バレエ コッペリア ゲネプロ

0
    Volksoper / Wiener Staatsballett 2019年1月25日 11時〜13時30分

    Generalprobe
    COPPÉLIA
    oder das Mädchen mit den Emailaugen
    Ballet in drei Akten

    振付 Pierre Lacotte (Akte I und II nach Arthur Saint-Léon)
    音楽 Léo Delibes
    リブレット Charles Nuitter und Arthur Saint-Léon
    舞台 nach den Pariser Originalentwürfen (1870) adaptiert von Pierre Lacotte
    舞台再現 Jean-Luc Simonini
    衣装再現 Michel Ronvaux
    照明 Jacques Giovanangeli
    指揮 Simon Hewett

    スワニルダ Natascha Mair
    フランツ Denys Cherevychko
    コッペリウス Alexis Forabosco
    村長 Franz Peter Karolyi
    農民の娘 Emila Baranowicz
    スワニルダの友人 Elena Bottaro, Adele Fiocchi, Sveva Garguilo, Eszter Ledán,
    Anita Manolova, Fiona McGee, Isabella Lucia Severi, Rikako Shibamoto
    マズルカ Marie Breuilles, Venessza Csonka, Zsófia Laczkó, Flavia Soares,
    Iulia Teaciuc, Oksana Timoshenko, Céline Janou Weder, Beate Wiedner
    Nicola Barbarossa, Marat Davletshin, Andrés Garcia Torres, Trevor Hayden,
    András Lukács, Hanno Opperman, Gaetano Signorelli, Géraud Wielick
    ブーツの踊り Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Alene Klochkova, Katharina Miffek,
    Igor Milos, Gabor Oberregger, Kamil Pavelka, Alexandru Tcacenco, Zsolt Török
    中国の人形 Nicola Barbarossa
    ペルシャの人形 Marat Davletshin
    楽器を弾く人形 Hanno Opperman
    コッペリア Eriona Bici
    アウローラ Nina Tonoli
    夜 Madisson Young
    夕暮れ James Stephens
    糸紡ぎ Sveva Gargiulo, Eszter Ledán, Anita Manolova, Fiona McGee,
    Joanna Reinprecht, Rikako Shibamoto
    花嫁たち Suzan Opperman, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman, Chiara Uderzo
    婚約者たち Scott McKenzie, Arne Vandervelde
    Giovanni Cusin, Marian Furnica, Zsolt Török, Narvin Turnbull
    12時間 Marie Breuilles, Laura Cislaghi, Venessza Csonka, Gala Jovanovic,
    Oxana Kiyanenko, Alena Klochkova, Zsófia Laczkó, Katharina Miffek,
    Flavia Soares, Iulia Teaciuc, Oksana Timoshenko, Céline Janou Weder
    領主 Christoph Wenzel

    日曜日にプレミエを迎える
    フォルクス・オーパーのバレエ「コッペリア」の最終リハーサル。

    普通、ワタシ、最終リハーサルの時には記事は書かないのだが
    (だってプレミエに行く人に失礼だもんね)
    フォルクス・オーパーのゲネプロは
    ちゃんと料金取って、チケットは購入するのである。

    もっとも他の公演と違って
    チケットは一律15ユーロだが(笑)

    知ってる人は知っているので
    チケットは、あっという間に売り切れてしまう(そりゃそうだ)
    私は気がついたのが遅かったので
    バルコンの後ろの席だが
    通常はギャラリーの一番後ろあたりでウロウロしている身としては
    15ユーロで、この席が購入できるのは有難い。

    金曜日の11時からの公演とあって
    来ている観客の99%は年金生活者(後の1%は関係者であろう、たぶん)
    そのうち、約90%が女性。
    会場すべてが、お達者クラブのパーティ状態となっている。
    ・・・いや、私もとうとうその1人になってしまったけど
    でも、マッサージの話だの、どこの医者がどうの
    リハビリ施設がどうの、娘が息子が孫が、という話には
    付いていけません。

    さて、コッペリアをフォルクス・オーパーでやる、というのは
    かなり早い時期から
    かのキュートなナターシャが
    窓から顔を出しているポスターがウィーン市内に貼られていた。

    フォルクス・オーパーでのバレエって
    通常、新しい振付とかでビックリする事が多いのだが
    (ロメオとジュリエットの音楽もベルリオーズだったし(笑))
    今回は何と、大昔のラコットの振付で
    大昔のパリ・オペラ座の舞台と衣装で
    ものすごく伝統的に攻めて来た。

    衣装がむちゃくちゃカワイイ ♡
    舞台もむちゃくちゃカワイイ ♡
    こんな古臭い、いや、もとい伝統的で正統的なバレエを
    まさか現代で見られるなんて・・・というキュートさ。
    好み的には、あまりに「おとぎ話」過ぎるきらいはあるが
    どの年代にもウケる正統派バレエの舞台ではある。

    ナターシャ・・・きゃあああああああっ!!!
    もともとキュートなのがスワニルダとか踊ったら
    あざといまでにキュート過ぎて
    少女漫画(昭和30年代)かこれは、という世界。
    仕草ひとつひとつが、まさにコミックの世界。

    まぁ、そういう演目だよね、これ。

    フランツのデニスは
    スワニルダの恋人でありながら
    コッペリアにも色目を使いたがるという
    まぁ、若い年代に居そうな浮気男なんだけど
    デニスにはばっちり役柄が合っていて
    ナターシャと同じく、技術も抜群だし
    演技も洒脱でチャーミングでキュートで
    ナターシャとのカップルとしては理想的に合う。

    第3幕のデヴェルティスモンで
    ニーナ(トノリ)やマディソンや
    ジェームスという若手の才能抜群の
    見目麗しいダンサーたちを堪能できるのも
    バレエ・ファンとしてはたまらん(うはうはうは)

    これだけ伝統的な舞台になると
    たぶん、批評としては
    この時代に、この伝統的舞台の必要はあるのか
    とか言われそうだが

    普通にヌレエフ版のクルミ割り人形とか白鳥の湖とか
    ヌレエフに輪をかけて踊らせるルグリ監督の
    シルヴィアとか海賊とかを
    完璧に踊るダンサーたちが
    古典に戻って、ラコットの伝統的な振付を踊るチャンスがあるのは
    そう悪いことではないと思う。
    (派手なパはあまりないけれど、その分、基礎力が問われる)

    派手な超絶技巧満載のバレエばかり見ていると
    ラコットの振付は
    あくまでも、美的だけど地味に見えるのだが
    ともかく伝統的にキュートな舞台に仕上がっている。

    ナターシャが、ここまでキュートに踊ってしまうと
    スワニルダ、他に誰が踊れるんだろう???
    (年齢の高いダンサー向きの役じゃないし)
    ・・・と、フォルクス・オーパーのキャストを調べたら
    マーシャとニキーシャ、アリーチェがキャストされていた。

    ニキーシャとリッチーのコンビネーションも
    アリーチェとヤコブ(!)のコンビネーションも
    見たいのは山々なのだが
    この時期になると、他のコンサートともぶつかる。
    (ニキーシャ・リッチー組の日はラトルが楽友協会で・・・)

    ナターシャのキュートなお写真が
    フォルクス・オーパーの公式サイトにあったので
    勝手に貼らせてもらう(見ながら悶絶中(笑))
    Natascha Mair (Swanilda) @Wiener Staatsballett/Ashley Taylor



    何回も追いかけが出来ない演目なのが残念だが
    伝統的バレエも意外に楽しいわ、と
    改めて思った私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    大昔にオペラ座で観た時には
    第二幕で、もっと多くの人形が背景にいたような
    うっすらとした記憶があるのだが
    (だって突然動き出すので驚いたのだ(笑))
    このフォルクス・オーパー版は
    人形は3体です。お疲れ様です(動けないから)

    国立バレエ「シルヴィア」8回目(ワタシ的にシーズン最後)

    0
      Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2019年1月24日 18時30分〜20時45分

      SYLVIA
      Ballett in drei Akten
      振付 Manuel Legris nach Louis Mérante u.a.
      ドラマツルギー・リブレット Manuel Legris, Jean-François Vazelle
      nach Jules Barbier und Baron Jacques de Reinach
      音楽 Léo Delibes
      舞台・衣装 Luisa Spinatelli
      照明 Jacques Giovanangeli
      指揮 Kevin Rhodes

      シルヴィア Olga Esina
      アミンタ Jakob Feyferlik
      オリオン Robert Gabdullin
      エロス Mihail Sosnovschi
      ダイアナ Ketevan Papava
      エンデュミオン James Stephens
      妖精 Dumitru Taran
      ナイアド Rikako Shibamoto
      2人の狩人 Elena Bottaro, Alice Firenze
      農民の娘 Sveva Gargiulo
      農民 Géraud Wielick
      羊飼い Scott McKenzie
      ヌビアの奴隷 Anna Manolova, Fiona McGee

      サターンたち Nicola Barbarossa, Marcin Dempc, Marian Furnica,
      Hanno Opperman, Gaetano Signorelli, Navrin Turnbull
      樹の精 Nicola Barbarossa, Andrés Garcia Torres, Trevor Hayden, Arne Vandervelde
      ドリアード Aoi Choji, Sveva Gargiulo, Fiona McGee, Joana Reinprecht
      ナイアド Adele Fiocchi, Eszter Ledán, Anita Manolova, Xi Qu
      狩人 Vanessza Csonka, Adele Fiocchi,Gala Jovanovic,
      Oxana Kiyanenko, Zsófia Laczkó, Eszter Ledán, Katharina Miffek,
      Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo, Madisson Young
      ウエスタの乙女 Marie Breuilles, Laura Cislaghi, Alena Klochkova, Flavia Soares
      農民の娘たち Emilia Baranowicz, Eroina Bici, Fiona McGee,
      Joana Reinprecht, Isabella Lucia Severi, Oksana Timoshenko,
      Céline Janou Weder, Beata Wiedner
      農民たち Giovanni Cusin, Marat Davletshin, Andrés Garcia Torres,
      Sergiy Golovin, Trevor Hayden, Igor Milos, Hanno Oppermann
      Zsolt Török, Narvin Turnbull
      ヌビアの奴隷たち Suzan Opperman, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman,
      Rikako Shibamoto, Chiara Uderzo, Céline Janou Weder

      Wiener Staatsballett
      Jugendkompanie der Ballettschule der Wiener Staatsoper
      Orchester der Wiener Staatsoper

      ルグリ振付のシルヴィア公演は
      最終公演が1月26日にニキーシャであるのだが
      この日はコンサートに浮気予定なので
      今日が(私にとっては)最後の公演。

      で、シルヴィアがオルガさま!!!
      アミンタがヤコブで
      エロス神がミーシャという
      (もちろん他のキャストも)
      豪華版のシルヴィアである。

      ケテヴァンのダイアナは
      ともかく、貫禄はあるのよ。
      どう見ても、行き遅れのお局様・・・とか言うと
      反感を買うかもしれないけれど
      仕事に燃えて、若き時代の恋を諦めた、という
      何だか知らないけれど、ちょっと身に染みるダイアナで
      エンデュミオン(ジェームス素敵!!!)とのパ・ド・ドゥで見せる
      頑なな態度から、ちょっとはにかむ年増の乙女になるところとか
      シルヴィアに、アミンタを殺せ!と迫るところとか

      最後のシーンで、シルヴィアを許すところなんて

      「私は仕事が忙し過ぎて
       若き時代の恋は諦めたけれど
       あなたは幸せになりなさい」
      (私はこれからも仕事に生きるわ!)

      という、悲愴な決心がジンジン伝わって来て
      なんかもう、他人事に思えないというか(こらこらこら)

      オルガさま!!!オルガさま!!!!!オルガさま!!!!!!
      ・・・ったく、この美少女はバレエのために生まれて来たとしか思えないわ。
      まだ10代の頃から追いかけて来たけれど
      歳を取っても、お母さんになっても
      全く変わらない理想的なバレリーナ(バレエ・ダンサーとかじゃなくて)の
      細い華奢な体型を維持して
      細いのに強靭な足首で、超高度な技も自然にこなす。

      出て来ただけで、オルガさまの周囲の空気が変わるのだ。
      この人が登場すると
      もう、本当に40年以上前の
      というより、昭和30年代の
      バレエ漫画そのものの世界が
      舞台の上に実現してしまう。

      アミンタのヤコブがまた可愛くて・・・
      いやもう、あんなにチャーミングに愛を告白されたら
      いや、されないけど、まぁ、妄想で考えると
      シルヴィアでなくてもクラクラ来ちゃうだろう。
      (もっとも、よくストーリーを見れば
       間違いだったにせよ、自分が殺したアミンタの死体を見つつ
       ああ、私、この人を愛してるわ、というソロ。
       アミンタが後で生き返るからともかくとして
       かなり妖しげな世界ではある、というより
       これ、モラル規定としてはありか??(こらこらこら、神話の世界よ!))

      エロス神のミーシャ!!!!

      このダンサーの存在感って、もう、ホントに凄い。
      スタイル抜群とか、ものすごく大柄とか言うのではないのに
      ミーシャがエロス神として立つと
      これも、そこだけオーラが違って
      ばっちり威厳に満ちた神様(しかもエロス!)と化す。

      幕間に友人と喋っていたのだが
      ミーシャには、中年以降の女性のファンがむちゃくちゃ多いようで
      言ってみれば、マダム・キラーか、こいつは(笑)

      カーテン・コールの時に
      ミーシャにだけ、花束2つ投げられたのは
      やはりマダム・キラーの本領発揮の賜物だろう。
      (で、その2つの花束を、
       すかさずオルガとケテヴァンにプレゼントする、という
       いや、これ、やっぱり天性の女タラシ・・・じゃなかった(汗)
       マダム・キラーの所以)

      ローベルトのオリオンが
      あれ? 以前もそうだったのかもしれないけれど
      バンダナ巻いたヘア・スタイルが
      マッシュルームになってる・・・

      おかっぱのお坊っちゃま(しかもガリ勉風)になっていて
      いや、一生懸命ワイルドにしているのはよくわかるんだけど
      あのマッシュルームでワイルドにされても・・・(主観の問題)

      スコットの羊飼いと、スヴェーヴァの村娘は
      キュートさをあちこちに撒き散らして
      この2人だけにスポットが当たっているような感じ。

      ドミトルの妖精は
      技術的には隙がなくて素晴らしいのだけれど
      今ひとつピカッとくる個性がなくて
      他の妖精たちに混じると、そこから浮き上がって来ない。
      オリオンのワイルドな役柄の方が合ってるかもしれない。

      何故に18時30分開演?と思っていたのだが
      この日は楽友協会ではウィーン・フィルの舞踏会だったのね。
      舞踏会は通例、21時過ぎからの開始だから
      みんな、その後、こぞって舞踏会に行くために
      開演時間を早めたのか。

      日本だったら
      個人的な楽しみのために
      仕事の時間を早めるなんて
      お客さまの迷惑じゃないか!とか言う人が出て来そうだが(笑)

      舞踏会のためにトラが多かったのか
      あるいはウキウキしてしまって集中できなかったのか
      いつもにも増してオーケストラのミスが目立って
      もう、はっきり言って
      それ、笑えるミスよ、という箇所もあったのだが
      それでも、終演後に一番ブラボー・コールが飛ぶのは
      オーケストラという
      ワケのわからんウィーンの習慣?に
      かなり納得の行かなかった私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      ウィーン・フィル + マイケル・ティルソン・トーマス

      0
        Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年1月19日 19時30分〜21時40分

        Wiener Philharmoniker
        指揮 Michael Tilson Thomas
        ピアノ Igor Levit

        Charles Ives (1874-1954)
        Decoration Day (zweiter Satz aus „A Symphony : New England Holidays“) (1912-1913)
        Ludwig van Beethoven (1770-1827)
        Konzert für Klavier und Orchester Nr. 3 c-moll op. 37 (1800-1802)
        Johannes Brahms (1833-1897)
        Symphonie Nr. 2 D-Dur op. 73 (1877)

        数日間に渡り、ブログほったらかしにしていて
        これではいかん、と書き出してはみたものの

        数日前だよ、これ。
        もう覚えてないわ(汗)

        フレッシュな印象のうちに書かないと
        記憶が薄れていくという恐ろしい老人症状。

        マイケル・ティルソン・トーマスは
        ヨーロッパに来る事は稀なのだが
        私はサンフランシスコ交響楽団と制作した
        一連の音楽 DVD である Keeping Score のシリーズが
        ものすごく好き♡なのだ。
        サンフランシスコ交響楽団のサイトから全部買った時に
        http://www.keepingscore.org/products
        ついでにアメリカの音楽の CD も何枚か買った。

        ちなみにこの Keeping Score は現在では iTune でも購入できるようだ。
        ホントにすごい作品で(特にマーラー!!!)
        MTT 自身がその街まで行ってロケしているし
        わかりやすい英語で、重要な部分をカバーしながら喋ってくれて
        シロウトが見ても、すごく楽しい。
        (たぶん、専門家が見ても面白いと思う。ただの入門になってない)

        サンフランシスコの宣伝はともかくとして
        MTT はウィーン・フィルとソワレでマーラーの交響曲9番を演奏した後
        このベートーベンとブラームスのプログラムで
        ヨーロッパ演奏旅行だったらしい。

        でもチャールス・アイヴスが入っているところが
        MTT らしいというか(笑)

        アイヴスをヨーロッパの柔らかいオーケストラで演奏してどうなる?
        とか思っていたのだが
        いや〜、これ、面白かった。
        10分に満たない曲だったのが残念。
        (だからと言って、アイヴスの長い交響曲やろうとしたら
         オーケストラから総スカシを喰らうだろうから(笑))

        アイヴスのポリフォニーをクリアに描き出して
        あああああ、先学期のアイヴスのゼミに聴講だけでもさせてもらえば良かったかも
        ・・・と、しきりに反省(たぶん時間の関係で無理だったかもしれないが)

        ベートーベンのピアノ協奏曲3番。
        ウィーン・フィルはお手の物だろう。

        イゴール・レヴィットは昨今、どんどん中央舞台に出て来ているピアニスト。
        ・・・だけど
        ううう、個人の好みの問題がありすぎて
        まず、席が悪いのかもしれないけれど
        あまりピアノが響いて来ない。
        というより、音色がオーケストラとすごく混じっていて
        とても古典的な弾き方なのに
        小節の終わりで走るところがあって(主観的印象です)
        ワタクシ的に、がっちりしたテンポの構成を望む向きには
        ちょっと気持ち悪い(すみません、本当に主観なんですってば)

        ただ、レヴィットの弾いたアンコールの
        ロディオン・シチェドリンの曲が・・・素晴らしかった!!!

        現代音楽、という程ではないのだが
        こういう曲をアンコールで弾くと
        聴衆の咳がうるさかったりして、ちょっと残念だったが
        シチェドリンで、あれだけピアノの多彩な音色を
        完璧にコントロールできるだけの技術と音楽がある、という事は

        あの(主観的に割に)地味なベートーベンは
        意図的にああいう風な弾き方をしたって事だな。
        確かにロマン派のガンガンの泣きの入る音楽ではなく
        ほとんど古典的に聴こえる端正さを備えた演奏ではあった。

        後半のブラームス交響曲2番。
        数日たったら、もう印象なんてすっ飛んでます(冷汗)
        ウィーン・フィルならこの曲、指揮者なしでも演奏しちゃうような気がするし。
        ザルツカンマーグートの夏の波とか
        すごくキレイで
        やっぱりウィーン・フィルの弦って良いなぁ
        あ〜、ウインナー・ホルンの響きって素敵
        ・・・とか思っているうちに終わってしまったような感じ。

        できれば、ブラームスはやっぱり楽友協会で聴きたいわ。
        コンツェルトハウスのデッドな音響だと
        ちょっと物足りない。

        というわけで
        急いで残った印象だけ書き出してみたけれど
        やっぱりブログは新鮮なうちに書かねば、と
        激しく反省している私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        ウィーン交響楽団 + フランソワ=グザヴィエ・ロト

        0
          Musikverein Großer Saal 2019年1月20日 19時30分〜21時30分

          Wiener Symphoniker
          指揮 François-Xavier Roth
          ビオラ Antoine Tamestit

          Hector Berlioz (1803-1869)
           Harold en Italie, op. 16
           Symphonie in vier Sätzen mit Solobratsche

          Ludwig van Beethoven (1770-1827)
           Symphonie Nr. 3 Es-Dur, op. 55, „Eroica“

          ウィーン交響楽団の楽友協会のシリーズは
          実は土曜日の分を持っていたのだが
          バレエと重なる事がわかったので
          早めに楽友協会のチケット売り場で
          何とか次の日のコンサートに変更してもらった。
          (同じチクルスでAとかBとかがあれば可能らしい。
           同じコンサートでもチクルス違いだと、冷たく断られる)

          ビオラという、地味な楽器は
          何せ世の中にびよらジョークが堂々とまかり通っている位だが
          私が聴いたことのあるびよりすとは3人居て
          これが、今井信子さんと、タベア・ツィンマーマンと
          このアントワン・タメスティ・・・というのは
          ちょっと贅沢すぎる(笑)

          アントワン・タメスティを初聴きしたのは
          同じフランソワ=グザヴィエ・ロトと
          ロンドン交響楽団で2017年4月24日。

          その際に書いた指揮者の印象が
          2年近くなっても、全然変わっていないので
          読み返してみて大笑いした。
          (大笑いしたい方、よろしければ こちら です。

          多少、頭頂部がお寂しくなられて(言いたい事は察して下さい)
          背広にネクタイも変わらず
          あの時の記載のような「部長」というよりは
          万年係長だが(すみません)

          この係長、目立たず地味なのに
          実はむちゃくちゃ仕事が出来てしまう・・・というイメージ。

          さて、すごく楽しみにしていた
          イタリアのハロルド。

          この曲、実は CD で聴くと
          やっぱりどうしてもソロのビオラが沈んでしまうのだが
          あ〜、もう、何ですか、このタメスティのビオラの音の美しさは!!!

          ハープと絡む最初のソロの
          あまりに芳醇で美しい音色に、むちゃくちゃうっとり ♡

          オーケストラは大編成で
          ロトが、またこの大編成オーケストラを容赦なく鳴らせる。

          しっちゃかめっちゃかなベルリオーズの音楽って
          時々、ぶっ飛びすぎていて、実はすごく好き。
          (CDだとわからないが、途中で
           バイオリンとビオラが一斉にギターないしはウクレレと化す)

          多少バタバタしている感じは
          曲の構成やオーケストレーションから来ているのだが
          ウィーン交響楽団の音を、よく引っ張り出して
          迫力たっぷり。

          タメスティのビオラの音を潰さずに
          実に美しいビオラの音を堪能させながら
          オーケストラの推進力とエネルギーを
          最大限に発揮させる手腕。

          最終楽章で
          ビオラを無視しまくって
          オーケストラがバリバリ演奏するところ
          ものすごく好きなんだけど

          ここでビオラが退場し
          第一バイオリン、第二バイオリン、チェロから
          それぞれ1人づつが退場し

          最後のフレーズの前に
          この4人が、舞台の、たぶん端っこの方で四重奏。
          (舞台見えないので、どこでやったかは不明)
          この音がまた美しくて悶える。

          「マエストロのリクエストで」というアナウンスで
          アンコール1曲。
          いや、本当にビオラの音色って美しいわ。

          後半はベートーベンのエロイカ。
          オーケストラ編成が少し変わるが
          弦の数は変わらないモダン編成。

          ところが、出てくる音が
          ベルリオーズと全く違うのでビックリ。

          比較的、伝統的な演奏で(リピート全部あり)
          奇を衒ったところはないのだが

          各パートのクリアさが抜群。
          非常に分析的に
          モチーフの繋がりを、バッチリ聴かせてくれるのが面白い。

          スコア持っていくのを忘れたんだけど
          スコアなくても、まるでスコアが見えるような感じがする。

          オーケストラもこの曲は慣れているはず・・・だけど
          時々バタバタしたのは(以下省略)

          例のホルンのところ
          とても美しくアンサンブルが揃っていて
          首席がちょっとだけ(2箇所)ほんの少し音がズレたけれど
          あれはウインナー・ホルンだったら許容範囲だと思うのだが
          指揮者は終演後にホルンを立たせず無視したのが
          ちょっとかわいそう。
          (ホルン奏者、最後はやけっぱちで指揮者に拍手してた(笑))

          木管は素晴らしかった。
          ウィーン交響楽団って、管楽器には良いプレイヤーが多い。
          問題があるとすれば、バ(以下省略)
          (だって、この交響曲も四重奏があるじゃないですか。
           ○○○○○が他のプレイヤーの音を聴かずに
           先走っちゃったので、ちょっとあれはね・・・・)

          生まれ年33年の違いはあっても
          ベルリオーズはベートーベンが好きだったし
          ほとんど同時代の
          やんちゃ坊主2人の組み合わせのコンサートは
          はっちゃけていて、とても楽しかった。

          さて、来週から試験週間で(冷汗)
          まぁ、単位取れなければ取れなくても良いか
          ・・・と開き直りつつ
          1月末には少なくとも晴れやかな顔になりたい私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          たしか学部の要綱には
          同じ試験を3回までは受けて良いと
          書いてあった筈だ・・・

          国立バレエ「シルヴィア」7回目

          0
            Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2019年1月19日 19時〜21時30分

            SYLVIA
            Ballett in drei Akten
            振付 Manuel Legris nach Louis Mérante u.a.
            ドラマツルギー・リブレット Manuel Legris, Jean-François Vazelle
            nach Jules Barbier und Baron Jacques de Reinach
            音楽 Léo Delibes
            舞台・衣装 Luisa Spinatelli
            照明 Jacques Giovanangeli
            指揮 Kevin Rhodes

            シルヴィア Maria Yakovleva
            アミンタ Davie Dato
            オリオン Dumitru Taran
            エロス Géraud Wielick
            ダイアナ Madison Young
            エンデュミオン Zsolt Török
            妖精 Scott McKenzie
            ナイアド Rikako Shibamoto
            2人の狩人 Elena Bottaro *, Alice Firenze
            農民の娘 Anita Manolova
            農民 Arne Vandervelde
            羊飼い Gaetano Signorelli
            ヌビアの奴隷 Sveva Garguilo, Fiona McGee

            サターンたち Marcin Dempc, Marian Furnica, Andrés Garcia Torres,
            Hanno Opperman, Gaetano Signorelli, Navrin Turnbull
            樹の精 Giovanni Cusin, Andrés Garcia Torres, Trevor Hayden, Arne Vandervelde
            ドリアード Aoi Choji, Sveva Gargiulo, Fiona McGee, Joana Reinprecht
            ナイアド Adele Fiocchi, Eszter Ledán, Anita Manolova, Xi Qu
            狩人 Vanessza Sconka, Adele Fiocchi,Gala Jovanovic,
            Oxana Kiyanenko, Zsófia Laczkó, Eszter Ledán, Katharina Miffek,
            Suzan Opperman, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
            ウエスタの乙女 Marie Breuilles, Laura Cislaghi, Alena Klochkova, Flavia Soares
            農民の娘たち Emilia Baranowicz, Eroina Bici, Fiona McGee,
            Joana Reinprecht, Isabella Lucia Severi, Oksana Timoshenko,
            Céline Janou Weder, Beata Wiedner
            農民たち Giovanni Cusin, Marat Davletshin, Trevor Hayden, Igor Milos,
            Kamil Pavelka, Tristan Ridel, James Stephens, Navrin Tunbull
            ヌビアの奴隷たち Suzan Opperman, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman,
            Rikako Shibamoto, Chiara Uderzo, Céline Janou Weder

            Wiener Staatsballett
            Jugendkompanie der Ballettschule der Wiener Staatsoper
            Orchester der Wiener Staatsoper

            基本的には1月17日と同じキャストで
            ダイアナがマディソン
            エンデュミオンがゾルト
            アマゾネスのトップにエレナがデビュー。

            マーシャのシルヴィアは
            この間の「最初からドヤ顔」から脱出して
            登場のシーンがとても良くなった。

            凛としたプライドを持ちながらも
            華やかな雰囲気を漂わせて
            そうなれば技術的には完璧なダンサーだから
            キュートな面も兼ね備えてのシルヴィア。

            第二幕のオリオンとの絡みのツンツンさも良かったし
            その後、オリオンを酔いつぶそうと考えて
            オリオン始め、周囲のサターンたちに媚びを振りまくシーンは
            あ〜、どう見ても
            マーシャがものすごく嬉しそうに
            数多くの若い男性を誘惑しているように見えるんだけど
            それだと、ストーリーがマノンになってしまう・・・

            ストーリー違っても
            男性を嬉しそうに誘惑するマーシャって
            かなりリアルで見応えあるなぁ(こらこらこら!)

            最初のシーンがメインのダイアナのマディソンは
            もう、このダンサーが出て来たら
            舞台の空気が変わる。
            そこは正に神話の世界で
            エンドュミオン(ゾルトが素敵!)とのシーンも夢のようだ。

            マディソンのしなやかで美しい肢体と
            細かい部分の表情の演技力。
            その上、この超美少女は、どんな表情していても美しく
            さらに、そこにこの上なく洗練された退廃さがあって
            あんな大きな目で夢みるような表情されたら
            どんな男性でも(いや、女性でも)イチコロだわ。
            ナターシャみたいな小悪魔的なドヤ顔が一切なくて
            良くも悪くも、デカダンスの世紀末的雰囲気を漂わせるので
            一歩間違えたらグスタフ・クリムトの
            ユーディットの世界である。
            (そういう役柄で一度見てみたい・・・ゾクゾクしそうだ)

            スコットのバレエは、本当にキレが良くて
            しかも、このダンサーのジャンプの美しいこと。
            本当に空中で止まるような印象があるし
            空中で止まるのに、推進力はそのままで
            重力って何?っていう感じの飛び跳ね方にドキドキする。

            ジェローのエロス神は
            バレオタの私の友人にはあまりウケていなかったんだけど
            エロス神というムキムキの存在感じゃなくて
            どちらかと言えば、ほとんどエロスを感じさせない中性感があって
            これはなんだ?と考えるに
            あれは、神さまではなくて、天使だ、天使!!!

            それを思ったとたんに
            ヨゼフの伝説とかの天使役にピッタリ合いそうで
            そのまま私の中ではストーリーが横滑りして妄想の世界へ・・・

            いかん、いかん、ストーリーはシルヴィアである。
            アミンタはシルヴィアとハッピー・エンドである。

            しかし本当に伝統的クラシックの真髄たっぷりの
            見応えのあるプロダクションだなぁ。
            男性ダンサーのソロも
            女性ダンサーのソロも
            超絶技巧満載で(踊る方は大変だと思うが)
            ルグリ監督が踊れる人だから
            ヌレエフばりの超絶シーンを
            これでもか、と入れてあるし

            どの角度からどういう風に見せたら
            ダンサーが最も美しく輝くか
            とことん考え抜かれた振付でもある。

            今シーズンのシルヴィアはあと2回。
            残念ながら皆勤賞は達成できないので
            私はあと1回しか見られないけれど
            (あ〜、ちょっと最終公演も行きたいのは山々なのだが
             ユジャ・ワンとマルティン・グルービンガー・・・)
            素晴らしいプロダクションに感謝したい気分の私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            短いプロモーション・フィルムを貼っておきます。
            アミンタはデニスとヤコブ
            シルヴィアにニキーシャとオルガ
            ナイアドのキュートなナターシャもちょっとだけ見られます ♡
            (ナターシャ、プリンシパルになっちゃったので
             もう、これは踊らないだろうなぁ・・・(涙))



            ゲルハーヘル + フーバー「冬の旅」

            0
              Musikverein Großer Saal 2019年1月18日 19時30分〜20時50分

              バリトン Christian Gerhaher
              ピアノ Gerold Huber

              Franz Schubert (1797-1828)
              Winterreise, D 911

              一部ファンではゲルさまと異名が付いているのだが
              同じバリトンでゲルネ(正確にはウムラウトなのでゴョルネみたいに聞こえる)もいるので
              省略するのはナシとしても

              ドイツ語的に読めば、ゲルハーハーとなる名前が
              日本語の定訳でゲルハーヘルとなっているのも
              何となく納得いかないのだが

              そういう無駄な前置きはともかくとして

              このゲルハーヘル
              デビューした頃から
              ドイツ・リートの正統派も正統派
              どこからどう聴いても
              ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウにしか聞こえない
              ・・・という時期があったのは確かである。

              ウィーンでコンサートするなら
              何はともあれ、駆けつけている私だが
              通常、楽友協会ならリートはブラームス・ホール(小ホール)なのに
              ゲルハーヘルだと、大ホールを満杯に出来るのだ。

              ドイツ・リートを聴こうと思ったら
              いつもの舞台後ろの超貧民席ではダメ(断言)

              かと言って高い席は買えないから(超貧乏)
              お財布に無理してもらって、バルコンの2列目。
              舞台は見えないけれど
              歌手やピアニストを見に行く訳ではないので
              それはどうでも良い。

              演目は・・・冬の旅。
              これ、何回もこのブログには登場するんだけど
              シューベルトのリーダー・チクルスの中でも
              未だに私が積極的に馴染めない曲で

              若い頃は
              あ〜、こういう暗い曲は
              歳取って、人生に諦観しないと
              わからないよなぁ・・・と思っていて

              今、歳取ってみると
              まだ人生への諦観からは程遠く(すみませんガキで)
              シューベルトが30歳ちょっとで届いた境地には
              遥かに遠いところに居るので
              結局、現在に至るまで、冬の旅は苦手。

              実際、このリーダー・クライスは暗い。
              シューベルトが友人の前で披露した時代ですら
              菩提樹以外のウケは悪かった。

              シューベルトが意図したかどうかはともかく
              最初から最後まで、本当に「色」がない。
              ヨーロッパの冬、ジメジメしていて寒くて
              雪が降って
              朝から夜まで、厚い雲が空にかかって
              太陽って何?という日が延々と続く気候条件があってこそ
              この暗さに納得がいく。

              冬の旅と言えば
              最近はフローリアン・ベッシュばかり聴いていたのだが
              クリスティアン・ゲルハーヘルの冬の旅は
              ベッシュと全く違う世界を創り上げていく。

              この上もなく柔らかな
              中心線がはっきり通った端正な美声が
              隅々までコントロールされていて

              テキストのクリアさ
              ドイツ語と音楽の完璧な融合。
              同じメロディでも違う単語で歌われれば
              その部分の音色が違う。

              決して声を張り上げない。
              楽友協会の大ホールは
              観客が静かであれば
              どんなに弱音でも、ホールは悠々と拾う。

              ホールの残響まで緻密に計算した音量は
              ゲルハーヘルだけではなく
              あの、この上もなく繊細で美しい声に
              寄り添いながらも
              独自の世界をピアノだけでも作り上げていた
              ゲロルド・フーバーのピアノの賜物でもある。

              フローリアン・ベッシュが
              黒白のコントラストをはっきりさせた
              時々暴力的な怒りまで感じさせる冬の旅を歌うとすれば

              クリスティアン・ゲルハーヘルの冬の旅の世界は
              最初から最後まで
              灰色の霧のなか。

              灰色一色の単色の世界なのに
              そこに閉じ込められた透明感がすごい。
              時々、思い出したように
              懐かしく、甘く、入ってくる長調の時には
              透明なグレーのなかに
              ほんの微かにパステル色が混じる。

              人生に対する怒り、というようなものを
              既に遥かに超越してしまっていて

              ただ「諦め」とかの敗北感は全く感じない。
              勝ち負けとか、幸福・不幸とか
              そういう二極対立を全く感じさせない
              現世からの超越感というのは

              もしかしたら
              ここで我々聴衆が聴いているのは
              すべてが、どこか懸け離れた幻想の世界で起こっているのか
              あるいは、場合によっては、既に彼岸の世界なのか。

              ゲルハーヘルの冬の旅を聴いていると
              現実感からフワッと浮いてしまい
              足元に全く何もない世界に入り込んでいるような印象。
              不安定なのだが、不安定じゃない。
              孤独なのだが、孤独じゃない。
              不幸せだけど、不幸せじゃない。

              そんな、生臭い感情を全て飛び越えてしまい
              ミュラーの詩が描き出す
              ロマン派の、ちょっと大袈裟なまでの孤独感が
              音楽の中で、グレーの色に溶けていって
              どこか非現実な世界が迫ってくる。

              テキストという意味論的な中心部を
              メロディと音楽
              ゲルハーヘルのこの上なく繊細な美しいバリトンの声と
              フーバーの、これまた控えめなのに
              とことん音楽的なピアノが
              ミュラーのテキストそのものを自分の中に取り込んで
              意味を音楽の中で再構築したって感じかなぁ。

              感情的にならないだけに
              突き放した部分も多いのだが
              透き通る感情のイメージが表面に浮いてきて
              現実に焦点を結んで来ない。

              そんな中に
              ほんの少しの「温度」が入るのが
              パステル色が微かに光るところで
              あ〜、すみません、ついつい涙が・・・

              最後のライアーマン。
              この音楽の空間の広さ、というか
              途中の、あの「距離感」にはひっくり返りそうになった。

              ライアーマンが「遠い」のである。
              いや、ほんと、あれは音楽音響的にどういう処理をしたのか
              マジメに聞いてみたい。
              音響心理学の分野かもしれないが
              詩と音楽が一体になって、ある位置を占めるとして
              その遥か遠くに
              幻想の、薄い霧の中の向こうに
              ライアーマンがいる、としか表現しようのない不思議な感覚。

              強いて言えば
              ゲルハーヘルとフーバーは
              この「冬の旅」から
              現実イメージを徹底的に追い出して
              ある意味、ものすごく哲学的な
              形而上学的な世界を作った、という印象が強い。

              こういう歌唱とピアノを聴けるなんて
              何て私って幸せもの・・・ (*^^*)

              ホール満杯の聴衆は
              比較的マナーも良くて、集中できた。

              もちろん咳は多いにあったけれど
              それでも少ない方だったと思う。
              携帯電話は2回鳴った(怒)←音は小さかったが。
              ライアーマンで客席で倒れた人が居たようで
              多少、話し声とか運び出しとかでバタバタしたが
              これも最小限の支障で済んだ。
              ・・・こういうのってこちらのホール、慣れてるからな。
              (結構、コンサート最中に倒れる人がいる)

              こういう歌手とピアニストが居ることに
              心から感謝して
              また色のある現実世界に戻って来た私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。


              国立バレエ 「シルヴィア」 6回目

              0
                Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper 2019年1月17日 19時〜21時30分

                SYLVIA
                Ballett in drei Akten
                振付 Manuel Legris nach Louis Mérante u.a.
                ドラマツルギー・リブレット Manuel Legris, Jean-François Vazelle
                nach Jules Barbier und Baron Jacques de Reinach
                音楽 Léo Delibes
                舞台・衣装 Luisa Spinatelli
                照明 Jacques Giovanangeli
                指揮 Kevin Rhodes

                シルヴィア Maria Yakovleva *
                アミンタ Davie Dato *
                オリオン Dumitru Taran *
                エロス Géraud Wielick *
                ダイアナ Nina Tonoli *
                エンデュミオン James Stephens
                妖精 Scott McKenzie
                ナイアド Rikako Shibamoto
                2人の狩人 Ioanna Avraam, Alice Firenze
                農民の娘 Anita Manolova
                農民 Arne Vandervelde
                羊飼い Gaetano Signorelli *
                ヌビアの奴隷 Sveva Garguilo, Fiona McGee

                サターンたち Marcin Dempc, Marian Furnica, Andrés Garcia Torres,
                Hanno Opperman, Gaetano Signorelli, Navrin Turnbull *
                樹の精 Giovanni Cusin *, Andrés Garcia Torres, Trevor Hayden, Arne Vandervelde
                ドリアード Aoi Choji *, Sveva Gargiulo, Fiona McGee, Joana Reinprecht *
                ナイアド Elena Bottaro, Eszter Ledán, Anita Manolova, Xi Qu
                狩人 Elena Bottaro, Venessza Csonka, Adele Fiocchi, Gala Jovanovic,
                Oxana Kiyanenko, Zsófia Laczkó, Eszter Ledán, Katharina Miffek,
                Alaia Rogers-Maman, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo, Madison Young
                ウエスタの乙女 Marie Breuilles, Laura Cislaghi, Susan Opperman, Flavia Soares
                農民の娘たち Emilia Baranowicz, Eroina Bici, Fiona McGee,
                Joana Reinprecht, Isabella Lucia Severi, Oksana Timoshenko,
                Céline Janou Weder, Beata Wiedner
                農民たち Giovanni Cusin, Marat Davletshin, Trevor Hayden, Igor Milos,
                Kamil Pavelka, Tristan Ridel, Zsolt Török, Navrin Tunbull
                ヌビアの奴隷たち Suzan Opperman, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman,
                Rikako Shibamoto, Chiara Uderzo, Céline Janou Weder

                Wiener Staatsballett
                Jugendkompanie der Ballettschule der Wiener Staatsoper
                Orchester der Wiener Staatsoper

                同じ時間に(30分遅れだが)
                楽友協会ではウィーン・フィルのソワレで
                マイケル・ティルソン=トーマスが
                マーラーの交響曲9番を演奏している・・・

                15年くらい前なら、迷わずウィーン・フィルに行ったと思うのだが
                この季節、しかも大学の試験が1月後半という
                (更に、試験勉強全然してなくて、自分がアホな事が
                 いや、アホになって来た事があからさまになってくると)
                マーラーの9番とか聴いたら
                ちょっとその後、立ち直れなくなりそうなので
                何も考えずにきゃぁきゃぁ言えるバレエに決定。

                ウィーン・フィルはこの後、マイケル・ティルソン=トーマスと
                ヨーロッパの演奏旅行で
                最後にコンツェルトハウスでコンサートをするが
                プログラムはベートーベンとブラームスで
                マーラーの交響曲9番は本日しか演奏しない。

                さて、私には6回目のシルヴィア。
                今回が7回目上演だから、欠席数は1回。
                演習とかだったら出席率だけで比較的良い成績が取れそうだが(こらこら)
                今回は主要キャストがかなり変わった。

                まずは舞台に登場するのはダイアナ。
                おおおおお、ニナがキュートである。
                キュート過ぎて、女神さま、というイメージじゃない(涙)
                なんか、こう、ごく普通に可愛いと言うか・・・

                ただ、さすがに演技力抜群のニナは
                後半になってオリオンをぶっ殺す時の迫力が凄かった(笑)
                見た目のキュートさを演技力で補って
                冷酷な処女の女神さまに化けるところは
                かなりの迫力だった。

                タイトル・ロールのシルヴィアは
                ベテラン中のベテラン、プリンシパルのマーシャが初登場。

                そりゃもう、技術的には申し分ない・・・のだが
                なんだかオーケストラのテンポがむちゃくちゃ速い(ような気がする)
                しょっぱなから、グラン・ジュテの連続という
                ハードな振付で
                マーシャも飛ぶ、飛ぶ、飛ぶ・・・けれど
                あのテンポだと、ダンスに余裕がない。

                でもって、マーシャ、そのドヤ顔は・・・(絶句)
                タイヘンなところを、やったぞ、うん、というのは
                よ〜〜〜くわかるんだけど

                その「やったわほら見て」の笑顔は
                シルヴィアの笑顔ではない。
                (どちらかと言えばマノンだろうそれは)

                マーシャって、ものすごく演技力のあるダンサーで
                笑顔一つにしても、100個くらいのバリエーションがありそうなのに
                出て来た時の笑顔が、あれだったのには驚いた。
                振付をこなすのが、いっぱいいっぱいだったのかもしれない。

                だって、オリオンに誘拐されてからのマーシャの演技は
                すごく良かったのである。
                (気を失っているのに足を岩に上げちゃだめよ、というのはあったけど(笑))
                ああいう、ツンデレをやらせると、マーシャの右に出る者はいないみたい。

                オリオンを誘惑する様なんか
                なんだか異様にリアルに見えた。

                ここでは、しっかりとツンケンした冷たい表情と
                偽の笑顔を使い分けて
                バレエの方も余裕で踊っていた。
                やっぱり巧いんだよね、マーシャって。
                しかもキレイだし、でもキュートさがあって
                王女サマ的な気位の高さとか気品とか、ツンツンに悶える。
                (そういう趣味は(あまり)ありません、念の為)

                そう言えば、第一幕でシルヴィアがホルンを吹いて人を呼ぶシーンで
                小道具係のミスか、ホルンが置いてなくて
                でもマーシャ、慌てず騒がず
                如何にもホルン吹いてます、という演技はしたんだけど

                観客から見ると
                踊り疲れて、ミネラル・ウォーターを飲んでるようにしか見えなかったのが
                ちょっとコミカルというか残念だった。
                小道具さん、しっかりして下さい(笑)

                ダヴィデは昨年はオリオン役を踊っていて
                ちょい悪のワイルドな役を実にワイルドに踊ってくれたのだが
                今回は、なんと、もう1人の主役と言って良いアミンタ役。

                役柄が全く違うじゃないの。

                なのに、なのに、なのに
                うわああああ、ダヴィデって、何てキュートなの ♡

                もともとデビューした時から
                なんと可愛らしいマスクのイタリア人ダンサー!
                ロメオとか踊らせたら胸きゅんで悶絶するかも
                と常々思っていて
                ヨゼフの伝説の時の、汚れなき永遠の少年ヨゼフ役には唸ったし
                フォルクス・オーパーの教師イジメ版ペトルーシュカでは
                情けない先生役を、本当に情けなく(笑)演じていたけれど

                その後、オリオンとかで、ちょい悪役に趣向替えしたかと思ったら
                不良青年だけじゃなくて
                やっぱり、アミンタという、朴訥で田舎者で
                でも純真で純粋な役を踊れちゃう(というか演じちゃう)と言うのは萌える。

                だってダヴィデのアミンタ、本当に可愛いんだもん!!!
                ちょっと3Dプリンターかなんかでミニチュア作って
                机の上に置きたい(そこまで行くと何か妖しい世界・・・)

                スコットの妖精は、回を重ねるごとに
                急激にますます良くなって行くので、かなり驚く。

                動きのキレ、身体のカタチの見せ方
                表情の豊かさに加えて
                天性の演技力なのか
                いちいち細かい部分の動きからも(普通、そんなとこ見ないです)
                いたずらっ子の妖精らしさが溢れていて
                ジャンプのしなやかさ、身体の柔らかさ
                空間を掴む大きさも素晴らしい。

                いや〜、スコットって、ほんの数年前に
                コールドにイヤに可愛い男子がいる、と私が騒いでいたダンサーだが
                まさか、こんなに短期間でグイグイ伸びてくるとは・・・
                ダンサーの伸びる時期に巡り会える観客(=私)は
                本当に幸せ者である。

                梨花子ちゃんのナイアドも可愛い。
                ポードブラがとてもしなやかで柔らかくて
                本当に妖精みたい。

                ドミトルのオリオン、ダンスは巧い。
                表情もばっちりなのだが
                ドミトルもなんか今ひとつ、まだ華がないんだよねぇ。
                (知らないうちに、ひっそりソロ・ダンサーに上がっていた、という感じで(笑))

                エロス役にはジェローが抜擢された。
                これがまた、何だか、えらくカッコいいんだけど😊
                魔法使いの演技のところは
                細かい部分までちゃんと考えられていて
                コミカルで面白かったし
                後半のソロも、ちょっとジャンプの着地が粗かったところはあるけれど
                しっかりと、あれだけ超絶技巧+スタミナで踊れるのは凄い。

                前に座っていたカップルの女性が
                第一幕の後で
                きゃ〜〜〜っ、ハダカだと思ったわ〜〜〜
                と、異様に興奮していたのだが(笑)
                いや、ジェロー、ハダカじゃないですから。
                一応、ぴったりしたレオタードです(模様付きの)
                (ダンスでハダカで大騒ぎするって珍しいなぁ、と思ったら
                 後で話したら、サンフランシスコから来ているそうで(笑))

                そんなわけで、上演中の時間は
                試験の事も、自分のアホさ加減もすっかり忘れて
                ダンサー見ながら
                心の中できゃぁきゃぁ言いつつ悶絶していた私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                ウィーン交響楽団 + アラン・ギルバート

                0
                  Musikverein Großer Saal 2019年1月15日 19時30分〜21時30分

                  Wiener Symphoniker
                  指揮 Alan Gilbert
                  チェロ Gautier Capuçon

                  Antonín Dvořák (1841-1904)
                   Konzert für Violoncello und Orchester h-Moll, op. 104
                   Polednice (Die Mittagshexe) Symphonische Dichtung, op. 108
                  Leoš Janáček (1854-1928)
                   Sinfonietta

                  ウィーン交響楽団年明けのコンサート第一弾は
                  アラン・ギルバートを迎えてドボルジャークとヤナーチェック。

                  割に渋いプログラムのせいか
                  楽友協会のチクルスなのに空席が目立つ。
                  周辺の常連さんたちも
                  空いているもっと高い席に堂々と移って行った。
                  (そういうのは楽友協会はかなり緩い)

                  ドボルジャークのチェロ協奏曲には
                  モデルっぽいイケメンと言われている
                  ゴーティエ・キャプソン登場。

                  最近、ルノー・キャプソン(バイオリン)はお目にかかっていたが
                  弟のゴーティエは、かなり長い間、ライブで聴くチャンスがなかった。

                  モデルっぽいイケメンかどうかは不明。
                  ・・・というのも
                  本日の席は、また全然舞台が見えない席なので
                  ソリストがどんなに痛々しい感情の篭った表情で演奏していようが
                  どんなに身体を揺らそうが、何しようが
                  本当に何にもわからない。

                  よって、出てくる音色を聴くしかないワケで
                  しかも、私、頑張ってますが(何を?)
                  こと、音楽に関してはド・シロートで

                  チェロって、こんなに金属っぽい音だったっけ???

                  席が悪かったのかもしれないし
                  どこかに共鳴したのかもしれないし
                  いや、もともとチェロの音って、そういうものかもしれないし
                  チェロを超絶技巧で演奏すると、そういう音が出るのかもしれないし
                  私の耳がおかしかったのかもしれないから
                  きっと、大名演だったんだと思うけど
                  でも、なんだか硬い・・・

                  激しい第一楽章のオーケストラの冒頭は
                  まるで親の仇を取りに
                  一大決心をして、一刀差しに長旅の草鞋を履いて
                  故郷を後にする悲愴な決心をした
                  若い男性の苦しい心のうちのような印象で
                  あ〜、いかん、妄想爆発している。

                  緩徐楽章の美しいメロディは
                  あ〜、ほんと、ドボルジャークって
                  垢抜けないイメージがあるのに(すみません)
                  こういう美しいメロディを書かせると
                  チャイコフスキー張りの美しさでうっとりする。

                  楽章間の休みをほとんど取らずに
                  アタッカではなく指揮棒を振り下ろしたら
                  (しかも最初がピアニッシモのピチカート)
                  聴衆がまだ咳を続けてしている事にイラッとしたらしく
                  指揮しながら後ろ向いて
                  聴衆を睨んだタケシ君は、ちょっと怖かった(笑)

                  ウィーンの聴衆の90%は年配なので
                  しかも半端じゃない年配も多いので
                  みなさん、咳もするし、動作も多少緩慢になってるし
                  ついでに耳も遠い人が多いので
                  そんなピチカート演奏しても、聴こえていないと思うよ?(笑)

                  しかしながら、この
                  「後ろ振り向き聴衆睨みつけ」が
                  かなり怖かったらしく
                  後半のドボルジャークとヤナーチェックでは
                  観客からの咳き込みが異様に少なかったのには驚いた。
                  (というより、咳していた人、前半で帰ったのかも・・・)

                  アンコールはオーケストラと一緒に
                  あれはドボルジャークの小品だけど
                  チェロがソロじゃなかったような気がするが
                  有名な曲で誰でも知っているのに、曲名が出て来ない(ボケの始まり)

                  後半のドボルジャークの曲は
                  「昼の魔女」という交響詩で
                  アメリカから戻ったドボルジャークが
                  チェコの民話を主題にしたもの。

                  いやこれ、ものすごく可愛い出だしで始まる曲。
                  農村ののんびりした情景で
                  ニワトリが鳴いたりとかしているのに
                  お母さんが子供を叱って
                  魔女が来るぞ、と脅かしたら
                  本当に魔女が来てしまって
                  子供が殺されて
                  呆然として気を失っている母親と
                  死んだ子供を
                  帰宅した亭主が見つける、という

                  可愛い出だしのおとぎ話風に始まったのに
                  最後はえらく悲劇的じゃないの(怒)
                  ドボルジャークの音楽の語り口がまた巧く
                  ほとんどストーリーをばっちり追えそうなくらい。
                  (それに、ドボルジャークって、本当に転調が巧みだわ。
                   もう、うっとりするわ。
                   うっとりしながら、授業を思い出して背筋が凍えるけど)

                  最後はヤナーチェックのシンフォニエッタ。
                  最初の金管のアンサンブルが

                  おおおおおおお・・・ 見事!!!!!

                  この曲、指揮者によっては
                  金管奏者をオルガンのところに立たせたりするのだが
                  今回はどういう魔法を使ったのだか
                  (だから舞台は何にも見えないんです、悪しからず)
                  金管のアンサンブルが作り出す音響空間の大きさが凄い。

                  あそこまでオーケストラに近い席に座っていても
                  金管アンサンブルの織りなす立体感が半端じゃなくて
                  うわあああ、ワタシ、今どこ?ワタシは誰?という
                  異空間に飲み込まれるような感覚。

                  やっぱりウィーン交響楽団の管楽器って
                  むちゃくちゃ巧いわ。
                  弦は時々あれ?と思うけど(すみません)

                  いやしかし楽しいコンサートだったなぁ。
                  交響詩の悲劇的エンディングはともかくとして
                  徹底的に聴衆を楽しませる音楽だった ♡

                  タケシ君の指揮しながら客席振り返り睨み事件には
                  ちょっとビックリしたけれど
                  聴衆の反感を買った訳ではなさそうだったし
                  (意外にそこらへん、ウィーンは寛容ではある)
                  副産物で後半の咳き込みがものすごく少なかったし
                  結果的にはとても楽しめるコンサートとなって
                  満足至極の私に
                  どうぞ本日も1クリックをお恵み下さい。



                  先学期に受ける勇気がなかった試験を
                  来週月曜日に受ける予定なので
                  今、ノートルダムのレオニンとかペロティンとか
                  アノニマス4番とかにハマっていて
                  中世の修道士たちに思いを馳せるオタクな日々(笑)

                  マリイインスキー管弦楽団 + ゲルギエフ 第三夜

                  0
                    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年1月14日 19時30分〜21時50分

                    Mariinsky Orchestra
                    指揮 Velery Gergiev

                    Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
                     Symphonie Nr. 3 D-Dur op. 29 „Polnische“ (1875)
                     Symphonie Nr. 4 f-moll op. 36 (1877-78)

                    マリイインスキーとゲルギエフのチャイコフスキー祭り最終日。

                    オーケストラの木管・金管のメンバーは多少の変化あり。
                    ふわふわ白髪のコンサート・マスターはいつもの通り。

                    考えてみたら、以前のグラーフェネックの時も
                    その前の時も、このコンサート・マスター
                    確かに白いシャツに蝶ネクタイって見た記憶がない。

                    という事は、あれはセルフ・マーケティング・・・
                    まさか本当にカ◯ラではないと思うが。

                    あ、いやいや、人の見た目に関して何か言うのはマナー違反。
                    (言ってるじゃん、と反論もあろうが
                     ただ、舞台人というのは、見た目でナンボ(あっ、ごめんなさい))

                    さてチャイコフスキーの交響曲3番だが

                    ・・・私、これ、ナマで聴いた事がない(と思う)

                    チャイコフスキーの交響曲がライブで演奏される回数は
                    6番悲愴がともかくダントツで
                    続いて5番と4番
                    ほんの時々、1番・・・という感じではないだろうか。
                    私の記憶だと、1回だけ2番をナマで聴いた事はある。

                    そんなマイナーな3番だが
                    何故にマイナーなのかわからない程に
                    チャイコフスキーらしい美しいメロディ・ライン。
                    この曲、すごく良いじゃないですか。
                    何故、演奏回数が少ないんだろう?

                    ただ、意外に長い(約45分)
                    緩徐楽章で、またゲルギエフがゆっくりテンポで歌わせるので
                    ついつい・・・(以下省略)

                    あ、言わずもがなの事だけど
                    チャイコフスキーの交響曲のうち
                    唯一、長調(ニ長調)と書かれている曲なのだが
                    出だしは長調ではなく、まごう方なき短調で
                    ちょっとギョッとします(笑)

                    最後が演奏回数の多い4番。
                    ゲルギエフ、テンポを落とすところは
                    ギリギリの遅さまで落とすくせに
                    (ついでにオーケストラが揃っても
                     なかなか舞台に出て来ない(笑))
                    楽章と楽章の間の休みを取らない。

                    この季節、外は強風、雨だったり霰だったり
                    風邪をお召しになっているお客様も多いので
                    楽章間で大いに咳込みがあるのだが

                    咳するだけの時間を与えず
                    ほとんどアタッカで次の楽章に繋ぐのは
                    咳がキライなのか(好きな人はいないと思うが)
                    でも、アタッカで繋げて
                    観客に咳したり、バッグからのど飴出したりする時間を与えないので
                    演奏最中に、結構な咳が会場の音響に影響を与える結果となる。

                    多少オーケストラ・メンバーが変わっているとは言え
                    やっぱり3日目になると、皆さま、多少お疲れなのか
                    ちょっとズレッとなりそうなドキドキもあったけれど
                    すごい勢いで
                    むちゃくちゃなエネルギーを感じる4番。

                    しかしこのオーケストラ
                    ファゴットとオーボエがむちゃウマである。
                    ゲルギエフが演奏後に立たせるのも
                    必ず木管の首席が最初だもんなぁ。
                    その後、トランペット、トロンボーンとチューバで
                    最後に首席だけではなく全員のホルンを立たせる。
                    (時々、その前にパーカッションが立ったりする)

                    今日は超貧民席(チクルス)だったので
                    あまり舞台は見えなかったが
                    (だからちょっと寝落ちしたというのもある・・・言い訳)

                    昨日は5番で景気良く終わって
                    その後アンコールを演奏したようなので
                    (私はさっさと出たのでアンコール聴いてない)
                    今日も景気良く終わったので
                    もしかしてアンコールあるかも、と
                    コンサート・マスターの譜面台を
                    オペラ・グラス(=望遠鏡)でしっかり見たら
                    別の譜面が開いていたので

                    うふふふふ、待っていて良かった。

                    クルミ割り人形の「ロシアの踊り」
                    ご存知、景気の良い元気な曲で
                    オーケストラも、これが最後とばかり
                    テンポ速めでガンガン攻めてた。

                    マリイインスキー劇場はバレエ団も有名なので
                    クルミ割り人形はお手のものだろうが
                    この速さではダンサーは踊れないかも(笑)
                    (それとも、あの速さで踊る振付なのかもしれない)

                    いや〜、本当に楽しい3日間だった。
                    日中は、とうとうトリスタン和音とか出て来ちゃうし
                    アントン・ヴェーベルンの作品番号7番の1に出てくる
                    ワーグナーの影響とかの分析を
                    同僚と先生がやっているのを聞いていて
                    (所詮他人事・・・とか言ってられない、レポートがある!(冷汗))
                    頭の中がおかしくなりそうだったが
                    (だって授業の前にチャイコフスキーの3番と
                     ウエーベルンを交互に聴いていたので
                     私の半分以上腐った脳が、ますますゴチャゴチャになった)

                    チャイコフスキーの交響曲+バレエ曲で
                    正に救われた気分になった私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    手抜き記事ですみません・・・

                    マリイインスキー管弦楽団 + ゲルギエフ 第二夜

                    0
                      日曜日のダブルヘッダーです。
                      時系列に読みたい方は こちら からどうぞ。
                      下の記事は夜のコンサートの個人的印象メモです。

                      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年1月13日 19時30分〜21時30分

                      Mariinsky Orchestra
                      指揮 Valery Gergiev

                      Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
                       Symphonie Nr. 2 c-moll op. 17 „Kleinrussische“ (1872/79-80)
                       Symphonie Nr. 5 e-moll op. 64

                      マリイインスキーとゲルギエフのチャイコフスキー全交響曲第二夜。
                      インターナショナル・オーケストラのチクルスの追加コンサートなので
                      私の席はいつもの席だが
                      追加コンサート買わなかった人もいたようで
                      周囲のメンバーは微妙に違う・・・が

                      私の後ろのおばあちゃまはご健在。
                      いつも、ずっとお喋りしていて
                      演奏が始まってもお喋りを止める事が出来ず(年配にはありがち)
                      演奏最初の10秒くらいは
                      自分がどこの病院でどういう治療を受けていて
                      誕生日がいつで、娘がどうしていて・・・という話を
                      興味もないのに延々と聞き続ける羽目になる。
                      (数年同じ席なので、この人のプライベート・ライフはかなり見える(笑))

                      まずは2番。
                      ものすごくゆっくりのテンポで
                      出だしのホルンのソロが見事に美しいが
                      それに続くファゴットのソロには腰が抜けた。
                      テンポを極端に落としているので
                      極端に長いフレーズになるのだが
                      顔を真っ赤にしながら(循環呼吸やってる)
                      この上なく美しい滑らかな音色で響くファゴット。

                      出だしから引き込まれてしまう。
                      何と言う美しさ。

                      しかもオーケストラの精密度も凄い。
                      幕間に「あの指揮で、よくあんな演奏が出来るわね」と
                      お喋りしていた人が居たが
                      不思議に思っているのは私だけではなかったようで(爆笑)

                      ゲルギエフは今日もまた指揮棒なし。

                      棒を振ってアインザッツ出したりキュー出したり
                      テンポを指示したり
                      如何に自分がカッコよく見えるかを聴衆にアピールしたり

                      ・・・とか言うの(だけ)が指揮者の仕事ではない事は
                      私も知っているつもりだが

                      それにしたって
                      ゲルギエフの手首ブラブラ、手をブルブルは極端だろう。

                      なのに、オーケストラのメンバーは
                      あの指揮をしっかり読み解いている・・・
                      すごい職人気質のオーケストラというか
                      忖度名人?

                      ところで、いつも見るコンサート・マスターだが
                      爆発した白髪のハイドンのカツラかライオンのタテガミか
                      あるいは若い頃のラトルを真似ている(まさか)かは知らないが
                      他のオーケストラ・メンバーが
                      全員、白いシャツに白い蝶ネクタイのダークスーツで
                      男性は紐付きの黒い革靴を履いているのに
                      何故、コンサート・マスターだけが
                      黒いスモックみたいな上着(もちろんネクタイなし)で
                      ベロア生地の防寒靴みたいな靴で出て来てるんだろう?

                      あ〜、すみません、音楽と関係ないんですけど
                      ついつい気になって・・・
                      もしかしたら恐ろしい独裁者コンマスで
                      俺は好きなものを好きに着る、という主張をお持ちなのか
                      あるいは慌てて(あるいはうっかり)
                      洋服と靴をトランクに入れるのを忘れたとか
                      忘れても、誰も貸してくれないとか
                      (例えばサイズがないという理由で。
                       だってバイオリニストには珍しい体格の方だし・・)

                      トゥッティの中に混じっていたら異様かもしれないが
                      コンサート・マスターだから
                      多少、他のメンバーから浮いても構わないのかも(笑)
                      そう考えると、あの立派なタテガミも
                      自己マーケティングの一環かもしれない・・・

                      え〜い、コンサートの最中に何を考えている、私は!

                      聴衆が何を考えていても
                      ともかく、この2番、素晴らしい。
                      昨日と同じく、音の重心は低いところにあるのだが
                      (チェロが10台、コントラバス7台)
                      重くなり過ぎず、非常に良いバランスで
                      しかも、ゲルギエフのメロディの歌わせ方!!!!

                      メロディの時には、ぐっとテンポを落とすのだ。
                      引っ張って引っ張って引っ張って歌わせる。
                      大袈裟やセンチメンタルになり過ぎる一歩手前で止まって
                      チャイコフスキーのメロディが最も美しく聴こえるところを
                      熟知している歌わせ方。

                      最終楽章はツィッターではちらっと呟いたけれど
                      ボリス・エイフマン・バレエの酔っ払いシーンで使われているので
                      たいていこれが演奏されると
                      35歳で引退して自分のバレエ学校を設立したキリルの
                      キレの良い演技力たっぷりの酔っ払いの姿(もちろんバレエです)が見えるのだが

                      今日は最初のテンポを落とした分
                      その後を、かなり高速にして
                      実にノリの良い、クリアな音楽を繰り広げてくれて
                      あのテンポではバレエ・ダンサーは踊れないので(笑)
                      脳内バレエなしで、音楽をとことん楽しむ事が出来た。

                      手はヒラヒラだけど
                      こういうところ、ゲルギエフって好きだわ、ワタシ ♡

                      後半は4番。
                      今回のプログラム構成は端から攻めていく方法で
                      1番+6番、2番+5番、最後に3番+4番というコンサート。

                      管楽器のソリストは交代。
                      でも、今度のファゴティストも巧い ♡
                      続くクラリネットも、深い暗い音で
                      ああ、こういうの、やっぱりロシアのオーケストラだわ、と
                      ヘンなところで感激する。

                      他の曲と同じように
                      メロディ部分での引き伸ばしが徹底していて
                      更に、その遅いテンポからテンポアップするところが
                      まぁ、見事というか

                      あれだけアゴーギクを極端に出して
                      しかもあの指揮で
                      何故にオーケストラがアンサンブルを揃えて演奏できるのか
                      やっぱり世界三大不思議の一つであろう。
                      (微妙にランクが上がっているの、わかりました?(笑))

                      ただ、ちょっと残念だったのが
                      ホルンのソロで
                      あ〜、うわ〜、ちょっと微妙に音程違ってますが・・・

                      たぶんフレンチ・ホルンだと思うので
                      音のひっくり返りはなかったものの
                      やっぱり、このソロはウインナー・ホルンで
                      柔らかい音で、ちゃんとした音程で聴きたいわ。
                      (ウィーンがサンクト・ペテルブルクに勝った・・・とかは思ってません(笑))

                      アンサンブルになるとホルンの音色は悪くないのだが
                      やっぱりウインナー・ホルンと比べると
                      音が金属的になっちゃうのは仕方ないのかしら。

                      しかしこの曲もゲルギエフはほとんどアタッカで繋げた。
                      途中のメロディ・ラインを出すためにテンポを極端に落としても
                      音楽上の途切れは一切感じないので
                      アタッカに近い続け方だと
                      40分にわたって、長い長い夢の中を漂う感じがする。
                      (もちろん客席の咳き込みはあるけれど
                       それでもコンツェルトハウスはマシな方だろうと思う)

                      このオーケストラの実力と
                      ゲルギエフのドラマツルギーも
                      何となくわかってきたような気になっているので
                      明日の3番と4番が震えるほどに楽しみな私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      地下鉄運休の関係上
                      終わってすぐにホールを出たのだが
                      ゲルギエフ、この後、アンコールまで演奏したらしい。
                      ・・・ワークホリックだな、やっぱり(笑)


                      calendar
                           12
                      3456789
                      10111213141516
                      17181920212223
                      2425262728  
                      << February 2019 >>
                      PR
                      ★コンタクト・メイル★
                      メイルはこちらへ
                      ブログランキングに1クリックお願いします
                      selected entries
                      categories
                      archives
                      recent comment
                      recommend
                      links
                      profile
                      search this site.
                      others
                      mobile
                      qrcode
                      powered
                      無料ブログ作成サービス JUGEM