マリー・シュイナール Radical Vitality, Solos and Duets

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    Volkstheater 2018年7月24日 21時〜0時05分
    IMPULSTANZ Vienna International Dance Festival 2018

    Compagnie Marie Chouinard (Canada)
    RADICAL VITALITY, SOLOS AND DUETS

    振付 Marie Chouinard
    ダンサー Sébastian Cossette-Masse, Catherine Dagenais-Savard,
    Valeria Galluccio, Motryo Kozbur, Morgane Le Tiec, Luigi Luna,
    Scott McCabe, Sacha Quellette-Deguire, Carol Prieur, Clémentine Schindler
    音楽 Louis Dufort, Frédéric Chopin, Carles Santos, Rober Racine
    テキスト Marie Chouinard
    照明・ビデオ・舞台・道具 Marie Chouinard, Axel Morgenthaler
    衣装 Marie Chouinard, Liz Vandel, Louis Montpetit
    マスク Marie Chouinard, Jacques-Lee Pelletier

    カナダのマリー・シュイナール・カンパニーを
    グーグルで調べたら
    マリエ・チョーイナードと書いてあってひっくり返った(笑)

    2018年6月23日にベニスで初演された作品のオーストリア初演公演。
    世界初演ではシュイナール自身が多くのタイトルを踊ったらしい。

    ムーブマンは何回も鑑賞したし
    去年のヒエロニムス・ボスの快楽の園も素晴らしかった。
    (余程おヒマな方は こちら が1回目、こちら が2回目です)

    実は今回の公演、前半と後半で分けて踊る予定だったのが
    やっぱり全部一緒に踊るね、という事になって
    21時開演で、プログラムによれば休憩20分含めて153分公演。

    ただ、オーストリア人、20分の休憩では戻って来ないし
    (みんな、ダラダラしているのである)
    スケッチとスケッチの間に盛大な拍手があるので
    結局、終演は真夜中過ぎになった。

    この作品は、ソロとデュエットの小さなスケッチの積み重ね。
    よって一貫したストーリーはないから
    何を書いて良いか、戸惑うばかり。

    日本公演は不可能だ、と思ったのは
    最初から、ちょっとかなりやばいシーンがあって
    更に、最後はダンサー全員が真っ裸になるから。

    このカンパニーのダンスは
    正に「ダンス」であって「バレエ」とは全く違う。
    クラシックであれ、モダンであれ
    身体の鍛え方や作り方に、そんなに差異はないと思うのだが
    男性も女性も筋肉隆々で
    動きも表現も、クラシック・バレエとは全く違う。

    それだけに、バレエでは出来ない表現が次から次へと現れ
    身体表現って、うわああああ、ここまで出来るんだ、と目がテンになる。
    (反対に言えば、クラシック・ダンサーでは出来ない事をしてしまう)

    前半のソロの女性の、むちゃ色っぽいダンス。
    ツナギみたいな服で出て来て
    ゆっくり動いて後ろを向くと
    後ろが背中丸出し+ヒップの割れ目がばっちり見える衣装で
    また前を向いて、ゆっくり動くんだけど
    まぁ、これが何とも色っぽくて、クラクラする。
    (あくまでも抽象表現である)

    スケッチのバリエーションが多すぎて
    一つとして同じようなものがなく
    時には大笑いできて
    時々ハートにズキズキくる。
    (長いもので13分、短いスケッチは1分を切るが
     だいたい、3分〜6分くらいの作品が多い)

    え〜い、書いていても意味不明なので
    IM PULS TANZ のサイトにあった紹介クリップを貼っておく。



    ・・・・・すみません、これ見ても
    たぶん、読者諸氏は、ま〜ったくわからないと思う f^_^;
    (色っぽいお姉ちゃんは32秒のところから)

    暴力的なシーンというのは全くないのでご安心あれ。
    身体表現とは言っても
    変にテツガク的な難しさはなくて
    割に日常生活の中のあるあるに類似しているので
    妄想力を酷使しなくても、具体的にピンとくる。

    しかしモダン・ダンサーたちのバランス感覚には驚愕する。
    あのオフ・バランス、クラシック・ダンサーにできるかしら?
    左足だけトゥシューズ履いて(右足は裸足)
    トゥで立つ時だけ
    床にマイク持って這いつくばった男性が叫ぶというスケッチがあったが
    (いやこれ、爆笑モノだった)
    さりげなくやってるけど
    よく見れば最初から最後まで、ずっと片足立ち。

    ロボットみたいな動きをする男性ダンサーも面白かった。
    語りかけつつ、最後は頭にシンバル被ってという女性ダンサー(爆笑)

    ビデオ・クリップには出ていないけれど
    2つの手のデュエットという作品があって
    これは下手(しもて)のダンサー(向かい合わせ2名)の前にカメラを置いて
    その手の動きだけをビデオ投影する。
    いや〜、すごかった、むちゃすごかった。
    4本の手が、カタチと絡みだけで
    妄想すればいくらでも妄想できる世界を繰り広げていく。
    (何を妄想したかは敢えて書きません)

    大笑いしたビデオが
    手ではなくて顔で
    ダンサーが顔のお肉を引っ張ったり縮めたり
    百面相?の極端なバージョンをビデオに投影して行く。
    (顔のマッサージ・・・というにはあまりに極端だ。
     私の顔のお肉も、あそこまでフレクシブルではない・・・)

    第一部の最後の The Ladies’ Crossing というスケッチ(2分25秒)
    ダンサーが、女性のマスクをつけて踊るのだが
    「女性」のマスクが、すべて年配の女性の顔。
    (マスクは普通の顔より大きくしてあって、よく見える。
     ほとんどパロディの世界ではある)

    そこらへんに居そうな上品な老婦人たちが
    レオタード姿(=ほとんど裸体に見える)で
    ディスコっぽい踊りしたり、走ったりしていて

    わ〜っはっはっはっは
    そうだよ、最近の女性はお歳を召しても元気なのよ〜、と
    大笑いしながらはしゃいでしまった。
    (マリー・シュイナール自身も60歳過ぎているが、バリバリの現役ダンサー)

    後半の短い杖を使った比較的長いスケッチは
    ちょっと身体障害者を連想させる上に(というよりモロそのもの)
    振付の取り扱い方として、あまりポジティブに見えなかったのが残念。

    でも、突っ立っている男性に
    女性ダンサーがキッスしながら飛びついて
    ラブの告白しているのに
    男性はそのまま立ち尽くしっていうのは笑った。
    (というより、横から飛びつかれて
     バランス全く崩さず仁王立ちしているバランスにびっくり)

    最後は赤ちゃんのマスクをつけたダンサーたちが
    真っ裸で出てくるのだが

    その赤ちゃんのマスクが、あまりにあまりにキュート過ぎる!!!
    (マスクは大きめなので、よ〜く見える)
    しかも、赤ちゃんマスクを被ったダンサーたちの仕草が
    きゃ〜っ、これまた
    そうだよね、そうそう、赤ちゃんってそういう動きするよね?

    ひたすら清らかな瞳でこちらを無邪気に見てくる赤ちゃんの顔と
    その下の成人男性・成人女性の身体は
    普通、見ていて齟齬があると思うのだが
    あまり齟齬を感じない・・・どころか

    そうだよねぇ、我々、大人になって
    歳を取っても、やっぱり、どこか赤ちゃんの部分って
    絶対残してるよねぇ、とか考えてしまう。
    (それが振付の意図かどうかは不明)

    長いパーフォーマンスだったが
    短いスケッチが多いので、時間が経つのがあっという間。

    地下鉄にも間に合ったし
    市電は25分待ちだったけれど、ちゃんと来たし(笑)
    実はこのパーフォーマンス、もう一度観る予定なので
    (もともと前半・後半でそれぞれ1公演の予定だった)
    今からニヤニヤしている私に
    久し振りの1クリックをお恵み下さいませ。

    書いていなかった時にご訪問下さった皆様には
    心からの感謝を申し上げます(お辞儀)



    日本は猛暑らしいが
    こちらは時々天気が良くなると30度近くまでは上がるけれど
    雨になると20度を切るという天気。まぁ、快適ではある。

    ケースマイケル(ローザス)バッハ組曲

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      Burgtheater / IM PULS TANZ
      2018年7月14日 21時〜23時

      Anna Teresa De Keersmaeker & Jean-Guihen Queyras / Rosas
      Mitten wir im Leben sind / Bach6Cellosuiten

      振付 Anna Teresa De Keersmaeker
      チェロ Jean-Guihen Queyras
      ダンサー Boštjan Antončič, Femke Gyselinck, Marie Goudot, Julien Monty
      Michaël Pomero
      音楽 Johann Sebastian Bach, 6 Suiten für Violonchello solo, BWV1007-1012
      ドラマツルギー Jan Vandenhouwe
      衣装 An D’Huys
      照明デザイン Luc Schaltin
      サウンド・デザイン Alban Moraud

      アンヌテレサ・ドゥ・ケースマイケル自身も出演予定だったが
      怪我のため代役、というのは残念だが
      昨年ルール地方のトリエンナーレで初演された新作の
      オーストリア初演。

      ケースマイケルとローザスを観始めたのは
      2007年くらいからだから、あっという間に10年経った事になる。

      その間、2008年の Steve Reich Evening での
      ライヒの音楽との見事な融合の後
      Zeitung では、徹底した身体表現による「音楽」そのものの消失や
      永遠の名作(だと思う)Rosas danst Rosas の再演
      ルネサンス音楽を使ってアヴィニヨンで初演された En Attendant の
      オデオンでの印象的な公演。
      (このアヴィニヨンの朝公演版はグラーツまで観にいった)
      Drumming や、3つの別れ、シェーンベルクの浄夜、エレナのアリア等
      様々な作品を鑑賞するたびに
      鮮烈な印象をもらって来た。

      今回の作品は、バッハの無伴奏チェロ組曲。
      舞台上でチェリストが演奏して、ダンサーが踊る
      ・・・と書いてしまうと、身も蓋もないが
      実際は多重構造になっていて、不思議な空間に翻弄されてしまう。

      チェリストの位置も組曲によって変わり
      組曲と組曲の間に、ダンサーがテープを持って
      床に不思議な幾何学模様を描いていく。

      第1組曲から第3組曲までは
      基本的にダンサー1人のソロに途中で女性ダンサー1人が加わる。
      第1・第2組曲のソロは男性ダンサー
      第3組曲のソロは女性ダンサー。
      第4組曲がまた男性ダンサーで、その後については後述する。

      いつも思うのだが
      音楽を身体表現に描き出すという意味で
      ケースマイケルは、天性のセンスがある。

      クラシック・バレエだと、
      バランシンなんかも音楽=ダンスになってはいるものの
      ケースマイケルの身体表現は、あくまでもモダン・ダンス。

      クラシックの日常生活から分離した美しさではなく
      モダンのしなやかさ、バランスをしっかり取り入れながら
      その振りは、あくまでも日常的に見える(見えるだけです、私は踊れません)

      しかも、その動きの精密な事と言ったら!
      音符一つ一つに意味があるように見えてくる。

      この「日常的に見える」というのが曲者で
      これは第4組曲以降にとんでもない効果を出してくる。

      第1・第2組曲あたりは
      音楽の身体表現の精密な見事さに息を飲むばかり。
      (舞台上のチェロのソロも見事でうっとり聴き惚れてしまう)

      第3組曲の女性ダンサーになると
      うわあああ、ケースマイケルの女性ダンサーの振付って
      なんてステキなんだろう、と驚嘆。
      ごつい男性のダイナミックなダンスも見応え充分だけど
      マニッシュな女性のダンサーの動きの美しさ、しなやかさにはハッとする。

      第4組曲の男性ダンサーのダンスは
      音楽を身体に乗せた、というのを越えて
      圧倒的にエモーショナルで激しい動きになる。

      チェロのソロが終わって、チェリストが退場しても
      この男性ダンサーは舞台に残って
      そのまま無音で踊り続ける。

      ・・・無音なんだけど
      いや、本当に音楽、全然ないんだけど
      ダンスを観ていると、不思議に頭の中で音楽が鳴る。
      なんだこれ???

      いや、ただの妄想で
      感受性ゼロで音楽性ゼロの私には
      実際には音楽そのものはどうしても聴こえては来ないんだけど
      身体表現が、どう見ても「音楽」なのだ。
      きっと本当に感受性のある人の頭の中では音楽が鳴っているに違いない。

      ところが、次の第5組曲・・・
      ダンサーが出て来ない。
      舞台にはチェリストだけが出て、音楽を奏でるのだが

      何で頭の中の妄想でダンスが見えて来るの???
      (だからあくまでも妄想です。
       たぶん、感受性の強い人には本当にダンスが見えるんだと思うけれど)

      何だ、何だ、何なんだ、この作品は・・・(呆然)

      最後の第6組曲はダンサー全員が踊る。
      様々な音符がまとまったり散らばったりのフォーメーションが見事。

      音楽と身体表現が一体になったり
      分離したり
      身体が音楽になったり
      音楽が身体になったり
      多重構造で不思議な世界を描き出す。

      う〜ん、ケースマイクル、凄すぎる。
      スティーブ・ライヒの公演の時にも
      計算され尽くした(で、計算されたように見えない)動きに
      息を飲んだけれど
      今回もバッハのチェロ組曲の音符がすべて身体表現になっている。

      バッハの曲は、もともとガボットとかサラバントとかメヌエットで
      踊りの音楽なんだもんなぁ(誤解があるかもしれない)
      それが、現代というコンテクストの中で
      最大限に活かされて
      ジークなんかの表現の微笑ましさには
      ついついこちらの身体まで動いてしまって
      何だかとても楽しくて幸せな気分になるのだ。

      2時間休憩なしの作品だけど
      時間が経つのがあっという間だった。

      イム・プルス・タンツ、ウィーン国際ダンス・フェスティバルは
      玉石混合なので
      時々、とんでもないモノもあるのだが
      さすがに数年通い続けていると
      これが好き・嫌いという判断は自分の中で出来てくるので
      7月後半から徹底的に通います、という
      いつもながらの独断・偏見に満ちた私に
      久し振りの1クリックを、どうぞよろしくお恵み下さい。

      休載中にクリックして下さった熱心な読者の皆様には
      深く心より御礼申し上げます。



      興味ある方は1分半くらいのローザスの公式クリップがあるのでどうぞ。
      音楽に合わせた身体表現の精密さに、どうぞ驚嘆して下さい。



      ・・・しかしブルク劇場の中は暑かった。
      入ったところでミネラル・ウォーターを無料で配っていたけれど
      冷房ないし、いくら日本ほど暑くはないと言っても空気が篭るし。
      まぁ、これは例年そうなので、今更驚きはしないけどね(笑)


      ウィーン国立バレエ ヌレエフ・ガラ その3

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        Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett
        2018年6月29日 18時30分〜22時50分

        NUREJEW GALA 2018

        キャストは2日前の記事に写真(縦横反対)でアップしていますので
        ご興味ある方はこちらをどうぞ。

        で、今日で記事は最後にする(笑)

        バランシンのジュエルからダイヤモンドは
        オルガ・スミルノワとセミョーン・チュージン。

        いや、もう、あの、その、う〜ん
        だから、この2人が出てくると
        そこだけ異次元というか、空気が違う。

        ため息ついて、そのあまりの美しさに
        ボーッとして観ているしかないので
        人に語れるような語彙を持っていない自分が悔しい。

        世界のレベルって、これかよ・・・(悩)

        さて、1年に1回、ルグリ監督が自分で踊る演目は
        プティのランデブー。

        イザベル・ゲランのツンケンのツンツンさがむちゃ魅力的。

        ああいう、イイ女になりたかったわ(無理)
        慕うルグリを手玉に取って、転がせて
        最後に殺してしまう、という

        プティって、こういうヘン◯イなストーリー好きだね(笑)

        ドラマチックな盛り上がり
        心理的駆け引きのスリリングなシーンと
        最後の殺人シーンというショックなストーリーで
        観客を魅了するし

        ルグリ監督の演技の深さに、かなり驚く。

        ルグリのダンサー時代って
        割にマジメな面ばかり際立っていたような気がするんだけど
        (マジメはマジメだし、気取らないし、バレエには厳しいけれど
         練習の時とか、いつも、それ何年前のジャージですか・・・っていう
         いや、あの、その、わはは、あまり外観には拘らない方なんですよね)
        そのマジメな男性が
        ゲランという魔性の女に翻弄されていく様が
        見事に描かれている。

        これ観てると、ルグリって隠れマゾじゃないか、とか
        ついつい妄想がフツフツと・・・

        いや、世の男性の多くは
        ああいう風に悪女に翻弄されたいというタナトスがあるんじゃないのか
        と、とんでもなく勝手な(反ジェンダー的)想像が沸き起こるのだが
        まぁ、それ言うとポリティカル・コレクトネスに抵触するだろう(笑)

        その後はヌレエフ・セレブレーションで
        ライモンダと白鳥の湖からの抜粋。
        ウィーン国立バレエ団のダンサーが勢ぞろい。

        あれだけ、技術も表現力も魅せ方も
        群を抜いて、全く格の違うダンサーたちのパ・ド・ドゥを観てから
        ウィーン国立バレエ団のダンサーによるバレエか
        う〜っ、これ、要らんだろう・・・と思っていたけれど

        それなりに踊り込んだ作品だし
        若いダンサーもベテランも勢ぞろいで
        ウィーン国立バレエ団ファンの私には、そこそこ楽しかった。

        オルガ(エシナ)さまのライモンダ、むちゃくちゃ魅力的。
        オルガ(エシナ)は、この人こそ、バレエのために生まれて来たんだろう、という
        ボリショイに比べても(あまり)見劣りのしない、素晴らしい美しさ。
        ヤコブもハンサムだし、背は高いし優雅だし。

        ナターシャのライモンダ3幕のソロは
        そのキュートさに悶絶するが
        ナターシャも、そろそろ、あの小悪魔的お人形さんから脱皮すべき時期かも。
        ナターシャの演技力はマリー・アントワネットなどで充分に発揮されているので
        ただのキュートさから、もう一歩、先に進む役に挑戦する事を期待する。

        ミハイルのアブデラフマンは、その雰囲気にぴったりだし
        スヴェーヴァとフランチェスコのサラセンの踊りも華やかだけど

        ・・・これ全部、私、今まで何回も鑑賞してますから(笑)

        白鳥の湖の第一幕のコーダ。
        あ〜、レオナルド・・・いや、ミスはなくしっかり踊ってたけど
        今日はワディムさまとかチュージンとか観ちゃってるからなぁ。

        木本クンのジークフリートのバリエーションは
        世界に誇れるレベルだと思う。

        リュドミラがオディールの、あの32回転に
        ドゥーブルを何回も入れて、実に華やかに踊ってくれて
        (これはリュドミラの華やかさとテクニックが最高に発揮されるシーンで
         この技術には圧倒されるし、モロにウケるシーンでもある)
        木本クンのジークフリートのアラスゴンドの回転も
        体幹がまっすぐで、足も下がらず、いやもう、見事にキメた。

        その前に白鳥のディヴェルティメントが何曲かあって
        ハンガリーのダンスでニキーシャ復活は目出度い!!!

        この後、ダンサーの昇格発表があったようだが
        朝からずっと仕事(何故仕事?)していて
        ぐったり疲れていたので失礼(ごめん)

        昇格ダンサーの中では
        柴本梨花子ちゃんとマディソンのデミ・ソリスト昇格と
        リッチーのソリスト昇格が、実はすごく嬉しかったりする。

        というワケで
        今シーズンのバレエ・ライフはこれにて終了。

        もちろん、2019年のヌレエフ・ガラのチケット申し込みも
        すでにしている、という私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        また長くアップがないと心配する方もいらっしゃるとは思うのだが
        7月は本当にナイト・ライフの数が減るので
        (しかもコンテンポラリー・ダンスですし・・・^^;
        ちゃんと生きてますから、大丈夫です。ご心配なく (^^)v

        ウィーン国立バレエ ヌレエフ・ガラ その2

        0
          Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett
          2018年6月29日 18時30分〜22時50分

          NUREJEW GALA 2018

          プログラムとキャストの詳細を見たい方は
          昨日分にプログラムをスマホで撮って
          縦横反対で(意図的ではありません)アップしていますので
          それをご覧下さい(手抜き最高潮)

          第2部はアシュトンのマルグリットとアルマン。
          ピアノは滝澤志野ちゃん ♡

          この演目もリュドミラやニナ(ポラコヴァ)や
          アルマン役はヤコブとローベルトで何回か観たが

          今回はロイヤル・バレエから
          マリアネラ・ニュエスとワディム・ムンタギロフが出演!!!!

          え〜っと、結論から言うと
          作品そのものが違うんじゃないか、という位のショック。
          (ウィーン国立バレエ団のダンサーがヘタクソという訳ではないが)

          マリアネラとワディムの繊細な表現
          移り変わる感情の動きが
          自然にバレエに乗っていて
          こんな感情移入できるマルグリットとアルマンって・・・初めてだわ。

          あまりに自然すぎて
          演技とかバレエとか頭からすっぽり抜けた。
          そのまま作品に入り込んでしまったような印象。

          マリアネラって持っているオーラは明るいのに
          アルマンの一途な愛情に惹かれていく有様の見事なこと。
          歳上の病弱なマルグリットを庇い
          愛情を注ぐアルマンの優しさ(激情よりは優しい)を
          ワディムが、全く体操っぽさのないバレエで
          何と芸術的に表現する事か・・・

          志野ちゃんのピアノが今日は一段と冴えて
          途中の長いソロの煌めくような美しさのピアノで
          アルマンとマルグリットが愛を確かめ合うところなんか
          もう涙なしには観られないわよ。

          おとうさん役は今まではシショフがやっていたが
          今回は何故かローマンで
          いや、ローマン、すごく上品で良いんだけど
          きっぱりと息子のために断る冷たいおとうさん、というイメージじゃないわ(笑)

          うわあああ、こういうダンサーで観てしまうと
          もう、他のダンサーじゃ観られないわ、この作品・・・

          あまりにあまりに完璧すぎる。

          バレエの素晴らしさもさることながら
          ロイヤル・バレエ仕込みの洗練された細かいところまでカバーしている
          卓越した演技力が、演技と感じさせないリアルさを生んで
          あああ、この作品って、こういう作品だったのか・・・

          第3部はフォルクス・オーパーで上演していた
          ストラヴィンスキー・ムーブメントの一部から。

          最初のジェローのソロが圧倒的。
          何というしなやかさ。
          動きの魅せ方が巧くて息を飲む。

          次はルグリ振付の「海賊」
          リュドミラとローベルトのパ・ド・ドゥ。
          美しいカップルだけど、まぁこれは結構繰り返して観た演目だし。

          ペール・ギュントは第一幕最後の
          ペール・ギュントとソルヴェイクのパ・ド・ドゥ。

          ダヴィデ復活!!!!! \(^o^)/
          昨年のヌレエフ・ガラで大怪我してから1年。
          本当に長かった・・・

          あの時にニナ(トノリ)と踊るはずだったペール・ギュント。
          今度はニナ(トノリ)が怪我で休んでいるのが残念。

          ソルヴェイクはニナ(ポラコヴァ)が踊ったが
          う〜ん・・・ ソルヴェイクってイメージじゃない。
          (私はソルヴェイク役はアリーチェでずっと観ていたので
           自分の中でアリーチェのイメージがこびりついているかも)

          ダヴィデの肉体の美しさ、動きのキレ、しなやかさは健在。
          大怪我から、やっと戻って来てくれて、私は嬉しい。

          ノイマイヤーの OPUS 100 は
          ハンブルク・バレエ団から
          アレキサンドル・リアプコとイヴァン・ウルバンのコンビ。

          あああああ、リアプコさま
          この間のノイマイヤー・バレエの時には出演していなかったから
          すごくすごくすごく久し振り。

          サイモン・アンド・ガーファンクルの友情を称えたソングで
          (これはテープだった)
          この上なく美しく語られる男性2人の愛情物語。
          あああ、もう腐女子としては悶絶。

          リアプコとウルバンの肉体の美しさと言ったら
          人間の身体って鍛えるとあそこまで芸術に昇華するのか。
          しかもその動きの活動性と喜びの表現が
          切々と心に迫ってくる。

          同性愛とか偏見を持っている人もいると思うんだけど
          異性間であれ、同性間であれ
          愛は尊いし美しい。
          (いやもう、実際、ここまで愛し合ってみたいものだよ。
           別に愛されてない、とか文句言ってる訳じゃないが(自爆))

          ちょっとだけ、Youtube にあったので貼っちゃう(うふふふふ)
          出だしの部分だが、もう、これだけでも悶絶モノ。
          (クリップはリアプコは踊っている。今回はパートナーは違う)



          今日のアップ分はちょっと短いが
          明日はスミルノワ・チュージンのダイヤモンドから最後まで
          一気にアップするので
          また、バレエできゃぁきゃぁ言ってる、と呆れずに
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          ウィーン国立バレエ ヌレエフ・ガラ その1

          0
            Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett
            2018年6月29日 18時30分〜22時50分

            NUREJEW GALA 2018

            作品数と出演者があまりに多過ぎて
            手書きで全部書いたら、それだけで体力と気力を使い果たすので
            スマホで撮った写真でアップする(手抜き)

            しかも読者の都合を全く考えない
            縦横反対の写真で、文字小さくて読みにくい(自分で言うか)
            でも、縦横をどうやったら変えられるのかわからないし
            変えられる機能をプラスするなら有料サイト、とか言う可能性もあるので

            お許し下さいまし(お辞儀)

            まずはプログラム(縦横反対)5ページを一気に公開。
            クリックで大きくなります。

            1ページ目第一部
            Valse Fantaisie / Opus 25 / Le Pavillon d'Armide / Concerto



            2ページ目
            Satanella / Giselle Rouge / The Taming of the Shrew / Raimonda



            3ページ目
            Raimonda (続き) / Marguerite and Almand / Movements to Strawinsky



            4ページ目
            Le Corsaire / Peer Gynt / OPUS 100 / Jewels - Diamonds Pas de deux / Le Rendez Vous
            Nureyev Celebration - Raimonda



            5ページ目
            Nureyev Selebration (続き)- Raimonda / Schwanensee




            3部に分かれて
            国立バレエ団のダンサーに加え
            ボリショイからオルガ・スミルノワとセミョーン・チュージン
            ロイヤル・バレエからマリアネラとワディムが出演して
            ルグリとイザベラ・ゲランが踊るという
            超豪華なプログラム。

            1年前にシーズン発表直後に申し込んで
            清水の舞台から飛び降りて、すごく高いチケットを確保したが
            この日にこの値段だったら、高くない(と必死に自分を説得している(笑))
            通常、ケチケチやっているんだから、この位の贅沢は(以下省略)

            第一部最初の Valse Fantasie バランシン作品
            ナターシャとヤコブは、もう徹底してキュートな絵になるカップル。
            後ろでエレナ、アデーレ、スヴェーヴァ、マディソンという
            美女4人が踊るのもキュート。

            エノが振付して、マリアと一緒に踊った OPUS 25 は
            フレデリック・ショパンのピアノ曲をイゴールが弾くのだが

            うわあああ、エノのしなやかさに、まずは悶絶。
            マリアのツンデレの魅力が爆発していて
            何と美しいモダン作品。
            ありがちなラブストーリーとは言え
            音楽・照明・ダンスの美しさで魅了。

            イゴールの衣装・・・
            この間の舞台では光り物は避けたみたいだけど
            今回の素晴らしい衣装も、黒に絨毯的柄があって
            ズボンの横に・・・・あっ、光り物使ってるわ(笑)

            アルミードの館、私の大好きな作品からは
            木本クンがソロ!!!!
            きゃああああああっ!!!!

            このソロ、本舞台では木本クンとダヴィデのダブル・キャストで
            ダヴィデの背徳感に比べて木本クンはおとなしくて真面目、という印象だったのだが

            木本クンのソロが、むちゃ背徳的というか色っぽいというか
            濃いめのメイクも映えて、いや、もう、すごくエロチックで参ったわ〜 ?

            マクミランのコンツェルトからは第2楽章。
            ショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲2番の第2楽章って美しいんですよねぇ。
            更に、ニナとローマンのカップリング、すごく良い。
            これは何回か舞台でも見てるけれど
            モダンでニナ(ポラコヴァ)が非常に美しい演目の一つ。

            プティパのサタネラという作品は初めて観る。
            ベネチアのカーニバルがテーマで
            黒い仮面を付けて、素敵な黒い色気たっぷりの衣装をつけた清香ちゃんと
            茶目っ気たっぷりのミハイルのパ・ド・ドゥで
            オーケストラ・ピットからのダナイローヴァ女史のバイオリン・ソロも美しい。

            次のジゼル・ルージュはケテヴァンとエノ。

            このヌレエフ・ガラって
            演目の最初にリハーサル画像が出て、そこに演目が出るのだが
            (今年は何故かダンサーの名前の明記がなかった。
             まぁ、映像見ていればわかるけどさ・・・)
            ジゼル・ルージュのリハーサル画像で
            エノが最後の敬礼の時に、すごいニヤッとしたふざけた表情してるところが写って
            大笑いしたのだけれど
            あの場面、私が一番好きで涙するところに
            いくらリハーサルとは言っても、あの表情は止めてくれ(苦笑)

            このシーンはジゼル・ルージュの前半の最後のシーンで
            革命の最中に、秘密警察のインスペクターが
            (最初はほとんど暴力的に奪うのだが
             途中でバレエ・ダンサーと本当に愛し合うようになる)
            愛しているのに、いや、愛しているからこそ
            自分の権力を使って、バレリーナだけパリに逃すシーン。

            アクロバット的な(エイフマン!)ほとんど暴力的に見える
            無骨な秘密警察員の愛の表現と
            抑えた悲しみをマッチョに隠しまくって
            愛するバレリーナを逃す秘密警察の男性の
            最もかっこいい見せ所。

            もちろん、女性ダンサーに要求されるテクニックも半端じゃないし
            秘密警察の男性とのアクロバット的な絡みが
            ちゃんと芸術に見えなければならない、という難しい演目だが

            ケテヴァンの演技力の凄さ・・・(絶句)

            いや、すみません、泣けて来たこれ。
            ジゼル・ルージュはオルガとケテヴァンとイオアンナで観ているけれど
            ケテヴァンのジゼル・ルージュ、また観たいわ。
            バレエのテクニックだけではないケテヴァンの演技力には
            いつも圧倒される。ケテヴァン、大好きですワタシ。

            続いてはジャン=クリストフ・マイヨーの「じゃじゃ馬ならし」
            ボリショイのスター、オルガとセミョーンのゴールデン・カップル ♡

            これ、Youtube で見つけたので貼っておく。



            この、何とも繊細なカップルのダンス
            ナマで舞台で見たら・・・・ ああああ、悶えます・・・
            動きの美しさ、演技力、どれを取っても

            格が違うって、これかよ・・・

            はい、すみません、ウィーン国立バレエ団だって優秀なダンサー揃いだけど
            オルガ・スミルノワとセミョーン・チュージンって
            技術も表現力も、そこらの(失礼)ダンサーとは段違い。
            この演目だけ、全然レベルが違うというか
            ああ、もう、これ見たら、他のダンサー、別に見なくても・・・

            という大感激・大感涙で別世界に飛んだ後で
            ライモンダというのも(以下省略)

            いや、監督としては
            第一部の最後は自分たちのダンサーで、というのはよくわかる。
            わかるけど、わかるんだけど
            で、ナターシャのソロとか、むちゃ可愛いし
            マリアのライモンダも巧いしキュートだし
            スコットとリッチーの貴族の男の子もすごくキレが良いし
            この演目、何回も何回も何回も観た演目だし
            オルガ・スミルノワとセミョーン・チュージンの後では(以下省略)

            第2部、第3部については
            明日以降にアップします (^^)v

            確かに出し惜しみなんだけど(笑)
            これから7月中旬過ぎのイム・プルス・タンツ
            ウィーン・コンテンポラリー・ダンス・フェスティバルまで
            夏枯れシーズンに入るので、と言い訳する
            見苦しい私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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