Museumsquartier Halle G 2017年7月31日 22時〜23時
Christian Rizzo / ICI-CNN Montpellier
ad noctum
振付・舞台・衣装 Christian Rizzo
ダンス Kerem Gelebek, Julie Guibert
音楽 Pénélope Michel, Nicolas Devos, Arvo Pärt
照明 Caty Olive
何と不思議な舞台。
ホールが小さくて、割に空席が多く
公演前には大規模な民族移動があったけれど(爆笑)
私は最後の列の貧民席(出口に一番近い)で鑑賞。
もし興味とおヒマがあれば、クリップ貼っておきますのでどうぞ。
暗い舞台に2人のダンサー。
背中合わせのシャドー・ダンスの合間に
全く照明のない真っ暗な闇が何回もあって
闇から照明が入ると
ダンサーが他の場所に移動していて・・・って
全くの闇の中で完璧に次の位置に移動できるって
ダンサーって赤外線可視の特別なレンズでも入れてるんかい?(まさか)
それだけ身体が視覚に囚われずに空間を把握してるって事?
ピアニストが盲目になってもピアノを弾けるとか言うのと
同じ事を、彼らは全身でやってるのかしら(驚愕)
ほんの少しの身体的接触がないわけではないのだが
バレエのパ・ド・ドゥみたいな絡みは数カ所しかなくて
離れたり、近づいたりしながら
ほとんど同じようなシャドー・ダンスなんだけど
光と言うよりは闇が圧倒的で
なんか、すごく不思議な雰囲気を放っている。
後ろの左手に、まずは一本の照明による線・・・と思っていたら
まるでカゴのような立方体になって
立方体の中に、時々、不思議なオブジェが出てきたり
煙が立っていたりするのはビデオ投影。
ダンスに目が行ってると意識に上りにくいのだが
この不思議な立方体、面白い。
最後の方で、この立方体が突然、舞台の主人公になる。
まるで爆発するかのような
見事なビデオ芸術作品になっていて
あれは、やっぱり戦争とか(抽象的だけど)
諍いとか、悲劇とかを表現しているんだろうなぁ、と思ったら
その後、現れたダンサー2人が
裃つけて提灯パンツ履いた十字軍の騎士みたいな格好をしていて
(え〜い、そう表現する以外に思い浮かばんわ、あんな奇妙な衣装)
突然、初期バロックだかの
宗教的マドリガルの歌が流れて
(私の心はハイランドにあってここにはない・・・みたいな内容の)
ゆっくりした動きで
いや、あのゆっくりした動作を合わせるのって
ものすごく大変だとは思うけれど
戦争後の悲惨さとか何かそんなものを表現しようとしているのであれば
かなりベタな感じではあるし
盛り上がらないわよ、これは。
観客が少なかったせいもあるけれど
(だいたい開演時間が遅いわ)
あまり熱狂した拍手が出なかったのは残念。
あの立方体のビデオ、すごく良かったんだけどなぁ。
目を奪われたし、すごく良く出来てるビデオ作品だったと思う。
ダンスそのものも
派手さはないのだけれど
すごく緻密に計算された動きが美しくて
約1時間、楽しませてもらった。
でも現代芸術って、どんどん難しくなって行くなぁ。
隠された意図とか表現とか
隠さんで良い、と思うものを
本当に包み隠して出してくるので
鑑賞者が必死に、頭を抱えて、意味を探らねばならん。
アホな私には時々辛いんだけど
そこで妄想が湧き上がってくる作品が私は好きで
このパーフォーマンス
そこまで具体的な「妄想」には入らなかったけれど
妄想手前のワケのわからん不思議な雰囲気は気に入った。
振付師の意図するところと
私の「妄想直前」の感覚は違うのだろうけれど
どう感じても、現代芸術は一筋縄ではいかないので
それで良いのである
・・・と無理やり自分のアホさをカバーしている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
夜の10時で気温32℃のウィーン(今週はもっと気温が上がるらしい)
ミュージアム・クォーターの中庭、外で飲食する人たちで一杯だったけれど
ザルツブルクと違って、みんな静かでした(笑)
Christian Rizzo / ICI-CNN Montpellier
ad noctum
振付・舞台・衣装 Christian Rizzo
ダンス Kerem Gelebek, Julie Guibert
音楽 Pénélope Michel, Nicolas Devos, Arvo Pärt
照明 Caty Olive
何と不思議な舞台。
ホールが小さくて、割に空席が多く
公演前には大規模な民族移動があったけれど(爆笑)
私は最後の列の貧民席(出口に一番近い)で鑑賞。
もし興味とおヒマがあれば、クリップ貼っておきますのでどうぞ。
暗い舞台に2人のダンサー。
背中合わせのシャドー・ダンスの合間に
全く照明のない真っ暗な闇が何回もあって
闇から照明が入ると
ダンサーが他の場所に移動していて・・・って
全くの闇の中で完璧に次の位置に移動できるって
ダンサーって赤外線可視の特別なレンズでも入れてるんかい?(まさか)
それだけ身体が視覚に囚われずに空間を把握してるって事?
ピアニストが盲目になってもピアノを弾けるとか言うのと
同じ事を、彼らは全身でやってるのかしら(驚愕)
ほんの少しの身体的接触がないわけではないのだが
バレエのパ・ド・ドゥみたいな絡みは数カ所しかなくて
離れたり、近づいたりしながら
ほとんど同じようなシャドー・ダンスなんだけど
光と言うよりは闇が圧倒的で
なんか、すごく不思議な雰囲気を放っている。
後ろの左手に、まずは一本の照明による線・・・と思っていたら
まるでカゴのような立方体になって
立方体の中に、時々、不思議なオブジェが出てきたり
煙が立っていたりするのはビデオ投影。
ダンスに目が行ってると意識に上りにくいのだが
この不思議な立方体、面白い。
最後の方で、この立方体が突然、舞台の主人公になる。
まるで爆発するかのような
見事なビデオ芸術作品になっていて
あれは、やっぱり戦争とか(抽象的だけど)
諍いとか、悲劇とかを表現しているんだろうなぁ、と思ったら
その後、現れたダンサー2人が
裃つけて提灯パンツ履いた十字軍の騎士みたいな格好をしていて
(え〜い、そう表現する以外に思い浮かばんわ、あんな奇妙な衣装)
突然、初期バロックだかの
宗教的マドリガルの歌が流れて
(私の心はハイランドにあってここにはない・・・みたいな内容の)
ゆっくりした動きで
いや、あのゆっくりした動作を合わせるのって
ものすごく大変だとは思うけれど
戦争後の悲惨さとか何かそんなものを表現しようとしているのであれば
かなりベタな感じではあるし
盛り上がらないわよ、これは。
観客が少なかったせいもあるけれど
(だいたい開演時間が遅いわ)
あまり熱狂した拍手が出なかったのは残念。
あの立方体のビデオ、すごく良かったんだけどなぁ。
目を奪われたし、すごく良く出来てるビデオ作品だったと思う。
ダンスそのものも
派手さはないのだけれど
すごく緻密に計算された動きが美しくて
約1時間、楽しませてもらった。
でも現代芸術って、どんどん難しくなって行くなぁ。
隠された意図とか表現とか
隠さんで良い、と思うものを
本当に包み隠して出してくるので
鑑賞者が必死に、頭を抱えて、意味を探らねばならん。
アホな私には時々辛いんだけど
そこで妄想が湧き上がってくる作品が私は好きで
このパーフォーマンス
そこまで具体的な「妄想」には入らなかったけれど
妄想手前のワケのわからん不思議な雰囲気は気に入った。
振付師の意図するところと
私の「妄想直前」の感覚は違うのだろうけれど
どう感じても、現代芸術は一筋縄ではいかないので
それで良いのである
・・・と無理やり自分のアホさをカバーしている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
夜の10時で気温32℃のウィーン(今週はもっと気温が上がるらしい)
ミュージアム・クォーターの中庭、外で飲食する人たちで一杯だったけれど
ザルツブルクと違って、みんな静かでした(笑)