Konzerthaus Großer Saal 2015年2月26日 19時30分〜21時30分
Konzerthaus Großer Sala 2015年2月27日 19時30分〜21時30分
Wiener Symphoniker
バイオリン James Ehnes
指揮 Sir Mark Elder
Richard Wagner (1813-1883)
Vorspiel zum 1. Akt “Parsifal” (1877-82)
Benjamin Britten (1913-1976)
Violinkonzert d-moll, op. 15 (1939)
Felix Mendelssohn Bartholday (1809-1847)
Symphonie Nr. 5 D-Dur op. 107
“Zur Feier der Kirchen-Reformation” (1832)
仕事がむちゃくちゃ忙しくても
コンサートのチケットを持っていたら行くワタシ。
でも、さすがに週末の28日と3月1日のコンサートには行けず
ヘンゲルブロックのグバイドリーナとマーラー(!!)
ウルバンスキのシェヘラザードのチケットは、泣く泣く放棄したのだが
まぁ、仕事でそういう事もある。
仕事というのは、そういうモノだ。でも悔しい!!!
・・・というのはさて置いて
ウィーン交響楽団がイギリスの指揮者、マーク・エルダーを迎え、
カナダのバイオリニスト、ジェイムス・エーネスと
かなり辛気くさいコンサート(爆)
いや、あの、その、考えてみれば
先週カーニバル時期は終わって
これから4月のイースターまでは
身を慎み、キリストの受難に思いを馳せ
自分の好きな事を何かしら諦めて耐え忍ぶ生活をする季節ではある。
ワタシは神道信者(自称)なので関係ないが
こういう季節が、音楽ライフにも影響して来るのは
まぁ、ウィーンに居る限りは仕方がない。
最初がパルシファル!!!
パルシファル!!!!(しつこい)
イースター時期の定番で
今年もオペラ座で4月2日・5日・8日に上演されるが
17時〜22時という長丁場で、サラリーマンには辛い。
(一度、間違えてチケット買って行った事がある。
そのあまりの冗長さに辟易した。歌手と音楽は最高だったが)
序曲って、こんなに地味でしたっけ?(すみません)
テーマが管や弦で、繰り返し繰り返し演奏されるだけで
睡眠不足なので、ついつい寝落ちしてしまう(ごめんなさい)
で、次のブリテンのバイオリン協奏曲。
ブリテン苦手(あの微妙にトナールなところがどうしても・・・)
バイオリン苦手、という私にとっては二重苦の作品なのだが
このバイオリニストの音、何て美しいの???(驚愕)
ブリテン苦手で、睡眠不足で
時々モロに寝落ちしてしまっても
その音色の美しさには呆然としてしまう。
ブリテンあたりでも時々聞こえる
聴衆の咳とかザワザワも一切なくて
聴衆全員が、息を詰めて演奏に聴き入っているのがわかる。
バイオリン協奏曲で
こんなにホールの雑音がなくて集中できた演奏って
ウィーンでは初めてかも。
完璧で繊細で、澄み切った音色で
もちろんテクニックは完璧。
長いカデンツァのダブル・ボーゲンで
しかも左手でピチカートという(更にピアニッシモで)
超絶技巧をものともなくこなすだけではなくて
その卓越した技術に加えて
バイオリンの音って、こんなに極限まで美しくなるのか、という
何ですか、何ですか、この音は。
正に天上の世界としか言えない。
ホールに響き渡るバイオリンの音響が素晴らし過ぎる。
苦手なブリテンなのに、天使の歌を聴いているような気がする。
アンコールは2日ともバッハだったが
これが、もう、うわうわうわ、美というのは
ここまで研ぎすまされて聴衆に提供できるモノなんですか・・・
あまりの美しさに Youtube でも調べてみたが
あの音の美しさは、ホールで聴かないとわからないだろう。
ナマで聴いてこその、美しさという物が絶対的にある(断言)
忙しいとか、睡眠不足とか
仕事上も人間関係も、も〜やだ、と放り出したい気分を
ものすごく癒してくれて
天上の世界に誘ってくれた。
こういう体験があるから、寝不足でも何でもコンサート行くのが止められない。
後半はやっと地味な音楽から抜けて(笑)
宗教色はあるけれど
メンデルスゾーンの交響曲「宗教改革」
この曲、出だしが、何か知ってる曲にものすごく似ている
・・・と、よく考えてみれば
ブラームスの「ドイツ・レクイエム」とそっくりじゃないか?!
と思って、復習してみたら
全然違っているので自分でも驚いたが(アホか)
でも、イメージとしてはとても似ていると思う(悪あがき)
まぁ、ルターのコラールがテーマですし、はっはっは。
指揮者は別に大袈裟な表現をしている訳ではなくて
あくまでも正統的に聴かせてくれるし
ウィーン交響楽団もそれに良く応えて
真面目で良い演奏
・・・としか言えない。
何せ2日とも、後半になったら、もう疲れて疲れて・・・
小難しい事を考えているよりは
グッタリと疲れた脳を音楽に浸して
カラッカラになった脳のヒダに
美しい音楽を染み込ませる事に集中するだけで精一杯。
もちろん、その後オフィスに戻って仕事をしていたのだが
コンサートに行かずに残業すれば
多少は早く帰宅出来るだろう事は重々承知の上で
やっぱりコンサートに行って
美しい音楽で、疲れを潤して、それからまた仕事、という方が
生活にハリが出る(きっぱり)
とは言え、後数日はトホホ状態で
干上がる寸前になる予定の私に
同情の1クリックをお恵み下さい。