Wiener Staatsballett/Wiener Staatsoper
2019年12月29日 19時〜21時30分
LE CORSAIRE
Ballett in drei Akten
振付 Manuel Legris
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
ドラマツルギー Manuel Legris, Jean-François Vazelle
音楽 Adolphe Adam u.a. ausgewählt von Manuel Legris und
zusammengestellt von Igor Zapravdin
指揮 Valery Ovsyanikov
Conrad : Jakob Feyferlik
Médura : Olga Esina
Gulnare : Madison Young*
Lanquedem : Leonardo Basílio
Birbanto : Davide Dato
Zulméa : Ioanna Avraam
Seyd Pascha : Alexis Forabosco
Drei Odalisken : Sveva Gargiulo, Fiona McGee, Rikako Shibamoto
Korsaren: Giovanni Cusin, Darius Gramada*, Gaspare Li Mandri,
Tristan Ridel, James Stephens, Andrey Teterin, Navrin Tunbull,
Arne Vandervelde
Pas des Forbans: Erika Kováčová, Iulia Tcaciuc, Marian Furnica, Andrey Teterin
Walzer: Anita Manolova, Suzan Oppermann, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman
2019年最後のナイト・ライフに
むちゃくちゃ素晴らしい舞台を観てしまい
感動に次ぐ感動で、言葉に詰まっているところ。
オルガとヤコブの演技が
ますます熱を帯びて
まさに、愛が深まったという感じ(友人の名言)
オルガさまの神々しさはそのままなのだが
ヤコブ、いや、コンラートに向ける眼差しの優しさ
肩より上のリフトのまま
コンラートにキスする、あのドキドキのアクロバットが
アクロバットに見えず、とことん自然に見える凄さ。
ヤコブも、プリンシパル任命の後
どんどん貫禄を増して来て
もともとの恵まれた体型とイケメンぶりに加えて
大技がバンバン決まるのが気持ち良い。
技の後の静止も、この上なく美しくキメて
本当に素晴らしいダンサーになって来た。
短期間でここまで伸びるという事は
まだ伸びしろのあるダンサーで
そのポテンシャルを考えるとワクワクする。
さて、今回の目玉は何と言っても
マディソンのグイナーレのデビュー!!!!!!
もともと、コールドで入った時から
その美少女ぶりと
キレキレのダンスと、理想的なスタイルで
どこに入っていても、ピカッと輝くようなダンサーで
今回は主役級の大役にアサイン ❤
登場シーンの、花がパッと咲いたような
舞台に天使が降り立ったような
絵本か、コミックか
いや、そこらへんのバレエ・コミックを
すべてなぎ倒しにして
現実の方が美しいという事を見せつけるようなシーン。
こんなの、本当に信じられない。
これを現実に観ていられるという幸運が信じられない。
あの難しい役を
(しかも、なにそれ?と時々言いたいオーケストラに合わせて)
落ち着いて、しっかりと短期間で躍り込んだマディソン。
ランデケム役のレオナルドのサポートでのピルエットが
一瞬、ぐらついて、ポワントが下がった時には
ドキッとしたが
そこで落ち込んだり、動揺したりする事なく
最後の、あの、超むずいソロを、見事に踊ってくれた。
マディソンばんざい \(^^)/
いや〜、怪我がなくて本当に良かった。
そして、あのメンタルの強さ・・・
確かに、そこまで精神的に強くなければ
プロのダンサーにはなれないのだろうが
あの若さで(まだ20代前半のはず)
そこまで成熟していて
これからの伸びしろもある、という
まぁ、すごい天才が出て来たわ。
しかも、第3幕でのパシャとのやり取りの色っぽさ。
本当に色っぽいのだ。
もともとマディソンって
珍しく、コンクール用の張り付いたバレエ・ダンサー特有の笑顔が
ほとんど舞台で見えないダンサーで
どちらかと言えば、クール・ビューティ・タイプの表情なのに
あまりに美少女なので
不自然な笑顔なんか不要です、というタイプなのだが
パシャを誘惑したり
他の女性にちょっと嫉妬しちゃったりと言うのが
ほとんど表情を変えないのに(クール・ビューティだから)
そのしぐさ一つ一つが色っぽい。
全身から発散する色気のオーラ(すみません下品な表現で)
いや、身体そのものが、劇的に喋るという稀有なタイプ。
ナターシャがこの役を踊ると
色っぽいけれど、キュートさが勝る。
マディソンは、キュートさがまた違う。
突出した美少女なのだが
不自然に演出した、これ見よがしのキュートさがゼロで
しかも、ドヤ顔もゼロで
驚くばかりに淡々としているのに
でもオーラが凄いのだ。
あれは天性のものだね、きっと。
本人のバレエに対しての努力は
そりゃすごいだろうけれど
演技とかに関しては
本当に自然に出来てしまうタイプに見える。
ここまで魅力的なダンサーが
副主人公に入ってしまうと
そりゃ、主人公はオルガさまでなければ釣り合いが取れないわ。
(すみません、他のプリンシパルに非常に失礼な発言である事は承知してます)
あそこまでキュートさ、初々しさ
日本の美少女アニメをぶっ飛ばすようなリアル美少女が踊って
それに一歩もひけを取っていないどころか
ますます、その美しさ、ノーブルさ
悲劇性、愛情、たおやかさでオーラを放ちまくるオルガさま。
だってもう、一つ一つのパの完成度が尋常じゃないもん。
完璧な技で、フェッテだって一点から全く動かず
そのバランスの見事さに安定性
最後のアラベスクでキマるところは
ほとんど歌舞伎の見得に近いものがある。
(あのポーズで、あれだけ長く安定していられるというのが・・・)
他のダンサーだって
技術的にオルガさまと同等のダンサーはいる。
けれど
オルガさまの持っている
あの透明感とノーブルさの輝きは
本当にオルガさま特有のものだ。
お母さんになったら、おばさん化するかも、と
産休中に心配していたのだが
お母さんになったら
ますます演技力が増して
以前の悲劇オーラだけというタイプから
輝くような笑顔まで出来るようになって
本当にオルガさまの成長を
ずっと見る事が出来る幸福を
しみじみと噛み締めているところ・・・
ランデケム役のレオナルドは
背も高いし、技術もあるし
本当は王子さまタイプなのだが
何となく、ボケッとした感じがあって
(いや、それが持ち味なんだけどさ)
第2幕で
睡眠薬を取り出して
蓋を取ってから
バラを出して、そこに睡眠薬を振りかけるという
何と言う事のないシーンなのに
何故にこのダンサーは
最初にバラの花を取り出すかね?
その後に睡眠薬のボトルを取り出したので
両手が塞がってしまい
キャップ取らずに睡眠薬を振りかけるという
かなり間抜けなシーンと化したのは
まぁ、細かい事だから良いけど
ちょっと大笑いしそうになった。
第2幕って、例えば
睡眠薬で眠ったコンラートに
ナイフで襲い掛かろうとするビルバントを止めて
ナイフを奪って、ビルバントに斬りつけて
怪我をさせた直後に
ビルバントが顔を隠している布を剥ぎ取るという
非常に短い時間で、様々な動作をしなければならないところがあるのだが
まぁ、オルガさまは余裕でこの演技をこなすが
レオナルドだったら混乱して無理かも、と妄想してしまう。
ダンスは掴む空間も大きくてダイナミックで
本番に強いダンサーって感じはするし
ちょっと大ボケのところが
また、独特の味を出しているのだが(笑)
ビルバントのダヴィデだが
ズルメア役のイオアンナと、最強のカップル。
小柄で運動神経バツグンのダンサー2人のデュエットは
動きは早いし
飛び込むジャンプとキャッチの距離がものすごく長くて
技の一つ一つが、キリッとピッタリ嵌って
まぁ、小気味良い事、この上ない。
オダリスクのスヴェヴァが、やっぱりむちゃ良い。
このダンサーの持っている陽のオーラって強いなぁ。
それに、スヴェヴァのダンスって
観ていて、なんだか、こちらも幸せになる。
芝本梨花子さんのソロも美しい。
フィオナはテクニックはあるし華やかなのだが
フィオナの体型ってチュチュが似合わない。
こういうものは、持って生まれたもので
本当にその意味では、バレエほど残酷な芸術はないだろう。
今年最後の演目が
これで良かった💘
という事で
今年も色々とお世話になりました。
来年も頑張りますので(何を?(笑))
また、宜しくお願い申し上げます
・・・と、一応型どおりの挨拶で濁す卑怯なワタシに
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
みなさま、どうぞ良い新年をお迎え下さい。
年末・年始はそこそこ仕事で
1月7日から、またまたハードな日常が
ついでにテスト付きで戻ってくるし(汗)
誰も興味のない日常の細々した記事を書くかもしれないけれど
もし、日常コマゴマがなければ
1月5日が初コンサート行きの予定です。
(1月3日の「海賊」のチケットは持っていたのだが
やむを得ぬ仕事のため行けない・・・う、う、う・・・)
2019年12月29日 19時〜21時30分
LE CORSAIRE
Ballett in drei Akten
振付 Manuel Legris
舞台・衣装 Luisa Spinatelli
照明 Marion Hewlett
ドラマツルギー Manuel Legris, Jean-François Vazelle
音楽 Adolphe Adam u.a. ausgewählt von Manuel Legris und
zusammengestellt von Igor Zapravdin
指揮 Valery Ovsyanikov
Conrad : Jakob Feyferlik
Médura : Olga Esina
Gulnare : Madison Young*
Lanquedem : Leonardo Basílio
Birbanto : Davide Dato
Zulméa : Ioanna Avraam
Seyd Pascha : Alexis Forabosco
Drei Odalisken : Sveva Gargiulo, Fiona McGee, Rikako Shibamoto
Korsaren: Giovanni Cusin, Darius Gramada*, Gaspare Li Mandri,
Tristan Ridel, James Stephens, Andrey Teterin, Navrin Tunbull,
Arne Vandervelde
Pas des Forbans: Erika Kováčová, Iulia Tcaciuc, Marian Furnica, Andrey Teterin
Walzer: Anita Manolova, Suzan Oppermann, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman
2019年最後のナイト・ライフに
むちゃくちゃ素晴らしい舞台を観てしまい
感動に次ぐ感動で、言葉に詰まっているところ。
オルガとヤコブの演技が
ますます熱を帯びて
まさに、愛が深まったという感じ(友人の名言)
オルガさまの神々しさはそのままなのだが
ヤコブ、いや、コンラートに向ける眼差しの優しさ
肩より上のリフトのまま
コンラートにキスする、あのドキドキのアクロバットが
アクロバットに見えず、とことん自然に見える凄さ。
ヤコブも、プリンシパル任命の後
どんどん貫禄を増して来て
もともとの恵まれた体型とイケメンぶりに加えて
大技がバンバン決まるのが気持ち良い。
技の後の静止も、この上なく美しくキメて
本当に素晴らしいダンサーになって来た。
短期間でここまで伸びるという事は
まだ伸びしろのあるダンサーで
そのポテンシャルを考えるとワクワクする。
さて、今回の目玉は何と言っても
マディソンのグイナーレのデビュー!!!!!!
もともと、コールドで入った時から
その美少女ぶりと
キレキレのダンスと、理想的なスタイルで
どこに入っていても、ピカッと輝くようなダンサーで
今回は主役級の大役にアサイン ❤
登場シーンの、花がパッと咲いたような
舞台に天使が降り立ったような
絵本か、コミックか
いや、そこらへんのバレエ・コミックを
すべてなぎ倒しにして
現実の方が美しいという事を見せつけるようなシーン。
こんなの、本当に信じられない。
これを現実に観ていられるという幸運が信じられない。
あの難しい役を
(しかも、なにそれ?と時々言いたいオーケストラに合わせて)
落ち着いて、しっかりと短期間で躍り込んだマディソン。
ランデケム役のレオナルドのサポートでのピルエットが
一瞬、ぐらついて、ポワントが下がった時には
ドキッとしたが
そこで落ち込んだり、動揺したりする事なく
最後の、あの、超むずいソロを、見事に踊ってくれた。
マディソンばんざい \(^^)/
いや〜、怪我がなくて本当に良かった。
そして、あのメンタルの強さ・・・
確かに、そこまで精神的に強くなければ
プロのダンサーにはなれないのだろうが
あの若さで(まだ20代前半のはず)
そこまで成熟していて
これからの伸びしろもある、という
まぁ、すごい天才が出て来たわ。
しかも、第3幕でのパシャとのやり取りの色っぽさ。
本当に色っぽいのだ。
もともとマディソンって
珍しく、コンクール用の張り付いたバレエ・ダンサー特有の笑顔が
ほとんど舞台で見えないダンサーで
どちらかと言えば、クール・ビューティ・タイプの表情なのに
あまりに美少女なので
不自然な笑顔なんか不要です、というタイプなのだが
パシャを誘惑したり
他の女性にちょっと嫉妬しちゃったりと言うのが
ほとんど表情を変えないのに(クール・ビューティだから)
そのしぐさ一つ一つが色っぽい。
全身から発散する色気のオーラ(すみません下品な表現で)
いや、身体そのものが、劇的に喋るという稀有なタイプ。
ナターシャがこの役を踊ると
色っぽいけれど、キュートさが勝る。
マディソンは、キュートさがまた違う。
突出した美少女なのだが
不自然に演出した、これ見よがしのキュートさがゼロで
しかも、ドヤ顔もゼロで
驚くばかりに淡々としているのに
でもオーラが凄いのだ。
あれは天性のものだね、きっと。
本人のバレエに対しての努力は
そりゃすごいだろうけれど
演技とかに関しては
本当に自然に出来てしまうタイプに見える。
ここまで魅力的なダンサーが
副主人公に入ってしまうと
そりゃ、主人公はオルガさまでなければ釣り合いが取れないわ。
(すみません、他のプリンシパルに非常に失礼な発言である事は承知してます)
あそこまでキュートさ、初々しさ
日本の美少女アニメをぶっ飛ばすようなリアル美少女が踊って
それに一歩もひけを取っていないどころか
ますます、その美しさ、ノーブルさ
悲劇性、愛情、たおやかさでオーラを放ちまくるオルガさま。
だってもう、一つ一つのパの完成度が尋常じゃないもん。
完璧な技で、フェッテだって一点から全く動かず
そのバランスの見事さに安定性
最後のアラベスクでキマるところは
ほとんど歌舞伎の見得に近いものがある。
(あのポーズで、あれだけ長く安定していられるというのが・・・)
他のダンサーだって
技術的にオルガさまと同等のダンサーはいる。
けれど
オルガさまの持っている
あの透明感とノーブルさの輝きは
本当にオルガさま特有のものだ。
お母さんになったら、おばさん化するかも、と
産休中に心配していたのだが
お母さんになったら
ますます演技力が増して
以前の悲劇オーラだけというタイプから
輝くような笑顔まで出来るようになって
本当にオルガさまの成長を
ずっと見る事が出来る幸福を
しみじみと噛み締めているところ・・・
ランデケム役のレオナルドは
背も高いし、技術もあるし
本当は王子さまタイプなのだが
何となく、ボケッとした感じがあって
(いや、それが持ち味なんだけどさ)
第2幕で
睡眠薬を取り出して
蓋を取ってから
バラを出して、そこに睡眠薬を振りかけるという
何と言う事のないシーンなのに
何故にこのダンサーは
最初にバラの花を取り出すかね?
その後に睡眠薬のボトルを取り出したので
両手が塞がってしまい
キャップ取らずに睡眠薬を振りかけるという
かなり間抜けなシーンと化したのは
まぁ、細かい事だから良いけど
ちょっと大笑いしそうになった。
第2幕って、例えば
睡眠薬で眠ったコンラートに
ナイフで襲い掛かろうとするビルバントを止めて
ナイフを奪って、ビルバントに斬りつけて
怪我をさせた直後に
ビルバントが顔を隠している布を剥ぎ取るという
非常に短い時間で、様々な動作をしなければならないところがあるのだが
まぁ、オルガさまは余裕でこの演技をこなすが
レオナルドだったら混乱して無理かも、と妄想してしまう。
ダンスは掴む空間も大きくてダイナミックで
本番に強いダンサーって感じはするし
ちょっと大ボケのところが
また、独特の味を出しているのだが(笑)
ビルバントのダヴィデだが
ズルメア役のイオアンナと、最強のカップル。
小柄で運動神経バツグンのダンサー2人のデュエットは
動きは早いし
飛び込むジャンプとキャッチの距離がものすごく長くて
技の一つ一つが、キリッとピッタリ嵌って
まぁ、小気味良い事、この上ない。
オダリスクのスヴェヴァが、やっぱりむちゃ良い。
このダンサーの持っている陽のオーラって強いなぁ。
それに、スヴェヴァのダンスって
観ていて、なんだか、こちらも幸せになる。
芝本梨花子さんのソロも美しい。
フィオナはテクニックはあるし華やかなのだが
フィオナの体型ってチュチュが似合わない。
こういうものは、持って生まれたもので
本当にその意味では、バレエほど残酷な芸術はないだろう。
今年最後の演目が
これで良かった💘
という事で
今年も色々とお世話になりました。
来年も頑張りますので(何を?(笑))
また、宜しくお願い申し上げます
・・・と、一応型どおりの挨拶で濁す卑怯なワタシに
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
みなさま、どうぞ良い新年をお迎え下さい。
年末・年始はそこそこ仕事で
1月7日から、またまたハードな日常が
ついでにテスト付きで戻ってくるし(汗)
誰も興味のない日常の細々した記事を書くかもしれないけれど
もし、日常コマゴマがなければ
1月5日が初コンサート行きの予定です。
(1月3日の「海賊」のチケットは持っていたのだが
やむを得ぬ仕事のため行けない・・・う、う、う・・・)