Musikverein Großer Saal 2019年10月31日 19時30分〜22時
Pittsburgh Symphony Orchestra
ピアノ Igor Levit
指揮 Manfred Honeck
Mason Bates (*1977)
„Resurrexit“ für Orchester (EA)
Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
Konzert für Klavier und Orchester Es-Dur, KV 482
Dmitrij Schostakowitsch (1906-1975)
Symphonie Nr. 5, op. 47
遅くなってしまって、2日前のコンサートなので
ちょっと記憶がかなり薄れているのだが(記憶力ゼロ・・・)
ピッツバーグ交響楽団とマンフレッド・ホーネックの1日目。
最初はメイソン・ベイツの新曲のオーストリア初演。
この今年42歳の作曲家、経歴を読むと
子供の頃から作曲を開始して
アーノルド・シェーンベルクの弟子だった先生につき
16歳の時の作品はコンサートで演奏され
コロンビア大学で英文学でバチュラー
ジュリアードの作曲でマスター
カリフォルニア大学バークレー校で作曲でドクターを取って
サンフランシスコやオークランドのクラブでDJして稼いでいたという
天才肌の作曲家で、知識とかもむちゃくちゃありそう(笑)
で、この「復活」という曲だが
マンフレッド・ホーネックの60歳の誕生日を記念して
ピッツバーグ交響楽団が、この作曲家に依頼した曲だそうだ。
もちろん、初演はこのオーケストラがホーネックと行なった。
で、この曲、面白い。
何というか、独りよがりになっていなくて
ちゃんと伝統的な音楽っぽく聴こえるんだけど
使ってる作曲技法のバリエーションが半端じゃない!!!
いや、今日の大学の音楽分析で
バルトークとカゼラとメシアンにいたく感激して来たから
ますます感じるのかもしれないけれど
これだけ様々な作曲技法を1曲にぶち込みながら
その統一性とドラマを語る力が凄まじい。
一応、聴きやすいとは言え現代曲なので
わざとらしい咳き込みや小声でのお喋りが避けられないのがツライが。
モーツァルトのピアノ協奏曲
ピアニストはイゴール・レヴィットで
このピアニストのピアノ、むちゃくちゃ繊細。
音色が多彩で
バリバリと弾くのではなくて
音色の魅力だけで聴かせてしまうところがある。
カデンツは大きなiPadを譜面台に立てて弾いていたけれど
誰のカデンツだったんだろう?
(モーツァルトのカデンツは残っていない。
かなり技巧的なカデンツだった)
モーツァルト苦手だし(すみません)
レヴィットも、ものすごく繊細で
美しさをとことん追求するタイプなので
私はちょっと苦手(ワタシ自身が大雑把なので・・・)
アンコール曲も、派手で技巧的な曲で脅かすのではなく
本当に繊細に音色だけで聴かせてくれた。
後半、ショスタコーヴィッチの交響曲5番。
うははははははは
ホーネック、派手にぶち噛ませたぜ。
すごいダイナミックと
テンポの変化に富んでいて
語る力がすごい。
テンポがあまりに自由自在過ぎて
時々ズレるし
あまりのピアニッシモに音の取りこぼしもあったし
アジア系コンマスは
身体を振り回して情熱的に演奏して
オーケストラをひっぱって行くのだが
ただソロは(以下省略)
ものすごくドラマチックで派手なショスタコーヴィッチ。
まぁ、5番なんて、そんなものかもしれないが
普通の演奏に輪をかけて
ドラマチックさが強調されていて
ダイナミックスもテンポのチェンジも
ともかく、すごい頻度である。
しかも、アメリカのオーケストラらしく
音もでかい(笑)
近くにいた女性は時々、耳を押さえていたけれど
10番はともかくとして
5番で耳を押さえたくなる、というのは
どの位の音量でバリバリ弾いたか、推測がつくというものである。
時々、普通には強調しないところを
バッチリと出して来るので
あら、こんなところ、こういう風にも聴こえるんだ
という新しい発見もあり
しかも、あれだけ音量を上げながら
曲の音響そのものが、音の団子にならなかったのは
さすがにホーネックというか、いや、驚いた。
かなり長いプログラムだったのだが
譜面台見たら、他の楽譜が乗っていたので
アンコールあるか?とドキドキ。
ありました、しかも
サティのジムノペディ1番のオーケストラ編曲版。
誰だ、あれをオーケストレーションした奴は!!
だって、あまりに素晴らしかったのだ。
最初のモチーフの後に
シンバルが最小のピアニッシモで入ってくるんだけど
これが、背筋ゾクゾクの音響効果で
ひええええ、こんなのアリ???
むちゃ楽しかった。
アメリカのオーケストラなので
コンサート前に全員が舞台で
好き勝手なところを練習していて
ポリフォニーの偶然性現代音楽を聞かされても
(ジョン・ケージが喜びそうだ(笑))
それでも、このオーケストラ、面白い
・・・というより、ホーネック(兄)が面白いのかも
と、いたく感激した私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
Pittsburgh Symphony Orchestra
ピアノ Igor Levit
指揮 Manfred Honeck
Mason Bates (*1977)
„Resurrexit“ für Orchester (EA)
Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
Konzert für Klavier und Orchester Es-Dur, KV 482
Dmitrij Schostakowitsch (1906-1975)
Symphonie Nr. 5, op. 47
遅くなってしまって、2日前のコンサートなので
ちょっと記憶がかなり薄れているのだが(記憶力ゼロ・・・)
ピッツバーグ交響楽団とマンフレッド・ホーネックの1日目。
最初はメイソン・ベイツの新曲のオーストリア初演。
この今年42歳の作曲家、経歴を読むと
子供の頃から作曲を開始して
アーノルド・シェーンベルクの弟子だった先生につき
16歳の時の作品はコンサートで演奏され
コロンビア大学で英文学でバチュラー
ジュリアードの作曲でマスター
カリフォルニア大学バークレー校で作曲でドクターを取って
サンフランシスコやオークランドのクラブでDJして稼いでいたという
天才肌の作曲家で、知識とかもむちゃくちゃありそう(笑)
で、この「復活」という曲だが
マンフレッド・ホーネックの60歳の誕生日を記念して
ピッツバーグ交響楽団が、この作曲家に依頼した曲だそうだ。
もちろん、初演はこのオーケストラがホーネックと行なった。
で、この曲、面白い。
何というか、独りよがりになっていなくて
ちゃんと伝統的な音楽っぽく聴こえるんだけど
使ってる作曲技法のバリエーションが半端じゃない!!!
いや、今日の大学の音楽分析で
バルトークとカゼラとメシアンにいたく感激して来たから
ますます感じるのかもしれないけれど
これだけ様々な作曲技法を1曲にぶち込みながら
その統一性とドラマを語る力が凄まじい。
一応、聴きやすいとは言え現代曲なので
わざとらしい咳き込みや小声でのお喋りが避けられないのがツライが。
モーツァルトのピアノ協奏曲
ピアニストはイゴール・レヴィットで
このピアニストのピアノ、むちゃくちゃ繊細。
音色が多彩で
バリバリと弾くのではなくて
音色の魅力だけで聴かせてしまうところがある。
カデンツは大きなiPadを譜面台に立てて弾いていたけれど
誰のカデンツだったんだろう?
(モーツァルトのカデンツは残っていない。
かなり技巧的なカデンツだった)
モーツァルト苦手だし(すみません)
レヴィットも、ものすごく繊細で
美しさをとことん追求するタイプなので
私はちょっと苦手(ワタシ自身が大雑把なので・・・)
アンコール曲も、派手で技巧的な曲で脅かすのではなく
本当に繊細に音色だけで聴かせてくれた。
後半、ショスタコーヴィッチの交響曲5番。
うははははははは
ホーネック、派手にぶち噛ませたぜ。
すごいダイナミックと
テンポの変化に富んでいて
語る力がすごい。
テンポがあまりに自由自在過ぎて
時々ズレるし
あまりのピアニッシモに音の取りこぼしもあったし
アジア系コンマスは
身体を振り回して情熱的に演奏して
オーケストラをひっぱって行くのだが
ただソロは(以下省略)
ものすごくドラマチックで派手なショスタコーヴィッチ。
まぁ、5番なんて、そんなものかもしれないが
普通の演奏に輪をかけて
ドラマチックさが強調されていて
ダイナミックスもテンポのチェンジも
ともかく、すごい頻度である。
しかも、アメリカのオーケストラらしく
音もでかい(笑)
近くにいた女性は時々、耳を押さえていたけれど
10番はともかくとして
5番で耳を押さえたくなる、というのは
どの位の音量でバリバリ弾いたか、推測がつくというものである。
時々、普通には強調しないところを
バッチリと出して来るので
あら、こんなところ、こういう風にも聴こえるんだ
という新しい発見もあり
しかも、あれだけ音量を上げながら
曲の音響そのものが、音の団子にならなかったのは
さすがにホーネックというか、いや、驚いた。
かなり長いプログラムだったのだが
譜面台見たら、他の楽譜が乗っていたので
アンコールあるか?とドキドキ。
ありました、しかも
サティのジムノペディ1番のオーケストラ編曲版。
誰だ、あれをオーケストレーションした奴は!!
だって、あまりに素晴らしかったのだ。
最初のモチーフの後に
シンバルが最小のピアニッシモで入ってくるんだけど
これが、背筋ゾクゾクの音響効果で
ひええええ、こんなのアリ???
むちゃ楽しかった。
アメリカのオーケストラなので
コンサート前に全員が舞台で
好き勝手なところを練習していて
ポリフォニーの偶然性現代音楽を聞かされても
(ジョン・ケージが喜びそうだ(笑))
それでも、このオーケストラ、面白い
・・・というより、ホーネック(兄)が面白いのかも
と、いたく感激した私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。