シャンゼリゼ管弦楽団 + フィリップ・ヘレヴェッへ

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    日曜日はトリプルでした。
    事情があって、真ん中のコンサートの記事は
    永久非公開ですが
    午前中のコンサートの印象記から読みたい方は
    こちら からどうぞ。


    下は夜のコンサートです。

    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年2月28日 19時30分〜21時20分

    Orchestre des Champs-Élysées
    指揮 Philippe Herreweghe
    バイオリン Isabelle Faust

    Ludwig van Beethoven (1770-1827)
     Ouverture c-moll zu “Coriolan” op. 61 (1807)

    Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
     Konzert für Violine und Orchester G-Dur K 216 (1775)
      Kadenzen : Andreas Staier

    Ludwig van Beethoven
     Symphonie Nr. 4 B-Dur op. 60 (1806)

    日曜日のトリプルの最後は
    コンツェルトハウスの大ホールで
    シャンゼリゼ管弦楽団にフィリップ・ヘレヴェッへの指揮で
    ベートーベンにモーツァルト。

    こちらはいつもの貧民席の天井桟敷(笑)

    言わずと知れた古楽器オーケストラなので
    クラリネットもオーボエも
    遠目から見ると巨大リコーダーにしか見えないし
    ホルンやトランペットに至っては
    ただの金属の管としか思えない(バルブがない)

    小編成のオーケストラで
    あああ、天井桟敷じゃ
    これは音が響いて来ないかも・・・と思ったら

    コリオラン序曲で椅子からずり落ちそうになった。

    これ、午前中のすごく良い席で聴いた
    モダン・オーケストラのウィーン交響楽団より響いてない?

    そりゃ、めったやたらと暗くて室内学的なグリークと
    ハチャメチャやって人を脅かすのが好きだった
    ベートーベンの差はあるだろうが
    最初のド〜ンという下腹にずっしり響くベートーベンで
    ひっくり返ってしまった。

    しかもこのオーケストラ、音のレンジが幅広い。
    ピアニッシモからフォルティッシモまで自由自在に弾きこなす。

    短いコリオランの勇壮な部分と
    優しい部分の対比で、すっかり魅力に取り憑かれたものの

    モーツァルトのバイオリン協奏曲(冷汗)

    これがまた、瀟洒というか洒脱というか
    何かヘンに不必要な重力が全くなくて
    モーツァルトの自由奔放さをそのままに
    音が無重力で空中を飛んでいる感じ。

    古楽器オーケストラだからピッチは低いのに
    重さを全く感じさせない音の明るさ。

    う〜〜ん、参ったなこれ。

    で途中にバイオリンのカデンツァが入る。
    モーツァルト避けてるから
    (避けてなくても爆睡するから)
    あまり知らないのだが
    この曲、カデンツァとかあったっけ?

    幕間に「カデンツァは現代作曲家が書いたものだよ」と
    喋っている音楽好きそうなオジサンがいたので
    調べてみたら、やっぱり現代作曲家だった。

    ほとんど違和感はなかったし
    バイオリンの音色がホールにフワッと響いて
    半分寝ながら、むちゃ気持ち良い。
    これぞ音楽の醍醐味(って違う!!!)

    イザベル・ファウストのアンコールが
    ハンガリーの作曲家(と言っていた)の現代曲。
    バッハとか弾くより、ずっと魅力的 ♡

    後半のベートーベン、交響曲4番。
    いやいやいや、これも凄かった。

    当時の時代の楽器で
    ピリオド奏法で
    巨大リコーダーに金属の管に
    当然、緩みの多いガット弦なのに

    何でこんなに色彩豊かに響くの???

    ニュアンスが深いのだ。
    当時の人がビックリしただろうなぁ、というのが
    よく想像できる。

    しかも最終楽章のあの速さで
    弦の刻みが一部の狂いもなしに揃っているって
    このオーケストラのメンバー
    もしかしたら、すごい名人揃いか。

    ベートーベンの交響曲4番って
    滅多に演奏されない曲なのだが
    久し振りに堪能した。

    本来はもっと小規模なホールで演奏されるべき曲だという事を
    微塵も感じさせずに聴衆を魅了したオーケストラ。

    見事です、参りました。

    トリプルだとさすがにちょっと疲れるが
    地獄に踏み込む前に
    1日天国を味わわせてくれた神さまに感謝 ♡
    というワタクシに
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


    ウィーン交響楽団 + マルク・ミンコフスキー

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      Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年2月28日 11時〜13時40分

      Wiener Symphoniker
      指揮 Marc Minkowski
      ソプラノ(ソルヴェーク) Miah Persson
      アニトラ(メゾソプラノ) Marianne Beate Kielland
      ペール・ギュント(バリトン) Johannes Weisser
      合唱団ソリスト Paula Ruiz, Anna Karnovska, Flannery Ryan
      Oliver Stech, Tomas Kneifel
      コーラス Wiener Singakademie
      語り(女性役すべて)Sunnyi Melles
      語り(ペール・ギュント) Sven-Eric Bechtolf

      Edvard Grieg (1843-1907)
       Peer Gynt op. 23 (1874/75)

       Bühnenmusik zum gleichnamigen Drama von Henrik Ibsen (1828-1906)
       Textmontage für die Konzertversion für zwei Schauspieler von Alain Perroux

      土曜日の夜にチクルスの天井桟敷のチケットを持っていたのを
      無理やり追加料金払って日曜日のマチネに代えてもらった
      ミンコフスキーとウィーン交響楽団の

      コンサート???

      いや、これ、音楽付き演劇だろ???

      ところで、プログラム上ではしょっちゅう名前は見るけれど
      スヴェン・エリック・ベヒトルフって
      私、ナマで見たの、初めてかもしれない。
      (俳優さんだとは思っていなかった。演出家とだけしか(恥))

      金髪、ミニスカートの派手なお姉ちゃんと
      中年の気難しそうな男性とが
      指揮者と出て来たと思ったら

      金髪ミニのお姉ちゃんが席に座るか座らないかのタイミングで
      指揮棒を振り下ろすミンコフスキー(おいおいおい)

      出て来た音楽が
      これ室内楽ですか?

      オーケストラの編成は大きいのに
      聴こえてくる音が、徹底的に繊細で内向的。
      ミンコフスキーのでっかい身体に合わない(あ、すみません)
      何て丁寧な歌わせ方をして
      またそれに応えるオーケストラの細やかな事。

      その間、キレイなおみ足を広げて
      グリークの楽譜を持っている金髪のお姉さんが
      ガバッと立ち上がった時から

      この劇はドラマチックな幕を開ける。

      ペール・ギュントの音楽そのものは
      小学校だか中学校の音楽鑑賞で
      イヤでも何でも組曲を聴かされているから
      私と同年代の人は全員知っているとは思うのだが

      でも、ペール・ギュントの話そのものって
      学校で習ってませんよね?

      一応、インターネットで簡単に調べて予習して来たけれど
      まぁ、ソルヴェークに救われてエトセトラの
      センチメンタルなところはともかくとして

      イプセンって、かなりそのあの、型破りというか
      子供の冒険物語みたいで

      女性を誘拐して逃げちゃったり
      怪物の間に入っていっちゃうわ
      金持ちにはなるし
      詐欺にあってスッカラカンになるし

      それが子供時代だけじゃなくて
      だんだん中年になって老年になるところが哀れなのだが

      この波乱万丈物語
      やりたいように人生やります!という印象があって
      意外に面白いじゃないの。

      しかし、しかし、しかし
      グリークはこれに作曲するのに
      あまり気が進まなかったようだが

      波瀾万丈、人生豪華に
      華々しく1回だけだ、好き勝手に生きようぜ

      というのとは正反対の音楽作りになっていて
      筋の豪快さと音楽が、かなりチグハグ。

      まぁ、だからこそ、この面白さが生まれるのかもしれないけど。

      前半は、ほとんどが
      メレスとベヒトルフのセリフのやり取りに
      音楽が伴奏・・・という感じ。
      音楽が主人公ではなく
      あくまでも2人の俳優さんによる演劇に
      音楽が寄り添う(伴奏する)印象が強い。

      その分、ペール・ギュントの話にぐいぐい引き込まれる。
      一応、このブログ、カテゴリーに「演劇」というのはあるのだが
      ウィーン交響楽団+ミンコフスキーの公演だが
      「演劇」に入れたくなるような公演。

      でも、音楽も良い。
      良い席(高かった)に座っちゃった、というのもあるけれど
      音が柔らかくて、細かくて解像度高くて
      しかも、なんだろ、この感情
      強いて言えば温かい・・・

      あんな身勝手で(いやそういう人好き)
      とんでもないキャラのペール・ギュントなのに
      音楽も、それを演奏しているプレイヤーたちも
      誰も反感を抱いていない(ように見える)ので

      聴いている方も
      なんだこのギュントとか言うイヤな奴は!!!
      という反感を抱けないのだよ。
      ・・・これこそ音楽の大きな影響かもしれない。

      女優さんは
      ソルヴェークになったり
      トロルの娘や女王さまになったり
      年老いたお母さんになったり
      (でお母さんの死の場面では
       本当に椅子の上で瞬き一つもせずに「死んでた」)

      そのたびに
      声の質を変え、言葉の発音を微妙に変え
      変幻自在というのは、こういう人の事を言うのか
      いったい何人分の仮面を持っているのだろう。
      北島マヤのような人なのだな
      (ところでガラスの仮面の50巻はまだ出んのか、いや脱線した)

      ベヒトルフだって俳優だから
      台詞回しはプロだし上手いんだけど
      ペール・ギュントという人間を一環して演じる訳だから
      見どころはあまり多くはない。
      変幻自在の女優さんに負けない貫禄はあった。

      後半は多少音楽が前に出て来て
      ソロの歌も入ったし
      でも、最後はもちろん死ぬ場面だから

      全体的に暗いノルウエーのトーンで
      北欧の鬱病+トロルとか妖怪なんかの怪物の伝説
      人生万事が塞翁が馬・・・みたいな諦めと

      女性はいったん惚れたら人生の終わりまで
      その男を愛しながら待っている、いや、いて欲しいという
      哀しい男性の幻想的欲望がマゼマゼになった話で

      音楽は透明感があって
      この上もなく(男性視点から)優しく
      ともかく美しいんだけど

      日曜日の朝から、暗いわいっ!!!
      それでなくても、どんより曇って太陽も出てないのに
      朝から、こんな哀しい暗い演目なんて

      いやん、すごく好きだったかも(こらこらこら)

      ミンコフスキーって、時々こういう仕掛けをする(笑)
      オペラではないけれど
      それにとても近い、演劇+音楽の融合。
      コンサートとしては、ちょっと長いけれど
      物語の中に引きずり込まれて翻弄された
      楽しい2時間半だった。

      さて、これから第二弾。
      いざ、次のコンサートへ
      という私に、どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      オネーギン 4回目

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        Wiener Staatsballett 2016年2月27日 20時〜22時20分

        ONEGIN
        Balett in drei Akten von John Cranko
        nach dem Roman in Versen EUGEN ONEGIN von Alexander Buschkin

        振付・演出 John Cranko
        音楽 Peter Ilijitsch Tschaikowski
        編曲・オーケストラ編曲 Kurt-Heinz Stolze
        舞台 Elisabeth Dalton
        照明 Steen Bjarke
        指揮 James Tuggle

        オネーギン Vladimir Shishov
        レンスキー Davide Dato
        マダム・ラリーナ Erika Kováčová
        タチアナ Ketevan Papava
        オルガ Natascha Mair
        乳母 Franziska Wallner-Hollinek *
        グレーミン侯爵 Kirill Kourlaev

        友人、農民、サンクトペテルブルク社会の人たち
        Elena Bottaro, Iliana Chivarova, Adele Fiocchi, Sveva Gargiolo, Xhesika Gjonikaj,
        Oxana Kiyanenko, Erika Kováčová, Andrea Némethová. Laura Nistor, Suzan Oppermann,
        Xi Qu, Alaia Rogers-Maman, Anna Shepelyeva, Iulia Tcaciuc,
        Oxana Timoshenko, Prisca Zeisel
        Attila Bakó, Leonardo Basílio, Francesco Costa,
        Marat Davletshin, Marcin Dempc, Marian Furnica, Trevor Hayden,
        András Lukács, Greig Matthews, Igor Milos, Gabor Obereger,
        Kamil Pavelka, Tristan Ridel, James Stephens, Richard Szabó,
        Zsolt Török, Jaimy van Ovreeem, Christoph Wenzel, Géraud Wielick

        2月8日の公演の後で
        コンツェルトハウスに行って

        すみません、土曜日の公演のチケット
        日曜日に代えて下さい!!!と悲鳴みたいな声で懇願し
        両公演とも売り切れだった筈だけど
        ちょっと見てみるわね
        あら、日曜日公演一枚だけ残ってるわ

        あのあの、そのチケット、むちゃくちゃ高いチケットとか???

        お姉さん、にっこり笑って、大丈夫よミドルクラスだから
        と、多少追加払いをして購入して

        土曜日の夜、ウキウキと国立オペラ座に出かける夜光虫のワタシ。

        オネーギン4回目、ケテヴァンとシショフのカップリングで
        最後は号泣。
        ああああああ、やっぱり来て良かった ♡

        3月10日くらいまでは仕事が地獄なので
        本地獄になる前の小地獄がここ数日、結構タイヘンで
        大地獄になる前に、え〜い、土曜日休んじゃえ、という
        開き直りで昼まで寝て

        買物もせず、外にも行かず、洗濯と掃除だけした土曜日だったので
        本当に夜光虫か夜行性物か
        ひきこもり予備軍みたいな1日。

        どんなに寝ても眠くて眠くて眠くて
        悪い席で立って観ているから
        何とか寝落ちせずに済んでいるような状態で

        最初は至極冷静に鑑賞していたのである。

        シショフのオネーギンが素晴らしい。
        聡明な青年が未来を悲観して
        厭世的になっている様が、とても良くわかる。

        ちょっと世を拗ねたような
        その分、仮面を被って社交的に振る舞う様は
        何も考えていないお坊ちゃんのレンスキーと対照的で
        その暗さが際立っている。

        第1幕で、このロシア人らしい(シショフってロシア人だもんね(笑))
        複雑な暗さが充分に演じられる事によって

        第2幕の、やけっぱちみたいな
        オネーギンのオルガへの揶揄いが活きてくる。

        圧巻は第3幕で
        タチアナとオネーギンのデュエット。

        あああああ、これを何と言ったら良いのか
        オネーギンから手紙を貰って
        最初は冷静に突っ返すつもりだったタチアナが
        オネーギンに縋り付かれて

        しっかりと握りしめている手の拳が
        だんだん開いていって
        バレエと関係ないかもしれないけれど
        こういう細かい部分の演技がハートを直撃する。

        使われるチャイコフスキーのフランチェスコ・ダ・リミニの音楽は
        第1幕のタチアナの夢の場面で
        オネーギンと踊る時と同じ音楽なのだが

        タチアナの若い頃の夢だった
        オネーギンとの愛のデュエットが
        第1幕の明るさに比べて
        人間の、どうしようもない激情に駆られた
        とんでもないダンスになっている。

        ほとんどアクロバットだし
        でも、その激しさが
        理性では抑え切れない激しい情熱を現して
        ああ、人間の激情って
        確かにこういうところがあるかもしれない。
        (註 特にロシア人、血の気多そうだし(偏見))

        そうなのよね、恋ってそういうモノじゃないかしら。

        いや、もう生物学的な役割を果たし終えて
        惚れたの腫れたのに騒ぐ年代ではないし
        できれば感情を排して(感受性ゼロだし)
        理性的に生きて行きたい(無理)と思っている私ですら
        男女の関係に
        理性がぶっとぶような
        とんでもない瞬間があるのは、何となくわかる(たぶん)

        そんな、とんでもない瞬間を
        舞台の上に凝縮されてしまったら
        オネーギンにもタチアナにも
        両方に感情移入してしまうではないか。

        舞台でケテヴァンもシショフも泣いてるし
        オネーギンもタチアナもアホか、と思っていた私が
        4回目で感情移入してしまって
        両方の感情が胸に迫って来てしまうとは
        思ってもみなかったわ。

        う〜ん・・・
        これはプーシキンが天才なのか
        ジョン・クランコが天才なのか
        チャイコフスキーが天才なのか
        いや、みんな天才なんだろうきっと。

        また、その激しい感情のぶつかり合いを
        リアルに舞台に再現して見せた
        ケテヴァンとシショフに脱帽する。

        確かなテクニックと美しい動きに加えて
        抜群の演技力で
        人間の性(「さが」とお読み下さい)を
        余すところなく観客にダイレクトに届けて来た
        アーティストの実力に、目を見張る。

        残り2回公演はイリーナとエノのカップリング。
        イリーナのタチアナなんて
        涎が出そうだが

        うううう
        火曜日はチェコ・フィルがあるし
        土曜日は仕事の関係で
        (地獄の始まり、いや、終わりかもしれない)
        どうしても行けません(涙)

        来年夏の引退が待ち遠しい私に
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。


        トーマス・ハンプソン + ヴォルフラム・リーガー

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          Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年2月26日 19時30分〜21時30分

          バリトン Thomas Hampson
          ピアノ Wolfram Rieger

          Franz Liszt (1811-1886)
           Im Rhein, im schönen Strome S 272/1 (1840)
           Anfang wollt’ ich fast verzagen S 311 (1856)
           Vergiftet sind meine Lieder S 289(1842)
           Ihr Auge S 310 (1843-49)
           Es rauschen die Winde S 294/2 (ca. 1849)
           Die drei Zigeuner S 320 (1860)

          Giacomo Meyerbeer (1791-1864)
           Menschenfeindlich (1837) 
           Die Rose, die Lilie, die Taube (1838)

          Giachino Rossini (1792-1868)
           L’ultimo ricordo “Das letzte Andenken” (1857-68)

          Jules Massenet (1842-1912)
           Les yeux clos “Die geschlossnen Augen” (1905)

          Ernest Chausson (1855-1899)
           Le temps des lilas “Die Zeit der Lilien” (1882-90)
           Le chevalier Malheur “Der unglücklie Ritter” op. 34/2 (1898)

          Camille Saint-Saëns (1835-1921)
           Le pas d’arme du roi Jean “Der Waffengang des Königs Johann” (1852)
           Danse macabre “Totantanz” (1872)

          Gustav Mahler (1860-1911)
           Frühlingsmorgen (vor 1889)
           Ich ging mit Lust durch eine grünen Wald (ca. 1880-83)
           Ging heute morgen übers Feld (1883-85)
           Aus! Aus! (vor 1892)
           Nicht wiedersehen (vor 1892)

          Antonín Dvořák (1841-1904)
           Ciganské melodie “Zigeunermelodien” op. 55 (1880)

          バリトン歌手トーマス・ハンプソンのリサイタルに
          オーケストラ好きな私が何故行ったかと言うと
          チクルスの一環だったから(笑)

          チクルス買った人でオーケストラ好きな連中は
          周囲にあまり居なくて(笑)
          天井桟敷は割にガラガラ。

          トーマス・ハンプソンって
          数年前に、オーストリア貴族の彼女が
          自分の宮殿にもらった補助金を
          個人的に使用していた、というスキャンダルに巻き込まれ
          散々オーストリアの悪口を言いまくって
          もうオーストリアでは歌ってやらん、と断言したくせに

          数ヶ月後にはちゃっかり国立オペラ座に出演していたという
          まぁ、昔を知っている人には
          実はあまり良いイメージを持たれていない。

          私自身はオペラ座のアラベラで聴いてはいたが
          確か、大地の歌か何かの DVD を観た時に
          カメラが何故かハンプソンの顔をずっと大写しにしていて
          あの鼻の穴が大きくなったりすぼんだりするのを
          ずっと見ている羽目になってから
          ちょっとその印象が強過ぎて(カメラマンが悪い(断言))

          で、この記録(残念ながら2008年夏以前は消えた)を探ってみたら
          結構トーマス・ハンプソンは聴いていて
          その度に
          「声がデカイ」と書いている(だけ)

          確かに楽友協会で聴いた時には
          あまりのデカイ声に、いつもの席から逃げたのだった。

          今日はコンツェルトハウスの大ホールだから
          楽友協会みたいに、ひえ〜っ、大声過ぎて耳が痛い、という事にはならない。

          でもやっぱり声はデカイ。
          ともかくこの人、身体もデカイが
          その声量がとんでもない人なので
          天井桟敷にも
          深いバリトンが、バンバン響いてくるのである。

          (同じようなバカでかい声量を持った歌手に
           フローリアン・フォークトというのも居る(テノールだが))

          しかし、フランツ・リストの曲も
          マイアーベーアのマイナーな曲も

          歌詞はローベルト・シューマンの「詩人の恋」だよ?!

          何か歌詞聞いてると
          どうしてもシューマンのイメージが強過ぎて
          リストさん、マイヤーベーアさん、ごめんなさい、というか

          そりゃ作曲家によって表現は変わるから
          ああ、こういう感情の出し方もあるのか、とは思うのだが
          どうしても聴き慣れたシューマンが頭に上って来て
          その違和感がかなり・・・

          しかしハンプソンの声って、本当に響くなぁ。
          倍音たっぷりの美声のバリトンだが
          ゲルネのように、言葉がごにょごにょになっていなくて
          ちゃんとドイツ語には聴こえてくる。

          ロッシーニ、マスネあたりで
          寝込んだらしい(こらっ!!!)
          だって最近、睡眠不足が続いて
          日中の眠さがものすごくて(言い訳言い訳)

          ショーソンあたりから起き出して聴いていたのだが
          意外にフランス語の曲が面白い。
          (と言うより、これ、愛と海の詩だよ
           そりゃ聴いた事あるはずだ(アホ))

          フランスのリートというと
          私の青春時代にはフォーレしか聴いた事がなかったのだが
          ショーソンもかなり良い感じだわ、ロマンティックだし。

          サンサーンスの曲はバラード。
          リズムに乗って、早口で歌われるフランス語が
          とても美しいし、劇的だ。
          死の舞踏に至っては、そのリズム感の洒脱さの中に
          暗い皮肉が入って
          ああ、サンサーンス、好きだな私。

          後半はマーラーの子供の不思議な角笛。
          これはやっぱりハンプソンは上手い。

          あの深い声とマーラーが良く合っている。

          けど、最後の Nicht wiedersehen って
          私のディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウの記憶が
          あまりに強過ぎるせいかもしれないけれど
          何か、ディースカウとそっくりなんですけど(表現とか歌い方が)

          最後にアントニン・ドボルジャークのジプシーの歌。
          プログラムの歌詞にチェコ語が載っていたので
          チェコ語で歌うかと思ったら、あらまドイツ語だわ。

          これも情感籠めて歌ってくれたのは良いんだけど

          前半もそうだったが
          高音が全然出てなくて

          最後の曲の高音に至っては
          なんじゃそれ?

          中音域があまりに素晴らしかっただけに
          高音が全く飛んで来なくて、ちょっと擦れた感じで
          う〜ん・・・と思っていたら

          カーテン・コール2回目で、即アンコールの体勢。

          おおお、何て早いアンコール。
          普通は3回くらい、もったいぶって出て来てから、だろうに。

          と思ったら
          何と、さっきの高音が出なかった曲をもう一回。

          いやそれアンコールと言わないですから・・・
          ただの、同じ曲、2回目挑戦でしょ?(歌い直しとも言う)

          今度は最後の高音の部分は
          少しマトモになったけれど
          その分、声を張り上げて、オペラ化してしまい
          それはそれで、ちょっと痛々しい。

          最後の1曲も、確かプログラム中で歌った曲(のような気がする)

          何か聴衆の拍手にも熱が籠らないし
          ちょっとシラケ鳥が飛び交ってる。

          美声だし声量凄いし
          ドイツ語もフランス語もイタリア語もキレイに聴こえてくるし
          メロディの継ぎ目がわからないくらい滑らかで
          表現も美しいのに
          あんまり熱狂的にならない、というのは
          やっぱり選んだ曲が割に暗い曲が多かったからかなぁ。

          もっと派手な曲でガンガン盛り上げた方が
          (どこかのドイツのテノールみたいにオペレッタ歌っちゃうとか)
          聴衆はノッたかもしれない。

          ところでリーグラーのピアノがキレイだった ♡
          もちろんオーケストラの曲をピアノで弾くという部分もあったから
          オーケストラと比べてはいけないけれど

          リストの曲は、声というよりはピアノを聴かせてしまうし
          ショーソンやサンサーンスのピアノの響きが
          とても色彩が豊か。

          しかしコンツェルトハウスの天井桟敷でも
          あれだけ響いてくる声って
          本当にバカでかい声なんだなぁ、と思いつつ

          それでも国立オペラ座で歌うと
          他の歌手から飛び出ないって

          オペラ歌手って、いったいどんなドデカイ声を出さないと
          プロになれないんだ?と思うと
          ちょっと背筋が凍るような気がした私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          ウィーン・フィル + ゲルギエフ ソワレ

          0
            Musikverein Großer Saal 2016年2月22日 19時30分〜21時20分

            Wiener Philharmoniker
            指揮 Valery Gergiev

            Richard Wagner (1813-1883)
             Ouvertüre zur romantischen Oper “Der fliegende Holländer”, WWV 63
            Claude Debussy (1862-1918)
             La Mer
            Modest Mussorgskij (1839-1881)
             Bilder einer Ausstellung, Instrumentation von Maurice Ravel

            ウィーン・フィルのソワレ公演。

            指揮者ゲルギエフで、まさか土・日の定期と違うプログラムだと思わず
            いや、でも別に今さらウィーン・フィルで
            展覧会の絵でもないよね、と思って
            チケットはウエイティング・リストに載せていなかったのだが

            週末のコンサートで会った知り合いの先生が
            はっぱさん、あんな展覧会の絵は聴いた事がない
            ぜひ、行って下さい
            ・・・とおっしゃるので

            自分の鑑賞眼(いや鑑賞耳?)がないので
            人の言う事は素直に聞く私は
            (いま、そこで何か笑った奴がいたような・・・)
            チケットあるかな〜と探してみた。
            もちろん、上限予算はちゃんと伝えておく。
            100ユーロとかするチケットが出て来ても買えないし。

            「売り切れだけど、何か戻って来たら知らせるわね」
            という連絡があって1時間後
            30ユーロの席が戻って来た、という連絡が入って
            ウキウキとチケットを買いに走るワタシ。

            仕事むちゃくちゃ忙しいのにどうしよう(冷汗)

            で、ここから先はちょっと言いたくないんだけど
            だって、周囲がみんな日本人だったし(😓)
            まぁ、それはともかく

            最初のワーグナーの、さまよえるオランダ人の序曲で
            難聴になりそうになった。

            いやもう、悪いけれど、音の暴力というか
            その音しか聴こえてこない上
            その音が、高い倍音まで含むので耐えられない・・・

            耳を押さえたいのだが
            あの席で耳押さえて聴いていたら
            1700人くらいの顰蹙買いそう(ミエがあるのよ私も)

            という訳でワーグナーは音楽なんてもんじゃなくて
            ただの爆音の連続(しかも弦はほとんど聴こえて来ないし)

            途中で弦だけで入ったところが
            ウィーン・フィルらしからぬガリガリ、という激しい音がして
            おやややや、とは思ったけれど
            メロディも何にも聴こえて来ませんでした。
            とある金管楽器の音以外は。

            ドビュッシーの「海」は多少弱音器とか付けるから
            マシかと思っていたけれど
            やっぱりマシじゃなかった(涙)
            あんな「海」初めてだわよ、いや、席のせいなんだけど。

            あの席で(しかもいつも買ってる席の2倍近くの値段)
            展覧会の絵なんか聴いたら
            鼓膜が破れるか、卒倒するか失神するか

            真剣に危機感を感じたので
            売り切れのコンサートだと知ってはいたけれど

            ・・・逃げました(すみません)

            逃げて良かった。
            読者の皆さまにはお勧めしませんよ。
            本来は買った席でおとなしく最後まで聴いているのが
            お行儀の良い日本人というモノなのだ。

            が・・・
            私、こっちで暮らして30年以上だし
            楽友協会に年間、何日通っているか
            いくら安い席と行ったって、つぎ込んでいる額が桁違い(のはず)
            それに、滅多に逃げて席を変わるなんて事はしません。
            (せいぜい数年に1回です)

            後半の展覧会の絵。
            すごいわ、ゲルギエフ・・・
            逃げて来た席で聴くと、全く違う。

            まだ指揮者のテンポとオーケストラのテンポが噛み合ない部分もあって
            完成された演奏とは言い難いけれど

            古城の部分での、異様に長いゲネラル・パウゼとか
            チュイレリー公園の場面は、まるでバレエを観ているような気分になったし
            リモージュ市場のテンポの速さと言ったら
            いや、ウィーン・フィル、よくぞついていったぞ、あのテンポ。
            (ちょっとヒヤッとしたところはあったけど)

            全体として、ものすごい劇的な作り方。
            ラヴェルのフランスっぽい色彩溢れる音楽というよりは
            ロシアの徹底的な恨みの籠った
            鬱っぽくて暗くて、激情的な性格の方が強く出ている。

            しかもまぁ、ババヤガの鳴らせ方が半端ではなく
            すごい音量で
            あれ、普通のウィーン・フィルの定期じゃあんな音出さないだろ。

            このプログラムでニューヨーク公演をするらしいので
            既に、この演奏はアメリカ向けの準備を兼ねているのかもしれないが

            あのババヤガで、その後のキエフの門はどうするんだよ、と思っていたら
            キエフの門の音量が、もっと大きくなったのには
            椅子からずり落ちそうになった。

            あんな音量、ウィーン・フィルで出せるんかいっ!!!
            どこかのアメリカのオーケストラかと思ったわよ。

            まだリズムが揃っていない部分もあったのだが
            あれはゲルギエフの確信犯か
            それとも、これからの演奏で直って行くのか
            ニューヨークまで追い掛けられないからわかりませんが(笑)

            いや〜、しかしまたスペクタクルな演奏ではあった。
            いっそ、あそこまで徹底して波瀾万丈に徹してしまうと
            スカッとして気持ち良い。

            仕事は大量に溜りまくっているので
            その後オフィスに来て明け方まで仕事していたけれど
            (しかも夕食ナシだった、こっちコンビニないし)

            仕事のエネルギーが
            あの展覧会の絵の元気一杯の演奏で
            たっぷりと沸いて来たのは
            偉大なる音楽の力である(きっぱり)

            前半、周囲にいた日本人の皆さまは
            学生さんと、すごくマジメな日本のサラリーマン風だったので
            まさか、こんなくだらんブログを読んでいないと確信するが
            後半から消えてしまって、ごめんなさい。

            音楽って仕事へのエネルギーに
            多大な影響を及ぼすのだが(ワタシの場合)
            さすがにこれだけ仕事が溜ると
            今週はこれ以降、週末まではちょっと仕事に集中します
            ・・・と堅く決心している健気な(?)私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            あ、もちろん夕食は抜き・・・というより
            オフィスにあったチョコレートを夕食代わりに(以下省略)
            ブログのアップの時間は意図的に変えてあります。

            エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団

            0
              Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年2月21日 19時30分〜21時50分

              Orchestra of the Age of Enlightenment
              指揮とチェンバロ Stevan Devine
              テノール Ian Bostridge

              Georg Philipp Telemann (1681-1767)

               Ouverture (Suite) F-Dur TWV 55:F3 für zwei Hörner, zwei Oboen,
                Fagott, Streicher und Basso continuo (Auszüge)
                 Ouverture
                 Sarabande
                 Badinerie
                 Rejouissance avec le Trio
                 Fanfare

               Das mein Erlöser lebt, das weiss ich ganz gewiss
                (Arie für Tenor aus der Kantate zum 2. Ostertag
                “Ich weiss, dass mein Erlöser lebt” ca. 1717, TWV 1:873

               So stehet ein Berg Gottes
                (Arie für Tenor aus dem Oratorium “Der Tod Jesu”,
                 1755, TWV 5:6)

              Georg Friedrich Händel (1685-1759)

               Concerto grosso e-moll, op. 6/3 HWV 321 (1739)
               
               Scherza, infida (Arie des Ariodante aus der Oper “Ariodante”,
                1734, HWV 33)

               Love sounds th”alarm
                (Arie des Acis aus der Masque “Acis and Galanthea”, 1718, HWV 49)

               Silete venti. Motette für (ursprünglich) Sopran, Oboe, Fagott,
                Streicher und basso continuo HWV 242 (ca. 1724)

               Suite Nr.1 F-Dur HWV 348 (“Water Music”) Auszüge (1717)
                Ouverture. Largo - Allegro
                Adagio e staccato
                Air
                Menuet  
                Bourée & Hornpipe
                Alla Hornpipe

              古楽、しかも小さなアンサンブルも
              私が好んで行くジャンルではないのだが

              ボストリッジ博士が歌うなら、話は別。

              夜になると、こっそり自宅を出て
              コンサートに通うという夜光虫みたいな人間(笑)

              イギリスのこのオーケストラ
              エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団という
              何回聞いても覚えられないオーケストラ。
              略称で OAE というらしいが
              この3文字でググると全然違う単語がズラズラ出てくる。

              今回の編成は小さい。
              (ロマン派を演奏する時には大きな編成で来る事もある)

              チェンバロ弾きながら指揮しているのは
              スティーブン・デヴァイン。
              オフィシャル・サイトは ここ

              なかなか濃い顔のお兄ちゃんだが
              チェンバロ巧くて、指揮ぶりも堂々としていてチャーミング。

              それよりも何よりも
              このデヴァインもオーケストラのメンバーも
              こういう初期バロックの音楽、好きなんだなぁ、というのが
              ものすごく伝わってくる。
              (だって、すごく楽しそうなんだもん・・・)

              最初の曲は、ホルン2名が後ろで立って演奏。
              曲目からすると
              ホルン2名、オーボエ2名、ファゴットと弦に通奏低音とあるから
              ホルンだけが目立っては行けないのかもしれないが

              いやいやいや、ホルンの音色が(もちろん古楽器です)
              何とも華やかで
              ああ、昔の貴族の館で、こういうホルン聴いたら
              気分が盛り上がっていたんだろうなぁ・・・
              (それに聴衆がお喋りしていても
               ホルンの音量なら音楽は聴こえて来ただろうし)

              さて、これが目当てで来た
              イアン・ボストリッジのテノール。
              まずはテレマンのオラトリオ。

              うっ・・・ 声が遠い・・・

              そりゃ、大ホールで
              収容人数1600人だかの場所で聴くべき音楽じゃないから(汗)

              もちろん、ボストリッジ博士のハイテノールは響く。
              別に聴こえて来ない訳ではないけれど
              もともとドイツ語って歌には向いていないし
              ああいう初期バロックの曲は
              細かいニュアンスを小さなホールで聴くか

              あるいは貴族の所有するプライベートな教会で
              ミサの時に歌われるべき曲ではある。

              最初の曲はまだしも
              次の曲なんか、ドイツ語のテキストが多過ぎて
              要は子音が多過ぎるのである(涙)
              やっぱりイタリア語と比べたら
              ドイツ語って歌われる言語じゃないよね・・・

              ヘンデルのコンチェルト・グロッソ。
              これはホルンは入って来なくて
              我々が持っているバロック音楽のイメージそのまま。

              オペラ「アリオダンテ」のアリア。
              アリオダンテって、私、ウィーン劇場で観た記憶があるのだが
              こんな痛切なアリアってあったっけ?(記憶力ゼロ)

              これはイタリア語だし
              劇的でボストリッジの声の甘いテノールも充分に堪能。
              その後の英語の曲もすごく良かった。

              イアン・ボストリッジのハイテノールって
              本当に甘いチャーミングな声なのに
              歌と立ち姿には知的な雰囲気が漂って
              あの細い身体の何処から、あんな声が出て来るんじゃ?!

              後半のヘンデルのモテットでは
              バロック特有の声転がしを
              これでもか、という程、繰り広げてくれた。

              ああいうのは、声量だけでは無理なのよ。
              これこそ、歌い手の技術が問われる芸術だわ。
              声ばかり大きい人には出来ないしなぁ。
              あの声転がしは、どんなに訓練積んでも
              出来る人と出来ない人がいるのである(苦い経験済み)

              ボストリッジの声も良いけれど
              そこにソロでまつわりつくオーボエ(これも古楽器だ)が
              めちゃくちゃ巧くて、惚れ惚れする。
              女性プレイヤーだが、ああいう演奏聴くと、萌える。

              最後はご存知、水上の音楽。
              またもや、古楽器のホルンが大活躍。

              こういう音楽も野外での演奏だったのだろうから
              (あああ、当時の楽師さんたちって大変だったんだろうな)
              野性味溢れた、でも、あくまでも貴族の上品さを持った音楽。

              CD やらラジオやらで良く聴く音楽なのだが
              こうやってナマで聴いてみると
              音の輝きが違うよね ♡

              という事で
              貴族の楽しみを
              天井桟敷から、ちょっと覗かせていただきました
              ・・・という気分になっている私に
              どうぞ1クリックをお恵み下さい。



              来週あたりが仕事のピークで
              ちょっと遊んでいるヒマがなさそうなので
              ナイト・ライフも少しお休みにします(というかその予定です)

              ウィーン・フィル + ゲルギエフ 2回目

              0
                Musikverein Großer Saal 2016年2月20日 11時〜13時

                Wiener Philharmoniker
                指揮 Valery Gergiev
                ソプラノ Heidi Melton

                Modest Musorrgskij (1839-1881)
                 Vorspiel zu der Oper “Chowanschtschina”
                 in der Orchestration von Dmitri Schostakowitch

                Olga Neuwirth (“1968)
                 Masaot / Clocks without Hands

                Richard Wagner (1813-1883)
                 Aus “Götterdämmerung”, Dritter Tag
                 des Bühnenfestspiels “Der Ring des Nibelungen”, WWV 86D

                昨日聴いたコンサートの2回目。
                面倒な感想は書くまい。

                後半のワーグナーが
                もう、むちゃくちゃ魅力的。

                ウィーン・フィルってもともとオペラのオーケストラだし
                もちろんリング4部作は何回も演奏しているだろうし
                そういう手慣れた曲を更にバージョン・アップした感じ。

                ゲルマン系の音楽なのに
                あくまでもウィーン風の洗練された音響。

                ゲルギエフ、時々、むちゃくちゃ鳴らし過ぎで
                オーケストラに近い席だと
                音が全部団子になるけれど

                団子になってしまっても
                それがまた、何て美しいんだ、このオーケストラは。

                特筆すべきはソプラノのハイディ・メルトン。
                日本でも歌っているみたいだが
                この人の声、すごい声量なのに
                とことん強くて乱れがなくて美しくて、うっとり。

                ヴェルディとかプッチーニと違って
                ワーグナーは歌手に容赦がないから
                フル・オーケストラで鳴らしておいて
                そこに歌手が飛び込むという芸当をさせる訳だが

                通常、声は前に飛ぶから
                決して有利ではないオーケストラの真上の席で
                あれだけ、声がオーケストラに埋もれず
                はっきりくっきり
                しかも、妙なる艶で響いてくる、というのも稀なケース。

                いかん、ワーグナーのオペラって
                豪華絢爛、果てしなくドラマチックで
                妄想喚起力が強過ぎて
                しかも音楽聴いてるだけで筋わかっちゃうし

                ワーグナーなしに、その後の音楽の歴史はあり得ないというのが
                否が応でもわかってしまうなぁ。
                (引退するまでは、とワーグナーひたすら避けていたのだが)

                朝から豪華絢爛な手のこんだ超高級料理を
                お腹いっぱい満喫した気分の私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                ウィーン・フィル + ゲルギエフ 1回目

                0
                  Musikverein Großer Saal 2016年2月20日 15時30分〜17時30分

                  Wiener Philharmoniker
                  指揮 Valery Gergiev
                  ソプラノ Heidi Melton

                  Modest Musorrgskij (1839-1881)
                   Vorspiel zu der Oper “Chowanschtschina”
                   in der Orchestration von Dmitri Schostakowitch

                  Olga Neuwirth (“1968)
                   Masaot / Clocks without Hands

                  Richard Wagner (1813-1883)
                   Aus “Götterdämmerung”, Dritter Tag
                   des Bühnenfestspiels “Der Ring des Nibelungen”, WWV 86D

                  ウィーン・フィルの定期公演。
                  ゲルギエフが風邪ひいて
                  最初のリハーサルがキャンセルになったらしい。

                  が、充分なリハーサルがなくても
                  演奏してしまうのがウィーン・フィルの腕前(だろうたぶん)

                  ホヴァーンシチナの序曲
                  弦のピアニッシモの美しさと言ったら絶品 ♡
                  こういう、澄んだ柔らかい音が出るから
                  黄金の弦とか言われるんだわ、うん。

                  そこに乗ってくる管のソロも
                  ちょっとロシアの泥臭さもあり
                  洗練されたウィーンらしさもあり
                  そのバランスが抜群。

                  オペラ自身は壮絶な物語なのだが
                  序曲はあくまでも静かに、ロシアの風景が見えるような印象で
                  最初から最後までピアニッシモの美しさに耳を奪われる。

                  で、次のオルガ・ノイヴィルトだが
                  以下省略(こらこらこら)

                  ウィーン・フィルの壮大な無駄遣い。
                  聴衆の時間の無駄遣い。
                  音響にストラクチャーが見えず
                  テーマもあまりにありきたりでスケスケだし
                  妄想喚起力がほとんどなくて
                  退屈で退屈で退屈で(だから以下省略)

                  後半、神々の黄昏の第3幕からの抜粋。
                  これはウィーン・フィルはお手のものでしょう(笑)
                  いやもう、美し過ぎて
                  ワーグナーにハマる気分がわかる。

                  ワーグナーにハマるのは引退してから、と決心しているのに
                  こういうものを聴いてしまうと・・・ううううううう。

                  ゲルギエフは今回は指揮棒なし。
                  左手の震えの美しさ(笑)が、なかなかのものだが
                  出てくる音楽があまりに美しいので
                  指揮姿とか見ていられず
                  空間に視線を彷徨わせたまま
                  ワーグナーの麻薬みたいなとんでもない音響に
                  どっぷり浸かっていた私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  定期公演は明日もあるので
                  もう一度聴けるかと思うと
                  かなり嬉しい ♡


                  ルドルフ・ブッフビンダー ベートーベン・ソナタ

                  0
                    Musikverein Großer Saal 2016年2月19日 19時30分〜21時40分

                    ピアノ Rudolf Buchbinder

                    Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                     Sonate für Klavier C-Dur, op. 2/3
                     Sonate für Klavier g-Moll, op. 49/1
                     Sonate für Klavier Es-Dur, op. 81a, “Das Lebewohl”
                     Sonate für Klavier D-Dur, op. 10/3
                     Sonate für Klavier A-Dur, op. 101

                    オーケストラが好きな私は
                    (舞台に乗ってる人数が多いほど、得な気がする)
                    滅多にリサイタルは行かないのだが
                    年間のチクルスで買っていると
                    時々、リサイタルが混じっている。

                    というわけで、別に行きたいと思って行ったのではなく
                    更に、オーケストラなら指揮者が見える席なので
                    ピアニストの姿は全く見えずのコンサートだが

                    ああ、ワタシ、昔ベートーベン好きだったんだぁ・・・

                    と再発見する事になった。

                    ルドルフ・ブッフビンダー、今年69歳。
                    以前、あれ?という時はあったのだが(すみません)
                    私、このピアニストのドイツ系のクラシックが好きだ。

                    ブッフビンダーこそ、言葉では語らないタイプ。
                    朴訥で、気取りがなくて(個人的には知らないけどそう見える)
                    学者タイプで、ひたすらマジメで

                    理由のないハチャメチャや
                    軌道を逸れた事は音楽上ではしないのに

                    その分、作曲家がふざけたわね、というチャーミングな部分を
                    とことん、音楽だけで語ってくる。

                    ピアノの音が立っていてクリアで
                    ペダルの多用がない。
                    ペダル使わなくても強い音を出せるのだ、この人は。

                    だからと言って、乾いたピリオドではない。
                    いやもう、あのペダリングの巧さって、何なんだ。
                    キメるところを、これぞ、というところでキメるので
                    聴いていて、気持ちが良いし爽快 ♡

                    疲れてイライラしている心に
                    スッと染み渡って
                    音楽が寄り添ってくるような感じ。

                    加えて、その語り口が巧い。
                    偉そうに技術をひけらかしたり
                    変に目立つテヌートしたりではなくて
                    楽譜にある音符をそのまま
                    あくまでも誠実に演奏しているのに

                    ベートーベンのピアノ・ソナタって
                    こんなにすっ飛んでたっけ???(笑)

                    今日のコンサートで演奏されたソナタは
                    あまり有名なものはなかったのだが
                    (悲愴とかワルトシュタインとかは後のコンサートで出てくる)
                    聴いていて、本当に面白いのである。

                    一瞬たりとも退屈せず
                    ぶっ飛んだ、とんでもない転調に目を見張り
                    変わり者ベートーベンの天才ぶりに翻弄されて

                    ピアノ1台だけなのに
                    何、この楽しい時間は ♡♡♡

                    イッツ・エンターテインメント!!!!(こらっ)

                    派手な演奏はしていないのに
                    曲の持っているエネルギーが会場一杯に飛び跳ねて
                    子犬がじゃれ合っているような印象。

                    精神性とかが強調される筈の
                    楽聖ベートーベンを
                    こんなに楽しく聴いてしまって良いんだろうか?

                    1ヶ月に1回の割合で
                    これからブッフビンダーのベートーベン・チクルスがある。
                    行けない日もあるけれど
                    夜が空いていた日のコンサートを
                    即買った私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。




                    正直、睡眠不足で
                    私も変にハイになっていたと言うのもあるかも・・・(反省)

                    フライブルク・バロック管弦楽団 + クリスティアン・ゲルハーヘル

                    0
                      Musikverein Großer Saal 2016年2月17日 19時30分〜21時45分

                      Freiburger Barockorchester
                      コンサート・マスター Gottfried von der Goltz
                      バリトン Christian Gerhaher
                      クラリネット・ダモール Lorenzo Coppola

                      Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)

                      Symphonie C-Dur, KV 425 “Linzer”
                       1. Satz Adagio - Allegro spiritoso

                      “Metà di voi qua Vadano” Arie aus “Don Giovanni”, KV 527

                      Symphonie C-Dur, KV 425 “Linzer”
                       2. Satz, Andante

                      “Non siate ritrosi” Arie aus “Cosi fan tutte”, KV 588
                      “Ah, pietà, signori miei” Arie aus “Don Giovanni”, KV 527

                      Symphonie C-Dur, KV 425 “Linzer”
                       3. Satz, Menuetto

                      “Tutte è disposto” - “Aprite un po’ quegli occhi”
                        Rezitativ und Arie aus “Le nozze di Figaro”, KV 492

                      Symphonie C-Dur, KV 425 “Linzer”
                       4. Satz, Presto

                      Konzert für Klarinette und Orchester A-Dur, KV 622

                      “Madamina! Il catalogo è questo” Arie aus “Don Giovanni”, KV 527
                      “Non più andrai” Arie aus “Le nozze di Figaro” KV 492

                      Kontretanz G-Dur, KV 610 “Les filles malicieuses”

                      “Hai già vinta la causa” - “Vedrò mentr’io sospiro”
                        Rezitativ und Arie aus “Le nozze di Figaro”, KV 492

                      熱心な読者の方は
                      へっ!? はっぱがモーツァルト??? と驚かれると思うが

                      自分でも、何でこのチケット買っちゃったんだ?
                      しかも、かなり高い席・・・

                      釣られたのは、クリスティアン・ゲルハーヘルのバリトンであって
                      かなり良い席(とは言え貧民席に変わりはないが)を買ってから
                      最初から最後までモーツァルトという事に気がついてギョッとした(アホ)

                      フライブルク・バロック管弦楽団とゲルハーヘルのコンサート。
                      指揮者のヘンゲルブロックは来なくて
                      コンサート・マスターが率いての演奏。

                      予々、モーツァルトは苦手とは言っているけれど
                      モーツァルトが嫌いとか
                      モーツァルトの音楽は酷いとかではなく
                      苦手なのは、ともかくモーツァルトの音楽を聴くと
                      反射的に爆睡してしまうから、というのが唯一の理由。

                      で、後ろに誰も座らなかったので
                      最初から最後まで立って聴く事にした。
                      (立って寝る、という芸当も実は得意なのだが、いや自慢にならんわ)

                      このオーケストラ、古楽器オーケストラで
                      ピリオド奏法だよね?
                      古楽器オーケストラが私の耳に気持ちが良いのは
                      何故か、ちゃんとドレミがドレミで聴こえてくる事で
                      すみません、何故か私のぶっ壊れた音感は
                      440ヘルツとかじゃなくて、もっと低く固定されているみたいなの(汗)

                      小編成(で指揮者なし)だし
                      ピリオド奏法でビブラートがかからないから
                      音量は小さい。

                      楽友協会の大ホールで聴くべき音楽ではない(断言)
                      ちょっとここは頭の中で変換して
                      この音楽が、ウィーンのあちこちに残っている
                      バロックの貴族の館の中の音楽ホールで響いている想像をすると
                      ああああ、良いわ、やっぱりバロックだわ ♡

                      音が澄んでいて、余計なものがなくて
                      くっきりはっきり、明快で華やかで
                      如何にも職業芸術家が聴衆(貴族)を楽しませる努力してますって感じ。

                      さて、ゲルハーヘル登場。
                      イタリア語だが
                      この人、ドイツ・リートと同じように
                      イタリア語も、とても丁寧に言葉を前面に出して歌う。

                      でも下向いて歌わないで下さい・・・(爆)
                      他の歌手みたいに、顎をあげて
                      聴衆を脅かすように上向いて堂々と歌えば
                      もっと声が上に昇ったと思う。

                      ドイツ・リートと同じように
                      ゲルハーヘルは、声を抑えて、張り上げない。
                      更にイタリア語もクリアに歌おうとしていて
                      それは見事なのだが
                      最初の数曲では、まだ声が出切っていなくて
                      ふわんふわんしたバロックの楽器の音と共に
                      何となく欲求不満・・・

                      で、プログラムには記載があったけれど
                      どう考えても、ドン・ジョバンニのアリアを一曲
                      すっ飛ばされたような気がするのだが・・・
                      まぁ、そういう事もあるだろうから良いか、ここウィーンだし(謎発言)

                      ただ、フィガロの結婚のレチタティーヴォあたりから
                      声が前に飛ぶようになってきて
                      ドラマチックなんだけど抑制が効いているという

                      まぁ、イタリア語とは言え
                      これ、イタリア・オペラじゃないもんね(笑)

                      後半の最初が、モーツァルトのクラリネット協奏曲だったのだが
                      出てきたクラリネット奏者が

                      「すみません、ちょっとこの楽器についてお話します」

                      普段だったら、音楽家は音楽で語れ、解説なんかするな!と怒るのだが
                      この人の話がむちゃくちゃ面白かった。

                      実は持って出て来たクラリネットは
                      クラリネット・ダムールという、とんでもない楽器。
                      普通のクラリネットより長く
                      下のところに、ゴルフ・クラブのパターみたいなものがくっついている。

                      この古楽器、4オクターブ出るそうで
                      「ソプラノとバスのダイアローグなんかもできます」と
                      本当に舞台の上で、ソプラノとバスの語り合いをやっちゃうんだもん。

                      イグーデスマンと一緒に何かやったら面白いかも(いやいやいや)

                      音量は小さい、と言っていたけれど
                      オーケストラ編成も、それに揃えてもっと小さくして
                      オーケストラに埋もれる事なく
                      見事なクラリネット協奏曲。

                      モダン・オーケストラにモダン・クラリネットで聴くと
                      ものすごく明るい華やかな曲に聴こえるけれど
                      古楽器+クラリネット・ダムールで聴くと
                      もっと慎ましやかな香りがする。
                      視覚的な比喩にするなら
                      電球の明るさではなく、ロウソクのほの暗い暖かい色。

                      立ってクラリネット・ダムール見ながら聴いていたせいもあるけれど
                      モーツァルト聴いて寝落ちしなかったというのも珍しい。
                      (だって音色が本当に珍しいんだもん。ついつい聴き惚れてしまう)

                      ゲルハーヘルは、後半のドン・ジョバンニのアリアから
                      どんどんドラマチックになって
                      美声も深く、イタリア語もあくまでもクリアに
                      もう飛ぶまいぞこの蝶々なんかも
                      実に魅力的に聴かせてくれる。

                      私はアリアよりドイツ・リートの方が好きだが
                      でも、ゲルハーヘルの美声は何を聴いても天国の味。

                      モーツァルトなのに
                      いや、モーツァルトだからかもしれないが
                      仕事でささくれた神経を静めてくれて
                      かと言って、感激で感極まって
                      その後の残業が出来ないというのと正反対に

                      コンサートの後
                      むちゃ良い気分でオフィスに帰って
                      むちゃ気持ちの良い状態で明け方まで仕事できてしまった・・・

                      う〜ん、まさかモーツァルトの音楽に
                      睡眠剤以外の使用法があったとは・・・(違)

                      あのバランスの取れた天国の旋律は
                      神経のバランスを整える効果でもあるのかしら。
                      (いや、本当にありそうだ)

                      ゲルハーヘルの美声もステキだったけれど
                      クラリネット・ダムールを演奏したイタリア人音楽家の
                      ユーモアに満ちた楽器の解説(ドイツ語)もチャーミングだったし
                      よく演奏されるクラリネット協奏曲が
                      あんなに新鮮な響きで聴こえて来たのも面白かった。

                      惜しむらくは
                      やっぱり、こういうアンサンブルって
                      大ホールで聴くものじゃないよね?

                      貴族の館のバロックなお部屋で
                      カツラ被ってロング・ドレスを着た貴族の気取った連中が
                      ちょっとお喋りもしながら
                      楽しく聴いている、という雰囲気の中で演奏されたんだろうなぁ
                      ・・・と想像を逞しくすると、とても気分が良い。

                      チケット買った後で一瞬後悔したけれど
                      高いチケットで行って良かった!!!
                      (立って舞台見えたし、声も正面からバッチリ聴こえたし♡)

                      ド・シロートだし
                      感受性ゼロで音楽的素養も全くないけれど
                      素直に音楽楽しめばそれで良いし
                      神経も静まるんだなぁ、と、しみじみ思って
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                      ついでに恥を晒してしまうが
                      数日前のガッティのアンコール
                      プッチーニ風味のワーグナーと書いてしまったが
                      ワーグナー風味のプッチーニでした(冷汗)
                      いや、出だしでプッチーニ?と思ったんだけど
                      なんか、どんどんワーグナーっぽくなっていったんだもん(言い訳)

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