼッティの「連隊の娘」
      ・・・って、普通、私が好んでいくオペラではないのに
      今回、何故、チケットを買ったかと言うと

      30%割引!!!という宣伝メールに釣られた ^^;

      いや、あはは、よっぽど売れてないんですね。
      だったら、少し贅沢して、バルコンの正面に近い席を。
      (ここで、じゃぁ、ベストの席を、にならないのが悲しい貧民の性(さが)
       バルコン席だって、30%割引後も、結構なお値段だったのだ)

      この演出になってから26回目の公演と書いてあったが
      実は私、この演出、既に最初の頃に見た事があるのだ。

      2007年4月だったから
      残念ながら、ブログ記事が全部消えてしまった時代の事だが
      マリーがナタリー・デセイ、トニオをフローレスが歌って
      クラッケントルプ公爵夫人役で、モンセラート・カバリエが出演していた。

      ↑そのキャストだったら30%割引にはならない(笑)

      その後、同じ演目をクロースター・ノイブルクの夏の音楽祭で
      修道院中庭ではなく、天候不順でバーベンベルガー・ホールで観ている。
      その時はマリーはダニエラ・ファリーが歌っていた。

      さて、今回の公演のマリー役は
      フランス人ソプラノのサビーヌ・ドゥヴィエル。
      トニオはカナダのテノール、ジョン・テシエ。

      ドニゼッティがパリに移住してから初めて書いたオペラ。
      成立は1840年。

      この年号が幕の模様に書いてあって
      時はナポレオン時代・・・という前提のはずなのに
      何で既にウィーン会議が終わった後の1840年?
      その時にチロルでフランス人との戦争ってあったっけ?
      ・・・とおバカな事を上演中、ずっと考えていたのはワタシです。
      (だから、作品成立年代を、聴衆が作品の一部として見る幕に書くのは止めて(涙)
       時代背景だと思っちゃうから・・・)

      まぁ、フランス人向けのフランスばんざいモノで
      だいたいチロルの田舎のお兄ちゃんが
      流暢にフランス語を話すとかありえないし(以下省略。チロルの方、ごめんなさい)

      で、この主役の2人
      演技はコミカルだし、しっかり踊ったり振付もこなす。

      コロラチューラのテクニックもバッチリで
      すごいハイ・ソプラノで
      (こういうハイソプラノって、確かにフランス人が多い)
      見事に転がるし
      身体は柔らかくて、動きも美しく
      「小娘」っぽいソプラノの声の質とバッチリあった
      小柄でスマートな可愛らしい体型。

      テノールも、同じく声の質がハイテノールで
      高音も、張り上げるとかの力任せではなく
      無理のないところで、しっかり音程ピッタリで見事にキマったし
      見た目もちゃんと「若者」で、舞台として絵になっている。

      ・・・なのに
      この2人、悲しい程にオーラがない。

      いや、失礼な言い方なのは承知の上だし
      こちらは既にデセイ・フローレスで観ちゃったというのもあるから
      音楽的にはすごく高い水準だったとは思うんだけど

      ドゥヴィエルは明るさが足りなくて
      暗い曲(ああ、みんなさよ〜なら)はバッチリ合うのに
      連隊の曲なんか、軽くちゃんと歌っているのに明るいオーラがないし

      テシエは演技がちょっとデクノボウで
      どう見ても、マリーのために命を張って
      連隊で勲章をもらうだけの努力をしたとは見えない。

      ・・・すみません、シロウトが文句つけ放題で f^_^;

      クラッケントルプ公爵夫人は
      この演出では、後半登場の時に1曲、軽いナンバーを歌う事になっていて
      今回出てきた往年の名歌手
      マルヤーナ・リポフシェクが歌ったのは
      たぶんミュージカル「南太平洋」の曲だと思う。

      英語だけど、もちろんこの部分は字幕が出ないので
      一部の観客がザワザワしたのは、まぁ、仕方ないか(笑)

      しかしまぁ、ミュージカル・ナンバーを
      この上なく美しいソプラノで歌ってくれちゃって
      ミュージカルには聴こえなかったし
      ついでに歌詞が英語というのも、ほとんど分からず仕舞いだが
      さすがに往年の名歌手だけあって
      その存在感は圧倒的。

      シュルピス役のカルロス・アルバレジはさすがの貫禄。
      役も完璧にモノにしていたし、ユーモアたっぷりで聴かせてくれた。

      オーケストラは小編成で
      管楽器がいつものような舞台の下手(しもて)ではなく
      反対側に位置していたので、私の席からは見えず
      序曲でフラフラしていた金管はいったい誰だ?
      と思ったけれど、プレイヤーは見えないまま(笑)

      ストーリーとしては楽しいし
      音楽はキュートだし
      コーラスも、かなりコミカルな振付があって笑えるし
      楽しい舞台ではあるから
      スタンダードにオペラを楽しむ、という意味では
      ステキな舞台だったと思う。

      お隣に座った同年輩の女性とお話していたら
      私と同じく、デセイとフローレスの回をご覧になっていたそうで
      病膏肓の同じ趣味の人がここにも居た、と
      (お互いに)ちょっと嬉しくなった私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      お隣の女性とは
      ドン・カルロスのフランス語バージョンの
      コンヴィチュニーの演出についても
      熱い語りを繰り広げたのだが
      こういう話が出来る人が居るのもウィーンの良いところ ❤

      ついでだが、この間の音楽史の講義の時に
      ベッリーニは作曲家としての自覚があって
      ものすごくイヤな鼻持ちならない奴で

      ベッリーニと比べたら
      ドニゼッティの手紙は
      抱きしめてキスしたくなる、と
      教授が熱烈に語っていたのを思い出した(笑)

      ルル 国立オペラ座

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        Wiener Staatsoper 2017年12月15日 18時30分〜22時30分

        Alban Berg
        LULU
        Oper in drei Akten
        Orchestrierung des 3. Aktes komplettiert von Friedrich Cerha
        指揮 Ingo Metzmacher
        演出 Willy Decker
        舞台・衣装 Wolfgang Gussmann

        ルル Agneta Eichenholz
        ゲシュヴィッツ公爵夫人 Angela Denoke
        劇場クローク・母親 Donna Ellen
        ギムナジアスト・グルーム Ilseyar Khayrullova
        医者・警察・教授 Konrad Huber
        画家・黒人 Joerg Schneider
        シェーン博士・切り裂きジャック Bo Skovhus
        アルヴァ Charles Workman
        シゴルヒ・老人 Franz Grundheber
        調教師・アスリート Wolfgang Bankl
        王子・執事・公爵 Carlos Osuna
        劇場支配人・銀行家 Alexandru Moisiuc
        15歳の子 Maria Nazarova
        絵画の買い手 Bongiwe Nakani
        ジャーナリスト Manuel Walser
        召使 Ayk Martirossian
        Orchester der Wiener Staatsoper
        Buehnenorchester der Wiener Staatsoper

        アルバン・ベルク未完のオペラ(フリードリヒ・チェルハが追補)のルルが
        今シーズン、オペラ座で上演されるので
        ともかく行かねば・・・と
        ワタクシ的にはかなり高い席(40ユーロ近く)を注ぎ込んで
        天井桟敷で聴いて来た。

        いやあああ、良かったです。
        18時30分〜22時30分という上演時間にはちょっとビビるが
        冗長という感じはほとんどなくて
        歌手陣も演出も舞台も、見事にキマっていた。

        舞台がどういう感じかは
        オペラ座のサイトにあるので、ぜひご覧下さい。

        舞台は二層に分かれていて
        上の階段のところには、俳優さん(だろうと思う、コーラスじゃなかった)が登場。
        歌手も時々、上に移動して
        梯子で下まで降りて来る。

        オペラが始まる前に
        舞台中央の梯子の上に
        ものすごくスタイルの良い女性が
        下着姿で股乗りになって、微動もしないので

        あら、バレエ・ダンサーでも持って来たのかしら
        ・・・と思っていたら
        驚くなかれ、これがルル役のソプラノ歌手だった!!!(+_+)

        この悪女だか何だかよくわからんルルの存在感がスゴイ。
        その肉体の魔力に魅せられる男性たちの滑稽さ。

        シェーン博士のスコフスが、また見事にこの役に合っている。
        ルルの最初の結婚相手は
        浮気場面を見て、あ〜っと叫びながら降りて来て
        その場で心臓発作で死んでしまう役。
        (男性は一人で数役をこなすので後でまた登場する)

        後釜に座った画家のテノールのシュナイダーは
        たまごっち体型だが声は出る。
        それに、あのコミカルな役はたまごっちの方がリアル感(笑)

        対してアルヴァは、優男のイメージだが
        これが歌手のチャールス・ウォークマンとピッタリ合っている。

        バンクルは相変わらず、すごい声量で深いバスだし
        グルントヘーバーって、もう80歳なんだけど
        あの深いバスが、まだ充分に、いや充分以上に通るって
        いやもう、信じられない人だ。歳を全く感じさせない。

        他の歌手も、脇役まで含めて
        演技達者で、動きもあって
        演劇的に見ても退屈しない。

        上とか下で動くかなりの数の俳優さんたちが
        かなり効果的に使われていて、これは上手い。

        下賤な言い方をしてしまうと
        いわゆるデバガメみたいな退廃感が漂っていて
        最後の切り裂きジャックのシーンでは
        最も効果的な使い方をされていた。

        のだが・・・

        ご存知、国立オペラ座では今シーズンから
        手元の画面で、歌詞の対訳を見る事ができて
        嬉しい事に日本語もある。

        最初は、わっはっは、わかりやすいぞ・・・と
        日本語を見ていて
        ばっちり翻訳が見られて嬉しかったのだが

        第三幕の翻訳
        あれ、何ですか????
        グーグル翻訳か何かで自動翻訳して
        その後、誰も手を入れていないとか????

        まず翻訳がヘン。
        誤字・脱字もある。
        直訳で内容的に何かおかしい、という部分に加えて

        女性のセリフが男性言葉になっていて
        アルヴァ(男性)のセリフがお姉言葉になってますが・・・(絶句)

        最初の辺りの翻訳は
        ああ、巧く訳されているなぁ、と感心するところもあっただけに
        最後の手抜きはちょっと残念。

        歌手陣のドイツ語はかなりクリアなので
        聴いていればドイツ語でも理解できるけれど
        (で、そのドイツ語の内容と日本語の翻訳が直訳になり過ぎて
         かなり苦笑した部分が・・・)
        できれば、最後まで気を抜かずに
        ちゃんとした翻訳にして欲しかったと思う。
        (でないと、最後の内容、さっぱりわからんです)

        結構な空き席があって
        立見席の人がみんな黙って移動していたが
        (途中で帰った観客も多かったし・・・長いからね)
        私は貧民席(ただし最貧民席ではなく)で立見席の前で
        後ろで、間奏曲になると、ずっと小声でお喋りしている人が
        何人も居て
        (時々誰かがシッ!と怒っていたが、また次の間奏曲の時に始まる)
        え〜い、間奏曲はお喋りの時間じゃないぞ!!!

        アルバン・ベルクの曲って
        オペラの言葉に寄り添い
        きちんとドイツ語のイントネーションを音楽に組み込んだ上で
        12音技法も使っているとは言え
        実に音楽的に響くのは奇跡みたいなものだなぁ。
        (例のバイオリン協奏曲なんかもそうだけど)

        次の国立オペラ座は、オペラではなく
        またバレエ、しかも、かなり続けて行く予定の私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        あと1週間ちょっとでクリスマスって
        まだ信じられない気分だけど

        プライベート用に使っている MacPro が本日動かなくなってしまい
        修理に出しているので
        仕事用のウインドウス機を使って書いて
        何だか違和感。
        でも、数日でこれで慣れてしまうと
        Mac が戻った後、また違和感との闘いかな(笑)

        ダフネ 国立オペラ座

        0
          Wiener Staatsoper 2017年12月4日 20時〜21時45分

          Richard Strauss
          DAPHNE
          Bukolische Tragödie in einem Aufzug

          指揮 Simone Young
          演出 Nicolas Joel
          舞台 Pet Halmen
          振付 Renato Zanella

          ペナイオス Dan Paul Dumitrescu
          ゲア Janina Baechle
          ダフネ Regine Hangler
          ロイキッポス Benjamin Bruns
          アポロ Andreas Schager
          羊飼い Marcus Pelz, Wolfram Igor Derntl, Jens Musger, Hans Peter Kammerer
          侍女 Ileana Tonca, Margaret Plummer
          Orchester der Wiener Staatsoper
          Chor der Wiener Staatsoper
          Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
          Eleven der Ballettakademie der Wiener Staatsoper

          国立オペラ座では今年はリヒャルト・シュトラウス・デイと称して
          オペラ座の持っているリヒャルト・シュトラウスのレパートリーを
          どうも全部上演する、という
          無茶苦茶な事をやっているのだが
          その一環で、本当に久し振りにダフネに行った。

          最後にダフネ観たのが、2011年12月19日
          今は亡きヨハン・ボータが凄かったし
          ミヒャエル・シャーデがロイキッポスを熱演していた。

          演出は同じである。
          プログラムは変わっていて新しくなっていたので購入。

          キャストを書いている時に
          バレエの振付がレナート・ザネラ、というのにちょっと笑った。
          ザネラは2005年〜2011年のオペラ座バレエ団の監督。
          当時のバレエ団、ザネラの振付作品の上演も多く
          変わった作品の上演もあって、かなりぶっ飛んでいた記憶がある。

          今回のダフネには、いわゆるスター歌手はいない。
          (と書くと失礼だけど・・・(笑))
          国立オペラ座のアンサンブルで揃えている。

          ダフネのレギーネ・ハングラーは
          体格も顔の大きさも、顔の部分の作りも派手な人。
          この演出、メイクもスゴイので、舞台で目立つ。

          メイクが・・・え〜、これ、絶対に
          日本の歌舞伎役者のメイクに影響受けてますよね?

          二人の男性が追いかけるようなタイプには(以下省略)

          身体が大きくて、顔が大きくて
          顔のパーツも大きいだけに、声は出るし
          時々、中音部での発音・発声がキュートな印象を残して
          だんだん、身体とか顔の大きさが気にならなくなってくる。

          ロイキッポスのベンジャミン・ブルンスって
          あんなに身体の幅があったかしら???
          顔の大きさは普通の人なんだけど
          体型が正に3次元というか
          ウエストあたりを上から見たら正円じゃないか。
          いや、その分、テノールの声は通って素敵なんだけど。

          もう一人のテノール、アンドレアス・シャーガーは
          これは立派なワーグナー・テノール。
          声量がスゴイし、高音がものすごく出るし
          フォルテの高音を歌いっぱなしでも全然衰えない。

          ただ、この演出、何だか動きが少ない。
          特に、アポロ役は
          立派なワーグナー・テノールなんだけど
          正面に突っ立ったまま
          何も動かず、ずっと歌っている、という感じ。

          すごく声は出る。高音まで出る。しっかり出る。
          大柄だが、唯一、スタイルが普通でたまごっちじゃない(こらっ!)
          しかし声が出るだけに
          ずっと張り上げている印象が強くて
          あまりニュアンスっぽいものは感じられない。
          (って、何でも文句つけたいのか(すみません)
           ただ、あれだけ華やかにテノールが出ると、うっとりはします、はい)

          唯一動きがあるのが
          ザネラ振付の赤鬼のダンスだったりして・・・

          最後にダフネが樹と化すシーンだが
          あのガラスの筒って、あんな色だったっけ?
          私の記憶だと、あの茶色っぽいところが
          かなり鮮やかなグリーンに変化したような気がするのだが
          記憶違いかもしれない。

          今回のソプラノ、全体的に大柄なので
          あのガラスの筒に入って顔が見えるけれど
          小さい歌手だったらどうするのかなぁ(とか余計な事を考えてしまう)

          オーケストラはさすがに巧い。
          木管のアンサンブル、かなり難しそうだけど
          いや〜、巧いなぁ・・・

          あまり知られていない作品だが
          見方によっては、すごく色っぽい作品でもあるし
          特殊メイクやマスクなどを多用して
          ちょっと「おとぎ話」っぽい演出も面白い。

          でも、あまりに動きが少なくて
          実はちょっと途中で眠くて困った私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          ペリアスとメリザンド 国立オペラ座

          0
            Wiener Staatsoper 2017年10月15日 18時30分〜21時45分

            Claude Debussy
            PELLÉAS ET MÉLISANDE
            Drame Lyrique in fünf Akten / Text vom Maurice Maeterlinck
            指揮 Daniel Harding
            演出・舞台・照明 Marco Arturo Marelli
            衣装 Dagmar Niefind

            アルケル Peter Rose
            ジュヌヴィエーヴ Janina Baechle
            ペレアス Bernard Richter
            ゴロー Simon Keenlyside
            メリザンド Christiane Karg
            イニョルド Maria Nazarova
            医師 Marcus Pelz
            ベレアスの父 Andreas Bettinger
            Orchester der Wiener Staatsoper
            Chor der Wiener Staatsoper
            Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

            もちろん午前中11時からのウィーン・フィル+ネルソンスは行って
            エネルギーの塊に元気つけられて
            (今日の7番の最終楽章は途中の煽りがあって(笑)
             最後の煽りはオーケストラ・メンバーが予想していたようで
             余裕持って演奏していた。こういう違いがあるのが面白い)
            夜は久し振りに国立オペラ座にオペラを観に行った。

            先シーズンの初日に観て
            えらく感激した演目だが
            今回は主要歌手はキーンリサイドを除いて変更。
            指揮者もアラン・アルティノグリュから
            ダニエル・ハーディングに変更。

            ゴローのサイモン・キーンリサイド
            イニョルドのマリア・ナザロヴァ
            医者のマルクス・ペルツと
            ペレアスの父アンドレアス・ベッティンガーはそのまま。

            今回のキャスト、ものすごく良い。
            先シーズンだって錚々たるキャストだったけれど
            メリザンドのクリスティアーネ・カルクと
            ペレアスのベルナール・リヒターが
            声も素晴らしいし、見た目もものすご〜〜〜く絵になっている。

            こりゃ、おっさんのキーンリサイド(ごめん!)より
            若くてイケメンのペレアスにメリザンドが惚れるわ、うんうん(勝手に納得)
            (とは言え1973年生まれだから44歳。キーンリサイドは58歳。
             しかし2人とも若く見えるなぁ・・・)

            カルクはスタイルも良いし(37歳、まだ若い)
            声はキレイだし演技は出来るし
            儚くて、しかも天然で邪気の全くない
            ナイーブなメリザンドにぴったりハマっていた。

            ピーター・ローズのアルケルがまた品が良くて
            声はバリトンに近いのであまり低音の深さはないけれど
            最後の方のモノローグとディアローグで朗々とした美声で
            ああいう王様ならワタシ、尊敬しちゃうかも。

            やけっぱちのゴロー、キーンリサイドは
            野生児で単純でワイルドで
            嫉妬と猜疑に凝り固まって自滅していくゴローを見事に演じたし

            イニョルドは先シーズンと同じで
            本当に少年に見えるしキュートで
            大人の争いに巻き込まれた可哀想な少年に見える。

            見える、とは書いたが
            実はほとんど舞台は見えていない(笑)

            何せ13ユーロの席で
            バレエだったらロジェの後ろを買うんだけど
            ロジェの後ろは音響的に最悪なので
            天井桟敷の脇を取って座ってみたら
            ほんの少しだけ舞台が見える。

            乗り出せばもっと見えたのかもしれないが
            今回の私の目的は
            オペラ座の新しい表示システム(日本語!!!)で
            セリフを一つ一つ、しっかり理解しながら聴こうというものなので

            舞台に視覚的興味はないのだが
            少しだけ時々歌手が見えるので
            しっかりと望遠鏡で見てしまう(笑)

            セリフがすべて日本語で理解できるって・・・スゴイです。
            舞台を見ていないので、しっかりとセリフが読めるし
            歌っている内容が何なんだかしっかりわかると
            ドビュッシーの音楽に集中できる。

            この演目、ほとんど演劇みたいなもので
            フランス語のニュアンスに音楽をつけたようなものと思っていたから
            フランス語はわからず日本語で内容だけ理解しつつ聴いて見たら
            うわああああ、ドビュッシーの音楽手法ってスゴイ。

            ワーグナーのアンチ・テーゼとか言われているけれど
            し〜っかりワーグナー的な情景描写や
            シーンの動きを音楽で表現しているじゃないの!!!!

            指輪を落としたり、ナイフが出て来たり
            ペレアスとキスした時に星が降って来たり
            あああああ、舞台で何が起こっていても
            音楽聴いてるだけで、頭の中ですっかりシーンの絵が出来上がっちゃう。

            1回の休憩を挟んで3時間以上の演目だけど
            全然退屈しない。
            また、場と場の間の間奏曲が
            繊細でオーケストラの響きが楽しめて至福の時間。

            ・・・ただ、間奏曲を、オペラの間にお喋りする時間だと
            誤解している観客がかなり多かったし
            (超貧乏天井桟敷貧民席で、立見席の前って言うのもあるだろうが)

            隣の若夫婦+奥さんのお母さんと推測する3人連れは
            若奥さんが一瞬も黙っていられないタイプで
            旦那の腰や背中に腕を回したり身体を傾けたりして
            ず〜〜〜〜〜っと小声で喋っていて
            (旦那が上の空だと今度はお母さんに向かって喋って親子の会話になる)

            一回注意して治らないのは、もう諦めるしかないので
            できるだけ意識から小声の囁きはフィルタリングして聴いていたのだが
            それでも、かなりの拷問(笑)

            乗り出せばちょっとだけ舞台が見えるので
            周囲の人が乗り出すと、その度に椅子が盛大に軋むのも
            なかなか泣ける雑音だった。

            演出ももちろん良いのだけれど
            これだけ優れた歌手を揃えて
            昼間のネルソンスのベートーベンと同じオーケストラとは
            どうしても思えない(メンバー違ったかも(笑))
            とことん室内楽的な繊細な音響のドビュッシーを見事に弾いたオーケストラと
            ともかく、この演目、見て損はない。

            ・・・というより、もう一回観たい。
            貧民席で構わないから(テキスト表示は見たいのでロジェの奥じゃないところで)

            ただ問題は
            そろそろこのシーズンの時期には
            私はほとんど毎晩、何らかのチケットを持っているという事で ^^;

            その意味では勉強サボって
            このキャストによるこの演目
            今日観に行って良かった、と喜んでいる私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


            サロメ 国立オペラ座

            0
              Wiener Staatsoper 2017年9月21日 20時〜21時45分

              Richard Strauss
              SALOME
              Musikdrama in einem Akt, Text von Oscar Wilde
              指揮 Simone Young
              演出 Boleslaw Barlog
              舞台・衣装 Jürgen Rose

              ヘロデ Wolfang Ablinger-Sperrhacke
              ヘロディアス Iris Vermillon
              サロメ Gun-Brit Barkmin
              ヨカナーン Željko Lučić
              ナラボート Carlos Osuna
              侍従 Ulrike Helzel
              ユダヤ人 Thomas Ebenstein, Peter Jelosits, Jinxu Xiahou,
              Benedikt Kobel, Ryan Speedo Green
              ナザレ人 Alexandru Moisiuc Rafael Fingerlos
              兵士 Wolfgang Bankl, Sorin Coliban
              カッパドキア人 Jens Musger
              奴隷 Alejandro Piazarro-Enriquez
              Orchester der Wiener Staatsoper

              オペラは滅多に行かないのだが
              ちょっと嬉しいお誘いがあって
              持つべきものは良き友人(またぜひよろしく(笑))

              オペラ座の字幕システムが変わった事については
              既にオペラ座のオープン・ディの際に呟いているが
              画面が大きくなって
              最初にドイツ語か英語かを選ぶと
              その演目についてのキャスト表やあらすじなどが入っている。

              ・・・で字幕はどうなってるんだろう???と思っていたら
              直前に字幕が入ります、というダイアローグ・ボックスが出て
              直前の字幕に6ヶ国語(だと思う)が入っている。

              すかさずもちろん「日本語」をプッシュ。
              何せ本当に直前なので
              何語が入っているかなんてチェックしている時間もなかったが
              英語・ドイツ語・日本語の他にフランス語もあったみたい。

              ちなみに、日本語字幕を選ぶところは
              ちゃんと日本語で「日本語」と書いてあって
              ジャパニーズとか書いていないので、パッと目立つからご心配なく。

              画面が大きくなった分
              字も結構大きく、しかもかなりハッキリと表示されるので
              非常に読みやすいし
              日本語の翻訳、実に優秀 ♡
              ちゃんとしっかりした意図を汲んだ日本語の翻訳になっていて
              これはわかりやすい。

              日本語は漢字とひらがな・カタカナのシステムで
              パッと見たらすぐに読めるので、舞台もちゃんと見ながら鑑賞できる。
              (ドイツ語だと、一つ一つアルファベット読むので
               どうしてもそちらに気を取られて舞台を見るのが疎かになるのだ)

              サロメは・・・うははは、私にしては
              2013年・2014年に行ってる(同じ舞台の同じ演出)
              2014年はグン・ブリット・バルクミンがサロメ役でデビューした公演。
              この時はイリス・ヴァーミリオンも役デビューだった。

              ・・・で、恥を忍んで告白すると
              最近(いや前からだけど)生活が乱れていて
              食事の後に眠ってしまう、というイヤな老人になってしまい
              オペラの前に簡単にファースト・フードで食したのがアダになって
              もう眠くて眠くて眠くて死にそうに眠くて
              (K子さん、ごめんなさい!!!!)

              でも、しっかり聴いてはいるし
              時々意識が飛ぶけれど、日本語の字幕も舞台も見てるし(言い訳)

              コンサート・マスターはシュトイデさんで
              あんまりオーケストラ見えないけれど
              チェロにはショモダリさんも居たようだ(だからあまり見えない)

              このオーケストラ、リヒャルト・シュトラウスとか演奏させると
              何でこんなに色っぽいというか巧いというか
              背筋がゾクッとする程、魅力的でちょっと怖くてエロっぽい音を出す。

              誰が指揮しても、これはあんまり変わらないんじゃないかと思う。
              (すみません、別にシモーネ・ヤングを腐すつもりはございません)

              で、やっぱりバークミンがもう圧倒的。
              舞台上のフィギュアも絵になっているし
              ちょっと小柄で
              子供なんだけど、ませた子供で
              いや、子供から大人になる時期の精神的不安定さと
              ガキなのに自分では意識していない背徳的な色っぽさが
              この役の中に様々な要素を溶け込ませて
              すごい人物造形になっている。

              ヨカナーンの首はあまりリアルではなくて、ちょっとホッとした。
              (それとも私が反対側の髪の毛ばかり見える席だったからかなぁ)
              あまり象徴的過ぎても迫力ないし、この生首は難しいところだが
              演劇的側面からは巧く処理していたと思う。

              ヘロデのテノールも素晴らしかった。
              この人も見た目、絵になる体型の人で
              ヴァーミリオンは背が高いのでノミの夫婦にはなるんだけど
              サロメに踊りを強要するところや
              ヨカナーンの首を要求されて右往左往する困惑のところなど
              とてもリアルだし
              声が透き通った美声で、声量も適切、ドイツ語のディクションも良い。

              ヴァーミリオンの声量は・・・相変わらずでかい(笑)

              しかし、こういう演目をやらせると
              オペラ座の「普段」のレベルの高さがはっきり見える。
              歌手のアンサンブルも安定していて
              飛び出たり、引っ込んだりするバランスの悪さは一切なく
              全体的に声量も音楽も声も演技も、高いレベルでバッチリ決まっていて
              そこに入ってくるオーケストラの
              これも色気たっぷりの背徳的な音色が、もうたまらない。

              何とか生活を立て直して
              ちゃんと起きていられるようにしなければ・・・(汗)

              サロメはスタンダードなプログラムなのに
              比較的売れていないのは何故だかわからないのだが
              話がコワイとか
              (まぁ、子供向きではないが、オペラってある意味愛憎劇だから大人用だよね)
              演目が短いとか
              (幕間なし2時間弱は、ワーグナーよりも楽だと思うけど)
              そんな理由なんだろうか・・・

              音楽はものすごく良いんだけどなぁ。
              無駄な序曲とかなくてすぐに始まるしサクサク進むし
              死ぬ死ぬ(はよ死ね)もないし(笑)

              機会があったら、是非、ウィーンの「サロメ」を観て下さい。
              また機会があったら行こう、と
              ちょっと考えている私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              いやちょっとココでこういうバナー入れると
              やばいかもしれないが(ヨカナーン!)
              サロメとかナオミとかマノンとか
              実はワタシ、すごく好きなんですよ。
              イタリア・オペラで失恋で死んじゃう女性とかより
              自己主張の強いヘン⚪イの女性の個性に憧れます。
              ・・・・自分は(たぶん)違うので誤解なきよう f^_^;

              ペレアスとメリザンド 国立オペラ座(初演)

              0
                Wiener Staatsoper 2017年6月18日 19時〜22時20分

                Claude Debussy
                PELLÉAS ET MÉLISANDE
                Drame Lyrique in fünf Akten / Text vom Maurice Maeterlinck
                指揮 Alain Antinoglu
                演出・舞台・照明 Marco Arturo Marelli
                衣装 Dagmar Niefind

                アルケル Franz-Josef Selig
                ジュヌヴィエーヴ Bernada Fink
                ペレアス Adrian Eröd
                ゴロー Simon Keenlyside
                メリザンド Olga Bezsmertna
                イニョルド Maria Nazarova
                医師 Marcus Pelz
                ベレアスの父 Andreas Bettinger
                Orchester der Wiener Staatsoper
                Chor der Wiener Staatsoper
                Bühnenorchester der Wiener Staatsoper

                今シーズンの新作となるドビュッシーのペレアスとメリザンド。
                いや、あの、その、オペラ苦手で普通なら行かないんだけど
                たまたま日曜日の夜、ぽっかり空いていたし
                (あっ、午前中はウィーン・フィルの3回目に行っていましたが
                 さすがに3回目になると書く事がなくなるので止めました。悪しからず)

                実はこのオペラ
                2009年の1月22日と25日にウィーン劇場で
                ウィーン放送交響楽団+ビリーのプロダクションで
                ナタリー・デッセイがメリザンドを歌った時に鑑賞している。

                ご存知ワーグナーのアンチテーゼとして
                愛の告白は一言、ジュテームだけ(しかもオーケストラ伴奏なし)
                というのが何となく気に入って
                (別にワーグナー嫌いじゃありませんが
                 愛してる、愛してる、愛してる、というのがイヤなので
                 ご存知の通り、これでもか、というイタリア・オペラも苦手です)
                どうせ1回だけなら良い席を買っちゃえ

                とは言っても、天井桟敷の立ち見席の前の49ユーロですが f^_^;)

                オペラの場合は私がバレエで愛用している
                ロジェ(ボックス)の後ろは音響が悪いので避ける方が良い。
                舞台がある程度見えるのを期待するなら
                このカテゴリー以下では買わない方が良い。
                (これを無駄遣いに対する自己正当化と言う)

                さて、舞台は黒を色調にした暗い舞台なのだが
                何と、舞台の3分の2がプールになっていて
                本当に水が張ってある。

                これで何日か続けて上演するならわかるけど
                (水は汚れそうだが)
                毎日違う演目で上演しているのに
                このプロダクションがかかる度に
                舞台の上にプール、というか湖というか水溜りを作るわけか(ため息)

                ウィーン劇場の上演の時には
                小さいプール・・・というより
                風呂桶みたいなもので作っていた記憶があるが。

                さすが国立オペラ座(予算が潤沢?)

                で、このプロダクション、すごく良い (^ ^)
                演出も舞台も歌手もオーケストラも素晴らしい。

                手放しで褒めてしまうと、それ以上、書く事がなくなるんだけど
                みんなフランス語が美しく
                (とは言え、私はフランス語は解しないので正確なところはわからん)
                音量のバランスが見事に取れていて
                一部の歌手が声量で飛び出したりする事がない。

                アルケルの深いバスは魅力的だし
                キーンリサイドの DV 男のゴローは
                ちょっとナヨナヨっぽく優男の
                エレードのペレアスとの対比が際立つ。

                イニョルドを演じたマリア・ナザロヴァに感嘆。
                声もキュートで可愛いけれど
                それより何より、あの演技力は何なんですか!!!
                どう見ても少年としか思えない動きで
                最初から最後までの存在感がすごい。

                最後にお父さん(ゴロー)の自殺を止めるシーンがあるのだが
                あそこまで演技が出来ると、この場面が非常に活きる。
                何とこの歌手、最後に花束もらった時にも
                まるで小さな男の子がやるように舞台でジャンプしてた。

                エレードのペレアスが、えらくカッコいい。
                エレードって色々な役を歌っている器用な歌手だが
                私のイメージは
                ウエルテルのあの嫉妬深い、ねっとりした冷血男アルベールなんだけど
                今回は反対に嫉妬されて、(暴力的な)兄にグサッとやられてしまう役。

                恋心を抑えてメリザンドと寄り添うのが
                本当にサマになっていて、ちょっとドキドキする。

                それを察したキーンリサイド演じるゴローが
                どんどん自暴自棄の暴力的になって行くのが
                またこれ、キーンリサイドに合ってるんですよ。

                キャスト見た時には
                え?キーンリサイドもエレードも
                どちらかと言えばハイ・バリトンの声質なのに
                同時に舞台に乗せちゃって大丈夫かしら、と思っていたのだが
                二人とも対比的な兄弟を見事に演じ分けていた。

                ペレアスはテノールの音域もあるのだけれど
                エレードが、またこれを、この上なくチャーミングに歌ってしまうの。

                メリザンド役のオルガ・ベッツメルトナって
                どこかで聴いたか見た記憶があるので探ってみたら
                2012年のヌレエフ・ガラの時のリヒャルト・シュトラウスの
                最後の4つの歌を歌っていて
                引き続き、2014年のバレエの同演目で歌い続け
                ナクソス島のアリアドネでエコーを歌っていた歌手だった。

                ちょっと体格は立派とは言え
                目立つ程ではないし
                後半はどちらにせよ、お腹が大きいから目立たないし
                声は透き通ってキレイで
                あの長い髪のカツラで、かなり魅力的なメリザンドだった。

                ・・・けど、このプロダクション
                こぞって男性役の歌手が素晴らし過ぎる(笑)

                話はメーテルリンクの禁断の愛なんだけど
                ワーグナーのアンチ・テーゼとか言われつつ
                オーケストラなしのジュテームの後
                ジュテーム・オゥシと返した後に

                何だよ、延々とプッチーニばりのラブシーンが続くじゃないの (-_-)

                そこでイチャイチャとラブシーンをしているから
                ゴローに見つけられて殺されちゃうんだわ。自業自得(すみません)

                それに、ご老人のアルケルが
                老人になると、時々若い肌を感じたい時があるのだよ
                このキスは気持ち良いかい

                ・・・って、何なんだ、このエロ老人は!!!

                ゴローが弟虐めで、沼のとんでもないところに連れていくシーンなんか
                本当にあっという間の数分なのに
                わざわざ舞台装置を作っているのも大変だなぁ・・・

                舞台3分の1が水溜り(プール)で
                最初から最後まで象徴的にボートが出てきて
                (ボートとして使ったり、ベッドになったりする便利モノ)
                演出的には、とてもまとまっている。

                エレードとキーンリサイドは
                何回もずぶ濡れになっているけど(お疲れさまです)

                ウィーン国立オペラ座管弦楽団って
                あんなフランスの響きも出せるんですね、ってちょっと驚いた。
                あくまでも透明で繊細な色彩を持って
                歌手の声を潰さず、そっと寄り添う印象。

                もっともこのオペラ
                フランス語をそのまま音楽にしたような曲なので
                美しいメロディで大いに盛り上がる、というものではなくて
                あぁ、これ、フランス語がわかったら
                半分以上演劇になって、面白いだろうなぁ、とつくづく思う。

                そんな繊細な音楽の時に
                前半(約2時間)ずっと
                ヒソヒソ声で話していた観客が居て
                (ヒソヒソ声は非常によく聞こえるのである)

                ドビュッシーであれやられると
                神経をノコギリで切り裂かれるような拷問だったが
                幕間に誰かが係員にご注進になったのか
                後半(約1時間)はヒソヒソ声はなくなったので

                集中して聴けたのは実は幕間の後だけだったという
                ちょっと悔しい私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                このプロダクション、本当にものすごく良いので
                チャンスがあれば、あと数回、観ても良いと真剣に考えてます。


                神々の黄昏

                0
                  Wiener Staatsoper 2017年6月5日 16時〜21時40分

                  GÖTTERDÄMMERUNG
                  Richard Wagner
                  Der Ring des Nibelungen : 3. Tag des Bühnenfestspiels
                  指揮 Peter Schneider
                  演出 Sven-Eric Bechtolf
                  舞台 Rold Glittenberg
                  衣装 Marianne Glittenberg

                  ジークフリート Stefan Vinke
                  グンター Markus Eiche
                  ハーゲン Falk Struckmann
                  アルベリッヒ Jochen Schmeckenbecher
                  ブリュンヒルデ Petra Lang
                  グトルーネ Regine Hangler
                  ヴァルトラウテ Waldtraud Meier
                  ノルン Monika Bohinec, Stephanie Houtzeel, Caroline Wenborne
                  ヴォークリンデ Ileana Tonca
                  ヴェルグンデ Stephanie Hourzeel
                  フロスヒルデ Zoryana Kushpler

                  Orchester der Wiener Staatsoper
                  Chor der Wiener Staatsoper
                  Bühnenorchester der Wiener Staatsoper
                  Extrachor der Wiener Staatsoper

                  予々、ワーグナーは「引退後の楽しみ」のために聴かないと断言していて
                  (だって、夕方16時に始まるオペラにサラリーマンでどうやって行けと?)
                  それまで時間はたっぷりある、と思っていたら
                  引退してしまったので、もう言い訳が出来ない。

                  だから、という訳ではないのだが
                  本日は祝日だったし(引退してから関係ないが(笑))
                  ちょっとしたご縁で

                  本格的ワーグナー初体験・・・ではないけれど
                  (間違えてパルシファルのチケットを買った事があるし
                   この演出になった時のラインの黄金はゲネプロに潜り込ませてもらった)
                  ワルキューレもジークフリートもすっ飛ばして
                  一番長く(てしつこい)神々の黄昏に足を運ぶ事になった。

                  よって、本日の感想記は
                  ワーグナー初体験、超初心者、全然わかりませんという
                  恥ずかしい私の個人的な印象記なので
                  ワーグナー大好きです、という方は
                  どうぞここにてお引き取り下さいませ (_ _)

                  6時間近く(休憩2回あったけど)劇場に閉じ込められて
                  まずはともかく
                  ワーグナーの音楽というのは

                  ほら、感動しろ、感動しろ、感動しろ!!!

                  と最初から最後まで大声で喚かれているような
                  ほとんど暴力的な「感動の押し付け」(笑)

                  いや、あの時代に
                  あの大袈裟で感動強要の劇伴的映画音楽的
                  ほら聴いたか、すごいだろ、というのを何時間もやられたら

                  そりゃ、その後の作曲家全員が
                  何らかの影響を受けるのは当たり前だわ。

                  ワーグナー超初心者とは言っても
                  コンサート通いをしていると
                  否が応でも、その一部やライトモティーフを聴く機会は結構あって
                  特に、故ローリン・マゼールが編曲した
                  言葉のないリングと言う、1時間弱の作品は
                  リングの聴きどころを巧くまとめてあって
                  何回かナマでも聴いたし、CD も持っているので

                  まぁ、ライトモティーフくらいはわかる(自慢にならん)
                  ストーリーはプログラムの後ろに書いてある。

                  ・・・ジークフリートって名前の登場人物って
                  みんなアホという属性を持ってるのか?

                  いや、この作品でジークフリートって英雄のはずなんだけど
                  最初のブリュンヒルデとの絡みで
                  あんまり声が出てなかったし
                  衣装も普通のシャツにズボンで
                  しかも坊主頭で

                  どう見てもツッパリの粋がったチンピラにしか見えん・・・
                  (ごめんなさいっ!!! 演出の関係だと思います)

                  ただこのテノール、楽劇が進むとともに
                  声が出るようになってきて
                  最後の方は立派な声量で素晴らしく澄んだ高音まで堪能させてくれた。

                  対するブリュンヒルデだが
                  いや最初、あれ?かなり歳いったオバサンだな、と思っていたのが
                  ものすごく強い声で
                  オーケストラに負けない声量でずっと歌いっぱなしなのに
                  最後のアリアまで、もうむちゃくちゃ立派な上
                  途中のハーゲンたちとの会談の時の演技が迫真的で
                  すごい説得力。

                  悪者ハーゲン、すごく魅力的。
                  堂々としてて、声は出るし、美声だし
                  まぁ、その分、100%の大悪人には見えず(笑)
                  何か背景に避けられない必然性があるんだろうなぁ(妄想)

                  登場人物が全員、真っ黒の衣装をつけている中
                  唯一、胸元に赤いクリスタルが輝くグトルーネの
                  声がスプレットで、すごくキュート ♡

                  ブリュンヒルデがドラマチック・ソプラノなので
                  グトルーネの可愛いソプラノがますます目立つ。

                  グンターがなかなか色男というか
                  声は出るし、姿形が結構良くて、イイ男(うふ)

                  ジークフリートが殺された後に
                  また出てきて、歌うのにはビックリしたし
                  (え〜い、これはイタリア・オペラか、早く死ね(笑))

                  最後のラインの乙女たちが水泳帽被って(そう見える)
                  ヒラヒラ踊って歌う部分なんか
                  これ、ナクソス島のアリアドネ?という既視感(笑)

                  舞台は暗いけれど
                  不思議な感じの絵本を見ているようで
                  モダンとは言え、ちょっとオシャレな感じ。
                  最後の「ほら感動しろ、感動しろ、もっと感動しろ」と言う
                  オーケストラの圧倒的な音楽の時には
                  スクリーンにビデオ投影で
                  かなり良い感じの仕上がりで
                  こういうの、すごく好きかも。

                  まぁ、確かに、こういうマッチョな音楽って
                  ハマる人はとことんハマるんだろうなぁ。
                  初心者のワタクシにしてからが
                  やっぱり知っているライトモティーフ出てくると
                  何となくワクワクするし
                  感心しながらあっという間の6時間弱ではあった。

                  観客も割にリキの入った人が多かったようで
                  マナーも悪くなかったし
                  楽しい(初)ワーグナー体験をして来た私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。




                  ムツェンスク郡のマクベス夫人

                  0
                    土曜日のダブルヘッダーです。
                    時系列に読みたい方は1つ下の記事からお読み下さい。

                    下のは夜のオペラ観賞記です。

                    Wiener Staatsoper 2017年4月29日 19時〜22時20分

                    Dmitri Schostakowitsch
                    LADY MACBETH VON MZENSK
                    Oper in vier Akten, Text von Arkadi Preis und Dmitri Schostakowitch
                    nach Nikolai Leskow

                    指揮 Ingo Metzmacher
                    演出 Matthias Hartmann
                    舞台 Volker Hintermeier
                    衣装 Su Bühler
                    振付 Teresa Rotemberg

                    Boris Ismailow : Wolfgang Bankl
                    Sinowi Ismailow : Carlos Osuna
                    Katerina Ismailowa : Eva-Maria Westbroek
                    Sergej : Brandon Javanovich
                    Axinja : Rosie Aldridge
                    Der Schäbige : Herwig Pecoraro
                    Verwalter/Polizist : Hans Peter Kammerer
                    Hausknecht/Wächter : Manuel Walser
                    1. Vorarbeiter : Gerhard Reiterer
                    2. Vorarbeiter : Thomas Köber
                    3. Vorarbeiter : Martin Müller
                    Mühlenarbeiter : Michael Wilder
                    Kutscher : Oleg Zalytskiy
                    Pope : Jongmin Park
                    Polizeichef : Clemens Unterreiner
                    Lehrer : Peter Jelosits
                    Betrunkener Gast : Franz Gruber
                    Sergeant : Oleg Savran
                    Sonjetka : Zoryana Kushpler
                    Alter Zwangsarbeiter : Ayk Marirossian
                    Zwangsarbeiterin : Simina Ivan

                    2015年3月14日に鑑賞した
                    ショスタコーヴィッチのオペラ
                    ムツェンスク郡のマクベス夫人。

                    あの時はデノケがタイトル・ロールを歌って
                    ストーリーはともかくとして(暗いから)
                    音楽的には非常に素晴らしかったので
                    もう1度、行く事にした。

                    定期公演を終わったウィーン・フィルのメンバーたちも
                    ゾロゾロと国立オペラ座に歩いて行く(笑)お疲れさまです。

                    演出と舞台、衣装と指揮者は2015年と同じ。
                    歌手はかなり変わっている。

                    タイトル・ロールを歌った
                    エファ=マリア・ウエストブロークはオランダのソプラノで
                    多少豊かなお身体ではあるけれど
                    不自然という程ではないし
                    非常に強い声を持った人で
                    更に、メゾに近い厚みのある声がハッキリ響くので
                    聴き応え充分で
                    アリアも切々と心に響いてくる。

                    で、もっと凄かったのが
                    ボリス役のバンクル。

                    何かますますお身体の厚みは増して
                    どう見てもたまごっちみたいに見えるのだが
                    もともと声の大きい歌手なのに
                    ますます、凄まじい声量で深いバスが聴けて

                    嫁に色気を出す義理の父親のスケベ根性が
                    実にリアルで素晴らしい(何を誉めてる?!)

                    ジノーヴィはテノールだが
                    カテリーナやボリスと比べると声量が全然違う。
                    まぁ、弱い役ですぐに殺されてしまうので、良しとしよう。

                    セルゲイを歌ったブランドン・ジョヴァノービックは
                    アメリカの歌手だが
                    名前からするとスラヴ系の人か。
                    かなり強いテノールの声を持った人で
                    ワーグナーのヘルデン・テノールとかイケそう。

                    崩れた感じのハンサムでイヤミな男を演じ切っていて
                    かなり良い感じ ♡

                    オーケストラ・ビットが満杯になる
                    大編成オーケストラの上に
                    舞台オーケストラの金管が出てくる場面もあって
                    (レ○プ・シーンとかね)
                    オーケストラ的でシンフォニックな音響を楽しめるのも
                    このオペラの良いところ。

                    ストーリー的には
                    まぁ、ポルノみたいなものだし(爆笑)
                    かな〜り日本人としては気恥ずかしいシーンも多いし

                    ついでだが
                    カテリーナが最後の最後まで
                    セルゲイ、セルゲイ、セルゲイ、愛してるわ
                    ・・・って
                    まるで北の宿から、みたいな女性って
                    まず実際には居ませんから(笑)

                    こういうのって
                    男性の幻想なんだろうなぁ、わっはっは。

                    でも、これ、非常に良いプロダクションだと思う。
                    モダンな演出ながら
                    奇を衒ったところはなくて正統派だし
                    ナニのシーンもしっかり歌手にやらせてるし(わはは)
                    第2幕のコミカルなシーンも楽しい。

                    まぁ、3回目までは観に行かないとは思うが
                    (演出が変わったら話は別だが)
                    かなり長いオペラなのに
                    その音楽の多様性で
                    ばっちり聴衆を虜にするショスタコーヴィッチって
                    やっぱり天才・・・・と
                    いたく感心している私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                    国立オペラ座 メデア 3回目

                    0
                      Wiener Staatsoper 2017年4月19日 19時30分〜21時45分

                      Aribert Reimann
                      MEDEA
                      Oper in vier Bildern
                      Auftragswerk der Wiener Staatsoper

                      指揮 Michael Boder
                      演出・舞台・照明 Marco Arturo Marelli
                      衣装 Dagmar Niefind

                      メデア Claudia Barainsky
                      クレウサ Stephanie Houtzeel
                      ゴーラ Monika Bohinec
                      クレオン Norbert Ernst
                      イアソン Adrian Eröd
                      ヘロルド Daichi Fujiki

                      Orchester der Wiener Staatsoper

                      イースター終わって、今4月の中旬だよね?
                      と疑問符が出てくるのは何故かと言うと

                      本日、ウィーンは吹雪でした ⛄️

                      車が雪でうっすら白くなる程度で
                      さすが都市部だから積もるという事はなかったものの
                      オーストリアの山岳地帯では
                      冬タイヤどころか、スノー・チェーンが必要な地方もあった。

                      自宅もオフィスも寒くて
                      昨日よりは回復したものの
                      まだ咳と鼻水、鼻づまり、その他症状たっぷりの状態で

                      自宅に帰っても寒いんだから
                      せめて国立オペラ座の暖房の効いている場所で
                      音楽聴きながらゆっくり寝よう
                      ・・・と思っていた訳ではありません!!!

                      だいたい、何を血迷ったのか
                      買った席が47ユーロという
                      私にとっては貴賓席で
                      これは何と8つに分かれたカテゴリーの中で
                      上から6番目のカテゴリーなのである。

                      すみませんね、貧乏で(開き直り)
                      実は7番目のカテゴリーは舞台の3分の1から半分の視界がなくなり
                      最後の一番安いカテゴリー(10ユーロ台)は舞台は全く見えない。

                      ところが6番目のカテゴリーになったら
                      うはははははは ♡ 舞台がバッチリ、全部見える。
                      しかも音響も良いようだ。
                      (「ようだ」と書いたのは
                       実は鼻づまりのために鼓膜がおかしくて
                       あんまり音が聴こえないのだよ・・・ああ、悲しい)

                      3回目になるメデアだが
                      舞台がこれだけはっきりくっきり見えたのは初めてなので
                      舞台でいったい何が行なわれているのかが
                      初めて納得いった(こらこらこらっ)

                      キャストは先日と同じ。
                      突出する人も埋もれまくりの人もいなくて
                      歌手もオーケストラも、とてもバランスが良い。

                      タイトル・ロールのクラウディア・バラインスキーは
                      メデアの役柄に本当に合ってる、というより
                      正にメデアを体現していて
                      声量はあまりないのだが
                      美しく通るソプラノに、しっかりしたドイツ語のディクション。
                      見た目が小柄で愛くるしくて
                      イアソンに惚れてギリシャにやってきて
                      不遇に出会って不幸な感じが
                      いじらしく、可愛らしく演じられて

                      最後にイアソンを捨てて
                      独りで金羊毛皮を纏って去っていくところの
                      凛とした美しさも好き。

                      しかし、このアリベルト・ライマンの音楽
                      音楽と言って良いのか、よくわからんが
                      何となく耳にはサルヴァトーレ・シャリーノ風の響き。
                      (もっともシャリーノより、もっとリズムは見えるし
                       特殊奏法はあまり使っていない)

                      どちらかと言えば
                      音響効果を巧く使った「演劇」って感じかなぁ。
                      オーケストラのプレイヤーも
                      メロディ演奏と言うよりは
                      フラグメント的な音型を、ほんの少し演奏して休んで
                      またフラグメントという
                      メロディを弾く事に慣れている人だったら
                      あれは意外に辛いかもしれない。

                      この作品、グリルパルツァーをもとにしているだけに
                      演劇的に見事な出来で
                      演出も暗喩的な舞台表現を充分に活用していて素晴らしい。

                      実は大昔にブルク劇場で
                      グリルパルツァーの「金羊毛皮」の演劇版を鑑賞した事がある。
                      ただ、この演出、50年代インテリアというか
                      何かイヤに日常的(しかも自分の子供の頃)で
                      それはもちろん、現代に通じるテーマなので
                      演出家に何も言う気はないけれど、ちょっと肩すかしだった。

                      このオペラの演出は
                      まるで SF 映画のような
                      現代でも未来でも、もちろんギリシャでもない
                      不思議な空間を作り出していて
                      衣装も美しいし
                      コルキス人とギリシャ人の区別もきちんとつく。
                      (子供がギリシャ化しているところは泣けた)

                      ともかく身につまされるオペラで
                      男性の野心の犠牲にされる女性の悲劇というか
                      国際結婚あるある的な(本当にあったらイヤだが)
                      愛に釣られて行っては見たけれど
                      異邦人は出てけ、みたいな偏見に囲まれて
                      という、まぁ、実際にはそんなにナイのだろうとは思うけれど
                      いかにもありそうな感じがミソ。

                      異国に暮らす者は苦労してるんですよ、と
                      全然苦労していないのに
                      ちょっと言ってみたくなるワタクシに
                      本日もどうぞ1クリックを
                      よろしくお恵み下さいませ。



                      さすがにもう3回観たら
                      それ以上は観る気にはなれないオペラだが
                      金羊毛皮を、またブルク劇場で
                      別の演出で上演するなら
                      久し振りに行っても良いかなぁ、と思ったのは事実。

                      国立オペラ座のトレイラーは下ですが
                      これ、タイトル・ロールが初演の時なので、今のキャストと違います。
                      バラインスキーの方が、もっとずっとキュートです ♡


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