Schloss Grafenegg Auditorium 2018年8月30日 19時15分〜21時45分
Orchestre Philharmonique de Radio France
バイオリン Hilary Hahn
指揮 Mikko Franck
Maurice Ravel (1875-1937)
Le tombeau de Couperin (1919)
Jean Sibelius (1865-1957)
Konzert für Violine und Orchester d-Moll op. 47 (1903-04/1905)
Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Symphonie Nr. 5 c-Moll op. 67 (1803/04-08)
木・金・土・日とグラーフェネックなの、と言ったら
何処に泊まるの?と返されてひっくり返ったのだが
毎日、往復140キロを元気に車ですっ飛ばしています f^_^;
東京都庁からの距離だと
直線距離で秩父とか深谷市とか香取市とか館林とか
そういう感じなので、まぁ、それ程の距離とは・・・
交通渋滞なしで高速道路飛ばしたら、片道40分から1時間くらいだし。
木曜日や金曜日の19時15分からのグラーフェネックのコンサートなんて
仕事していたら、絶対に来られない時間なので
引退2年目が嬉しい ♡
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団と
首席指揮者、フィンランド出身のミッコ・フランクに
バイオリンのソリストはヒラリー・ハーンという豪華キャスト。
私はミッコ・フランクが好き(断言)
数は少ないけれど、ウィーン・フィルの指揮台に立った時の見事な演奏と
バレエでリヒャルト・シュトラウスのヨゼフの伝説を
ウィーン国立オペラ座のオーケストラ・ピットで振った時の
バレエなんかどうでも良い、音楽ステキ!というクオリティに圧倒された。
指揮台の上に椅子が乗っているが
ミッコ・フランク、座って指揮するんだろうか?
登場したミッコ・フランク・・・
衣装が・・・
光る黒のピラピラした上着で
前の左右の分かれ目から赤が覗いてる。
ルイージさまの白い上着にも仰け反ったが
ミッコ・フランクも
クルレンツィスの幼稚園スモックにも負けないユニークな衣装だわ。
椅子に座る・・・かと思いきや
音楽始まったとたんにそのまま立って
指揮台に乗らず、下手(しもて)のチェロやビオラのところまで迫って
結構な勢いで動いているんだけど・・・
ラヴェルのクープランの墓。
オーケストラの真上という悲しい貧乏席なので
音量がかなり大きく聴こえては来るものの
うわ、オーボエ、巧い。
ちょっと饒舌すぎの感はあるけれど
木管軍団のアンサンブルが素晴らしい。
しかも、音楽作りが、これだけの音量(席が悪い)にも拘らず
とても正確なのに繊細。
なんだか、最初からものすごく楽しい。
続いてシベリウスのバイオリン協奏曲。
プログラム構成が
フランスのオーケストラだからラヴェル
フィンランドの指揮者だからシベリウス
オーストリアの公演でドイツのバイオリニストだからベートーベン
・・・って、そういう配慮のもとかどうかはわからないけれど
見事なバリエーションになっているのは確か。
その分、オーケストラや指揮者の実力がバッチリ見えるプログラムでもある。
いつもながら、真っ白な美肌で
どう見てもフランス人形というヒラリー・ハーンと登場した指揮者は
指揮台の上にあった椅子を
自分で降ろして、下手(しもて)側の指揮台の横に置いちゃった。
ヒラリー・ハーンのバイオリンの音って
一点の曇りもなく澄んでいて
清純で濁りがなくて、ため息が出る程なんだけど
そんな美しい音色で
ダイナミックにシベリウスを演奏されちゃうと
悶絶する。
第1楽章も素晴らしかったけれど
第2楽章の低音からの入りが、なんというイケメンな演奏。
オーケストラも低弦がバッチリ効いていて
透明感あるのに厚みがあって素晴らしい。
ミッコ・フランクは時々椅子に座りながら
でも、ほとんどは立って
なんだか時々、ソリストを指揮しているように見えるのだが・・・
(だって第1バイオリン、そこ演奏するところじゃないよね?
なのに、ソリストが立っている第1バイオリン向いて指揮してるんだもん)
バイオリン苦手だし
シベリウスのバイオリン協奏曲も苦手だった筈なのに
なんだか、この演奏、むちゃくちゃ萌える。
透明な美と多彩なダイナミックの見事な融合。
あ〜、もう、単純に、すかっと爽やかで気持ちが良い。
見た目も音もこの上なく美しいハーンが
アンコールを大サービスで2曲。ああああ、悶える。
後半、ベートーベンの交響曲5番。
ベートーベンの交響曲5番と言えば
どちらかと言うと有名過ぎて
意外にナマで聴く機会は少ない。
(頻繁に演奏されるのは3番と7番だと思う)
指揮者によってバッチリ違う5番だが
おおお、ミッコ・フランクの5番
意外と伝統的。
ピリオド奏法でもなく、あくまでもモダン・オーケストラで
かっ飛ばしテンポではなく
かと言って遅いわけでもない
中庸で正統的な感じで攻めてくる。
最近、変わったベートーベン解釈も多いので
こういう、あくまでも端正で正統的な演奏って
却って新鮮に聴こえてくる。
それに、低音がバッチリ効いていて
スタッカート続きの流れの後ろに
しっかり継続するメロディ・ラインが出来ていて
あくまでも音楽的。
ダイナミックでワイルドなのに、エレガンスを失っていない。
テンポ設定が絶妙で
ダイナミックさと音楽性とが
ちょうどソコでぴったり合う、というこの上ないバランス。
オーケストラ、木管が巧いのはそれまでの演奏でわかっていたが
ビオラのアンサンブルと音色の温かさが群を抜いてる。
チェロとコントラバスの低弦の厚みのある響きもチャーミング。
こうやって舞台のオーケストラを真上から見ながら
(いやあの、いつもは全くオーケストラ見えない席ばっかりだし)
楽器編成や、どこで何の楽器が演奏しているかを見ながら聴くと
ベートーベンの5番って、音色のレンジがむちゃくちゃ広い事に驚く。
(クラシック・オタクの皆さまは、何をいまさら、という感じでしょうけど)
ミッコ・フランクは、自分で床に置いた椅子を無視しまくって
無駄な動きはないのに
実に情熱的に振りまくっている。
いや、この人、こんなに熱い指揮者でしたか?
考えてみれば、このオーケストラ
チョン・ミョンフンが首席だった頃に
何回かウィーンでも聴いていて
その度に、う〜ん、巧いオーケストラだ、と感心してたっけ。
チョン・ミョンフンの指揮のおかげかと思っていたら
ミッコ・フランクの指揮棒でも、同じように巧い。
なんか、こんなに素直に
しかも、むちゃくちゃダイナミックに
粗くならずに音楽的に演奏された5番って
すごいかもしれない。
掛け値なしにチャーミングで情熱的で音楽的で
ナマ音に飢えていた、というのはあるかもしれないけれど
素直に感激できる、すごく魅力的な演奏だった。
指揮台の上のベートーベンの下に
他の楽譜が見えたので
私の強力望遠鏡で真上から見たら
シベリウスの悲しきワルツだった。
ミッコ・フランク、拍手に応えて出て来て
指揮者の譜面台からベートーベンの5番を閉じて
その下のシベリウスを取り出し
客席に向かって、スコアを見せて
このスコア、いったい何?という素振りを見せて
シベリウス ワルツ・トリステ とアナウンス。
ミッコ・フランク、自分でキャラ作ってないか?(爆笑)
ワルツ・トリステはパーヴォ・ヤルヴィお得意の1曲なので
かなり何回もパーヴォ・ヤルヴィの指揮では聴いたけれど
ミッコ・フランクの音創りの方が
素直で正統的に聴こえる。
(パーヴォさんはワタクシ的感覚だと非常にモダン)
あ〜、このミッコ・フランクという指揮者
音楽的センス抜群で
スコアの読みも完璧なのに
加えて、僕、音楽好き好き好きという
何ともチャーミングな情熱が伝わってくる。
相変わらず見た目はパタリロそのもので
(註 私は鉄壁のパタリロ・ファンである!!!悪口ではない)
しかも光沢のあるピラピラの黒いゆったりしたシャツに
赤の裏地?がチラチラという不思議な衣装の指揮者だが
音楽に関しては、最も音楽的な指揮者の一人と言えるかもしれない。
あ〜、ホントに木曜日にグラーフェネックに来られる身分?になって
私は嬉しい \(^o^)/
むちゃくちゃ高揚して楽しい気分で
雨の高速道路を70キロ走って帰って来た私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
せっかく作ったロゴなので、もう1回使わせて下さい(笑)
今日はあちこちで車の事故が多くて
渋滞が凄かったけれど、時間に余裕を持って来たので間に合った。
午後、ちょっと走ったら、高速道路への入り口が事故で閉鎖されていて
その渋滞に巻き込まれてえらい目にあったけど。
ウィーン市内、車で走るもんじゃないですね。どこも渋滞で東京と変わらんわ。
Orchestre Philharmonique de Radio France
バイオリン Hilary Hahn
指揮 Mikko Franck
Maurice Ravel (1875-1937)
Le tombeau de Couperin (1919)
Jean Sibelius (1865-1957)
Konzert für Violine und Orchester d-Moll op. 47 (1903-04/1905)
Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Symphonie Nr. 5 c-Moll op. 67 (1803/04-08)
木・金・土・日とグラーフェネックなの、と言ったら
何処に泊まるの?と返されてひっくり返ったのだが
毎日、往復140キロを元気に車ですっ飛ばしています f^_^;
東京都庁からの距離だと
直線距離で秩父とか深谷市とか香取市とか館林とか
そういう感じなので、まぁ、それ程の距離とは・・・
交通渋滞なしで高速道路飛ばしたら、片道40分から1時間くらいだし。
木曜日や金曜日の19時15分からのグラーフェネックのコンサートなんて
仕事していたら、絶対に来られない時間なので
引退2年目が嬉しい ♡
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団と
首席指揮者、フィンランド出身のミッコ・フランクに
バイオリンのソリストはヒラリー・ハーンという豪華キャスト。
私はミッコ・フランクが好き(断言)
数は少ないけれど、ウィーン・フィルの指揮台に立った時の見事な演奏と
バレエでリヒャルト・シュトラウスのヨゼフの伝説を
ウィーン国立オペラ座のオーケストラ・ピットで振った時の
バレエなんかどうでも良い、音楽ステキ!というクオリティに圧倒された。
指揮台の上に椅子が乗っているが
ミッコ・フランク、座って指揮するんだろうか?
登場したミッコ・フランク・・・
衣装が・・・
光る黒のピラピラした上着で
前の左右の分かれ目から赤が覗いてる。
ルイージさまの白い上着にも仰け反ったが
ミッコ・フランクも
クルレンツィスの幼稚園スモックにも負けないユニークな衣装だわ。
椅子に座る・・・かと思いきや
音楽始まったとたんにそのまま立って
指揮台に乗らず、下手(しもて)のチェロやビオラのところまで迫って
結構な勢いで動いているんだけど・・・
ラヴェルのクープランの墓。
オーケストラの真上という悲しい貧乏席なので
音量がかなり大きく聴こえては来るものの
うわ、オーボエ、巧い。
ちょっと饒舌すぎの感はあるけれど
木管軍団のアンサンブルが素晴らしい。
しかも、音楽作りが、これだけの音量(席が悪い)にも拘らず
とても正確なのに繊細。
なんだか、最初からものすごく楽しい。
続いてシベリウスのバイオリン協奏曲。
プログラム構成が
フランスのオーケストラだからラヴェル
フィンランドの指揮者だからシベリウス
オーストリアの公演でドイツのバイオリニストだからベートーベン
・・・って、そういう配慮のもとかどうかはわからないけれど
見事なバリエーションになっているのは確か。
その分、オーケストラや指揮者の実力がバッチリ見えるプログラムでもある。
いつもながら、真っ白な美肌で
どう見てもフランス人形というヒラリー・ハーンと登場した指揮者は
指揮台の上にあった椅子を
自分で降ろして、下手(しもて)側の指揮台の横に置いちゃった。
ヒラリー・ハーンのバイオリンの音って
一点の曇りもなく澄んでいて
清純で濁りがなくて、ため息が出る程なんだけど
そんな美しい音色で
ダイナミックにシベリウスを演奏されちゃうと
悶絶する。
第1楽章も素晴らしかったけれど
第2楽章の低音からの入りが、なんというイケメンな演奏。
オーケストラも低弦がバッチリ効いていて
透明感あるのに厚みがあって素晴らしい。
ミッコ・フランクは時々椅子に座りながら
でも、ほとんどは立って
なんだか時々、ソリストを指揮しているように見えるのだが・・・
(だって第1バイオリン、そこ演奏するところじゃないよね?
なのに、ソリストが立っている第1バイオリン向いて指揮してるんだもん)
バイオリン苦手だし
シベリウスのバイオリン協奏曲も苦手だった筈なのに
なんだか、この演奏、むちゃくちゃ萌える。
透明な美と多彩なダイナミックの見事な融合。
あ〜、もう、単純に、すかっと爽やかで気持ちが良い。
見た目も音もこの上なく美しいハーンが
アンコールを大サービスで2曲。ああああ、悶える。
後半、ベートーベンの交響曲5番。
ベートーベンの交響曲5番と言えば
どちらかと言うと有名過ぎて
意外にナマで聴く機会は少ない。
(頻繁に演奏されるのは3番と7番だと思う)
指揮者によってバッチリ違う5番だが
おおお、ミッコ・フランクの5番
意外と伝統的。
ピリオド奏法でもなく、あくまでもモダン・オーケストラで
かっ飛ばしテンポではなく
かと言って遅いわけでもない
中庸で正統的な感じで攻めてくる。
最近、変わったベートーベン解釈も多いので
こういう、あくまでも端正で正統的な演奏って
却って新鮮に聴こえてくる。
それに、低音がバッチリ効いていて
スタッカート続きの流れの後ろに
しっかり継続するメロディ・ラインが出来ていて
あくまでも音楽的。
ダイナミックでワイルドなのに、エレガンスを失っていない。
テンポ設定が絶妙で
ダイナミックさと音楽性とが
ちょうどソコでぴったり合う、というこの上ないバランス。
オーケストラ、木管が巧いのはそれまでの演奏でわかっていたが
ビオラのアンサンブルと音色の温かさが群を抜いてる。
チェロとコントラバスの低弦の厚みのある響きもチャーミング。
こうやって舞台のオーケストラを真上から見ながら
(いやあの、いつもは全くオーケストラ見えない席ばっかりだし)
楽器編成や、どこで何の楽器が演奏しているかを見ながら聴くと
ベートーベンの5番って、音色のレンジがむちゃくちゃ広い事に驚く。
(クラシック・オタクの皆さまは、何をいまさら、という感じでしょうけど)
ミッコ・フランクは、自分で床に置いた椅子を無視しまくって
無駄な動きはないのに
実に情熱的に振りまくっている。
いや、この人、こんなに熱い指揮者でしたか?
考えてみれば、このオーケストラ
チョン・ミョンフンが首席だった頃に
何回かウィーンでも聴いていて
その度に、う〜ん、巧いオーケストラだ、と感心してたっけ。
チョン・ミョンフンの指揮のおかげかと思っていたら
ミッコ・フランクの指揮棒でも、同じように巧い。
なんか、こんなに素直に
しかも、むちゃくちゃダイナミックに
粗くならずに音楽的に演奏された5番って
すごいかもしれない。
掛け値なしにチャーミングで情熱的で音楽的で
ナマ音に飢えていた、というのはあるかもしれないけれど
素直に感激できる、すごく魅力的な演奏だった。
指揮台の上のベートーベンの下に
他の楽譜が見えたので
私の強力望遠鏡で真上から見たら
シベリウスの悲しきワルツだった。
ミッコ・フランク、拍手に応えて出て来て
指揮者の譜面台からベートーベンの5番を閉じて
その下のシベリウスを取り出し
客席に向かって、スコアを見せて
このスコア、いったい何?という素振りを見せて
シベリウス ワルツ・トリステ とアナウンス。
ミッコ・フランク、自分でキャラ作ってないか?(爆笑)
ワルツ・トリステはパーヴォ・ヤルヴィお得意の1曲なので
かなり何回もパーヴォ・ヤルヴィの指揮では聴いたけれど
ミッコ・フランクの音創りの方が
素直で正統的に聴こえる。
(パーヴォさんはワタクシ的感覚だと非常にモダン)
あ〜、このミッコ・フランクという指揮者
音楽的センス抜群で
スコアの読みも完璧なのに
加えて、僕、音楽好き好き好きという
何ともチャーミングな情熱が伝わってくる。
相変わらず見た目はパタリロそのもので
(註 私は鉄壁のパタリロ・ファンである!!!悪口ではない)
しかも光沢のあるピラピラの黒いゆったりしたシャツに
赤の裏地?がチラチラという不思議な衣装の指揮者だが
音楽に関しては、最も音楽的な指揮者の一人と言えるかもしれない。
あ〜、ホントに木曜日にグラーフェネックに来られる身分?になって
私は嬉しい \(^o^)/
むちゃくちゃ高揚して楽しい気分で
雨の高速道路を70キロ走って帰って来た私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
せっかく作ったロゴなので、もう1回使わせて下さい(笑)
今日はあちこちで車の事故が多くて
渋滞が凄かったけれど、時間に余裕を持って来たので間に合った。
午後、ちょっと走ったら、高速道路への入り口が事故で閉鎖されていて
その渋滞に巻き込まれてえらい目にあったけど。
ウィーン市内、車で走るもんじゃないですね。どこも渋滞で東京と変わらんわ。