Musikverein Großer Saal 2018年9月30日 19時30分〜21時45分
Tschaikowskij-Symphonieorchester Moskau
Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
Wiener Sängerknaben
ピアノ Elisabeth Leonskaja
指揮 Vladimir Fedosejev
Peter Iljitsch Tschaikowskij (1840-1893)
Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 G-Dur, op. 44
Orchestersuite Nr. 2 C-Dur, op. 53
Ouverture solennelle „1812“ Es-Dur, op. 49
Fassung für Chor (gemischten Chor und Kinderchor) und Orchester
von Igor Buketoff
私の大好きな指揮者のフェドセーエフ。
(註 今までフェドセイエフと表記して来たが
どうも、定訳ではウラジーミル(ウラディーミル)・フェドセーエフらしい)
御歳86歳・・・って、そんなになるように見えない。
立ち姿もスッキリして
往年のロマンス・グレーの上品なおじさまの雰囲気をたっぷり残している。
考えてみたらウィーン交響楽団の首席時代(1997-2005) からファンだったので
お互い、年月を重ねましたね。
(向こうにしてみれば一緒くたにされたくないだろうが(笑))
今回のチャイコフスキー管弦楽団とのコンサートは
昨日と今日と、違うプログラム(オール・チャイコフスキー)で
実は昨日はリミニのフランチェスカとか交響曲4番を演奏したのだが
コンツェルトハウスのマーラーの交響曲2番と重なってしまったし
本当は今日だって
コンツェルトハウスではウィーン・フィルとブロムシュテット
国立オペラ座ではオルガさまとローマンとケテヴァンのジゼル
何回も書いたけれど
いったいファンとしてはどうしたら良いの(涙)と言う状態。
でも、フェドセーエフが来るなら、少なくとも1回だけでも行かねば・・・
でもプログラムが地味・・・
チャイコフスキーのピアノ協奏曲だって、2番ですよ、2番!!
1番は名曲アワーでたびたび演奏されるし
3番は国立バレエの演目で使われたので、何回も聴いたが
2番って・・・ナマで聴いた事がない
どころか、録音でも聴いてない(予習しろっ!)
オーケストラ組曲も1番から3番あるのだが
私、これ、聴いた事がない(予習しろっ!)
いや、あのめちゃくちゃ暗い1番は
エイフマン・バレエでは時々使われているが・・・
まぁ、まずはピアノ協奏曲2番。
レオンスカヤ、御歳72歳。
いやもう、音楽家って、何故みなさん、こんなに元気なの。
うおおおおお、ちょっと凄いわ、この曲。
ピアノのカデンツァ・・・というよりは
第1楽章の3分の1くらいはピアノのソロではないか。
しかも、そのピアノがまた豪華絢爛な響き。
ペダルは存分に使っているのに
音は全く濁らず
まるでオーケストラなんかに負けないわよ、という
色彩に満ちた音の洪水。
(第1楽章、ホントにオーケストラ要らんわ・・・)
でもって、さすがに年の功と言ったら失礼かもしれないけれど
レオンスカヤのピアノのこの豪華絢爛さって
どこにも「見せびらかす」ところがないし、気負いがない。
あくまでも音楽に寄り添って
でも、その音楽のきらびやかな潜在性を
とことん表現する。
第2楽章はバイオリンの長いソロが入るけれど
舞台見えない席で聴いていたら
バイオリンとは思えない音色で
ずっと「うわ、このビオラ、巧いわ」と思っていた
(すみません素人で)
だって、音がキンキンせず、落ち着いていて
柔らかで自己主張が強過ぎず
温かみのある音で、本当に家庭的というか
ウィーン的に言えば、まさにビーダーマイヤー時代というような音。
しかも、チェロとの絡みの親密感と言ったら
なんだなんだなんだ、この2人、デキてるのか(あっ、すみません)
舞台は見えないので
オーケストラのプレイヤーの誰がどう演奏しているのかは
さっぱりわからないけれど
このバイオリンとチェロのソロにピアノが加わってくるところなんて
背筋ゾクゾク感が半端じゃない。
華やかな第3楽章も
ただの表面的な華やかさだけではなくて
う〜ん、さすがにチャイコフスキーの名を冠したオーケストラ
「俺たちの音楽だぞ」という確信を持って
しかもチャイコフスキーの音楽への愛情が
ダダ漏れしているような印象を受ける。
そのチャイコフスキー愛のダダ漏れは
オーケストラ組曲第2番が凄かった。
すごくチャーミングな曲が続くのだが
(それ考えると、あのむちゃ暗い1番より良かった。
まぁ、この選曲は演奏時間の関係だろうけれど)
フェドセーエフもオーケストラも
とことん深い、理解に満ちた愛情を持って
音楽を温かく、この上なく繊細に抱きしめるような演奏。
あああ、私もこんなに愛されたい(違!)
最後の1812年は
大砲だのラ・マルセイエーズだので有名で
私はこの曲と言われると、ラ・マルセイエーズしか思い出さないのだが
今回は Igor Buketoff (1915-2001) による合唱版。
最初のラルゴがウィーン楽友協会合唱団によって歌われるのだが
極限に音量を絞ったピアニッシモで歌われるラルゴの美しさに
ちょっと腰が抜けそうになる。
昨日はマーラーの2番のあのコーラス・ミステリオーソより
もっとミステリオーソだわ・・・
楽友協会の音響の良さも手伝って
ホール全体に柔らかく拡散していくピアニッシモの合唱が
あまりにあまりに美しすぎる。
もう、ここでこの曲、終わったら如何です?
と言いたくなるけれど(こらこら)
もちろん、そういうワケには行かない。
途中のロシアの歌の時には
オルガンの前に立ったウィーン少年合唱団が
天使の歌声を聴かせてくれて
これも美しいけれど
曲はあくまでも勇壮にラ・マルセイエーズを高らかに歌い上げながら
大砲はなくて太鼓だったけど(笑 そりゃそうだ)
鐘がガンガン鳴って、難聴になりそうなコーダ。
まぁ、もともと野外演奏のための曲だし
プログラム解説によれば
チャイコフスキーもやっつけ仕事だったようで
やけっぱちみたいな曲と言えば、そうなんだけど(笑)
それでも派手に盛り上がったし
オーケストラ組曲で指揮者とオーケストラが見せた
「チャイコフスキー愛」は
ここでもダダ漏れしていて
最初から最後まで
プレイヤーの深い尊敬と愛に満ちた
何とも「温かい」チャイコフスキーの演奏だった。
ちょっとこういう演奏を聴いてしまうと
昨日のリミニのフランチェスカとか交響曲4番とか
ううううううう、きっと素晴らしい演奏だったんだろうな、と
いやいや、でも、ワタクシ的には
マーラーの交響曲2番を諦めるワケにはいかなかったし・・・
今シーズンは夜が空くところは大いに空いているのに
(最近、楽友協会は予算の関係もあって
そんなに派手なコンサートをあまりやらないような気がする)
行きたいものは集中して同じ日にある(涙)
でも、来週から大学も新学期が始まるし
多少はお勉強しなければ・・・
7月〜9月まで今回は遊び呆けてしまった
とことん怠け者の私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
Tschaikowskij-Symphonieorchester Moskau
Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
Wiener Sängerknaben
ピアノ Elisabeth Leonskaja
指揮 Vladimir Fedosejev
Peter Iljitsch Tschaikowskij (1840-1893)
Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 G-Dur, op. 44
Orchestersuite Nr. 2 C-Dur, op. 53
Ouverture solennelle „1812“ Es-Dur, op. 49
Fassung für Chor (gemischten Chor und Kinderchor) und Orchester
von Igor Buketoff
私の大好きな指揮者のフェドセーエフ。
(註 今までフェドセイエフと表記して来たが
どうも、定訳ではウラジーミル(ウラディーミル)・フェドセーエフらしい)
御歳86歳・・・って、そんなになるように見えない。
立ち姿もスッキリして
往年のロマンス・グレーの上品なおじさまの雰囲気をたっぷり残している。
考えてみたらウィーン交響楽団の首席時代(1997-2005) からファンだったので
お互い、年月を重ねましたね。
(向こうにしてみれば一緒くたにされたくないだろうが(笑))
今回のチャイコフスキー管弦楽団とのコンサートは
昨日と今日と、違うプログラム(オール・チャイコフスキー)で
実は昨日はリミニのフランチェスカとか交響曲4番を演奏したのだが
コンツェルトハウスのマーラーの交響曲2番と重なってしまったし
本当は今日だって
コンツェルトハウスではウィーン・フィルとブロムシュテット
国立オペラ座ではオルガさまとローマンとケテヴァンのジゼル
何回も書いたけれど
いったいファンとしてはどうしたら良いの(涙)と言う状態。
でも、フェドセーエフが来るなら、少なくとも1回だけでも行かねば・・・
でもプログラムが地味・・・
チャイコフスキーのピアノ協奏曲だって、2番ですよ、2番!!
1番は名曲アワーでたびたび演奏されるし
3番は国立バレエの演目で使われたので、何回も聴いたが
2番って・・・ナマで聴いた事がない
どころか、録音でも聴いてない(予習しろっ!)
オーケストラ組曲も1番から3番あるのだが
私、これ、聴いた事がない(予習しろっ!)
いや、あのめちゃくちゃ暗い1番は
エイフマン・バレエでは時々使われているが・・・
まぁ、まずはピアノ協奏曲2番。
レオンスカヤ、御歳72歳。
いやもう、音楽家って、何故みなさん、こんなに元気なの。
うおおおおお、ちょっと凄いわ、この曲。
ピアノのカデンツァ・・・というよりは
第1楽章の3分の1くらいはピアノのソロではないか。
しかも、そのピアノがまた豪華絢爛な響き。
ペダルは存分に使っているのに
音は全く濁らず
まるでオーケストラなんかに負けないわよ、という
色彩に満ちた音の洪水。
(第1楽章、ホントにオーケストラ要らんわ・・・)
でもって、さすがに年の功と言ったら失礼かもしれないけれど
レオンスカヤのピアノのこの豪華絢爛さって
どこにも「見せびらかす」ところがないし、気負いがない。
あくまでも音楽に寄り添って
でも、その音楽のきらびやかな潜在性を
とことん表現する。
第2楽章はバイオリンの長いソロが入るけれど
舞台見えない席で聴いていたら
バイオリンとは思えない音色で
ずっと「うわ、このビオラ、巧いわ」と思っていた
(すみません素人で)
だって、音がキンキンせず、落ち着いていて
柔らかで自己主張が強過ぎず
温かみのある音で、本当に家庭的というか
ウィーン的に言えば、まさにビーダーマイヤー時代というような音。
しかも、チェロとの絡みの親密感と言ったら
なんだなんだなんだ、この2人、デキてるのか(あっ、すみません)
舞台は見えないので
オーケストラのプレイヤーの誰がどう演奏しているのかは
さっぱりわからないけれど
このバイオリンとチェロのソロにピアノが加わってくるところなんて
背筋ゾクゾク感が半端じゃない。
華やかな第3楽章も
ただの表面的な華やかさだけではなくて
う〜ん、さすがにチャイコフスキーの名を冠したオーケストラ
「俺たちの音楽だぞ」という確信を持って
しかもチャイコフスキーの音楽への愛情が
ダダ漏れしているような印象を受ける。
そのチャイコフスキー愛のダダ漏れは
オーケストラ組曲第2番が凄かった。
すごくチャーミングな曲が続くのだが
(それ考えると、あのむちゃ暗い1番より良かった。
まぁ、この選曲は演奏時間の関係だろうけれど)
フェドセーエフもオーケストラも
とことん深い、理解に満ちた愛情を持って
音楽を温かく、この上なく繊細に抱きしめるような演奏。
あああ、私もこんなに愛されたい(違!)
最後の1812年は
大砲だのラ・マルセイエーズだので有名で
私はこの曲と言われると、ラ・マルセイエーズしか思い出さないのだが
今回は Igor Buketoff (1915-2001) による合唱版。
最初のラルゴがウィーン楽友協会合唱団によって歌われるのだが
極限に音量を絞ったピアニッシモで歌われるラルゴの美しさに
ちょっと腰が抜けそうになる。
昨日はマーラーの2番のあのコーラス・ミステリオーソより
もっとミステリオーソだわ・・・
楽友協会の音響の良さも手伝って
ホール全体に柔らかく拡散していくピアニッシモの合唱が
あまりにあまりに美しすぎる。
もう、ここでこの曲、終わったら如何です?
と言いたくなるけれど(こらこら)
もちろん、そういうワケには行かない。
途中のロシアの歌の時には
オルガンの前に立ったウィーン少年合唱団が
天使の歌声を聴かせてくれて
これも美しいけれど
曲はあくまでも勇壮にラ・マルセイエーズを高らかに歌い上げながら
大砲はなくて太鼓だったけど(笑 そりゃそうだ)
鐘がガンガン鳴って、難聴になりそうなコーダ。
まぁ、もともと野外演奏のための曲だし
プログラム解説によれば
チャイコフスキーもやっつけ仕事だったようで
やけっぱちみたいな曲と言えば、そうなんだけど(笑)
それでも派手に盛り上がったし
オーケストラ組曲で指揮者とオーケストラが見せた
「チャイコフスキー愛」は
ここでもダダ漏れしていて
最初から最後まで
プレイヤーの深い尊敬と愛に満ちた
何とも「温かい」チャイコフスキーの演奏だった。
ちょっとこういう演奏を聴いてしまうと
昨日のリミニのフランチェスカとか交響曲4番とか
ううううううう、きっと素晴らしい演奏だったんだろうな、と
いやいや、でも、ワタクシ的には
マーラーの交響曲2番を諦めるワケにはいかなかったし・・・
今シーズンは夜が空くところは大いに空いているのに
(最近、楽友協会は予算の関係もあって
そんなに派手なコンサートをあまりやらないような気がする)
行きたいものは集中して同じ日にある(涙)
でも、来週から大学も新学期が始まるし
多少はお勉強しなければ・・・
7月〜9月まで今回は遊び呆けてしまった
とことん怠け者の私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。