ORF Radiokulturhaus großer Sendesaal 2015年9月30日 19時〜20時
ORF Radio-Symphonieorchester Wien
指揮 Cornelius Meister
Anton Bruckner
Symphonie Nr. 6 (Arbeitsprobe)
ウィーン放送交響楽団友の会というのがあって
最初に出来た時から会員になっているオタクな私だが
(出来た時は存続の危機があった時代である)
オタクなファンのために
リハーサルご招待、というのが時々ある。
これが面白いのは
最終リハーサルじゃなくて
本当のリハーサル(本当のというのも変な言い方だが)であるという事。
たった1時間で
しかも時間厳守で(やっぱり労働組合とか色々(以下省略))
壁に秒表示の時計があって
(まぁ、ラジオ放送に必要でしょう、きっと)
19時になったとたんに音合わせで
20時ピッタリ(か30秒くらい前)にリハーサルは終了する。
その後、ロビーで来場のお客さまに
何とシャンパンのサービスまであって
オーケストラの皆さまと親交を深めましょう・・・って言ったって
オーケストラのメンバーはほとんどリハーサル後、即、帰るし
帰らない場合でも、家族とか知り合いとかに囲まれているので
そんなに簡単にメンバーの方と恐れ多くもお話できる訳ではない。
何故かいつも申し込みする時に
1名と明記しているのに
出席表には2名と書いてあって
「私、いつでも1名なんだけど」と言ったら
もう一人、誰か連れて来て良いよ、と明るく言われて
一緒に来てくれる人がいないんです、とは言えず(汗)
こほん、まぁ、それはともかくとして
今回のリハーサルは
10月2日、金曜日に楽友協会で行われるコンサートのリハーサル。
ソリストの出るブゾーニじゃなくて
(ブゾーニだったら行ってないたぶん)
ブルックナーの交響曲6番。
おっ、指揮者がピンマイクを顔に付けて登場。
(最初はマイクなしで、それからワイヤレス・マイクになって
何と今度はミュージカルの歌手が使うようなマイクになった(笑))
2楽章から始めて
最後まで通して演奏しちゃったよ。
これが約20分。リハーサル時間の半分弱を使ってしまって良いのか。
その後、細かい部分での指示が入る。
(これが面白いのよ、うん、オタクだから)
マイスターは音響オタクである(笑)
だから、曲の内容とか
情緒的な指示が一切なくて
音の出るタイミングとか、管と弦のバランスとかが中心。
(というより、それ以外の指示はないと思って良い)
アクセント付けるんじゃなくてレガートだ!とかね(笑)
指示の後に音が変わるのが面白いのだが
ワタシのようなシロウト耳には
どこが変わったのかさっぱり、というところも多いし
第一、あんなに簡単に指示して演奏変えて
それを全員が覚えていられるものなのだろうか???
その後、第1楽章に入って、また通しで演奏。
確かに、最初のオーボエが弦に埋もれていたところを
弦を抑えてオーボエのソロを前面に出して来たりというのは
さすがに、ド・シロートの私でもわかる(えっへん)
しかしまぁ
弦でビブラートをしてない奴がいるだろうとか(笑)
言ったとたんに
全員が憑かれたように思い切りビブラート掛けていたのが印象的。
ブルックナーで弦で全部にビブラート・・・辛そうだわ。
本来、ブルックナーの交響曲となれば
できるだけ、舞台から離れた方が良いのは重々承知の上で
指揮者が聴いている音響を聴きたい、と
かなり前のところに陣取った私は
バイオリンの音が凄くて(だって全員ビブラート(笑))
コンサート・ミストレスの
身体全体を揺らして、ものすごい勢いでボウを上下するところが
モロに見えてしまい
おおおお、すごいわ・・・と何となく感心。
いやでも、面白いのは
ウィーンのオーケストラって
何だかんだ言っても、ブルックナー好きなんだろうな、と言うのが
割に素直に伝わってくる(妄想かもしれない)
最初のテーマ提示のところのテンポがむちゃ早くて
すごく元気で躍動的に聴こえて来たのは
前の方に陣取ったせいかもしれないけれど
あのテンポでコンサートしたら
とっても元気なブルックナーになりそうで
疲れた精神に元気が注入されるかもしれない。
(で、金曜日に元気になってどうする気?)
来ている聴衆は
やっぱり年配のヒマそうな引退老人がほとんどで
その家族だか孫だかの若い人がチラホラ。
時々、音楽学生かな、という人も混じるが
総じて、オタクなので
特に今日は雑音が全くなくて
(咳する人が誰もいなかった。引退老人も咳しなくて我慢できるんじゃん!)
その意味では、かなり集中できる1時間だった。
久し振りにウィーン・フィル以外のオーケストラを聴いてみると
ウィーン放送交響楽団の音って、鋭い感じがある。
(いやだから、もしかしたら前の列に座ったからかもしれないが)
しかし、やっぱり巧いオーケストラだよ。
指揮者の指示に対する反応も早い。
明日から10月で、やっと待ちに待ったシーズンに突入。
トーンキュンストラーを皮切りに
ウィーン放送交響楽団のコンサートの後は
ウィーン交響楽団とフィリップ・ジョルダンが登場するし
やっと楽友協会のあの響きで
マトモなコンサートが聴ける時期が来た、と
ウキウキ、ソワソワしている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
明日はトーンキュンストラーの
佐渡裕就任コンサートなのだが
予定されていたマリア・ジョアン・ピレシュが
病気のためキャンセル。
プログラムはベートーベンのピアノ協奏曲1番に変更になり
22歳のイタリア人ピアニスト、ベアトリーチェ・ラナがデビューする。
(でツイッターで囁いた通り、この曲がモロにエマールと重なる(汗))