Wiener Konzerthaus Großer Saal 2015年4月28日 19時30分〜21時40分
Wiener Symphoniker
指揮 Paavo Järvi
ピアノ Piotr Anderszewski
Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
Konzert für Klavier und Orchester C-Dur K 503 (1786)
Anton Bruckner (1824-1896)
Symphonie Nr. 2 c-moll (1871/72:Fassung 1877, Edition : Carragan 2007)
ツィッターでは思わず呟いてしまったが
席に座りながら
何でこのコンサートのチケットを買っちゃったんだろう?と
自分ながら不思議に思うことしきり。
ウィーン交響楽団のチクルスでもないし
プログラムはモーツァルトだし
ブルックナーあるけど、交響曲2番というマイナーな曲だし
パーヴォ・ヤルヴィの写真を見て
反射的にチケットを買ってしまったのではないだろうか。う〜ん。
ピアニストのピョートル・アンデルジェフスキを聴いてみたかったというのもあるが
何でまたモーツァルトのピアノ協奏曲。
しかも、滅多に演奏されない25番。
まぁ、ともかく気を取り直して
熟睡しないようにモーツァルトを・・・
爆睡(自爆)
いや、あの、その
華麗で壮大で
比較的大編成で演奏されたモダン・オーケストラのモーツァルトは
最初は、ほぉ、スケールが大きい曲だわ
ピアノの音もしっかり一つ一つがクリアに響くし
・・・ 爆睡(すみません)
アンデルジェフスキは初聴きと思うが
まぁ、モーツァルトですし・・・
カデンツァは、ピアニストが書いたものとプログラムにあったけれど
ギョッと驚くような現代風かと思いきや
全然、普通にモーツァルトっぽい時代のカデンツァだったし
あそこでモーツァルトらしからぬ
不思議なカデンツァでも弾いてくれれば目が醒めたかもしれないが(違)
アンコールの曲は良かった。
何の曲だったんだろう。
割にバロック風だったけれど、響きがとても美しくて
モーツァルトのピアノ協奏曲の後のアンコールとして
センスは悪くない。
すみませんね、私、アンコールの選曲で
その演奏家のセンスがわかると思っている変人なので(笑)
さて後半はブルックナーである。
この間、奇妙なブルックナーを聴いた後だったが
(しかもオーケストラ同じで(笑))
2番って、聴き込んでないぞ・・・
と思ったけれど
何せブルックナーは、どの交響曲を聴いても
だいたい同じなので(極論)
2番も、どこかで聴いたようなエレメントが出てくる(笑)
コンツェルトハウスのデッドな音響では
多少なりとも弦が薄めに聴こえてくるのは仕方ないし
トランペットの音が比較的飛び出して
うるさい位に響いてくるのも
貧民席(天井桟敷一番後ろ)では避けられないけれど
わっはっは、ブルックナーらしいブルックナーだぞ。
で、何がスゴイと言って
このオーケストラの木管軍団、最強ではないか。
オーボエもフルートも、クラリネットもファゴットも
名人揃いで、木管のアンサンブルの見事な事 ♡
ホルンのソロも抜群。
途中のアンサンブルでちょっと音が下がってしまったところはあったが
第2楽章の、あの弱音の見事なホルンのソロは
滅多に聴けるものではない。
トランペットが響き過ぎたのはホールの構造によるものだが
トロンボーンも良かったし
管楽器が良いと、ブルックナーって、やっぱり映える。
今日のコンサート、天井桟敷で9割くらいの入りだったが
こういう渋いプログラムを選んでくる位だから
観客席のマナーが最高に良かったのには感激 ♡
モーツァルトで熟睡していた時も
無駄な咳払いとか、一切聴こえて来なかったし
ブルックナーなんか弱音が多いのに
パーヴォ・ヤルヴィが極限まで音量を抑えている部分でも
それを邪魔する雑音が一切ないって
おおお、幸せ ♡♡♡
ピアニッシモの弦が続く第2楽章の
あの美しい緊張感に満ちた音楽空間を堪能できて
(この時のホルンのソロの素晴らしさも上に書いた通り最高だった)
そしてパーヴォ・ヤルヴィは
何と、あのピアニッシモでアンダンテの第2楽章の後
アタッカでスケルツォの第3楽章に続けた。
おおお、見事なドラマツルギー。
だいたい、ああいう緩徐楽章の後って
緊張感が解けて、みんなが我慢していた咳とかを始めて
ザワザワしてしまうケースが多いのだが
アタッカで繋げられると、そのまま緊張感が持続して
景気の良いスケルツォにすんなり入っていける。
ゲネラル・パウゼもしっかり長めに取って
(で、その時も誰も咳をせず、完全な静寂がホールを支配 ♡)
いやもう、何と言うか
これ、音楽を聴く楽しみ100%ではないか。
かと言ってスタジオ録音という感じではなくて
客席の緊張感もちゃんと伝わっていて
ああ、こういうコンサートって し・あ・わ・せ。
日本だったら、どのコンサートもこういう感じなのだろうが
マナーが悪い人もいて
しかも、ちょっと動くと椅子がすごい音で軋むホールに出入りしていると
椅子の軋みもなく
無駄な咳をする人もいない
(無駄どころか、咳そのものも我慢している)
こういう、正に通向けのコンサートって、素晴らしい(感涙)
最強の管楽器軍団が率いる(笑)
ブルックナーの2番も、とても楽しく聴かせてもらったし
やっぱり、チケット買って良かったわ ♡
さて、今週はこれにてナイト・ライフは終了。
5月1日(金曜日)が祝日なので
天気さえ良ければ湖に行こうかと
懲りずに野望をメラメラ燃やしている私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
春というより夏っぽい天気になって
気温は優に20℃を越えた、と思っていたら
日中23℃が夜になって雨が降って
10℃まで落ちたという・・・
ヨーロッパの天気って、本当に気まぐれ(絶句)