ボストン交響楽団 + アンドリス・ネルソンス

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    Musikverein Großer Saal 2018年9月11日 19時30分〜21時45分

    Boston Symphony Orchestra
    指揮 Andris Nelsons
    バイオリン Baiba Skride

    Leonard Bernstein (1918-1990)
     Serenade nach Platons „Symposion“
      für Solo-Violine, Streichorchester, Harfe und Schlagzeug

    Dmitrij Schostakowitsch (1906-1975)
     Symphonie Nr. 4 c-Moll, op. 43

    ボストン交響楽団とネルソンスの公演は
    実は昨日はマーラーの交響曲3番だった(あああああ)
    両公演チクルスに入っていなかったので別購入。

    ショスタコーヴィッチの交響曲4番は大編成なので
    舞台が拡張されていて
    買った席からも少しは指揮者が見える (^^)v

    アメリカのオーケストラは
    演奏直前まで、各自が舞台に乗って
    勝手に好きな部分を練習しているため
    コンサート前のホールが異様にうるさいのが特徴だが
    今回の「コンサート前特別大サービス現代音楽」の時間は
    (すみません、私が勝手にそう名づけているだけで)
    そんなに神経に触らず、うるさくない。

    と思っていたら
    最初は弦とハープと打楽器だけの曲だった(笑)

    バイバ・スクリデのバイオリンって
    何回かナマで聴いていると思うのだが
    すみません、この人のバイオリン、ちょっと私、苦手で (^^;;

    技術的にはすごいバイオリニストなんだけど
    音が細すぎて、しかも時々、演歌になるし
    (すみません、好みの問題です)

    美人は美人で、すごく美人で
    ただ、昨今、女性のソリストで美人でない人っているんだろうか?
    と思うくらい、世に出るソリストは、こぞって美人になってるような気がする。
    そういう事を言うと、フェミニストの立場からは苦々しいんだけど
    音楽家も言ってみれば人気商売だし・・・(以下省略)

    私が楽しみにしていた・・・というよりは
    非常に恐れていたのが
    ショスタコーヴィッチの交響曲4番。

    この曲、私、たぶん、ナマで聴くのは初めてかもしれない。
    (もし聴いているとしたら
     ゲルギエフがマリイインスキーとショスタコーヴィッチ全曲を
     コンツェルトハウスで演奏した時だと思うけれど
     確か前半はいくつか行かなかったコンサートがあるので定かではない)

    ショスタコーヴィッチで比較的よく演奏されるのは
    あの5番と、10番、時々15番、あとは11番と12番くらい。

    何回も言っている通り
    ショスタコーヴィッチは楽友協会では演奏して欲しくない。
    特に10番なんか、高い音がフォルティッシモで続くので
    ほとんど難聴になりかけるのである。

    それが、今回は4番!!!
    最初からピッコロ含む大音響の出だしで
    ああああ、耳栓持っていくべきだったか・・・と思いきや

    えっ???
    最初の、あの甲高い大音響が神経に触らない・・・・

    何このオーケストラ、むちゃくちゃ巧いじゃないの。
    しかも、ピッコロがこれまた音が美しく
    絶対に「叫び声」にならず
    こんな美しいピッコロ、あったんかいっ????

    もちろん、フォルテは容赦なく鳴らすのだが
    耳を押さえたくなる瞬間は全くない。
    なにこれ、信じられない。

    もしかしたら、私、歳で耳が遠くなってる???
    (いや、その可能性は大いにある・・・・(汗))

    オーケストラのキレが素晴らしい。
    音の残像が残らず、音がものすごくクリアで
    解像度が抜群に良い。

    木管のアンサンブルも最高。
    音の美しさもさることながら
    トゥッティのアンサンブルでも音に透明感と
    色があって
    あのとんがったショスタコーヴィッチでも
    不要な硬さがすべて取れていて、ともかく美しい。

    複雑で規模の大きい第1楽章の聴きどころの
    例のフガートも
    演奏の困難さを全く感じさせない。
    あまりにあっさりし過ぎて
    「僕ら、こんな難しい箇所だって余裕だもんね〜」と
    弦のメンバーの心の声が聴こえてくるくらい
    ともかく、あのフガートの見事な事といったら
    絶句というか、席で悶絶。

    音楽そのものも、しっかり締まった美しい構築で
    非常に現代的で華麗で
    作曲家の苦悩というよりは
    大規模で複雑な交響曲、という大伽藍を
    ばっちり構築して見せたという感じ。

    第2楽章は短いけれど
    これは、交響曲5番に使われるモチーフが入ってきたり
    如何にもショスタコーヴィッチらしい音が散りばめられていて楽しい。
    (しかも第2楽章は短い(笑))

    お隣のオシャレしている男女のカップルが
    途中で飽きたらしく、ゴソゴソしていたと思ったら
    第3楽章の前に出て行ったのも、まぁ、こういう曲では有り勝ち(笑)

    第3楽章が、これまた、もう見事としか言いようがない。
    大編成なのに、バランスが良くて
    トゥッティの音量も、大きいのに楽友協会の残響からはみ出る事なく
    しかも、ピアニッシモの美しさが半端じゃない。

    この曲、全楽章、ピアニッシモで終わるので
    特に第3楽章の最後のピアニッシモの処理が素晴らしかった。
    消え入るような(弦のピアニッシモの素晴らしさ!)余韻を残す。

    ああああ、この曲、長くて聴くのに退屈するかと思ったら
    すごい演奏じゃないの!!!!
    何て優秀なオーケストラ!!!!!
    演奏にスキが全くなくて、ほとんど完璧。
    如何にも効率技術満点のアメリカのオーケストラという感じ。

    アメリカのオーケストラが
    リトアニアラトヴィアの指揮者と
    (読者のご指摘感謝!!(汗))
    ソビエト連邦(旧)の作曲家の曲を演奏する
    ・・・っていうのも、かなりオツな感じだが
    歴史的な背景とか、そういうものはさておいて
    音楽として
    こうやって技術的に欠点のない
    スカッとする演奏を聴いてみると
    意外にショスタコーヴィッチって
    アメリカのオーケストラと合うような気がする。

    ショスタコーヴィッチそのものが
    あまりウィーンの聴衆にはウケが良くないので
    (というより、言った通り、楽友協会だとうるさ過ぎる)
    なかなか聴く機会はないのだけれど

    ボストン交響楽団って、スゴイじゃないの・・・
    客演オーケストラって
    ついつい、ウィーンのオーケストラより巧いような印象を持つ事が多いけれど
    このオーケストラ、間違いなく超のつく一流で
    しかも手抜きがない(これ大事)

    シーズン最初に、エライ演奏を聴いてしまった。
    こういう超弩級のコンサートを聴いちゃうと
    ちょっとワクワクする気分の私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    しかしネルソンスの指揮って
    昔に比べて、かなり省エネ、あ、いや、無駄がなくなって来た。
    初めて聴いた時には、まだ20代の可愛い男の子って感じだったけれど
    中堅になってからは堂々たるオーラも撒き散らしていて好感(萌)

    ナクソス島のアリアドネ

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      Wiener Staatsoper 2018年9月10日 19時30分〜22時

      ARIADNE AUF NAXOS
      Oper in einem Akt nebst einem Vorspiel
      Musik : Richard Strauss
      Text : Hugo von Hofmannsthal

      指揮 Patrick Lange
      演出 Sven-Eric Bechtolf
      舞台 Rolf Glittenberg
      衣装 Marianne Glittenberg
      照明 Jürgen Hoffmann

      プロローグの登場人物
      執事 Peter Matić
      音楽教師 Jochen Schmeckenbecher
      作曲家 Sophie Koch
      テノール Herbert Lippert
      兵士 Oleg Zalytskiy
      ダンス教師 Thomas Ebenstein
      カツラ職人 Won Cheol Song
      召使い Marcus Pelz
      ツェルビネッタ Hila Fahima
      プリマドンナ Adrianne Pieczonka
      ハーレキン Rafael Fingerlos
      スカラムーチョ Jinxu Xiahou
      トラファルディン Wolfgang Bankl
      ブリゲッラ Pavel Kolgatin

      オペラの登場人物
      アリアドネ Adrianna Pieczonka
      バッカス Herbert Lippert
      ナヤーデ Maria Nazarova
      ドリアーデ Svetlina Stoyanova
      エコー Olga Bezsmertna
      ツェルビネッタ Hila Fahima
      ハーレキン Rafael Fingerlos
      スカラムーチョ Jinxu Xiahou
      トラファルディン Wolfgang Bankl
      ブリゲッラ Pavel Kolgatin

      Orchester der Wiener Staatsoper

      シーズン開始になったら
      普段の私なら
      楽友協会の超貧民席にどっしり座って
      音の洪水に、心の中で歓喜の叫び声をあげながら
      溺れているところ・・・の筈なのだが

      何故か今シーズンはオペラ座のオペラで幕開けとなった(わはは)
      さして理由はないのだけれど
      というより、後で楽友協会でボストン来てるじゃん、と気がついた時には
      早々と(6月に!)アリアドネのチケットを買っていたのである。

      前置きが長いけれど
      バレエはお気に入りの席が、根性で早起きすれば
      かなりお得なお値段で入手できるのだが
      こと、オペラになると話が違ってくる・・・

      舞台が見えない席でも別に構わないのだが
      バレエで愛用の席は、音響がむちゃくちゃ悪くて
      オペラの時に、あの貧民席を買うと
      後で欲求不満の度合いが半端じゃないのは経験済み。

      たまたま、久し振りにアリアドネ観たいな〜とサイトに入った時に
      34ユーロで、舞台全部見えて、音響効果抜群そうな席があったのだ。
      (滅多に空いていない。ラッキーだった (^^)v)

      当初の予定では
      バッカスをステファン・グールド
      ツェルビネッタをダニエラ・ファリーが歌う予定だったのだが
      直前になってキャンセル情報が入り
      ヘルベルト・リッペルトとフィラ・ファヒマがジャンプ・イン。

      この演出のナクソス島のアリアドネ
      2012年にシュトゥットガルト版をザルツブルク音楽祭で観て
      その後、オペラ座で7回観てるわ・・・(あっはっはっは・・・f^_^;)
      よって、今回は8回目。オペラ座の上演回数は今日で25回目。

      演出も舞台もよく知っている・・・筈なんだけど
      実はこの演出、舞台上で見るところが多過ぎる。

      序幕で作曲家とツェルビネッタが恋仲になり
      オペラの後に舞台上で大々的にキッスして終わるのだが

      ナクソス島のアリアドネ上演の間中
      後ろの「観客席」で座っている俳優さんたちの動きが面白いのだ。

      演出上、最初のコメディ・デラルテのソネットは
      作曲家が書いた曲になっていて
      (作曲家が歌手に向かって指揮をしている)

      ツェルビネッタの歌も一部楽譜を渡して歌ってもらっているという
      オペラ・セリアとコメディの対立というよりは
      その2つが混合するというシーンをいくつか演出している。

      背景の俳優さんたち(プロローグの執事を含む)が
      後ろから歌手が登場すると驚いてひっくり返ったり

      ツェルビネッタを探している男性4人組に
      席から立って「お〜い、あっちだ、あっち、気がつかんのかいっ!」と
      方向を示したり(気がつかないので怒って座る)

      途中で召使いが飲み物を運んで来て
      美しい女性に囲まれた「ご主人」がレディに飲み物を渡して
      自分も取った後に
      執事が1杯飲み干して、ついでに2杯目も飲んでしまい
      召使いが呆れ返って戻る時に
      作曲家が「僕にも飲み物ちょうだい」とやって冷たく断られたり

      アリアドネが悲しみと嘆きを歌っている途中で
      居眠りしていたり

      ツェルビネッタの歌のエコーを(3人は後ろの席に座っている)
      最初は音楽教師が、よしよし、よくやったと後ろを振り返って褒めるのだが
      2回目になると「もう良い、うるさい、やり過ぎだ、止めろ」と怒り
      エコーがふてくされてしまったり

      ともかく本筋と全く関係のないところで
      むちゃくちゃ遊んでいる。

      だから、この演出は、舞台が見える席の方が楽しい。
      (というより、どこを観ていたら良いのか戸惑うかもしれないけれど)
      望むらくは舞台の奥まで見える席だが
      (ギャラリーだと高過ぎて完全に奥までは見えない)
      それは私のような貧民には高過ぎて手が出ない(自爆)

      さて演出についてはこの位にして
      この演目で執事と言ったら
      もうペーター・マティッチ以外に考えられないわ。
      当年81歳、まだまだお元気で声も通るし
      あの、イヤミたっぷりの鼻高々な執事のプロローグでの演技もさることながら
      オペラでの観客席での数々のコミカルな演技がたまらないです(笑)

      音楽教師役のシュメッケンベッヒャーは、何回か聴いた事があるが
      この人、本当に声量あるし
      ドイツ語がクリアで、執事との掛け合いが見事で
      (執事は語りだから、歌のドイツ語がクリアでないとヘンな事になる)
      演技は巧いし、音楽教師の役にぴったりで惚れそうになる。

      作曲家を歌ったソフィー・コッシュも何回か聴いた。
      この人も声量あって、見た目が美しく、男装の麗人という感じで
      作曲家の役にぴったり。
      惜しむらくは、ドイツ語があまりクリアじゃないんだけど
      それでも、以前よりは、ずっとドイツ語のディクテーションがはっきりして来た。
      スマートな身体で動きも軽やかなので
      若々しい新人の作曲家役に本当に合う。

      ダンス教師も割に良かったけれど
      もうちょっと愛される洒落っ気が欲しい。
      演出通りに、出入りする時にちょっと踊ったりしているんだけど
      その動きが「ダンス教師」には見えないぎこちなさで(笑)

      ツェルビネッタのファヒマはスタイル良いし美人だし
      2016年に同じくツェルビネッタを歌った時には
      ドイツ語がクリアで素晴らしい、と思ったけれど

      う〜ん、この歌手陣に入っちゃうと
      声量のなさが劇的に目立つ。

      コロラチューラだから別に驚くような声量はなくて良いんだけど
      36人のオーケストラにぼろ負けしてるし
      コメディ・デラルテの歌手と絡むと声が聴こえなくなる事がある。

      例のツェルビネッタのアリア
      2016年も下降音階のアジリタが不明確、と書いているが
      その弱点は克服されていない。
      (巧く誤魔化す技術は身についているからよしとしよう)
      音程は正確で、あれだけちゃんと歌えるというのは
      感嘆すべき事なのだろうが

      声に表情がなくて
      目一杯の感じが伝わって来て
      聴いていて、あまりに単調で疲れるんですよ。

      あ〜、すみません
      ワタクシ、ツェルビネッタはグルベローヴァで聴いていた世代ですから。

      今回の公演で、群を抜いて巧かったのは
      ピエツォンカのアリアドネ!!!!

      他の歌手のレベルから見たら(聴いたら)、一人だけ格が違うって感じ。
      最初のアリアドネのアリアからして
      全く無理していない発声で
      3人の妖精が声を目一杯張り上げていたのに対して
      余裕綽々の弱音が、オペラ座の隅々までクリアに響き渡る。

      ソプラノの声質なのに、ちゃんと低音も美しく響いて
      ドイツ語はあくまでもクリアで無理がなくて

      しかもその表現の豊かな事!!!!
      声の表情が多彩で
      絶望したアリアドネから、バッカスと出会っての変貌まで
      実にリアルに美しく歌い上げる。

      ソプラノ体型っぽくはあるんだけど(極端ではない)
      それでも舞台を動く身体の軽さは充分あるし
      プロローグの時の演技もとても巧かったし
      顔の表情も豊かで
      決して、ものすごい美人とは言えないのに
      ものすごく魅力的なアリアドネで(しかも見た目も・・・演技が巧い!)

      だいたいアリアドネのオペラ部分って
      ワーグナーのパロディっぽくて
      時々眠くなるんだけど
      今回の公演では、ピエツォンカのアリアドネがあまりに魅力的で
      眠くなるどころの騒ぎじゃなかった(何のこっちゃ?)

      リッペルトは何回もこの役を歌っていて
      確かにこのテノール、ワーグナーっぽいテノールで
      張り上げて張り上げて張り上げての連続で大変なので
      あれだけ、ちゃんと高音をあの声量で歌ってくれれば満足。
      (私が聴いた中ではヨハン・ボータがベストだった。
       ステファン・グールド、聴きたかったなぁ・・・)

      小編成オーケストラは
      ダナイローヴァとシュトイデ、ソロはシュトイデが奏でていた。
      途中でビオラのソロがあるんだけど
      これが鳥肌立つほどの美しさ・・・

      やっぱりリヒャルト・シュトラウスは
      オペラ座オーケストラは巧い。
      ちょっと鳥肌立つほどうまい。
      (バレエの時と何という違い・・・とは言いませんが←言ってるけど)

      いやしかし、ピエツォンカ、本当に素晴らしい。
      掛け値なく素晴らしい。
      アリアドネって役が、あんなに魅力的に見えるなんて・・・

      というわけで
      ゆっくりながら、やっとシーズン開始が嬉しい私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      大学は10月から始まるし
      もう歳だし、年金生活でお金ないし(苦笑)
      あまりめちゃくちゃナイト・ライフは入れないようにしているけれど
      それでもプログラム見ちゃうと後先考えずにチケット買っちゃうので
      連日連夜とは言わないけれど、それに近いものが(以下省略)

      マリイインスキー管弦楽団 + ヴァレリー・ゲルギエフ

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        Schloss Grafenegg Wolkenturm 2018年9月9日 19時〜21時05分

        Mariinsky Orchester St. Petersburg
        指揮 Valery Gergiev

        Sergej Prokofjew (1891-1953)
        Suite aus dem Balett „Romeo und Julia“ op. 64 (1935/36)
        (Zusammenfassung: Valery Gergiev)
         „Die Montagues und die Capulets“. Andante-Allegro pesante
         „Pater Lorenzo“. Andante espressivo
         „Masken“. Andante marciale
         „Romeo am Grabe Julias (Epilog)“. Adagio funebre
         „Tybalts Tod“. Precipatato - Presto - Adagio drammatico

        Pjotr Iljitsch Tschaikowski (1840-1893)
        Suite aus dem Ballet „Schwanensee“ op. 20 (1877)
         Scène. Moderato
         Valse. Tempo di valse
         Danse des cygnes. Allegro moderato
         Scène. Andante - Andante non troppo - Tempo I
         Danse hongroise (Czárdás). Moderato assai - Allegro moderato - Vivace
         Scène finale. Allegro agitato - Alla breve. Moderato e maestoso

        グラーフェネック音楽祭の最終公演。
        実はマリイインスキー・オーケストラ、11時からのマチネもあって
        マチネではペトルーシュカとくるみ割り人形を演奏した。

        すみません、11時からのコンサートは行ってません。
        (だって13時頃終わってから19時まで、何処で時間を潰せと?)

        友人情報によれば
        昨日、ゲルギエフはモスクワでコンサートの指揮をしていたらしい。

        確かに今日の朝一番のフライトは6時25分出発8時15分到着という
        オーストリア航空があるけれど
        ウィーン空港からグラーフェネックって
        優に1時間はかかるのだが・・・(リハーサルどうする?!)
        (やっぱりプライベート・ジェットなのかしら・・・)

        さすがに世界一忙しい指揮者と言われるだけの事はある。
        単にワークホリックなのかもしれないが(笑)

        18時ちょっと過ぎにグラーフェネックに到着したら
        野外音楽堂からリハーサルの音が聴こえて来て
        芝生のデッキチェア(今日は一つ空いてた!)に座って
        漏れ聴こえる音楽の断片を楽しむなんて
        あ〜、これぞ人生の楽しみ。ちょっとケチくさいけど。

        さてマリイインスキー・オーケストラのソワレの最初は
        プロコフィエフのロメオとジュリエット。
        曲の選択はゲルギエフによるもの。

        あ〜、だから、割にマイナーなロレンツォ神父のシーンとか入ってるのか。
        モンターギュとキャプレットは、かの有名なメロディだが
        実はバレエでは、これってダンサーたちの行進で
        途中でジュリエットが少し顔を出すくらいで
        バレエ的にはあまり面白くないシーンなのに

        あ〜、プロコフィエフって
        こんなど〜でも良いシーンに(すみません)
        何という美しいメロディを・・・(萌)

        ゲルギエフは指揮棒なし。
        ついでに指揮台もなし。
        (背が高いからオーケストラから見えるのだろう)
        譜面台だけはちゃんとある。

        仮面の踊りから
        突然、ロメオがジュリエットの墓で嘆き悲しむシーンに突入して
        うううう、私、ずっと音楽を聴きながら
        頭に浮かぶのはジョン・クランコ振付のバレエで・・・

        あの最後のシーン、いつも涙どば〜だったので
        ついつい目が潤む。

        なのに、最後がティボルトの死なんだもん。
        もちろんティボルトが死ぬ前に
        マーキュシオが死ぬシーンもあるんだけど
        (しかもマーキュシオの死のシーンの方が演じるところが多い)

        その後、ロメオが剣を取って
        ティボルトとの圧倒的な決闘シーン。
        劇的に倒れるティボルト。
        (キリルなんか床に倒れたままジャンプしてた)
        駆けつけるティボルトの母。
        このイメージ、どうしてもダグマーなんですよ、私の中では。
        (ダグマー引退しちゃったけど(涙))
        エノがティボルト役だった時には
        もう悲しみ方がものすごくシリアスでリアルで・・・(ご夫婦です)

        ・・・はっ、いかん。
        音楽で感動するというより
        ひたすら脳内バレエに感動していてどうする?!

        オーケストラはちょっとバタバタしていた部分はあったけれど
        情感たっぷりのロシア風味がなかなか重厚。

        後半はチャイコフスキーの白鳥の湖。
        ゲルギエフは爪楊枝の指揮棒で登場。

        最初のかの有名な曲で
        頭にシーンが出て来ない・・・と思ったら
        あ、すみません、これ、序曲でした(笑)

        いやしかし、このオーケストラ
        さすがに白鳥の湖はお手のもの。

        ねっとり、じっくり、感情たっぷりで
        正に自家薬籠中のものと言えるだろう。

        ワルツの華やかさの後に(脳内バレエ再現中)
        4羽の白鳥の、あの手を繋いで踊る音楽。
        続いてはジークフリートとオデットのパ・ド・ドゥ。

        いやもう、ホントにロシア風味たっぷりで
        全体がもったいぶって、ねっとりと情感籠めて

        あ〜、キーロフ劇場でバレエ観たいっ!!!!!

        ねっとりじっくりの後に
        ディベルティスモンからハンガリーのダンス。
        清香ちゃんとかの姿が思い浮かぶんだけど
        音楽としてもチャールダッシュ、素敵だわ。
        バレエがあったらもっと良いけれど
        とりあえず、脳内ではバレエが再生されている。

        チャールダッシュの後に
        突然、ロットバルトが登場(ちょっとドッキリ(笑))
        フィナーレのシーンに突入。

        これ、ヌレエフ版だと、悲劇で終わるんだけど
        確かマリイインスキーだと、ハッピー・エンドだったと思う。

        うう、盛り上がる盛り上がる。
        オーケストラ、みんな情感たっぷりで
        ロシア的ねっとりさが、もうたまらん。
        脳内バレエとも相まって
        (惜しむらくはストーリーすっ飛ばしになるので時々脳が驚く)
        さすがキーロフ劇場専属のオーケストラ
        見事な白鳥の湖だった。
        あああああ、音楽付きで全幕のバレエを観たい(またそれかいっ)

        アンコールやりそうだったのでワクワクしながら待っていたら

        えっ!!!???

        まさかのまさかの
        ドビュッシーの、牧神の午後への前奏曲!!!!

        いや、確かにこれ、バレエもあるけど
        (ニジンスキーか・・・私はボリス・ネビュラ版はよく知っている)
        でも、これはフルートの首席のための曲だ。

        うわああ、フルート巧い。
        野外の会場だから、めちゃくちゃ響く訳ではないけれど。
        それにフルートによりそうホルンの響きの美しさと言ったら・・・
        フルートより、背景音のホルンの響きに悶絶。

        ロシア音楽オンリーかと思っていたら
        ドビュッシーのあのパステルの色彩感が見事で悶える♡
        ロシアとは言え、ヨーロッパ風味のサンクト・ペテルブルクだもんなぁ、と
        ついつい悶えつつ感激しながら考える。

        さすがにアンコールで牧神の午後への前奏曲とか演奏しちゃったら
        (だいたい、これアンコールの曲じゃないよ)
        もうないだろう・・・と思っていたら
        ゲルギエフがスコアなしに(牧神の午後もスコアなしの暗譜だった)
        爪楊枝をオーケストラに降り出して

        ファゴットのソロ・・・(めちゃうま)

        あああああっ!!!!
        何と、何と、何と
        ストラヴィンスキーの「火の鳥」のフィナーレじゃないの!!!!

        いやああああ、これもオーケストラお手のもの。
        ゲルギエフの爪楊枝ブルブル指揮にしっかり応えて
        どう見てもハイドン時代の白髪のカツラを被っているように見える
        白髪タテガミのライオン的なコンサート・マスターのもと
        全オーケストラが一団になって
        火の鳥の、あの華やかなフィナーレに全力で走る。

        「火の鳥」はフォルクス・オーパーで
        アンドレイ(カイダノフスキー)の振付の
        スーパーマーケット・バージョンを何回も観たけれど
        頭に出てくるのは、ミハイル・フォーキンのオリジナル・バージョン。

        というより、さすがに火の鳥は
        脳内バレエよりも圧倒的な音楽の力の方が強い。

        すごいサービス精神。
        この「火の鳥」のファイナルだって
        アンコール曲の長さではない(ばっちり1シーン!)

        今年はコオロギの鳴き声はほとんど聞こえず
        (猛暑で死んじゃったのかも・・・)
        秋の気配漂う頃から、鳥の鳴き声が煩かったのだが

        音楽に脳内バレエまで加わって
        (脳内バレエはタダだ、得した気分(爆笑))
        最後のグラーフェネックのコンサートを
        目一杯楽しませてもらった (^^)v

        グラーフェネック音楽祭は2007年から開催されていて
        私は2009年頃から、ずっと規則的に通っているけれど
        時々、無法地帯のカーレース場と化す高速道路でも
        時速150キロでも事故もなく(出すな、130キロ制限だ!)
        今年も無事に音楽祭への往復が終わった。

        やっと来週から室内ホールで音楽が聴ける、と
        嬉しい気分なのに
        ちょっと、あの、その、という私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        あの、その・・・というのは
        最初の楽友協会ホールでのコンサートが
        ボストン・フィル+ネルソンスというのは良いのだが
        よりによってショスタコーヴィッチの交響曲4番・・・(絶句)
        耳栓を持って行こうと密かに画策中(本気)

        シュターツカペレ・ドレスデン + アラン・ギルバート

        0
          Schloss Grafenegg Auditorium 2018年9月8日 19時〜21時10分

          Sächsische Staatskapelle Dresden
          バイオリン Lisa Batiashvili
          指揮 Alan Gilbert

          Sergej Prokofjew (1891-1953)
           Konzert für Violine und Orchester Nr. 2 g-Moll op. 63 (1935)
          Gustav Mahler (1860-1911)
           Symphonie Nr. 1 D-Dur (1888-1909)

          グラーフェネックの音楽祭も最後に近づいて
          シュターツカペレ・ドレスデンの登場。

          指揮がティーレマンだったら
          コンサートは売り切れだったのかもしれないけれど
          割に空席が目立つのは残念。
          アラン・タケシ・ギルバート、私、好きなんだけど。

          それに、こんなプログラム
          ティーレマンなら絶対に組まないだろう(爆笑)

          美人バイオリニストのリサ・バティアシュヴィリは
          肩出しの青いロング・ドレスで
          後ろの膝上までスリットが入っている。
          あ〜、コンマス直撃かも。
          目の毒か、眼福か、あるいは美しいおみ足は見てないか・・・
          観客席からは、時々指揮者の方を向くと
          後ろから美しいおみ足が見える。
          (どうせオヤヂと化してますワタシ)

          グラーフェネック音楽祭に美人のソリストが多いのは
          ブッフビンダーの好みによるものだろうか、と
          ついつい邪推をしてしまうのだが(正解かもしれない・・・)

          プロコフィエフのバイオリン協奏曲2番。
          始まる時から、飛行機の爆音微かに聞こえてるし(涙)
          先日から、甲高い声の鳥のファミリーがグラーフェネックに住み着いたようで
          やっぱり、ずっと鳴いている。

          いや、鳥にしてみれば
          自分の巣の近くで
          ライバルかもしれないバイオリンが鳴いていたら
          負けるもんか、と、ますます甲高い声で愛の告白をしたいという気分は
          わからないわけではないが・・・

          しかしプロコフィエフのバイオリン協奏曲2番って名曲だなぁ。
          途中で入る、むちゃくちゃ切なくて甘いメロディなんか
          涙が出そうになるじゃないの。

          ただ、飛行機の爆音は、第2楽章でも入って来たし
          鳥の鳴き声は、バイオリンが入ると
          ライバル意識のなせる技か、ますます甲高くなるし
          外のオートバイの音は聞こえてくるし
          せっかくプロコフィエフらしい繊細なオーケストレーション
          もっと静かな環境で、たっぷりと楽しみたかったなぁ。

          だから野外でのクラシック・コンサートなんて嫌い・・・なんだけど
          夏はこれしかないのよ(涙)
          (註 ザルツブルク音楽祭というのもあるし
             バイロイトとかいうのもあるけれど
             いや、他にも色々あるけれど、貧民には縁がない)

          今日は18時過ぎに到着したので
          会場からリハーサルの音が聴こえて来ていて
          それが、プロコフィエフのロミオとジュリエットの
          例の有名な行進曲(というか舞踏会ね)だったので
          あれ?これ、アンコールでやるつもり?と思っていたら

          バイオリニストのアンコールがロミオとジュリエットだった(ビックリ)
          メロディ部分をバイオリン・ソロに編曲していたので
          多少、オーケストラの響き方が違ったけれど
          (さすがにアレをバイオリン・ソロだけではやりません。
           オーケストラも一緒に演奏)
          このバイオリン協奏曲と同じ時代の同じ傾向のプロコフィエフで
          すごく楽しく聴かせてもらった。

          ・・・明日のグラーフェネックでは
          マリイインスキーとゲルギエフがロミオとジュリエット演奏するんだけど(笑)

          後半、マーラーの交響曲1番。
          バンダの金管は舞台左の脇にスタンド・バイ。

          何だか久し振りにこの曲、聴くような感じだけど
          この曲って、こんなに親しみ易い曲だったっけ?
          聴いてみれば、民謡要素たっぷりで
          他のマーラーの交響曲よりも、ずっと感情移入し易い。
          (いや、すみません、まるで初心者のような事を書いちゃって・・・)

          アラン・ギルバートの音作りって
          私の今までの印象は、豪華絢爛ニューヨーク・サウンド
          っていう感じが強かったんだけど
          第3楽章の終わりの、あの気味悪い埋葬行進曲のピアニッシモには
          ゾクッと来た。深いよ、いつ、この指揮者、こんなに深くなった?

          マーラーっぽい民謡のメロディ部分の歌わせ方が
          とても優しくて甘くて切ない。

          第2楽章は少し早めテンポで
          民謡っぽいメロディを歌わせて歌わせて
          すごくチャーミング。

          マーラーっぽい皮肉な矛盾を感じる事なく
          悪い意味じゃないけれど、キッチュな部分はキッチュとして
          とことん、あれだけ歌わせて美しく仕上げられてしまうと
          ある意味、徹底的な説得力がある。

          前の男性が、ずっと演奏の最中に
          隣の女性を見て、話しかけて、背中に手を置いて
          あ〜、女を口説くためにコンサート来てるんかい、と思っていたら
          第3楽章の途中から、口説きを忘れてしまって
          前のめりに演奏に夢中になっていたのが印象的。
          (何を見てるんだ、という声もあるだろうが
           目の前なんだもん、イヤでもなんでも見えちゃうんですよ、ふん)

          最終楽章の最後の部分では
          ホルン全員がスタンド・アップ。
          いや〜、最初、結構、金管の入りにズレがあったんだけど
          途中からバッチリ直して来て
          最後の金管の咆哮は
          ドレスデンの音をそのまま使って
          豪華絢爛ニューヨーク・サウンドに近い華やかさ。

          うわあああ、カッコいいです、オーケストラ ♡
          ギルバートの指揮もリズミカルで
          オーケストラもしっかり全員、ノッて来て
          カッコウの鳴き声に
          自然の鳥の鳴き声まで重なって(え〜い、ライバルじゃないわい!)
          マーラーの交響曲1番って
          確かに自然からの要素も多いので
          野外音楽堂を取り囲む広大な庭からの自然の音と
          比較的馴染んでいたのも面白い発見だった。

          バイオリンの譜面台に他の楽譜が広げられたので
          あああ、アンコール、何を演奏するんだろう?と思ったら

          登場したアラン・ギルバート
          ソリストのリサ・バティアシュヴィリの手を引いて出て来た。
          バティアシュヴィリはお着替えを終わって
          普通の空色のワンピース(膝丈)でひっぱられて
          何故か第二バイオリンのところに座らされて

          ローエングリン第三幕目への前奏曲!!!!
          金管、マーラー演奏した後に、アンコールにこの曲かよっ!!!

          うわあああ、さすがこういう曲
          ドレスデン・シュターツカペレ、むちゃ巧いわ・・・
          それに、この曲なら
          元気一杯の豪華サウンドでも全然違和感ないし
          むちゃ気持ち良くて、華やかさ満杯で
          いや、めでたい、めでたい(違!)

          ドレスデン・シュターツカペレって
          ティーレマンのもとで
          ドイツ・ロマン派しか演奏しないのか、と思っていたけれど
          (すみません、色々誤解あるかも)
          プロコフィエフの繊細な音も良かったし
          マーラーも良かったわ (^^)v

          グラーフェネック音楽祭も明日の日曜日が最終日。
          今年の夏も終わったなぁ、と
          感慨深い私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          トーンキュンストラー + キタエンコ

          0
            Schloss Grafenegg Wolkenturm 2018年9月7日 19時〜21時30分

            Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
            ピアノ Yeol Eum Son
            指揮 Dmitrij Kitajenko

            Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
             Konzert für Klavier und Orchester d-Moll KV 466 (1785)
            Dmitri Schostakowitsch (1906-1975)
             Symphonie Nr. 7 C-Dur op. 60 „Leningrader“ (1941)

            グラーフェネックまでドライブして
            車を降りようとしたら・・・・土砂降りの雨 ☔

            だったら今日はオーディトリウムのホールでのコンサートだわ、と
            荷物(コート、座布団などなど)を持たずに車から降りて
            傘で会場に向かったのだが
            野外音楽堂からはリハーサルの音が聴こえて来る。

            あら、お気の毒、これからホールに全楽器移動かしら。

            でも、いつまでたっても
            会場はオーディトリウム、という告知がない・・・

            18時45分に鳴り響く開場のベル。
            (ベルというより、ベートーベン交響曲3番第3楽章のホルンだが・・・)
            え???
            確かに雨はかなり小降りにはなっているけれど
            今日のコンサート、予定通り、野外音楽堂ですかっ!!! (o_o)

            私と同じく、急いで車に荷物(コート、座布団等)を取りに
            パーキングに急ぐ人もちらほら・・・

            恐れていた通り
            椅子の上は、まだ濡れているし
            (仕方ないから、そのまま上に座布団敷きました・・・)
            椅子の下には、小さな水溜りが出来ていて
            バッグを置けない状態。

            もちろん椅子の下にはビニールのレインコートは入っているけれど
            レインコートの入っている袋がびしょびしょ。

            この時点では、もう、小降りの雨も止んでいたのだが
            ビニール・コートを出して着る人たちも多い。

            最初はモーツァルトのピアノ協奏曲20番。
            例の有名な短調の協奏曲で、私でも知っている。

            ピアニストは韓国出身のソン・ヨルム。
            小柄な身体だが、タッチは強い。
            かと言って、男性的というわけでもなくて
            とても良いバランス。

            ・・・でも知っている曲でも
            モーツァルトなので、瞬間的に自動的に爆睡しました。
            ごめんなさい。

            アンコールにモーツァルトのソナタ K545 の第一楽章(の一部)
            これも、誰でも知っている曲だが

            このピアニストのタッチが面白い。
            スタインウェイのコンサート・グランドが
            まるでピアノフォルテのように響く。
            軽いタッチで、音の粒が揃っていて
            面白い装飾音符の付け方。

            さて、幕間の後はショスタコーヴィッチのレニングラード。

            キタエンコはショスタコーヴィッチは得意だから
            これは期待できる。

            演奏そのものは非常に情熱的で力強くて
            緊張感もずっと保たれていて面白かったのだが

            あ〜、ブルックナーの5番より
            しつこい曲がここにあった・・・

            今まで、ショスタコーヴィッチの7番って
            そんなにしつこいとは思っていなかったんだけど
            久し振りにナマで聴いてみると
            いや〜、もう、しつこい、しつこい(笑)

            この曲、本当に爆発的な力を持つ。
            キタエンコもオーケストラを最大限に鳴らせて
            その迫力たるや、圧倒されて言葉がない。

            わかったぞ、何が何でもこのコンサートを
            野外音楽堂でやりたかった理由が(笑)
            あのボリュームで、ホールで聴いたら
            コンサート後に難聴になっていただろう、きっと。

            その意味で野外音楽堂でのショスタコーヴィッチは
            思い切り大きな音で
            輝く金管のアンサンブルで
            しつこく、しつこく、しつこく(笑)
            ピアニッシモから、とんでもないフォルティッシモまで

            それに最初から最後までの集中感や緊張感が素晴らしい。
            キタエンコって良い指揮者だと思うし
            見事に正確な技術で、ばっちり演奏したオーケストラも凄い。

            全く手抜きしていないし
            全員が力一杯演奏しているのがよくわかって
            曲想や、曲に籠められたショスタコーヴィッチの感情が
            ダイレクトに聴衆に伝わって来る。

            う〜ん、名演・・・
            ホールで演奏されるより良かったような気がする。
            (ホールの貧民席はオーケストラの真上だし(笑))

            最後まで雨は降らなかったし
            比較的温暖な気温だったし
            (オーケストラは温度の高低が激しいと大変だなぁ、と思うけれど)
            野外音楽堂で、あれだけの力強さを
            音を分散させる事なく演奏しきった指揮者とオーケストラに脱帽。

            まぁ、確かに共産主義バンザイのプロパガンダみたいな曲だし
            しつこさには、時々、げっそりもしたけれど(笑)

            当時のソビエト連邦の社会状況なんかも
            ちょっと音楽から窺える気がして
            楽しかった私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            ウィーン・フィル + フランツ・ヴェルザー=メスト

            0
              Schloss Grafenegg Wolkenturm 2018年9月6日 19時〜20時15分

              Wiener Philharmoniker
              指揮 Franz Welser-Möst

              Anton Bruckner (1824-1896)
               Symphonie Nr. 5 B-Dur, WAB 105

              ウィーン・フィルはこの後
              同じプログラムでルツェルン音楽祭に演奏旅行。
              ・・・という事は、今日のコンサートがゲネプロって感じか(笑)

              先週は天気が悪くてホールの日が多かったが
              今日は、いかにもヨーロッパの夏の終わりという爽やかな晴れ。
              気温20度前後のちょうど良い気持ちの良さ。

              ブルックナーを野外音楽堂で聴くなんて(涙)

              もちろん思い込みと偏見によるものだが
              ブルックナーの交響曲って基本的に宗教曲だと思っている私は
              あれだけ金管が咆哮する交響曲でも
              残響たっぷりの広い大伽藍か
              コンサート・ホールで聴きたいし
              コンサート・ホールだって、できれば
              残響むちゃくちゃたっぷりの楽友協会が良い。
              ドライな音響のコンツェルトハウスでのブルックナーは物足りない。

              さすがウィーン・フィルというブランドで
              コンサートは売り切れ満杯(芝生席を含む)
              出だしのピチカート、もちろん一番小さなピアニッシモ。
              耳を澄ませば少しは聴こえて来るんだけど

              後ろの年配カップル、小声のお喋り止めろ!(怒)
              もう音楽始まってるのよ、聴こえてないんだろうとは思うけど(怒)

              ピアニッシモとフォルティッシモのレンジは大きい。
              でも、楽友協会でいつも堪能している
              ウィーン・フィルらしい弦の温かい柔らかさが
              野外音楽堂では却って欠点になっていて音が飛んで来ない。

              木管は抜群だった。
              フルートのあくまでも柔らかい音はばっちり客席まで届いてくるし
              オーボエも他のオーケストラだと巧いけど雄弁すぎるというケースが多いのに
              ウィーン・フィルのオーボエは出しゃばらず
              慎ましやかで素朴な音がブルックナーにぴったり。

              金管も頑張った。
              あ〜、多少ミスあったけど、まぁ、そんなもんだし
              やっぱりウィーンっぽい柔らかな響きなのに
              音色の美しさを保ちながら響かせていて聴きごたえあり。

              第3楽章で
              指揮者のテンポ指示が突然早くなったりするところで
              一部、ズレそうになってバタバタしたりはあったし
              最終楽章のやけっぱち感は半端じゃなかったけれど

              ま〜、5番って、しつこいですから(笑)

              でも、やっぱりブルックナーは
              残響たっぷりのホールで聴きたい。

              最初から最後まで鳥が激しく鳴いていて
              しかも、その鳥の鳴き声が
              時々バイオリンの高音と共鳴する、という環境は
              正直、集中して聴いてると
              ものすごく気持ちが悪い。
              (かと言って、鳥を撃ち殺すワケにはいかない。
               ここ、自然保護区域だし・・・・)

              ルツェルンでは、ブルックナーの前に
              ハイドンのチェロ協奏曲を演奏するようだが
              今回のグラーフェネックはブルックナーのみ。
              早めにコンサートが終わったのは助かる。

              ヨーロッパ連合内では
              夏時間・冬時間の切り替えをなくそうか、という話が出ていて
              統一するなら夏時間、という方向になっているのだが
              それでも、どんどん日が暮れるのが早くなって来ているのを実感。

              19時に始まったコンサート
              第3楽章の頃には、すっかり暗くなって
              寒くなって来ていたし。
              2楽章から3楽章のところで
              観客の多くが上着を出して着ていたのが面白かった。

              ブルックナー聴いたんだか
              鳥の鳴き声や遥かからのヘリコプターの音とか
              外のトラックの音とか
              そういうモノを聴いたんだか
              よくわからなかったアホな私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              実は昨日はウィーン放送交響楽団のプローベ聴きに行ったんだけど
              演奏されたのが
              プロコフィエフのオペラ「戦争と平和」の序曲という
              ものすごおおおおくマイナーな曲で
              (マイナーと思っているのは私だけかもしれないけれど)
              映画音楽みたいだった(まぁ、もとがオペラだし)
              コンサートはウィーンではなく
              アイゼンシュタットだそうで、聴けなくてちょっと残念。
              (グラーフェネックのチケット持ってるので・・・)

              ミラノ・スカラ座フィルハーモニー + ボレイコ(おまけオペラ座オープンデイ)

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                Schloss Grafenegg Auditorium 2018年9月2日 19時15分〜21時30分

                Filarmonica della Scala di Milano
                ソプラノ Olga Peretyatko
                指揮 Andrey Boreyko

                Richard Wagner (1813-1883)
                 Ouvertüre zur tomantischen Oper
                 „Tannhäuser und der Sängerkrieg auf Wartburg“ WWV 70 (1842-45)

                Richard Strauss (1864-1949)
                 Vier letzte Lieder für Sopran und Orchester AV 150 (1948)

                Antonín Dvořák (1841-1904)
                 Symphonie Nr. 8 G-Dur op. 88 (1889)

                ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団のコンサートは
                当初、クリストフ・エッシェンバッハの指揮予定だったが
                体調不良のキャンセルで
                プログラム変更なしでアンドレイ・ボレイコが指揮台に立った。

                実は今日は、14時からのウィーン国立オペラ座のオープン・ハウスに行って
                バレエ・アカデミーのレッスンを見て
                その後、リュドミラとロベルトのジゼルのリハーサルを見て
                最後のショーを見てから
                雷と大雨の中をグラーフェネックに車を飛ばしている。

                簡単にオープン・ハウスの事を書くと
                8月のチケット配布の日には、猛暑の中を1時間待ってチケット(無料)をゲット。
                私は比較的遅く10時頃に行ったら、夜の部はもう立ち見席しかなく
                昼の部も舞台が見えないロジェの3列目1枚を押さえられたのがラッキー。
                だって、みんな一人で4枚とか5枚とか確保して行くんだもん。
                案の定、最後のショーの時には、結構空いてる席も多かった。
                せめて一人2枚とかに限定して配布しろ!!!!(怒)

                バレエのリハーサルは15時から。
                以前は14時30分からで、その前からホールは開いていたので
                憧れのバレエ・ダンサーを、準備からじっくり見る事が出来たのに
                14時に開場してすぐに4階まで登ったら
                大ホールは開いていなくて、小ホールでバレエ学校の練習。

                30分ほど、バレエ学校の練習を見学した後
                大ホールに行こうとしたら、まだ開いていない。

                狭い廊下に人が溢れて、しかも暑くて、子供も多くて
                あれで倒れる人がいなかったのが不思議。
                (日本の満員列車の中のような状態。暑いし冷房はない)
                ああいう時には、早くホールを開けてくれ!!!
                (いつもながらの段取りの悪さ・・・)

                16時からのショーは
                ロジェの1列目に子供3人連れた家族が居て
                子供と5人で1列目に座るから
                2列目に座ったら?と言われて超ラッキー(立ったら見える)

                オペレッタ「こうもり」のファルケとアイゼンシュタインのデュエット。
                後ろの背景が、普通にオーストリアの中流階級にありそうな中庭(笑)

                シュトラウスの南国のバラとともに
                リハーサル・ルームで見たバレエ学校の生徒さんたちのバレエ。

                そして、いつもの通りのテクニカル・ショーだが
                今年はたいまつ持って、ピアノの中を盛大に燃やして
                ピアノを置いたままの照明のバリエーションが
                どこかのピアノのカッコいいコマーシャルのようで洒落ていた。

                例年あった The Opera のフィルム上映はなし。
                子供が多いので、オペレッタの最中もバレエの間も
                司会が担当者にインタビューしている間も
                子供の話し声と泣き声が派手に響いていた。

                さて、雷と雨でオーディトリウムでのコンサート。

                ミラノ・スカラ座フィルハーモニーと言えば
                リッカルド・シャイーじゃないか、とは思うのだが
                シャイーは他の夏のフェスティバルを担当しているのだそうだ。

                ワーグナーのタンホイザー序曲。
                オーケストラの音は非常に明るい、というか、底抜けに明るい。
                ワーグナーって、もっとどっしりしているのかと思っていたのだが・・・

                で、次が同じリヒャルトでもシュトラウスの方の
                最後の4つの歌。

                出て来たソプラノはオルガ・ペレチャッコ。
                手には楽譜。
                黒のラメ入りロング・ドレスは
                太もものキワキワまでスリットが入っていて
                お辞儀すると、太もものかなりの部分を含めて
                脚線美が露わになる。

                もともとロシア人っていうのもあるけれど
                メイクの仕方が
                ものすご〜くネトレプコに似てるんだけど

                第二のネトレプコ狙い????

                声はものすごく出るのだが
                ロシア人に有り勝ちな(偏見かもしれない)太めのど迫力の声。

                高音になればなる程に力が入って
                美声なんだけど、太い声で叫ばれるような印象になってしまって
                最後の4つの歌に、ワタクシ的には必要だと思っている
                繊細感とか、諦観とか、透明感とか、世俗からの離脱とか
                そういうものと対極的な立ち位置に聴こえる。

                独断・偏見で主観的な印象でしかないけれど
                オペラ歌手によくある
                 ほら、聴いて、ほら、見て
                 私、ステキでしょ
                 声もよく響いて美声でしょ?
                 この美しい響き渡る高音を聴いて
                って感じかなぁ。
                リヒャルト・シュトラウスの最後の4つの歌って
                そんな声を張り上げてぶっとく歌っても良い曲だったっけ。
                (そうかもしれない、なにせ聴く耳のないシロウトだし)

                オーケストラもソプラノに釣られたのか
                もともとの持ち味なのか
                ダイナミックで美しい音なんだけど
                どうしてもリヒャルト・シュトラウスっぽく聴こえて来ない。
                はい、偏見です、偏見で耳逆らいだと思う。

                あんなにスタイル良くて美人で
                あの強い声があるなら
                リヒャルト・シュトラウスなんか歌わなくても
                もっと合った曲がいくらでもあっただろうに・・・

                後半はドボルジャークの交響曲8番。
                いやこのオーケストラ、実に歌うオーケストラだ。
                フルートが巧い。むちゃくちゃ巧い。
                ソロが素晴らしい ♡

                曲そのものが歌う要素を盛大に持っていて
                しかも基本的に明るい曲なので
                これはオーケストラの音色ととても良く呼応する。

                ボレンコの指揮もキレが良い。
                オーケストラの持っているメロディ・ラインを最大限に生かし
                それに少しの鋭さを加えて
                ドボルジャークのエモーショナルな部分を全面に出してくる。

                イタリアの歌うオーケストラと
                ロシアのエモーショナルな指揮者が演奏する
                チェコのドボルジャークって

                かなり激しい・・・というより
                感情丸出し(笑)
                いや、良いわ、ここまで恥も外聞もなく
                感情的に真っ裸になったみたいなドボルジャークって
                すごく新鮮で楽しい。

                第2楽章の途中で
                かなり長い間、携帯電話を鳴らしたアホは許せないが
                まぁ、このコンサート、スポンサーご招待も多いし
                仕方ないだろう。
                それでも、楽章間拍手がなくなっただけでも
                たいしたものである。

                真っ赤な指揮台(たぶんオーケストラ自前)の前の
                指揮者の譜面台に、アンコール用の楽譜があったので
                強力望遠鏡で真上から見たら
                おおおおお、ロッシーニのウイリアム・テル序曲とは・・・

                最初のチェロのソロが見事で息を飲んだ。
                歌う旋律(ロッシーニだ!!!)の歌わせ方が
                もうホント、これイタリアのオーケストラ(しかもオペラの)でないと
                無理じゃないかい、というメロディ・ラインの美しさ。

                この時だけ出てきたコーラングレのソロと
                最初から「おおおお、巧い、名人!」と思っていたフルートの
                掛け合いの絶妙さ・・・

                スイス軍隊の行進は、ご存知の通り、調子良く
                ノリノリで演奏されて、会場もむちゃくちゃ盛り上がる。

                (意地悪っぽく言っちゃうなら
                 ミラノ・スカラ座はハプスブルク・ロートリンゲンの
                 マリア・テレジアが建てたオペラ・ハウスだし
                 ウィリアム・テルは、スイスがハプスブルク家から独立する時の話で
                 ハプスブルクをやっつけろ、スイス万歳、というのが
                 最後の行進曲なので
                 深読みすると、君ら、オーストリアに喧嘩売ってるんかい、とも読めるが
                 たぶん、誰も、何も、考えてない(爆笑))

                このオーケストラ、いつも思うんだけど
                ワーグナーだのリヒャルト・シュトラウスだのじゃなくて
                正統的なイタリア・オペラの序曲とかでプログラム組んだら
                無敵なオーケストラだと思うんだけどなぁ・・・
                (たいてい、アンコールにその手の曲を演奏して
                 それが一番上手かったりする・・・)

                4日続きのグラーフェネック通いも一段落。
                (金曜日のトーンキュンストラー、まだアップしてないけれど
                 後で書く・・・すみません)

                来週も、木曜日から日曜日まで通うけれど
                グラーフェネックも来週で最後。

                それまで、もう少しお付き合いの上
                ついでに1クリックをお恵みいただければ幸いです。



                懲りもせず、また新しいロゴ作っちゃいました。

                ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 + マリン・オールソップ

                0
                  Schloss Grafenegg Auditorium 2018年9月1日 19時15分〜21時30分

                  Royal Philharmonic Orchestra
                  ピアノ Rudolf Buchbinder
                  指揮 Marin Alsop

                  Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
                   Konzert für Klavier und Orchester C-Dur KV 467 (1785)
                  Igor Strawinski (1882-1972)
                   „Der Feuervogel“ Ballett in zwei Bildern (Fassung 1910)

                  ロンドンの、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団と
                  マリン・オールソップの指揮で
                  大御所ブッフビンダーがモーツァルトのピアノ協奏曲21番
                  後半はストラヴィンスキーの火の鳥、しかもバレエの全曲版。

                  ウィーンでも道路が川と化す程の大雨が降ったので
                  グラーフェネックは野外ではなくオーディトリウムで
                  今日の席はオーケストラの真上じゃなくて、少しだけ離れていてラッキー。

                  でも最初がモーツァルトのピアノ協奏曲で
                  いくら有名な曲でも寝落ちするかも・・・

                  と思っていたら
                  何か、この演奏、すごく楽しい。

                  テクニック的には、そんなに難しい曲ではないとしても
                  ブッフビンダーのピアノと
                  オーケストラの絡まりかたが
                  あくまでも軽やかに
                  ものすごい喜びに満ちて遊んでいるみたい。

                  ベタな言い方しか思い浮かばないんだけど
                  音楽の戯れって、こういう感じなのかも。
                  オーケストラに溶け込むピアノの音色
                  ピアノのモチーフを受けて演奏されるオーケストラの木管
                  タイミングぴったりに息が合っていて
                  音楽の喜びって、こういう物だったのかしら
                  と思わせるような
                  躍動感に満ちた、この上なく楽しいモーツァルト。

                  う〜ん、この透明感、このピアノの音の立ち方
                  オーケストラとの絡み方
                  モーツァルト自身がこの演奏聴いたら
                  ひっくり返って大騒ぎして足をバタバタして大喜びしそうな感じがする。

                  寝落ちゼロでモーツァルトを聴いたのって
                  シフがモーツァルトのソナタを自由自在に変化させて演奏した時以来かも。

                  アンコールにシューベルトのアンプロンプチュ4番。
                  う〜〜〜〜っ。
                  私が、つっかえ、つっかえ、練習している3倍くらいの速度で
                  何て見事に弾いちゃうんだよ(プロだから・・・)
                  手が大きいって良いなぁ(そこじゃない・・・)

                  鳴り止まぬ拍手にバッハをもう一曲。
                  これ、この間も聴いたけれど
                  平均律あたりからの1曲かなぁ。
                  左手が右手に被さって、面白い曲だ。

                  後半はストラヴィンスキーの「火の鳥」だが
                  久し振りに組曲ではない全曲版。

                  ミハイル・フォーキンの振付のバレエの曲で
                  確かに組曲よりは、全曲版の方が
                  ストーリーとしては透けて見えてくるし
                  組曲ではカットされている部分の
                  ものすごい色彩感が浮き彫りにされる。

                  このオーケストラも巧い。
                  オーボエのお兄ちゃんはモーツァルトの時から大活躍で
                  妙なる音色でうっとりするし
                  ホルンの首席の音も柔らかくて美しいし
                  悩む中年男性に見えるクラリネットも
                  あくまでも冷静沈着なファゴットも良いし
                  トランペットの弱音からフォルティッシモまでも素晴らしい。

                  弦も美しくキマっていて
                  アンサンブルが揃っていて
                  ストラヴィンスキーの弦の多様な響きをバッチリ出してくるし
                  コンマスのソロも、ビオラのソロもチェロのソロも巧い。

                  オールソップの指揮も活き活きしていて
                  動きも的確だし、見ていて気持ちが良い。

                  私はオールソップと同じ年代なので
                  あの時代に女性が指揮者になるという事が
                  アメリカ合衆国だったとしても
                  どんなに困難な事だかは想像がつく。

                  だから、その時代に出て来た女性の指揮者は
                  同年代の男性に比べても
                  優秀で、強い意志を持って環境にも恵まれた
                  本当に少ない、才気と才能に満ちた人しかいない(と思う)

                  アンコールの楽譜が第一バイオリンのところに見えたので
                  強力望遠鏡で見たら
                  Overture とは書いてあったけれど
                  その後に続く単語がどうしても読めん・・・と思ったら

                  きゃ〜っ!!!
                  何とバーンスタインのキャンディード序曲じゃないの!!!

                  ああ、そう言えばオールソップもバーンスタインの弟子だったっけ。

                  いや〜、楽しかった楽しかった。
                  こういうコンサートって良いなぁ、としみじみ思った。

                  帰りの70キロも雨の中だったけれど
                  気持ちよくすっ飛ばして来た私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  オールソップは黒の上着で
                  襟元と袖口が赤。
                  黒と赤が流行しているのかと思ったら
                  ロンドンの知り合いから
                  「オールソップはいつもそう」とのご指摘をいただいた。
                  2019年シーズンからウィーン放送交響楽団の首席指揮者になるのが
                  とても楽しみになって来た。


                  フランス放送フィルハーモニー管弦楽団 + ミッコ・フランク

                  0
                    Schloss Grafenegg Auditorium 2018年8月30日 19時15分〜21時45分

                    Orchestre Philharmonique de Radio France
                    バイオリン Hilary Hahn
                    指揮 Mikko Franck

                    Maurice Ravel (1875-1937)
                     Le tombeau de Couperin (1919)
                    Jean Sibelius (1865-1957)
                     Konzert für Violine und Orchester d-Moll op. 47 (1903-04/1905)
                    Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                     Symphonie Nr. 5 c-Moll op. 67 (1803/04-08)

                    木・金・土・日とグラーフェネックなの、と言ったら
                    何処に泊まるの?と返されてひっくり返ったのだが
                    毎日、往復140キロを元気に車ですっ飛ばしています f^_^;

                    東京都庁からの距離だと
                    直線距離で秩父とか深谷市とか香取市とか館林とか
                    そういう感じなので、まぁ、それ程の距離とは・・・
                    交通渋滞なしで高速道路飛ばしたら、片道40分から1時間くらいだし。

                    木曜日や金曜日の19時15分からのグラーフェネックのコンサートなんて
                    仕事していたら、絶対に来られない時間なので
                    引退2年目が嬉しい ♡

                    フランス放送フィルハーモニー管弦楽団と
                    首席指揮者、フィンランド出身のミッコ・フランクに
                    バイオリンのソリストはヒラリー・ハーンという豪華キャスト。

                    私はミッコ・フランクが好き(断言)
                    数は少ないけれど、ウィーン・フィルの指揮台に立った時の見事な演奏と
                    バレエでリヒャルト・シュトラウスのヨゼフの伝説を
                    ウィーン国立オペラ座のオーケストラ・ピットで振った時の
                    バレエなんかどうでも良い、音楽ステキ!というクオリティに圧倒された。

                    指揮台の上に椅子が乗っているが
                    ミッコ・フランク、座って指揮するんだろうか?

                    登場したミッコ・フランク・・・
                    衣装が・・・ 

                    光る黒のピラピラした上着で
                    前の左右の分かれ目から赤が覗いてる。
                    ルイージさまの白い上着にも仰け反ったが
                    ミッコ・フランクも
                    クルレンツィスの幼稚園スモックにも負けないユニークな衣装だわ。

                    椅子に座る・・・かと思いきや
                    音楽始まったとたんにそのまま立って
                    指揮台に乗らず、下手(しもて)のチェロやビオラのところまで迫って
                    結構な勢いで動いているんだけど・・・

                    ラヴェルのクープランの墓。
                    オーケストラの真上という悲しい貧乏席なので
                    音量がかなり大きく聴こえては来るものの

                    うわ、オーボエ、巧い。
                    ちょっと饒舌すぎの感はあるけれど
                    木管軍団のアンサンブルが素晴らしい。
                    しかも、音楽作りが、これだけの音量(席が悪い)にも拘らず
                    とても正確なのに繊細。
                    なんだか、最初からものすごく楽しい。

                    続いてシベリウスのバイオリン協奏曲。
                    プログラム構成が
                    フランスのオーケストラだからラヴェル
                    フィンランドの指揮者だからシベリウス
                    オーストリアの公演でドイツのバイオリニストだからベートーベン
                    ・・・って、そういう配慮のもとかどうかはわからないけれど
                    見事なバリエーションになっているのは確か。

                    その分、オーケストラや指揮者の実力がバッチリ見えるプログラムでもある。

                    いつもながら、真っ白な美肌で
                    どう見てもフランス人形というヒラリー・ハーンと登場した指揮者は
                    指揮台の上にあった椅子を
                    自分で降ろして、下手(しもて)側の指揮台の横に置いちゃった。

                    ヒラリー・ハーンのバイオリンの音って
                    一点の曇りもなく澄んでいて
                    清純で濁りがなくて、ため息が出る程なんだけど
                    そんな美しい音色で
                    ダイナミックにシベリウスを演奏されちゃうと
                    悶絶する。

                    第1楽章も素晴らしかったけれど
                    第2楽章の低音からの入りが、なんというイケメンな演奏。
                    オーケストラも低弦がバッチリ効いていて
                    透明感あるのに厚みがあって素晴らしい。

                    ミッコ・フランクは時々椅子に座りながら
                    でも、ほとんどは立って
                    なんだか時々、ソリストを指揮しているように見えるのだが・・・
                    (だって第1バイオリン、そこ演奏するところじゃないよね?
                     なのに、ソリストが立っている第1バイオリン向いて指揮してるんだもん)

                    バイオリン苦手だし
                    シベリウスのバイオリン協奏曲も苦手だった筈なのに
                    なんだか、この演奏、むちゃくちゃ萌える。
                    透明な美と多彩なダイナミックの見事な融合。
                    あ〜、もう、単純に、すかっと爽やかで気持ちが良い。

                    見た目も音もこの上なく美しいハーンが
                    アンコールを大サービスで2曲。ああああ、悶える。

                    後半、ベートーベンの交響曲5番。
                    ベートーベンの交響曲5番と言えば
                    どちらかと言うと有名過ぎて
                    意外にナマで聴く機会は少ない。
                    (頻繁に演奏されるのは3番と7番だと思う)

                    指揮者によってバッチリ違う5番だが

                    おおお、ミッコ・フランクの5番
                    意外と伝統的。
                    ピリオド奏法でもなく、あくまでもモダン・オーケストラで
                    かっ飛ばしテンポではなく
                    かと言って遅いわけでもない
                    中庸で正統的な感じで攻めてくる。

                    最近、変わったベートーベン解釈も多いので
                    こういう、あくまでも端正で正統的な演奏って
                    却って新鮮に聴こえてくる。

                    それに、低音がバッチリ効いていて
                    スタッカート続きの流れの後ろに
                    しっかり継続するメロディ・ラインが出来ていて
                    あくまでも音楽的。
                    ダイナミックでワイルドなのに、エレガンスを失っていない。

                    テンポ設定が絶妙で
                    ダイナミックさと音楽性とが
                    ちょうどソコでぴったり合う、というこの上ないバランス。

                    オーケストラ、木管が巧いのはそれまでの演奏でわかっていたが
                    ビオラのアンサンブルと音色の温かさが群を抜いてる。
                    チェロとコントラバスの低弦の厚みのある響きもチャーミング。

                    こうやって舞台のオーケストラを真上から見ながら
                    (いやあの、いつもは全くオーケストラ見えない席ばっかりだし)
                    楽器編成や、どこで何の楽器が演奏しているかを見ながら聴くと
                    ベートーベンの5番って、音色のレンジがむちゃくちゃ広い事に驚く。
                    (クラシック・オタクの皆さまは、何をいまさら、という感じでしょうけど)

                    ミッコ・フランクは、自分で床に置いた椅子を無視しまくって
                    無駄な動きはないのに
                    実に情熱的に振りまくっている。
                    いや、この人、こんなに熱い指揮者でしたか?

                    考えてみれば、このオーケストラ
                    チョン・ミョンフンが首席だった頃に
                    何回かウィーンでも聴いていて
                    その度に、う〜ん、巧いオーケストラだ、と感心してたっけ。

                    チョン・ミョンフンの指揮のおかげかと思っていたら
                    ミッコ・フランクの指揮棒でも、同じように巧い。

                    なんか、こんなに素直に
                    しかも、むちゃくちゃダイナミックに
                    粗くならずに音楽的に演奏された5番って
                    すごいかもしれない。

                    掛け値なしにチャーミングで情熱的で音楽的で
                    ナマ音に飢えていた、というのはあるかもしれないけれど
                    素直に感激できる、すごく魅力的な演奏だった。

                    指揮台の上のベートーベンの下に
                    他の楽譜が見えたので
                    私の強力望遠鏡で真上から見たら
                    シベリウスの悲しきワルツだった。

                    ミッコ・フランク、拍手に応えて出て来て
                    指揮者の譜面台からベートーベンの5番を閉じて
                    その下のシベリウスを取り出し

                    客席に向かって、スコアを見せて
                    このスコア、いったい何?という素振りを見せて
                    シベリウス ワルツ・トリステ とアナウンス。

                    ミッコ・フランク、自分でキャラ作ってないか?(爆笑)

                    ワルツ・トリステはパーヴォ・ヤルヴィお得意の1曲なので
                    かなり何回もパーヴォ・ヤルヴィの指揮では聴いたけれど
                    ミッコ・フランクの音創りの方が
                    素直で正統的に聴こえる。
                    (パーヴォさんはワタクシ的感覚だと非常にモダン)

                    あ〜、このミッコ・フランクという指揮者
                    音楽的センス抜群で
                    スコアの読みも完璧なのに
                    加えて、僕、音楽好き好き好きという
                    何ともチャーミングな情熱が伝わってくる。

                    相変わらず見た目はパタリロそのもので
                    (註 私は鉄壁のパタリロ・ファンである!!!悪口ではない)
                    しかも光沢のあるピラピラの黒いゆったりしたシャツに
                    赤の裏地?がチラチラという不思議な衣装の指揮者だが
                    音楽に関しては、最も音楽的な指揮者の一人と言えるかもしれない。

                    あ〜、ホントに木曜日にグラーフェネックに来られる身分?になって
                    私は嬉しい \(^o^)/

                    むちゃくちゃ高揚して楽しい気分で
                    雨の高速道路を70キロ走って帰って来た私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    せっかく作ったロゴなので、もう1回使わせて下さい(笑)
                    今日はあちこちで車の事故が多くて
                    渋滞が凄かったけれど、時間に余裕を持って来たので間に合った。
                    午後、ちょっと走ったら、高速道路への入り口が事故で閉鎖されていて
                    その渋滞に巻き込まれてえらい目にあったけど。
                    ウィーン市内、車で走るもんじゃないですね。どこも渋滞で東京と変わらんわ。

                    カール・チェルニー

                    0
                      あっ、そこのピアノ習っているお嬢さん
                      タイトル見ただけで逃げないで下さい・・・

                      訳あって、カール・チェルニーの研究書とか読む羽目になって
                      読んでみたら、ちょっとハマってしまって f^_^;)
                      チェルニーの墓参りをして来た。

                      ツィッターには挙げたのだが
                      改めてここで・・・カール・チェルニーのお墓。



                      チェルニーが亡くなった時には
                      まだ中央墓地はなかったので
                      後で、栄誉墓地に移されたのだが
                      お花でも・・・・と思ったら
                      花屋さんが閉まっていて
                      隣の蝋燭屋さんで、蓋付き(外に置くから)の蝋燭を買って
                      感謝を込めて立てて来た。

                      カール・チェルニーについての
                      スタンダードな研究書としては
                      ドイツ・ケルンのピアニストのグレーテ・ヴェーマイヤーのものがある。



                      1983年に出版されたこの本の19ページ曰く

                      Czerny war als Lehrer gewiß kein Sadist, seine Empfehlungen für das
                      Unterricht sind ausgesprochen human und gütig.

                      教師としてのチェルニーがサディストではなかったのは間違いない。
                      彼の教育のアドバイスは非常に人間的で良きものであった。
                      (意訳です。文責なしね!)

                      ・・・研究者に「サディストじゃない」とか
                      わざわざ言われなければならないチェルニーって
                      なんてかわいそう(涙)

                      結婚もせず、まるで隠遁生活をするかのように
                      静かに生きたカール・チェルニーは
                      1857年、ウィーンのステファン寺院近くの住居で亡くなっている。

                      死の数年前に書かれた
                      Erinnerungen aus meinem Leben (私の人生の思い出)
                      という文章は

                      あ〜、もう、涙なしには読めません。

                      ボヘミアの小さな村に生まれたお父さんは
                      音楽の教師として質素に生きて来て
                      チェルニーの才能に気がついて
                      でも、お金がなくて、10歳でベートーベンの元に弟子入りさせた。

                      それまでの教育も、レッスン費用を払う余裕のない学生から
                      ピアノ・レッスンの代わりに、イタリア語やフランス語を
                      教えてもらっていたという。

                      1802年にベートーベンが交響曲1番と2番のコンサートをした際に
                      11歳にして、オーケストレーションがどうなっているか興味を持ち
                      自分でオーケストラ・スコアを起こしたという天才である。

                      チェルニーは13歳頃から、既にお父さんを手伝って
                      ピアノ教師として仕事をしていた。
                      自分のピアノには、旅するヴィルトゥオーゾのような華やかさはない、と
                      1806年(17歳!)からピアノ教師に専念。

                      ここら辺、本当に何というか、堅実で正直で慎ましやかで
                      自慢っぽいところが一切なくて
                      淡々と書いているのが、もうハートにキュンキュン来る。

                      朝8時から夜の8時まで、20年以上にわたり
                      45歳で教師を辞めるまで、そういう生活をしていた。

                      しかもこの部分だって

                      Etwa 15 Jahre war ich alt, als ich (1806) anfing, selber Unterricht zu geben,
                      und der Zufall wollte, daß ich bald einige talentvolle Schüler erhielt […].
                      Diese verschaffte mit gleich in den ersten Jahren meiner Laufbahn
                      als Lehrer einen bedeutenden Ruf,
                      und bald waren alle Tagesstunden besetzt […].

                      ・・・これ、何と謙遜した書き方なんですか!!!
                      普通だったら、俺の教え方が上手くて、生徒が上達して、とか書くところを
                      偶然にも、何人か才能ある生徒が来て・・・・って。
                      (あ〜、すみません、面倒なので翻訳しませんが f^_^;)

                      しかも、このお金は、生活費として
                      すべて、お世話になった親に渡していたのだそうだ。

                      ベートーベンと出会った時の印象とか
                      フランツ・リストを生徒として取った時の事とか
                      簡素なドイツ語で、淡々と綴られる回想記は
                      チェルニーの、奢らない誠実な人柄を伝えて来る。

                      晩年は病気のために閉じこもりきりになり
                      亡くなった後の財産は、家政婦とその兄弟に一部を譲り
                      後は、すべて寄付したと言う。

                      別の研究書にある肖像画は
                      1845年頃に描かれたウィーン楽友協会所蔵の絵。



                      すみません、ワタシ、本当にメガネ男子に弱いんです。
                      ・・・って、あんまり関係ないか。

                      何を言いたかったか、自分でもわからないのだが
                      カール・チェルニーの練習曲って
                      誰でも子供の頃に、げっそりしながら演奏させられるじゃないですか。

                      私も小学校の頃は大嫌いだったんだけど
                      大人になって、もう一度紐解いてみると
                      実に目的に適った、よく出来た曲が多くて
                      ちょっと驚いているところ。

                      まぁ、本当に実際に会ってみたら
                      ファザコン・マザコンの鬼教師だったのかもしれないけれど(笑)

                      チェルニーに悶えてます、と言うと
                      危ない人を見るような目つきで見られて
                      この人大丈夫?と思われる誤解を解きたくて
                      ついつい、こんな記事を書いちゃいました
                      という私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      へへへ、ちょっとオリジナルを作成してみました (^^)v

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