Georgskathedrale - Burg Wiener Neustadt
2019年6月29日 19時30分〜21時20分
„Welt der Musik in Bewegung“
Zu Ehren von Kaiser Maximilian I (1459-1519)
Sinfonisches Orchester MERKUR Wiener Neustadt
指揮 Willi Zwittkovits
Peter Fridecky
St. Georgs-Fanfare - Blechbläser Ensemble
Kees Schoonenbeek (*1947)
Canzona per Organo e Orchestra
(Orgel: Daniela Mohr)
Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
Ouvertüre zur Oper: Die Hochzeit des Figaro
Alessandro Rolla (1757-1841)
Concerto per Corno di Bassetto
(Bassethorn: Martin Ramharter)
Joseph Haydn (1732-1809)
Symphonie Nr. 104 „London“, 1. Satz
Franz Schubert (1797-1828)
Militär Marsch Nr. 1
Claude Bolling (*1930)
Suite for Cello, Jazz Piano Trio & Orchestra, Part 1
(Cello: Lisi Steindl, Piano: Elena Uzunova)
Johann Strauss II (1825-1899)
Stadt und Land
Ludwig van Beethoven / Franz Karl Ginzkey
Niederösterreichisches Landeshymne
大学で音楽学を専攻していても
(いや、専攻しているから特に・・・かもしれないが)
いわゆる「音楽家」はほとんどいないのだが
(音楽家になりたい人はウィーン音楽大学に行っている(笑))
シニア・クラブのメンバーには
ずっと趣味で音楽をやっている、という人も多い。
そういう同僚の1人が
住んでいるヴィーナー・ノイシュタットで
コンサートをする、というので
もう1人のシニア同僚を誘って、ヴィーナー・ノイシュタットに行って来た。
恥さらしだが、実はヴィーナー・ノイシュタットに行った事がなかった。
マリア・テレジア創立の軍隊アカデミー(エリート校)があって
バーベンベルク時代にリチャード獅子心王の身代金で
市の城壁を立てて
トルコ人の危険を避けてフリードリヒ3世が滞在していて
インスブルックに自分の墓所を作りながら
結局インスブルックには入れず、ヴェルスで亡くなった
マキシミリアン1世の遺体がある
・・・くらいしか知らない。
立派な城塞(フリードリヒ3世の居城)は
現在、マリア・テレジア・アカデミーが入っている。
入り口のところの石作りの急な階段を登ったところが
聖ゲオルク・カテドラル。
かなり広い立派なゴシックの建物で
ロマニスク様式が少し残っている印象。
調べてみたらフリードリヒ3世時代
もともと1440年に建築され、その後、何回かの破壊を経て
修築が行われた歴史のあるカテドラル。
正面の後期ゴシックのステンド・グラスに
フリードリヒ3世の AEIOU のロゴ(笑)があった。
この城塞でマキシミリアン1世も生まれたそうだ。
そして、インスブルックの墓所には入れず
この聖ゲオルク・カテドラルの祭壇のところに
遺体が安置されている。
心臓だけは取り出されて
ブリュージュ(ベルギー)にある
最愛の最初の妻、ブルグンドのマリアの棺に入っている。
(うおおおお、何とロマンティックな・・・)
さてコンサートは(有料である)
地元の人たち、オーケストラ・メンバーの友人・知人・親戚等で
大きなカテドラルが満杯になる程の人気。
このアマチュア・オーケストラは
商人組合の音楽の友の会のようなもののオーケストラで
135年の歴史があり
夏の始まりと、アドベント(待降節)の時の年2回
コンサートを行っているとの事。
今年はマキシミリアン没後500年という事で
低地オーストリア州の大きな展覧会もマキシミリアンがテーマ。
音楽史の教授が言っていたが
マキシミリアン研究はオーストリアが中心で
他のヨーロッパの国(ベルギー含む)は、あまり興味がないらしい。
・・・すみませんね、ローカルな皇帝で。
でも、この人の結婚政策で(息子・娘はスペイン、孫はハンガリーとチェコ)
ハプスブルク家の領地の拡大が歴史上初めて可能になったという
オーストリアの歴史では忘れてはならない人なのである。
プログラムは多岐にわたって
公式のコンサートっぽく
音楽の友の会の会長のご挨拶
演奏される曲の至極マジメな解説
最後に州知事代理のご挨拶に州歌の演奏と聴衆の合唱。
休憩時間なしの約2時間。
ファンファーレの後のご挨拶のさらにその後
オルガンとオーケストラの
現代音楽だけど、すごく伝統的な感じの曲。
さすがにカテドラルだけあって
オルガンの響きがとても効果的に響く。
この曲が終わったとたん
オーケストラの弦楽器のメンバーがいったん引っ込んだ。
曲目解説の人が
「今日は気温が高過ぎて(日中は35℃を越えた)
オルガンのパイプが熱くなってしまい
音が半音ほど上がったので
弦もそれに合わせて弾きました。
今、控え室で、普通の弦の音(440ヘルツかな・・)に合わせています」
あ〜、なるほど、確かに金管とかも気温が上がると
出てくる音が変わってくるから、オルガンもしかり、ってところ。
モーツァルトのフィガロの結婚序曲とか
ハイドンのロンドン・シンフォニーの1楽章とか
聴き慣れた曲については
カテドラルの音響が面白い。
残響が中途半端ではない。ウィーンの楽友協会の比じゃない。
真ん中あたりの席を同僚が確保しておいてくれたのだが
場所によってはエコーが聞こえたんじゃないかと思われるくらい
音が正に「お風呂」の中の感じ。
だから、知っている曲については
キレがなくて、もわあああんとした感じで耳に入ってくる。
比較的小編成のオーケストラとは言え
教会の中って、こういう音になるんだ、というのが却って新鮮。
ロッラの曲にはバセット・ホルンのソロ。
バセット・ホルンという楽器の名称は時々聞くけれど
どういう楽器だか具体的に知らなかった。
ホルンとか言うくせに、クラリネット属の楽器。
あまり使われる事のない、かわいそうな楽器らしい。
シューベルトの軍隊行進曲とか
ジャズ・ピアノとチェロのソロの入るジャズの曲
オーストリアには欠かせないヨハン・シュトラウス2世の後
州知事代理からのご挨拶(こういうのは決まったスピーチで面白くもない(笑))
州歌がベートーベンというのは初めて知った。
誘った同僚も低地オーストリア出身で
子供の頃に歌ったから覚えている、と喜んで歌っていた。
(私は学生時代にグラーツに留学したので
シュタイヤーマルクの州歌(の一部)はいまだに歌える(笑)
ウィーンには公式の州歌はない。非公式には美しき青きドナウらしい(爆笑))
コンサートの後、近くの僧院の中庭のレストランに入ったら
もう遅いから食事は出来ないよ、と言われ(まぁ、夜の9時半過ぎだったし)
そのまま同僚とソース(という村がある)のホイリゲに行って
23時過ぎまで、キノコのソテーに舌鼓を打ちながら
ぶどうジュースで盛り上がったナイト・ライフだった。
プロジェクトほったらかして遊び惚ける私に
どうぞお叱りの1クリックをよろしくお恵み下さいませ。
2019年6月29日 19時30分〜21時20分
„Welt der Musik in Bewegung“
Zu Ehren von Kaiser Maximilian I (1459-1519)
Sinfonisches Orchester MERKUR Wiener Neustadt
指揮 Willi Zwittkovits
Peter Fridecky
St. Georgs-Fanfare - Blechbläser Ensemble
Kees Schoonenbeek (*1947)
Canzona per Organo e Orchestra
(Orgel: Daniela Mohr)
Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
Ouvertüre zur Oper: Die Hochzeit des Figaro
Alessandro Rolla (1757-1841)
Concerto per Corno di Bassetto
(Bassethorn: Martin Ramharter)
Joseph Haydn (1732-1809)
Symphonie Nr. 104 „London“, 1. Satz
Franz Schubert (1797-1828)
Militär Marsch Nr. 1
Claude Bolling (*1930)
Suite for Cello, Jazz Piano Trio & Orchestra, Part 1
(Cello: Lisi Steindl, Piano: Elena Uzunova)
Johann Strauss II (1825-1899)
Stadt und Land
Ludwig van Beethoven / Franz Karl Ginzkey
Niederösterreichisches Landeshymne
大学で音楽学を専攻していても
(いや、専攻しているから特に・・・かもしれないが)
いわゆる「音楽家」はほとんどいないのだが
(音楽家になりたい人はウィーン音楽大学に行っている(笑))
シニア・クラブのメンバーには
ずっと趣味で音楽をやっている、という人も多い。
そういう同僚の1人が
住んでいるヴィーナー・ノイシュタットで
コンサートをする、というので
もう1人のシニア同僚を誘って、ヴィーナー・ノイシュタットに行って来た。
恥さらしだが、実はヴィーナー・ノイシュタットに行った事がなかった。
マリア・テレジア創立の軍隊アカデミー(エリート校)があって
バーベンベルク時代にリチャード獅子心王の身代金で
市の城壁を立てて
トルコ人の危険を避けてフリードリヒ3世が滞在していて
インスブルックに自分の墓所を作りながら
結局インスブルックには入れず、ヴェルスで亡くなった
マキシミリアン1世の遺体がある
・・・くらいしか知らない。
立派な城塞(フリードリヒ3世の居城)は
現在、マリア・テレジア・アカデミーが入っている。
入り口のところの石作りの急な階段を登ったところが
聖ゲオルク・カテドラル。
かなり広い立派なゴシックの建物で
ロマニスク様式が少し残っている印象。
調べてみたらフリードリヒ3世時代
もともと1440年に建築され、その後、何回かの破壊を経て
修築が行われた歴史のあるカテドラル。
正面の後期ゴシックのステンド・グラスに
フリードリヒ3世の AEIOU のロゴ(笑)があった。
この城塞でマキシミリアン1世も生まれたそうだ。
そして、インスブルックの墓所には入れず
この聖ゲオルク・カテドラルの祭壇のところに
遺体が安置されている。
心臓だけは取り出されて
ブリュージュ(ベルギー)にある
最愛の最初の妻、ブルグンドのマリアの棺に入っている。
(うおおおお、何とロマンティックな・・・)
さてコンサートは(有料である)
地元の人たち、オーケストラ・メンバーの友人・知人・親戚等で
大きなカテドラルが満杯になる程の人気。
このアマチュア・オーケストラは
商人組合の音楽の友の会のようなもののオーケストラで
135年の歴史があり
夏の始まりと、アドベント(待降節)の時の年2回
コンサートを行っているとの事。
今年はマキシミリアン没後500年という事で
低地オーストリア州の大きな展覧会もマキシミリアンがテーマ。
音楽史の教授が言っていたが
マキシミリアン研究はオーストリアが中心で
他のヨーロッパの国(ベルギー含む)は、あまり興味がないらしい。
・・・すみませんね、ローカルな皇帝で。
でも、この人の結婚政策で(息子・娘はスペイン、孫はハンガリーとチェコ)
ハプスブルク家の領地の拡大が歴史上初めて可能になったという
オーストリアの歴史では忘れてはならない人なのである。
プログラムは多岐にわたって
公式のコンサートっぽく
音楽の友の会の会長のご挨拶
演奏される曲の至極マジメな解説
最後に州知事代理のご挨拶に州歌の演奏と聴衆の合唱。
休憩時間なしの約2時間。
ファンファーレの後のご挨拶のさらにその後
オルガンとオーケストラの
現代音楽だけど、すごく伝統的な感じの曲。
さすがにカテドラルだけあって
オルガンの響きがとても効果的に響く。
この曲が終わったとたん
オーケストラの弦楽器のメンバーがいったん引っ込んだ。
曲目解説の人が
「今日は気温が高過ぎて(日中は35℃を越えた)
オルガンのパイプが熱くなってしまい
音が半音ほど上がったので
弦もそれに合わせて弾きました。
今、控え室で、普通の弦の音(440ヘルツかな・・)に合わせています」
あ〜、なるほど、確かに金管とかも気温が上がると
出てくる音が変わってくるから、オルガンもしかり、ってところ。
モーツァルトのフィガロの結婚序曲とか
ハイドンのロンドン・シンフォニーの1楽章とか
聴き慣れた曲については
カテドラルの音響が面白い。
残響が中途半端ではない。ウィーンの楽友協会の比じゃない。
真ん中あたりの席を同僚が確保しておいてくれたのだが
場所によってはエコーが聞こえたんじゃないかと思われるくらい
音が正に「お風呂」の中の感じ。
だから、知っている曲については
キレがなくて、もわあああんとした感じで耳に入ってくる。
比較的小編成のオーケストラとは言え
教会の中って、こういう音になるんだ、というのが却って新鮮。
ロッラの曲にはバセット・ホルンのソロ。
バセット・ホルンという楽器の名称は時々聞くけれど
どういう楽器だか具体的に知らなかった。
ホルンとか言うくせに、クラリネット属の楽器。
あまり使われる事のない、かわいそうな楽器らしい。
シューベルトの軍隊行進曲とか
ジャズ・ピアノとチェロのソロの入るジャズの曲
オーストリアには欠かせないヨハン・シュトラウス2世の後
州知事代理からのご挨拶(こういうのは決まったスピーチで面白くもない(笑))
州歌がベートーベンというのは初めて知った。
誘った同僚も低地オーストリア出身で
子供の頃に歌ったから覚えている、と喜んで歌っていた。
(私は学生時代にグラーツに留学したので
シュタイヤーマルクの州歌(の一部)はいまだに歌える(笑)
ウィーンには公式の州歌はない。非公式には美しき青きドナウらしい(爆笑))
コンサートの後、近くの僧院の中庭のレストランに入ったら
もう遅いから食事は出来ないよ、と言われ(まぁ、夜の9時半過ぎだったし)
そのまま同僚とソース(という村がある)のホイリゲに行って
23時過ぎまで、キノコのソテーに舌鼓を打ちながら
ぶどうジュースで盛り上がったナイト・ライフだった。
プロジェクトほったらかして遊び惚ける私に
どうぞお叱りの1クリックをよろしくお恵み下さいませ。