トーマス・ベルンハルト

0

    ううう(涙)
    コンサートもオペラもないと、書くコトがない。

    自宅改装は、ほとんど完成して、あとは、本の整理なのだが
    整理しよう、と手をつけると、そのままズルズルと
    あ、これ、また読もう・・・・と、結局、何もできてない(恥)
      読書好きな方、わかっていただけますよね?!

    さて、本は好きだが、ブンガクは嫌いな私が
    こちらで唯一、ナイト・ライフの一部に加えているのが演劇。

    ドイツ語演劇なので、観光客は(ドイツ人を除いて)あまり行かないけれど
    ウィーンには、代表的な劇場が4つある。
    (その他にも小さな舞台はたくさんあるが、知らないし書ききれない)

    オーストリア共和国が所有するブルク劇場と、その管轄下のアカデミー劇場。
    民間経営でウィーンっ子に人気のあるフォルクス劇場
    インテリな富裕層が多い地区にあって
    見た目は地味だが、入ると、おおおおっ!と驚くヨゼフシュタット劇場(注意:音が出ます)

    オーストリアの会社にいるとは言え
    同僚やガイドさんと話すのは、ずっと日本語だし
    ドイツ語で話す機会なんて、日本にいるより少ないかもしれないし
    自宅では日本語の本しか読まないし(こらこら!)
    せめて、演劇でも行って、ドイツ語の理解を深めよう、と・・・

       これを、無駄な努力と言う(きっぱり)

    レッシングやゲーテ、グリルパルツァーなどは
    最初から最後までドイツ語がわからない。
    自分の教養の低さを露呈してしまう(恥)

    わかり易いのは、翻訳劇(シェークスピアとかオルビー)と、近代・現代演劇。
    (もっとも、現代不条理演劇などは、ドイツ語はわかるが
     内容がさ〜っぱりわからない、というのもある(笑))

    で、やっと本題だが(前書きが長い (゜゜☆\(--メ)ポカッ)

    トーマス・ベルンハルト

    近代・現代の演劇でオーストリア人作家と言えば
    2004年にノーベル文学賞を受けたエルフリーデ・イェリネク
    現在でも新作を発表し続けているペーター・ハントケ
    の2名が代表的演劇作家だろう。

    イェリネクは・・・ 救いがなくて暗いからキライ。
    ハントケは好きだが、割りに不条理演劇なので、よくわからん。

    トーマス・ベルンハルトは、それに比べると、すごく「わかりやすい」

    (たぶん私には理解できないような)深い内容があるのだろうが
    中心にあるのは、オーストリアという国、あるいは演劇に対する
    憎悪に満ちた愛だからである。

       めんどくさい人だな・・・ (-。-) ボソッ

    今まで実際に鑑賞したのは

    Der Ignorant und der Wahnsinnige (1972)
    Die Macht der Gewohnheit (1974)
    Immanuel Kant (1978)
    Der Theatermacher (1984)
    Ritter, Dene. Voss (1984)
    Elisabeth II (1987)

    ・・・書いてみると、けっこう少ないかも f(^^;)

    1988年に書かれて、大スキャンダルになった Heldenplatz が
    ブルク劇場の DVD で出ていて(アマゾン・オーストリアでは ここ
    この間、自宅で鑑賞したのだが

     これは、スキャンダルになるわ・・・・ (+_+)

    最初から最後まで、実名を挙げて、クソミソにけなしていて
    ここまで悪口続きだと、何か、もう、居たたまれない気分。
    ほとんどユーモアらしきものもない上
    上演時間もかなり長く、動きも少なく

       はっきり言って ・・・ 退屈!!!

        ただ、2時間以上かけて、オーストリア人はナチだ、アホだ、バカだと
        ず〜っと言ってるだけなんだもん。
         (ええ、単純に考えていますとも。
          もちろん、作者としては、もっと深い意味があるのだろうが
          シロウトの観客にはわかりません)

    が、最後の演劇作品となった
    Claus Peymann kauft sich eine Hose und geht mit mir essen (1990)
    アマゾン(オーストリア)では ここ

    これが、大傑作というか、もう、最初から最後まで
    腹を抱えて笑いっぱなし。しかも上演時間80分という妥当な長さ。

    だいたい、題名が
    「クラウス・パイマンはズボンを買って、私と食事に行く」
    という、何だ、その題名は! というモノ。

    ブルク劇場の支配人として、ドイツのボッフムからウィーンに移ってきた
    クラウス・パイマンが
    最初は秘書に、持って行くものを指示し
    (これが、もう、実に大笑いできる)
    第2部では、パイマンとベルンハルトがズボンを買って食事に行き
    第3部では、演出家のバイルと、議論を繰り広げる。
    (ちなみに、この演劇はバイル自身が演出している(笑))

    ドイツ語が出来る方には、絶対にお勧め。
    演劇でカメラが俳優に寄ると
    流れ落ちる汗とか、食事シーンでセリフと一緒に飛ぶ唾とか
    見たくないものも見えてしまうけれど(ちょっとババッチイ)
    パイマン役のシュヴァプも良いけれど
    3役(秘書・ベルンハルト・バイル)をこなすデーネ(女優さん)が凄い。

    本気で笑えます。
    ううううん、数年に1回、上演があるのだが
    すぐに売り切れになる・・・・ もっともだ。
    私だって次の上演の時には、行きたい・・・・

       書くことがない、と言いつつ、長文、失礼 
         ピョーン°゜°。。ヘ(;^^)/ スタコラサッサ


    岡田利規 チェルフィッチュ

    0

      Museumsquartier Halle G

      Toshiki Okada
      chelfitsch

      Hot Pepper, Air Conditioner,
      and the Farewell Speech

      実は昨日の記事は
      ウィーン交響楽団が載る予定だったのだが
      仕事で行けなくなって(涙)
      チケットは知り合いの知り合いに譲ったけれど
      泣くに泣けない有様。

      今日も、22時にはお客さまのところに駆けつけねばならない。
      20時30分開始で、1時間15分の劇。
      諦めるのは、あまりに残念。
      終わったら飛び出して何とか間に合わせよう、と覚悟して行った。
      (間に合いました。走ったけど ( ;^^)ヘ..)

      岡田利規とチェルフィッチュの春の欧州ツアーで
      「ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶」

      2008年6月5日に、やはりウィーン芸術週間の一環で
      フリー・タイムを観賞した事がある。2年振りの客演となる。

      いや〜 (+_+)
          ますます、強力になった・・・・

      もう、ここまで来ると
      演劇というより、モダン・ダンスの世界であろう。

      3つの寸劇によって構成される作品。

      最初のホットペッパーは、男性1人女性2人。
      音を背景に
      俳優さんたちのセリフが、一つ一つ、身体の動きによって表現される。
      もちろん、その音(音楽?)も
      各人の性格にピッタリ寄り添っていて
      オペラではないけれど
      言語の内容が、音と動きによって、更に深いところまで強調される。

      クーラーは男性1人と女性1人のダイアローグ。
      この動きは・・・スゴイ。
      何気ない「身体のカタチ」なのだが
      あのバランスを保つなんて
      普通の人間には出来ない技だろう。

      もともとの運動能力もあるだろうが
      いったい、どういう訓練してるんだろう、この俳優さんたち・・・

      セリフの反芻が、身体のカタチに乗ると
      めちゃくちゃ不思議な世界を作っていく。

      お別れの挨拶の動きも凄い。
      ここには、ほとんどセリフの繰り返しはなく
      派遣社員の最後の挨拶が
      目覚めて家を出るまでの、日常生活の中の不気味さを切り取っていく。

      言語と音楽(音?)と身体の「カタチ」が一体化する不思議な世界。
      これなら、ヨーロッパでウケる。

      モツ鍋とか、ホットペッパーの説明は
      劇の間に、後ろの壁に、ウィキペディアからの説明が
      ドイツ語で書かれて、きちんと説明されている。
      (セリフのドイツ語訳も、後ろの壁に投影される。
       もちろん、ワタクシは読んでませんが(笑))

      こういう演劇を観賞すると
      演劇というのは、舞台に乗ってからを「演劇」と言うのだなぁ、と実感。
      (本で読んでも全然面白くないだろう。
        と言いつつ、トーマス・ベルンハルトの演劇、今、本で読んでいるけど f(^^;))


      トーマス・ベルンハルト 「イマヌエル・カント」 ブルク劇場

      0

        Immanuel Kant
        Thomas Bernhard

        イマヌエル・カント Michael Maertens
        カントの妻 Karin Pfammatter
        エルンスト・ルードヴィッヒ、カントの兄弟 Hermann Scheidleder
        フリードリヒ(オウム) Juergen Maurer
        百万長者の夫人 Sunnyi Melles
        船長 Marcus Kiepe
        将軍 Oliver Masucci
        司教 Johann Adam Oest
        スチュワード Hans Dieter Knebel
        コック Detlev Eckstein
        サブ・スチュワード Simon Harlan

        演出 Matthias Hartmann
        舞台 Volker Hintermeier
        衣装 Su Bühler
        照明 Peter Bandl
        ドラマツルギー Klaus Missbach

        トーマス・ベルンハルトの戯曲「イマニュエル・カント」 (1978) の
        ブルク劇場での上演のチケット。
        開演1時間前の50%割引を狙おうと思っていて
        12月後半に残席状況を見たら、いやん、もう、ほとんど売り切れだわ・・

        と慌てて、友人の分と、贅沢?して7ユーロの席を2枚買ったら
        請求書には、1枚3ユーロ50セントで出てきて、びっくり (*_*)

        新年ボーナスの50%割引があったのだ。
        ・・・んなもん、早く言ってよ
         (ってちゃんとサイトに書いてあるのを
          読まない私が悪い (x_x) ☆\(^^;) ぽかっ)

        階段を130段くらい登ったところの天井桟敷だが
        舞台は充分見える。オペラ・グラスで俳優さんの表情もたっぷり観賞。

        オーストリアの作家・戯曲家トーマス・ベルンハルト
        私の好きな戯曲家の一人。

        何が好きかと言って、その辛辣な皮肉と自国への憎悪。
        ヘンなインテリの主人公が、延々と悪口を言いまくる、という
        とんでもない劇なのだが、その底にあるブラック・ユーモアが好き。

        今まで

        Der Ignorant und der Wahnsinnige
        Die Macht der Gewohnheit
        Der Theatermacher
        Ritter, Dene, Voss
        Elisbeth II

        と観賞して来たのだが
        残念ながら、スキャンダルで有名な Heldenplatz は未だに再演になっていないし
        アカデミー劇場で時々上演される最後の作品
        Claus Peymann kauft sich eine Hose und geht mit mir essen
        も、いつもチケット売り切れで観賞するチャンスがない(悔しい・・・)

        さて、このエマニュエル・カントだが
        配役表を見て、あれ?と思ったでしょ。
        カントに奥さんなんかいたっけ? もちろんいません。

        設定では、アメリカに渡る船の上に奥さんと乗っていて
        (よって、劇はすべて船上で進行する。 舞台も揺れる(笑))
        緑内障のために、ほとんど目が見えず
        フリードリヒというオウムを連れ(オウムの役は声だけの出演)
        コロンビア大学に教授として招聘されて
        アメリカの医学で緑内障の治療をする予定。

        時々「同僚のライプニッツが云々」という言及もある。
        (カントは1724-1804年、ライプニッツは1646-1716年である)

        何でも文句を言って
        鈍重な兄弟のルードヴィッヒを召使いのように扱い
        ワケのわからない事を喚き散らすカント。

        いつもビクビクしていて、消極的なカントの妻。
        積極的で色気ババアで、ちょっとオカシイ百万長者の中年婦人。
        (この、色気ムンムンの中年婦人の役は目立ったし、巧かった)

        いつもの通り、ものすごくベルンハルトらしい皮肉が散りばめられて
        何とも苦い味なのに、めちゃくちゃ笑える。

        この作家の劇は、最後にドンデン返しがあるので
        いったい、最後はどうなるのだろう・・・とワクワク (((o(^。^")o)))

        あった、ドンデン返し!!!
          それも、まぁ、確かに、あの、その・・・

        ああいう形で決着をつけるとは・・・ いや、盲点だった f(^^;)

        演劇の楽しみ、というのは
        こういう、キャッ (*^^*) という瞬間にもある。

        これを読んで「おお、私も行ってみよう」と思われる読者がいるかもしれないので
        これ以上はネタばれになるので書かない。

        途中のセリフも、ものすごく毒が効いていて
        細かい部分の演出や演技にも見るべき個所が多いし
        もちろん、現代ドイツ語だから
        ゲーテやシラーのように「え〜、わかんな〜い」というところもない。

        ブルク劇場とアカデミー劇場は
        オペラ座やフォルクス・オパーと違って
        年間プログラムがなく、上演演目は約1ヶ月前にしか発表にならない。
        今は比較的シェークスピア(もちろんドイツ語訳)が多いようだ。

        ゲーテの「ファウスト」(第一部・第二部)も上演されているが
        これ、どうせ見ても、話されているドイツ語が理解できないと思う(爆)

        ちょっと面倒な仕事があって
        1月3日〜9日まで、バタバタする予定。
        ブログを書くネタは、たぶんない(仕事のネタは危険で書けない(笑))

        ちょっとお休みするかもしれないけれど、どうぞお見捨てなく。
        次の音楽ネタは週末のウィーン・フィルの定期公演になる予定。


        「ゴドーを待ちながら」 ブルク劇場

        0

          Warten auf Godot
          Samuel Beckett
          Deutsch von Elmar Tophoven

          Wladimir : Michael Maertens
          Estragon : Ernst Stötzner
          Pozzo : Ignaz Kirchner
          Lucky : Marcus Kiepe

          演出 Matthias Harmann
          舞台 Karl-Ernst Herrmann
          衣装 Su Bühler
          照明 Peter Bandl
          ドラマツルギー Thomas Oberender

          ベケットの不条理演劇「ゴドーを待ちながら」
          名前だけは有名だから知っているけれど、観劇したのは初めて。

          ブルク劇場の4ユーロの席。天井桟敷の端だが、全然問題なし (^^)v
          乗り出せば見える。高所恐怖症向きではないが。

          ブルク劇場の2階・3階席と天井桟敷は、椅子の列の間の傾斜がかなり急なので
          前の人の頭が、次の列の腰よりもっと低くなる。
          前の人に邪魔されて舞台が見えない、という事がない。

          舞台は「額縁仕立て」で
          真ん中に白い板がかけられており、その真ん中に木(しかも枯れてる)が一本。
          この板が右に傾いだり、左に傾いたりで、かなり激しい傾斜を作る。
          板の下には、ほんの少し丸いモノ(地球か?)があり
          右手には、ゴミ箱(何の暗喩?)がひっかかっていて
          シーンによって、後ろに太陽が沈む場面、月がかかる場面がある。

          平土間や2階席の正面だったら
          全部の劇が、額縁に入った不条理な現代絵画に見えるだろう。

          さすがに天井桟敷からだと、上から見下ろす形になるので
          奥の方の太陽や月が、額縁からはみ出してしまったが(笑)

          作品そのものについては
          エライ先生方が、たくさん論文なども書いていらっしゃるようだから書かない。

          かなり不思議な世界だが
          聖書についての議論が突然入ったり
          イエス・キリストについての言及を聞くと
          もしかしたらベケットは伝統的西洋文化に反感でも抱いていたか、と思わせる。
          実存主義の成立と同じ時代に書かれた演劇である事がわかる。

          後半の第2幕になると、もう、ワケがわからなくなる。
          第1幕は「昨日」の事だったのかも定かでなく
          時間概念の混乱が起こって
          カミュの「シジフォスの神話」の世界に入ってしまう。

          演劇って面白い。
          ただの「筋」だけを追っていきたいのであれば
          台本を買って読めば良いだけなのだが
          演劇は、舞台に乗せてこそ、初めて「生きる」

          一回だけウラジミールが、この白い板から「はみ出す」場面がある。
          (セリフもなにもない)
          これが・・・ 実に印象的というか、あれ?!というか
          あんな小さな一歩だけで、世界を変えてしまえる、という
          あぁ、演劇って良いなぁ、演出って楽しそうだなぁ・・・

          さて、そのブルク劇場だが・・・・

          国立オペラ座もかなり内部は複雑だが
          ブルク劇場の複雑さというのは、それに輪をかけて複雑怪奇である。

          平土間席、2階席+3階席、天井桟敷ヘの入り口がそれぞれ違うのは良いとして
          例の有名なクリムトの壁画のあるサイドの回廊には
          平土間席と2階席+3階席の人しか行けないように(一見)なっている。

          天井桟敷の「身分違い」は、下の豪華なメイン・ロビーにも行けないのだ。

          もっとも、天井桟敷専用ロビーからは
          正面に市庁舎が見えて、両サイドからはリング通りが見えて
          クリスマス市の照明の残る華やかな市庁舎の夜間照明の美しさは素晴らしかったが。

          でも、どこかに抜け道があるに違いない・・・と、幕間の時間に冒険に行くワタシ。

          天井桟敷から下に抜けて、ミッテル・ロージェのビュッフェの横を通り
          クロークから、サイドのボックス席の横を通っていったら

          あった!!! クリムト壁画の回廊に出たぞ!!!! (^^)v

          回廊そのものは何回も見ているが
          天井桟敷から回廊への「抜け道」というか
          「行き方」を発見したのが嬉しいのである (ただのアホ)

          ただ、回廊から天井桟敷に戻るのに、また迷って
          華やかなメイン・ロビー(2階の豪華な部分である)に数回出てから
          やっと「3階席行き」の入り口を見つけ
          3階席から天井桟敷に登る階段を見つけた時にはホッとした。

          まぁ、どうしても戻れなかったら
          けっこう、2階席・3階席に空き席はあったので
          ちゃっかり座っても良かったけど、でも、この劇場、アジア顔は目立つ(爆)

          今、どうしても観たいのが
          トーマス・ベルンハルトの「イマニュエル・カント」で
          シーズン中に、まだ何回か上演される予定なので
          何とか予定をつけたいわ (^.^)


          calendar
           123456
          78910111213
          14151617181920
          21222324252627
          28293031   
          << January 2018 >>
          PR
          ★コンタクト・メイル★
          メイルはこちらへ
          ブログランキングに1クリックお願いします
          selected entries
          categories
          archives
          recent comment
          recommend
          links
          profile
          search this site.
          others
          mobile
          qrcode
          powered
          無料ブログ作成サービス JUGEM