Musikverein Großer Saal 2016年9月30日 19時30分〜21時40分
ORF Radio-Symphonieorchester Wien
指揮 Cornelius Meister
バイオリン Gidon Kremer
Gerald Resch (*1975)
“Inseln” für Orchester
Auftragswerk der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien und
des ORF RSO Wien (österreichische Erstaufführung)
Miecysław Weinberg (1919-1996)
Konzert für Violine und Orchster g-Moll, op. 67
Jean Sibelius (1865-1957)
Symphonie Nr. 1 e-Moll, op. 39
ウィーン放送交響楽団の楽友協会でのチクルスの初日。
楽友協会とウィーン放送交響楽団の委嘱作品の初演の後、
大御所ギドン・クレーメルを迎えての
ミチェスワフ・ヴァインベルクのバイオリン協奏曲
後半はシベリウスの交響曲1番という
地味な、いや、通好みの(笑)プログラム構成。
最初のレッシュの曲だが
う〜ん、最近はこういうトナールの音楽の傾向になって来てます?
リズムも、しっかり4拍子とわかる単純な構成から入るし
すみません、何か聴いていても
こういう傾向のトナールな曲なら
伝統的なクラシックの方が良いんじゃないの(ごめんなさい!)
作曲家がどんなに複雑な技法を使っているかは知らないが
(所詮、私、シロウトですし)
聴衆に音楽を提供して楽しんでもらおう、という気概は
一切感じられず(だからごめんなさい)
最初から最後まで、作曲家の自己満足になっていて
別に目新しい音響が出る訳でもない。
11月はウィーン・モデルンがあるし
ゲネラル・パスも買っているけれど
こういう音楽を毎日聴くのか、と思ったら
ちょっとゲッソリして来た。
まぁ、体調とか好みとか色々あるけれど
この作品も、これが初演で終演かもしれない(って失礼な)
さて、ギドン・クレーメル巨匠登場。
ヴァインベルクのバイオリン協奏曲なんて初めて聴く。
うううううっ、ショスタコーヴィッチのバイオリン協奏曲みたい。
ショスタコーヴィッチのバイオリン協奏曲も
暗くて陰鬱な上に
バイオリニストが最初から最後まで弾きっぱなしという
バイオリニスト苛めの曲だが
このヴァインベルクの曲も最初から最後まで
バイオリニストは弾きっぱなし(すごい体力)
メロディは美しいし
バイオリンの音も美しいし
でも、ヴァインベルクの生涯があまりに暗過ぎて
(ポーランド人でユダヤ人で、親戚は強制収容所で殺されて
ソビエト連邦に逃げて来て、ジダーノフ批判に晒されて
ユダヤ人だからというので逮捕されて
ショスタコーヴィッチが助けるように動いていたが
スターリンが死んで助かったという人である)
この時期の音楽家の作品って
なかなか聴く機会もないし、耳慣れないから
もう少し(ショスタコーヴィッチ含めて)集中的に聴かなくては。
クレーメルは、またアンコール作品に
たぶん、同時代の(同じくヴァインベルクかもしれない)
無伴奏の曲を弾いてくれて、これも不思議な雰囲気の素晴らしい曲だった。
さて、ワタシの知らないヴァインベルクの不思議な世界から出て
後半はシベリウスの交響曲1番だ(知っているのでちょっと嬉しい)
指揮者のコルネリウス・マイスターは
ウィーン放送交響楽団と、シベリウス全曲演奏を目指しているのか
以前もシベリウス聴いた事がある(確か有名な5番だったと思う)
シベリウスもウィーンでは滅多に演奏されない作曲家だが
時々でも演奏されると、ちょっと嬉しい ♡
ウィーンの聴衆にはウケない作曲家、とはよく言われるが
だって、やっぱり構成がドイツ語圏の作品とは違うんだもん。
あくまでも繊細で、色があって
割に自由奔放なインスピレーションがあって
あちこちが盛り上がって、また下がってと
目まぐるしく音楽が揺れ動く。
マイスターのシベリウス
さすがに耳が良いだけあって
繊細な部分の美しさは特筆ものだが
う〜ん、私も歳を取って来たのか
真下にあるティンパニの音が響き過ぎて
ちょっとバランスが巧く取れていないように聴こえてくる部分がある。
ピアニッシモでの木管の掛け合いや
ハープがこの上なく繊細な音で響くところや
弦のトゥッティは、ものすごくキレイ。
しかも第2楽章、あのゆっくりのテンポで
柔らかな音で伸ばして伸ばして伸ばして演奏した
金管(たぶんホルン)は見事だった。
(すみません、舞台見えないので
木管の掛け合いも音だけでしか聞き分けられません(汗))
昨日のような、あっけらかんとした(失礼)
イタリアンの陽光を感じる外向的な音とは全く違って
ああ、やっぱり、かなりマジメな名人集団なんだよねこのオケ。
まぁ、もともとシベリウスの音楽って
音楽的には素晴らしいけれど
ユーモアどうのこうのというのは全然感じないし(笑)
フォルテ部分でも音が時々、団子状態になりかけていて
マイスターにしては、ちょっとまだバランスが不十分かなぁ。
(いやシロウトの自分勝手な主観的感想です)
こういうコンサート
本当は数回やると、その後、どんどん良くなっていくのだが
ウィーン放送交響楽団のコンサートは
後にも先にも、この1回だけ。
ちょっと残念だな。
このプログラム、あと数回舞台でやれば
あれだけ完璧に美しい音響を出して
あとはほんの少しのバランスの問題だけだと思うんだけど。
プログラムの選択もあるけれど
あんまり「ほら聴衆を楽しませてやれ」という方向ではなかったが
珍しい曲と
透明感溢れるシベリウスの
深い空気を感じさせる音響を満喫して
幸せな私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
ORF Radio-Symphonieorchester Wien
指揮 Cornelius Meister
バイオリン Gidon Kremer
Gerald Resch (*1975)
“Inseln” für Orchester
Auftragswerk der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien und
des ORF RSO Wien (österreichische Erstaufführung)
Miecysław Weinberg (1919-1996)
Konzert für Violine und Orchster g-Moll, op. 67
Jean Sibelius (1865-1957)
Symphonie Nr. 1 e-Moll, op. 39
ウィーン放送交響楽団の楽友協会でのチクルスの初日。
楽友協会とウィーン放送交響楽団の委嘱作品の初演の後、
大御所ギドン・クレーメルを迎えての
ミチェスワフ・ヴァインベルクのバイオリン協奏曲
後半はシベリウスの交響曲1番という
地味な、いや、通好みの(笑)プログラム構成。
最初のレッシュの曲だが
う〜ん、最近はこういうトナールの音楽の傾向になって来てます?
リズムも、しっかり4拍子とわかる単純な構成から入るし
すみません、何か聴いていても
こういう傾向のトナールな曲なら
伝統的なクラシックの方が良いんじゃないの(ごめんなさい!)
作曲家がどんなに複雑な技法を使っているかは知らないが
(所詮、私、シロウトですし)
聴衆に音楽を提供して楽しんでもらおう、という気概は
一切感じられず(だからごめんなさい)
最初から最後まで、作曲家の自己満足になっていて
別に目新しい音響が出る訳でもない。
11月はウィーン・モデルンがあるし
ゲネラル・パスも買っているけれど
こういう音楽を毎日聴くのか、と思ったら
ちょっとゲッソリして来た。
まぁ、体調とか好みとか色々あるけれど
この作品も、これが初演で終演かもしれない(って失礼な)
さて、ギドン・クレーメル巨匠登場。
ヴァインベルクのバイオリン協奏曲なんて初めて聴く。
うううううっ、ショスタコーヴィッチのバイオリン協奏曲みたい。
ショスタコーヴィッチのバイオリン協奏曲も
暗くて陰鬱な上に
バイオリニストが最初から最後まで弾きっぱなしという
バイオリニスト苛めの曲だが
このヴァインベルクの曲も最初から最後まで
バイオリニストは弾きっぱなし(すごい体力)
メロディは美しいし
バイオリンの音も美しいし
でも、ヴァインベルクの生涯があまりに暗過ぎて
(ポーランド人でユダヤ人で、親戚は強制収容所で殺されて
ソビエト連邦に逃げて来て、ジダーノフ批判に晒されて
ユダヤ人だからというので逮捕されて
ショスタコーヴィッチが助けるように動いていたが
スターリンが死んで助かったという人である)
この時期の音楽家の作品って
なかなか聴く機会もないし、耳慣れないから
もう少し(ショスタコーヴィッチ含めて)集中的に聴かなくては。
クレーメルは、またアンコール作品に
たぶん、同時代の(同じくヴァインベルクかもしれない)
無伴奏の曲を弾いてくれて、これも不思議な雰囲気の素晴らしい曲だった。
さて、ワタシの知らないヴァインベルクの不思議な世界から出て
後半はシベリウスの交響曲1番だ(知っているのでちょっと嬉しい)
指揮者のコルネリウス・マイスターは
ウィーン放送交響楽団と、シベリウス全曲演奏を目指しているのか
以前もシベリウス聴いた事がある(確か有名な5番だったと思う)
シベリウスもウィーンでは滅多に演奏されない作曲家だが
時々でも演奏されると、ちょっと嬉しい ♡
ウィーンの聴衆にはウケない作曲家、とはよく言われるが
だって、やっぱり構成がドイツ語圏の作品とは違うんだもん。
あくまでも繊細で、色があって
割に自由奔放なインスピレーションがあって
あちこちが盛り上がって、また下がってと
目まぐるしく音楽が揺れ動く。
マイスターのシベリウス
さすがに耳が良いだけあって
繊細な部分の美しさは特筆ものだが
う〜ん、私も歳を取って来たのか
真下にあるティンパニの音が響き過ぎて
ちょっとバランスが巧く取れていないように聴こえてくる部分がある。
ピアニッシモでの木管の掛け合いや
ハープがこの上なく繊細な音で響くところや
弦のトゥッティは、ものすごくキレイ。
しかも第2楽章、あのゆっくりのテンポで
柔らかな音で伸ばして伸ばして伸ばして演奏した
金管(たぶんホルン)は見事だった。
(すみません、舞台見えないので
木管の掛け合いも音だけでしか聞き分けられません(汗))
昨日のような、あっけらかんとした(失礼)
イタリアンの陽光を感じる外向的な音とは全く違って
ああ、やっぱり、かなりマジメな名人集団なんだよねこのオケ。
まぁ、もともとシベリウスの音楽って
音楽的には素晴らしいけれど
ユーモアどうのこうのというのは全然感じないし(笑)
フォルテ部分でも音が時々、団子状態になりかけていて
マイスターにしては、ちょっとまだバランスが不十分かなぁ。
(いやシロウトの自分勝手な主観的感想です)
こういうコンサート
本当は数回やると、その後、どんどん良くなっていくのだが
ウィーン放送交響楽団のコンサートは
後にも先にも、この1回だけ。
ちょっと残念だな。
このプログラム、あと数回舞台でやれば
あれだけ完璧に美しい音響を出して
あとはほんの少しのバランスの問題だけだと思うんだけど。
プログラムの選択もあるけれど
あんまり「ほら聴衆を楽しませてやれ」という方向ではなかったが
珍しい曲と
透明感溢れるシベリウスの
深い空気を感じさせる音響を満喫して
幸せな私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。