Wiener Staatsballett 2015年6月28日 18時〜21時50分
NUREJEW GALA 2015
第2部
指揮 Kevin Rhodes
EVENTIDE (Finale)
振付 Helen Picket
音楽 Philipp Glass, Ravi Chankar, Meetings Along the Edge
Gala Jovanovic, Eszter Ledan *, Ketevan Papava, Prisca Zeisel *
Robert Gabdullin, Roman Lazik, András Lukács, Greig Matthews
Vanessa Csonka, Rebecca Horner *, Hanna Kickert *, Oxana Kiyanenko
Laura Nistor, Flavia Roares, Iulia Tcaciuc *, Oksana Timoshenko
Maria Tolstunova *, Céline Janou Weder
L’ARLÉSIENNE (Ausschnitt)
振付 Roland Petit
音楽 Georges Bizet, Suiten Nr. 1 und 2 (Ausschnitte)
Maria Yakovleva, Davide Dato *
ON THE NATURE OF DAYLIGHT
振付 David Dawson
音楽 Max Richeter, On the Nature of Daylight
Olga Esina *, Kirill Kourlaev *
DORNRÖSCHEN (Rosenadagio)
振付 Rudolf Nurejew nach Marius Petipa
音楽 Peter Iljitsch Tchaikowski
Liudmila Konovalova
Alexis Forabosco, Igor Milos, Alexander Tcacenco, Andrey Teterin
THE FAREWELL WALTZ
振付 Patrick de Bana
音楽 Frédéric Chopin, Nocurne Nr. 21, c-Moll (op.posth.), B. 108
Vladimir Martynos, Come In ! (Satz V)
Isabelle Guérin * , Manuel Lugris *
SKEW-WHIFF
振付 Paul Lightfoot, Sol León
音楽 Giachino Rossini, Ouvertüre zu La gazza ladra
Iovanna Avraam, Masayu Kimoto, Mihail Sosnovschi, Dumitru Taran
7月に入って、ナイト・ライフが完全に消えたので
多少は夜が楽になるかと思ったら
怒濤のような仕事が襲って来て
(まぁ、いつもの事ではある)
既に書いていた記事をアップするだけとは言え
もうクタクタで(言い訳・言い訳)
というワケで
本当はもう書いていた記事のアップです。
お待たせしてしまってごめんなさい。
第二部は、私も何回も観ている Eventide のフィナーレ。
これはさすがにテープで対処(いつもの上演も同じくテープ)
さすがにアンサンブルが熟れている。
シャンカールのエキゾチックなメロディを
フィリップ・グラスのミニマル・ミュージックで
音楽もカッコいいし、ダンスもカッコいい。
で、次がまたオーケストラ演奏に戻って
私の大好きなアルルの女 ♡
(この演目、少なくとも10回は観てる(笑))
しかもマリアがヴィヴェッテ役!!!(初演メンバーである)
10回の鑑賞の間に、ヴィヴェッテ役は色々と変わったけれど
やっぱりマリアのヴィヴェッテって
もう可憐で可愛くて、いじらしくて、キュートで
一番のハマり役だと思う。
対するフレデリはダヴィデが入った。
フレデリ役は、キリルとデニスが定番だったので
(一回だけエノが踊ったっけ・・・)
ダヴィデは初めての役デビュー。
うはははは、ダヴィデって可愛らしい顔立ちなので
マリアとむちゃくちゃ合ってるじゃん。
愛のシーンから、突然、他の女性に目移りした後の
ダヴィデの演技もなかなか見もの。
マリアとデュエットしながら、視線はずっと遠くを追いかけて
かなりリアルにシーンを描き出している。
舞台装置がないから、最後のシーンは踊らないかと思ったら
ちゃんと最後のシーンがあった。
いや、この部分のソロ、男性のダンサーにはとんでもなくハードなのだ。
ダヴィデはデニスと同じように
ジャンプ得意だし、ちゃんとバッチリ決まってはいるのだが
やっぱり、今一つ、盛り上がり方が・・・・
最後の盛り上がりまでに体力使い果たしているような感じで
踊ってはいるのだけれど
クライマックス前で、最高値まで盛り上げてしまった感じ。
でも、最後の飛び込みはしっかりキマった。
素晴らしい飛び込み自殺だった(すみません、変な書き方で)
若いから思い切りが良いんだよね。
まるでプールに飛び込むような印象で(笑)
演技は出来ているので
クライマックスのところ、もう少し工夫が欲しいけれど
これは、もし次に機会があれば
絶対にもっと魅せるようになっていると思う。
ON THE NATURE OF DAYLIGHT は
イギリスの振付師、ドーソンの作品で
音楽はテープ。
プログラムによれば、「本当の愛とは何か」というのがテーマらしいが
それよりも何よりも
私は、この音楽とバレエで感じたのが「自然」というテーマ。
・・・って、題名に釣られているだけかもしれないが(苦笑)
オルガとキリルが、何かのびのびしてるんです(妄想)
何とも自然で、自然に溶け込んでいる印象で
プリンシパル・ダンサー同士が
実に息のあったハーモニーに満ちたパ・ド・ドゥを見せてくれて
どんな難しいステップでもリフトでも
軽々とこなす。
これ、何か観ていて、すごく自然というか
ほんわりする(すみません変な言い方で)というか
あんなに超絶なダンスなのに、ほっこりするのだ。
これもスタンダードなレパートリーに欲しいなぁ。
あと数回は観たい、と切実に思うプロダクション。
眠りの森の美女は、例のアダージョ。
求婚者4名との、すごいオーロラ姫のシーン。
う〜ん、こういう華やかな演目には、リュドミラって抜群に合う。
16歳とかには見えないけれど(笑)
幸せに満ちたオーロラ姫のオーラが、華やかに舞台を飾る。
で、あのバランス、あの、あのバランス ♡
バランスでポワントで立ったままで
求婚者が次から次に手を取っていくところ
本当に優雅に、余裕たっぷりで自立するんだもんな、リュドミラって。
最後のシーンで
最後の求婚者の手を取らずに自立したままのリュドミラの
キープの長さと言ったら
まだ音楽続いているのに、客席から嵐のようなブラボー・コールと拍手。
いや、すごいよあれは。
私もオーケストラを思いっきり無視して拍手しちゃったもん。
次の作品は、年に1回だけ
ウィーンのバレエ・ファンが
ウィーン国立バレエ団の監督マニュエル・ルグリのダンスを観られる
滅多にない機会の演目なのだが
何でバナの振付作品なんだよ・・・・
まぁ、ルグリにはバナがもれなく付いてくるから
仕方ないとは言え
バナの作品って、音楽的というよりも体操に近いので
私はあまり好きじゃないの(好みの問題です、ごめんなさい)
舞台下手の奥にはベッド
舞台上手の手前に椅子があって
男女がくっついたり離れたりする、というダンスなのだが
題名がフェアウェル・ワルツなのに
あああああ、音楽がワルツじゃなくて4拍子じゃないか!!!(怒)
しかも、男性が別れたがっているのか
女性が男性を振ろうとしているのか
今一つ定かでない。
だからと言って、運命によって引き裂かれる男女、という訳でもなさそうだし。
それにルグリの衣装が
ちょっとはみ出た白のワイシャツに
よれよれのズボンって
そりゃないでしょ(涙)
スタイルの良さもパの美しさも全部隠れちゃってる。
左側にちょっとはみ出たワイシャツって
だらしない印象もあるけれど
あれが出た事で、上半身と下半身のバランスが悪く見えちゃって
どう見ても、そこらへんにいる疲れたオヤジに見えるんですけど(怒)
ル・パルクを踊れとは言わないし
こうもりのウルリッヒは真面目過ぎて合ってなかったけれど
何か、バナの作品以外を踊ってくれませんか?監督。
みんなも同じような印象を持ったのかもしれないが
あまりブラボー・コールもかからず
第二部最後のSKEW-WHIFF
これ、私、大好き!!!
ほとんどハダカの男性3人が
女性1人を巡って踊るんだけど
ロッシーニの軽快なリズムに乗って
むちゃくちゃユーモアあって楽しいの。
しかもミハイルが、こういう「野性人間」の役にむちゃハマっていて
出てくるだけでなんか可笑しいし
木本クンがまたユーモアたっぷりで
ドミトルーも可愛いし、楽しいし
イオアンナは男性3名を手玉に取ってキュートだし。
この作品の魅力って
観てもらわないと絶対にわからないと思うのだが
Youtube で探しても断片しかない(涙)
別のバレエ団の断片を Youtube で観てみたけれど
ミハイルが踊るウィーンのプロダクションの方が数倍上。
これはよく出来たプロダクションで
ミハイルという、天才野生児がいてこその作品だわ(断言)
私の大好きなプロダクションがテンコ盛りだった
以前の国立バレエ団のクリップがあったので挙げておく。
43秒あたりから、この作品がチラッと入っているので
ぜひご覧あれ。木本クンの活躍も見られます。
(ついでだが、その後の作品は
イジー・キリアンの Bella Figura である ♡)
第3部はドン・キショットの1幕で
これは9月に通うつもりなので(チケット確保済み)
感想は、また9月にイヤという程書く予定なので止めておく(笑)
さて、これにてシーズン終幕。
グラーフェネックが少しあるけれど
場合によってはブログ休止か
あるいは、身近なネタでチラチラ書くか
まぁ、仕事との兼ね合い見ながらだわ、と
比較的楽観的に考えている私に
どうぞ今シーズン最後のクリックをお恵み下さい。