メルクール・シンフォニー・オーケストラ@ヴィーナー・ノイシュタット

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    Georgskathedrale - Burg Wiener Neustadt
    2019年6月29日 19時30分〜21時20分

    „Welt der Musik in Bewegung“
    Zu Ehren von Kaiser Maximilian I (1459-1519)
    Sinfonisches Orchester MERKUR Wiener Neustadt
    指揮 Willi Zwittkovits

    Peter Fridecky
    St. Georgs-Fanfare - Blechbläser Ensemble

    Kees Schoonenbeek (*1947)
    Canzona per Organo e Orchestra
    (Orgel: Daniela Mohr)

    Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
    Ouvertüre zur Oper: Die Hochzeit des Figaro

    Alessandro Rolla (1757-1841)
    Concerto per Corno di Bassetto
    (Bassethorn: Martin Ramharter)

    Joseph Haydn (1732-1809)
    Symphonie Nr. 104 „London“, 1. Satz

    Franz Schubert (1797-1828)
    Militär Marsch Nr. 1

    Claude Bolling (*1930)
    Suite for Cello, Jazz Piano Trio & Orchestra, Part 1
    (Cello: Lisi Steindl, Piano: Elena Uzunova)

    Johann Strauss II (1825-1899)
    Stadt und Land

    Ludwig van Beethoven / Franz Karl Ginzkey
    Niederösterreichisches Landeshymne

    大学で音楽学を専攻していても
    (いや、専攻しているから特に・・・かもしれないが)
    いわゆる「音楽家」はほとんどいないのだが
    (音楽家になりたい人はウィーン音楽大学に行っている(笑))
    シニア・クラブのメンバーには
    ずっと趣味で音楽をやっている、という人も多い。

    そういう同僚の1人が
    住んでいるヴィーナー・ノイシュタットで
    コンサートをする、というので
    もう1人のシニア同僚を誘って、ヴィーナー・ノイシュタットに行って来た。

    恥さらしだが、実はヴィーナー・ノイシュタットに行った事がなかった。
    マリア・テレジア創立の軍隊アカデミー(エリート校)があって
    バーベンベルク時代にリチャード獅子心王の身代金で
    市の城壁を立てて
    トルコ人の危険を避けてフリードリヒ3世が滞在していて
    インスブルックに自分の墓所を作りながら
    結局インスブルックには入れず、ヴェルスで亡くなった
    マキシミリアン1世の遺体がある
    ・・・くらいしか知らない。

    立派な城塞(フリードリヒ3世の居城)は
    現在、マリア・テレジア・アカデミーが入っている。
    入り口のところの石作りの急な階段を登ったところが
    聖ゲオルク・カテドラル。
    かなり広い立派なゴシックの建物で
    ロマニスク様式が少し残っている印象。

    調べてみたらフリードリヒ3世時代
    もともと1440年に建築され、その後、何回かの破壊を経て
    修築が行われた歴史のあるカテドラル。
    正面の後期ゴシックのステンド・グラスに
    フリードリヒ3世の AEIOU のロゴ(笑)があった。

    この城塞でマキシミリアン1世も生まれたそうだ。
    そして、インスブルックの墓所には入れず
    この聖ゲオルク・カテドラルの祭壇のところに
    遺体が安置されている。
    心臓だけは取り出されて
    ブリュージュ(ベルギー)にある
    最愛の最初の妻、ブルグンドのマリアの棺に入っている。
    (うおおおお、何とロマンティックな・・・)

    さてコンサートは(有料である)
    地元の人たち、オーケストラ・メンバーの友人・知人・親戚等で
    大きなカテドラルが満杯になる程の人気。
    このアマチュア・オーケストラは
    商人組合の音楽の友の会のようなもののオーケストラで
    135年の歴史があり
    夏の始まりと、アドベント(待降節)の時の年2回
    コンサートを行っているとの事。

    今年はマキシミリアン没後500年という事で
    低地オーストリア州の大きな展覧会もマキシミリアンがテーマ。
    音楽史の教授が言っていたが
    マキシミリアン研究はオーストリアが中心で
    他のヨーロッパの国(ベルギー含む)は、あまり興味がないらしい。
    ・・・すみませんね、ローカルな皇帝で。
    でも、この人の結婚政策で(息子・娘はスペイン、孫はハンガリーとチェコ)
    ハプスブルク家の領地の拡大が歴史上初めて可能になったという
    オーストリアの歴史では忘れてはならない人なのである。

    プログラムは多岐にわたって
    公式のコンサートっぽく
    音楽の友の会の会長のご挨拶
    演奏される曲の至極マジメな解説
    最後に州知事代理のご挨拶に州歌の演奏と聴衆の合唱。
    休憩時間なしの約2時間。

    ファンファーレの後のご挨拶のさらにその後
    オルガンとオーケストラの
    現代音楽だけど、すごく伝統的な感じの曲。
    さすがにカテドラルだけあって
    オルガンの響きがとても効果的に響く。

    この曲が終わったとたん
    オーケストラの弦楽器のメンバーがいったん引っ込んだ。
    曲目解説の人が
    「今日は気温が高過ぎて(日中は35℃を越えた)
     オルガンのパイプが熱くなってしまい
     音が半音ほど上がったので
     弦もそれに合わせて弾きました。
     今、控え室で、普通の弦の音(440ヘルツかな・・)に合わせています」
    あ〜、なるほど、確かに金管とかも気温が上がると
    出てくる音が変わってくるから、オルガンもしかり、ってところ。

    モーツァルトのフィガロの結婚序曲とか
    ハイドンのロンドン・シンフォニーの1楽章とか
    聴き慣れた曲については
    カテドラルの音響が面白い。

    残響が中途半端ではない。ウィーンの楽友協会の比じゃない。
    真ん中あたりの席を同僚が確保しておいてくれたのだが
    場所によってはエコーが聞こえたんじゃないかと思われるくらい
    音が正に「お風呂」の中の感じ。
    だから、知っている曲については
    キレがなくて、もわあああんとした感じで耳に入ってくる。
    比較的小編成のオーケストラとは言え
    教会の中って、こういう音になるんだ、というのが却って新鮮。

    ロッラの曲にはバセット・ホルンのソロ。
    バセット・ホルンという楽器の名称は時々聞くけれど
    どういう楽器だか具体的に知らなかった。
    ホルンとか言うくせに、クラリネット属の楽器。
    あまり使われる事のない、かわいそうな楽器らしい。

    シューベルトの軍隊行進曲とか
    ジャズ・ピアノとチェロのソロの入るジャズの曲
    オーストリアには欠かせないヨハン・シュトラウス2世の後
    州知事代理からのご挨拶(こういうのは決まったスピーチで面白くもない(笑))

    州歌がベートーベンというのは初めて知った。
    誘った同僚も低地オーストリア出身で
    子供の頃に歌ったから覚えている、と喜んで歌っていた。
    (私は学生時代にグラーツに留学したので
     シュタイヤーマルクの州歌(の一部)はいまだに歌える(笑)
     ウィーンには公式の州歌はない。非公式には美しき青きドナウらしい(爆笑))

    コンサートの後、近くの僧院の中庭のレストランに入ったら
    もう遅いから食事は出来ないよ、と言われ(まぁ、夜の9時半過ぎだったし)
    そのまま同僚とソース(という村がある)のホイリゲに行って
    23時過ぎまで、キノコのソテーに舌鼓を打ちながら
    ぶどうジュースで盛り上がったナイト・ライフだった。

    プロジェクトほったらかして遊び惚ける私に
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    ヌレエフ・ガラ 第二部

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      Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett 2019年6月28日 18時〜22時20分

      NUREJEW GALA 2019
      芸術監督 Manuel Legris
      指揮 Kevin Rhodes

      Teil II
      DORNRÖSCHEN / Ausschnitte (II. Akt)
      振付 Rudolf Nurejew
      音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
      フロリムント王子 Narvin Turnbull
      妖精 Oxana Kiyanenko
      SCHWANENSEE / Ausschnitte (III. Akt)
      振付 Rudolf Nurejew
      音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
      オディール Kiyoka Hashimoto
      ジークフリート王子 Leonardo Basílio
      DIE FLEDERMAUS / Ausschnitte (II. Akt)
      振付 Roland Petit
      音楽 Johann Strauß, arrangiert und orchestreirt von Douglas Gamley
      舞台 Jean-Michel Wilmotte
      衣装 Luisa Spinatelli
      ベラ Olga Esina
      ヨハン Vladimir Shishov
      CANTATA / Ausschnitte
      振付 Mauro Bigonzetti
      音楽 Amerigo Ciervo, Serenata „The Assurd feat Enza Pagliara“
      衣装 Helena de Medeiros
      Alice Firenze, Eno Peci
      OCHIBA
      振付 Patrick de Bana
      音楽 Philip Glass, Metamorphosis Two, Mishima Closing (Streichquartett Nr. 3/4)
      arrangiert von Michael Riesman
      衣装 Stephanie Bäuerle
      照明 Kana Motoe
      ピアノ Shino Takizawa
      Nina Polákova, Manuel Legris
      DER TALISMAN-PAS DE DEUX
      振付 Pjotr Gussew
      音楽 Riccardo Drigo, Cesare Pugni
      Anastasia Nuikina, Kimin Kim
      ARTIFACT SUITE / Ausschnitte
      振付・舞台・衣装・照明 William Forsythe
      音楽 Johann Sebastian Bach, Partita für Violine solo Nr. 2 d-Moll BWV 1004 Chaconne
      Madison Young - James Stephens
      Natasha Mair - Davide Dato
      Oxana Kiyanenko
      Natalya Butschko, Laura Cislaghi, Vanessza Csonka, Adele Fiocchi, Zsófia Laczkó,
      Suzan Opperman, Xi Qu, Joanna Reinprecht, Alaia Rogers-Maman,
      Flavia Soares, Chiara Uderzo, Céline Janou Weder, Beata Wiedner,
      Leonardo Basílio, Giovanni Cusin, Marat Davletshin, Marian Furnica,
      Andrés Garcia Torres, Scott McKenzie, Igor Milos, Hanno Opperman,
      Kamil Pavelka, Arne Vandervelde, Géraud Wielick

      ヌレエフ・ガラの第二部。
      眠りの森の美女に白鳥の湖、プティのこうもり
      スペイン風モダン・バレエのカンタータ
      ルグリとニナ(ポラコヴァ)が滝澤志野さんのピアノで踊るオチバ
      タリスマンのパ・ド・ドゥをゲスト・ダンサーが踊って
      最後はフォーサイスのアーティファクト・スイート。

      もう何でもアリというか
      サービス精神のカタマリというか(笑)

      チャイコフスキーの「眠れる森の美女」は
      こちらの演目では「いばら姫」になっていて
      王子さまもデジレではなくフロリムント。

      リラの妖精に導かれるソロのシーンに
      コールドのナルヴィンが抜擢された。
      リハーサル・ビデオでは
      ルグリ監督に、もっと胸を張れ!みたいなところで怒られていて
      新人ダンサー、頑張れよ〜、という気分。

      まだ若い、若くて舞台慣れしていないし
      オクサーナがリラの精で一緒とは言え
      基本、1人で舞台から
      2000人近くの観客を魅了しなければならないソロ。

      オーラという点では、まだまだかもしれないけれど
      ナルヴィン、技術的には非常に良いものを持っていて
      難しいパもジャンプもピルエットも安定。
      体軸もしっかりしている。
      とても美しい身体のラインを見せて
      王子さまらしい品の良さもある。

      後は「オレさま」オーラかな(笑)
      男性のスターが少ないのが、このバレエ団の短所ではあるけれど
      アルネにせよ、ナルヴィンにせよ
      これから団を背負って立つダンサーに成長して欲しい。

      (ワタクシ的には中堅のトリスタンやゾルトにも期待してます)

      「白鳥の湖」は、ヌレエフ版をそのまま本当に踊っているのが
      ウィーンの国立バレエ団だけ、という事で
      取り上げなければならない必須の演目(かもしれない)
      第3幕からオディールとジークフリートのパ・ド・ドゥ。

      橋本清香嬢、この間の白鳥でも思ったけれど
      一皮剥けたというか、色っぽい誘惑する演技が良くなってきたし
      以前と比べると、眼の力がダントツに強くなった。
      技術的には完璧に近いダンサーなので
      目ヂカラが出てくると強い。

      フェッテもドゥーブル何回か入れて見事。
      (最初、やっぱりちょっと不安定なので
       別にドゥーブル入れなくても良いんじゃないかとは思うのだが)
      レオナルドは、相変わらずナイーブというか
      でも、背は高いしイケメンだし
      頑張れば王子さまらしく見えない事もない、うん。

      ローラン・プティの「こうもり」
      まだ私が今ほどバレエ公演に嵌っていなかった2009年〜2011年に
      国立オペラ座で上演されていて
      調べてみたら、ベラ役をオルガさまとマーシャ
      ヨハンはローマンで2回鑑賞している。

      ・・・2009年って、10年前か(唖然)

      シショフがコウモリの羽の衣装で
      オルガが肌色のレオタード(きゃ〜っ)
      ロマンティックなデュエットだが
      オルガが時々見せる下目使いのサド目が魅力的。

      オルガさまの美しいお身体のラインが
      余すところなく披露されて、最初から最後までドキドキ。
      シショフもちょっと重くなった感じはするけれど
      やっぱりワガノワ出身だけの事はある
      見事なダンスを見せてくれた。

      で、私も当日知ったのだが
      シショフもウィーン国立バレエ団を去るとの事で
      最後に花束が投げられ
      オルガが「ほら、あなた1人で拍手を浴びて来なさい」と
      後ろからトンと押して
      花束持ったシショフが、舞台に投げキッス(涙)

      せめて今年11月のオネーギンあたりを踊って
      それを最終公演にすれば良かったのに・・・
      2006年に入団してから13年の長きにわたり
      活躍して来たプリンシパル・ダンサーなのに
      アデュー公演がなくて
      このちょっとした役が最後なんて、悲し過ぎる。

      カンタータはエノとアリーチェのデュエットで
      スペイン風のモダンな感じ。
      個性のある2人が踊ると
      何とも情熱的で迫力たっぷり。
      エノって、自分でもモダンの振付をしているので
      こういうモダンの入った演目を踊らせると巧いなぁ、とつくづく思う。
      アリーチェの個性も活き活きとしていて
      たぶん、愛の物語だと思うんだけど(モダンだから今一つわからん)
      大迫力のシーンが楽しかった。

      さて、次の項は、すみませんが

      ルグリ・ファンの方は、これにて本日は終了にして下さい(本気)
      ルグリ監督の悪口ではありませんし
      ルグリの素晴らしいバレエの表現力については
      もう、素晴らしい・・・以外に何も言えないんだけど

      *** ルグリ・ファンの方、こちらからご退場をお願いします。
      (次の*** から次の記事となります・・・)

      ただ、この「おちば」って作品、何だかよくわからない。
      日本で既に上演されていて絶賛を博していたようなので
      きっと、何か非常に哲学的・美学的な内容があるのだろうが
      能じゃあるまいし(まぁ、お能でも良いんですが)
      2人のダンサーがそれぞれに
      フィリップ・グラスのミニマル・ミュージックで
      離れて踊っている・・・
      (あ〜、ほんと、すみません、私、感受性がないもので)

      ルグリ・ファンなら涙で感激モノなんだろうけど(以下省略)

      *** ここから、また続き。

      次はクラシック中のクラシック(と言って良いのか?)
      タリスマンのパ・ド・ドゥにキミン・キムが登場!!!

      お相手の若い女性ダンサーは
      今年、マリイインスキーへの入団が決まったという18歳。
      キュートで若くて、身体の線が美しくて
      ダンスを見ていると、ちょっとオルガさまを連想する。

      そうだよねぇ、オルガさまもワガノワご出身でいらっしゃる。
      (今回は出演しなかったけど、マーシャもだな・・・)
      このアナスタシア・ヌイキナも、正統派のワガノワ出身という感じで
      足さばきが美しいし、クリーンなダンスで、ラインの見せ方も素晴らしい。

      キミン・キムが、もう、すごい。
      この人の身体能力って、どうなってるの?
      どこにも歪み一つない身体で
      重力って何だったっけ?というジャンプをして
      しかも、それだけ身体能力のあるアスリートなのに
      パの一つたりとも、「体操」になっていない。

      タリスマンならキミン・キムの役はヌレディンで
      王子さまではあるけれど
      他のヨーロッパの王子さまとは違うインドの王子さまの
      ちょっとワイルドなマッチョ感がすごく良い感じ ♡
      このダンサー、本当に何の役でもこなせるんだわ。
      どういう才能なんだか・・・
      観客としては口を開けたままキミンの世界に魅了されるだけだ。

      さて、この素晴らしいタリスマンのパ・ド・ドゥが終わった後
      あまりの素晴らしさに、これが第二部の終わりだろう、と思った観客も多く
      その上、次のビデオ投影までに、少し間が空いたので
      出て行ってしまった観客も結構いたのだが

      最後はフォーサイスのアルティファクト・スイート。
      これは今シーズンの演目でも取り上げられていたので
      何回か観ていて、観るたびに好きになる不思議な作品。

      だけど、モダンだから、タリスマンのキミンと新人の超美女を見ちゃった後で
      これを最後の演目として持って来たのは、ちょっと・・・
      いや、私は好きですよ、この演目。
      (ただ、私が好きなのはバッハのシーンじゃなくて
       その後のバッハがモダンになるところなのだが
       さすがに今回は前半しかやらなかった)

      ナターシャとダヴィデのカップリングも良いけれど
      マディソンとジェームスのカップルが
      きゃーっ、と叫びたくなる程に魅力的。

      マディソン、超美女だし雰囲気あるし
      ダンスはキレキレだし
      しかも、スタイル良くて、筋肉のつき方も理想的で
      ダンサーにしては、ちゃんと胸もあって
      (すみません、オヤジの目で見てしまって、ごめんなさい)
      人間の身体の理想を実現しているような気がする。
      (それとも、少女漫画のバレエ漫画の理想かもしれない。
       しかし、少女バレエ漫画だって追いつかない美しさである)

      いやしかし、第二部も盛り沢山で
      クラシックからモダンまで、すべてをカバー。
      この部が終わった時点で、既に21時を過ぎていて
      休憩の後は、お馴染みシルヴィアの最終幕。

      シルヴィアの感想は、いつもの感想になってしまうと思うので
      (いつもの感想=ニキーシャが凄い、デニスの回転が凄い その他)
      書くか書かないかは未定だが
      ウィーン国立バレエ団のダンサーの皆さま
      今シーズンもお疲れさまでした(お辞儀)

      素晴らしいバレエ団になったよねぇ(感慨深い)
      来シーズンはルグリ監督の最後のシーズン。
      ワタクシ的には
      クランコのオネーギンの再演が嬉しいし
      初めてナッチョ・ドゥアトが上演されるのも楽しみ。
      (ただ演目が White Darkness というのがちょっと・・・
       麻薬に溺れた女性の妄想がテーマでしょ?
       2016年にベルリンで鑑賞したけれど、う〜ん・・・)
      バランシンのジュエルスの上演もワクワクする。

      既に9月・10月のチケット争奪戦は始まっていて
      (10月はバレエはないが)
      9月から、また11月のジュエルスのチケットを
      せっせと買う予定の私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      ヌレエフ・ガラ 第一部

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        Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett 2019年6月28日 18時〜22時20分

        NUREJEW GALA 2019
        芸術監督 Manuel Legris
        指揮 Kevin Rhodes

        Teil I
        DELIRIENWALZER
        振付 Roland Petit
        音楽 Josef Strauss, Delirien, Waltzer op. 212
        Natascha Mair, Davide Dato
        JOCKEY TANZ aus Von Sibirien nach Moskau
        振付 August Bournonville
        音楽 Carl Christian Møller
        Dumitru Taran, Arne Vandervelde
        FANNY ELSSLERS CACHUCHA aus Le Diable boiteux
        振付 Fanny Elßler
        音楽 Andalusische Volksweise, für die heutige Gala instrumentiert von Gábor Kerényi
        Ketevan Papava
        ESMERALDA-PAS DE DEUX
        振付 frei nach Marius Petipa
        音楽 Riccardo Drigo, Cesare Pugni, Romualdo Marenco
        Liudmila Konovalova, Young Gyu Choi
        LIMINOUS
        振付・衣装・照明 András Lukács
        音楽 Max Richter
        Nina Tonoli, Jakob Feyferlik
        ROMEO UND JULIA / Ausschnitt (III. Akt)
        振付 Rudolf Nurejew
        音楽 Sergej Prokofjew
        Ioanna Avraam, Robert Gabdullin
        TROIS GNOSSIENNES
        振付 Hans van Manen
        音楽 Erik Satie
        衣装 Oliver Haller
        照明 Jan Hofstra
        ピアノ Laurence Lisovich
        Olga Esina - Roman Lazik
        Marian Furnica, Andrés Garcia Torres, Hanno Opperman
        COPPÉLIA / Ausschnitt (III. Akt)
        振付 Pierre Lacotte
        音楽 Léo Delibes
        Ausstattung nach den Pariser Originalentwürfen (1870) adaptiert von Pierre Lacotte
        スワニルダ Natasha Mair
        フランツ Jakob Feyferlik
        スワニルダの友人 Elena Bottaro, Adele Fiocchi, Sveva Gargiulo, Eszter Ledán,
        Anita Manolova, Fiona McGee, Isabella Lucia Severi, Rikako Shibamoto
        マズルカ Venessza Csonka, Zsófia Laczkó, Flavia Soares, Iulia Tcaciuc,
        Oksana Timoshenko, Liudmila Trayan, Céline Janou Weder, Beater Wiedner,
        Nicola Barbarossa, Marat Davletshin, Marcin Dempc, Andrés Garcia Torres,
        András Lukács, Hanno Opperman, James Stephens, Géraud Wielick
        村人 Aoi Choji, Laura Cislaghi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko
        Alexis Forabosco, Igor Milos, Kamil Pavelka, Zsolt Török
        花嫁 Suzan Opperman, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman, Chiara Uderzo
        婚約者 Scott McKenzie, Arne Vandervelde, Giovanni Cusin, Marian Furnica,
        Tristan Ridel, Narvin Turnbull

        Teil II
        DORNRÖSCHEN / Ausschnitte (II. Akt)
        振付 Rudolf Nurejew
        音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
        フロリムント王子 Narvin Turnbull
        妖精 Oxana Kiyanenko
        SCHWANENSEE / Ausschnitte (III. Akt)
        振付 Rudolf Nurejew
        音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
        オディール Kiyoka Hashimoto
        ジークフリート王子 Leonardo Basílio
        DIE FLEDERMAUS / Ausschnitte (II. Akt)
        振付 Roland Petit
        音楽 Johann Strauß, arrangiert und orchestreirt von Douglas Gamley
        舞台 Jean-Michel Wilmotte
        衣装 Luisa Spinatelli
        ベラ Olga Esina
        ヨハン Vladimir Shishov
        CANTATA / Ausschnitte
        振付 Mauro Bigonzetti
        音楽 Amerigo Ciervo, Serenata „The Assurd feat Enza Pagliara“
        衣装 Helena de Medeiros
        Alice Firenze, Eno Peci
        OCHIBA
        振付 Patrick de Bana
        音楽 Philip Glass, Metamorphosis Two, Mishima Closing (Streichquartett Nr. 3/4)
        arrangiert von Michael Riesman
        衣装 Stephanie Bäuerle
        照明 Kana Motoe
        ピアノ Shino Takizawa
        Nina Polákova, Manuel Legris
        DER TALISMAN-PAS DE DEUX
        振付 Pjotr Gussew
        音楽 Riccardo Drigo, Cesare Pugni
        Anastasia Nuikina, Kimin Kim
        ARTIFACT SUITE / Ausschnitte
        振付・舞台・衣装・照明 William Forsythe
        音楽 Johann Sebastian Bach, Partita für Violine solo Nr. 2 d-Moll BWV 1004 Chaconne
        Madison Young - James Stephens
        Natasha Mair - Davide Dato
        Oxana Kiyanenko
        Natalya Butschko, Laura Cislaghi, Vanessza Csonka, Adele Fiocchi, Zsófia Laczkó,
        Suzan Opperman, Xi Qu, Joanna Reinprecht, Alaia Rogers-Maman,
        Flavia Soares, Chiara Uderzo, Céline Janou Weder, Beata Wiedner,
        Leonardo Basílio, Giovanni Cusin, Marat Davletshin, Marian Furnica,
        Andrés Garcia Torres, Scott McKenzie, Igor Milos, Hanno Opperman,
        Kamil Pavelka, Arne Vandervelde, Géraud Wielick

        Teil III
        SYLVIA / Ausschnitt (III. Akt)
        振付 Manuel Legris nach Louis Mérante u.a.
        ドラマツルギー・リブレット Manuel Legris, Jean-François Vazelle nach Jules Barbier
        und Baron Jacques de Reinach
        音楽 Léo Delibes
        舞台・衣装 Luisa Spinatelli
        照明 Jacques Giovanangeli
        シルヴィア Nikisha Fogo
        アミンタ Denys Cherevychko
        オリオン Davide Dato
        エロス Géraud Wielick
        ダイアナ Ketevan Papava
        エンドュミオン Kamil Pavelka
        妖精 Dumitru Taran
        妖精たち Marcin Dempc, Marian Furnica, Hanno Opperman, Andrey Teterin
        狩人 Elena Bottaro, Adele Fiocchi
        農民 Sveva Gargiulo, Arne Vandervelde
        羊飼い Scotta McKenzie
        Venessza Csonka, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Zsófia Laczkó,
        Eszter Ledán, Anita Manolova, Suzan Opperman, Alaia Rogers-Maman,
        Rikako Shibamoto, Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo, Madison Young,
        Eriona Bici, Laura Cislaghi, Andrea Némethová, Flavia Soares
        Natalya Butchko, Fiona McGee, Joana Reinprecht, Isaella Lucia Severi,
        Anna Shepelyeva, Oksana Timoshenko, Céline Janou Weder, Beata Wiedner
        Nicola Barbarossa, Giovanni Cusin, Marat Davletshin, Andrés Garcia Torres,
        Sergiy Golovin, Igor Milos, Tristan Ridel, Narvin Turnbull

        Wiener Staatsballett
        Jugendkompanie der Ballettakademie der Wiener Staatsoper
        Orchester der Wiener Staatsoper

        恒例のヌレエフ・ガラは
        だんだん上演時間が長くなっていく。
        加えて、ほとんどのダンサー総出演だし
        ゲスト・ダンサーも居て
        プログラムと出演者を書き出しただけで
        もうぐったり(笑)

        よって、本日はこれにて終了・・・
        と書きたいのだが

        まずは第一部の感想だけアップする(ぜいぜいぜい)

        例年、最初にショート・フィルムが上演されるのだが
        今回はオーケストラがワルツの演奏を始めたと思ったら

        ウィーン国立歌劇場150周年

        の記念フィルム的なものが投影されて
        1869年のこけら落としからナチスの時代を経て
        1955年の再建と再度のこけら落としのフィルムから
        現在のオペラ上演数やバレエ上演数まで
        たっぷりとオペラ座のコマーシャル(笑)があって
        幕があくと
        背景にウィーンのオペラ座があって
        その前で、ナターシャとダヴィデが踊るワルツ。

        ナターシャが髪の毛を下ろしていて
        セミロングのおかっぱ風になっていてイメージが違う。
        そう言えば、ナターシャって
        いかにもバレエ・ダンサー的なひっつめ髪しか見た事がない。

        その後は例年通り
        演目のタイトルと一緒に、リハーサル中のビデオを流す。
        ただ、ダンサーの名前が記載にないけれど
        ワタシのようなコアなファンは
        顔を見れば誰だかわかります(笑)

        ドミトルとアルネのジョッキー・ダンス。
        うわあああ、アルネが抜擢されたか。
        ドミトルはソリストだが、アルネはまだコールドである。

        ジョッキーの衣装で軽々と踊る男性2人のダンス。
        ドミトルは技術あるし、演技も出来てユーモアたっぷり。
        アルネって・・・このダンサーも技術的には遜色ないじゃん。

        ファニー・エルスラーのカチューシャ。
        ファニー・エルスラーは名前は有名だけど
        通常、振付とか見ないし、その意味では珍しいレパートリー。
        アンダルシアの民謡にのって
        カスタネットを両手に持ったケテヴァンのソロ。

        うわあああ、ケテヴァンの明るいオーラが爆発している。
        こういうスペイン風のダンスって、ケテヴァンに合ってるわ。
        フラメンコではないので、カスタネットは
        ほとんどの時間で、オーケストラ・ピットからのパーカッションだが
        リズムにも乗っているし、ケテヴァンの背中の美しさと言ったら特筆もの。

        エスメラルダのパ・ド・ドゥはリュドミラとゲスト・ダンサー。
        ゲストはオランダ国立からの韓国出身のダンサー。
        この人がまた、動きが滑らかで運動能力が抜群で
        しかも、あの王女さまリュドミラに
        怯む事なく対峙して、従僕感なしに、しっかりサポートしている。

        リュドミラは、こういうクラシックの華やかなダンスにはピッタリ。
        見て見てオーラはすごいけれど
        あの卓越したバランス感覚はリュドミラの優れた資質。
        びくともしない安定感が素晴らしい。

        続いての LUMINOUS は
        バレエ団現役のアンドラーシュの振付で
        ニナ(トノリ)とヤコブのカップル。
        モダン・バレエで、2人のしなやかさに圧倒される。
        コンテンポラリーというよりも
        もっとクラシック寄りの振付で
        あくまでもクラシックの美しさを原点としているので
        奇を衒ったところがなくて、非常に美しい。

        で、ニナ(トノリ)は、このダンスを最終として
        来シーズンは移籍ですって(涙・涙・涙)
        ロイヤルを卒業して入団してから
        ずっとファンだっただけに、私は寂しい・・・
        途中で怪我をして、かなり長い間、踊れなかった時に
        同期のナターシャが、どんどん上がって
        プリンシパルになっちゃったしなぁ。
        しかも、ニナ、最近、なんだか痩せたし
        色々と気苦労とかあるんだろうか(深読み)
        清純なイメージで、細かい部分の演技まで完璧で
        とてもクリーンなパのダンサーだったので、本当に残念。

        ロメオとジュリエットは
        フォルクス・オーパーでのベルリオーズではなくて(笑)
        ちゃんとヌレエフ版のプロコフィエフでの上演。

        ただ、ロメオがローベルトで
        ジュリエットがイオアンナって
        ・・・・・う〜、ちょっと・・・
        年齢的なバランスとか、身体のバランスは取れているのだろうが
        なんだか2人で運動しているようにしか見えない。
        (確かに、すごいリフトとかあって、大変なのはわかるけど)
        私の偏見とか思い込みである事は重々承知だが
        愛し合っているカップルには、どうしても見えない。
        リフトが成功してバンザイ、とか考えているダンサー同士に見える。

        というより、別に無理して
        ロメオとジュリエットを入れなくても良かったんじゃないの?
        だって、プロコフィエフの音楽でのロメオとジュリエットって
        クランコ版の最終上演が2014年の11月で
        その後、5年間、取り上げていなかったんだし・・・
        (ローベルトは2014年にはマーシャとロメオを踊っている)

        ファン・マネンの Trois Gnossiennes は
        今シーズンのフォーサイス、ファン・マネン、キリアーンで観たけれど
        マリアとヤコブの組み合わせ2回と
        リュドミラ・ローベルトが1回で
        オルガさまとローマンってキャスティングされてなかった。
        (確かに今回が踊るのは最初みたい)

        オルガさま!
        オルガさま!!!!
        オルガさま!!!!!!!!
        (どうせ、これしか言えないですよ、ワタシは)

        だってもう、むちゃくちゃ雰囲気あるんだもん。
        悲劇にはなっていないけれど
        あの無色な感じのローマンと踊ると
        オルガさまが紡ぎ出すストーリーが見えるような気がする。
        徹底的な美しさという衣をまとった表現力の塊という感じ。
        どういうストーリーかとか考えなくても
        具体的なお話ではなく、ともかく感覚的に訴えてくるのだ。

        第一部の最後は
        フォルクス・オーパーで観たコッペリアの
        第3幕からの抜粋。
        スワニルダは徹底的にキュートなナターシャで
        フランツを、フォルクス・オーパーでは出演しなかったヤコブが踊る。

        舞台装置(背景)は、そのままフォルクス・オーパーから持って来たのだろうが
        いや〜、やっぱり、あの狭いフォルクス・オーパーの舞台と比べると
        国立オペラ座の舞台って広いわ。
        群舞も、今回はちまちませず、余裕を持って踊っているし
        私も、脇の舞台装置にぶつかるんじゃないか、とか
        ダンサー同士で衝突しないだろうか、とか
        余計な事を考えずに済む。

        ヤコブが何故、フォルクス・オーパーでフランツを踊らなかったのか
        ちょっと納得してしまった。
        あの身長で、フォルクス・オーパーの舞台で
        マネージュしたら、舞台装置にぶつかって怪我するわ(断言)
        (デニスだって、かなりセーブしていたもん)

        しかしまぁ、ナターシャとヤコブのカップルって
        本当にお砂糖みたいに甘くて可愛い。
        コッペリア、国立オペラ座の舞台でやらないかなぁ。
        フォルクス・オーパーだと、ちょっと舞台が狭すぎる。
        オペラ座でこうやって鑑賞すると
        かなり派手にアピールする演目だし、良いんじゃないかと思うのだが。

        22時20分に終わった後
        キャンバスでの学部のパーティに顔を出してしまい
        (だって、誘われたんだも〜ん(笑))
        若人の中に混じってはしゃいでいたら
        課題の締め切りが今週日曜日、と聞いて
        (えっ?!そんな事、どこに書いてあった???)
        焦り狂っている私に(実は目処もついていない)
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        ウィーン放送交響楽団 ウィーン音楽大学指揮科ディプロム試験

        0
          Musikverein Großer Saal 2019年6月27日 19時30分〜21時40分

          ORF Radio Symphonieorchester Wien
          Orchesterkonzert und Diplomprüfung
          Orchesterdirigieren der Universität für Musik und darstellende Kunst Wien
          Studierende von Simeon Pironkoff und Johannes Wildner

          Igor Strawinsky (1882-1971)
           Suite aus dem Ballett „Der Feuervogel“ (Fassung 1919)
            Dirigent: Luiz de Godoy (Konzertdarbietung)

          Camille Saint-Saëns (1835-1921)
           Symphonie Nr. 3 c-Moll, op. 78 „Orgelsymphonie“
            Dirigentin: Yeojin Kim

          Silvestre Revueltas (1899-1940)
           La noche de los Mayas
           als „Symphonische Suite“ bearbeitet von José Yves Limantour
            Dirigent: David Ricardo Salazar

          ウィーン音楽大学(正式名称は音楽及び表現芸術大学だが)の
          指揮科のディプロム試験。
          例年、ウィーン放送交響楽団が犠牲(あ、失礼)になって
          指揮者の卵たちが腕前を披露する。
          まぁ、卵とは言え、既にあちこち(主に地方)で活躍している人ばかりなので
          100%学生という訳ではなく、ある程度の職業訓練を積んだ人ばかりだが。

          最初のストラヴィンスキーの「火の鳥」組曲は
          試験ではなく、コンサート、と書いてあったので
          きっと、試験を受ける人が少なかったために
          どこかの教授の秘蔵っ子でも出して来たに違いない。

          それにしても、何だかオーケストラの響きが薄い。
          わざとやっているのだろうけれど
          金管・木管は目立つのだが、それに対する弦のバランスが
          楽友協会の音響効果にも拘らず、あまり良くない(ような気がする)
          久し振りの楽友協会で、私の耳がおかしくなっている可能性が高い。

          この曲を聴くと
          実はまだ、フォルクス・オーパーでの
          焼き鳥バージョンというか
          スーパーマーケットの悲劇というか
          そういうバレエのプロダクションがあったので
          (国立バレエ団のアンドレイ・カイダノフスキーの振付だったと思う)
          ついつい、ミーシャの悪の大王とかが目の前に浮かんで来る(いかん・・・)
          視覚的刺激というのは、意外に長く残るものだ(すみません)

          私が楽しみにしていたのは
          これも久し振りのサンサーンスの交響曲3番。
          サンサーンス、好きなんですっ!!!!♡♡♡♡♡
          なのに、ウィーンでは滅多に演奏されない。
          (一時期、楽友協会のオルガン修築完成後は
           よくこのオルガン交響曲が演奏されたが
           ほとぼりが醒めると、誰も演奏しない(涙))

          で、ものすご〜〜〜く楽しみにしていたのだが
          ええ、ワタシの耳がおかしいんです、きっと!!!
          でもね、でも、でも、でも

          どうやって指揮したら
          この曲、こんなに平凡で平坦で退屈極まりない曲になるんですか?!

          所詮、ド・シロートの私の個人的メモなので
          もしかしたら、世紀の名演奏だったのかもしれない。

          オーケストラは巧いし
          ちゃんと演奏しているし

          だけど、ただマジメにスコアを舞台に乗せましたって感じで
          (指揮者は韓国人の女性だが、暗譜で振っていた)
          アゴーギクほとんどなくて
          フォルテとピアノの強弱しか聴こえて来ない・・・

          音楽に色も表情もない。
          最初の、あのフルフルした不安感も全くなくて
          (リズムが正確に刻まれているな、という印象はある)
          もっと酷かったのが、第1楽章のあのオルガンが入って来た後の
          あの、この世とは思えない美しいメロディの展開が
          すみません、どうしてもゲーム音楽の劇伴にしか・・・
          (あ〜、ごめんなさい、所詮はシロウトの個人的偏見です!)

          第2楽章は、テンポが速いので
          それなりに盛り上がるんだけど
          アップ・テンポの軽さもあまりなくて
          全体的に、本当に表情の欠けた、のっぺりした演奏。

          念の為に言っておくけれど
          私、女性指揮者に対しての偏見はありませんから(断言)
          それどころか、この世界では
          女性指揮者が出てくるのは
          男性指揮者の何倍もの才能と努力が必要という事がよくわかるので
          プロの女性指揮者の優秀さは、すごくわかっているつもり。

          だから、登場した時のオーラがない、とか
          指揮の動きもずっと同じで、手を振り回しているだけとか
          別にそんな事はど〜でも良いの。
          出てくる音楽さえイキイキしていれば(極論)

          ヘンに思い入れのある好きな曲だけに
          ちょっと失望(すみません、勝手な感想です)

          今日のウィーンの日中の温度も30℃を越えて
          ともかくむちゃくちゃ暑かったのだが
          楽友協会は、オルガンのパイプを冷やすために
          (でないと音がおかしくなるそうだ)
          普段に増して、ガンガン冷房を入れていて
          用意の良い私は(笑)一応上着を持って来ていたので助かった。

          後半はコロンビア出身の指揮者による
          メキシコの作曲家、シルベストレ・レブエルタスの曲。

          おおおお、珍しい。
          こういう曲、滅多にウィーンで演奏されない。

          マヤ族の夜という映画のための音楽だそうで
          映画のストーリーは
          マヤ族の女性が白人と恋をして妊娠して
          白人が殺されて、女性も自殺する、という
          (だって、プログラムにはそう書いてあった)
          まぁ、ロメオとジュリエットのメキシコ版ですかね。

          ただ、映画音楽の側面はあまり聴こえて来ない。
          メキシコの指揮者が、この音楽から交響詩っぽく4楽章を作ったもので
          本当に「交響詩」みたいに聴こえて、構成もしっかりしている。

          しかも音楽が面白いの。
          メキシコの音楽が入っているのだろうが
          伝統的ヨーロッパ音楽にないような
          (少なくともこの時代には珍しい)和音やリズムがテンコ盛り。

          簡単にラテンのゴキゲンなリズム、というのではなく
          もっと複雑でクラシックの手の入った
          かなり聴きごたえのある、がっしりした
          歯ごたえたっぷりの曲(ヘンな例えですが・・・)

          最終楽章のメキシコの楽器による
          9人のパーカッショニストのアンサンブルが見事だったわ。
          (法螺貝まであった。チューバにかき消されてほとんど聴こえなかったが)
          ティンパニ奏者がヒマそうにしている後ろで
          木琴が規則的な4拍子のリズムを刻みながら
          他の楽器が、3拍子で演奏したり、他のリズムで入って来たり
          ポリ・トナリティじゃなくて、ポリ・リズムかい(笑)

          パーカッション・アンサンブル・ソロの演奏の間は
          後ろ向いてアンサンブルを鑑賞している弦のプレイヤーもいたし
          この、ワールド・ミュージックっぽいパーカッションのパート、面白い。

          滅多に聴くチャンスのない面白い曲で
          クラシックの技法というよりは
          かなりオーセンティックなメキシカンの要素が入っていて
          (ヨーロッパの偏見的な「ラテン」じゃなくて)
          うわ、こういう曲を理解するには
          やっぱりうちの学部の「世界の音楽シリーズ」講義も
          聞かねばならんのか・・・と、マジメに考えてしまった。

          これにて今シーズンのコンサートは終了。
          もちろん、まだ、最後に
          世界のバレエ・ファンが待ち構えている(かどうかは不明だが)
          ヌレエフ・ガラというものがある・・・

          試験3つをばっくれたので(秋に追試)
          自分が怠けた、という反省は
          ものすご〜〜〜くしているんだけど
          (あぁ、心が痛む・・・)
          まぁ、あの、その、うはは・・・
          と、ごまかして、自分の怠け心を
          ついつい許してしまう、緩い私に
          どうぞ励まし(あるいはお怒り)の1クリックをお恵み下さい。


          南西ドイツ放送交響楽団 + クルレンツィス

          0
            Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月25日 19時30分〜21時

            SWR Symphonieorchester
            指揮 Teodor Currentzis

            Dmitri Schostakowitsch (1906-1975)
             Symphonie Nr. 7 C-Dur, op. 60 „Leningrader“ (1941)

            私の、コンツェルトハウスのシーズン最後のコンサートは
            クルレンツィスと南西ドイツ放送交響楽団による
            ショスタコーヴィッチのレニングラード。

            18時30分から曲目解説がある、というので
            30℃を優に超える気温のなか
            (最高温度は37℃ちょっとだった)
            コンツェルトハウスにギリギリの時間に向かったら
            シェーンベルク・ホールに入りきらないお客さまたちが
            廊下に溢れている・・・

            最後の最後で、警察+消防署の許可を得たらしく
            あと27人、というところに、うまく滑り込んだ。

            メールで何回も「ご招待」が来ていたので
            ヒマな老人(註 私を含む)が大量に押しかけたのだろう。
            (外は暑いし、コンツェルトハウス、冷房?はないかもしれないけれど
             石造りの建物なので、多少は外より涼しい)

            解説そのものは、昔のビデオ・クリップを使ったもので
            短い時間だったが、かなり面白い内容だった。

            第1楽章の侵略のテーマが12小節続いて
            オーケストレーションがだんだん厚くなるのは
            ラヴェルのボレロを意識していたのではないか、とか

            このテーマはヒトラーが好んだレハールの
            マキシムへ行こうのテーマではないのか、とか

            12小節を、ショスタコーヴィッチが指定した速さで演奏すると
            全体の長さが 666.66 秒になるとか

            ・・・まぁ、学者の皆さまは、色々と深読みしますね(笑)

            歴史的にレニングラードでの初演は
            指揮者がオーケストラ・メンバーをほとんど脅迫するようにして
            人数を集めた、とかも、面白いエピソードだった。

            さて、舞台上に大規模オーケストラが
            隙間なく、びっしり座るコンツェルトハウスの大ホール。

            登場したクルレンツィスに盛大な拍手
            ・・・が終わらないうちに、振り下ろされる指揮棒。
            オーケストラがユニソノで奏でる第1テーマ。

            うおおおおお
            何だこのオーケストラ、弦がむちゃくちゃ強い。
            しなやかで強くてエネルギッシュでクリア。
            大音響でもビクともしないコンツェルトハウスの大ホールで
            最初から、素晴らしい音響の爆発。

            例の行進曲だが
            途中、木管が勢ぞろいするところで
            木管全員が起立。
            金管が入ってくると、今度は金管が起立。
            ホルンなんか、派手にベルアップしてる。

            だんだん盛り上がってくると
            今度は、きゃ〜っ、チェロを除いて
            弦が全員起立(チェロはさすがに起立はできない(笑))

            オーケストラ全員が立ったまま
            あの大音響でのクライマックスを演奏する
            ・・・・って

            このオーケストラ、ムジカ・エテルナじゃないよね?

            この「だんだん全員起立になっていく」というのは
            最終楽章の最後のところでも、派手にやった。

            演奏そのものは
            オーケストラがともかく力強くて
            しかも目一杯の音響を
            これ以上ないほどのクリアさで提示してくるので
            ド迫力である。
            (コンツェルトハウスのデッドな音響バンザイ)

            一転してピアノやピアニッシモになった時の
            あの哀愁に満ちた
            しかも、とことん細かいところまで
            拘って拘り抜いた透明感が、これまた凄い。

            テーマ的には比較的わかりやすい曲なので
            あれだけクリアに曲想を描き出されると
            それ以外の解釈はあり得ないような気がしてくるくらい
            説得力がある。

            ただ、説得力ありすぎて
            ちょっとポスターっぽいと言うか
            (ドイツ語では plakativ といううまい単語があるが訳せない)

            ほら、ソビエトの昔の、労働者バンザイのプロパガンダの
            枠線がはっきりしていて、原色使って
            グラデュエーションとかないポスターがあるじゃないですか。
            何となく、ああいう感じの印象を受けるのだ(あくまでも主観)

            作品の放つエネルギーが、ともかく凄い。
            しかも、作品の持つエネルギーを
            恥も外聞もなく(という感じで)見たか、聞いたか、これでもか!と
            ガンガン観客に伝えてくる指揮者とオーケストラの力量。

            レニングラードって、コンツェルトハウスで11回目の演奏との記載。
            確かに、何回かナマで聴いたことはあると思うのだが
            こんなに、枠線のしっかりした
            鉄鋼建築みたいな、戦車みたいな曲だったっけ。

            大音響のハ長調の3和音で華やかに終わった後
            間髪入れずブラボー叫んだ人がいて
            そのまま拍手になっちゃったけど
            あれだけ大音響を響かせたら
            その残響も、もっと長く楽しみたかったなぁ・・・(涙)

            終わった後のオーケストラのお辞儀も
            全員揃って、客席に頭を下げるって
            これ、ムジカ・エテルナ方式だよね?

            南西ドイツ放送交響楽団が
            クルレンツィスを首席に招いた際に
            クルレンツィスが、ムジカ・エテルナのようなオーケストラにするぞ、と言って
            そうして欲しい、とオーケストラ側から言われた、というのは
            どこかの新聞記事だか何だかで読んだけれど

            本当にこのオーケストラ
            だんだんムジカ・エテルナの大規模版みたいになって来てる。

            マナーだけではなくて
            音響も、クルレンツィス+ムジカ・エテルナと近くなって来ているような気がする。
            少なくとも、以前、同じオーケストラとクルレンツィスが演奏した時より
            格段に音もマナーも違って来ているのだが
            南西ドイツ放送交響楽団が、それで良い、と
            指揮者の影響のままに育って来るなら
            それはそれで、非常に面白い実験?になると思う。

            9月からの来シーズンのクルレンツィス・チクルスは
            同オーケストラとマーラーの9番、マーラー1番。
            その後はムジカ・エテルナとベートーベン交響曲全曲。

            ・・・その前にモーツァルトのダ・ポンテ3部作の
            コンサート方式の公演もあるが
            クルレンツィス・チクルスは、コジ・ファン・トゥッテ。

            チクルスに含まれていないのは
            9月5日のフィガロの結婚で
            これはグラーフェネックのアムステルダム・コンセルトヘボーと
            ソヒエフのコンサートとバッティング。

            9月7日はドン・ジョバンニで
            これもグラーフェネックでシャンゼリゼとヘレヴェッヘと同じ時間。

            う〜〜〜〜ん、モーツァルト苦手だし
            いや、そういう問題じゃないが
            コジ・ファン・トゥッテって長いし(だからそういう問題では・・・)

            悩みつつ、コンツェルトハウスのサイトでは
            一番安いチケットがちらほら出ていて
            (一番安いチケット=29ユーロである)
            ヘレヴェッヘとクルレンツィスの一騎打ち(私見)で
            さて、ワタクシ的にはどちらが勝ったでしょう?

            というより、実は両方のチケット買っちゃったので
            頭を抱えているところ、という
            見境のない、とことんアホな私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            モーツァルト苦手なので
            さすがにフィガロとコンセルトヘボーの対決では
            もともとチケットを持っているコンセルトヘボーの圧倒的勝利だが
            (しかもビオラのタベア・ツィンマーマンが出演する)
            シャンゼリゼ+ヘレヴェッヘはブルックナーの2番とブラームスのダブル・コンチェルト。
            いや、だから何だ、という話ではあるんだけど・・・
            (だんだん収容つかなくなって来た(汗))

            プラカティーフとかチラッとは思ったけれど
            やっぱり、クルレンツィスって
            色々な意味で「鬼才」ではある。好みは色々と別れるだろうが。

            マクミラン・マクレガー・アシュトン 今シーズン千秋楽

            0
              Wiener Staatsoper/Wiener Staatsballett 2019年6月21日 19時〜21時15分

              MACMILLAN / MCGREGOR / ASHTON
              指揮 Valery Ovsyanikov

              CONCERTO
              振付 Kenneth MacMillan
              音楽 Dmitri Schostakowitsch, Klavierkonzert Nr. 2, F-Dur, op. 102
              衣装と舞台 Deborah MacMillan
              照明 John B. Read
              ピアノ Igor Zapravdin
              I. Satz
              Kiyoka Hashimoto - Davide Dato
              Elena Bottaro, Anita Manolova, Rikako Shibamoto
              Dumitru Taran, Andrey Teterin, Géraud Wielick
              Adele Fiocchi, Sveva Gargiulo, Oxana Kiyanenko, Zsófia Laczkó,
              Susan Opperman, Xi Qu
              II. Satz
              Olga Esina - Vladimir Shishov
              Elena Bottaro, Anita Manolova, Rikako Shibamoto
              Dumitru Taran, Andrey Teterin, Géraud Wielick
              III. Satz
              Nina Tonoli
              Marie Breuilles, Natalya Butchko, Venessza Csonka, Eszter Ledán,
              Fiona McGee, Alaia Rogers-Maman, Isabella Lucia Severi, Anna Shepelyeva,
              Iulia Tcaciuc, Chiara Uderzo
              Nicola Barbarossa, Leonardo Basílio, Giovanni Cusin,
              Marian Furnica, Hanno Opperman, James Stephens Narvin Trunbull
              Arne Vandervelde

              EDEN
              振付と舞台 Wayne McGregor
              音楽 Steve Reich, Dolly aus Three Tales
              衣装 Ursula Bombshell
              照明 Charles Balfour
              フィルム Ravi Deepres
              Sveva Gargiulo, Gala Jovanovice, Natascha Mair, Madison Young
              Andrés Garcia Torres, Eno Peci, Tristan Ridel, Dumitru Taran, Géraud Wielick

              MARGUERITE AND ARMAND
              振付 Frederick Ashton
              音楽 Franz Liszt, Klaviersonate h-Moll, arr. Dudley Simpson
              舞台と衣装 Cecil Beaton
              照明 John B Read
              写真 Ashley Taylor
              ピアノ Shino Takizawa
              Marguerite : Liudmila Konovalova
              Armand : Jakob Feyferlik
              Sein Vater : Vladimir Shishov
              Ein Herzog : Alexis Forabosco
              Zofe : Liudmila Trayan
              Double von Marguerite : Joanna Reinprecht
              Verehrer von Marguerite : Marat Davletshin, Marcin Dempc,
              Marian Furnica, Andrés Garcia-Torres, András Lukácis,
              Scott McKenzie, Igor Milos, Kamil Pavelka
              Lakaien : Caeser Elsner, Simon Fyrevik, Aleksander Orlic,
              Lance Posternak, Francesco Scandriglio, Yarden Zana

              Wiener Staatsballett
              Ballettakademie der Wiener Staatsoper
              Orchester der Wiener Staatsoper

              この演目、今シーズン6月に合計3回あったのだが
              あっちこっちとぶつかり過ぎて
              チケット買わなかった公演の他に
              チケットは買ったのだが行けなかった日もある。
              学部の若い学生に行ってもらって
              ものすごく良かった・・・と感激していたようだ。
              (バレエ・ファンをこっそり増やす草の根活動(笑))

              最終回は逃してたまるか!

              木曜日が祝日で
              金曜日に授業を取っていない私は
              4連休・・・なのだが
              あ〜、もう読者諸氏は飽き飽きしているだろうが
              何だか仕事していた頃より忙しいような気がする・・・

              さて、夏至の日、朝からカンカンに晴れて
              雲ひとつない青空で、あまり湿気がないだけに
              30℃近くでも、郊外の空気は悪くない。

              午前中に仕事(以前の仕事の一部を受け継いだもの)を片付けようと
              会社のシステムに入ったものの
              ネットが落ちるわ落ちるわ・・・(絶句)
              自宅のプロバイダー、この間システムが変更になったばかりで
              月に数百円の追加料金で
              もっと早いインターネットに変更しませんか?
              とセールス・コールがあったが
              冷たく断ったら、ネット落ちが最近多くて、ちょっと腹が立つ。
              ・・・まぁ、オーストリアありありなので仕方ないのだが。

              さて、夕方、やっと観られる久し振りの公演。
              2017年・18年に4回観たので、今回が5回目。
              公演数は今日が10回目(出席率50%(笑))

              最初のコンチェルトはショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲2番。
              イゴールのピアノとオーケストラに乗って
              第1楽章の橋本清香嬢とダヴィデのシンクロナイズが見事。

              2人ともプリンシパルだし、技術あるし
              でも、お互いが出過ぎず
              振りの一つ一つのパが
              足を上げる角度から、ジャンプのタイミングまで
              ぴったり合って、キレが良くて
              観ていて、とても気持ちが良く、スッキリ爽快。

              第2楽章は緩徐楽章でピアノのソロが哀愁を持って響くなか
              オルガとシショフのデュエット。

              うわああ、シショフのダンスって、ものすご〜〜く久し振りに観た。
              もっとも、この楽章は男性ダンサーは
              もっぱら女性ダンサーのサポートだが。

              オルガさま!!
              オルガさま!!!!!
              オルガさまっ!!!!!!!

              それ以外言えないのかワタシは。

              だって、あまりに美し過ぎる。
              最初はモダンっぽく無表情だったのに
              どんどん悲劇のオーラが出て来て
              そんなに昔の旦那と踊るのイヤですか・・・ってそうじゃなくて
              何故に、このダンスがストーリーを紡ぎ出してしまうのか。
              (クラシック・モダンだ、普通はストーリーはない)

              久し振りに悲劇のオーラをバリバリに出した
              オルガさまの、あまりの悲劇の主人公振りにノックアウト。

              私自身は非常にドライな人間なのだが
              こういう感情ダダ漏れの悲劇が、臭くならないのも
              オルガさまの表情と身体が
              この上なく繊細に、エモーショナルに描き出す感情が
              正に「芸術」に昇華されているからだと言いたい。

              第3章のソロはニナ(トノリ)
              ・・・なんだか、ニナって・・・痩せましたか?
              肩のあたりの骨もそうだけど
              背中まで骨が見えているような気がする(筋肉かもしれない)
              音楽的でノーブルで美しいけれど
              スケールの大きさから見ると、ちょっと小ぶりな印象。

              さて、次の演目は、エデンである。
              オーケストラは休憩、むちゃくちゃモダンな
              音楽なのか、詩(英語)なのか
              それとも単純に単語をゲイジュツっぽく並べているだけなのか
              何回観ても、さっぱりわからん。

              最初に登場するナターシャのソロが圧巻。
              舞台暗いし、顔見えないし
              ハゲのカツラを全員が被っているので
              ナターシャのキュートな顔は見えないけれど

              その柔軟性と言ったら・・・
              しかもソロで支えなしに、あんなオフ・バランスで
              ポーズが、そんな無理な姿勢でも、きちんとキマる。

              身体のラインがばっちり見えるレオタードなのだが
              もう、その「身体」の美しさが凄い。
              極限まで美のために鍛え上げられた身体の美しさって
              もともとの資質に加えて
              生まれてからどれだけの鍛錬を・・・(絶句)

              「身体」の美しさを表現するなら
              ワタシ的には、イジー・キーリアンなんかの方が好みだが
              (マクレガーは動きがあまりにせわしない)
              ナターシャのソロで見せる肉体の美しさの表現には息を飲む。

              しかしまぁ、ナターシャって
              キュートな役から、こういう新体操みたいな役まで
              何でも踊れるダンサーだわ。
              身体的条件もあるのだろうが、本人の努力もあって
              こういう天才が居る、という事実に圧倒される。

              この演目、動きは激しいし
              本当にダンスというより新体操と言うか
              アクロバットという感じなので
              ダンサーたちの身体の美しさや柔軟性
              信じられない程のバランス感覚などに驚嘆できる。

              いやあの、芸術的内容、つまりは振付師の主張、というのも
              エデンという「楽園」から追い出された人間的存在という事で
              きっと、何かあるのだろうが
              (最初はずっとビデオで、肉体と技術の相克みたいな感じ)
              そういう「高尚」な芸術的センスは私にはないので
              すみません・・・・

              最後は滝澤志野さんのピアノで
              リストのロ短調ソナタに乗せて紡ぎ出される
              マグリッドとアルマン。
              ご存知、椿姫の物語なのだが

              最初のところで
              死のベッドに居るマグリッドのところに
              アルマンが来て踊っていくシーンで
              背景の上のところに、ヌレエフのでっかい顔が映るって
              昔からそうでしたっけ????
              いや、きっと、そうだったんだと思うのだが
              今まで、ずっとオペラ・グラスで
              アルマン役のダンサーばかり見ていたので気がつかなかった。
              ヌレエフの顔だったり
              ヌレエフと女性ダンサー(誰だかはカーテンで隠されて見えなかった)だったり
              何回か変わるのだが
              それが気になってヤコブのソロをしっかり見るのを失念してた(汗)

              リュドミラとヤコブのカップリングは
              何回も見ているけれど

              ヤコブが・・・何ですか、このカッコよさは!!!!
              しかも、しかも、しかも

              あの表情!!!!!!!!

              もともと甘い眼でパートナーを見つめるダンサーだったけれど
              マグリッドと踊る時には
              本当にマグリッドしか見てない。
              客席完璧無視、恋に堕ちて、マグリッドしか眼に入らない。
              ずっと視線を釘付けにして
              一瞬たりとも、愛しい人から目を離さないという

              あああああ
              あんな熱情的な真剣な眼差しを向けられたら
              誰だって恋に堕ちてしまうじゃないの。

              それにほだされず
              ほら、私、キレイでしょ、見て見て、が出来るリュドミラも
              なかなかの姉御かもしれない(笑)

              途中、マグリッドへの怒りの部分の
              これまた豹変が・・・うわああああ(絶叫)

              あんな目で憎々しげに見つめられたら
              100メートルの穴を掘って入りたい・・・(謎発言)
              可愛さ余って憎さ100倍って、これを言うのか。

              もともと演技が巧いダンサーだとは思っていたけれど
              役に入り込む度合いが、どんどん深くなってないか、ヤコブ。

              最後の死のシーンでの嘆きが
              また、本当にリアルで

              しかもカーテンコールの時
              ヤコブの大きな目が本当に泣いていたようにウルウルしていて
              (リュドミラはカーテン・コールになると突然元気になる)
              あっ、このダンサー、本当に役になりきっていたな
              というのがわかる。

              しかも舞台での、あのイケメン振りは・・・
              いや、ヤコブって背は高いし美しいし
              整った顔立ちと抜群のスタイルではあるのだが
              でも、舞台じゃなくて
              普通にそこに居ると
              そう目立つ、というタイプではないのだが(偏見かもしれない)
              舞台に立った途端に
              周囲に放ちまくるオーラが、あまりに凄すぎる。
              (こういうタイプ、ケテヴァンなんかもそうだな・・・)

              音楽も素敵なのだが
              それ以上に、この舞台では
              私はヤコブに圧倒された。
              若くしてプリンシパルになったのは
              ルグリ監督の好みって言うだけじゃないわ(いや失礼)
              あれだけ演技が出来るダンサーは珍しい。

              バレエのシーズン終幕は
              6月28日のヌレエフ・ガラがあるけれど
              6月も終わりに近づいて
              ほとんどコンサートもないし(涙)
              夏枯れシーズンが早くも近づいていて
              いや、うわあ、論文書かねば、とか
              何だか焦り狂っている私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              マグリットの役だけど
              リュドミラとニナ(ポラコヴァ)しか踊っていないけれど
              マーシャとかケテヴァンとかが踊ったら
              演技力あるし、すごい事になるんじゃないかと思うのだが・・・

              コッペリア@フォルクス・オーパー5回目千秋楽

              0
                Volksoper / Wiener Staatsballett 2019年6月19日 19時〜21時30分

                COPPÉLIA
                oder das Mädchen mit den Emailaugen
                Ballet in drei Akten

                振付 Pierre Lacotte (Akte I und II nach Arthur Saint-Léon)
                音楽 Léo Delibes
                リブレット Charles Nuitter und Arthur Saint-Léon
                舞台 nach den Pariser Originalentwürfen (1870) adaptiert von Pierre Lacotte
                舞台再現 Jean-Luc Simonini
                衣装再現 Michel Ronvaux
                照明 Jacques Giovanangeli
                指揮 Lorenz C. Aichner

                スワニルダ Nikisha Foto
                フランツ Denys Cherevychko
                コッペリウス Alexis Forabosco
                村長 Franz Peter Karolyi
                農民の娘 Liudmila Trayan
                スワニルダの友人 Elena Bottaro, Adele Fiocchi, Sveva Garguilo, Eszter Ledán,
                Fiona McGee, Joana Reinprecht, Isabella Lucia Severi, Rikako Shibamoto,
                Madisson Young
                マズルカ Marie Breuilles, Venessza Csonka, Zsófia Laczkó, Flavia Soares,
                Iulia Tcaciuc, Oksana Timoshenko, Céline Janou Weder, Beate Wiedner
                Nicola Barbarossa, Marat Davletshin, Marcin Dempc, Andrés Garcia Torres,
                Sergiy Golovin, András Lukács, Hanno Opperman, Arne Vandervelde,
                Géraud Wielick
                村人 Aoi Choji, Laura Cislaghi, Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko,
                Leonardo Basílio, Sergiy Golovin, Igor Milos, Kamil Pavelka, James Stephens
                中国の人形 Nicola Barbarossa
                ペルシャの人形 Marat Davletshin
                楽器を弾く人形 Hanno Opperman
                コッペリア Natalza Butchko
                アウローラ Elena Bottaro
                夜 Ioanna Avraam
                夕暮れ James Stephens
                糸紡ぎ Natalya Butchko, Sveva Gargiulo, Eszter Ledán, Fiona McGee,
                Joanna Reinprecht, Rikako Shibamoto
                花嫁たち Suzan Opperman, Xi Qu, Alaia Rogers-Maman, Chiara Uderzo
                婚約者たち Arne Vandervelde, Géraud Wielick
                Giovanni Cusin, Marian Furnica, Tristan Ridel, Narvin Turnbull
                12時間 Marie Breuilles, Aoi Choji, Laura Cislaghi, Venessza Csonka,
                Gala Jovanovic, Oxana Kiyanenko, Zsófia Laczkó, Flavia Soares,
                Iulia Teaciuc, Oksana Timoshenko, Céline Janou Weder, Beate Wiedner
                領主 Christoph Wenzel

                今シーズンのコッペリア最終公演。
                この公演、チケットを購入した後から
                どの席でも一律25ユーロ!というキャンペーンがあったのだが
                確かに、満杯の公演ではなかった。
                (みんな、そろそろ夏の休暇に出てしまっているのと
                 木曜日が祝日なので、今週は休みを取っている人も多いのかも)

                いつもの貧民席のブロックが、すべて押さえられていて
                あ〜、どっかの学校か若い人たちのグループが
                ブロックしたんだろうなぁ、と思っていたら
                大当たりだった。

                まぁ、いつもの通り
                前の方の席で前かがみになって視界をむちゃ邪魔する奴とか
                ずっとお喋りしている人とか居たけれど
                もう仕方がない・・・と思うようになった私は
                諦めの境地というのに達した(かもしれない)

                さて、今回のスワニルダはニキーシャである。
                うはははは
                ナターシャとはまた違ったスワニルダで
                ちょっと都会的で
                おとぎ話というよりは
                もっとリアルな、街にいる女の子って感じがする。

                ニキーシャの目って大きいので
                目を見開いて演技すると、ものすごく映える。
                ナターシャとは違ったキュートさで
                ニキーシャに嫉妬されると、ちょっとコワイかもしれない(謎発言)

                音楽はものすごく元気で
                オーケストラがすごい音量で元気に演奏。
                最初はやけっぱちかと思ったけれど
                デリーブの楽しいご機嫌な音楽は、これで良いのだ。
                いや、もう、音楽聴いてるだけでワクワクする。

                ニキーシャのダンスはキレがあるから
                余裕たっぷりで流し目でフェロモンをアピールする
                ナターシャとはちょっと違う。
                どちらかと言えば、キレッキレの動きで
                キャピキャピな女の子って感じなので
                あまり色気はない(笑)から
                ラブストーリーとは言っても
                可愛いなぁ、と見ていられる。

                アウローラは今回はエレナが踊った。
                上品な役なので、それで良いのだろうが
                エレナのソロ、この役だと、あんまりオーラがなくて
                (いや、役どころだから、それで良いとは思うが)
                あまりのオーラのなさにちょっと驚いた(すみません)

                イオアンナがジェームスと踊る「夜」の役の方が
                オーラが強かった。
                イオアンナって小柄なはずなのに
                舞台に出てくると大きく見える。
                これも、ダンサーの持っているオーラなのだろう。

                休憩中にちょっと仕事の事でバタバタあったが
                (緊急ではないけれど、緊急連絡先にお電話を下さる方がいらっしゃる)
                今シーズンの最終公演、観られて満足。

                しかし、このスワニルダの役って
                第2幕で、人形踊って、スペインのダンスまで踊っての
                踊りっぱなしの役なので
                かなりのスタミナがないと踊れないだろう・・・
                しかも、いわゆる「ベテラン」が踊る役ではないし・・・

                来シーズンも続行する演目なのだが
                秋からのスワニルダ、誰がキャンスティングされるか
                ちょっと楽しみな私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                手抜き記事で申し訳ない(汗)

                6月の後半になったら
                今学期、ともかく演習だの実習だの取りすぎて
                (講義の試験は全部10月の追試の時に受ける事に決めた)
                何だかもう、自分でもワケわからんパニックになっている・・・
                20日が祝日なので4連休(金曜日には授業を取っていない)
                4日間で、どこまで出来るか・・・(汗汗汗汗汗)

                マルティン・グルービンガー ザ・パーカッション・プラネット

                0
                  Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月17日 19時30分〜22時

                  Martin Grubinger
                  The Percussive Planet Ensemble

                  マルチ・パーカッション Martin Grubinger jun.
                  パーカッション Martin Grubinger sen., Leonard Schmidinger, Rainer Furthner,
                  Slavik Stakhov, Rhani Krija, Alexander Georgiev
                  ドラム Sebastian Lanser
                  エレキバス Heiko Jung
                  エレキギター Alexander Jung
                  キーボード Jan Eschke
                  ピアノ Per Rundberg
                  トランペット Martin Angerer, Aneel Soomary, Andreas Pranzl, Axel Mayer
                  トロンボーン Gerald Pöttiner, Philipp Fellner, Bernhard Holl, David Zuder
                  サクソフォン Alexander von Hagke

                  音響技術 David Horn

                  „The Best of Percussive Planet“
                  John Williams (*1932) The John Williams Special Edition Suite

                  天才マルティン・グルービンガーを追いかけて数年。
                  なのに、いつまで経っても若いしキュートだし
                  天才振りには、ますます拍車がかかって
                  体力も記憶力も、運動神経も音楽性も、飛び抜けている。

                  今回のパーカッション・プラネットは
                  事前にお客さまから「何を聴きたい」かアンケートして
                  お客さまの希望に合わせた、お好みコンサートの趣向。

                  ・・・そう言えば、コンツェルトハウスから
                  どうぞ投票して下さい、みたいなメールがあったな(忘れてる)

                  コンツェルトハウスの舞台一杯に広がる
                  パーカッション楽器に加えて
                  後ろにはドラム・セット、トランペットにサクソフォン
                  ずらっとトロンボーンが並び
                  下手(しもて)にはピアノとキーボード。

                  両脇には、大きな和太鼓が2つあって
                  上手(かみて)の奥の暗くなったところには
                  音響技術者がミキサーの前に座っている。

                  マルティン・グルービンガー(ジュニア)がマイクでご挨拶。
                  コンツェルトハウス大ホールは満杯である。

                  昨日のグバイドリーナと何という違い・・・
                  しかも若い人というよりは
                  私くらいの年配が多い(少なくとも貧民席には・・・)

                  「みなさんの投票で決まった第5位から第1位までの曲を演奏します。
                   でも、まずは僕たちの大好きなジョン・ウィリアムスを
                   本人の許可を得て組曲でアレンジしたので聴いて下さい」

                  いや〜、ド派手、というか景気が良いというか
                  ブラスにパーカッション総出で
                  ジョン・ウイリアムスの映画音楽が
                  時々、ジャズ風になったり
                  (というより、あれは、かなりの確率で「ずれた」ような気がするが(笑))

                  変拍子のリズムになったり
                  トランペットのソロがあったり
                  色々と楽しい。

                  その後、アンケートの集計で
                  まずはバーンスタインのミュージカル
                  ウエスト・サイド・ストーリーから「アメリカ」

                  「2分ほどの曲なので、編曲して4分半にしてみました」
                  ・・・という事で
                  マルティン・グルービンガー(ジュニア)の
                  マリンバのソロもたっぷり聴ける。

                  パパ・グルービンガーは
                  ジョン・ウイリアムスの曲の時から
                  後ろのトランペットやトロンボーンにキューを出して
                  指揮者みたいな役割をしている。
                  (後半は、指揮してると思ったら、とんでもない事をやったり(笑))

                  その後も、ピアソラのリベルタンゴやハービー・ハンコック
                  最後は一位になったザヴィヌルまで

                  ただのコピー・バンドと思ってはいけない(断言)
                  各曲を、パーカッション・プラネット用に
                  徹底的にアレンジし直している。
                  (よって、このアレンジでは本日が初演です、というのもあり)

                  途中で
                  「皆さんからのリクエストではないのですが
                   和太鼓を入手したので、和太鼓の曲を演奏させて下さい。
                   日本の作曲家の曲と組み合わせてみました。
                   まずはマリンバのソロで始まって、和太鼓
                   その後、メロディが入るのですが
                   これが、ゲーム音楽みたいで、うちの子供が夢中で・・・」

                  うはははは、この立派な大太鼓、どうやって手に入れたんだろう?
                  (大太鼓2つ、それぞれ置き台あり、小太鼓1つ。もちろん、様々なバチ)

                  しかも、4人のパーカッショニスト
                  しっかり和太鼓のテクニックを完璧に習得してる。

                  大太鼓2つは5度のインターバルで調整されていて
                  ちょっと祭り太鼓に聴こえるし
                  最後はパーカッション4人と小太鼓のグルービンガーで
                  4度インターバルの、和楽器特有の掛け声まで。

                  すごいなぁ、現状だけに満足せず
                  いつも新しいもの、面白いものを追いかけて行く気力(と体力)。

                  もちろん、主人公は天才グルービンガー(ジュニア)。

                  ジュニアと書くと子供みたいだが、お父さんが同じ名前なのである。
                  1983年生まれなので、36歳。
                  私が「発見」して騒いでいた時には20代だった筈なので
                  月日が経つのは早い・・・
                  (でも、あの頃と見た目が変わっていないのは何故だ?)

                  どの曲でも、主人公的な意味合いがあって
                  マリンバのソロとか、途中のパーカッションのソロとか
                  他の人の数倍は弾いているのだが
                  疲れを見せず
                  (司会もやっているので、さすがに激しい曲の後は
                   マイクを持つと、息が早いのが聞こえて来たが)
                  しかも、これだけの様々な楽器を、様々な曲で演奏するのに

                  全部、頭の中に入ってるんですね。
                  (複雑な曲もあるし、すべて暗譜って・・・驚嘆する)
                  他のスタッフが演奏している時でも
                  ちゃんと見てコントロールしてる。

                  あれだけハードな演奏を次から次に
                  超絶技巧で暗譜でやりながら
                  「演奏している時が人生で一番幸せ」という印象。

                  天才が天才たる所以だろうが
                  時間があったら、朝から夜中まで何かを叩いているタイプだなぁ、きっと。
                  いや、時間がなくても、何か手近なものを叩いているかもしれない(笑)

                  第一位と第二位(第二位が誰の曲だったか聞き取れなかった、すみません)を
                  組み合わせて、ソロも入れて、組曲にしちゃいました、というのが
                  いや〜、凄かったです。

                  様々なソロが入る(他の曲でも)が
                  後ろに並んでいる金管楽器は、ソロのプレイヤーが前に出てくるし
                  それ以外のソロは、ピアノだったりドラムだったり
                  エレキ・ギターやキーボード、タムタムもあったな
                  もちろん、グルービンガー(息子)のマリンバや
                  シロフォンなどもあって

                  それぞれのソロの後は、ちゃんと客席から拍手が起こる。
                  言ってみれば
                  1700人収容できる巨大なライブ・ハウスって感じ。

                  パパ・グルービンガーは指揮に徹するかと思ったら
                  後半、カラカス振りながら指揮しているし(爆笑)

                  何と、笛?みたいなものを吹きながら
                  舞台前方に出て来て
                  ムーン・ウォーク? いや、私はわからんが
                  すごい見事なダンスを繰り広げてくれた(客席大爆笑)

                  良いなぁ、こういう雰囲気。
                  最後の一位と二位組み合わせの曲は、それだけでかなり長かったが
                  インプロヴィゼーションのソロありで
                  しかも、最後の最後で
                  客席の観客に歌わせて

                  ・・・それがね、ザヴィヌルの有名なメロディで
                  みんな知っているものなのだが
                  客席の歌、ちゃんと長3度のインターバルで三声の構成になってる・・・

                  グルービンガーが舞台から
                  はい、ピアニッシモで・・・と指示を出した時の
                  人数の多いコーラス特有の、あの柔らかい響きが
                  完璧な三和音でホールを満たした感じって
                  ちょっといわく言い難い。
                  (強いて言えば、マーラーの交響曲2番のコーラス・ミステリオーソに近い)

                  いや驚いた、ウィーンの聴衆、侮れない。

                  みんなを巻き込んで
                  ノリノリのクロス・オーバー。
                  クラシック・・・ではないけれど
                  じゃぁ、完璧ポピュラーと言うには
                  あまりに演奏やアレンジのレベルが高くて
                  演奏者も聴衆も、目指すところが、ものすごく上にある。

                  鳴り止まない拍手に
                  グルービンガー(息子)がマイクで
                  「実は明日はチャリティーで同じコンサートをやります。
                   中央駅の CAPE 10 でやりますので
                   よろしかったら来て下さい」と、うまく宣伝(笑)

                  調べてみたらあった。
                  ここ の下の方にポスターが出ている)
                  オープン・エア(収容人数2000人)で、屋台とかも出るらしい。
                  明日6月18日17時開場で入場料20ユーロ。
                  うち10ユーロは寄付されるとの事。
                  マルティン・グルービンガーが登場するのは20時から。

                  明日の夜は現時点で予定がないので
                  行っても良いかな、という気もするが
                  それよりも何よりもプロジェクトの準備が・・・(冷汗)

                  来週の試験は諦めました(あっさり)
                  秋までにちゃんと勉強して、秋に3つ試験を受ける事にする(断言)

                  とか言いつつ、夏休みは夏休みで
                  論文で手一杯だったらどうしよう?と
                  この時期になると急に戦々恐々とするアホな私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  いやこの間、マスター過程の同僚(同世代)に話を聞いたら
                  引退してから2年はのんびり過ごし
                  それから、大学行こうかな〜、とあちこちの講義に潜り込み
                  面白そうだ、とこの専攻を選んで
                  バチュラー過程はやってみたものの
                  あまりに大学の学業がしんどいので
                  今は好きな講義だけ出て、論文も書かず、試験も受けず
                  ・・・という状態らしい。
                  私も、そういう感じでゆっくりやろうかしら・・・
                  (性格的にせっかちなので無理かもしれない)

                  ソフィア・グバイドリーナ記念コンサート

                  0
                    日曜日のダブル・・・というか
                    下記のコンサートを2つとすればトリプルなのだが
                    時系列に読みたい方は、まずは ここ からどうぞ。
                    以下は夜のコンサート(2つ)です。

                    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月16日 18時〜19時

                    Windkraft - Kapelle für Neue Musik
                    アルト Noa Frenkel
                    指揮 Kasper de Roo

                    Erkki-Sven Tüür (*1959)
                     In the Memory of Clear Water für großes Blasorchester (1990)

                    Wolfgang Rihm (*1952)
                     Et nunc II, Komposition für Bläser und Schlagzeug (1992/1993)

                    Sofia Gubaidulina (*1931)
                     Stunde der Seele. Poem für großes Blasorchester und Mozzosopran (1974/2004)

                    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月16日 20時30分〜21時50分

                    ORF Radio-Symphonieorchester Wien
                    バイオリン Vadim Repin
                    指揮 Andres Mustonen

                    Sofia Gubaidulina (*1931)
                     Märchenpoem für Orchester (1971)

                    Franz Schubert (1797-1828)
                     Symphonie Nr. 7 h-moll D 759 „Unvollendete“ (1822)

                    Sofia Gubaidulina
                     Dialog: ich und Du, Konzert für Violine und Orchester Nr. 3 (2018)

                    2つのコンサートを一緒に書いてしまうが
                    コンツェルトハウスが行った
                    ソフィア・グバイドリーナ記念コンサートの一環。
                    昨日も2つコンサートがあった。

                    国立オペラ座のバレエをほったらかして
                    タダ券が出た(要は全く売れていない・・・)というので
                    いそいそとコンツェルトハウスに出没。
                    自由席で、確かに、平土間でもバルコンでも50%くらいの稼働率。

                    最初のコンサートは面白い事にブラス・バンド。
                    途中でコントラバスが2台入ったけれど、基本的にブラスの曲。

                    エストニアの作曲家、エリッキ=スヴェン・トゥールは初めて聴く。
                    アルヴォ・ペルトに並んで知られた作曲家、とプログラムに記載があったが
                    ペルトの曲とは全く違う方向の曲想。

                    ブラスだけの音なのだが、その音が面白い。
                    どこが「清い水の思い出」なのかは、さっぱりわからないけれど
                    ブラスの重なりだけで、こんな音色が出るのか、とビックリする。
                    (だから分析したい、とか思ってしまう悪い癖)
                    時々、人の声のように聴こえる部分もあって面白い。

                    リームの曲は
                    プログラム解説によれば、音楽には場所がなく
                    よって、hic はない・・・って
                    hic はラテン語で「今」とか「この」って意味だよね。
                    hic et nunc で hic がなくて nunc だけなので
                    曲の名前が Et nunc なのだそうだが
                    nunc というのもラテン語で、今、という意味らしく

                    ・・・あああああ
                    やっぱりラテン語ってヨーロッパの教養のうちなんだわ(汗)
                    2年間、逃げ回っていたけれど
                    腰を据えてやるしかなさそう・・・

                    リームらしく、何だか頭脳的なものばかりが先だった感じの
                    割に理屈っぽく聴こえる曲だった。
                    無教養な私は、それ以外に何を言えよう(恥)

                    グバイドリーナの「魂の時間」は
                    ロシアの詩人、マリーナ・ツヴェターエワの詩を使ったもので
                    最後にメゾソプラノが
                    ドイツ語で、その詩を歌う。

                    詩のテキストはプログラムに記載されていたが
                    私のドイツ語能力が足りず、内容がさっぱりわからん。

                    無理やり、私の乏しいドイツ語力で、字面だけ訳してみると

                    魂の深い時間、深い・・・夜
                    (夜の魂の巨大な足並み)

                    その時間にお前は空間を完成する、お前の魂空間を。
                    おお、魂は寺を、お前を活性化させる。

                    (以下省略)

                    全然わかりません・・・(涙)
                    もう、理解の範囲外です・・・(涙)

                    しかしグバイドリーナの曲って、ロマンがあるなぁ。
                    現代音楽とは言っても
                    訳のわからん音列が続くだけではなくて
                    私のようなシロウトにもちょっと推察できるような
                    音楽的ストーリーが見える(ような気がする)

                    次のコンサートまでに
                    ばったり会った大学の同僚(お達者倶楽部(笑))をコーヒーに誘って
                    20時30分からウィーン放送交響楽団のコンサートへ。

                    グバイドリーナのメルヘン・ポエムは
                    これ、聴いた事があると思う。

                    プログラムに、チョークが主役で
                    お城や、庭や、海や太陽を描けると思っていたチョークが
                    文字や数字ばかり描かされて絶望し
                    小さくなってしまったので捨てられて
                    闇の中で死んだと思っていたら
                    男の子が拾って、アスファルトの道路に
                    お城や、庭や、海や太陽を描いてくれて
                    チョークは幸せに打ち震えて、美しい世界に溶け込んでなくなる
                    ・・・というストーリーが書いてあったが
                    このストーリー、読んだ事がある。
                    (2005年にウィーン交響楽団がフェドセイエフの指揮で初演しているから
                     たぶん、その時に、その場に居たのだと思う)

                    この曲、本当に可愛らしい。
                    欲求不満のチョークの不幸から、闇の中
                    その後、お城や庭や・・・で、美しい世界での消滅まで
                    何ともしっかりわかる音楽ストーリーになってる。

                    もともとラジオ番組の劇伴としての依頼を受けた曲だそうで
                    その意味では、非常にわかりやすい。

                    で、その後に、何故にシューベルトの未完成交響曲が
                    突然入ってくるのか、わからなかったが
                    呟きで、玄人の方から
                    グバイドリーナはネオロマンの作風だから選択は正しい
                    というご指摘を頂いた。

                    さて、そのシューベルトの未完成交響曲だが

                    ・・・これが、ものすごく異様な音楽だった。

                    遅めのテンポで、ともかく歌わせるというか
                    その歌い方が、何とも不気味で
                    リタルダンドが多くて
                    フェルマータなんか、どこまで伸ばすんですか、という状態。
                    (ホルン、お疲れさまです。よく息が続いたものだ)

                    ロマン派、というよりは
                    そこを越えて、ともかく背筋がゾクゾクする程に異様な世界。
                    デフォルメされている、とんでもないところに連れて行かれそうで
                    ギョギョギョ、この指揮者、何者?と驚いて聴いていたのだが
                    さすがに、あの1楽章、リピートも多いので
                    あそこまで異様な演奏されると、ちょっとお腹一杯にはなる。

                    第2楽章を、あのテンポでやられたらヤダな、と思っていたが
                    これは、少し速めのテンポを取って
                    ただ、途中の部分は、やっぱりタメタメ。

                    こういう解釈もありか。
                    あまり一般ウケはしそうにないが
                    現代音楽を聴きたくて集まって来ている聴衆には
                    耳新しくて、現代音楽に通じるところがあって
                    面白かったのではないかと思う。

                    普通に演奏される未完成だったら退屈だったが
                    ちょっと辟易するくらいの強烈な個性の演奏で
                    確かに、めったやたらと印象には残る。

                    最後はグバイドリーナのバイオリン協奏曲。
                    マルティン・ブーバーの本に触発されたものとの事だが
                    哲学的な本らしいので、私にはさっぱり・・・

                    大編成オーケストラ(106楽器)に
                    ヴァディム・レーピンのバイオリン・ソロ。

                    これもメロディらしきものが多用されていて
                    音色の変化がとても多彩で
                    面白いと言えば面白いのだが

                    レーピンのバイオリンのソロ
                    1秒ごとに音を出していくだけで
                    あんまり技巧とか必要なさそうだし(違うかもしれない)

                    出てくる音は、澄んでいて
                    オーケストラから浮き上がって
                    (しかも、そのソロの音をオーケストラが受け取って行くのが快感)
                    あまりの美しさに声も出ないけれど
                    ただ、1分間に60のタクトで音を弾いていくだけ
                    ・・・みたいな印象で

                    それって、大いなる才能の無駄遣いとか(以下省略)

                    各コンサートは休憩時間なしの約1時間。
                    こういう短いプログラムのコンサートって
                    集中できるし、飽きも来なくて助かる。

                    特に、無料ご招待だったのが気に入った
                    ・・・とか言ってはいけないんだろうな、と思う私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    時々、チケット割引とか無料ご招待とか
                    ご案内が来ないわけではないのだが
                    だいたい、そういう案内が来た時には
                    当該のコンサートを正規料金で購入しているケースが多いので
                    ちょっと今回は権利を行使できた、っていう喜びがあったのだ。
                    ケチなだけじゃん、とか突っ込まないで下さいまし。

                    ウィーン・フィル + ズービン・メータ

                    0
                      Musikverein Großer Saal 2019年6月16日 11時〜13時

                      Wiener Philharmoniker
                      指揮 Zubin Mehta
                      カウンターテノール Bejun Mehta

                      Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
                       Symphonie A-Dur, KV 201
                       „Ombra felice - Io ti lascio, e questo addio“,
                         Rezitativ und Arie (Rondo) KV 255
                       „Vadasi, oh ciel! - Già dagli occhi il velo è tolto“.
                         Rezitative und Arie des Farnace aus „Mitridate, Rè die Ponto“, KV 87
                       „Cara, lontano ancora“.
                         Arie des Ascanio aus „Ascanio in Alba“, KV 111

                      Igor Strawinsky (1882-1971)
                      Le Sacre du Printemps

                      日曜日11時からのコンサートだが
                      ウィーン・フィルの定期公演ではなく
                      楽友協会主催のコンサート。
                      チケットは(何せウィーン・フィルなので(笑))完璧売り切れ。
                      ・・・とは言え、この季節になると
                      直前に楽友協会のチケット・オフィスに
                      何人か「余りチケット」を持って立っている人がいるので交渉次第。

                      さて、ウィーン・フィルと大御所のズービン・メータ、御歳83歳。
                      前半のモーツァルトは立って、後半のストラヴィンスキーは椅子の上から。

                      ところで、このプログラム、いったい何じゃ?
                      モーツァルトの交響曲29番に
                      カウンター・テノール用のレチタティーヴォとアリアを3曲。
                      登場するべジュン・メータは
                      現代のカウンター・テノールの中では
                      最も素晴らしい歌手と、私は思っているので
                      才能のない親戚音楽家を大御所が特別に出してやる感はゼロ。

                      べジュン・メータ、よくウィーン劇場のバロック・オペラには出ているのだが
                      最近、ウィーン劇場に行かないので、久し振りに聴く事になった。
                      (チケットが高くて、舞台が見えない)

                      モーツァルトの交響曲は、
                      あ〜、これがウィーン・フィルのお上品な響きなのね、という感じ(笑)
                      あくまでも上品、ノーブル、上流階級の
                      ある意味、ちょっとイヤミなくらいウィーン貴族っぽい仮面の印象。
                      でも、こういう曲って
                      やっぱり伝統のあるオーケストラの底力を感じる。

                      べジュン・メータは・・・
                      あ〜、もう、やっぱりむちゃくちゃ巧い。

                      この人、声量も半端じゃないのだが
                      (ウィーン劇場で他の歌手と一緒に聴くとぶっ飛ぶ)
                      楽友協会の音響は、別に張り上げなくても聴こえるし
                      モーツァルトのオペラは、うまく声を盛り上げるように作られていて
                      ヴィブラートからアジリタから、難なくこなした上に
                      声の色も自由自在に変える。

                      だいたい私、コンサートで、オペラのアリアだけ聴くのは好きじゃない。
                      オペラは、全体のストーリーの中で聴いてこそ
                      その部分のレチタティーヴォとかアリアが活きるので
                      そこだけカットされても感情的な移入が出来ないのだが
                      (かと言って、モーツァルトのオペラを聴く気はあまりない・・・)

                      内容とかはともかくとして
                      べジュン・メータの美声だけで「聴かせて」くれちゃったわよ。

                      さて、そんなモーツァルトの後
                      後半がストラヴィンスキーの「春の祭典」???

                      国立オペラ座のバレエ公演で
                      ノイマイヤーの「春の祭典」を上演していた時に
                      ウィーン・フィルの「春の祭典」を何回も聴いていて
                      ちょっとトラウマなんですが(すみません)

                      メータは座ってはいるけれど
                      前に譜面台はない。

                      確かに私が愛用するオペラ座のバレエの時の席は
                      音響的には最悪ではあるのだが

                      ホントにこれ、同じオーケストラ?!

                      あ〜、すみません・・・
                      バレエの時の演奏は
                      実は指揮者が悪いんじゃないかと思っていたが
                      当たらずと言えども遠からずか(勝手に納得)

                      だってファゴットのソロに続く
                      あの木管のアンサンブルの箇所の精密さと言ったら・・・

                      メータの変拍子の指示が、ものすごくわかりやすい。
                      シロウトでもわかる位に、はっきりしている。
                      オーケストラが弾きやすいかどうかは不明だが。

                      あの精密さと厚みのある音を聴いていたら
                      連想するのは、アンリ・ルソーの絵画。

                      細かく厚みのある精密な筆で描かれたジャングル。
                      あくまでも筆はクリアで大時代的なノスタルジーで
                      描かれた絵は不思議な世界に飛んでいる、という音楽。

                      普通なら、いったんバレエで使われた曲を聴くと
                      ついつい反射的にバレエの舞台を思い浮かべてしまうのだが
                      メータの「春の祭典」は
                      あまりに徹底的に純粋に「音楽」になっていて
                      ノイマイヤーの振付があまり頭に浮かんで来ない(すみません)

                      もともと「春の祭典」ってバレエ音楽だったはずなのだが
                      この曲、こうやってコンサートで聴いてみて
                      ここまでパートがクリアで
                      上昇と下降の対比などまで、はっきりと浮かび上がってきて
                      パート同士のバランスが抜群で
                      音楽的に自然な流れを作って(変拍子なのに!)
                      精密に、しかも距離取り過ぎの冷たさもなく演奏されると
                      う〜ん・・・・
                      ちょっと唸って、脱帽するしかない。

                      メータ恐るべし・・・

                      大げさに指揮棒を振り回すのではなく
                      的確な指示を、正確な拍子で与えて
                      ほんの少しの動きで音楽の表情を描き出す技。
                      こういうのは、確かに老成しないと出来ない技術かもしれない。

                      強い個性で強烈で熱烈なファンの多い指揮者と比べると
                      大家(たいか)ではあるのだけれど
                      巨匠、という一括りで
                      あまり突出して目立つ、という人ではないと思っていたが
                      すごい指揮者だわ・・・やっぱり「巨匠」だわ・・・

                      しかしまぁ、ウィーン・フィルも
                      バレエとオペラとコンサートで
                      指揮者によってもだけど
                      見事に別人オーケストラと化すなぁ、と
                      深く感じ入った私に
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