ブルックナー・オーケストラ + デニス・ラッセル・ディヴィス

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    Musikverein Großer Saal 2014年1月31日 19時30分〜21時50分


    Bruckner Orchester Linz

    指揮 Dennis Russel Davies

    ピアノ Sergej Redkin


    Igor Stravinsky (1882-1971)

     Symphonies d’instruments a vent

    Arvo Pärt (*1935)

     Silhouette. Hommage à Gustave Eiffel

      für Streichorchester und Schlagzeug (2009, ÖEA)

     Sinfonie Nr. 4 für Streichorchester, Harfe, Pauken und Schlagzeug

      “Los Angeles”

    Sergej Rachmaninov (1882-1971)

     Konzert für Klavier und Orchester Nr. 3 d-Moll, op. 30


    実は行く気はなかったのだが

    プログラム見たら、アルヴォ・ペルトの演奏がある。


    ジュネス主催のコンサートだったので

    比較的安くチケットを入手できたのもラッキー。

    (うまくハマればジュネスのコンサートは空き席もかなりある)


    ストラヴィンスキーの小曲は

    管楽器だけのアンサンブル。

    (すみません、舞台見えないので楽器の数とかは不明です)


    プログラムによれば、2年前に逝去したドビュッシーにちなんで

    作曲されたものだそうだが

    ストラヴィンスキー自身が

    情熱的な炎とかダイナミックとかではなく

    均一的な楽器のグループが

    宗教的な短い歌を紡いでいくものである

    ・・・そうだ(翻訳に責任は持ちません(笑))


    でも、これ、面白い。

    ストラヴィンスキーらしい土着のロシアのメロディのエレメントが

    次から次に現れて有機的に結びついて

    その間に、あ、これ、ドビュッシーの音色だ、という

    管だけなのに不思議にパステル色の響きがする要素が出てくる。


    マジメなレクイエムっぽい曲なのだろうが

    ストラヴィンスキーの曲って

    何で、いつも

    作曲家自身が「ほら、面白いだろ?」と

    ニコニコしながら出てくるような気がするんだろう?

    (同じような作曲家に、ヨゼフ・ハイドンという人もいる)


    アルヴォ・ベルトの最初の曲

    ギュスターヴ・エッフェルへのオマージュ「シルエット」は

    オーストリア初演となる曲で

    言わずと知れたパリのエッフェル塔の建築家にちなむ。

    2009年にパリ管弦楽団の首席就任を祝って

    同じエストニア出身の指揮者パーヴォ・ヤルヴィのために作曲されたもの。


    構成が面白い。

    確かに良く聴いていると

    様々な要素が組み合わされて

    エッフェル塔のような鉄骨構造に似た構成美が聴こえて来る。


    続く交響曲4番は

    ロサンジェルスという副題がついているが

    これは2007年にロサンジェルス交響楽団の委嘱で作曲されたからという理由。


    実際は、2013年12月にやっと釈放された

    ミハイル・ホドルコフスキーに捧げられた曲。


    ホドルコフスキーを始め

    ロシアで不当に逮捕・拘束されている囚人たちに

    手を差し伸べたかった、とのこと。


    この曲、えらく暗くて・・・


    最初から最後まで、ずっと短調のメロディが

    泣いて、泣いて、また泣いて(特に第2楽章)

    アルヴォ・ペルトらしい繊細さや

    透明感、無色の響きに欠けるところはないけれど

    あまりにメランコリックで、ちょっと辟易。


    曲のストーリーはよく見えるのだ。

    しかも、ちゃんとバリエーションあって

    ドラマティックな盛り上げ方もするのだけれど

    最後のカタルシスがなくて

    ただただ、ベッタリと泣き崩れている感じ。


    アルヴォ・ペルト自身も同席。

    もうそろそろ80歳近いお歳だが、まだまだお元気そうで良かった。


    後半はラフマニノフのピアノ協奏曲3番。


    う〜ん、3番・・・・


    どうせなら、有名な2番でドッカンと盛り上げれば良かったのに

    前半の短調のペルトに併せてラフマニノフも短調だよ・・・


    出てきたピアニストはラフマニノフと同じセルゲイという名前で

    1991年生まれの今年23歳。


    ヒョロっと背が高くて、腕が長くて痩せていて

    ちょっと頼りない感じのロシア人ピアニストだが

    とっても、とっても、と〜〜〜ってもカワイイ。

    (すみません、私、メガネに弱いんです)



    写真はマリイインスキーの公式サイトから拝借。

    プログラムに記載されていたのと同じ写真です。


    これが、ちょっと楽しくて・・・

    この若いピアニストのテクニックはスゴイ。

    指は長いし、腕は長いし、身体が柔らかくて

    オクターブの連打の見事な速度に

    どんな高度な技術も楽々と弾きこなす。


    体重なさそうだけど指の力はスゴイ。

    力強く弾こうとする余り

    ペダルの多用が目立って

    一部の音色にほんの少しの濁りがあったのは残念だが。


    子供の頃から、ピアノ好き、ホントに好き、とっても好き

    ・・・というタイプだったのが、よく見える。


    このピアニストのセンスの良さは

    アンコールで爆発した。

    超絶技巧ながら、ジャズっぽい洒落た曲を

    サラッと弾いて、見事。


    う〜ん、実に充実した楽しいコンサートの時間だった。

    超有名どころのオーケストラなら

    どんな曲でも、優等生で演奏してしまうので

    プログラムの妙とかの魅力はあまりないのだが

    ブルックナー・オーケストラ、やるじゃん。


    指揮のデニス・ラッセル・デイヴィスの指揮振りも

    とても明確で気持ちが良くて

    これぞ、音楽の楽しみ ♡


    来週は学校の冬休みで

    コンサートも一斉にお休みになってしまうが

    その前の最後のコンサートが

    こんなに楽しい時間で、とても嬉しかった私に

    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


    ウィーンの夜はマイナス2℃。

    やっぱり寒い。

    でも、それよりも何よりも

    私はウィーンに帰ってから、まだ太陽を全然見てません(涙)


    ついでに彼氏モドキも見てません(関係ない(爆))



    ウィーン放送交響楽団 + コルネリウス・マイスター

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      Konzerthaus Großer Saal 2014年1月30日 19時30分〜21時45分


      ORF Radio-Symphonieorchester Wien

      指揮 Cornelius Meister

      ピアノ Tzimon Barto

      声 Erin Gee

      演技・演出 Colin Gee

      ビデオ・インスタレーション Patrick Kelly


      Erin Gee (*1974)

       Mouthpiece XX 初演

      Sergej Prokofjew (1891-1953)

       Klavierkonzert Nr. 3 C-Dur op. 26 (1917-21)

      Johannes Brahms (1833-1897)

       Symphonie Nr. 4 e-moll, op. 98 (1884/85)


      ウィーン放送交響楽団のコンツェルトハウスでのコンサート。

      一番安い天井桟敷の後ろの列は一杯で

      その前のところがガラガラに空いている(笑)

      ジモッティのお客さまばかり、という典型的な現象かもしれない。


      火曜日にオーストリア国営放送ホールでやるリハーサルに

      風邪のために行けなかったのが、実に残念・・・


      最初の曲は初演で

      アメリカの女性作曲家による曲。

      ご本人がマイク2本持って登場して

      声というか、歌?というか

      ちょっとづつ、自分の声を入れながらオーケストラと共演。


      後ろにはスクリーンがあって

      ビデオの投影がある。


      ・・・と、そこまではわかるけれど

      一緒に白い服を着て、顔を白く縫った男性が出て来て

      作曲家の横で

      手を動かしたり、身体を動かしているのは何ぞや?


      (後でプログラムを見て推察するに

       これは、きっとご主人である。

       ギャラの問題だろう、たぶん(邪推))


      だって、こちらとしては

      音楽聴きながらビデオ画面を観るのだけでも精一杯なのに

      (オーケストラも見たいし指揮者も見たい)

      俳優さんの、よくわからん動きまで注意を払えない。

      盛り沢山、というよりは

      集中力を削ぐだけなのである。


      曲そのものは面白い。

      面白いというより


      あっ、楽器弾けなくても、歌を歌えなくても

      こういう方式でオーケストラと共演する手があったか!!!

      (こらこら!!!)


      いわゆる現代曲だから

      メロディみたいなモノは一切なくて

      本当に、ただの音響なのだけれど

      音響としては、かなり面白いイメージが作られていて

      ああ、これは作る方は楽しいだろうなぁ、と実感する。


      大音響とか、不愉快になる不協和音とかが少なくて

      シャリーノ的な弱音の特殊奏法が多いので

      ビデオ(まぁ、これもストーリーなくてワケわからんけど)を見ながら聴くと

      9分なら、退屈せずに、ふんふん聴ける。


      あれなら、私もマイク2本持って

      舞台に立ってみたいと、本気で思ったのは内緒。


      続けて、やはりアメリカ出身のピアニスト、ティモン・バルトと

      プロコフィエフのピアノ協奏曲3番。


      ティモン・バルトは以前に

      妖怪カタツムリのミニチュア版とか

      散々こき下ろした事があるけれど

      何せ、今回はプロコフィエフである。

      しかも3番である(笑)


      確かにテンポ揺らしがかなり凄くて

      (でも、あれはそういう曲ではある)

      第一楽章の最初の方は

      オーケストラとズレそうになったり

      ちょっとドキドキものではあったが


      いやはや、すごいテクニック。

      バリバリ高速テンポで弾いてくれて

      最後は、あの速さで更にオーケストラを煽ってくれて

      ものすごい迫力。


      いやいや、プロコフィエフのピアノ協奏曲3番って

      ご機嫌な曲だよね。

      弾いてる方には大変だと言う事はよくわかるけれど

      めくるめく音のお遊びというか、実に楽しい。

      (ナマではほとんど聴かない曲ではある。

       プロコフィエフが好きな私は CD は持っているが、好きだわ、この曲)


      アンコールはショパンで

      プロコフィエフの後にショパンを弾くというのは

      ワタクシ的なセンスとしては、あまり好ましくはないのだけれど

      興奮するプロコフィエフの後のショパンの

      ものすごく特殊なピアニズムが、意外に鎮静効果があったのにビックリ。


      後半はブラームスの交響曲4番。

      前半の現代曲やプロコフィエフでは

      ウィーン放送交響楽団の硬めの音が実に良かったが

      ブラームスで

      しかも、コンツェルトハウスのホールというので

      指揮者のマイスターが

      オーケストラを目一杯鳴らすので


      ブラームスとしては、かなり硬めで

      時々、管の突出した音が耳に突き刺さるように入ってきて

      柔らかなビロードの手触りというよりは

      荒縄のゴツさみたいなものが目立つ。


      音楽としては、かなりうねりも効かせて

      (第一楽章の途中でテンポ・アップしようとして失敗してたけど)

      伝統的なテンポを保ちながらも

      各パートをクリアにしようとする(よって時々不自然に突出する)


      第2楽章の冒頭のホルンは素晴らしかった。

      1回だけのコンサートで

      しかも放送されてしまって記録に残るという

      放送交響楽団のプライドが見えるぞ(笑)


      明日、1月31日の19時30分から

      オーストリア国営ラジオ放送1番で放送されるので

      ご興味のある方はどうぞ(1週間はウエブ・ラジオで聴けるし)

      ちょっと荒めだけど

      目一杯鳴らした元気の良いブラームスだった。


      精神的な消化能力も少し戻って来て

      完治とは言えなくても

      ここ数日で、やっと痛み止めもアスピリンも飲まずに

      1日過ごせたのは素晴らしい(笑)


      ウィーン放送交響楽団の硬質な音って

      やっぱり近代・現代向きだなぁ、と

      改めて思ってしまった私に

      どうぞ1クリックをお恵み下さい。


      実を言うと、ここ数日、めちゃ睡眠時間が長かったので

      突然、仕事+コンサートの生活になったら

      睡眠時間が少なくなって眠くて仕方がない(自爆)


      ウィーン交響楽団 + マルク・アルブレヒト

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        Musikverein Großer Saal 2014年1月29日 19時30分〜21時35分


        Wiener Symphoniker

        指揮 Marc Albrecht

        バイオリン Baiba Skride


        Ludwig van Beethoven (1770-1827)

         Konzert für Violine und Orchester D-Dur, op. 61

        Johannes Brahms (1833-1897)

         Klavierquartett g-Moll, op. 25

          für großes Orchester gesetzt von Arnold Schönberg


        金曜日にフォルクス・オーパーで

        バレエ「真夏の夜の夢」の理想的なパーフォーマンスを観た後


        倒れました(ウソウソ)


        熱は出るわ、咳から鼻水から頭痛から

        いわゆる「風邪」の症状全部のオンパレードで

        体力はなくなるわ

        胃がムカムカして何も食べられなくて


        アポイントメントがあったので

        土曜日に外に出たけれど

        コンタクト・レンズの調子も最悪で、目に傷がついて

        痛いし涙がボロボロ出るし

        とてもウィーン劇場のオペラなんて(高かったのに・・(涙))行けず


        日曜日もフラフラで「真夏の夜の夢」セカンド・キャストも行けず

        月曜日に楽友協会でフィンランドのオーケストラを楽しみにしていたのに

        医者に行ったら、即帰って休養、火曜日は病欠、と断言されて

        火曜日のウィーン放送交響楽団の公開リハーサルにも欠席。


        コンピュータなんて全く見る気にもなれず・・・


        身体の調子をこんなに崩したのは30年来、初めてである。

        (もちろん、手術とか入院とかはあったけれど

         基本的にワタクシは元気なので、風邪で倒れた経験がない)


        だんだん回復し出していて

        やっと「お腹が空く」という嬉しい状態にもなって来たので

        残りの週日はせっせとコンサートに通う!!!


        ウィーン交響楽団にマルク・アルブレヒト。

        指揮者はともかくとして

        このバイオリニストのバイバ・スクリーデ

        私の記憶だと、どうも全然良い印象がなくて・・・・


        案の定、ベートーベンのバイオリン協奏曲


        うっ・・・・気持ちワルイ


        オーケストラは、きっちりと男性的な音を出しているのである。

        が、そこに、スクリーデのバイオリンが入ると

        リズムが急に伸びたり縮んだり

        変なところで泣き節が入って、タメタメになって


        カマトトぶった、ものすごく「女らしい」感じの泣き女が

        民謡を高い声で、泣き歌いながら

        古典的でドイツ的なベートーベンに乱入して来る・・・


        そのミスマッチを楽しめる人はともかくとして


        ベートーベンなんか弾かずに

        チャイコフスキーかシベリウスでも弾いてたら?!

        ・・・と怒鳴りたくなる(すみません)


        バイオリンはとても良く鳴っているし

        すごい技術だと思うのだが

        曲の解釈が、どうしても古典じゃなくて演歌なの。


        いや、好みの問題だし

        バイオリニストは若くて美人だし

        (というより、若くなくて美人でもないバイオリニストっていないよね(ボソッ))

        オジサンたちはニヤニヤしながら楽しんでいるのかもしれないが

        ワタクシ的には、古典はもう少し

        きっちりとリズムを刻んだ端正な演奏の方が好き。


        後半は言ってみれば珍品である。

        ブラームスのピアノ4重奏曲のシェーンベルク編曲版。


        プログラムによれば

        シェーンベルクはこの曲が大好きだったが

        ピアノがしゃしゃり出るのが気に喰わず

        4声を全部、平等に聴きたい、というので

        大オーケストラ用に書き直したらしい。


        で、初演の時には

        原曲がわからん、というくらい(爆)


        これが、実にスゴイ曲で・・・


        確かにメロディはブラームスではある。

        が、ブラームスにあり得ないオーケストレーションで

        ごった混ぜの

        ポリフォニーたっぷりの

        不思議な感触の響き。


        ツィッターに初印象を書いたけれど

        チョコレート・ムースと思って食べてみたら

        実はカレー味で


        しかも、中には

        ゴロゴロのドライ・チェリーやオレンジ・ピールや

        生煮えのジャガイモとニンジンと

        ついでに全くワケのわからんキクラゲとか

        イカとかエビとか、肉の欠片とかが

        山ほど入っていて

        カレー味なのに酸っぱくて甘くて食感が雑多過ぎて


        何かこれも気持ちワルイ・・・・


        いや、でも、あんな複雑な曲を

        時々アインザッツ不明でズレズレになりそうな

        アルブレヒトの指揮で

        よくぞまぁ、あそこまで破綻せずに演奏したぞ(感心)

        最後なんか、もう、ヤケッパチだったもんなぁ。


        体調がまだ完全ではないので

        普通だったら

        ブラームスのシェーンベルク版という奇妙な味

        楽しんでしまうところなのだが

        今日はどうしても、まだ消化できない。


        仕事は溜まりに溜まっているが

        (病欠中に自宅に朝早くから電話して下さった方も何人かいらしたし)

        でも、仕事よりも

        オーケストラのナマ音をどんどん聴いて

        脳を消毒していった方が

        まだ残っている風邪の回復には効果があるだろうと

        勝手に思っている私に

        どうぞ、また1クリックをよろしくお恵み下さいませ。




        やっとウィーンにも雪が少し降って

        冬らしい季節となったけれど

        ウィーンに帰ってから、ずっと太陽は見てません(涙)


        ウィーン交響楽団 + シナイスキー

        0

          Konzerthaus Großer Saal  2014年1月22日 19時30分〜21時40分


          Wiener Symphoniker

          指揮 Vassily Sinaisky

          チェロ Nicolas Altstaedt


          Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)

           “Romeo und Julia” Fantasie-Ouverture nach Shakespeare (1869/70, 1880)

          Dmitri Schostakowitsch (1906-1975)

           Violoncellokonzert Nr. 1, Es-Dur op. 107 (1959)

          Antonín Dvořak (1841-1904)

           Symphonie Nr. 9 e-moll, op. 95 “Aus der Neuen Welt” (1894)


          日本滞在中に記事をサボっていた間も

          ご訪問いただき、しかもランキングまで押して下さった皆さま

          ありがとうございました(深くお辞儀)


          むちゃくちゃ本買って

          さすがに150冊は持っていけないので送って

          温泉行って、買物して、また買物して・・・


          まるで若い女の子が

          ヨーロッパでブランド・ショップに行くような

          優雅な生活をしておりました。

          ブランド・ショップじゃなくて

          本屋さんと100円ショップとユニクロとビッグカメラだけど(笑)


          オーストリア航空で11時間飛んでいる間に

          座席でコンタクト・レンズを取り出そうとして

          コンタクト・レンズを紛失してしまったのはワタクシです(涙)


          ウィーンに16時過ぎに着いてから

          すぐにコンタクト・レンズを扱っている医者に電話したけれど

          アポイントメントが必要だから、明日以降で

          レンズが届いたらコールバックするわ・・・・って


          日本だったらすぐに代えのレンズがその日のうちに

          簡単に入手できるだろうに・・・・


          ああ、ヨーロッパに帰って来たんだわ・・・


          片目では仕事にもならず

          車の運転も出来ないので

          そのまま自宅に送ってもらった。


          今回はウィーン空港に自分の車を置いておかなくて良かった。

          空港に車があったら、もっと悲惨な事になっていたところである。


          自宅で、あちこちを探して

          昔のコンタクト・レンズを見つけて

          向かう先はコンツェルトハウスである。


          ネーメ・ヤルヴィー指揮のウィーン交響楽団だったはずが

          私が日本に出発したころ

          ネーメ・ヤルヴィーはキャンセルして

          ヴァシリー・シナイスキーに変更になっていた。


          あぁ、トゥガン・ソヒエフの前のボリショイ劇場音楽監督。


          2008年以前のブログが完全に消えてしまっているから

          その前に聴いたかもしれないけれど

          2008年以降だったら、この指揮者、初めて登場である。


          コンツェルトハウスは地元の人が多いのだが

          前に座った15歳くらいの女の子2人と男の子1人が

          マナーが悪くて辟易。


          いや、女の子2人はちゃんとドレスアップして

          髪の毛をお団子にして(よって頭の高さが高いので後ろは見え難い)

          それなりの格好はしているのだが


          コンサートが始まってからも

          「ほら、あそこよ、え、あれ見た? ほらほら、あそこ」

          みたいな感じで

          舞台を指差して喋ったり、横を向いたり身体を傾けたりと

          一瞬もジッとしていない元気の良さ。


          ああ、若いって良いわ。

          というか、この女の子2人って

          男の子を巡るライバル同士か?


          ・・・いかん、音楽以外の事に妄想してどうする?!


          しかし、観客のマナーに呆れ返るシーンに触れると

          ああ、ウィーンに戻って来たんだなぁ・・・(涙)

          日本のコンサートって、本当に本当に本当に

          みんな、マナーが良くて最高で、う・ら・や・ま・し・い!!!


          チャイコフスキーのロメオとジュリア序曲。

          いや、有名な曲だし、劇的だし、そこそこ巧く演奏しているのだけれど

          何か、その劇的さが模範的というか、通俗的というか

          聴いている方の予想通りにピアノになったりフォルテになったりで

          作られた人工的な情熱、という感じで・・・

          (すみません、文句多くて)


          ショスタコーヴィッチのチェロ協奏曲は

          オーケストラの編成も位置も変わった。


          室内学的な曲なので

          チェロ協奏曲というよりは

          チェロと金管(特にホルン)と木管の掛け合いという感じ。

          ホルンはなかなか聴かせてくれたし

          木管もなかなか良い。


          フルートの2名は新人かしら?初めて見た顔だが。

          海千山千の(失礼!)クラリネットに比べると

          まだ今一つ、音に色やニュアンスに欠ける(すみません、文句多くて)


          後半のドボルジャークも

          名曲だし、何回もライブで聴いてるし

          ちょっとリズムがズレっとしかけたところがあったけれど

          職人集団が、きっちりその仕事をこなしています、みたいな

          お行儀の良い演奏だった。


          ただ、ドボルジャークは弦が非常に良くて

          特に、低弦がずっしり響いて


          あら、これ、ロシアのオーケストラだったかしら?


          みたいな部分が時々聴こえて来て面白かった。


          前の若い3人組のお喋りには

          さすがに私の隣の人の堪忍袋の緒が切れたようで

          とうとう、途中で「静かにして」と注意していた(笑)

          (もっとも、後半には、またお喋りが復活したが(爆笑))


          時差ボケでキツイかと思ったけれど

          日本で買ってきた眠気醒ましのガムが非常に効果があって

          キツかったけれど、ちゃんと聴けたぞ(自慢)


          さて、明日からまた 地獄の生活 日常生活に復帰。


          ネーメ・ヤルヴィの指揮でなかったのは非常に残念だが

          (パーヴォとクリスティアンは知っているが

           お父さんはまだ指揮台で見た事がないのである)

          それなりに楽しめるコンサートではあった(名曲アワーだったし)


          アバドの追悼は

          プログラム小冊子にもシートが挟んであって

          近いうちかもしれない、と予想はしていたけれど

          享年80歳・・・まだ(指揮者としては)若かったのに

          ・・・ 合掌 ・・・


          これからまた頑張りますので

          どうぞ、よろしく1クリックをお恵み下さい。



          横浜シンフォニエッタ + 山田和樹

          0

            青葉台フィリアホール 2013年1月17日 19時〜21時


            横浜シンフォニエッタ

            指揮 山田和樹

            ピアノ 福間洸太朗


            森山智宏 オーケストラのための Spacy (1977) 日本初演

            R. シューマン ピアノ協奏曲イ短調 Op. 54

            F. メンデルスゾーン 交響曲 第3番 イ短調 作品56 スコットランド


            山田和樹が作った室内オーケストラのコンサート。

            青葉台フィリアホールは初めてで

            まさかデパートの上の階にあるとは知らず

            青葉台から盛大に迷って(呆)でもプレトークには間に合った。


            プレトークでマイク片手に登場したマエストロ。


            何か、ウィーンの時とキャラクター違うんですが(笑)


            (だいたい、ウィーンでは指揮者はプレトークなんてしない。

             やってくれても良いのだが、何語でやるの、という問題もある。

             唯一、コルネリウス・マイスターがウィーン放送響友の会の会員向けの

             リハーサル公開時に少し喋る事はあるけれど

             あれ、本当のリハーサルなので、解説の時間じゃないし

             オーストリア国営放送のクラシックのトーク番組は

             出演者より、偉そうな音楽評論家が勝手に毒舌というケースばかりだし)


            何だ、この親しみやすさは?!

            もともと若く見えるタイプで

            ウィーンの指揮台で見た時は

            何てクレバーでアカデミックな指揮者だ、と感嘆したのに

            このマエストロ、三枚目にもなれちゃう訳?(驚愕)


            作曲家(で高校の先生(笑))の森山智宏との掛け合いも面白い。

            作曲依頼時のエピソードで

            「小編成でオーケストラが1時間のリハーサルで演奏できる曲」

            という条件提示があった、というのに心の中で大笑い。

            マエストロいわく

            現代曲ってオーケストラ編成が大きい上に

            むちゃくちゃ難しい曲が多く

            初演はされるけれど、その後、再演される機会がない

            ・・・というのは、日頃、私が思っていた事と同じだし(まぁ、事実だわね)


            さて、その Spacy という10分弱の曲。

            音響的に面白い。

            というより、このフィリア・ホールって、私は初めてで

            しかも6000円出して平土間席を買ったら

            音響的に抜群な席で

            こういう小ホールで、多少編成は小さいけれど

            オーケストラを演奏すると

            こんなに音がクリアに響いてしまうのだ、と言う事に感激。


            いや、たぶん、オーケストラと指揮者がホールをよく知っている。

            ホールの規模にしっかり合った音のバランスを保っているのである。


            続いてシューマンのピアノ協奏曲。

            ピアニストの福間洸太朗は

            プレトークで山田和樹が「ピアノ界の貴公子」と称していたが

            比較的サラリとした手触りでクリアな音を出す。

            ドイツ・ロマン派の重厚さよりは

            ロマンティックな面が前に出ているけれど

            それがイヤミになっていなくて、正に音楽的。

            ・・・それに、確かに貴公子っぽくてカワイイし(こらっ!!!)


            後半はメンデルスゾーンの「スコットランド」


            音楽評論をしている訳ではないし

            第一、いつも聴いているホールの同じ席から聴き比べすれば

            それなりにオーケストラの違いとかがわかるけれど

            初聴きのホールで初聴きのオーケストラの良し悪しなんて

            何も言えない事は前提としておいて


            良かったです(断言)


            幕間に知り合いとバッタリ会ってしまって

            最終リハーサルの時の話をチラッと聞いてしまったので

            (それは内輪話なので秘密です)

            どうかな〜と思っていたのだが


            小編成で、あの音のバランスは凄い。

            一つも飛び出したり、引っ込み過ぎたところがなくて

            全体的に一つのユニットとしてまとまっているのに

            その中でのパートがクリアに聴こえてくる(そういうの好き)


            そして、その躍動感。

            山田和樹の棒も

            時々はオーケストラに任せきって

            ここぞ、というところに思い切り指示を出し

            踊るし飛び上がるしジャンプする。


            ああ、オーケストラと指揮者の

            ある意味、理想的な関係かもしれない。


            技術的には名人揃いで

            (やっぱり日本人って優秀!!!)

            緩んだところは全くないし


            緩急自在の山田和樹の動きから目が離せない。

            何か、この指揮者、まだまだ引き出しがたくさんありそう。


            メンデルスゾーンのスコットランド交響曲で

            あんなにスッキリした気分になったのは久し振りかも。

            しかも、すごく楽しくて

            ものすごく濃密な時間。

            ホールが小さい事、オーケストラの編成も小編成で

            音楽家と観客が一緒になって

            ああ、メンデルスゾーンの時代の音楽の楽しみって

            もしかしたら、こういう感じだったんだろうか。


            日本のクラシック音楽界って面白いな。

            NHK交響楽団のように

            お行儀の良い上品なお客さまが集まるものもあり

            こういう青葉台のデパートのホールで

            ファンが集まって、暖かい雰囲気での高いクオリティのコンサートもあり

            クラシックを聴く客層も(ウィーンに比べれば)偏りがないし。


            日本滞在もあと数日。

            これにて、日本でのコンサート鑑賞は終了。

            来週の半ばにウィーンに帰ってから

            またせっせと通います。


            あとは買い出しだな・・・と

            ヨーロッパでブランド品を買い漁る観光客の気分で

            ユニクロに(まだ行ってない!!!)行こうと画策している私に

            (というか、ブランド品とユニクロ一緒ですか?!)

            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            買い物の合間に、実は仕事に追いかけられていて

            これが休暇かよ!と怒る瞬間もかなりあった1週間だったのだが

            でも、仕事がある、というのはありがたい事です(本気)




            NHK交響楽団 + ファビオ・ルイージ

            0

              サントリー・ホール 2014年1月15日 19時〜21時


              NHK交響楽団

              指揮 ファビオ・ルイージ

              ピアノ ルドルフ・ブフビンダー


              モーツァルト

              ピアノ協奏曲 第20番 二短調 K. 466

              ブルックナー

              交響曲 第9番 ニ短調(ノヴァーク版)


              NHK交響楽団のサントリー・ホールでの B定期は

              最初から売り切れ。

              日本の友人を通じてチケット・オフィスで探してもらっても

              どうやっても、全然出て来ない。


              2年前はチケット買えたのに・・・

              (しかも祝日を利用してウィーンから電話で申し込んだ(笑))

              → その時の記事にご興味のある方は ここ


              そこで諦めるワタクシではない。

              (ウィーン・フィルの定期公演もそういう諦めの悪さで入手する(笑))

              あちらに聞き、こちらを脅かし

              使えるだけの卑怯な手を総動員して

              1枚ゲット可能になった時には

              飛び上がって喜んで、周囲が 怯えて 呆れていた。


              ホールに入って、席についてみたら


              何か、あちこちに空席あるんですけどっ!!!!(怒)


              しかも、舞台の向こう側、ルイージさまの表情などが全部見えるところに

              かなりの空き席があるのだが

              いったい、あれはどういう事???

              確かに定期でチケット全部買っていて、来られない人もいると思うのだが

              それにしても、あんなに空いてるなんて。

              (ウィーン・フィルの定期会員だって、来られない席は事務局に返す)


              確かにチケットをリセールするのは面倒なのだが

              N響さん、定期会員のチケット・リセールを

              もう少し簡単に出来るようにしたら

              ワタクシのような聴きたい人の手に渡ると思うんですけど、如何ですか?


              NHK交響楽団と言えば

              中学・高校を通じて、私の憧れのオーケストラで

              当時から、他のオーケストラは全部学生会員権で聴きまくっていたのだが

              N響の会員になれるまでの道は長かった。

              (ちなみに、当時はNHKホールもサントリー・ホールもなく

               唯一、何とか聴ける音響のホールは東京文化会館)


              ずいぶん以前に楽友協会でアシュケナージの指揮で聴いて

              2012年にはスラットキンの指揮であっさりショスタコーヴィッチ。

              昨年はグラフェネックの夏の音楽祭のホールで聴いて感激。

              (その時の記録は ここ ←感激しまくっている)


              今回はルイージさまの指揮である。

              しかもブフビンダーのピアノである。

              グラフェネックで 何か脅かされたか 関係が出来たのかな。


              ルイージさまは、もうウィーンでは振ってくれない(涙)

              首席指揮者だった時にウィーン交響楽団を袖にして

              メトロポリタン・オペラに行ってしまった裏切り者だが

              それでも私はルイージが好きなのである。


              何回も書いたけれど

              あんなに指揮姿が(ダンス的に)美しい指揮者を

              私は他に知らない。

              (若い人の動きは、エストラーダにせよ、デブになったネルソンスも

               ドゥダメルも山田和樹も、それなりに美しいが

               ルイージさまのお姿の美しさというのは

               はっきり言わせていただければ、もう「格」が違う)


              モーツァルトはまあ・・・

              すみません、よ〜く知ってるニ短調でも

              反射的に爆睡してしまうので、お許し下さい。


              ちなみに、会場でイビキをかいていたのは

              私ではございませんので、誤解なきよう。


              ブフビンダーのピアノは

              いつでも、どこでも、二日酔いでも

              とことん正確で音楽的で正統的で力強い。

              ブレンデルと似たタイプだが

              ブレンデルが端正だとしたら

              ブフビンダーは、もう少し力強くて庶民的。


              アンコールのシューベルトのアンプロンプチュが出色の素晴らしさ。

              ともあれば流れがちになる細かな音型の一つ一つの音を

              くっきりと紡ぎながら、全体をこの上なく音楽的にまとめて

              隠れたメロディ・ラインまで提示する凄さ。


              でもね、でもね、ブフビンダーって

              ウィーンとかグラフェネックでピアノ協奏曲を弾くと

              絶対にアンコール弾いてくれないのよ(涙)

              日本の聴衆にはサービスするんだ、ふん・・・(嫉妬)


              楽しみにしていたブルックナーの交響曲9番。

              ルイージの指揮、最近、また変わってきたかも。


              ウィーン交響楽団の首席になった頃のルイージは

              割に速いテンポで、あっさり目に

              歌わせるところだけ、きちんと歌わせていた印象があるのだが


              今回のブルックナーの9番のテンポは、かなり遅い。


              ひたすら、じっくり、じっくり、じっくりと

              完熟した果物を愛おしむように

              フレーズの一つ一つを、丁寧に丁寧に歌わせる。


              しかも熱いし・・・


              で、いつもの通り、各パートのメロディを

              くっきり、はっきり刻むので

              思いがけない隠れたメロディが現れたりするので油断ならん。


              一番、ルイージの棒に素直に反応していたのが金管群。

              いやはや、N響の金管って優秀。


              また、このサントリー・ホールの音響が

              金管があれだけ咆哮しても、音が団子にならず

              スッキリと抜けていくのが素晴らしい。

              (その反面、弦の残響が少なくて、ちょっと物足りないところも)


              オーボエのチャーミングな音色に

              フルートの洒脱なソロが重なる時の天国に昇るような気持ちの良さ。


              弦は、ひたすら一生懸命、マジメに

              誰1人ボーイングをサボらず

              目にも停まらぬ速さでボウを動かしているけれど

              まだ、ほんの少し、アンサンブルで揃い切っていない印象。


              ルイージさまの、この上もなく熱く美しい指揮姿を

              後ろから見ながら(すごく良い席だったのである)

              ああ、これから、このブルックナー、どんどん良くなって行くんだろうな・・・


              名古屋まで追いかけようか・・・

              土曜日の15時開演とか書いてあるのを見て

              一瞬、本気で追いかけようかと思った事は内緒。


              日本のオーケストラって、本当に優秀だし

              みんなマジメだし

              ちゃんと指揮者に応えようとしているし

              (反逆するオーケストラもかなり見てるからな、ヨーロッパでは(笑))


              しかも、聴衆はひたすら静かだし

              咳も、鼻を嚼む音も、お喋りも

              カメラのシャッターやiPhoneの写真を撮る音も聞こえて来ないし

              席で自分のiPhoneいじってコンサート中に何かやってる観光客もいないし


              最後の拍手のタイミングがちょっと早過ぎた、というのはあるけれど

              (ブルックナーだけは、ちょっと時間を置いて拍手するのが習慣)

              聴衆の層も、若い人から上品な年配まで広い層が聴きに来ているし


              ウィーンでコンサートに行くよりもストレスが少ない!!!(断言)


              日本滞在中に行くコンサートは

              確定しているのがもう一つ。

              あとは、どうしようか悩んでいるうちに売り切れたらしい。


              ついでだが

              チケットを取るのに、インターネットで会員登録が必要なのはわかる。

              だけど、何で住所の欄に、日本以外の選択肢がないわけ???(怒)


              こういうのを見ちゃうと

              やっぱり、日本って、まだガラパゴスだわよ。

              実家の住所書いて誤摩化しているけれど

              外国に住居がある人はチケット買うなって事???


              今回は T氏と、そのご友人の K氏のお陰で

              日本が世界に誇るオーケストラと

              熱く指揮台で踊ったルイージさまを日本で見られて

              しかも、ちょっと思いがけない程、重ために歌うブルックナーが聴けて

              本当に本当に本当に感謝してます!!!


              脅迫を始めとする卑怯な手を使っても

              あの素晴らしい2時間(しかもストレスフリー!)を堪能できて

              やっと休暇、という気分になっている私に

              どうぞ1クリックをお恵み下さい。




              読売日本交響楽団 + カンブルラン

              0

                サントリー・ホール 2014年1月14日 19時〜21時


                読売日本交響楽団

                指揮 シルヴァン・カンブルラン

                ヴィオラ 鈴木康浩


                G. Gabrieli / Canzoni (Sacre symphoniae) arranged by Cambreling

                Berio / Formazioni

                Berlioz / Harold en Italie op. 16


                はっはっは

                一応休暇で日本に一時帰国である。

                「来日」と称した人とは絶交するぞ。

                (とは言え、親からも「来日」と言われた事があるからなぁ。とほほ)


                成田に着いたその足で、エージェントと打ち合わせに行き

                ウィークリー・マンションに入って

                見積もりやって、本社に連絡取って

                その上、同僚が病欠で、今週は出てくるかと思いきや

                昨年と同じパターンで、今週一杯病欠で

                エージェントは今週末までの見積もりとか言ってくるし


                ・・・ 私、休暇だよ? もう知らん。

                (とは言え、本社からタリフ送ってもらって

                 深夜過ぎまで見積もりしてるけど(涙))


                さて、着いたその日にサントリー・ホールでの

                読売交響楽団の定期演奏会。


                何でこんなに席空いてるの?というくらいガラガラなのは

                曲が今ひとつ地味(笑)というのがあるのかもしれない。


                指揮者のカンブルランはウィーンにも時々登場するが

                登場すると、クラング・フォーラムとの現代音楽とかが多いので

                ワタクシ的には、現代音楽の指揮者のイメージが強い。


                最初の曲はジョバンニ・ガブリエリ(1557-1612) の宗教曲。

                楽器群の並び方が面白くて

                カンブルランが古典の音の響きの面白さを伝えようとしているのはわかる。


                が、眠い(爆)

                16世紀のルネッサンス音楽は、もろに気持ちが良くて

                ついつい爆睡。

                オーケストラの皆さま、ごめんなさい。


                次のルチアーノ・ベリオは

                これまた、面白い楽器群の置き方である。

                舞台脇の席だったから、ちょっと残念だったが

                あれは正面で聴いたら

                音が右から左、左から右に流れて、かなり面白い音響だったのではないか。


                弦の細かい部分の音色もキレイに出ていたし

                各楽器群の技術もかなりあって

                全体的にとてもまとまった演奏。


                カンブルランって、やっぱり現代音楽が巧いじゃん!


                後半はベルリオーズの「イタリアのハロルド」

                ビオラが巧い。

                オーケストラもちゃんと演奏しているのだが

                フォルテ部分になると、かなり荒い印象がある。


                音響的には、拘って拘って拘った指揮者の意図が良く見えるし

                それなりの面白い演奏になっていて

                日本のオーケストラの水準の高さが良くわかるけれど

                願わくば、もう少し、全体的にまとまって

                力技だけではない演奏が聴きたかったな。


                とは言え、こちらは眠いし疲れてるし

                しかも、日本人は休暇と言う言葉は知らず

                更には、休暇の時に代理が病欠、というような状況は

                まず日本では考えられないので

                (でもね〜、ヨーロッパじゃ無理なのよ、許して!!)

                こちらもルーター使って、スマホ使って

                何とか対処しようと努力はしてるんですけど(涙)


                何か、いつも私ばかりが貧乏くじを引くような

                情けない気分で、自己憐憫に陥っているワタクシに

                どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                ウィーン交響楽団 + マンフレッド・ホーネック 2回目

                0

                  Musikverein Großer Saal 2014年1月12日 19時30分〜21時20分


                  Wiener Symphoniker

                  指揮 Manfred Honeck

                  チェロ Maximilian Hornung


                  Antonín Dvořak (1841-1904)

                   Symphonie Nr. 8 G-Dur, op. 88

                  Arthur Honegger (1892-1955)

                   Konzert für Violoncello und Orchester

                  George Gershwin (1898-1937)

                   An American in Paris


                  昨日1回聴いているから

                  楽しいコンサートだという事はわかっていて

                  ああ、またあの楽しい時間が過ごせる、とワクワク。


                  こういうコンサートって

                  何回聴いても楽しい。


                  シツコイが、私は疲れている。

                  でも、グループは無事に私の手配範囲から去っていったし

                  他の国で何があろうが、私には関係ないから

                  やっとストレスからは解放されて気分的には楽。


                  ドボルジャークの交響曲8番。

                  昨日と同じ、ともかく力一杯、力技で

                  最高にワイルドで

                  午前中に聴いた上品なオーケストラとは全く違う。

                  (ウィーン・フィルはフィンランディアでもお上品だった)


                  マンフレッド・ホーネックも真っ赤な顔して

                  ものすごい動きをしているし

                  オーケストラが、まぁそれに応えて

                  泥臭くて、笑っちゃうくらいセンチメンタルで

                  エネルギッシュで荒々しいワイルドな演奏をする。


                  あんな野蛮な演奏、ヘタクソなオーケストラがやったら

                  目も当てられないだろうが

                  そこは、さすがに職人集団のウィーン交響楽団は巧い。


                  後半のオネゲルは

                  ジッと聴いていると、クープランっぽいし

                  ジャズっぽい。

                  フランスとジャズが融合した感じで

                  軽やかで

                  センチメンタルのクオリティも

                  チェコとフランスじゃ違いますよ、という感じ(笑)


                  パリのアメリカ人は、もう最高!!!

                  楽友協会でビッグ・バンドを演奏すると、ああいう感じか(笑)


                  アメリカ生活が長いホーネックだからこそか

                  遊びが多くて、表現が見事に派手で

                  こういう演奏、かなり好きです、ワタシ。


                  というワケで

                  グループは出たし

                  来週はコンサートがないので

                  私はこれにて消えます(笑)


                  たぶん、消えても色々とあるかも・・・

                  というワタクシに

                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  さぁ、寝るぞ。明日から私は(以下省略)



                  ウィーン・フィル + リッカルド・シャイー 2回目

                  0

                    Musikverein Großer Saal 2014年1月12日 11時30分〜13時30分


                    Wiener Philharmoniker

                    指揮 Riccard Chailly

                    バイオリン Leonidas Kavakos


                    Jean Siberius (1865-1957)

                     Finlandia, Tondichtung, op. 26/7

                     Konzert für Violine und Orchester, d-Moll, op. 47

                    Anton Bruckner (1824-1896)

                    Symphonie Nr. 6 A-Dur, WAB 106


                    日曜日に8時間寝たら

                    眠くなくなるかと思いきや

                    反って、もっと疲れが出てくる、というのは

                    いったい何なんだ?

                    (歳だろ、という声が聞こえてくるのが腹ただしい(自爆))


                    というワケで、ひたすら眠い。

                    立っていても眠いので

                    潔く諦めて、座って寝る事にした。


                    結果、そのために知り合いに見つかってしまうのだが(笑)


                    フィンランディアの最初の出だしの低音は

                    昨日より少し透明感が聴こえると思ったのだが

                    やっぱり途中の長調に変わるところで

                    オーケストラ全体を鳴らし過ぎて、音が濁る。


                    エネルギッシュだし、リズミックだし

                    楽友協会ではなくて、他のコンサート・ホールだったら

                    かなりハッタリが効く演奏だろう。

                    これからアムステルダム、ジュネーブ、バーゼル

                    ケルンからミラノ、最後にパリというハードなスケジュール。

                    いや、本当にある意味、過酷な職業だな。


                    シベリウスのバイオリン協奏曲。

                    カヴァコスのバイオリンの音って

                    何で、あんなに美しいのだろうか???


                    一点の曇りも濁りもなく

                    低音を力強く出してもガリガリという感じがせず

                    ロマンティックで、でも自己陶酔に陥らず

                    あくまでも冷静で静かで、この上なく美しい。

                    苦手なバイオリンなのに

                    フィンランディアとは全く違う繊細なウィーン・フィルの音と

                    この上もないアンサンブルを醸し出す。


                    あああ、眠くても幸せ・・・♡


                    後半のブルックナーは

                    細部の細部に至るまで正確で

                    正統と言えば非常に正統的な演奏で

                    スケルツォでも走り過ぎず


                    その意味では、割に盛り上がりのない

                    (いや、ちゃんと強弱の盛り上がりはあるけれど)

                    深みをあまり感じさせないブルックナーだったのだが


                    ウィーン・フィルの音色の美しさに

                    最初から最後まで呆然としていて

                    あの長い曲に、あぁ、つまらん、と思う瞬間が全くなかった。


                    いや、ウィーン・フィルの弦って無敵だわ・・・

                    で、今回は木管も金管も、むちゃくちゃ良いの。

                    色々と言われている管だが

                    メンバーによるのだろうが(以下省略)


                    風邪も治らないし

                    咳が出そうになって涙流してこらえたりしていたし

                    (カヴァコスの時は、咳一つ出ないくらい会場静まり返り!!)

                    途中で偏頭痛が始まってしまったけれど


                    このコンサートの後

                    オフィスに行って、仕事片付けて

                    また夜のコンサートに行った私に

                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。






                    ウィーン交響楽団 + マンフレッド・ホーネック 1回目

                    0

                      徹夜明けでも週末はダブル・コンサートに行く

                      しつこい はっぱ です。

                      時系列で読みたい方は、立って寝ていたコンサートは こちら


                      Musikverein Großer Saal 2014年1月11日 19時30分〜21時20分


                      Wiener Symphoniker

                      指揮 Manfred Honeck

                      チェロ Maximilian Hornung


                      Antonín Dvořak (1841-1904)

                       Symphonie Nr. 8 G-Dur, op. 88

                      Arthur Honegger (1892-1955)

                       Konzert für Violoncello und Orchester

                      George Gershwin (1898-1937)

                       An American in Paris


                      ウィーン・フィルの定期の後

                      急いでマクドナルドでコーヒーを飲んで

                      またもや楽友協会に行くワタシ。

                      睡眠不足はそのままだが、コーヒーが効力を持てば良いのだが・・・


                      面白いプログラム構成ではあるけれど

                      アメリカで活躍したドボルジャークと

                      ジャズっぽいモティーフを組み込んだオネゲルと

                      ガーシュインの「パリのアメリカ人」で

                      一応は繋がっている。

                      (普通は後半にドボルジャークを持ってくると思うのだが)


                      しょっぱなからのドボルジャークの8番。

                      うわっはっはっは


                      すごいエネルギーで

                      荒いというか泥臭いというか

                      (ホーネックの確信犯ぶり!)

                      いやいやいや

                      お行儀良さそうなウィーン交響楽団が

                      こんなド田舎風な荒々しい音が出せるってスゴイじゃないか。


                      最初から最後まで、荒いし乱暴だし泥臭いし

                      なのに、最高にクールな演奏で


                      マンフレッド・ホーネックにも

                      愛を籠めて「ド変態」の称号をあげよう(笑)


                      前半でこんなに盛り上がって良いのか、と思ったけれど

                      前半で帰った写真撮り観光客の群れもいて

                      後半はちょっと落ち着いた雰囲気で

                      オネゲルのチェロ協奏曲。


                      若くて可愛いチェリストである(あんまり見えないけど(爆))

                      会場の一列目に座って

                      キラキラした目で、ずっとチェリストを見上げていたのは

                      ガールフレンドか奥さまか

                      他人だったら、ちとコワイ(笑) ←何を見てる?(爆)


                      オネゲルのチェロ協奏曲、面白い。

                      フランス6人組に準じたそうだが

                      確かに、フランス6人組の影響が強くて

                      でも、途中で、弦で繰り返される美しいメロディに乗って

                      ジャズっぽいモチーフが使われていて

                      これ、かなり楽しいぞ。


                      で、最後が「パリのアメリカ人」!!!!!!


                      大編成オーケストラで

                      前半のドボルジャークと同じく

                      鉄壁の技術を持つ金管・木管が大活躍して

                      コンサート・マスターのソロも美しく

                      輝く金管で奏でられる車のクラクションの楽しい事。


                      エネルギッシュで

                      皮肉が効いていて

                      やっぱり好きだわ、この曲。


                      ウィーン交響楽団の演奏も

                      今日は全く緩むところがなく

                      最初から最後まで、ノリノリの演奏で


                      この間のステファン・ドヌーブもめちゃくちゃ良かったが

                      今回のマンフレッド・ホーネックも

                      かなり相性が良い。


                      体調のせいだろうが

                      午後のウィーン・フィルのコンサートより

                      ウィーン交響楽団のコンサートの方が楽しかったぞ・・・


                      この間のドヌーブの2回目に行けずに

                      あああああ、行けば良かった、と涙を飲んだので

                      今日のコンサートは

                      また明日、もう1回行く!と固く決心している私に


                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      では寝ます・・・・



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