Burgtheater 2018年6月30日 14時30分〜16時10分
Burgtheater 2018年6月30日 19時30分〜21時10分
Eifmann Ballet St. Petersburg
Tschaikovsky Pro et Contra
振付 Boris Eifman
音楽 Peter Ilijitsch Tschaikowsky
舞台 Olega Schaischmelaschwili, Wjacheslaw Okunew
照明 Alexander Siwaew, Boris Eifman
ダンサー 午後公演
チャイコフスキー Oleg Markow
チャイコフスキーのエゴ Igor Subbotin
アントニア・ミルユコヴァ Daria Reznik
ダンサー 夜公演
チャイコフスキー Oleg Gabyschew
チャイコフスキーのエゴ Sergej Wolobuew
アントニア・ミルユコヴァ Ljubow Andrejewa
午後+夜公演共通キャスト
ナジェジダ・フォン・メック Alina Petrowskaja
くるみ割り人形のプリンス Daniel Rubin
マーシャ Jana Gordienko
レンスキー Daniil Starkow
タチヤーナ Angela Turko
オルガ Marianna Tschebikina
スペードの女王・侯爵夫人 Alina Petrowskaja
スペードの女王・ジョーカー Konstantin Sawschenko
チャイコフスキーのアルター・エゴの役は
その他にロットバルト、ドロッセルマイヤー、オネーギン、ヘルマン役を踊る
先週、クルレンツィスの前にも
ウィーン交響楽団の Im Klang で、ストラヴィンスキーの「火の鳥」の演奏で
チェロの横に腰掛けて、オーケストラ内の音響を楽しんでいたりとか
一応、ちゃんと生きてはいるので
ブログを長く更新せず、ごめんなさい・・・
昨日も実はヌレエフ・ガラだったんだけど
これは盛り沢山過ぎて、例年何日かに分けて書かないと収容つかなくなるので
まずは、その後、6月30日に2回行ったエイフマン・バレエの記事から。
私がヘタクソな文章で
腐女子バンザイ、とかワケわからん事を叫びまくるよりは
下記のトレイラーをご覧下さいませ。
本日のブログ、これにて終わり・・・・・とか言えば
読者が喜ぶのはよく理解できるけれど
これは私が自分の記憶メモのために書いているブログなので
感想を書く。腐女子きゃぁきゃぁになるかもしれないが・・・
ボリス・エイフマン・バレエは
ロシアには珍しく、本当にプライベートなバレエ・カンパニー。
エイフマン・バレエについては
意識高い系のモダン・ダンス・ファンの一部は
ありきたりだとか、クラシック過ぎだとか
テーマが分かり易すぎるとか、古臭いとか言う意見もありそうだが
以前からちょこちょこ観てはいたけれど
本格的にバレエにハマったのは、エイフマン・バレエが原因と言っても良い。
アンナ・カレーニナとジゼル・ルージュは
ウィーン国立バレエ団がレパートリーにしてくれたので
何回か観るチャンスに恵まれている(何回か?というか、すごい回数かも(笑))
ボリス・エイフマンは「心理バレエ」と称して
心理的表現に重点があるので
取り上げるテーマも心理的葛藤ばかりで
今回はチャイコフスキーの葛藤を取り上げた。
プログラムに記載されたエイフマンの言葉を借りると
チャイコフスキーは世間的には成功して
美しいメロディを数多く作曲して
幸せな筈なのに、何故、あんなに悲劇的な音楽を作ったのだろう
というのが原点だそうだ。
チャイコフスキー本人(ほとんど出ずっぱり!)と
アルター・エゴの絡みが、ものすごい迫力で
男性2人のパ・ド・ドゥの妖しい魅力が・・・(腐女子悶絶)
前半は交響曲を使って
途中で白鳥の湖とクルミ割り人形のシーンが出て来て
後半ではオイゲン・オネーギンとスペードの女王が取り上げられる。
全編を貫いているのはチャイコフスキーの悲劇で
もちろん、パトロンのナジェジダ・フォン・メック夫人も登場。
チャイコフスキーとのパ・ド・ドゥもあるのだが
2人が全く視線を合わせないという不思議な不思議なパ・ド・ドゥ。
メック夫人から経済的援助をもらう事で
生活を繋ぐチャイコフスキーの自虐的な笑いにはゾッとする。
結婚したアントニアとの問題も
何ともリアルに描かれていて
(真実とは違うと思うんだけど)
しかも、そこらへんの心理的描写が、もう、たまらない。
最初から最後まで、内容が濃くて
心理葛藤が次から次へと、これでもか、という程に続くので
午後公演(初観)の時には、ほとんど息苦しくなるくらい。
チャイコフスキーの性的嗜好を取り上げているので
ストーリーとしては類型的と言えるかもしれないけれど
アクロバットに近い超絶技巧も多用しながら
一つ一つのダンスの動作に無駄がなく
すべてが心理的な意味を持って迫ってくる。
いやもう、このダンサーたちの凄さって何なんだ・・・
午後公演は初観だったので印象が強かった、というのはあるけれど
ほとんど出ずっぱりのチャイコフスキー役の表現がずば抜けていた。
アルター・エゴは夜の公演のダンサーが深かった。
あまりに妖し過ぎて、卒倒しそう・・・
だいたい、後半に出てくるオネーギンのシーンだが
どう見ても
オネーギンとレンスキーがデキていて
レンスキーがオルガに恋するのを見て
オネーギンが悩んで、オルガを邪魔しようとして
決闘になってレンスキーを殺してしまう、という
全然ストーリーが違うような気がするんだが・・・
スペードの女王で、またもや妖しげな世界を繰り広げてから
アルター・エゴとの絡みがあって(悲愴の最終楽章!)
アルター・エゴの上でチャイコフスキーが死んで(この場面の凄まじさ!)
チャイコフスキーの死体は
舞台奥のプレートに逆さづりになって
う〜ん、まるでイエス・キリストか殉教者か、という
ほとんど宗教的な儀式っぽい気味悪さがある。
エイフマン・バレエのダンサーたちって
本当に優秀だし、身体が大きくて動きが鋭くて
とんでもないアクロバットを楽々とこなす体力と技術を持つ上に
白鳥のシーンでは、ちゃんとクラシックまで完璧に踊ってる!!!
しかも、白鳥の群舞の足音のなさには、ちょっとビックリする。
いやもう、ホント、エイフマン・バレエって凄い。
作品も好きだけど
このカンパニーのダンサーたちの卓越した能力にも感嘆する。
地元のウィーン国立バレエ団のダンサーたちも巧いけれど
エイフマン・バレエって、また別の能力を要求される作品だしなぁ。
会場のスタンドで
ロダンとカラマーゾフの兄弟の DVD を買った。
エイフマン・バレエの独自のレーベルなので
ここで買わないと、どこでも買えないのだ。
シーズン最後にエイフマンのバレエを観られて
幸せな私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
ヌレエフ・ガラの感想は
今、必死で書いているので、ちょっとお待ち下さいませ (_ _)
Burgtheater 2018年6月30日 19時30分〜21時10分
Eifmann Ballet St. Petersburg
Tschaikovsky Pro et Contra
振付 Boris Eifman
音楽 Peter Ilijitsch Tschaikowsky
舞台 Olega Schaischmelaschwili, Wjacheslaw Okunew
照明 Alexander Siwaew, Boris Eifman
ダンサー 午後公演
チャイコフスキー Oleg Markow
チャイコフスキーのエゴ Igor Subbotin
アントニア・ミルユコヴァ Daria Reznik
ダンサー 夜公演
チャイコフスキー Oleg Gabyschew
チャイコフスキーのエゴ Sergej Wolobuew
アントニア・ミルユコヴァ Ljubow Andrejewa
午後+夜公演共通キャスト
ナジェジダ・フォン・メック Alina Petrowskaja
くるみ割り人形のプリンス Daniel Rubin
マーシャ Jana Gordienko
レンスキー Daniil Starkow
タチヤーナ Angela Turko
オルガ Marianna Tschebikina
スペードの女王・侯爵夫人 Alina Petrowskaja
スペードの女王・ジョーカー Konstantin Sawschenko
チャイコフスキーのアルター・エゴの役は
その他にロットバルト、ドロッセルマイヤー、オネーギン、ヘルマン役を踊る
先週、クルレンツィスの前にも
ウィーン交響楽団の Im Klang で、ストラヴィンスキーの「火の鳥」の演奏で
チェロの横に腰掛けて、オーケストラ内の音響を楽しんでいたりとか
一応、ちゃんと生きてはいるので
ブログを長く更新せず、ごめんなさい・・・
昨日も実はヌレエフ・ガラだったんだけど
これは盛り沢山過ぎて、例年何日かに分けて書かないと収容つかなくなるので
まずは、その後、6月30日に2回行ったエイフマン・バレエの記事から。
私がヘタクソな文章で
腐女子バンザイ、とかワケわからん事を叫びまくるよりは
下記のトレイラーをご覧下さいませ。
本日のブログ、これにて終わり・・・・・とか言えば
読者が喜ぶのはよく理解できるけれど
これは私が自分の記憶メモのために書いているブログなので
感想を書く。腐女子きゃぁきゃぁになるかもしれないが・・・
ボリス・エイフマン・バレエは
ロシアには珍しく、本当にプライベートなバレエ・カンパニー。
エイフマン・バレエについては
意識高い系のモダン・ダンス・ファンの一部は
ありきたりだとか、クラシック過ぎだとか
テーマが分かり易すぎるとか、古臭いとか言う意見もありそうだが
以前からちょこちょこ観てはいたけれど
本格的にバレエにハマったのは、エイフマン・バレエが原因と言っても良い。
アンナ・カレーニナとジゼル・ルージュは
ウィーン国立バレエ団がレパートリーにしてくれたので
何回か観るチャンスに恵まれている(何回か?というか、すごい回数かも(笑))
ボリス・エイフマンは「心理バレエ」と称して
心理的表現に重点があるので
取り上げるテーマも心理的葛藤ばかりで
今回はチャイコフスキーの葛藤を取り上げた。
プログラムに記載されたエイフマンの言葉を借りると
チャイコフスキーは世間的には成功して
美しいメロディを数多く作曲して
幸せな筈なのに、何故、あんなに悲劇的な音楽を作ったのだろう
というのが原点だそうだ。
チャイコフスキー本人(ほとんど出ずっぱり!)と
アルター・エゴの絡みが、ものすごい迫力で
男性2人のパ・ド・ドゥの妖しい魅力が・・・(腐女子悶絶)
前半は交響曲を使って
途中で白鳥の湖とクルミ割り人形のシーンが出て来て
後半ではオイゲン・オネーギンとスペードの女王が取り上げられる。
全編を貫いているのはチャイコフスキーの悲劇で
もちろん、パトロンのナジェジダ・フォン・メック夫人も登場。
チャイコフスキーとのパ・ド・ドゥもあるのだが
2人が全く視線を合わせないという不思議な不思議なパ・ド・ドゥ。
メック夫人から経済的援助をもらう事で
生活を繋ぐチャイコフスキーの自虐的な笑いにはゾッとする。
結婚したアントニアとの問題も
何ともリアルに描かれていて
(真実とは違うと思うんだけど)
しかも、そこらへんの心理的描写が、もう、たまらない。
最初から最後まで、内容が濃くて
心理葛藤が次から次へと、これでもか、という程に続くので
午後公演(初観)の時には、ほとんど息苦しくなるくらい。
チャイコフスキーの性的嗜好を取り上げているので
ストーリーとしては類型的と言えるかもしれないけれど
アクロバットに近い超絶技巧も多用しながら
一つ一つのダンスの動作に無駄がなく
すべてが心理的な意味を持って迫ってくる。
いやもう、このダンサーたちの凄さって何なんだ・・・
午後公演は初観だったので印象が強かった、というのはあるけれど
ほとんど出ずっぱりのチャイコフスキー役の表現がずば抜けていた。
アルター・エゴは夜の公演のダンサーが深かった。
あまりに妖し過ぎて、卒倒しそう・・・
だいたい、後半に出てくるオネーギンのシーンだが
どう見ても
オネーギンとレンスキーがデキていて
レンスキーがオルガに恋するのを見て
オネーギンが悩んで、オルガを邪魔しようとして
決闘になってレンスキーを殺してしまう、という
全然ストーリーが違うような気がするんだが・・・
スペードの女王で、またもや妖しげな世界を繰り広げてから
アルター・エゴとの絡みがあって(悲愴の最終楽章!)
アルター・エゴの上でチャイコフスキーが死んで(この場面の凄まじさ!)
チャイコフスキーの死体は
舞台奥のプレートに逆さづりになって
う〜ん、まるでイエス・キリストか殉教者か、という
ほとんど宗教的な儀式っぽい気味悪さがある。
エイフマン・バレエのダンサーたちって
本当に優秀だし、身体が大きくて動きが鋭くて
とんでもないアクロバットを楽々とこなす体力と技術を持つ上に
白鳥のシーンでは、ちゃんとクラシックまで完璧に踊ってる!!!
しかも、白鳥の群舞の足音のなさには、ちょっとビックリする。
いやもう、ホント、エイフマン・バレエって凄い。
作品も好きだけど
このカンパニーのダンサーたちの卓越した能力にも感嘆する。
地元のウィーン国立バレエ団のダンサーたちも巧いけれど
エイフマン・バレエって、また別の能力を要求される作品だしなぁ。
会場のスタンドで
ロダンとカラマーゾフの兄弟の DVD を買った。
エイフマン・バレエの独自のレーベルなので
ここで買わないと、どこでも買えないのだ。
シーズン最後にエイフマンのバレエを観られて
幸せな私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
ヌレエフ・ガラの感想は
今、必死で書いているので、ちょっとお待ち下さいませ (_ _)