Musikverein Großer Saal 2018年1月30日 19時30分〜21時50分
Filarmonica della Scala
指揮 Riccardo Chailly
ピアノ Denis Matsuev
Giacchino Rossini (1792-1868)
Ouvertüre zur Oper „La gazza ladra“
Edvard Grieg (1843-1907)
Konzert für Klavier und Orchester a-Moll, op. 16
Peter Iljitsch Tschaikowskij (1840-1893)
Symphonie Nr. 4 f-Moll, op. 36
シャイーとミラノ・スカラ座の2日目。
最初にロッシーニの「泥棒かささぎ」序曲。
う〜ん、やっぱりこういう曲を演奏させると
このオーケストラも指揮者も
むちゃくちゃ活き活きしているじゃないの。
ニュアンスもたっぷりでユーモアもあって
あ〜、ロッシーニってやっぱり楽しい音楽だなぁ
当時のいわゆるポピュラー・ソングだよねぇ・・・とか
失敗したポップ音楽の試験の苦い記憶を追いやって
試験に失敗しようが
スコット・ジョプリンでミスしようが
(試験終わって外に出たとたんに気がついた)
聴いてて楽しい音楽がポピュラーだわ。
(註 それでは音楽学は学べません!←墓穴)
いや〜、実に楽しい楽しい。
最初からピアノは舞台の上で
続けて名曲中の名曲、グリーグのピアノ協奏曲。
近くに居た3人組ファミリー2組のマナーが
ものすごく悪くて参ったのはともかくとして
(だって、女性3人組は途中で携帯電話鳴らして
1人が演奏中に、ドアを開けっ放しで外に出ていったあと
もう1人が外に出ていって
外にいた1人を連れて、演奏中にまた会場に入ってくる上
立ち上がる度に、椅子がガッタ〜ンとすごい音を立てるんだけど
それも気がつかないのかね、この人たちは!)
マツエフの超絶的に強いピアノ!!!
オーケストラは容赦なく、トゥッティで襲いかかってくるのを
バッサリ返してガンガン弾く。
限りなく美しかったのがカデンツァ。
どうやったらピアノであ〜いう音色を出せるんだろう
と思うくらいに、倍音の扱い方が美しい。
(この美しい瞬間に床を動き回ってギシギシと派手な音を立て
さらには私のすぐ近くで小声でお喋りしていたのは
もう1組の3人連れ。お喋りするなら外に出ていけ!)
あの美しい第2楽章を聴くと
思い浮かぶのは国立オペラ座でのバレエの
ペール・ギュントの前半の終わり
ペールとソルヴェイグの、この上もなくロマンティックな
愛のバレエで
あ〜、いやもう、本当にこの第2楽章って
とことん美しい。
ピアノとオーケストラのバランスも抜群で
音楽のラインが徹底的に歌う。
で、恐れていた通り(笑)
第3楽章が始まったとたん
脳内で繰り広げられるバレエのペール・ギュントの
精神病院での奇妙で派手なダンス。
途中のヤコブ、いや、ペール・ギュントのシーンがあって
第1テーマに戻ったとたん
脳内で、多数のバレエ・ダンサーが
精神病院の白い拘束服を着て
(その中には鹿もいる・・・)
ラインダンスを踊っているところが再生されるって
嬉しいような悲しいような・・・(苦笑)
やっぱりビジュアルな印象って強いからなぁ。
第3楽章はオーケストラのトゥッティも爆発的な音量で
さすがに時々ピアノが埋もれていたけれど
それだって、あのオーケストラに対抗して
ピアノの音がちゃんと混じっても聴こえて来たというのは
マツエフのピアノが如何に強靭かって事。
骨太でマッチョで、キレが良くて気持ち良い。
なのに、カデンツァとか第2楽章での叙情性は
とことん優しくて
ピアノの音色の多彩な事。
第3楽章でずっとバレエのシーンが
脳内再生されていたのはともかくとして
アンコールがペール・ギュントの
山の魔王の宮殿のピアノ編曲版、超絶技巧マックス。
いや、スゴイ、凄いけれど
あれだけやってしまうと、ちょっとサーカスというか
でも、何だかオーケストラより凄い音色なんだけど
あれはいったいどういう魔法?
この曲もバレエのペール・ギュントで使われていたかもしれないが
(宇宙人みたいなトロルが出て来るところだったっけ?)
いわゆる名曲で誰でも知っているのでバレエ・シーンは脳内再生なし(笑)
さて、後半はチャイコフスキーの交響曲4番。
・・・だから、何でチャイコフスキーなんだよ?!
いや、巧いですよ、このオーケストラ。
出だしの金管のソロとか
途中の木管のソロとアンサンブルとか
弦のピチカートとか
技術的には超一流オーケストラのすべてを持っているんだけど
何でこんなに音がボケてるの?
もしかしたら、私、風邪の後遺症で耳がどうにかなってるんじゃないか
・・・と本気で考えたくらい
音がホールに分散してしまい
焦点を結ばず
しかもシャイーが
これはヴェルディかプッチーニか、というほど
めちゃくちゃ感情的に振るので
最高潮センチメンタルな劇的表現になっている。
いや、確かにチャイコフスキーってメロディ・メーカーだし
センチメンタルで感情爆発が正しいのだろうが
どうも全体的にあまりに大味過ぎて・・・
第2楽章のオーボエのソロは
ウィキペディアによれば「重々しい」らしいのだが
全然重くなってなくて(笑)
すごく巧いし、音は澄んでいて美しいし
オーボイストが「ほら聴いて、聴いて、ボクの美しい音色を」
(男性か女性かは舞台が見えないので不明)
ひたすらオペラのアリアを歌っているように聴こえてくる。
ええ、偏見ですとも。
でも、あのソロをアリアと言わず、何と言う?
第3楽章からアタッカで入った爆発的な最終楽章も
すごいエネルギーでエモーショナル。
いやもう、あそこまで感情籠められて
さらに私の耳のせいかもしれないけれど
焦点の定まらないボワ〜ンとした音で楽友協会で演奏されると
あ〜、名曲だけどお疲れ様です(すみません)
アンコールはこれまたヴェルディのジョヴァンナ・ダルコ序曲。
(昨日のアンコールはシチリア島の夕べの祈り序曲だった)
う〜ん、こういうモノを演奏させると
このオーケストラの良さが活きて来る。
徹底的にカンタービレで
演奏し慣れているのがすぐにわかるし
やっぱり、むちゃくちゃイタリアンでオペラっぽい。
イタリアのオーケストラで
イタリアの指揮者なんだから
イタリア・プログラム持って来い、と思う方が
傲慢なのであって
スカラ座のメンバーとは言え
シンフォニックな作品を演奏するために作られたオーケストラだから
ロシアの作品を持って来ても良いんだけど
でも、このオーケストラ
やっぱりヴェルディとかロッシーニとか演奏した方が
持っている音が映えるなぁ、と
ついつい(偏見と独断で)思ってしまった私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
大学の試験は今のところ3つ目が終わって
明後日に4つ目がある。
(さすがに5つ目は試験受けるのは止めた(笑))
最低点でも合格さえしてしまえば勝ちなので
記憶力減退による成績の悪さには目を瞑ってもらおう。
(って不合格だったらど〜する(冷汗))
Filarmonica della Scala
指揮 Riccardo Chailly
ピアノ Denis Matsuev
Giacchino Rossini (1792-1868)
Ouvertüre zur Oper „La gazza ladra“
Edvard Grieg (1843-1907)
Konzert für Klavier und Orchester a-Moll, op. 16
Peter Iljitsch Tschaikowskij (1840-1893)
Symphonie Nr. 4 f-Moll, op. 36
シャイーとミラノ・スカラ座の2日目。
最初にロッシーニの「泥棒かささぎ」序曲。
う〜ん、やっぱりこういう曲を演奏させると
このオーケストラも指揮者も
むちゃくちゃ活き活きしているじゃないの。
ニュアンスもたっぷりでユーモアもあって
あ〜、ロッシーニってやっぱり楽しい音楽だなぁ
当時のいわゆるポピュラー・ソングだよねぇ・・・とか
失敗したポップ音楽の試験の苦い記憶を追いやって
試験に失敗しようが
スコット・ジョプリンでミスしようが
(試験終わって外に出たとたんに気がついた)
聴いてて楽しい音楽がポピュラーだわ。
(註 それでは音楽学は学べません!←墓穴)
いや〜、実に楽しい楽しい。
最初からピアノは舞台の上で
続けて名曲中の名曲、グリーグのピアノ協奏曲。
近くに居た3人組ファミリー2組のマナーが
ものすごく悪くて参ったのはともかくとして
(だって、女性3人組は途中で携帯電話鳴らして
1人が演奏中に、ドアを開けっ放しで外に出ていったあと
もう1人が外に出ていって
外にいた1人を連れて、演奏中にまた会場に入ってくる上
立ち上がる度に、椅子がガッタ〜ンとすごい音を立てるんだけど
それも気がつかないのかね、この人たちは!)
マツエフの超絶的に強いピアノ!!!
オーケストラは容赦なく、トゥッティで襲いかかってくるのを
バッサリ返してガンガン弾く。
限りなく美しかったのがカデンツァ。
どうやったらピアノであ〜いう音色を出せるんだろう
と思うくらいに、倍音の扱い方が美しい。
(この美しい瞬間に床を動き回ってギシギシと派手な音を立て
さらには私のすぐ近くで小声でお喋りしていたのは
もう1組の3人連れ。お喋りするなら外に出ていけ!)
あの美しい第2楽章を聴くと
思い浮かぶのは国立オペラ座でのバレエの
ペール・ギュントの前半の終わり
ペールとソルヴェイグの、この上もなくロマンティックな
愛のバレエで
あ〜、いやもう、本当にこの第2楽章って
とことん美しい。
ピアノとオーケストラのバランスも抜群で
音楽のラインが徹底的に歌う。
で、恐れていた通り(笑)
第3楽章が始まったとたん
脳内で繰り広げられるバレエのペール・ギュントの
精神病院での奇妙で派手なダンス。
途中のヤコブ、いや、ペール・ギュントのシーンがあって
第1テーマに戻ったとたん
脳内で、多数のバレエ・ダンサーが
精神病院の白い拘束服を着て
(その中には鹿もいる・・・)
ラインダンスを踊っているところが再生されるって
嬉しいような悲しいような・・・(苦笑)
やっぱりビジュアルな印象って強いからなぁ。
第3楽章はオーケストラのトゥッティも爆発的な音量で
さすがに時々ピアノが埋もれていたけれど
それだって、あのオーケストラに対抗して
ピアノの音がちゃんと混じっても聴こえて来たというのは
マツエフのピアノが如何に強靭かって事。
骨太でマッチョで、キレが良くて気持ち良い。
なのに、カデンツァとか第2楽章での叙情性は
とことん優しくて
ピアノの音色の多彩な事。
第3楽章でずっとバレエのシーンが
脳内再生されていたのはともかくとして
アンコールがペール・ギュントの
山の魔王の宮殿のピアノ編曲版、超絶技巧マックス。
いや、スゴイ、凄いけれど
あれだけやってしまうと、ちょっとサーカスというか
でも、何だかオーケストラより凄い音色なんだけど
あれはいったいどういう魔法?
この曲もバレエのペール・ギュントで使われていたかもしれないが
(宇宙人みたいなトロルが出て来るところだったっけ?)
いわゆる名曲で誰でも知っているのでバレエ・シーンは脳内再生なし(笑)
さて、後半はチャイコフスキーの交響曲4番。
・・・だから、何でチャイコフスキーなんだよ?!
いや、巧いですよ、このオーケストラ。
出だしの金管のソロとか
途中の木管のソロとアンサンブルとか
弦のピチカートとか
技術的には超一流オーケストラのすべてを持っているんだけど
何でこんなに音がボケてるの?
もしかしたら、私、風邪の後遺症で耳がどうにかなってるんじゃないか
・・・と本気で考えたくらい
音がホールに分散してしまい
焦点を結ばず
しかもシャイーが
これはヴェルディかプッチーニか、というほど
めちゃくちゃ感情的に振るので
最高潮センチメンタルな劇的表現になっている。
いや、確かにチャイコフスキーってメロディ・メーカーだし
センチメンタルで感情爆発が正しいのだろうが
どうも全体的にあまりに大味過ぎて・・・
第2楽章のオーボエのソロは
ウィキペディアによれば「重々しい」らしいのだが
全然重くなってなくて(笑)
すごく巧いし、音は澄んでいて美しいし
オーボイストが「ほら聴いて、聴いて、ボクの美しい音色を」
(男性か女性かは舞台が見えないので不明)
ひたすらオペラのアリアを歌っているように聴こえてくる。
ええ、偏見ですとも。
でも、あのソロをアリアと言わず、何と言う?
第3楽章からアタッカで入った爆発的な最終楽章も
すごいエネルギーでエモーショナル。
いやもう、あそこまで感情籠められて
さらに私の耳のせいかもしれないけれど
焦点の定まらないボワ〜ンとした音で楽友協会で演奏されると
あ〜、名曲だけどお疲れ様です(すみません)
アンコールはこれまたヴェルディのジョヴァンナ・ダルコ序曲。
(昨日のアンコールはシチリア島の夕べの祈り序曲だった)
う〜ん、こういうモノを演奏させると
このオーケストラの良さが活きて来る。
徹底的にカンタービレで
演奏し慣れているのがすぐにわかるし
やっぱり、むちゃくちゃイタリアンでオペラっぽい。
イタリアのオーケストラで
イタリアの指揮者なんだから
イタリア・プログラム持って来い、と思う方が
傲慢なのであって
スカラ座のメンバーとは言え
シンフォニックな作品を演奏するために作られたオーケストラだから
ロシアの作品を持って来ても良いんだけど
でも、このオーケストラ
やっぱりヴェルディとかロッシーニとか演奏した方が
持っている音が映えるなぁ、と
ついつい(偏見と独断で)思ってしまった私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
大学の試験は今のところ3つ目が終わって
明後日に4つ目がある。
(さすがに5つ目は試験受けるのは止めた(笑))
最低点でも合格さえしてしまえば勝ちなので
記憶力減退による成績の悪さには目を瞑ってもらおう。
(って不合格だったらど〜する(冷汗))