ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン

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    Musikverein Großer Saal 2019年9月25日 19時30分〜21時30分

    Wiener Symphoniker
    指揮 Philippe Jordan

    Johannes Brahms (1833-1897)
     Symphonie Nr. 1 c-Moll, op. 68
     Symphonie Nr. 2 D-Dur, op. 73

    楽友協会シーズン・オープニングのコンサートは
    ウィーン交響楽団とフィリップ・ジョルダンで
    ブラームス交響曲1番と2番。
    これに続いて、3番と4番のコンサートも後日行われる。

    (註 この間のウィーン・フィルのコンサートは
     楽友協会主催ではなく、
     ウィーン・フィル主催のシーズン・オープ二ングである)

    で、シーズン・オープニングのこのプログラムを見た時に
    正直、割にディープなオタクと自称しているワタクシとしては
    けっ、何故にいまさらブラームスの交響曲全曲、と思ったのは認める。

    まぁ、モーツァルト、ベートーベン、ブラームスだったら
    観光客も喜んでチケットを買うし
    ブルックナーならジモッティは喜んで来る。

    (オーケストラ聴きまくりの私は
     ドイツ音楽三大Bって
     ベートーベン、ブラームス、ブルックナーだと思っていた。
     バッハは(古楽アンサンブルとか受難曲は別として)
     あまりウィーンでは演奏されない)

    後半に演奏された2番が
    ちょっと仰け反って、腰を抜かす程の素晴らしさ。

    2番って、他の交響曲と比べて
    全体が長調で構成されていて
    民謡っぽいメロディが、これでもか、という位に使われていて
    自然描写(しかも(主観的に)初夏だ!)が、ともかく美しい。

    マーラーだって3番で同じザルツカンマーグートの
    自然描写らしきものをしているが
    マーラーの場合は
    地面の下から恐ろしいモノが這い上がってきそう。

    ブラームスの2番は、そういうオドロオドロしさがなくて
    素直で明るさに満ちていて
    6月の終わりなんかに聴くと
    すぐに車に乗り込んで山岳地方にすっ飛んで行きたくなる曲。

    (あ〜、表現の深みとかなんか、ワケわからん哲学的な思索をする
     インテリゲンチャな読者諸氏もいらっしゃると思いますが
     ド・シロートの考える事なんて、こんなもんです)

    これが、もう、とことん丁寧に音楽が作られていて
    音量をかなり絞って、絶対に爆発させない。

    高原の湖の爽やかな風が、多少強く吹いても
    少し雨がパラパラと降って来ても
    嵐にはならず
    太陽もギラギラではなく、あくまでも穏やかに
    人間を慈しむように照らして来る。

    何とまぁ、繊細な2番。
    かと言って、ちまちましている印象はない。
    あくまでも穏やかに
    とことん美しい透明な音響で
    長いフレーズを歌わせて歌わせて

    下の舞台から立ち上ってくる、馥郁たる陶然とさせる香り。
    厚みのあるオーケストラの音なのに
    透明性を失わず
    各所のソロも際立って美しい。
    (1番の時にオーボエ気に喰わんとか思っていたけれど
     後半は、オーボイストが変わったかと思う程の変貌ぶり)

    第1楽章でバイオリンがピアニッシモで入ってくるところで
    もう背筋がゾクゾクして
    その後、ず〜っと、快感の嵐に巻き込まれてた。

    ウィーン交響楽団の長所である木管・金管の美しさ。
    ホルンやトロンボーンの
    あの柔らかで深い音色を
    あんなに完璧に聴かされたら
    あぁ、もう、どうにでもして・・・って

    これ、若い女の子が言うと色っぽいんだろうけどね(爆笑)

    各所のバランスや、メロディの強調のやり方にも
    この指揮者、ちゃんと考えてるな、というのが見えて
    ここまでとことん美しく演奏させても
    ただ自己陶酔に浸っているだけではない、というのがわかる。

    この曲、数年前にウィーン・フィルと
    リッカルド・ムーティが
    この世のものとは思えない美しさの演奏をしたが

    今日のウィーン交響楽団とジョルダンは
    かなりそれに近い。
    オーケストラ、技術的には、全くミスなしの完璧状態。
    しかも、いつもだと固く鋭く聴こえてくる事の多い
    第一バイオリンの、あの柔らかい音色は何なんだ。
    こんな音、まだウィーン交響楽団で聴いた事なかったような気がする。

    前半の1番も悪くなかったけれど
    出だしで
    1音にこんなニュアンス付けるか?
    あそこ、スフォルツァンドとは書いてなかったよな
    ・・・というのから始まって

    ちょっと粗めの音で
    推進力グイグイで押してくる感じが強く
    あぁ、やっぱり、こういう誰でも知っている名曲を
    聴かせようとすると
    こういう目立つ事をするか
    クルレンツィスみたいにオーケストラを全員立たせるとか
    そういう事をしなきゃいけないんだろうなぁ、と
    しょうもない事を考える余裕はあったのだ。

    それが後半の2番でぶっとんだ。
    ジョルダンは、別にクルレンツィスみたいに
    奇抜な事はしていない。

    この上なく注意深く、音量のバランスを
    楽友協会の音響にピッタリ合わせて
    感情に溺れず、でも、冷たくもクールにもならず
    楽友協会のこのホールって
    確かにブラームスが居た時代に建てられたものなんだなぁ、と
    ストンと納得させてくれる演奏。

    そういう時代の、そういうホールで
    その時代に完璧に合ったブラームスを
    ライブで聴ける幸福感。
    これって、めちゃくちゃ贅沢な楽しみではないか。

    こんな個人的印象だけの主観的メモを読んで下さる
    ありがたい読者の方々を
    マウンティングしようと言うのではないのだが

    でも、こういう時間を体験すると
    うわあああ、ウィーン居て良かったぁ、と
    ついつい思ってしまう。
    (同じ演奏をサントリー・ホールで聴いても
     あまり面白くないかもしれない)

    まぁ、例年変わらず、ヘンなオバンですが
    今シーズンも、どうぞ宜しく楽友協会(笑)
    という訳で、通い続ける予定の私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    このコンサートと、3番・4番のコンサート
    それぞれ2回づつあるのだが
    今回、1回づつしか聴けないのは
    その間に国立オペラ座でのバレエ公演が入るから。
    シーズンが始まってしまうと
    また、こういう「どっちも聴きたいし見たい」というのが
    いくつか出てくるんだろうな(もう出て来ているが)

    ウィーン交響楽団 + ロレンツォ・ヴィオッティ

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      Musikverein Großer Saal 2019年6月13日 19時30分〜21時30分

      Wiener Symphoniker
      指揮 Lorenzo Viotti
      バリトン Matthias Goerne

      Richard Wagner (1813-1883)
       Vorspiel zu „Tristan und Isolde“ und „Isoldes Liebestod“

      Hans Pfitzner (1869-1949)
       Es glänzt so schön die sinkende Sonne, op. 4/1
       Mein Herz ist wie die dunkle Nacht, op. 3/3
       Ist der Himmel darum in Lenz so blau, op. 2/2
       Nachts, op. 26/2
       Herbstlied, op. 3/2
       Es fällt ein Stern herunter, op. 4/3
       An die Mark, op. 15/3

      Claude Debussy (1862-1918)
       Prélude à l’après-midi d’un faune

      Alexander Skrjabin (1872-1915)
       Le poème de l’extase, op. 54

      ウィーン交響楽団に
      どこを取ってもサラブレッドのロレンツォ・ヴィオッティの登場。

      まだ29歳だが、音楽一家に生まれて
      25歳でザルツブルクのヤング・コンダクターで一位。
      若いとは言え、さすがサラブレッドというか
      もう舞台でのマナーが堂々とし過ぎていて
      大家(たいか、と読む。おおや、ではない(笑))に見える。

      スイス人だがイタリア系で
      何となく、マフィアの若頭が登場、という感じもするが(すみません)

      さて、何だこのプログラム?!

      ワーグナーのトリスタンとイゾルデ序曲にイゾルデの愛の死
      途中のプフィッツナーの歌曲はゲルネの選択だとして
      後半にドビュッシーの牧神の午後への前奏曲
      最後がスクリャービンの法悦の詩

      本日のテーマは、音楽におけるエロティスムです
      ・・・とか言いたくなってしまうではないか。

      ワーグナーのトリスタンとイゾルデ序曲は
      たまたま本日の大学の授業で
      暑さと睡眠不足と朝からの続けての授業で
      頭が朦朧として来た時に

      トリスタン和音とか、メディアンとかの話を聞いたばかりで
      それでその夜に、当該の音楽にぶち当たるとは・・・

      ヴィオッティは正確な指揮で
      流れるようなメロディ・ラインを作ってくれるのだが

      こういう曲を演奏させると
      ウィーン交響楽団って
      やっぱり「オペラ」のオーケストラじゃない、という印象がある。

      どうしても「コンサート」になってしまって
      オペラっぽい緩さとか、フレクシブルなダイナミックさに欠ける。
      (いったい、どういう文句じゃ、と自分でも思うけど・・・)
      ・・・というか
      主観的印象なんだけど、あまり色っぽくないというか
      自分ではどうしようもない恋に身を焦がして
      恋のために死ぬ、という
      アホみたいなドラマに、今ひとつ入れない。

      ・・・それって、聴いているワタシが悪いんですよね、きっと。

      プフィッツナーの歌曲は
      ゲルネの暗めのバリトンで
      美しかったんだけど、全体的に暗くて
      ちょっと退屈(すみません)

      バリトンの声をちゃんと楽しむのであれば
      席を選ぶべきだった。これは私が悪い。

      後半の最初の牧神の午後への前奏曲。
      フルートのソロが巧いのは前提ではあるけれど
      そのソロの直後に入ってくるホルンに惚れた!!!

      いやもう、あそこで
      あの柔らかさで、この上なく美しく入ってくる
      ウインナー・ホルンの音色は、これこそ耳福の世界。

      この曲を色っぽいと思うか思わないかは
      各自の問題だが
      オリジナルの振付は観た事がないけれど
      これ、ニジンスキーの大スキャンダルの振付があるからなぁ。

      フォルクス・オーパーでのバレエも
      野生の牧神が、女の子を見つけて
      恋に堕ちると言うか、まぁ、あの、その、あの
      という振付だったし(笑)

      最後が法悦の詩。
      いや、この曲、すごく好きなんです。
      コンサートに特化したウィーン交響楽団が
      こういう曲を演奏すると、技術的に非常に巧い。

      ただ、これ、音がデカイ。
      時々、100デシベルSPLを超えているんじゃないか。
      (自分メモ SPL=Sound Pressure Level)

      今日のプロゼミのテーマの一つが
      どの位の音圧にどの位の時間晒されていると
      難聴の可能性が高まるか、というものだったので

      音楽聴きながら
      これは耳にはヤバイのではないか
      とか考え始めてしまう私は、かなり毒されている(自爆)

      本来は「法悦」のはずで
      オーケストラも、たぶん「法悦」を表現しているのであろうが

      さて、そうなると
      トリスタンとイゾルデも、牧神もそうなのだが
      音楽における色気というか
      いったい、そういうモノはあるのだろうか?

      作曲者が、いくら色気を所有していても
      いくら法悦の状態で作曲していても
      (まぁ、そういう状態そのものはあり得ないけど)
      考えてみれば
      受け取り手に、色気とかエロティズムを受け取る感性がなければ
      全然、色気にならないのではないか・・・
      子供とか老人とか・・・
      老人はともかく
      子供には、そこはかとない色気ってわかるのかしら。

      歳とって、色気とかいうものが全くなくなって来ると
      音楽の感じ方も変わるんだろうか。
      (まぁ、歳取っても発情する人はいると思うんだけど
       ワタクシ的美学としては(以下自粛))

      ・・・なんか、ワタシ、ものすごく疲れてる?

      こういう大規模オーケストラが咆哮する曲は
      やっぱり舞台から、できるだけ離れた
      バルコン正面とかギャラリーで聴くと
      聴き映えがするんだろうなぁ。

      音楽をそのまま楽しむ、というよりは
      何だか考えさせられる事が多いコンサートだった、と
      読者諸氏には、ま〜ったく役に立たない記事だが
      自分用の個人的主観メモなので
      こういう日もある、と開き直る私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      ウィーン交響楽団 + レオニダス・カヴァコス

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        Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月7日 19時30分〜21時20分

        Wiener Symphoniker
        バイオリン、 指揮 Leonidas Kavakos

        „play & conduct“

        Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
         Konzert für Violine und Orchester e-moll op. 64 (1838-44)
        Johannes Brahms (1833-1897)
         Symphonie Nr. 1 c-moll op. 68 (1876)

        最近、コンツェルトハウスがやりだした
        play & conduct というタイトル。

        この間、ブッフビンダーがウィーン交響楽団とやって
        記事は書かなかったけれど
        それはそれは素晴らしい
        本当に音楽的で、ピアニストとオーケストラの
        親密な対話みたいな感じのコンサートだった。

        本日はレオニダス・カヴァコスが
        メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲を
        弾き振りした後
        後半はブラームスの交響曲1番。

        ***** レオニダス・カヴァコス・ファンの皆さまは
        本日は、ここにて、どうぞお引き取り下さいまし。

        だって、 play & conduct だよね?

        バイオリン協奏曲は本人が弾くからともかく
        ブラームスの交響曲って、自分で弾くわけじゃなくて
        本当に、ただの指揮をするの?
        (ブッフビンダーは古典曲を3曲、すべて弾き振りだった)

        以前、楽友協会で、やっぱりカヴァコスが指揮した事があって
        その時はモーツァルトだか、ハイドンだったかなんだけど
        それでも、えええええ?と思った記憶が蘇る。

        さて、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲。

        ううううう・・・

        カヴァコスのバイオリンって、こんなに音が細くて
        不安定だったっけ????

        だからね、モーツァルトやハイドンなら
        指揮者なしでも、問題ないかもしれないけれど
        ベートーベンあたりでギリギリで
        メンデルスゾーンなんかは
        指揮者ありきで作曲されている曲だから・・・

        第一、弾いていない時に
        コンサート・マスターに向かって腕を振って
        何するつもり???

        結構この曲、バイオリンのソロが弾きっぱなしで
        弾いている時にはオーケストラに指示とか出せず

        オーケストラのメンバーは
        バイオリンと揃えるのに、耳だけで集中しなければならず

        加えてオーケストラ編成も大きいので
        あの大きさだと音は聴こえず

        いやもう、オーケストラに同情します、ワタシ。

        バイオリン・ソロのない時に
        「指揮」してる、と言うわけでもなく
        コンマスに向かって腕を振ったり
        突然、思い出したように木管に合図っぽい仕草をしたり

        そんな事をやっているうちに
        私の思い違いかもしれないけれど
        3楽章でソロのフレーズ、一つすっ飛ばしたような気がする。

        ・・・悲惨だ。

        それでも、このプログラム、2日目だから
        オーケストラ・メンバーが頑張ったのだろう。

        アンコールがバッハの無伴奏ソナタ1番の1楽章。
        ほらああああ
        こういうソロだと音の美しさが際立つのに
        あのメンデルスゾーンは何だったんだ!

        ・・・というより
        こういう曲を指揮者なしで自分でコントロールしようとするのは
        あまりに無謀ではないだろうか。
        (ブッフビンダーだってモーツァルトやベートーベンまではやるが
         それ以降の初期ロマン派を指揮者なしで弾き振り、などと言う
         意味のない無謀な事はやらない)

        後半のブラームスの交響曲1番、
        聴こうかどうしようか迷ったのだが
        残ってみて

        絶句・・・

        指揮って、音楽に合わせて踊るダンスだったのか(違)

        しかもバリエーションが

        腕を上げる、下ろす、振り回す

        の3種類しかない。

        音楽に合わせて指揮台で踊っていてどうする???
        キューも出してないし
        タクトも見えないし
        だいたい、指揮棒って上に向けて持つものでしたっけ?

        カヴァコスの指揮に期待はしていなかったけれど
        まさか、ここまで酷いとは思わなかった。
        (一応、暗譜で振ってはいたけれど)

        動きが忙しいのに
        ヘミオラのリズムとかのところで
        腕を振り下ろしてアクセント付けようとするので
        拍子がぐちゃくちゃ。

        楽譜が頭に入っているかもあやふやだが
        小節線は、絶対に意識していないと思う。

        音楽と同時に踊っているので
        事前のキューが全くない。

        ボウを下せば鳴るバイオリンではないのだよ
        オーケストラというのは(おお、知ったかぶり)

        もちろんオーケストラのメンバーは
        誰も指揮者を見ていない。

        ・・・というより、あんな動きされたら
        指揮を見ていたら、目眩がする。
        (客席から見ていても、クラクラした)

        コンサート・マスターは木管の出だしの責任者みたいだし
        正面のチェロのおじさんは
        惰性で弾いている時にいやそ〜な顔で指揮者を見ていて
        出だしなどの時にはチェロの首席に目がいくし

        チェロのトゥッティはビオラと合わせ
        木管はコンマスのキューに合わせ

        オーケストラ内部の司令相関図がよくわかる。
        (そんなもんがわかってどうする?!)

        っていうか、涙ぐましいじゃないのウィーン交響楽団。
        あの、バリエーションに欠ける
        しかも見ていると目眩がして
        拍子の数え方も狂いがちになるダンスを目の前にして
        よくぞ、一応、形になってる演奏をしたものだ。
        (それでも時々ズレていた。昨日の1日目はもっと悲惨だったかも)

        いや〜、あれでオーケストラを振れるなら
        誰だって指揮台に立てるわ(極論)

        まったく指揮のできない人が指揮台に立って
        踊っている時に
        オーケストラが自分たちのアンサンブルの実力で
        どういうブラームスを演奏するか、というのは
        今回、非常によ〜〜〜くわかった。

        ズナイダーの指揮も何だかな〜とは思ったけれど
        カヴァコスの指揮は
        はっきり個人的感想を言わせて頂ければ「問題外」

        金さえ充分にあれば
        私が勝手に悶えて指揮台で踊っていても
        あの水準で勝手にオーケストラが演奏するなら
        ちょっと指揮台に立ってみたいなぁ、と

        頭の中で妄想が爆走していた私に
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        ウィーン交響楽団 + ユリアン・ラックリン Friday@

        0
          Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年5月21日 19時〜20時50分

          Fridays@7
          Wiener Symphoniker
          Janoska Ensemble
           バイオリン Ondrej Janoska, Roman Janoska
           ピアノ František Janoska
           コントラバス Julius Darvas
          指揮 Julian Rachlin

          >>The Vienna Connection<<

          Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
           Fantasieouverture h-moll „Romeo und Julia“ (1869/81)
          Františk Janoska (*1986)
           Die Fledermaus-Ouverture à la Janoska (nach Themen von Johann Strauss Sohn)
           Symphony op. 1 „Variations along the Danube“ (UA)
          Bratislava - Wien - Budapest
           Tarantella vs. Niška Banja (nach Themen von Pablo de Sarasate und
          eines serbischen Volkslieds)
           Rumba for Amadeus. Hommage à Wolfgang Amadeus Mozart.

          コンツェルトハウスのこのコンサート
          いつもの貧民席がすべて売り切れで
          天井桟敷だけど前の方の、40ユーロ以上する席を買ったら
          後ろの方、がら空きじゃないの(怒)
          ・・・という事は、安い席は販売しなかったのねっ!!!

          私もちょっとカチンと来たけれど
          私の周囲の年配のお客さまたちも
          同じような文句を友人同士で喋っていたから
          考える事はみんな同じ(笑)

          さて、金曜日じゃないのに Friday@ のコンサート(笑)
          19時に幕間なしで通しのコンサートをした後
          コンツェルトハウスのロビーで
          ザワザワとお喋りが残響たっぷりのロビーに満ちる中
          ワインやビールを飲みながら(グラスの音も当然すごく響く)
          立ったままで
          仮設舞台のコンサートを、という方式。

          あのザワザワ感が好き、という人も居るだろうが
          私はちょっと苦手で・・・

          さて、コンサートだが
          タイトルが ザ・ヴィエナ・コレクション と言うのに
          最初がチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」というのも謎。

          しかも・・・
          失礼な事を言って良ければ(良くないけど言う!)
          ここにも
          「バイオリンだけ弾いてて下さい」という人が約1名。

          チャイコフスキーのロメオとジュリアって
          すごく素敵な曲なんだけど(以下省略)

          さて、続いてヤノシュカ・アンサンブル登場。
          バイオリンとコントラバスはマイク付き。

          ヨハン・シュトラウス2世の「こうもり序曲」を
          ジャズにしたり、フラメンコのリズムにしてしまったり
          いやもう、クロス・オーバー・カテゴリーである。

          中世音楽史の授業の後だったので
          カントス・フィルムス技法と言っても良いかも(笑)

          こういう名曲、ヘタクソに弄ると
          アホかこいつ、という迷曲が出来る事があるが
          この「こうもり序曲」バリエーションあるし
          原曲の良さをそのまま拡大した感じで、なかなかヨロシイ(おお、偉そう)

          コントラバシストがマイクを握り
          ヤノシュカ風のご挨拶という事で「こうもり」でした。
          次は交響曲で、ドナウ川の都市、ブラティスラヴァ、ウィーン、ブダペストを
          3楽章にして演奏します。

          舞台下手(しもて)の後ろに
          スロヴァキアの民族衣装を着た大男が立って
          超長い木のファゴットのお化けみたいな楽器を持ってますが・・・

          この曲、今回が初演だが
          いわゆる、民謡の要素で出来た映画音楽のような感じで
          それぞれの都市の印象を
          民族音楽の楽器も使って出そう、という試みのようだ。
          (ウィーンの楽章ではチターが演奏されたが
           ブダペストはソロ・クラリネットを使ったのは何故だろう)

          聴きやすいと言えば、とても聴きやすい。
          どこかで耳にしたような美しいメロディの連続で
          様々なスタイルが加わってバリエーションが豊富。

          ただ、その後のタランテラでも
          あるいはアマデウスへのルンバでも感じた事だが
          このフランティシェク・ヤノシュカ(ピアニスト)って
          アレンジャーとしては最高の才能の持ち主だが
          では、独創的なメロディ・・・と言われると
          ちょっと考えてしまう。

          まぁ、自分は作曲どころか
          創造的な部分は全くないので
          人が作ったものに文句つけるだけなのだが(こらこら)

          耳あたりが良いだけに
          楽しくスルスルとは聴けるのだが
          後に残るものがあまりないというか・・・
          1回聴いたら、もう良いかな〜って感じかもしれない。

          いや、でも、リラックスするには最適なコンサートだった。
          楽しく聴けて、無駄な時間もあまりなく
          (幕間なしで通しだったから)
          21時には終わったので、早めに終わってくれるのは歓迎。

          考えてみれば
          このヤノシュカ・ファミリーって
          以前、例のジョーク音楽集団 ザ・フィルハーモニックスでも
          活躍してたよね・・・

          最初の「こうもり序曲」のクリップ見つけた。
          今日はウィーン交響楽団が入っていたので
          音はもっと豊かに響いたし
          このクリップでのアンサンブルだけとは全く違うイメージだったけれど
          クロスオーバー的なものが好きな方は、どうぞお楽しみ下さい。



          まぁ、こういうものは好みではあるのだが(笑)

          ロビーでの小コンサートも聴こうかなぁ、と思っていたのだが
          終演後にスマホでメールを確認したら
          木曜日に試験するかもしれないので
          復習しておけ、という
          恐ろしいメールが入っていたので
          すたこらさっさと帰って来た私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          じゃぁ、帰宅して勉強したかと言うと
          ついつい、オーストリアの、現在のむちゃくちゃな政治情勢が気になって
          ずっとニュースを追いかけていて

          大統領の声明を聴いて感激したり

          もとはと言えば自分のところの党首の不始末で
          こんな騒ぎになったのに
          我々は陰謀の犠牲者で、首相の権力闘争の犠牲者、という態度を
          しらじらとテレビで言う○○党とか

          首相が国会の議長と話し合いをしていない、と怒っている
          ○○党の国会議長とか(私のコトを無視するなんて、という態度がミエミエ)

          この時点で首相に対する不信任案は意味がない、と
          はっきり言い切ったリベラルな党○○○に私は最も親近感を感じる。

          ・・・もっとも選挙権ないんですが(苦笑)

          ウィーン交響楽団 + ニコライ・ツェッブス=ズナイダー

          0
            Musikverein Großer Saal 2019年5月12日 19時30分〜21時15分

            Wiener Symphoniker
            指揮 Nikolaj Szeps-Znaider
            ソプラノ Krassimira Stoyanova

            Richard Strauss (1864-1949)
             „Letzte Szene“ aus der Oper „Capriccio“, op. 85

            Gustav Mahler (1860-1911)
             Symphonie Nr. 1 D-Dur

            夜の楽友協会のコンサートは
            ウィーン交響楽団で
            昨日も同じコンサートをしていた筈なので2日目の公演。

            しかしまぁ、面白いというか、変わったプログラム。
            リヒャルト・シュトラウスの最後のオペラ「カプリッチオ」は
            熱心な読者ならご存知の通り
            若かりし私の人生を変えてしまった曲なので
            よ〜く知ってるし、その意味では要求水準も半端じゃない。

            で、その後がマーラーの交響曲1番・・・
            午前中に8番でちょっとゲッソリしたのに、またもやマーラー。

            カプリッチオの最終シーンだが
            プログラムのセリフのところを見たら
            「明日の11時!」とマドレーヌが叫ぶところから始まっている。

            う〜ん・・・(ーー;)

            確かにソプラノ・ソロでやるなら、ここで切るしかないのはわかるが
            ワタクシ的には、月光の間奏曲から
            侍従にマドレーヌが「お兄様はどこ?」と
            物憂げに語りかけるところから(いや、それだとバリトン要るし・・・)

            そうか、唐突に始まるのか、と思っていたら
            指揮者のズナイダーが登場したら
            ホルンの首席が緊張した面持ち・・・

            わはははは
            やった、月光の間奏曲から入った 😄

            あの、むちゃ難しい(らしい)
            しかも、あんなのウインナー・ホルンじゃ吹けないと
            専門家の間では言われているらしいあのソロを
            もう、涙出るほど、見事に吹いてくれて

            なんだったら、もうここで曲終わってくれても
            ・・・とか一瞬でも思ってしまった事は内緒(言ってるけど)

            ウィーン交響楽団は
            もともとコンサートのためのオーケストラで
            オペラはほとんど演奏しないし

            指揮者のズナイダーは
            私にとっては、失礼な事を承知で言わせて頂けば
            (どシロウトで批評じゃなくて個人的感想だから何でも言える)
            この間、指揮者として聴いた時には
            あ〜、もう、バイオリンだけ弾いていて下さい、と
            本気で思ったくらいで
            (ちなみに新聞評も、同じようなニュアンスだった)

            それが、この、リヒャルト・シュトラウスの
            ワタクシ的には、世界で最も美しく
            しかも、色っぽいモノローグの一つを
            ストヤノヴァとズナイダーとウィーン交響楽団でって
            すご〜〜〜く失礼な事を承知で書くが、ほとんど三重苦・・・

            ストヤノヴァは、声は美しい。
            まるでヴェルディを歌っているかのような印象もあって
            あの変幻自在のリヒャルト・シュトラウスのオーケストレーションと
            ちょっとバランス的に最初は合わず
            あああああ、と思っていたけれど

            最後の方は高音の細い声も美しく出ていたし
            ドイツ語は、全然聞き取れなかったし
            一部、そんな単語ないよね?というのもあったけれど
            あのソプラノのソロは、もともとセリフなんか全く理解できない
            そういう周波数の高さで作曲されているので
            まぁ、それは仕方がない。

            後で調べてみたら、ウィーン交響楽団
            一応、2016年の前期に、ウィーン劇場でカプリッチオを上演した時に
            オーケストラ・ピットに入ってはいた。
            (あの、とんでもない戦争の演出なのに歌手揃いで
             目を瞑って音楽だけ聴いていたら天国というプロダクションである)

            ただ、何だか色気がないというか・・・

            マドレーヌはオリヴィエ(詩人=テキスト)と
            フラマン(作曲家=音楽)と
            どちらも欲しいけれど、1人を選ぶと1人は失うの?と
            まるで金も純愛も欲しいマノンのように悶えるシーンなのだが
            マノンほど下品になってはいけない。

            あくまでも抑えた上品さで悶えていなければならないのを
            ストヤノヴァの最初の方は
            悶え方がヴェリズモ・オペラになっている
            ・・・ような気がするのは偏見だけど(すみません)

            それに、オーケストラの伴奏に「息継ぎ」がない!
            いったん、ちゃんと息継ぎすべき部分で
            何人かの弦が長く伸ばすので
            ダラダラと続いていって、聴いている方が息苦しくなる。

            自分でもむちゃくちゃな要求をしているな、というのは
            重々承知しているので、ご勘弁下さい。

            さて、後半はマーラーの交響曲1番である。
            何と、ズナイダーは暗譜での指揮。

            この曲は、指揮者がどういう指揮者でも
            ウィーン交響楽団なら、手慣れたものだろう
            という気はしていたのだが

            あらま、意外と良いではないか。
            (そこでビックリした、とか言うとズナイダーに失礼ではある)

            手垢のついていない
            とことん素直で、あまり考えていない
            どこかの悩みのないお坊っちゃまが演奏しているような
            初々しさがある。

            これをマーラーの後期交響曲でやられたら
            ふざけんな!と怒るところだが
            初期作品の1番で、その素直さが良い方向に出た。

            しかも、バイオリニスト出身なので
            美しいメロディ・ラインのところの歌わせ方は巧い。
            音のキレも悪くないし
            各楽器のソロも見事だった。

            オーボエのベルアップとか
            最後はホルン全員を立たせたりとか
            (立たせて音響的に何か効果があるのか、というのは
             どうも私にはわからないんだけど
             視覚的には派手だよね)
            アインザッツもきちんと出しているように見える。

            あの初々しさは、なかなかベテラン指揮者からは聞こえて来ないので
            その意味で、意外に面白いマーラーの1番だった。

            ベルアップだの起立だので
            視覚的にも盛り上げて
            しかも、最後は大音響で
            なのに楽友協会が飽和状態の団子にならないところを
            うまく当てて来たのは
            本人の音楽的センスが良いからかもしれない。

            まぁ、バイオリンの才能があれば
            バイオリン弾いてれば?と思うのはシロウト考えだと思うのだが
            バイオリニストが指揮者に転向するのも
            あんまりバイオリン練習したくない、とか
            運動能力に何かあって、バイオリン弾けなくなった時には
            指揮なら、生きていれば、いつまででも出来る、とか
            様々な思惑があるんだろうなぁ、と
            ついつい世知辛い事を考えてしまう俗物のワタクシに
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


            ウィーン交響楽団 + フェドセーエフ 2回目

            0
              Musikverein Großer Saal 2019年5月4日 19時30分〜21時30分

              Wiener Symphoniker
              指揮 Vladimir Fedosejev
              ピアノ Lilya Zilberstein
              トランペット Andreas Gruber

              Dmitrij Schostakowitch (1906-1975)
               Hypothetically Murdered, op. 31a
                Ausschnitte aus der Musik zur Revie „Der bedingt Ermordete“, op 31
                Rekonstruktion von Gerard McBurney
                Zusammengestellt von Vladimir Fedosejev
                  13. Bacchanalia
                  14. Waltz
                  5b. Petrushka
                  11a. Paradise I. The Flight of the Cherubim
                  15. The Number of the Archangel Gabriel
                  19. Finale
               Konzert für Klavier, Trompeten und Streichorchester c-Moll, op. 35
               Symphonie Nr. 15 A-Dur, op. 141

              木曜日5月2日のコンサートがあまりに良かったので
              帰宅してから、即、チケットを買って
              土曜日の夜、ウキウキと楽友協会に向かう私は
              宿題も片付けていないので
              親と一緒に住んでいる子供なら、絶対に怒られているに違いない。

              今日のコンサートも、結構人が入っていて
              (こんなにマイナーなのに?笑)
              ピアニストの弟子とトランペット・プレイヤーの弟子も
              絶対に居ると思う。もちろんフェドセーエフ・ファンも多いと思う。

              楽友協会総裁も3日目なのに来ていて
              最後に舞台袖で、フェドセーエフと
              ほっぺにチュッしていたから
              (注 こちらでは普通に挨拶でやります、男女関係なく!)
              フェドセーエフって、ウィーンで愛されているなぁ、とつくづく思うわ。

              最初の「条件付き死者」レビューの付随音楽だけど
              タイトルが死者とか出てくるから、筋立てもシリアスかと言うと
              プログラムを読んだところでは
              何せレビュー(いわゆる「寄席」)だからコミカル。
              音楽もそれに合わせて
              センチメンタルだったりシニカルだったり。

              オーケストレーションは後で別の人が
              ショスタコーヴィッチ風にやったものだが
              最初の厚いオーケストレーションはちょっとシツコイものの
              (言われてみれば、確かにショスタコーヴィッチ風ではある)
              サクソフォーンやアコーデオンまで使って
              面白い音響を演出していて
              コミカルなメロディと合っていて楽しい。

              ワルツが絶品。
              もう、この美しさに、ちょっと頽廃の微かな色がついて
              物憂げな透明感が何とも言えない味。

              楽器のソロとかもあって聴いていて飽きない。
              ホルンのソロ、むちゃくちゃ巧かったのに
              立たせてもらえなかったのがちょっとかわいそう。
              (フェドセーエフに悪気はなくて、ただ忘れただけだと思うよ)

              ピアノとトランペットの曲は
              ピアニストの輝き具合が半端じゃなくて
              (トランペットももちろん輝かしくて素敵なんだけど)
              このピアニストの軽々とした打鍵で
              あれだけの強い音が出てくるって、奇跡みたい。
              全然力を入れているように見えないんだけど
              それで、あの強靭な音色・・・

              ショスタコーヴィッチが初演時には自分でピアノを弾いた曲で
              超絶技巧満載の上に
              やっぱりちょっとプロコフィエフ的な部分があって
              あ〜、ピアノって、やっぱり打楽器だよね(誤解あるかも)と
              こういう曲を聴いていると、つくづく思う。
              ああいう曲が弾けるって、ほとんどスポーツ感覚で
              出来ると、楽しいだろうなぁ(と思わせる演奏の喜びに満ちていた)

              初日にやった、最後の部分のアンコール演奏
              どうも昨日、私が行けなかったコンサートでもやったみたいで
              もちろん今日も、ピアニストが耳打ちして
              オーケストラのメンバーも慣れたもので
              楽譜を広げて準備万端で待っているのだが
              フェドセーエフがスコアのその場所を見つけるのに
              あれあれ?と戸惑っていて

              マエストロ、スコアに青いポスト・イットが貼ってあるところですよ!
              (上から見えるのだ)
              って、ちょっと言ってあげたくなった。
              ボケとは言わないけれど、やっぱりちょっとお歳ですかね(失礼な!)

              後半のショスタコーヴィッチの交響曲15番は
              鳥肌が立った。
              表面上の美しさから
              ぞっとするような底のない空洞に取り込まれるような気分。
              政治上とか、ショスタコーヴィッチの人生とか
              (まぁ、ショスタコーヴィッチの人生の振り返りみたいな曲ではあるが)
              それだけではない、音楽そのものの持つ不気味な力を
              真っ正面からぶつけられたような印象。

              フェドセーエフの音楽へのアプローチには
              いつも驚かされる。
              何かしらの新鮮な体験がある。
              そこまで音楽に忠実で、人生辛くなかったかしら
              ・・・とか言うのは、私の勝手な思い込みだが

              演奏の後に、満面の笑顔で
              メンバーの首席1人1人に握手して挨拶して
              最後のカーテン・コールでは
              指揮台に立たずに、メンバーの間に入って
              肩を組みながら(しかも若い女性を狙っている!マエストロお若い!)
              本当に嬉しそうなお辞儀をしたマエストロ。

              まだまだ元気でご活躍下さい、と
              長年のファンとして、心から祈った私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              ここ数日、寒いし雨だし
              ちょっと郊外だと雪まで、という信じられない5月なので
              せめてランキングのバーナーは春らしく・・・

              ウィーン交響楽団 + ウラジミール・フェドセーエフ

              0
                Musikverein Großer Saal 2019年5月2日 19時30分〜21時30分

                Wiener Symphoniker
                指揮 Vladimir Fedosejev
                ピアノ Lilya Zilberstein
                トランペット Andreas Gruber

                Dmitrij Schostakowitch (1906-1975)
                Hypothetically Murdered, op. 31a
                  Ausschnitte aus der Musik zur Revie „Der bedingt Ermordete“, op 31
                  Rekonstruktion von Gerard McBurney
                  Zusammengestellt von Vladimir Fedosejev
                   13. Bacchanalia
                   14. Waltz
                   5b. Petrushka
                   11a. Paradise I. The Flight of the Cherubim
                   15. The Number of the Archangel Gabriel
                   19. Finale
                 Konzert für Klavier, Trompeten und Streichorchester c-Moll, op. 35
                 Symphonie Nr. 15 A-Dur, op. 141

                大昔からウラジミール・フェドセーエフのファンの私は
                ウィーン交響楽団の首席指揮者だった頃からずっとファンなので
                (ちなみに、1997年〜2005年、その後ルイージが首席になった)
                頭の中では、まだ比較的若い頃のイメージが強い。
                (ロマンス・グレイのイケメンだったので
                 客席には老眼鏡を見せないために
                 オーケストラに向かってから、こっそりメガネを取り出した時代である)

                そのフェドセーエフも御歳86歳・・・
                (自分が歳を取ったのも当たり前だなぁ、と感慨深い)
                でも、まだまだお元気で活躍中。
                ウィーン交響楽団時代にも
                「ウィーン交響楽団で儲けた金を
                 自分のチャイコフスキー・オーケストラにつぎ込んでいる」
                という本当か嘘かわからない噂が堂々とされていたと言う
                昔の世代の、良い意味での本来の「音楽好き好き」指揮者だと思う。

                今回のプログラムはオール・ショスタコーヴィッチ。
                しかも、ほとんど知られていない作品番号31「条件付の死者」とか
                ピアノとトランペットのための協奏曲が前半にあって
                後半はショスタコーヴィッチの最後の交響曲。

                う〜ん、通向けのプログラムだわ(たぶん)
                3回あるコンサートの初日で、2回目は行けないけれど
                3回目をどうするかは今日の出来で決めよう(おお、偉そう)

                条件付の死者という曲はプログラムによれば
                ソビエト時代の聴衆ウケ狙いの曲らしいが
                一部を残してピアノ譜のみで、後で別人がオーケストレーションしたらしい。
                聴きやすい曲ではあるのだが
                ショスタコーヴィッチの「聴きやすい曲」って
                いつもの「ひたすら落ち込みの暗い曲」と対照的に
                すごいブラック・ユーモアの入った皮肉に満ちた感じがする。

                それでもなお、ワルツなどの美しいメロディ・ラインには驚く。
                オーケストレーションも巧く作られていて不自然さがない。

                続けてショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲1番。
                自分が弾いてピアニストとしての復帰を狙ったもので
                ムツェンスク郡のマクベス夫人などを作曲していた円熟時の作品。

                で、これがまた、ゴキゲンな曲で(笑)
                マジにパロディ作品みたいになっていて
                古典曲は入ってくるわ、ちょっとプロコフィエフ的な部分があって
                ともかくシニカルで、他の作曲家のおちょくりをやっていて
                まぁ、面白いの何のって・・・

                ピアニストのリーリャ・ジルベルシュタインは
                巧さを感じさせないほどに自然なソロで
                しっかり主張はするのに
                オーケストラやトランペットとのバランスが絶妙。
                トランペットはウィーン交響楽団のメンバーだが
                このプレイヤーも巧い。

                ピアニストのソロがもう素晴らしい。
                あんなにシニカルなところをシニカルに弾く人が
                メロディを歌わせて、ど〜んと重く内面的に深く
                ソロを演奏するなんて、まるで二重人格みたい(笑)

                鳴り止まない拍手・・・
                普通はこういう曲でのアンコールはない・・・筈なのだが
                ジルベルシュタインがフェドセーエフに耳打ちして
                最後のフィナーレの前から、もう一度演奏!!!
                オーケストラへの指示がほとんどなくて
                (小節番号なんとか、と言っても困惑されたらしく
                 ピアニストと指揮者で、ここ、とメロディを歌っていた(笑))
                最初はオーケストラ・メンバーは面食らったようだが
                ご機嫌にフィニッシュにもう一度走り抜いて
                聴いてる方も大満足。サービス精神満杯だわ ♡

                後半は交響曲15番。
                最後の交響曲で、ご存知の通り、あのパーカッションのパコパコとか
                ウィリアム・テルとか、トリスタンとイゾルデとか
                長い歴史をパスティッチョで振り返るような曲。
                好きなんですワタシ、この曲。
                ただ、割に落ち込む部分とか
                不気味すぎて他の世界に飛んだりするので気をつけねばならない。

                フェドセーエフの音楽作りって
                ・・・何でこう、なんか愛に溢れているというか
                ショスタコーヴィッチの思想背景とか
                政治的云々というのも、あるとは思うのだが
                そういう、雑味みたいな背景を一切感じさせず
                純粋に音楽として
                もう、音楽そのものとして
                丁寧に丁寧にパッセージを歌わせていく。

                チェロのソロ、好きだなぁ・・・
                ちょっとチェリスト緊張していたかもしれないけれど
                深い厚みのある音がメロディックに鳴り響くと天国だ。

                コンサート終わって、即、土曜日のチケット購入。
                もうちょっと早かったら、もうちょっとマシな席を取れたとは思うけれど
                ともかく、このコンサート、絶対もう一度聴きたい。
                舞台見えなくても良いから(それでも25ユーロだし)
                立ち見席とかも考えたが
                楽友協会の立ち見席の音響の悪さには耐えられないし・・・

                フェドセーエフのプログラムの組み方って
                絶妙だわ・・・巨匠、本当にありがとう。

                忙しいとか言っても誰も同情してくれないが
                (仕事じゃなくて所詮、趣味の世界ですし(笑))
                宿題と発表準備と、その他、その他で
                体力も能力も脳力も知力もないのに
                一応やる「気」だけはあるアホな私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                最近、電子書籍が手軽に買えるので
                色々とコミック読み漁っているけれど(これを現実逃避と言う)
                パターンとしては
                天才と、むちゃくちゃ頑張り屋の良い子ちゃんが登場。
                良い子ちゃんは天才じゃなけど、ものすごく頑張り屋で
                ともかく、登場人物、青春全部掛けて「頑張っちゃう」んだけど
                そんなに「頑張って」それが楽しいという描き方をされていると
                まぁ、話としては面白いが
                私(=生まれついての怠け者)、そんなに頑張れません、というのが正直なところ。
                読んでいても、ちょっと辛い。
                でも、プロの人って、こういう「頑張り」をやっているんだろうなぁ。

                ウィーン交響楽団 + マルッキ Im Klang

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                  土曜日のダブル・ヘッダー。
                  時系列に読みたい方は、前の記事からどうぞ。

                  Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年4月27日 18時30分〜20時45分

                  Im Klang

                  Wiener Symphoniker
                  指揮 Susanna Mälkki
                  司会 Ulla Pilz

                  Richard Strauss (1864-1949)
                   Also sprach Zarathustra
                    Tondichtung frei nach Friedrich Nietzsche op. 30 (1896)

                  2016年6月11日に始まった、この Im Klang という催物は
                  とうとう、大人気になったようで
                  チケットも以前は窓口のみだったのが
                  インターネットで取れて
                  自宅でプリント・アウトできるようになったし
                  今日などは、何と2回公演で、16時30分からと18時30分から。

                  2回公演で観客が多少はバラけたのか
                  (子供連れは16時30分に行ったのか、18時30分は大人ばかりだった)
                  ギリギリで会場に入ったけれど、まだ席があった!!!

                  今回の狙い目はコントラバスだった。

                  コントラバスの後ろに座るボックスはあるものの
                  考えてみたら、コントラバスってほとんど立って演奏なので
                  譜面台が高くて、ボックスに座っている目線では譜面が見えない!!!

                  慌てて他の席を探したら
                  チェロとコントラバスの間に、ポツンと置いてあるボックスを発見。

                  左手はコントラバス
                  目の前の譜面台にはチェロの楽譜が置いてあって
                  プレイヤーの間に比較的距離があって、チェロの譜面は見られそう (^^)v
                  右側のチェリストのボーゲンが当たるか当たらないか
                  ギリギリのところ。
                  (ちゃんと、大丈夫?って声かけて、10センチほど動いた)

                  プレイヤーにとっては、オーケストラの間に入った聴衆なんて
                  邪魔者でしかないわけだが(笑)
                  それでも、こういう催物をしてくれるウィーン交響楽団
                  さすが職業音楽軍団である。
                  (しかも続けて2回・・・)

                  指揮者のマルッキ登場。
                  まずはオープニングのテーマから。
                  トランペットは舞台の方向の、私から見て右前方の後ろに居たので
                  耳を塞がなくても大丈夫。

                  最初のあの低音のトレモロが、お腹の底に響く。
                  こういうの好き。

                  (このコントラバスの最初の音って C のはずなのだが
                   トランペットが c で吹き出すと
                   どうしてもコントラバスの C とトランペットの c が
                   別の音に聴こえるって、何なんだろう?
                   コンサートの時にも、う〜ん、と思ったのだが
                   私の耳がヘンなんだろうなぁ・・・。
                   この曲の最後も H-Dur でチェロとコントラバスが C を演奏するのだが
                   ここも私の耳は音程を正確に把握していないという・・・
                   あ〜、才能なにもなくて、感受性もなくて
                   ついでに音感もない、という三重苦の自分が情けない)

                  テーマの後に司会者登場。
                  いつからこの催物が
                  曲目解説的な様相を帯びてきたのかは定かでないが
                  みなさん、このテーマはご存知ですね
                  映画2001年宇宙の旅とか・・・というのから始まって

                  ツァラトストラというのが、どういう人で
                  ゾロアスター教の教義はなんたらで、今でも信者がいて
                  ニーチェが、ツァラトストラに語らせる形式での本を書いて
                  リヒャルト・シュトラウスが
                  ・・・・という解説が続く。

                  ここに来ているオタクの90%は
                  そんなの知ってるぜ、という人たちだと思うのだが
                  時々、こういう解説を聞くのも、まぁオツなものだ(と考えよう)

                  オルガンについての言及で
                  コンツェルトハウスのオルガンはヨーロッパ(大陸)で
                  最大のオルガン、というのは、私も知らなかった。

                  リヒャルト・シュトラウスは
                  「学問について」の最初の部分で
                  対位法をバカにしている・・・って
                  それ、どこかに例証あります?(とは言わない、もしかしたらあるのかも)

                  ツァラトストラがワルツを踊るところだけの演奏とか
                  解説と一緒に、モチーフの断片の演奏もある。
                  (ライトモチーフの解説とかもあった。これは本当に要らない(笑))

                  コンサート・マスターにインタビュー。
                  30年もコンサート・マスターを勤められて
                  バイオリンのソロを演奏される事も多いのですが
                  ストレスではありませんか
                  とかワケのわからん質問に

                  ソロを弾く時には、一緒に心配してくれたり
                  支えてくれたりする同僚の助けが必要です、って
                  台本あるのか、当たり障りのない答え。
                  (まぁ、これで当たり障りがあったらタイヘンだけど(笑))

                  指揮者のマルッキにもインタビュー。
                  マルッキ曰く、指揮者は作曲家の代弁者。

                  今日のような360度に散らばったオーケストラは
                  メンバーとの距離が遠くて大変・・・というのは
                  どの指揮者でも言う事なので、目新しくはない。

                  演奏されると、もちろん私の席には
                  チェロとコントラバスが響いて
                  反対側のビオラ首席のソロは美しく響いてくる。

                  バイオリン・ソロは、観客の壁がちょっとある。

                  木管は遥か遠いところに居るので
                  音楽はズレズレになるが

                  音速は1秒で(通常の気温の場合)約340メートルなので
                  ズレズレに聞こえてくるのは想定済み。

                  これはコンサートではなく
                  あくまでもオーケストラの中で
                  別の音響を聴きましょうという催物。
                  (以前のブログに34メートルと間違って記載したんだけど
                   誰からのツッコミもなかった(笑)もう訂正してありますが)

                  解説は多少うざいけれど
                  最後には、ちゃんと通してツァラトストラを聴かせてくれたので満足。

                  チェロの楽譜が目の前で
                  あ〜〜っ、チェロって3部に分かれてるのっ?!
                  (確かに後でスコアみたら、1. Pult / 2. Pult / 3. Pult と
                   分かれているところがある)

                  楽譜には3つのパートが全部書いてあったので
                  何で弾いてないんだろう?と思ったら
                  左手前方から聞こえてきたりして
                  なかなか面白い体験だった。
                  (バイオリンもビオラも分かれているところがある。
                   いや〜、リヒャルト・シュトラウスって、こういう楽譜を書くのね)

                  左後ろからはコントラバスの腹の底に響く音
                  前と右横、左前方からはチェロの音色
                  反対側からはビオラで、右手奥からはオルガンとトランペット。
                  バイオリンや木管は遠い。

                  あ〜、面白い。むちゃくちゃ楽しい。
                  恐るべき音感のない私が
                  オーケストラの中に入って
                  まるで一員であるかのように(妄想)聴けるチャンスの
                  この Im Klang
                  オーケストラ・メンバーも指揮者もタイヘンだと思うのだが
                  これからも続けて欲しい。
                  ウィーン交響楽団さん、コンツェルトハウスさん、ありがとう!!

                  日本は GW が始まったけれど
                  私はイースター休みが終わって
                  月曜日から、また大学が始まるので
                  山積みになった課題を前に
                  (休み中にやれば良いのに、はい、わかってます・・・(涙))
                  ちょっと焦っている(でもコンサートは行く)私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  ウィーン交響楽団 + ラハブ・シャニ

                  0
                    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年4月20日 19時30分〜21時40分

                    Wiener Symphoniker
                    指揮 Lahav Shani
                    バイオリン Renaud Capuçon

                    >>Frühling in Wien<<
                    Das TV-Osterkonzert der Wiener Symphoniker

                    Paul Dukas (1865-1935)
                     L’apprenti sorcier „Die Zauberlehrling“.
                      Symphonische Scherzo nach Johann Wolfgang von Goethe (1897)

                    Maurice Ravel (1875-1937)
                     Tzigane. Rapsodie de concert für Violine und Orchester (1924)

                     Daphnis et Chloé
                      Fragments symphoniques, deuxième série (1913)

                    Ernest Chausson (1855-1899)
                     Poème op. 25 für Violine und Orchester (1896)

                    Maurice Ravel
                     La Valse. Poème choréographique pour orchestre (1919/20)
                      Mouvement de Valse viennoise

                    アンコール
                    Jules Massenet: Méditation (Thaïs)
                    Johann Strauß (Sohn): Frühlingsstimmenwalzer op. 410
                    Johann Strauß (Sohn): Furioso-Polka op. 260

                    昨日の金曜日はカール・フライタークで
                    イエス・キリストが十字架上でお亡くなりになり
                    よって、夜はコンサートもオペラも劇も何もない。

                    本日土曜日は、ユダヤ教では安息日なので
                    墓の中のイエス・キリストが
                    せっせと活動停止した細胞を(たぶん)再生している(と思われる)日で
                    そんな日にコンサートしちゃって良いのか・・・とは思うのだが

                    まぁ、世の中、ビジネスですから(笑)
                    ウィーン交響楽団の「ウィーンの春」コンサートは
                    テレビ中継があるので
                    舞台に花が飾られている。
                    (さすがにコンツェルトハウスのホールは広いので
                     ニューイヤー・コンサートの楽友協会みたいな華やかさはない)
                    明日4月21日のコンサートはフィデリオでライブ
                    オーストリア国営放送テレビ3番では20時15分から開始。
                    カッティングした「ベスト・オブ」は22日の朝10時45分から放映予定。

                    という事は、本日はゲネプロかい(笑)→ テレビ・カメラは入っている。
                    しかも、このコンサートのチケット
                    最貧民席で40ユーロを越えるという強気設定。
                    同じ日に国立オペラ座でバレエがあったので
                    そっちの方がコスト的には助かったかも。
                    (しかも今日のキャスト、ちょっと涎モノだったのだ、くっ・・・)

                    まぁ、買っちゃったものは仕方ない(苦笑)
                    しかも、ウィーンらしからぬ、フランス一色プログラムで
                    ポール・デュカスの「魔法使いの弟子」
                    ラヴェルの「ツィガーヌ」に「ダフニスとクロエ」
                    休憩の後はショーソンの「詩曲」
                    最後にラヴェルの「ラ・ヴァルス」

                    ・・・こんなプログラム構成、誰も反対しなかったんかい?!

                    いや、オーケストラの色彩という意味では
                    徹底的に楽しめる構成ではある (^^)
                    有名曲ばっかりだし。

                    デュカスの魔法使いの弟子は
                    木管のソロの楽しさが爆発する。
                    かなり解像度を上げて
                    こういう曲を、解像度を上げると
                    コンツェルトハウスのホールの音響にはぴったりハマる。

                    ラヴェルのツィガーヌはルノー・カピュソンが登場。
                    名人芸の最初の長いソロが素晴らしい。

                    コンサート・マスター、ソロの間、目を瞑っていたのは
                    聴き惚れていたのか、居眠りしていたのかわからないが。

                    ラヴェルという作曲家、本当に引き出しが多い。
                    エキゾチックな曲を書いても
                    ジプシー音楽を、しっかり自分の枠内に取り込んで
                    しかも冒険的な試みも多くて、ホントにワケわからん作曲家だ。

                    続いてラヴェルのダフニスとクロエ第2組曲。
                    あれは出だしが非常に難しいのだが

                    シャニは徹底的に分析的に出して来た。
                    オーケストラの色彩感というよりは
                    緻密に編まれた、音の絨毯の一つ一つの糸を提示してくる感じ。
                    ラヴェルのスコアを、とことん解剖して
                    パーツに分けて、それをまた精密に編み込んだ印象。

                    その分、あまり、いや、全然、色気がない。
                    分析的・理論的アプローチであって
                    時々、すごく元気良くボリュームを上げるんだけど
                    リズムが時々、跳ね上がってしまって
                    クロエは、そんな元気なキャピキャピ女子じゃないわい
                    ・・・というのは、私の偏見だが

                    まぁ、若いカップルの話なので
                    元気が良いのは良い事だ(ってワケわかりませんが)

                    調子良く終わる曲なので
                    聴衆もノリノリで幕間に行く。こういう構成、好きだな。

                    ショーソンの「詩曲」については
                    私は不勉強なので何も言わない。
                    (ショーソン、なかなか私には響いて来なくて
                     愛と海の詩だけは聴き込んだ事があるけれど
                     どうも、ちょっと苦手)
                    カピュソンのバイオリンはよく響くし美しい。

                    さて、ここでカピュソンのアンコール・・・と思ったら
                    シャニも指揮台に乗って
                    演奏されたのがタイスの瞑想曲って
                    正に名曲アワーではないか。

                    しかし、やっぱりフル・オーケストラで聴いてみると
                    (ほとんどの部分が弦で、第一バイオリンのパートは
                     カピュソンがソロで弾いている感じだが)
                    名曲ではあるなぁ。

                    最後はラヴェルの問題作「ラ・ヴァルス」
                    ウインナー・ワルツ・・・ではあるのだろうが
                    まるで死の舞踏だし
                    アポテーゼなのかアンチテーゼなのか
                    いつもわからなくなってしまう曲。

                    多少大きめのボリュームで
                    やはりパート同士の解像度が抜群に良い。
                    良すぎて、オーケストラの音のミックスによる色彩感には
                    多少欠けるような気がするし
                    時々、リズムを叩きつけるような感じで振るので
                    エネルギッシュではあるけれど
                    またもや、ワルツを踊っている人がジャンプしているような感じ。

                    ほとんどタメがなくて
                    (これはダフニスとクロエの時も)
                    音楽の流れとしては中断せずに続いていく感じはするが
                    あまりワルツっぽくないし
                    中間の、あの蕩けるような甘いメロディも
                    比較的分析的に冷静に響く。

                    しかしウィーン交響楽団の木管と金管って優秀だなぁ。
                    新人メンバーも結構いたが、すごく巧かった。

                    それに比べ耳鳴りのような(以下省略)

                    これで終わりかと思ったら
                    シャニが指揮台に立って

                    おおおおおおおっ
                    ヨハン・シュトラウス2世の「春の声」とは・・・
                    「春のコンサート」と銘打っているから
                    これは納得できる選択なのだが

                    何故、そんなにズレまくるんですかっ!!!(涙)

                    ド・シロートの根拠ない憶測としては
                    ウィーンっぽくウィーンのオーケストラっぽく
                    弾きなれたタイミングで弾いちゃったプレイヤーと
                    指揮者の意図とアインザッツをしっかり守ろうとしたメンバーで
                    あれ、という部分が・・・

                    いや、これ、絶対に明日のライブ放送の時には治ってるから。

                    こういう、ちょっとズレたワルツって
                    まぁ、ウィーンらしい、と言えば
                    こんなにウィーンらしい緩さも、滅多にコンサートでは聴けないので
                    その意味、貴重だったかも(でもやっぱりあれだけズレると気持ち悪い)

                    それで終わりかと思っていたら
                    最後にド派手なポルカを一発噛ませて(笑)
                    元気なシャニには結構楽しかったんじゃないだろうか、この曲。

                    チケット高かったけど
                    舞台の花代?かもしれないし

                    イースター休暇時期に仕事しなければならない
                    オーケストラ・メンバーの割増料金だったかもしれないし
                    (そういうモノがあるのかは私は知らない)

                    テレビで放映して下さい、と
                    オーケストラがテレビ局に袖の下を払った・・・とは思えないし

                    ルノー・カピュソンのギャラが高かったからなのか
                    あるいは、コンツェルトハウスが
                    観光客狙いで、このチケット料金でも
                    観光客が買うだろうという(年末・年始の第九と同じ)目論見だったのか

                    割にギャラリーの貧民席は空いていたので
                    高いチケットの方が売れたのかなぁ、と
                    無駄な事をついつい考えてしまう私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    土曜日なので買い物に行ったのだが
                    気温は25度まで上がり
                    夜のコンサート終了後も20度くらいで
                    コートをクロークに預けなくて済んだ。
                    これで1ユーロ50セント得した・・・って
                    どこまでケチや(セルフツッコミ)

                    ウィーン交響楽団 + ラハブ・シャニ

                    0
                      Musikverein Großer Saal 2019年4月3日 19時30分〜21時40分
                      Musikverein Großer Saal 2019年4月5日 19時30分〜21時40分

                      Wiener Symphoniker
                      指揮 Lahav Shani
                      ピアノ Kirill Gerstein

                      Johannes Brahms (1833-1897)
                       Symphonie Nr. 3 F-Dur, op. 90
                      Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
                       Konzert für Klavier und Orchester d-Moll, KV 466
                      Franz Liszt (1811-1886)
                       Les Préludes. Symphonische Dichtung

                      4月3日分の感想も書き始めてはいたのだが(汗)
                      5日に2回目を聴いちゃったので、それも含めてまとめて書く。

                      日刊新聞プレッセの批評には
                      かなり酷い事が書かれていたようだが
                      (最近、プレッセの記事がブレンドルで読めなくなって
                       月に10ユーロ以上払わないと記事が読めないので
                       全部の記事は読めていない)
                      3日に聴いた時には
                      おおお、すごいゲルマンなプログラムという印象が先に立って
                      しかも週の途中の水曜日で、ほとんど気絶してたような気がする。

                      ブラームスの交響曲3番。
                      比較的演奏回数が少ない曲なので
                      ナマで聴けるのは非常に嬉しい。

                      だが、第1楽章、何だか拍子がはっきりしない。
                      いや、この時代になると
                      リズムを拍子から意図的にずらすというのは
                      かなり頻繁に行われているので
                      ブラームスもそういう事をやってはいるけれど
                      それでも、ベートーベンやブラームスに関しては
                      リズムが拍子から逸脱していても
                      ある程度のメトルムは感じられるものと理解していたが
                      (私の理解が違っている可能性は大いにある)
                      何だか、くにゃくにゃして
                      シャキシャキ聴こえて来なくて、ちょっと船酔いしそう。
                      (ヘンな言い方になるのは、私の言語能力の問題で 💧)

                      第2楽章は丁寧に歌わせているのだが
                      丁寧過ぎて、時々、音楽の流れが途切れてしまい
                      フラグメントを聴いているような気分。

                      まぁ、主観的印象なので
                      私の体調によるところも大きいが・・・

                      しかしこのオーケストラ、管楽器が抜群。
                      ホルンのソロとか、聴き惚れてしまうし
                      木管のソロも、どれを聴いても絶品。

                      その分、バイオリンのカン高さが目立つ。
                      まぁ、その前に他のオーケストラばかり聴いていたから
                      というのもあるけれど
                      この鋭さって、近代曲だと活きるのだが
                      メロディたっぷりの曲だと、ちょっと残念。

                      後半はモーツァルトのピアノ協奏曲20番。
                      モーツァルトとは思えないデモーニッシュな短調の曲。
                      (ところで、あのカデンツァはモーツァルトのオリジナル?
                       だったらスゴイ。ものすごく先鋭的で近代的)

                      キリル・ゲルスタインのピアノが、くっきりはっきり
                      一つ一つの音がしっかり立ってクリアで
                      非常に古典的で端正なのに
                      デモーニッシュさのエモーションも
                      しっかり演奏に見え隠れしている。

                      しかしこの曲、本当にモーツァルトとは思えない。
                      ロマン派っぽくて、エモーションたっぷりで
                      技巧的な難しさも詰まっていて
                      でも、やっぱりモーツァルトっぽく
                      正統的トラディショナルな部分もある。

                      ゲルスタインの3日のアンコールはシューベルト
                      5日のアンコールはドボルジャーク(の多分リスト編曲版)

                      アンコールのセンスは抜群に良い人だな。
                      3日ではウィーンのクラシックに繋げ
                      5日ではリストに繋げた(かどうかは不明だが)
                      全体のプログラムをちゃんと把握していて
                      独りよがりになっていないプレイヤーって好感が持てる。

                      最後はフランツ・リストのレ・プレリュード。
                      読者諸氏はご存知の通り
                      この音楽、ナチス時代のマスコミ・ニュースの
                      開始音楽として使われていたために
                      戦後、かなり長い間、演奏される事がなかったという
                      かわいそうな曲。
                      (いったん音楽に連想がくっついてしまうと、なかなか取れない。
                       サンサーンスの白鳥が響くと、私が帰宅したくなるのと同じである(笑))

                      第二次世界大戦終焉後、74年過ぎて
                      やっと生々しい記憶も薄れて来た、という事かもしれない。

                      フランツ・リストの曲って
                      現在演奏されるのは、ほとんどがピアノの超絶技巧曲で
                      ピアノ協奏曲は時々舞台に乗るけれど
                      他にあまり演奏されないじゃないですか(プンプン)

                      このレ・プレリュード、モチーフだけ聴いたら
                      ほとんどの人が、あ、あれね、と知っていると思うのだが
                      非常にメロディックというか
                      まるでオペラのアリアのようで
                      聴きやすいし耳に残りやすいモチーフで
                      これがバリエーションになったりファンファーレが加わったり
                      最後は行進曲になって華やかに終わる。

                      いやわはは、ワーグナーだのう(意味不明発言)
                      豪華絢爛な音楽による絵巻物で
                      メロディも響きもゴージャス。

                      厚みのある絢爛豪華な響きは
                      楽友協会の音響と非常に合う。
                      いやもう、合いすぎて、バロック・ロココの世界に
                      どっぷり溺れそう。
                      (バロック・ロココとは音楽様式として違うけれど
                       美術的印象からすると、正にロココ的(主観))

                      キッチュと言うなら、そうなのかもしれないが
                      何も考えずに、こういう美しい曲想と
                      ゴージャスなオーケストラの響きに
                      どっぷり浸かるのは、なかなかに悶絶・失神の世界でもある。

                      こういう曲になるとウィーン交響楽団の良さがますます活きる。
                      ホルンのこの上なく美しいソロに身悶えできるし
                      金管楽器のファンファーレに鳥肌たつし
                      オーケストラの響きに身体ごと持って行かれるような快感。

                      こういう、最後にカタルシスがある曲って
                      スカッとしてスッキリするわ(笑)

                      2回目にも行けて良かった。
                      金曜日の夜に、スッキリ爽やか、というのは
                      かなりウキウキして
                      なかなか良いじゃないの、と
                      ウキウキ気分で会場を後にした私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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