ライモンダ ウィーン国立バレエ 5回目

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    明日12月31日辺りに発表があるような気がするので
    (発表の後の投票はダメよ〜)
    最後のチャンス、どうぞ奮ってご投票下さい。
    勝手に指揮者選びは ここ から。

    Wiener Staatsballett 2016年12月30日 19時〜22時15分

    RAYMONDA
    Ballett in drei Akten nach einem Libretto von Lydia Pachakowa
    und Marius Petipa

    振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa
    音楽 Alexander Glasunow
    演出 Rudolf Nurejew
    舞台と衣装 Nicholas Georgiadis
    照明 John B. Read
    指揮 Kevin Rhodes

    ライモンダ Nina Poláková
    シビル・ド・ドリ伯爵夫人 ライモンダの伯母 Oxana Kiyanenko
    白い貴婦人 Gloria Maass
    クレメンス ライモンダの友人 Nina Tonoli
    アンリエット ライモンダの友人 Natascha Mair
    ジャン・ド・ブリエンヌ ライモンダの婚約者 Denys Cherevychko *
    アンドレ2世 Zsolt Török
    アブデラフマン Vladimir Shishov
    ベルナール・ド・ヴァンタドール Masayu Kimoto
    ベランジェ Richard Szabó

    2016年最後の文化生活(笑)
    今年もコンサート行きまくり、バレエ見まくりで
    過ぎて行こうとしているが

    だからと言って
    そういう生活を反省する気はあまりない(開き直り)

    さて、バレエのライモンダも、今回で5回目。
    ジャン・ド・ブリエンヌ役にデニスが役デビュー。

    ツィッターでかなり大騒ぎしたので
    知っている人は知っているけれど

    このジャン・ド・ブリエンヌという人は
    実は実際に存在していた人物である。

    プログラム解説に
    十字軍云々と書いてあると
    ついつい調べたくなる本能。

    だってオーストリアのバーベンベルクも
    十字軍遠征には縁があって
    リチャード獅子心王とか
    オーストリアの国旗の成立(伝説版)とかは
    十字軍なしでは話が出来ない。

    調べてみたら
    ハンガリー王アンドラーシュ2世が出てくるのは
    (バレエの中ではアンドレ2世になっている)
    第5回十字軍(1217-1221)

    これに参加したのは
    バーベンベルク家のオーストリア公レオポルド6世。
    リチャード獅子心王を幽閉したレオポルド5世の息子。

    いやいやいや、そんなオーストリアの歴史を書いてしまうと
    バレエの話にならん(冷汗)

    ジャン・ド・ブリエンヌの話に戻ると
    1148年〜1237年に生きた人物で

    生年月日と没年を、よ〜くご覧下さい。
    この人、何と、あの中世の時代に、89歳まで生きた
    とんでもない長寿の人なのである。

    ハプスブルク家の昼行灯と言われて
    長生きだけが唯一の美点と言われた
    フリードリヒ3世(神聖ローマ皇帝)だって
    1415年から1493年で、78歳で没しているし

    50歳の時に神聖ローマ帝国の皇帝になった
    ハプスブルク家のルドルフだって、73歳で死んでいる。

    しつこいが
    ともかく寿命というのは
    当時は非常に短くて(医学が発展してなかったからね)
    89歳なんて、もう信じられない長生きなのだが

    更にジャン・ド・ブリエンヌという人物は
    十字軍に参戦したのが60歳の時で
    その功績からマリーという女性と結婚したのが
    1210年、何と62歳の時。

    マリーとの間に1人娘が出来て
    マリーの没後に結婚したステファニーとは息子一人。
    三番目の奥さんにあたるベレンガリアとの間に4人の子供。

    最後の息子が生まれたのが1235年だから
    85歳だか86歳の時に作った子供・・・のはず。

    よほど精力のある人だったのか
    よほど寛容な人だったのか(あっ、すみません、ついつい)

    史実は以上なのだが
    ハンガリー王アンドラーシュ2世と
    十字軍に出陣するジャン・ド・ブリエンヌとあるから
    ジャン・ド・ブリエンヌは、この時は60歳だった筈。

    このリブレット書いたプティパは
    そこまでは考えてはいなかったんだろうなぁ、きっと。

    ついでにサラセン王子のアブデラフマンというのも
    実在するかと調べてみたけれど
    見つからなかったし
    もちろんライモンダも実在しない(と思う)

    ロマンティック・バレエだから別に良いんだけど
    ここまで時代考証がメチャクチャな作品って、ちょっとスゴイ。

    さて、今回の公演は
    嬉しい事に、友人カップルが
    ナターシャとニナ(トノリ)
    木本クンとリッチーという
    悪戯っ子のキュートなダンサーになり

    デニスが60歳の・・・じゃなかった
    若くてハンサムで逞しくて騎士で愛情満ちあふれる
    ジャン・ド・ブリエンヌを踊った。

    ライモンダはニナ(ポラコヴァ)で
    ニナも身長がかなり違うパートナーとで
    苦労したのではないかと思う(勝手な推測)

    デニスは小柄なダンサーだけど
    恐れ知らずだし、元気だし、ともかく身体にバネがあって
    ニナ(ポラコヴァ)とあまり身長変わらない印象。

    ただ、さすがにプリンシパルのニナ(ポラコヴァ)は
    身体を斜めにするとか色々と細かい部分でデニスを助けていて
    リフトも全く問題なくカバー。

    小柄なのに堂々としているデニスは
    登場時も、その後も
    マッチョで、でも優しくてチャーミングなジャン役を
    ばっちりこなしていて

    身長差を、堂々と態度のデカさで克服していた。
    (いや侮辱ではございません。
     あれだけ堂々と自信持って踊られたら
     観ている方も楽々と納得してしまう)

    しかもデニスのジャンプって絶品だからなぁ。
    いや、ジャンプの高さも然る事ながら
    ザンレール続きのバレエ・ダンサー苛めの振付も
    全くふらつきがなく
    技術的な隙が全くないのは迫力たっぷり。

    惜しむらくはニナ(ポラコヴァ)を見る目つきが
    それ、恋している、とか言うんじゃないよね?(笑)

    最終公演1月8日は
    デニスとマリアのカップリングなので
    これは楽しみ。
    (マリアは今、どうもイタリアに身売りしていて
     ウィーンで踊っていないんだもん。
     マリアのライモンダ、キュートで可愛いだろうなぁ)

    シショフのアブデラフマンは
    やっぱりダヴィデと比べると品が良いけれど
    この人も背の高いダンサーなので、絵にはなる。
    それに技術も高くて
    細かいステップもきちんとこなす。
    (けど、細かいステップのキレはダヴィデの方が巧い)

    初演の時に私のハートを鷲掴みにした
    ナターシャ+ニナ(トノリ)と
    木本クン+リッチーの友人役は
    2回目を観ても、やっぱりハートにグッサリ刺さる(笑)

    男の子2人はともかくヤンチャ坊主の貴族のおぼっちゃまで
    ニナ(トノリ)とナターシャのキュートな事は
    あああああ
    これは、もう叫びまくる以外にあれを表現する手だてはない。

    ナターシャのソロのキュートさを見たら
    女性だろうが男性だろうが、虜になってしまう ♡
    このカップリングも1月8日の千秋楽に観られる。

    普段なら、誰がオーケストラ・ビットに居ようが
    全然気にしないんだけど

    今回はオーケストラを覗き込んで
    コンサート・マスターがホーネックさん ♡

    ライモンダとジャンの最初のパ・ド・ドゥのところの
    バイオリン・ソロが絶品で

    ライモンダの初々しさ、恥じらいや恋の嬉しさなんかが
    バイオリンの切ない音色で
    あそこまで表現できちゃうものなんですかね。

    舞台上のパ・ド・ドゥと
    オーケストラ・ビットからのバイオリン・ソロで
    他人の恋なのに、恥じらいに満ちた切なさで感激してしまう。

    さて、そんなこんなで
    2016年も終わりに近づいているけれど

    ライモンダのプロモーション・ビデオが出たので
    下に貼っておく。



    ライモンダはニナ(ポラコヴァ)
    ジャンはヤコブで、アブデラフマンはダヴィデ
    友人は木本クン+リッチーと、ニナ(トノリ)+ナターシャ。
    キュートな芝本梨花子さんも写ってます ♡

    ついでにビデオの新作
    ウィーン国立バレエ団からの
    2017年明けましておめでとうメッセージを貼っておくが

    これ、橋本清香嬢(現在お休み中)や
    キリル(既に引退)まで写ってますけど、良いんですか?



    このクリップ見て
    どれがどの作品で
    ピンで踊っているダンサーが誰だって
    全部わかってしまう自分がアホに思えてくる私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    今年もお世話になり
    ありがとうございました。

    この芸術三昧の生活を変える気は毛頭ないので
    来年2017年も
    引き続き、個人の感想記という事で
    アホらしい事も書いていくと思いますが
    どうぞお見捨てなく、よろしくお願いします。

    ライモンダ ウィーン国立バレエ 4回目

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      Wiener Staatsballett 2016年12月27日 19時〜22時15分

      RAYMONDA
      Ballett in drei Akten nach einem Libretto von Lydia Pachakowa
      und Marius Petipa

      振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa
      音楽 Alexander Glasunow
      演出 Rudolf Nurejew
      舞台と衣装 Nicholas Georgiadis
      照明 John B. Read
      指揮 Kevin Rhodes

      ライモンダ Nina Poláková
      シビル・ド・ドリ伯爵夫人 ライモンダの伯母 Oxana Kiyanenko
      白い貴婦人 Gloria Maass
      クレメンス ライモンダの友人 Ioanna Avraam
      アンリエット ライモンダの友人 Alice Firenze
      ジャン・ド・ブリエンヌ ライモンダの婚約者 Jakob Feyferlik
      アンドレ2世 Zsolt Török
      アブデラフマン Davide Dato
      ベルナール・ド・ヴァンタドール Greig Matthews
      ベランジェ James Stephens

      バレエ関係者から、マジメな顔で
      「同じ演目、何回も観て飽きませんか?」と聞かれたのだが

      いや、バレエって奥が深いの
      観ても観ても、観たりないわ

      というのは
      私がこよなく愛読する傑作コミック
      絢爛たるグランドセーヌのセリフのパロディだが
      (この「絢爛たるグランドセーヌ」久々のバレエ・コミックのヒット♡
       出版社が違っていたら大ヒットになったと思うのだが
       密林でも iBook でも買えます。ぜひご覧あれ)

      昨日のダブル公演の後に
      続けて、しかもライブ・ストリーミング入れてもう一回って
      ウィーン国立バレエ団はブラック企業か(笑)

      ともかく私はド・シロートだし
      知識はない、頭脳もない
      記憶力はゼロに限りなく近く
      顔もスタイルも根性も悪いので

      何回も同じ演目を観る事で
      だんだん、この弱い頭脳に
      演目が馴染んでくるのが
      たまらない快感だったりする(ヘン○イと言ってクダサイ)

      この演目も4回目。
      オペラ座での上演は44回目だそうだ。
      (10年以上前に上演された事があるらしい。私は観ていない)

      昨日夜の公演で
      ジャンを踊ったローベルトについての記載がないじゃないか、と
      お怒りのメール・・・は入ってないけれど
      ついつい書くのを忘れた(ごめん、ローベルト、無視しちゃって(汗))

      忘れたまま、本日のジャンは
      身長185センチ、御歳わずか20歳の新星ヤコブ ♡♡♡

      いやもう、パ・ド・ドゥで
      こんなにパートナーを優しい目で見つめっぱなしの男性ダンサーなんて
      滅多にいないだろ。
      本当は見つめていないのかもしれないけれど
      如何にも、ずっと貴女を見ています、という表情が
      見つめられてはいない観客のオバサンの心を鷲掴みにする。

      友人役、アリーチェ、本当にチャーミングなのに
      何でそんなに引っ込み思案で
      客席を見るのを怖がってるんですか?(勝手な解釈)

      男性の友人役(ずっと二人でシャドー・ダンス)の
      グレイグとジェームスは
      デカイけれど、かなりイイ感じ。

      グレイグはキレイ目のナヨっぽい男の子だけど
      ジェームスが爽やかなスポーツ青年。

      いや実は何年か前に
      バレエ団の若い才能公演で
      こっそりジェームスには注目してたのよワタシ(えっへん)
      英国ロイヤル・バレエ学校卒業のダンサーで
      癖のない美しいラインで揺るぎないテクニックで踊る。

      こうやって見ると
      ライモンダ役って、リュドミラよりニナ(ポラコヴァ)の方が
      合うような気がして来た。

      派手で大向こうを張って大受けするテクニックと言うよりは
      あくまでもキュートに可憐に
      小さな細かいパを次々にチマチマ披露するライモンダは
      美しい脚のラインを持ったニナ(ポラコヴァ)が
      丁寧に、一つ一つを踊っていくと、非常に美しい。

      バレエ・ダンサー全員の名前が書けないけど(面倒だから😓)
      この演目、筋らしい筋がないだけに
      途中の様々なダンスが中心になっているけれど

      今日のサラセン人のダンスを
      野生児フランチェスコと踊った女性ダンサーが
      明るいオーラを撒き散らして
      キラキラ光っていて、ありゃ誰だ?

      スヴェーヴァだった。
      時々コールドの中の名前で見るけれど
      ここまで輝くダンサーだとは思ってもみなかった。
      キャラクターやらせたら、輝く個性で
      色々な役をこなせそうな気がする。

      ・・・キャスト考えてると
      何か、監督になった気分が味わえて気持ち良いわ(こらこらこらっ)

      スペインのダンスはガラが踊ったのだが
      私、フォルクス・オーパーの頃からガラには注目していて
      その後、監督から見いだされてオペラ座に移って
      その上背を生かして大きな白鳥とか踊っていて

      割に暗い役が多かったし
      もちろん暗い役もシリアスで悪くはないんだけど

      こういう明るいダンスも絶対に得意だと思う。
      もともとフォルクス・オーパーの時には
      底抜けに明るい役を踊っていたし
      大柄なダンサーなので華はあるんだし
      もっとこういう明るい役を踊ると良いなぁ。

      ヤコブのソロは
      一回だけザンレールでふらついたけれど
      あんな連続のザンレールって
      ヌレエフの男性ダンサーへの嫌がらせにしか思えないし

      長い脚を充分に使って
      大きな空間を掴むグランド・ジュテやカブリオールが見事。
      のびのびとして若々しくて
      ノーブルでキュート ♡

      アブデラフマンのダヴィデは
      以前のヨゼフの伝説を踊っていた頃から
      すっかりイメージが変わった。

      プリンシパルになった事の自信が
      良い方向に出て来て
      自分に対する信頼がしっかり確立された印象がある。
      キレのある鋭いダンスもそうだけれど
      その中の感情も、深いところで表現するようになってきて
      これから、どんな役をこなすようになるか、すごく楽しみ。

      この演目、コールドの群舞が非常に多いのも特徴だが
      本当に国立バレエ団のコールドって巧くなったわ。

      フォルクス・オーパーの赤いジゼルの時に
      よくそ、この群舞をこなした、と舌を巻いたものだが
      この間のシンフォニー in C でも素晴らしかったし
      今回のライモンダでも
      回を重ねるごとに良くなってきて

      一人一人のダンサーが
      しっかりと責任持って
      グループを盛り立て
      自分の個性も活かして
      素晴らしい群舞になっているのを見逃してはいけない。

      オーケストラはお疲れさまでした(笑)
      最初のトランペットは華やかだったが
      弦がちょっとお疲れ気味で
      アンサンブルがいつものようにピッタリ揃わない感じがしたのは
      私がロジェ(ボックス)の後ろだったからかもしれないし
      最後の方でホルンの音が完璧に当たらなかったところがあったけれど
      ホルン軍団、これ、同じメンバーで3回続けてって
      それ、人間技じゃないから(笑)

      グラズノフの音楽は
      ただのバレエ音楽のブンチャッチャと違って
      オーケストレーションも複雑だし
      (よって、何とも美しい音色なのだ、この作品は)
      その意味では
      メンバーがその度に入れ替わって
      初見?という状態で演奏した人だっている筈なのに
      それでも、音楽としてまとまってしまうという
      さすが国立歌劇場管弦楽団のプロの技。
      (註 このオーケストラの選抜メンバーが
         ウィーン・フィルと呼ばれる団体なのだが
         オペラ座のオーケストラ・ビットに入っていたら
         あくまでもウィーン・フィルではなく
         あれは国立歌劇場管弦楽団である)

      だんだん音楽も耳慣れして来て
      シーンの順番や見どころも、何となく掴めて来て
      ロジェの後ろで見る時には
      絶対に立って観るべきところと座っても良い部分の区別がついてきて

      ええ、まだこれから
      この演目、追い掛けますとも・・・と
      本気になって来ている私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      ライモンダ ウィーン国立バレエ 3回目

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        忘れていましたが(こらっ!)
        あと、発表まで1週間を切りました。
        奮ってご応募下さい、勝手に指揮者選びアンケートは こちら から。

        Wiener Staatsballett 2016年12月26日 19時〜22時15分

        RAYMONDA
        Ballett in drei Akten nach einem Libretto von Lydia Pachakowa
        und Marius Petipa

        振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa
        音楽 Alexander Glasunow
        演出 Rudolf Nurejew
        舞台と衣装 Nicholas Georgiadis
        照明 John B. Read
        指揮 Kevin Rhodes

        ライモンダ Liudmila Konovalova *
        シビル・ド・ドリ伯爵夫人 ライモンダの伯母 Rebecca Horner *
        白い貴婦人 Gloria Maass
        クレメンス ライモンダの友人 Ioanna Avraam *
        アンリエット ライモンダの友人 Alice Firenze *
        ジャン・ド・ブリエンヌ ライモンダの婚約者 Robert Gabdullin *
        アンドレ2世 Igor Milos *
        アブデラフマン Davide Dato
        ベルナール・ド・ヴァンタドール Greig Matthews *
        ベランジェ James Stephens *

        1日2回同じ演目
        しかも休憩入れて3時間15分を2回というのは
        観る方はワーグナーと思えば何と言う事もないけれど
        (パルシファルの方が個人的には辛かったです(笑))

        何人かのオーケストラ・メンバーと
        指揮者と
        ほとんどが昼夜同じメンバーだったコールドのダンサーたち
        いや、ホントに超人的活躍で

        しかも、明日も同じ演目である。

        明日の公演はニナ(ポラコヴァ)とヤコブのカップルで
        脇は本日夜公演の4名が出演予定。

        さて、ニナ(ポラコヴァ)には
        あまり合わない演目じゃないか、とか言っていて
        リュドミラだったら
        華やかだから良いんじゃないかなぁ、と思っていたのだが

        う〜ん・・・ 微妙・・・

        リュドミラ、キレイな人だし
        テクニック鉄壁なんだけど
        リュドミラのテクニックを活かすような振付ではないような気がする。

        細かいパが多いので
        大技よりもチマチマした部分が重要なのだが

        リュドミラ、大技は得意で華やかに踊るタイプではあるが
        こういうチマチマしたステップは・・・

        もちろん、見て見て見て
        私、キレイでしょ、というオーラは充分に出てはいるものの
        今ひとつ、そのオーラを活かし切る演目ではなかったという事か。

        まぁ、ド・シロートが何言ってるか、なので
        私の書く事は無視していただいてかまいません。
        というより、無視して下さい。これ個人の感想記ですから。

        リュドミラと比べると
        ニナ(ポラコヴァ)の方が
        チマチマしたステップを一つ一つ
        非常に細かく、丁寧に見せている印象がある。

        さて、ライモンダの友人の2組のカップルが
        夜公演ではアリーチェとイオアンナ、グレイグとジェームスになった。

        最初に登場した時から

        うわ、でかっ・・・

        あ、いえいえいえ
        侮辱でも何でもなくて
        この4人、ニナ(トノリ)ナターシャに木本クン、リッチー組に比べると
        見た目が何か大人というか
        スケールが大きくて
        悪戯っ子というには、ちょっと育ち過ぎの印象。

        グレイグって言ったら
        王子さまタイプのナヨナヨ美少年だし
        ジェームスも濃いめの顔のイケメンで
        背の高さやシャドー・ダンスはぴったり合ってるけれど
        やっぱり木本クン・リッチーと比べると、何かでっかい。

        アリーチェの持っている明るい華やかさは
        役柄にはピッタリ合うんだけど

        ソロの時に、何でナターシャみたいな
        あのキュートさが出ないんだろう・・・と思ったら

        アリーチェ、客席に視線が飛んでない。

        ちょっと目一杯というか
        キレイなダンスなんだけど余裕がなくて
        踊る事に精一杯という感じがする。

        あんなに綺麗な顔立ちでチャーミングなんだから
        しっかり客席向いて、ほら見てキレイなワタシ、と視線を飛ばせば
        もっとアピールしたのに。

        そこら辺、ナターシャって小悪魔だな(笑)
        自分がキュートな事をよく知っていて
        最大限にアピールする事を心得ている。

        ナターシャは育つとマーシャに似たタイプになるかもしれない(爆笑)
        ナターシャとヤコブでマノンを是非お願いします監督!!!

        イオアンナは身体が軽いだけに
        衣装を着てステップ踏むと
        飛んでいるような軽さがあってチャーミング。

        アブデラフマンのダヴィデ
        やっぱり、これはスゴイ。
        シショフと比べると、その凄さが良くわかる。

        シショフは王子さまタイプだから
        アブデラフマンやっても
        あくまでも品を失わない不良スケベ中年になるが
        (シショフのファンの方、ごめんなさい)

        ダヴィデのキレの良いダンスと
        途中のソロの2番目、あの不思議なメロディの時には
        底知れない薄気味悪さを醸し出すのだよ。

        ただの異教徒の金持ちスケベではなくて
        こいつ、いったん女をモノにしたら
        その後、何をやり出すのかわからん、という恐ろしさ。
        (シショフのアブデラフマンは
         ライモンダを手に入れたら、猫可愛がりしそうである)

        オーケストラ・メンバーが変わって
        (一部は昼夜同じで演奏していたが)
        コンサート・マスターのホーネックさんのソロは

        絶品・・・・

        マチネ公演のブルーメンシャインのソロが下手とは言ってない。
        それはそれは素晴らしいソロだったのだが
        ブルーメンシャインさんのソロが
        間違いのない清潔なソロだったのに対して
        ホーネックさんのソロは
        沸き立つような色気があって
        失礼な言い方だけど
        もう別格・・・という感じでクラクラする。

        ダヴィデがあまりに良かったので
        ついつい
        これって、人種差別ドラマだよね?

        だってサラセン人王子のダヴィデが
        まぁ、薄気味悪いとは言え
        必死になって求愛しているのに

        リュドミラのライモンダは
        何、この野蛮人
        ジャン、早くコイツを殺しちゃって
        ・・・という、あの嫌悪感って
        ちょっと抵抗あるなぁ。

        アブデラフマンの連れてくるサラセン人たちの
        群舞がすごく良い。
        変拍子の不思議なメロディとカウントで
        見事に繰り広げられる舞台上での異国情緒が素晴らしい。

        そんな文化を持った国の王子を
        殺してしまっても良いのかしら。
        (まぁ、恋人奪い合いの私的な決闘ではあるけど)

        いや、それ言い出したら
        人種差別、異教徒差別の他にも
        女性には相手の男性を選ぶ権利はないのか
        とか言う問題にも発展しそうなので

        バレエ作品の内容について
        深追いするのは止めておいた方が良いと思う。
        (註 オペラなんかも時々そうですよね。
           モーツァルトの「後宮からの脱走」も
           最近はかなり演出を変えたりしています)

        さて、この演目
        1日に2回やったら
        本当に出演者は疲れると思うんだけど

        恐ろしい事に明日も同じ演目で
        しかもライブ・ストリーミングがある!!!

        日本からも購入可能で
        72時間内で日本時間に合わせた開始時間を選べるらしい。
        (詳しくは知らないのでご勘弁下さいまし)
        こちらからどうぞ。

        ・・・明日って
        オーケストラも指揮者も
        コールドも出演者も
        すごく疲れた状態だろうと思うんだけど
        こんな日にライブ・ストリーミングやって大丈夫だろうか。
        (他人事なのに、そこはかとなく心配)

        でも、明日はヤコブとニナ(ポラコヴァ)が踊ります!!!
        ナターシャ・ニナ(トノリ)、木本クン・リッチーが出ないのは
        とても残念だけど
        フレッシュな天才ダンサー、ヤコブを観るだけでも
        絶対に価値あり(回し者かワタシは)

        年末・年始のお休みがないオーストリアの会社は
        明日から平常業務。

        もちろん、明日のライモンダも行くけれど
        その後、真夜中過ぎにチケット引き渡しという
        仕事が待っている私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        ライモンダ ウィーン国立バレエ 2回目

        0
          Wiener Staatsballett 2016年12月26日 14時〜17時15分

          RAYMONDA
          Ballett in drei Akten nach einem Libretto von Lydia Pachakowa
          und Marius Petipa

          振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa
          音楽 Alexander Glasunow
          演出 Rudolf Nurejew
          舞台と衣装 Nicholas Georgiadis
          照明 John B. Read
          指揮 Kevin Rhodes

          ライモンダ Nina Poláková
          シビル・ド・ドリ伯爵夫人 ライモンダの伯母 Oxana Kiyanenko
          白い貴婦人 Gloria Maass
          クレメンス ライモンダの友人 Nina Tonoli
          アンリエット ライモンダの友人 Natascha Mair
          ジャン・ド・ブリエンヌ ライモンダの婚約者 Jakob Feyferlik
          アンドレ2世 Zsolt Török
          アブデラフマン Vladimir Shishov *
          ベルナール・ド・ヴァンタドール Masayu Kimoto
          ベランジェ Richard Szabó

          クリスマスは昼夜完全逆転の生活になってしまい
          (日曜日の朝8時のサウナの後、ぐったり1日中寝てて
           夜中になってからビデオなど見始めて明け方4時まで・・・)
          何とか昼に起き出して、ライモンダのマチネ。

          初演の時は高い席だったけど
          これからは貧民席で追い掛けます(笑)
          これでパトロンとか気取れないわ。
          すみません金なくて。

          祝日のマチネとあって、子供も多いのだが
          オペラ座の子供チケットって
          一律(どんなに高い席でも)15ユーロだもんなぁ。
          ロジェ(ボックス)のクソ高い1列目を子供用に買って
          親は2列目(10ユーロくらい)のチケットを買うというのが
          最も安い方式なのだが(子供2人、親2人で50ユーロ!)

          私のロジェも、1列目に小さな男の子が居て
          親が後ろにいて
          (母親は2幕目から子供を抱いて1列目に座った)
          こんなクラシック・クラシックした演目
          子供が退屈するだろう、と思っていたのだが

          どうも母親が舞台関係者みたいで
          父親はダンサーかなぁ(脚さばきが・・・)
          ともかく子供の躾けが良くて
          演目の事も良くわかっている夫婦で
          こういう観客なら、子供でも歓迎 ♡
          金髪の可愛い男の子も
          将来ダンサーか、劇場関係者になるのかも(微笑)

          キャストは初演と同じだが
          アブデラフマンだけ、シショフに変わった。
          (ダビデは夜公演で登場する予定)

          いやもう、ヤコブがステキとか
          ナターシャがキュートとか
          木本クンとリッチーがチャーミングとか

          この間、叫びに叫びまくったので
          読者も、これからライモンダの度に
          きゃ〜、とか聞かされるのも辟易するだろうが

          でも、ヤコブがあまりに素敵すぎる!!!

          日刊新聞 Die Presse にヤコブの特集記事があって
          身長185センチとあって、納得。

          それだけ身長があっても
          脚の長さが身体の半分以上あるし

          しかも、脚の筋肉の付き方が実に優雅で
          時々ジャンプとか得意にしている
          筋肉隆々というのではなくて

          顔はめちゃくちゃ可愛くて
          表情が豊かで
          ツィッター知り合いが書いていた通り
          目の力が強いので
          本当にメンタルが強いダンサーだと思う。

          しかも目線が甘いんですよ〜 ♡
          愛しそうにパートナーを見つめる目が
          こいつ、天性の女タラシ・・・あ、いえいえいえ
          真面目そうに見えるので、タラシには見えませんが(汗)

          あんな目線で見つめられたら
          全然ないけど、私の全財産あげちゃう
          ・・・とか言う気分になりそう。

          シショフのアブデラフマン
          技術的には完璧で驚いた。
          あれだけの細かいステップを完璧にこなしていて
          これは、ものすごい練習量だったんだろう、とついつい思った。

          だけどシショフもヤコブと同じ位の身長があって
          もともと王子さま役を得意として来ただけあって
          ダヴィデに比べると、ワイルドさに欠けるというか
          かなり優雅な感じになっている。

          各ダンサーの持ち味だから
          どちらが勝ち、とか言うのではないけれど(笑)

          ヤコブとシショフの対決シーンがあるんだけど

          10年前だったら俺がジャンを踊ってるぞ
          くそ、何だこの才能のある可愛い若造は
          俺に迫って来やがって

          ・・・いえいえいえ、妄想ですが

          若い頃のシショフにジャンの役を踊らせたら
          確かにハマっただろうなぁ、と思う役だけに
          演目との出会いというのは残酷ではある。
          (若い頃のシショフのジークフリート
           オルガと踊った時なんて、正に失神モノでしたもん)

          この演目、出演するダンサーが多すぎて
          全部を書ききれないのだが

          第2幕のサラセン人のダンスのデュオの
          フランチェスコとアニータがキレの良いダンスで
          チャーミングさ満開。

          フランチェスコって
          持ち味が明るくて
          運動能力が半端じゃなくて
          (ミハイルのタイプです)
          こういう明るいダンスを踊らせると魅力的だわ。
          王子さまのタイプじゃないけれど
          ウィーン国立バレエ団の野生児登場って感じ。

          グラン・パ・クラシックに出てくる
          アデーレとラウラって
          何か双子みたい。
          二人とも明るくて華やかな持ち味があって
          ピンで踊るオーラは、まだないかもしれないけれど
          何かすごく似ていて、ペアで踊ると華やか。

          この演目、長いので
          夜公演までの空き時間があまりない(汗)

          チーズケーキとか食べて
          書いてるうちに
          そろそろ、次の公演に行く時間になった、と
          慌てている私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          ライモンダ ウィーン国立バレエ 1回目

          0
            Wiener Staatsballett 2016年12月22日 19時〜22時15分

            RAYMONDA
            Ballett in drei Akten nach einem Libretto von Lydia Pachakowa
            und Marius Petipa

            振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa
            音楽 Alexander Glasunow
            演出 Rudolf Nurejew
            舞台と衣装 Nicholas Georgiadis
            照明 John B. Read
            指揮 Kevin Rhodes

            ライモンダ Nina Poláková
            シビル・ド・ドリ伯爵夫人 ライモンダの伯母 Oxana Kiyanenko
            白い貴婦人 Gloria Maass
            クレメンス ライモンダの友人 Nina Tonoli
            アンリエット ライモンダの友人 Natascha Mair
            ジャン・ド・ブリエンヌ ライモンダの婚約者 Jakob Feyferlik
            アンドレ2世 Zsolt Török
            アブデラフマン Davide Dato
            ベルナール・ド・ヴァンタドール Masayu Kimoto
            ベランジェ Richard Szabó

            ヌレエフ振付のライモンダの再演初日。
            ヤコブがジャン・ド・ブリエンヌにキャスティングされたと聞いて
            思い切って、むちゃくちゃ良い席を買った。
            (とは言え100ユーロ以下ですが・・・それだって清水舞台)

            ダンサーはむちゃくちゃたくさん出てくる。
            上記以外のダンサーのキャスティングだけで
            優にプログラム2枚分あるので
            すみません、省略させて下さい。
            他のダンサーの皆さま、ごめんなさい。

            観てすぐに書く、というのが基本なのだが
            実はこの公演の後
            ちょっと、え〜っと、あの、その、飲み過ぎちゃいまして 😓

            まぁ、それはともかくとして

            何と言うクラシック・バレエの豪華な舞台 😍
            正統派、正にこれぞクラシック・バレエの楽しみ。

            最初から最後まで
            次々に踊られるパ・ド・ドゥやヴァリエーションに
            ともかく目を奪われる。

            あらすじとしては、単純なんですけどね(笑)

            ライモンダに婚約者ジャンがいるのに
            アブデラフマンが求婚して
            ジャンとアブデラフマンが決闘して
            アブデラフマンが負けて死んで
            ジャンとライモンダが結婚する

            という、もう、ただ、それだけの話を
            休憩2回入れて、3時間を越えるバレエにしているのだから
            ストーリーとほとんど関係ないと思われる
            華やかなクラシック・バレエが次から次に披露される。

            ライモンダはプリンシパルのニナ(ポラコヴァ)で
            やっぱりトップだから、技術的には素晴らしいけれど

            周囲を取り巻くダンサーたちの
            ヤコブと
            ダヴィデと
            ニナ(トノリ)と
            ナターシャと
            木本クンと
            リッチーが
            あまりに素晴らしすぎて・・・

            アブデラフマンのダヴィデが、ものすごく光ってた。
            最初登場した時に
            えっ? 誰あれ?
            と思った程に
            今までのイメージと全く違う。

            ダヴィデって、これまでのイメージでは
            可愛い男の子で
            ちょっと筋肉モリモリで
            上半身と下半身のバランスが、って感じだったのに

            激やせ???

            だって、途中で上半身ハダカで踊る時に
            肋骨が丸見えで
            ヨゼフの伝説の時だってハダカだったけれど
            あんなに身体が削ぎ落とされてはいなかったわよ。

            その分、足の筋肉もモリモリに見えない。
            衣装を着ると上半身と下半身のバランスが良い。

            しかも、今までは「可愛い」男の子・・・だったのに
            ダンスのキレが良くて明確で美しい上に
            何ですか、そのワイルドなオーラは!!!!

            こいつ、化けた・・・

            オタクをやっていて面白いのは
            時々、突然大化けするアーティストが出るから。
            その場に立ち会える幸運に出会ったら
            オタクとしては泣いて喜ぶだけであろう。

            ううう、すごいぞダヴィデ。
            激やせしたのはちょっと心配だけど
            そこまでこの役作りに没頭して
            実に素晴らしいアブデラフマンを作り上げた。

            で、ヤコブの王子様!!!!
            ヤコブは王子さま!!!!
            正に王子さま!!!!!!!! (しつこい)

            ヤコブって背が高いんですね。
            ニナ(ポラコヴァ)がポワントで立っても
            まだ頭一つ分くらい高いので
            カップルとしての見た目のバランスが実にリアル。

            しかもソロが、ソロが、ソロが(しつこい)
            身体の軸が全くズレず
            ピルエットの美しさ、安定感に加えて

            手足が長いので、大技のジャンプの空間が
            ものすごく広い上に
            手足が長いのに、ジャンプがモッタリしていなくて
            キレがあって

            加えて、限りなくノーブル ❤️

            出て来た時から
            おおおおおお、久し振りに
            正にダンス・ノーブルの典型みたいなダンサーが現れたと
            オバサンは心の中でウハウハしていたのだが

            このジャン・ド・ブリエンヌ役は
            その王子さまタイプの長所を最大限に活かしている。

            リーズの結婚のコラも可愛くて凄く良かったけれど
            コラは貴族じゃなくて田舎の青年だったので
            初々しさと、初恋の甘さが出ていて
            それはそれで、叫びたくなる程チャーミングだったが

            今回のジャン・ド・ブリエンヌの、貴族の王子さま役は
            ヤコブの持っている本来のノーブルさとか
            明るさとかにピッタリあって
            ソロを見ながら、涙が出そうになる。

            さらに涙が出そうに感激したのは
            ライモンダの友人役
            ニナ(トノリ)とナターシャに
            木本クンとリッチーの2組カップル ♡

            ナターシャのソロのキュートさって何ですか、何なんですかあれは。
            ルール違反じゃないですか、あんなにキュートなのは。

            小柄な身体で、抜群のテクニックで
            安定したダンスを見せてくれるんだけど
            その時に、ちょっと首を傾げて見せる表情が

            た・ま・ら・な・い!!!!

            いや、あれはないわ、あり得ないわ。
            もともとキュートで
            観客のハートを鷲掴みにする踊り手だけど
            更にキュートさに磨きがかかって
            小悪魔というか、あまりに可愛らしくて叫び出しそう。

            ニナ(トノリ)も負けていない(笑)
            良いライバルだね、この2人は。
            争うというのではないけれど
            ニナ(トノリ)の持ち味は
            癖のない優雅なダンスと、その明るさで
            すごく素直で清潔感があって好感が持てる。

            ニナ(トノリ)とナターシャの相手役は
            木本クンとリッチーだが

            この2人のソロはないのである。
            というより、出てくると
            必ず2人揃ってのデュエットなのだが

            何でそんなにシャドー・ダンスが
            ぴったり合ってるんですかっ!!!

            足の角度から上げ方、手の向きから首の向きまで
            すばらしい揃い方で、見ていて気持ちが良い。
            というより、魔法か手品でも見ているような気分。

            しかもリッチーって、あんなにハンサムでした?(って失礼な)
            コミカルな役を得意とするけれど
            今ひとつ、華のない地味なダンサーだな、と思っていたら

            ノーブルな木本クンのダンスと一緒に出てくると
            二人とも、完全に貴族のお坊ちゃまになってるじゃないの。

            化けたのはダヴィデだけかと思ったら
            こちらにも、地味に目立たず化けていたダンサーがいた。

            で、この舞台、群舞もたくさんあって
            舞台を見渡せる良くて(価格も高い)席から見ていると
            全体が見えて、とても華やかで楽しいのだが

            その中でも準ソリストの役を見事に見せてくれた
            芝本梨花子ちゃん!!!!
            (いやいや、個人的には存知あげないのに「ちゃん」は失礼かも(汗))

            これが本当にキレイで可愛くて
            若々しくて清々しくて華があって
            スタイル良くて、手足が長くて
            舞台に出てくると、パッと目を引く。

            このダンサーも登ってくるぞ(断言)

            他のコールドから浮いて見えるくらいに
            華やかさが備わっているダンサーは
            必ずヒエラルキーの梯子を素早く登ってくる。
            これからが楽しみ ♡

            この演目、実は地味に音楽も良い。

            地味なんだけど
            音楽的にとても繊細で理知的で
            舞台を見ながらも、時々、音楽に心を奪われる。

            バイオリンのソロが突出して素晴らしく
            私の席からは舞台は見えるがオーケストラ・ピットが見えず
            後で立ってみたら
            ホーネックさんだった。そりゃ素晴らしいわ(笑)

            ライモンダ役のニナ(ポラコヴァ)
            テクニック的には完璧なんだけど
            ニナ(ポラコヴァ)に合う役ではないなぁ。

            このダンサーも割に悲劇的なものか
            あるいはモダンが似合っているアーティストなので
            ヤコブと踊っていても
            あまり幸せには見えないし

            アブデラフマンに言い寄られて
            イヤよ、いや、ああ、何するの、イヤよ助けて
            というシーンが一番ハマっていたというのも・・・

            いや、シロウトですから勝手な事を書いて申し訳ないですけど
            この役は、どちらかと言えばリュドミラ向けかもしれない。

            クラシック・ダンスが好きな方なら
            休憩含めて3時間15分、たっぷり、たっぷり、たっぷり
            正統派の超絶なクラシック・ダンスの
            ありとあらゆるバリエーションを堪能できます ♡

            第2幕の後で
            カーテン・コールがあったので
            かなりのお客さまが
            これで終わったと思ってクロークに行って

            クロークの人が
            まだ終わりじゃないけどわかってるね?と
            念を押していたのが、ちょっと微笑ましかった私に
            (プログラムくらい買え、とは言わんが(笑))
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            これからやっとクリスマス・・・とは言え
            今年はクリスマスも新年も曜日の並びが悲劇的で
            あまり休みという気分ではない(爆)

            次の日の二日酔いの原因になったモドキは
            バレエには嫌悪感しか抱かない人なのだが
            貴族のすけべオヤジたちが
            女性の身体を鑑賞するのがバレエとか言ってた上に
            あれは一種の幼児性愛だろう、と言い出すに至って

            ああ、ヤコブ若くてハンサムで身体がキレイ、とか思うのも
            私の中のペドフェリーなんだろうか、と反省してみたのだが

            ・・・やっぱり絶対にそれ、違うと思うんだけど 😓

            ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン 2回目

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              勝手に指揮者を選んじゃう
              とんでもない投票サイトは こちら

              コメントに大笑いさせていただいております。
              皆さま、ありがとうございます。

              クルレンツィスは実はワタクシ的にも注目株ですが
              ニューイヤー・コンサートは
              残念ながら100%ないでしょうね(ホント残念)
              1月のクルレンツィスのコンサートは行きますから
              そのうち感想アップしますのでお楽しみに ♡

              サロネンやゲルギエフ、怖いもの見たさで興味ありますが
              ウィーン・フィルは、そこまで冒険はしないだろ、きっと(爆笑)

              Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年12月21日 19時30分〜21時40分

              Wiener Symphoniker
              指揮 Philippe Jordan
              ピアノ Yefim Bronfman

              Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
               Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 G-Dur op. 44 (1879-80)
               Der Nussknacker op. 71 (2. Akt) (1891-92)

              独断偏見大好きで
              この歳になってしまうと
              自分の好き嫌いもよくわかって来る上に
              何せ了見が狭い人間なので

              好きなものは徹底的に好きで
              何回でも繰り返して行く。

              読者の皆さまが辟易するだろうけれど
              あくまでも個人的な感想記だから気にしない。
              (と言いつつ、ついついランキングの順位が下がると
               ちょっと落ち込んだりする気の弱さはある)

              何せ昨日、大感激して大喜びして
              今日のコンサートはチクルスの一環だから
              いつもの席でコンサート前からウキウキ状態。

              チャイコフスキーのピアノ協奏曲2番。
              やっぱり良いわ。

              ブロンフマンがあくまでも音楽的なのに
              時々、むちゃくちゃワイルドになって

              オーケストラの奴らを皆殺しだ〜〜!!!

              (とは思っていないだろうが)

              そんな印象を受けるほどの気概と
              体力と技術と、体重を持って
              連続オクターブ連弾で
              オーケストラをばっさばっさとなぎ倒すところなんか
              あまりに爽快で、気分スッキリ度が最大級。

              その上、皆殺しにされそうなオーケストラが
              何か異様に嬉しそうに
              ピアニストに殺されている(比喩です比喩!)のを聴いているのも
              ちょっとアブナイ倒錯の世界に入るようで楽しい。

              すみません、最初からキレてますが
              何せ世の中、仕事も私生活も色々あるんです。
              黙ってお察し下さいまし。

              昨日はアンコールを弾いてくれなかったブロンフマンだが
              本日は、3回目くらいに出て来た時に
              ピアノ椅子に座って弾き出したのが

              シューマンのアラベスク ♡

              チャイコフスキーでは
              あれだけ超絶技巧でブンブン言わせていた人が

              柔らかい羽毛のような手触りの音を出すので
              椅子からずり落ちそうになる。

              どこにも気負いのない
              とことん柔らかな均一な響き。
              しかも、すごく優しいというか
              愛に満ちあふれている印象。

              あんな演奏されたら
              もともとデブ専のワタシは
              乗り換えたくなるじゃないの。
              (先方からお断り)

              至極幸せな気分で
              後半のクルミ割り人形。

              ううううううう・・・ いかん。
              何か、クルミ割り人形のバレエ
              しかも21回観た国立オペラ座のバレエ団のを
              どうしても、どうしても、どうしても観たくなった。

              クルミ割りフリーク根性に火がついてしまったわ(汗)

              バレエ音楽として聴くか
              コンサートの音楽として聴くかで違うとは思うし
              デッドな音響のコンツェルトハウスで
              コンサート・オーケストラのウィーン交響楽団だから

              音の丸みとしては
              国立オペラ座のオーケストラ・ピットの
              ウィーン・フィルの演奏の方が耳慣れしている
              というのはあるけれど

              天才フルーティストに負けない
              イタリアのフルート首席の見事なソロとか
              気合い入ってミスしないホルンの美しい弱音とか
              何気に巧いクラリネットとか

              長い手を振り回して
              むちゃくちゃ楽しそうに指揮台で踊っている
              イケメン指揮者のジョルダンの姿とか

              何ともチャーミングで楽しくて
              確かにこれはクリスマス・コンサートと銘打って正解。

              楽しいけれど
              やっぱりこれ、2日続けて聴くと
              音楽だけじゃなくて
              バレエが観たい〜〜〜〜っ!!!!

              国立オペラ座付属のショップで
              リュドミラとシショフのカップリングで
              2012年10月7日に収録されたものがあるんだけど

              30ユーロくらいする(悩)

              いやちょっと色々とあって(以下省略)

              30ユーロをここで払ったからと言って
              明日から飢え死にの危険性に晒される訳ではないけれど

              もうちょっと考えよう・・・

              欲しいと思うと見境つかなくなる
              アホなワタクシに
              どうぞお叱りの1クリックをお恵み下さい。



              クルミ割り人形って
              別にストーリーらしいものもないくせに
              (強いて言えばクララの見た夢の話?)
              音楽と舞台と、衣装とヌレエフ版の振付の華やかさで
              問答無用で「魅せる」バレエです ♡
              ・・・やっぱり明日、オペラ座で DVD 買おうっと。

              ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン 1回目

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                矢澤さ〜ん、コメントありがとうございます ♡
                また近いうちにウィーンに来て下さいね ♡♡♡
                東京クラリネット・クワイアーの皆さまにもどうぞよろしく。

                (何を個人的な事を書いてる!?とお怒りの読者の方は
                 こちらの感想記をどうぞ(笑))

                Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年12月20日 19時30分〜21時40分

                Wiener Symphoniker
                指揮 Philippe Jordan
                ピアノ Yefim Bronfman

                Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
                  Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 G-Dur op. 44 (1879-80)
                  Der Nussknacker op. 71 (2. Akt) (1891-92)

                ウィーン交響楽団の
                「クリスマス・コンサート」

                いや実は色々あって
                チケット買ったけど行けなくなって
                行けなくなったと思ったら、また行けるようになって

                慌ててチケット買い直したとか言う
                とんでもない裏話があるのだが

                これについて話を始めると
                激昂しそうなので止めておく。

                プログラム見た時に
                ふ〜ん、チャイコフスキーのピアノ協奏曲と
                クルミ割り人形組曲か

                と、勝手に思っていて

                どうみてもそこら辺にいる
                太めのオジサンにしか見えないブロンフマンが
                ピアノの椅子に座って

                最初のオーケストラの序奏。

                えっ? 序奏???

                何ですかいったいこの曲は 😨

                慌ててプログラム見たら
                例の誰もが知っている有名な1番じゃなくて

                2番ではないか・・・(汗)

                かなりのクラオタでも
                この曲をナマで聴いた事のある人って
                あまり居ないんじゃないだろうか。

                いやでも、これ、すごくチャーミング。
                チャイコフスキーらしいメロディ満載。

                プログラムによれば
                チャイコフスキーは、ピアノ協奏曲1番よりも
                お気に入りの曲だったそうだが

                1番にある、どうだ、見たか、スゴイだろ、感激しろ
                みたいなところが(勝手な解釈です)
                あまり感じられなくて
                何とも華やかにアピールする曲。

                ただ、この曲
                チャイコフスキーって
                ピアニストに何か恨みでもあったんですか?

                ・・・という位に、すごい難曲だが(笑)

                1楽章のカデンツァとか
                最終楽章のファイナル部分なんか
                どう考えたって、ピアニスト苛めにしか聴こえない。

                いやでも、チャイコフスキーが本気で
                ピアニストを拷問にかけているだけあって
                その華やかさは比類がない。

                チャイコフスキーのピアニスト苛めは(違うかもしれないが)
                第2楽章では、バイオリンとチェロにも及び
                この緩徐楽章は、まるでトリプル・コンサート。

                ピアノが伴奏しながら
                チェロとバイオリンが美しいメロディを
                ソロで奏でていく。ううう、すごくステキ。

                すごい難曲ではあるんだけど
                根暗さがあまりなくて
                あああああ、スゴイわ〜♡ と思って素直に聴けてしまう。

                しかしブロンフマンって
                超人か怪人か
                あの人、いったい何なんですか、もう。

                あの超絶技巧の凄まじいパッセージを
                すごい速さで
                しかもオーケストラの音と対等な音量で
                ガンガン・ガンガン・バリバリ・バリバリ

                テクニックだけではなくて
                しっかりと音楽的な自己主張を持って
                ブロンフマンというアイデンティティを示しながら
                (第2楽章のバイオリン&チェロとの絡みにゾクゾク)
                ガンガン・バリバリ・ガンガン・バリバリ

                信じられない音符の数をものともせずに
                ピアノを叩きまくる姿に魅了されてしまう。

                いやでも、この曲、良いわ〜
                他のチャイコフスキーの曲みたいに
                悩みに満ちて
                場合によっては、この苦悩の世界に
                聴衆も引き込んでやる、みたいな恨みがなくて
                聴いていて、すごく楽しい。

                特に最終楽章の楽しさと言ったら
                浮き世の悩みは、みんなで忘れましょう ♬
                とチャイコフスキーが思ったかどうかはともかくとして

                それから拷問の極限状態で苛まれているピアニストが
                どう感じているかはさておいて
                (あの最後のパッセージは地獄だろうなたぶん)

                聴いている方にとっては
                むちゃくちゃ楽しいです ♡

                超人・怪人のブロンフマンはアンコールなし。
                (そりゃ、あれだけ弾けば無理はない・・・)

                後半はチャイコフスキーの「クルミ割り人形」

                ・・・「組曲」って書いてない 😦

                プログラムを見ると「第2幕」と書いてある。

                ああああっ、始まった演奏が
                クララと王子さまのパ・ド・ドゥだっ!!!!

                熱心な読者ご存知の通り
                先々と先先々シーズンの年末・年始は
                バレエのクルミ割り人形フリークと化していた私は
                国立オペラ座でクルミ割り人形を21回鑑賞しているので

                いくら私の記憶力がゼロであっても
                第2幕の音楽(とバレエのシーン(少しだけ))の記憶はある。

                わああああああっ
                ・・・すみません、ついつい興奮してしまいました。

                ヌレエフ版にはない曲が1曲だけあるけれど
                (中国国立バレエ団は踊ってた)
                色々な国のダンスに入る前のバレエのシーンの音楽も
                全部演奏してくれて
                何と言う夢見心地の時間 ♡

                オーケストラの一部しか見えない席だったけど
                オーケストラ見るというよりは
                心の中に展開されるバレエのシーン(の一部・・・全部覚えてない(汗))に

                ああ、あそこで清香さんとデニスが・・・とか
                ナターシャの金平糖、きゃ〜っ、とか

                私が何を(心の中で)観ているかわかったら
                周囲の観客は羨ましがるだろうなぁ
                (うっふっふっふっふ)

                オペラ座のクルミ割り人形21回観て良かった
                (って、まぁ、そういう問題ではないが)

                もちろんコンサート音楽として演奏されるわけだから
                バレエとテンポが違ったりというのもないわけではないけれど
                そこら辺は、芸術的才能に恵まれていない
                ワタシみたいなド・シロウトには
                まぁ、どうでも良い。

                アンコールは雪の精。
                ご存知クルミ割り人形の第1幕の最後の曲。
                (児童合唱はなかったので木管がメロディ奏でていた)

                ジョルダンのアナウンス曰く
                「外の天候に合わせました」(爆笑)

                これもあのえも言われぬ美しいコールドに
                ソリスト4人(ああああ、プリスカ ♡)の姿が
                目の前に浮かんでくるじゃないの(悶絶)

                コンサート告知を読んだ時には
                何てポピュラーで一般ウケするプログラムだ、と思ったら
                初心者用と見せておいて
                実はクラオタ・バレオタが狂喜するプログラムだとは

                ウィーン交響楽団と
                フィリップ・ジョルダン

                やるじゃん!!! 😀

                そのジョルダンは2021年まで
                ウィーン交響楽団との契約を延長したそうで
                これからも、まだあのイケメン・長身の指揮者で
                コンサートが聴ける、と思うと
                ちょっと嬉しい私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                読者のみなさん呆れると思うんだけど
                実は同じコンサート、明日も行きます ♡

                ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 + ウラディミール・ユロフスキ

                0
                  例年の指揮者コンクール・・・じゃなかった
                  勝手にニューイヤー・コンサートの指揮者を選んじゃえという
                  勝手なアンケートは こちら から。

                  数えてみたら、70名くらいしか票を入れていないではありませんか。
                  私の読者って、70人???

                  ほら、そこのアナタ、タダ読みせずに
                  ぜひ1票をご投票下さい。コメントも楽しみにしてます ♡


                  Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年12月19日 19時30分〜22時

                  London Philharmonic Orchestra
                  指揮 Vladimir Jurowski
                  ピアノ Jan Lisiecki

                  Mikhail Glinka (1804-1857)
                   Valse-Fantaisie h-moll (1839/45/56)
                  Frédéric Chopin (1810-1849)
                   Konzert für Klavier und Orchester Nr. 1 e-moll op. 11 (1830)
                  Sergej Rachmaninoff (1873-1943)
                   Symphonie Nr. 1 d-moll op. 13 (1895)

                  ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団と
                  首席指揮者のウラディミール・ユロフスキの客演。

                  コンツェルトハウスの
                  インターナショナル・オーケストラ・チクルスの一環。

                  実は最近、楽友協会よりコンツェルトハウスの方が
                  ご贔屓になって来てしまった。

                  ホールが近代の(とは言え第一次世界大戦前だが)ホールで
                  大音響のオーケストラでもうるさくならない上に

                  地元の観客が多くて
                  (チクルスは周囲がいつも同じ人ばかり(笑))
                  割に、みんな、本当に音楽を聴きに来ている層なので
                  比較的静か。

                  ご年配が多いので
                  咳き込みとか、飴を開けるシャカシャカ音や
                  寝落ちしてバッグや鍵やプログラムを落とす音はあるけれど

                  楽友協会より音響がデッドなので
                  それ程不愉快ではない(まぁ、充分不愉快ではあるが(笑))

                  しかもチケットが安い(こらっ!)

                  安いチケットなのに
                  席によっては、ちょっとだけ舞台が見えるし
                  安いギャラリーでも音響は良い。

                  更に加えて言えば
                  ロビーが広い(楽友協会に比べてずっと広い)

                  トイレの数は楽友協会の方が多いのだが
                  楽友協会の廊下のように
                  老人にぶつかりそうになりながら歩くのと違うのも心地良い。

                  さて、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の今回のプログラム
                  グリンカにショパンにラフマニノフ???

                  よくわからないが
                  まぁ、ロシアものに挟んで
                  21歳のジャン・リシエツキのコンツェルトハウス・デビューとして
                  ショパンのピアノ協奏曲1番をプレゼントって感じかな。

                  で、私にとっての大きな問題は
                  後半のラフマニノフの交響曲1番。

                  ええ、以前一回、ナマで何も予習せずに聴いた事があって
                  その大仰さに絶句して、ウンザリした事があって

                  いやこの曲、苦手なんですよね、と誰かに言ったら
                  よく聴いてみると良い曲なんですよね〜とか簡単に言われ

                  じゃぁ、聴き込んでみようじゃないか、と
                  ラフマニノフ全集の CD コレクションから(あるんです安い奴が)
                  聴いたオーケストラが

                  あのその、旧ソビエト連邦のどこかのオーケストラで
                  いやもう、大仰なんてもんじゃなくて
                  ひえええええっ、これをナマで聴くのか、勘弁してくれ

                  ・・・とツィッターで喚いていたところ

                  親切なロンドンのNさん(プロ)が
                  ユロフスキなら大丈夫じゃない?とお声をかけて下さった。

                  すみません、前置きが長くて(汗)

                  さて、グリンカの幻想的ワルツって
                  あれ??? 初聴きのハズなのに
                  何か、うっすらと知ってる・・・ような気がする。

                  これってもしかしたらピアノ曲でした?
                  (後で調べたら本当にそうでした)

                  何か、うっすらとうっすらと記憶にある曲って
                  すごく不思議な感じがするが
                  良い曲ですねぇ、うん。

                  オーケストラは小規模で
                  音に透明感があって、パートがクリアに聴こえて来て
                  ものすごく良い感じ ♡

                  意地悪な事を言ってしまえば
                  超超超超絶な最高級オーケストラとは言えないかもしれないが
                  何とも味のあるオーケストラ。

                  最初から置いてあった
                  スタインウェイのコンサート・グランドに座ったのは

                  うわあああああ、可愛い ♡

                  ご本人のサイトにはギャラリーはないけれど
                  CD のジャケットがあったので
                  勝手にアップしておく。ごめんね、ジャン(こらこらこら)
                  (カナダ人だがポーランド系なので、ヤンと読むのかもしれない)



                  (↑ クリックで大きくなります)

                  いやもう、何てカワイイ男の子・・・なんだけど
                  ピアノがまた、清潔感溢れて叙情性たっぷりなのに
                  ズブズブの感情にならず、大袈裟にならず
                  何だか若い女性向けの
                  詩作講座か何かを聴いてる感じ。

                  ポエムですよ、みなさん!!!
                  ある意味、あの叙情性は
                  現実から一つ抜けてしまって
                  美しいものだけを集めた宝物みたいな印象がある。

                  ショパンからは逃げまくっているし
                  よってショパンのピアノ協奏曲にも興味なかった筈なのに

                  何故かグリンカの曲と同じく
                  いや、もっと強く
                  この協奏曲知ってるのは何故なんだ???

                  私の大脳皮質って
                  ワケのわからんヘンな記憶を
                  結構な数、持ってるのでは?(疑)

                  自分で驚いていてどうする(あたふた)

                  ホールの客席の照明はちょっと照度を上げたものの
                  鳴り止まぬ拍手に応えてのアンコール。

                  まぁ、ショパンだったし
                  ピアニストが大好きなショパンのワルツかポロネーズか
                  ・・・と思っていたら

                  ありゃりゃりゃりゃ
                  鳴り響いたのは、ラフマニノフのプレリュード。

                  ええええええっ?!
                  この人、後半がラフマニノフと知って
                  この曲を選んだのであれば

                  キンコンカンコン 🔔
                  何て賢い美少年なんだ!!!!

                  オバサンの心の中では
                  最高の点数での合格の鐘が高らかに鳴り響く。

                  とは言え、コンサートの後に
                  CD 買ってサイン会に行くだけの
                  時間も気力も(経済力も)なかったけど(爆)

                  問題は後半の罰ゲーム・・・じゃなかった
                  ラフマニノフの交響曲1番。

                  舞台のオーケストラ・メンバー増えてるし。

                  ところが、これが

                  悪くなかった(ビックリ)

                  いやそりゃ、最初から最後まで
                  しつこくしつこくしつこく鳴る
                  ディエス・イラエの音型には辟易するが

                  オーケストラ、目一杯鳴らしているのに
                  不要なボッテリした厚みがなくて
                  あくまでもクリアに透徹して聴こえてくるし
                  パート同士のバランスも良くてゴツゴツしていないし

                  私の持っている旧ソビエト連邦のオーケストラの
                  これでもか、という力技でのロシア万歳が抜け落ちていて

                  特に第2楽章の軽さや柔らかさなんか
                  空気に溶ける印象派の音楽のような爽やかさまであって

                  あら、ビックリ。

                  今まで自宅で CD 聴いていた時には
                  くそ、まだ終わらんのか、とイライラしていたのが
                  ウソのように
                  え?この曲って、もう終わり?

                  信じられない。
                  オーケストラと指揮者によって
                  こんなに聴こえ方が変わるの?

                  で、こうやって聴いてみると
                  誰かが大昔に言った通り
                  聴き込んでみると、なかなか良い曲ですよ、というのに
                  ちょっと賛成できるような気分になってくる。

                  あの超特価で買ったラフマニノフの全作品 CD は
                  ちょっと注意しないといかんな。
                  間違った印象を与える演奏があるかもしれない。

                  げっそりしながら行ったコンサートの終演後は
                  いや〜、良かったわ〜、と
                  ウキウキ幸せな気分で出て来た私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  イグデスマン&ジョー A Little Silent Night Music

                  0
                    日曜日のトリプル・ヘッダーの最後。
                    大笑いのコンサートでした。

                    例年の勝手に指揮者選びは こちら から
                    11時のシリアスなウィーン・フィルの記事は ここ
                    名演だった午後のトーンキュンストラーは こちら

                    下は夜の爆笑おちょくりコンサートの
                    自分だけのメモですが
                    関係ないクリップを貼付けてあります。

                    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年12月18日 19時30分〜21時40分

                    “A Little Silent Night Music”
                    Jingle BELLs, IgudeSNOWman & Joodolph are coming to town !

                    Joshua Bell
                    Aleksey Igudesman
                    Hyng-ki Joo

                    クラシック界のお笑いコンビ
                    イグデスマン&ジョーの公演。

                    実はワタクシ、もう10年以上前から
                    このコンビを追い掛けていて
                    ほとんどの公演を観ているので

                    古いネタは全部知っているのである(笑)

                    今回も空手ピアノとか
                    ラフマニノフのネタの使い回しはあったけれど

                    概ね、新ネタ満載だったので満足 ♡

                    今回のゲスト出演はジョシュア・ベル(!!!)
                    公演は今回は最初から最後まで英語。

                    イグデスマン曰く
                    ジョシュア・ベルは今シーズン
                    コンツェルトハウスでシリーズとして4回の公演をして
                    ウィーン交響楽団や
                    アカデミー・オブ・サンクト・マルティン・イン・ザ・フィールズに出演するが
                    4回のうち、3回まではジョシュア・ベルが選べる公演で

                    He was forced … ah, no
                    He was asked

                    爆笑 😄

                    ジョシュア・ベルはシリアスなバイオリン演奏をします
                    とかアナウンスしたけれど

                    そんなワケないじゃん(笑)

                    バッハのレコーディングのおちょくりから始まって
                    最初から最後まで、見事に弄られてた。
                    しかも本人も嬉しそうに。

                    このコンビの得意技の
                    どんどん変化する冗談音楽が、次から次に披露されて

                    あれは、まるで即興のように弾いているけれど
                    音楽的に細部の細部まで、きっちり詰めないと
                    途中でダメになってしまうので

                    普通のシリアスなクラシックより難しいと思う。

                    クリスマス・ソングというテーマなのだが
                    最後のアンコールで
                    ジョシュアが
                    「僕のお母さんはユダヤ人だから
                     クリスマス・ソングもちょっとユダヤ風に」
                    と言ったとたん
                    イグデスマンが
                    全然問題ない、大丈夫と言いながら
                    楽譜をハサミで切り出したのは

                    まぁ、ヨーロッパに暮らす方ならご存知で(爆笑)

                    いやちょっとあの爆笑プロダクトを
                    言葉で説明するのは難しいのだが

                    私の好きなイグデスマンの
                    サイバー指揮者(ドイツ語+英語の字幕)だけ
                    下に貼っておきます。



                    ヨーロッパやアメリカの各地で公演をしているので
                    このコンビ、もし観るチャンスがあれば
                    お見逃しなく ♡

                    ちょっと回し者化している私に
                    どうぞ最後の1クリックをお恵み下さい。


                    トーンキュンストラー + ウルバンスキ 2回目

                    0
                      同じコンサートだと記事のコピーができる(こらっ!)
                      いつもの投票サイトは こちら
                      当たるも八卦、当たらぬも八卦
                      個人的な希望もぜひどうぞ。

                      え? 私の予想ですか?
                      う〜ん、手堅く行くならマリス・ヤンソンスか
                      フランツ・ヴェルザー=メスト
                      でなければ
                      指揮者キャンセルを助けてくれたエッシェンバッハあたりかも。

                      日曜日はトリプル・コンサート
                      時系列で読みたい方は ここ から。
                      下は午後公演の勝手な感想記です。

                      Musikverein Großer Saal 2016年12月18日 15時30分〜17時30分

                      Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
                      指揮 Krizysztof Urbański
                      チェロ Alban Gerhardt

                      Wojciech Kilar (1932-2013)
                       “Orawa” für Streichorchester (1986)
                      Bohuslav Martinů (1890-1959)
                       Konzert für Violoncello und Orchester Nr. 1 (1930/1939/1955)
                      Antonín Dvořák (1841-1904)
                       Symphonie Nr. 9 e-Moll op. 95 “Aus der Neuen Welt” (1893)

                      日曜日定期のトーンキュンストラー。
                      プログラムは土曜日と同じ。

                      割に席が空いていて
                      (金曜日の夜は周囲がスゴイ事になっていた。
                       詳細省略。ツィッターをフォローしている方はちょっとご存知)
                      今回は周囲に煩わされず聴ける、と思ったんだけど

                      まぁ、色々とね(苦笑)

                      もっとも私だけじゃなくて
                      幕間に年配の男女数人が集まって
                      あれはないわ、ひどいわ、と憤慨していたので
                      まぁ、そういう常識のないお客さまもいた、という事。

                      キラールのオラヴァ
                      昨日 Youtube に学生オーケストラの演奏を貼っておいたが
                      やっぱりプロのオーケストラが
                      楽友協会で演奏すると
                      響きが違う ♡

                      ウルバンスキが暗譜で
                      これまた実に楽しそうに的確なキューを出すし
                      あんなに嬉しそうな顔で指揮されたら
                      オーケストラも演奏のし甲斐があるだろうなぁ。

                      聴衆にも聴き応え満点の素晴らしい演奏で
                      最初から聴衆はオーケストラに魅了されていた。

                      学生オーケストラが演奏する位だから
                      エレメントの繰り返しとカウントを間違えなければ
                      むちゃくちゃな難曲という訳ではなさそうだが

                      こういうミニマル・ミュージック的な
                      音楽的によく出来た作品って、すごく好き。
                      (テリー・ライリーの in C なんか定期的に聴きたくなる)

                      マルチヌーのチェロ協奏曲。
                      やっぱり良い、すごく良い、むちゃくちゃ良い。

                      第1楽章と最終楽章が本当にせわしなくて
                      ものすごい超絶技巧の連続なのに
                      オーケストラの音に埋もれたりして
                      ちょっとチェリストにはかわいそうなんだけど

                      その分、緩徐楽章のソロの美しさには悶絶する。
                      舞台見ていたら(立って見える席に移動しました、ごめんなさい)
                      途中でビオラが入ってくる辺りで
                      ビオラのソロがまた巧くて背筋ゾクゾク。

                      ここで出てくる音響というのが
                      もう信じられない程の美しさで
                      音響オタクは萌え萌え状態。

                      あまり出て来ないチェリストだけど
                      音は柔らかくて、すごいテクニックだし
                      これはお買い得の曲だった ♡

                      後半のドボルジャークの「新世界から」も
                      昨日と同じく
                      キッチリと締まった素晴らしい演奏。

                      やっぱり指揮者が良いと
                      トーンキュンストラーの演奏って名演になる。
                      その意味では面白いオーケストラ。

                      まぁ、欲を言えば
                      もう少しソロのニュアンスがあれば、というのはあったけれど
                      それは、あまりに耳が甘やかされた私のワガママです(笑)

                      これにて今年の楽友協会通いはお終い。
                      1月中旬のコンサートまでお別れ。

                      ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートは
                      仕事で問題がなければ
                      自宅でバレエ入りのストリーミングで観る予定の私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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