トーンキュンストラー + ヨーン・ストルゴード

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    Schloss Grafenegg Wolkenturm 2013年8月31日 19時15分〜21時30分


    Tonkünstler-Orchester Niederösterreich

    トランペット Håkan Hardenberger

    指揮 John Storgårds


    Ludwig van Beethoven (1770-1827)

     Leonore Ouvertüre Nr. 3 op. 72a (1805)

    Brett Dean (*1961, Composer in Residence 2013)

     Dramatis personae, Konzert für Trompete und Orchester (2012-13)

    Johannes Brahms (1833-1897)

     Symphonie Nr. 1 c-moll op. 68 (1876)


    さてこの指揮者の名前を日本語で書くとどうなるか

    探したのだが、ほとんど出て来なくて

    ヨーン・ストルゴードあたりが妥当な読みだと勝手に推測。


    スウェーデンのトランペット奏者ホーカン・ハーデンベルガーは

    以前も聴いた事がある。


    久し振りに気持ち良く晴れて

    日中の気温も25℃くらいまで上がって

    (それまでは何かとても寒かったのだ)

    野外音楽堂ヴォルケン・トゥルムでのコンサート。


    レオノーレ序曲の後

    今年のコンポーザー・イン・レジデンス

    オーストラリアの作曲家ブレット・ディーンの

    トランペット協奏曲。


    3楽章からなる曲で

    プログラムの記載によれば

    英雄(トランペット)と世間の掛け合いで

    映画音楽とか

    色々な要素を詰め込んだらしい。


    パーカッションから始まる第一楽章。

    あら、面白い。

    ちゃんとモチーフがあって

    提示部と展開部があって

    ちょっと驚くくらい伝統的な作曲技法。


    アトナールとは行っても

    私にモチーフが聴こえるくらいだから

    かなり聴きやすい。


    ところが、第一楽章が終わったとたんに

    隣から、でっかい声で

    「くだらない!」という大声が・・・


    しかも、それに同調する後ろの人が

    「その通り、ひどいもんだ」みたいな声をかけてきて


     気に喰わないんだったら

     出てって良いから

     静かにして・・・お願い(涙)


    第二楽章は、演劇のモノローグを模したそうで

    これが、もう、何と言うか

    ピアニッシモのオーケストラに乗せて

    哀愁のあるトランペットが

    声を殺して泣いているような音楽で


    泣き節になる直前で留まった諦観が

    ズキズキと心の深いところに刺さってくるのに


    私の左側とその上と、その下の列から

    ずっと「ひどい音楽だ、何だこれは」という

    ヒソヒソ声が何人も聞こえて来る。


    あのね、別に現代音楽好きじゃなくてもかまわないです。

    どんなに批判しても酷評しても

    それは人の好みだから何も言いませんが


    演奏中にくっちゃべるくらいなら

    黙って出て行ってクダサイ!!!(超怒)


    第三楽章は、最初は速いテンポで

    ネズミが壁を登っていくような視覚的な刺激が続いた後

    チャールス・アイヴスか

    グスタフ・マーラーか、というトナールのポリフォニーが出てきて

    突然、映画音楽っぽいシーンに突入。


    そこで、またもやお喋りの声

    これ良いじゃないか。ここまでが長過ぎる


    ・・・・って、そういう感想をいちいち大声で喋らんでも・・・(涙)


    周囲のお喋りが神経に触ったけれど

    (ああいう人はシェーンベルクも聴けない頭の固いタイプだ(独断))

    ディーンの音楽って

    この間の12人の怒れる男もそうだけど

    人に語りかけてくる力が強い。


    あそこまで「何だこれは、ヒドイもんだ」と

    周囲で何人もが喋っていると


    それを面白いと思って聴いている自分が

    アホかスノッブに思われてきて気分が悪いが。


    休憩の後は

    現代音楽嫌いなクラシック・ファンには絶対にウケる

    ブラームスの交響曲1番。


    ふと舞台を見ると

    ビオラの副首席が2番目の位置にいて


    あっ、ビオラの副首席の位置に座っているのは


    作曲家のブレット・ディーンではないか!!!


    ブレット・ディーンは以前はベルリン・フィルのビオラ奏者だったのだが

    何でまた、コンポーザー・イン・レジデンスがオーケストラの中に?!


    いや、でも

    僕、ブラームス弾きたいなぁ、と言ったら

    ビオラ・セクションとしては断るワケにもいかんだろう(笑)


    ストルゴードのテンポ、かなり遅め。

    遅めは良いけれど

    あまりに遅過ぎて、時々テンポがオーケストラ内でズレる。


    ブレット・ディーンの曲が結構ぶっ飛んでいたので

    ブラームスが平凡に聴こえてしまう・・・って事あるかなぁ?


    まぁ、野外音楽堂で音が飛ばないし

    ストルゴードのテンポ設定、私の好みじゃないので

    何だか至極マトモ過ぎてつまらないというか(すみません)


    いや、きっと良い演奏だったのだと思う。

    ただ、私の脳が現代音楽っぽくなっていただけだろう。


    8月も終わって

    9月から音楽シーズン開始・・・とは言え

    オーケストラが本格的にウィーンで活躍し出すのは10月から。


    というワケで

    グラフェネック通いもまだ続く私に

    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    日本は暑さがぶり返したようだが

    こちらは、もうすっかり秋。

    あっという間に冬が来そうな予感(やれやれ)


    オーストリアのテルメ(温泉)

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      突然だが、3日間の休暇を取った。


      月曜日はベルリン・フィルのゲネプロを観に

      ザルツブルクまで行って

      知り合いに会って、ウィーンに帰ってから

      また知り合いに会って

      充実した長い1日(朝5時起きで帰ったの真夜中12時過ぎ(笑))


      火曜日の午前中に会社に出て

      お昼に出るつもりだったのに

      そのまま仕事に絡めとられて

      昼食も取らず

      15時過ぎに車をすっ飛ばして行った

      オーストリアの温泉。


      オーストリアには数多くの温泉がある。

      温泉とは言え、温水プール施設なので

      やっぱりここはドイツ語でテルメと言う方がふさわしいだろう。


      実はワタクシは温泉フリークで

      付き合いの長い方々はご存知の通り

      以前は週末ごとに

      往復で250キロくらいドライブして

      地方の温泉に入り浸っていた事がある。


      その頃行った温泉としては

      バート・タッツマンスドルフ

      バート・ルッツマンスブルク


      さすがに往復250キロはガソリン代がヤバく感じる頃になってからは

      チェコとの国境に近い

      ラー・アン・デア・タヤのテルメ


      ここは片道70キロちょっとだが

      高速道路がなくて、ずっと国道、しかもけっこうカーブが多く

      夜に帰って来る時は別ルートの片道80キロでないとコワイ。


      バート・ヴァルタースドルフ

      往復約300キロ。まぁ、日帰りできる距離ではある。


      もちろん、中央ヨーロッパ最大のテルメ

      ロイパースドルフも行ったし

      恐ろしい事に片道270キロのガインベルクにも行った。


      シャラーバッハに行った時は

      さすがに安いペンションに一泊したが。

       (リンツの近くである)


      一時オーストリアで起こったウエルネス・ブームに乗って

      テルメの周囲には、ニョキニョキとホテルが建設されている。


      私としては、週末の、しかも夜の割引チケット狙いなので

      宿泊してまで、とは考えた事はないが

      今回、友人と一緒に、という事になって


      しめた、2人で宿泊できる!


      だって、テルメは基本的にはカップルか

      家族連れか、せめて友人同士で行くところであって

      シングル・ルームなどというのは、意外に難しいのだ。


      ルッツマンスブルクのホテルなんか

      一度問い合わせたら

      「ウチは家族連れ限定です」と冷たく対応されたし(涙)


      もっとも1泊2日、正確には1日半しかないワケだから

      遠出は無理。


      行ったけれどテルメは入っていないラドカースブルクとか

      (片道2時間半以上かかる・・・・無理)

      新しいチロルのアクア・ドームとか

      (片道550キロ。走行時間6時間以上・・・・無理)


      う〜ん・・・と悩んでいたら


      あるではないか、近くに

      かなり新しいテルメが!!!!


      そう言えば、この近くに住んでいたガイドさんから

      宣伝のために、住民を無料で招待してくれたのよ、という話を

      オープニング直後に聞いた事がある。


      では・・・というので予約。

      何? 2人で270ユーロ?! けっこう高いな・・・

      でも、ハーフボードで5コースの夕食付き

      温泉入場料も入って

      バスローブもバスタオルもバッグも貸与。

      インターネット接続はロビーが WiFi で

      ルームはケーブル(ケーブル貸し出しあり)


      本当は朝9時からチェック・インして温泉に入って

      16時からルームに入れる、というシステムなので

      昼に出て14時くらいからテルメで泳いで

      それから、17時過ぎにハンガリーで友人をピック・アップして

      (あはは、まぁ、色々あって・・・(笑))

      と思っていたら

      15時まで仕事していたので

      到着したのが結局16時過ぎ。


      そのテルメは ここ



      写真はウエブ・サイトから拝借。

      (写真大き過ぎるけど、縮小するとヘンなので勘弁してクダサイ)


      カタツムリのような形になっていて

      ホテル・ルームはロッジ風。

      目の前にテルメ施設が見えて

      その横の湖も見える。

      ルームは禁煙だが、テラスで吸えるので全然問題ない。


      32平方メートルのゆったりとしたルームで

      窓を閉めると自動温度調節のエア・コンディションが入る。


      ちょっとアフリカ風な感じで

      アフリカ・フリークの友人は大喜び。

      外の湖を見ては

      ワニがいるとか

      カバが水浴びしているとか

      過去の妄想に浸りまくりだったらしい(笑)


      いや、ここ、ブルゲンラントですから

      カバもワニもチータもライオンもいません(爆笑)


      ホテルのレジャー・プログラムとして

      「サファリ」というのもあって

      友人は最初行く気満々だったみたいだが


      ここのサファリは主にバード・ウォッチング。

      1日半の休暇でバタバタするのもイヤだし

      ワニもカバもいないので

      ともかく、ひたすらサウナと温水プールに浸かりまくり。


      友人はプールのデッキ・チェアで

      アフリカの夢を見ながら爆睡。


      驚いた事に

      火曜日から水曜日という

      週のど真ん中なのに

      テルメもホテルも、ほとんど満杯。


      値段設定も(田舎にしては)かなり上だし

      週末でもないのに

      オーストリア(とその周辺国?)って

      こんなに金持ちが多いんかいっ??(ちょっとショック)


      高いホテルだけに

      従業員の教育は行き届いていて

      丁寧で親切なのは良いのだが

      アジア人なんか滅多にいないので

      どこに行っても名前で呼びかけられるのは

      くすぐったいやら恥ずかしいやら。


      チェック・アウトの時には

      お土産として、パンをくれて

      バスタオルやバスローブも貸与なので

      自宅に帰っても大量の洗濯をする必要もない。


      ・・・やっぱり、それなりのカネを出すと違うんだなぁ


      高いモノはやっぱり良い、という

      当たり前の事を再発見してしまった私に

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      休暇明けでオフィスに来てみれば

      また戦場という

      嬉しいような恨めしいような(笑)

      仕事があるのは有り難い事だ(無理矢理納得)



      ベルリン・フィル + ラトル(リハーサル)

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        Grosses Festspielhaus Salzburg 2013年8月26日 10時〜12時30分


        Berliner Philharmoniker

        指揮 Sir Simon Rattle

        ソプラノ Barbara Hannigan


        Arnold Schönberg

         Verklärte Nacht op. 4 - Fassung für Streichorchester

        Igor Strawinsky

         Le Sacre du printemps (Fassung 1947)

        Alban Berg

         Drei Bruchstücke für Gesang und Orchester aus Wozzeck op. 7


        Generalprobe


        コンサートそのものは、夕方の8時からだが

        そんな高いコンサート行けません(汗)


        という事で、ゲネプロに潜り込むワタシ。


        昨年のルトワフスキーの時は通しで演奏してくれず

        欲求不満でラトルのバカとか言いつつザルツブルクから帰ったのだが


        わっはっはっはっは

        今年は大収穫!!!!

        ラトルさま、ありがとう(コロッと態度を変える)


        シェーンベルクの「浄夜」は滅多に演奏されない曲だが

        大編成弦楽器の群れが眩しい。

        通しでまず演奏してくれたけれど


        ああ、何て力強く鳴る弦の群れ・・・

        もちろん、ピアニッシモの美しさは言う事がない。


        通しで演奏してお終いかと思ったら

        後ろの方から気になる部分にラトルのダメオシが始まって

        うわ〜、いくつかのフレーズがまた聴ける。

        しかも、やっぱりダメオシした後と、前の演奏が違うぞ。


        なんと、「浄夜」だけで、たっぷり1時間。

        好きな曲だし、だいたい頭の中にフレーズ入ってるから

        もう、ウハウハ状態である。


        実はその前に、オフィスのバタバタもあったのだが

        (休暇ですよ、ワタクシは!

         で、朝5時に起きてザルツブルクに言って

         朝9時到着までに個人メールに何もなかったので

         ホッとしていたら、9時過ぎたら緊急メールの山。

         10時のプローベに間に合わないかと焦ったし

         オフィスの同僚にも連絡を取ったら、今度はオフィスでバタバタで

         ああ、もう1日くらいほっておいてよ、と思わないでもなかった。

         以上、愚痴でした、すみません)

        仕事の事に多少気を取られていたけれど

        あの輝くような力強い弦のアンサンブルに惚れ惚れ。


        休憩挟んで、その後の「春の祭典」

        これも通しで一回演奏。うほうほうほ、わっはっは。

        最初のファゴットのソロから、もう夢中になってしまう。


        巧いよ、やっぱりベルリン・フィルって。

        ほとんどスポーツ感覚だが

        こういう曲をやらせたら無敵だわ。


        この間の12人のチェリストたちの顔もチラチラ見えるし。

        (オフィスのゴタゴタのせいで、大急ぎでクロークに荷物を預けたので

         オペラ・グラスを荷物の中に忘れたのは非常に痛かったが・・・)


        で、この「春の祭典」にもラトルのダメオシが入る。

        で、これがまた面白いのだ。

        そうか、ラトルって、そういう解釈か・・・というのが

        よくわかる

        (ってエラそうに・・・シロウトですからわかりません(自爆))


        最後はソプラノとヴォツェック。

        これも良いなぁ、巧いなぁ・・・

        何かこう、男性的で完璧で高性能オーケストラの演奏って

        しっとり感というよりは

        スッキリというか、聴いていて、スカッと爽やかで

        あんまり情緒とかいうものは感じないのだが

        ともかく、気持ちが良い。


        睡眠不足何のその。

        いや、途中で瞬間・瞬間の意識の混濁はあったけれど

        (着いてからコーヒー飲む時間もなかったんだもん)

        ザルツブルクの大祝祭劇場のホールは

        音響があまり良くない・・・というより

        残響が少ないので

        その意味では、力のある大規模オーケストラが

        どんなに大きな音を出してもビクともしない。


        楽友協会で同じ演奏したら耳が痛くなりそうだが(笑)


        う〜ん、今日の夜のコンサートに行ける人は幸せだ。

        でも、一足先に、聴けちゃったワタクシも、とても幸せだ。


        何故か途中で席を立って帰っちゃう人も結構いたけれど

        (別に現代音楽というワケでもないと思うんだけどなぁ)

        たっぷり2時間30分(途中の休憩含む)

        ベルリン・フィルの男性的な音響を楽しませてもらいました。


        役得とは言え、こういうチャンスをいただけるのは

        とても有り難い。


        ザルツブルクでは、この後、知り合いと会って

        お喋りしまくって、その後、ウィーンに帰って

        また知り合いと会ってお喋りしまくって


        明日は朝早いのだが

        (ちなみに明日・明後日も休暇です、音楽と関係ないけど)

        睡眠不足は何とかしよう・・・・


        寝不足で舞い上がっていて

        ヘンな事を書いたかもしれない私に

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        ロンドン・シンフォニー + オロスコ・エストラーダ

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          Schloss Grafenegg Auditorium 2013年8月25日 19時30分〜21時50分


          London Symphony Orchestra

          ピアノ Khatia Buniatishvili

          指揮 Andrés Orozco-Estrada


          Bedřich Smetana (1824-1884)

           Ouvertüre zur Oper "Die verkaufte Braut" (1866)

          Frédéric Chopin (1810-1849)

           Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 f-moll, op. 21 (1829-30)

          Antonín Dvořák (1841-1904)

           Symphonie Nr. 7 d-moll op. 70 (1884-85)


          朝から雨模様で気温は18℃。

          午後にチェックしたら、やっぱりホールでのコンサート。

          わ〜い、やった。


          色々あってオフィスに行って仕事していたら

          ランチもディナーも食べる時間がなくなってしまい

          まぁ、着いたらサンドイッチでも・・・と

          混み合っているけれど

          何とか、ハムとチーズのカナッペを食してから


          うっ、もしかしてヤバイかも。


          疲れているから、食事の後は寝てしまう事が多いのに

          コンサートの直前に食べちゃったよ・・・(汗)


          しかも、今日は平土間の19列目の席。

          (もともとのチケットが高いのである)


          でも上は空間が空いているし

          コンサート開始前の雑音の聴こえ方から言えば

          そう音響は悪くない筈。


          「売られた花嫁」序曲。

          すっ飛ばしのリズム感溢れた演奏。


          昨日の NHK 交響楽団の音が、実に均一で

          歩くと滑りそうなピカピカに磨かれた木の床だとすると


          ロンドン・シンフォニーの音は

          異質な音同士が混じり合って揺れのあるハーモニーの

          絨毯が敷かれた床のような音がする。


          (ヘンな例えですみません)


          ショパンのピアノ協奏曲2番なんて

          きっと、どこかで聴いた事あるから知ってるだろう、と

          タカをくくっていたら・・・いかん、頭の中に入っていない(汗)


          ピアニストのカティア・ブニアテシヴィリは

          探してみたら、今まで2回、コンサートでお目にかかっていて

          今回は3回目。


          相変わらず背中丸出しの、マーメード・ドレスだが

          スタイル良くて美人だと似合うなぁ・・・


          ピアニストだから腕の筋肉とか、けっこう付いてるけど

          (何処を見てる!?)

          以前よりメークがナチュラルになって

          イヤミのない美人になった。


          身体を揺らし

          ショート・カットの髪の毛を揺らしというスタイルはそのままだが

          モーツァルトじゃなくて

          ショパンなら、合ってるから全然気にならない。


          ・・・と思って聴いていたら

          まさかの寝落ち・・・・(しまった!!!)

          やっぱり、コンサート前にサンドイッチ2つも食べたのがいけなかった(汗)


          いや〜、あれだけ美人で、背中丸出しのドレスで

          しかも身体揺らして、髪の毛が美しく揺れて

          そりゃ、オジサンはメロメロになるだろう(たぶん)


          アンコールが、何だあれ、スクリャービンあたりか?

          ともかく大超絶技巧のとんでもない曲で


          私、このピアニストで

          プロコフィエフのピアノ協奏曲を聴いてみたい!!!

          (できれば3番希望・・・好みです)


          後半はドボルジャークの交響曲7番。

          寝るなよ〜、寝るなよ〜と呪文をかけて集中する。


          平土間の席は舞台が上の方になるので

          プレイヤーも下から見上げる形になって

          いつも天井桟敷から聴いているのと全然違うし


          音響は悪くないと思うのだが

          音の聴こえ方が違う。


          演奏が元気・・・というより

          パッションあり過ぎで、元気あり過ぎで

          叩き付けるような音が続いて

          何か、ものすごく荒く聴こえて来る(涙)


          エネルギッシュで情熱的で荒っぽくて

          それはそれで、エストラーダの解釈だろうから

          個人の好みの問題だし

          いつも聴いている席での鑑賞じゃないから

          私の聴こえ方もヘンなんだろうけど


          LSO にしては、田舎くさいというか泥臭いというか

          いや、それがドボルジャークの7番の魅力・・・という見方もあるか。


          昨日と同じ一番安いギャラリーの脇で聴いていたら

          感激していたのかもしれないが(悩)


          何か、ちょっと不満だなぁ

          席が悪かったのか

          (値段の高い席が必ずしも音響が良いとは限らないのだ)

          私がドボルジャークの7番に対して抱いているイメージと

          かなり違ったからなのか

          乱暴な演奏だった、という印象しか残らず

          せっかく室内ホールだったのに

          何だか残念な感じがする。


          疲れているせいかもしれないし

          ここ数週間治らない夏風邪のせいかもしれない。

          (低弦が聴こえ難かったのもある)

          あくまでも個人の感想記なので

          あんまり感激せずに、う〜ん、とか唸っていても

          読んでいる方は、あまり気にしないようにお願いします。


          明日は朝5時に起きて

          休暇取って遊びに行く予定の私に

          どうぞ1クリックをお恵み下さい。



          ついこの間まで40℃近かったというのに

          今はもう寒いくらいで

          雨降ると暗くて陰鬱で・・・ああ、また冬がやってくる・・・



          NHK交響楽団 + シャルル・デュトワ

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            Schloss Grafenegg Auditorium 2013年8月24日 19時30分〜22時


            NHK交響楽団

            指揮 Charles Dutoit

            バイオリン Vadim Repin


            Carl Maria von Weber (1786-1826)

             Ouvertüre zur Oper "Euryanthe" (1823)

            Eduardo Lalo (1823-1892)

             Symphonie espagnole für Violine und Orchester op. 21 (1874)

            Hector Berlioz (1803-1869)

             Symphonie fantastique. Episode de la vie d'un artiste, op 13 (1830)


            日本が世界に誇るNHK交響楽団のヨーロッパ公演。

            グラフェネックを皮切りに

            ザルツブルク音楽祭、ドイツのヴィースバーデン、南チロルのメラーノ。


            本日のウィーンの天気は曇り時々雨。

            日中の気温は18℃。

            グラフェネックのサイトには、午後早々に

            「本日のコンサートは野外音楽堂ではなく室内です」との告知。


            わ〜〜〜〜い、やっとマトモなコンサート・ホールで

            オーケストラが聴ける!!!


            ウエーバーの「オイリアンテ序曲」

            ホールのせいか、オーケストラのせいか(笑)

            何て明るい、清潔感溢れる音響。

            一糸乱れぬとは、正にこの事。


            ラロのバイオリン協奏曲は

            滅多にコンサートでは演奏されない。

            よって、私も出だししか聴いた事がない(爆)

            レーピンのバイオリンは技術的に完璧で

            かなり強く激しい音がする。


            ワタクシ的に楽しみにしていたのが

            後半の幻想交響曲。


            うわ〜〜〜〜っ!

            このオーケストラ、むちゃ巧い。

            ウエーバーの時もそうだったけれど

            スキが全くなくて、マジメ。


            そのマジメなオーケストラに

            あまりにマジメな指揮者が来てしまうと

            色気もなにもない演奏になってしまうのだが


            デュトワ、良いじゃん!

            イヤミにならない程度の細かいニュアンスの付け方が絶妙。


            マジメな音はするし、遊びはあまりないのだけれど

            今一歩間違えたら下品になりそうなギリギリのところ

            泣き節まで行く直前の理性的なガケップチでの音作りに

            優秀なオーケストラが

            全員、マジメな顔をして食らいついて行くところに好感。


            弾いていないメンバーが非常に眠そうで

            一部下向いて寝ているメンバーもいたみたい(に見えた)


            知り合いから聞いたところでは

            今回、NHK交響楽団はリンツに宿泊しているらしい。


            う〜ん、それはまた・・・(絶句)

            確かにザルツブルク音楽祭開催中のザルツブルクのホテルは

            値段も高いし、部屋も確保できないけれど


            グラフェネックとザルツブルクの中間というところで

            リンツを宿泊地に選んだというのも

            このシーズン、確かにリンツのホテルはむちゃくちゃ安いだろうが

            グラフェネックからも、ザルツブルクからも

            バスで片道約1時間30分。


            時差ボケもあるだろうし

            みんな疲れているに違いない(勝手に納得)


            が、疲れていてもさすがにプロ。


            すごく眠そうだったコールアングレのお兄ちゃん

            (その後、オーボエ持ち替え)

            すごく機嫌の悪そうな表情していて

            なんか、生意気そうな奴、と思ったけれど(すみません)


            あんな見事なコールアングレのソロ

            ヨーロッパのオーケストラだって、滅多に聴けません!!!(断言)


            オーボエ首席のソロも素晴らしい音色

            フルートのメガネのお兄ちゃんのソロも

            速いパッセージを澄んだ音で聴かせてくれたし

            神経に触らないのに、ちゃんとバランス取って

            鋭く聴こえて来たピッコロのオジサンにも

            その後ろで、哀愁に満ちたクラリネットの音を堪能させてくれた

            若いお兄さんにも


            私、惚れました(こらっ!)


            弦のアンサンブルの緻密さ

            低弦のピチカートの力強さ


            で、最後の楽章の、ドロドロした怖さは

            ああ、やっぱり指揮者のデュトワって むちゃ ヘンタイ 凄い。


            有り難い事にホールでの演奏だったので

            気になる雑音もなく

            特に、断頭台への行進からワルプルギスの夜の部分の見事さには脱帽。


            アンコールは何と

            ビゼーの「アルルの女」


            わ〜っはっはっは。

            何てポピュラーな曲を持ってくるの。


            というより、我々は学校で必ずこれ聴かされるけれど

            オーストリアでは、滅多に演奏しないし

            ほとんどの人は知らないと思うぞ(笑)


            私は、国立オペラ座のバレエで

            何回も何回も何回も、このアルルの女を観たので

            ついつい聴くと、バレエのシーンが(キリルのソロ!)思い浮かぶだのが


            あの時に演奏していた

            ウィーン国立歌劇場管弦楽団(ウィーン・フィル)より

            演奏としては上だったかも・・・

            (一方はバレエ音楽としての演奏だから

             比べる方が間違ってるが(爆))


            いや、NHK交響楽団、巧いぞ!!!

            他のヨーロッパのいわゆる一流オーケストラと比べても

            全然遜色がないどころか

            一部の有名オーケストラより、巧いと思う(断言)


            確かにグラフェネックの音楽祭

            これから、ロンドン・シンフォニーとか

            ピッツバーク管弦楽団にホーネック

            マリインスキー管弦楽団とゲルギエフ

            ウィーン・フィルとマゼールでワーグナー・プログラム

            ロイヤル・コンセルトヘボーはガッティとマーラーの9番

            フィルハーモニア・オーケストラにサロネン

            ミュンヒェン・フィルとビシュコフという

            豪華ラインナップが揃っているから

            (全部は行きませんので悪しからず!)

            その中に、あまり知られていない NHK交響楽団が出て来ても

            どこのアジアのオーケストラ?くらいの認識なのかもしれない(涙)


            我らが日本のオーケストラ

            こんなに優秀なのに、世界に知られていないのは

            偏に、海外演奏旅行をしないからだ!!!(怒)


            明日はザルツブルクで

            たぶん、昼にリハーサルして

            夜にコンサートで

            その後、またバスで2時間近くをリンツに戻るという

            ハード・スケジュールだけれど

            ザルツブルク音楽祭に来る聴衆を

            ノック・アウトして来てクダサイ!!!!


            久し振りに愛国心に燃えてしまったけれど

            日本人だの何だのと言う前に

            完璧な、極彩色の豪華絢爛なオーケストラの響きを

            鳥の泣き声も

            コオロギの合唱もなしで楽しめたので

            とっても満足で感激している私に


            とっても久し振りな1クリックをお恵み下さい。



            でも何だかオーケストラに

            女性の数が非常に少ないような気がしたのは

            私の気のせいかなぁ?


            ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 + デュトワ

            0

              Schloss Grafenegg Wolkenturm 2013年8月18日 19時30分〜22時


              Royal Philharmonic Orchestra

              ピアノ Rudolf Buchbinder

              指揮 Charles Dutoit


              Jean Sibelius (1865-1957)

               Karelia-Suite op. 11 (1893)

              Eduvard Grieg (1843-1907)

               Konzert für Klavier und Orchester a-moll op. 16 (1868)

              Béla Bartók (1881-1945)

               Der wunderbare Mandarin, Konzertsuite op. 19 (1818-19/1923/1928)

              Maurice Ravel (1875-1937)

               Daphnis et Chloé Suite Nr. 2 (1907-1912)


              ロンドンの女王様のオーケストラ

              ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の客演。

              (サイトを見たら、本当にこれだけのために海を渡ってる!)


              フェスティバルの主、ルドルフ・ブッフビンダーのピアノ。

              指揮のシャルル・デュトワは

              そのまま残って、来週の NHK 交響楽団の指揮もする。


              重い腰を上げて、会社に行って

              プレリュードと楽曲解説はカットして仕事。


              本コンサートに走る間に

              ラジオの交通情報で

              グラフェネックに行く前の道路で

              積み荷が崩れて大渋滞・・・というニュース。


              慌ててトゥルンで高速道路を降りたのは良いのだが


              トゥルンから、どう行けばグラフェネックに行くの?

              いや、少なくともトゥルンからクレムスの別道路を把握していれば良いが

              どこにも表示がないし(汗)


              え〜い、交通情報では、脇を通している、という事だったから

              また戻って、そのまま行っちゃえ!!!


              ・・・とグラフェネック方向に走っていって

              どこで渋滞にひっかかるか、ドキドキ。


              あ?


              ららら、積み荷崩れて大渋滞って

              反対側の道路でしたか?!!!


              ・・・というワケで、渋滞もなくスムーズにグラフェネックに到着。

              トゥルンで降りた分の20キロくらいのドライブは何だったんだ?!(後悔)


              お腹空いたので、ソーセージとか食して

              (すごい人で席取るのが大変だった)

              19時30分のコンサートへ。


              プログラムはフィンランドにノルウェー

              ハンガリーにフランスという

              エキゾチックな構成(笑) どういう主旨?(笑)


              チケット見て自分で驚いたのだが

              何故か45ユーロもする席を買っている。

              (いや、オーケストラ一つ、これだけのために移動しているのだから

               コストがかかっているのも、よくわかるが・・・)


              考えてみれば

              土・日のチケット、雨天の時に席のあるチケットで

              一番安いのを全部、と言ったら

              チクルスでは一番安いチケットはない、と回答が来て


               なら、チクルスで買えるなかで一番安いカテゴリー

               ただし、雨天の場合のホールのサークル席は不可

               野外音楽堂の場合は、脇の前の方の席は不可


                  ・・・うるさい客ですみません(汗)


              そんなに高いのに、舞台の正面ではなく、結構斜めだったので

              ちょっと驚いたが

              いや、割に音は悪くないし

              ブフビンダーの手元も見えるぞ、うっふっふ。


              残響のない野外の会場だが

              このオーケストラ、かなりマジメな音がする。


              アンサンブルが揃っているのだ。

              一糸乱れず、全員、完全に揃って

              スキがない見事な演奏。


              カレリア組曲で見せたアンサンブルの良さは

              グリークのピアノ協奏曲でも健在。


              ピアニストのブフビンダーは

              この音楽祭の総監督だし

              ソリストが出ると、自分で花束持って舞台に上がっちゃうし

              時々、グラフェネック城の庭を

              ジーンズで歩いていると

              どう見ても、そこらへんの普通のオジサンにしか見えないが


              いつ弾いても、どこで弾いても

              音楽的にブレがなくて、テクニック完璧。

              もう、安心して聴いていられるので、むちゃ楽しい。


              機嫌が良かったのか

              アンコールにショパンの曲(題名は忘れた、すみません)


              しかしこのオーケストラの実力が発揮されたのは

              後半のプログラムである。


              中国の不思議な役人って

              コンサートに来た何人が内容を知っているのかはわからないが


              とんでもない話だし

              エロっぽい話だし

              残酷な話だし


              オーケストラの演奏、スゴイ。

              変拍子にピッタリ付けて、本当に乱れがなくて

              ソロも巧い(クラリネットと金管!!!)


              まぁ、この曲を演奏するオーケストラって

              こぞって優秀なんだけど。

              アンサンブル完璧なくせに

              ちょっとゾッとするような表現と音の色を見せたのは

              デュトワの手腕か。

              だったら、たいしたものだ。


              ダフニスとクロエは、言う事なし(絶賛)

              野外音楽堂のコンディションを完全に把握した指揮者が

              ホールの中とは違う音響を、わざわざ作ったとしか思えない出来あがり。


              野外であの最初の夜明けを

              ピアニッシモ全開でやられたら聴こえないなぁ、と思っていたら

              全体を大きめの音でしっかり鳴らして

              木管の鳥のさえずりも

              コオロギの合唱に対抗して


              木管の勝ち(笑)


              かと言って、大音響だから大味かと言うと

              ちゃんと、その中でも音の色彩がしっかり出ていて吃驚。


              オーケストラ聴いたぞ〜という大満足感たっぷり。


              これで金・土・日と3日間続けてのグラフェネック通い。

              片道約66キロ。往復3日間約400キロ。

              ガソリン入れに行ったら、10リットルで15ユーロ。


              ・・・これからはバスを使おうか、と

              本気で考えている私に

              (ウィーンからの往復バスは会員割引だと11ユーロしないのである)

              どうぞ1クリックをお恵み下さい。




              ベルリン・フィルの12人のチェリストたち

              0

                Schloss Grafenegg Wolkenturm 2013年8月17日 19時30分〜21時40分


                Die 12 Cellisten der Berliner Philharmoniker

                 Ludwig Quandt

                 Mikolaus Römisch

                 Dietmar Schwalke

                 Richard Duven

                 Christoph Igelbrink

                 Olaf Maninger

                 Martin Menking

                 Knut Weber

                 Rachel Helleur

                 David Riniker

                 Stephan Koncz

                 Solène Kermarrec


                Henry Purcell (1659-1695)

                 Suite (Arrangement : Brett Dean)

                Boris Blacher (1903-1975)

                 Blues, Espagnola und Rumba philharmonica

                Brett Dean (*1961)

                 Twelve angry men für zwölf Violloncelli (1996)

                Maurice Ravel (1875-1937)

                 Pavane pour une infante défunte (Bearbeitung : Wilhelm Kaiser-Lindemann)

                Vincent Scott (1874-1952)

                 Sous les ponts de Paris (Bearbeitung : Wilhelm Kaiser-Lindemann)

                Henri Bourtayre (1915-2009)

                 Fleur de Paris (Bearbeitung : Ludwig Quandt)

                Hubert Giraud (*1920)

                 Sous le ciel de Paris (Bearbeitung : Wilhelm Kaiser-Lindemann)

                Wilhelm Kaiser-Lindemann (1940-2010)

                 Die 12 in Bossa-nova, Variações brasileiras op. 36

                Burt Bachrach (*1928)

                 South American Gateway (Bearbeitung : Valter Despalj)

                Glenn Miller (1904-1944)

                 Moonlight Serenade (Bearbeitung : Wilhelm Kaiser-Lindemann)

                Juan Tizol (1900-1984)/Duke Ellington (1899-1974)

                 Caravan (Bearbeitung : Wilhelm Kaiser-Lindemann)


                色々ワケありで、本当は行けなかった筈のコンサートだが

                直前になってラッキーにも行ける事になった。


                だいたい、昨年11月、会員発売の開始と同時に


                 土曜日と日曜日の分のチケット

                 全部、一番安いホールに入れるカテゴリーのを下さい


                という、むちゃくちゃな買い方をしていたので

                プログラムなんて見ちゃいないのである(爆)


                蓋を開けたら

                ベルリン・フィルの12人のチェリストたち????


                え? チェロだけ???

                (ご存知の通り、私はオーケストラが好きなので

                 室内楽は滅多に行かないのだ)


                行ってみて、最初の

                「青少年のための管弦楽入門」のメロディを聴いたら


                あら、納得(単純)


                チェロという楽器は面白い。

                バイオリンに似た高音から

                通奏低音のような低い音まで

                実に音域が広い。


                12人で上から下まで演奏すると

                弦楽4パートをほとんどカバーしてしまうのだ。


                しかも、その次のボリス・ブラッハーの曲に至っては


                チェロを叩いて打楽器にしちゃうわ

                ギターのごとく掻き鳴らすわ


                うわ、これ、面白い!!!

                (この曲は委嘱作品だそうだが

                 本当に面白いのである)


                その次の曲は

                コンポーザー・イン・レジデンスの

                オーストラリアの作曲家 Brett Dean の作品で

                「12人の怒れる男」

                オーストリア初演。


                まぁ、メンバー2人女性なので

                10人の男と2人の女だが(笑)

                マイクを持ったメンバーが


                一番良い人は僕で

                最後まで意見を変えない嫌な奴は

                僕たちの同僚のナントカ氏です

                (ここでその人がボウを振って「僕だよ」と知らせる)

                もちろん、彼は本当はとっても良い人です


                解説の通り

                喧々諤々の議論から始まって

                それぞれが意見を言い合ってという

                何か、本当にチェロが喋っているみたいな曲。

                う〜ん、こういう楽器の使い方もあったか・・・


                後半はラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」から始まって

                シャンソンがカッコいい。

                特に、途中で手回しオルガンの調子っぱずれなフレーズのところでは

                1人が立ち上がって

                これ、手回しオルガンですよ〜という演技に爆笑。


                あの調子っぱずれだって

                微妙なずらし方がむちゃ巧くて、いや、ホントに見事。


                ドイツ人の作曲したボサノバの後

                (解説に大笑い)

                アメリカ音楽をやって(何とムーンライト・セレナーデまで!)

                アンコールにはピアソラまで出て来るというサービス。


                参ったなぁ。

                まさかチェロという楽器のアンサンブルだけで

                あれだけの多彩な音色と

                ポピュラーからバロック、印象派からタンゴやボサノバまでやるとは。

                確かにチェロを叩くと打楽器になるし(違!)


                考えれば、チェロだから出来る芸当かもしらん。


                12人のバイオリニストたち

                ・・・・って結成して1時間で物別れに終わりそうだし


                12人のびよりすと・・・ (沈黙)


                12人のコントラバシストっていうのはアリかも。

                もっともレパートリーはジャズばかり、という感じだが(笑)


                残響のない野外ホールだったけれど

                とても楽しめるコンサート構成。


                知らなかったけれど、このグループ、実は有名で

                Youtube で探索すると山ほどクリップが出てくる。

                (ドキュメンタリーがあったのだが

                 何と、ドイツ語にフランス語が被さってる!(涙)

                 ドイツ語版ないかと探したけれど、出て来ない(号泣))


                期待しなかっただけに

                思いがけない嬉しさで一杯になった私に

                どうぞ1クリックをお恵み下さい。




                ・・・でも実は日和ってしまって

                今日、会社に行かなかったのだ(冷汗)

                明日は行かないと、月曜日に地獄が待っている・・・


                トーンキュンストラー + オロスコ・エストラーダ

                0

                  Schloss Grafenegg Wolkenturm 2013年8月16日 19時30分〜22時10分


                  Tonkünstler Orchester Niederösterreich

                  メゾソプラノ Elisabeth Kulman

                  合唱団 Damen des Wiener Singvereins

                  児童合唱団 Wiener Sängerknaben

                  指揮 Andrés Orozco-Estrada


                  Brett Dean (*1961)

                   "Amphitheatre" Szene für Orchester (2000)

                  Gustav Mahler (1860-1911)

                   Symphonie Nr. 3 d-moll


                  金曜日なので、もともと買っていなかったコンサートだが

                  日が近づくにつれ、やっぱり、どうしても行きたくなった。


                  高いチケットと

                  雨が降った時には席のない安いチケットしかなくて

                  悩んだ末に20ユーロの、雨天席なしチケットを購入。

                  (意気地なし・・・・じゃなくて、財産なし(笑))


                  19時30分開演で

                  私の運転技術だと、1時間ちょっと見ておかないとヤバイと思いつつ

                  朝からバタバタして仕事が全然片付かず

                  最後は開き直って、いい、週末に会社に来る!と決心して

                  オフィスを出たのが18時30分。

                  間に合わなかったら、最初の現代曲はカットしよう(こらこら!)


                  案の定、最初に道を間違えて冷汗かいたが

                  道路が空いていて

                  グーグル・マップで48分とか出ていたのに

                  40分弱で到着(あれ?)

                    ええ、多少は速度制限違反とかしてますけど(汗)


                  最初の曲は、今年の Composer in Residence に選ばれた

                  オーストラリア人(オーストリアではない)作曲家の曲。

                  大編成オーケストラで、10分ほどの曲だが

                  ちょっと音の色があって、リゲティっぽくて面白い。


                  もっとも、こういう曲は観客にはウケない(笑)


                  そのままマーラーの交響曲3番の第一楽章に突入。

                  ううう・・・という事は、このまま続きで

                  あの1時間半の大曲を演奏するのか・・・・


                  久し振りのトーンキュンストラーとオロスコ・エストラーダ。

                  エストラーダの指揮は相変わらず元気が良い。


                  大編成トーンキュンストラーは


                  ちょっと沈黙・・・(すみません)


                  何か、金管が荒いんですけど。

                  ホルンはミスなしで吹いているけれど

                  他の金管も含めて、アンサンブルが時々、あれ?という時がある。


                  それに、いくら大編成とは言っても

                  マーラー自身も

                  まさか、自分の大編成のオーケストラが


                  野外音楽堂


                  で演奏されるなんて、思ってもいなかっただろう。


                  何せ残響ほとんどないですし・・・

                  よって、普段ホールで聴いているような柔らかさがなくなって

                  何だか、ブチブチの千切れ千切れした断片に聴こえてくる(涙)


                  多少荒いとは言え、元気の良さでじゃじゃじゃ〜んと

                  第一楽章が終わったとたん

                  嵐のような拍手にブラボー・コール。


                  こらこらこらこらっ!!!(汗)


                  あれ? 指揮者がお辞儀してるし

                  オーケストラが立ち上がってるし???


                  ついでに会場の照明も明るくなって

                  あ?これ、第一楽章の後、休憩????


                  クラシック音楽を聴いていない聴衆が

                  楽章ごとに拍手するのを見越しての荒技か???


                  と思ったのだが

                  後でプログラム見たら

                  ちゃんと、マーラーの3番の第一楽章の後に

                  休憩と書いてあった(笑)


                  ・・・しかし、すごい事するな、このオーケストラ(笑)


                  まぁ、年配の観客が多いコンサートで

                  マーラーの3番を通しで演奏するのも

                  その後のトイレが異様に混むだろうしね(わっはっは)


                  後半は、合唱団が入って

                  ウィーン少年合唱団も加わって

                  エリザベート・クルマンも登場。


                  第2楽章の終わった後

                  チラッと拍手が入りそうになったが

                  (下の方の高い席から(笑)ははは、招待席だな)

                  全体に広がる事はなく

                  その後は、ほとんどアタッカだった。


                  しかし、後ろの年配の女性客2人

                  演奏中、ずっと喋っていて、ものすごく気になるぞ(怒)


                  鳥の泣き声とか、外からのオートバイの音とか

                  後半になれば、コオロギの愛の歌がすごい音量で響く。

                  まぁ、野外音楽堂ですし・・・


                  第3楽章のノリが結構良くて

                  だんだん、テンポに乗ってくる。

                  ああいう、ウィーン民謡みたいなメロディって

                  ウィーンらしいオーケストラが演奏すると

                  もう、身体の中に染み付いているとしか思えない。


                  クルマンのメゾ・ソプラノが入る。

                  声量はある人なのだが

                  最初が


                   オーメン

                   オーメン


                  としか聴こえて来ないっ!!!

                  最後の「シュ」まで、ちゃんと発音してくれ〜(涙)


                  まぁ、ここら辺の暗さというか深さはあんまり(以下省略)


                  コーラス大活躍のクリスマス・ソングの後

                  アタッカで入った最終楽章のアダージョ。


                  おおおおっ、弦のアンサンブル、なかなか良いではないか。

                  何か、みんな異様に張り切ってる。

                  (管ばっかり目立ったけれど

                   ここは、ウチのセクションの聴かせどころよ!という感じ)


                  トロンボーン・セクションはソロもアンサンブルも良かったし

                  舞台裏からのホルンのソロは、実に素晴らしかったが

                  言わせてもらえば、ちょっとガッカリのトランペット・セクション。


                  マーラーって、すごく良い時になると

                  トランペットが鳴り響くので

                  その時に、あのアンサンブルではちょっと、ううう。

                  シロウトがエラそうにすみません。でもちょっと不満。


                  そういう小さいところでの不満はあったけれど

                  20分以上かけて

                  しつこく、しつこく、しつこく盛り上がるアダージョでは


                  会場 シーン


                  その前まで、小声でずっと喋っていた女性たちも

                  声一つ出さず、圧倒されていた(のか寝ていたのか、どちらか)


                  超一流の演奏とは言わないし(すみません)

                  第一、野外の演奏会場で

                  クラシック音楽を演奏する事自体がヘンなのであって


                  その意味では、大ホールだったら、どんなに良かったかとは思ったけれど

                  やっぱり最後のアダージョ、良いです(断言)

                  ティンパニ2人の最後の連打が

                  まぁ、カッコいいというか、男前というか(1人は女性だけど)


                  あの音響の悪さにしては、厚みのある弦の音の重なりも

                  トロンボーンのずしんと響く音も

                  ホルンの(まぁ、ちょっとミスありだけど)アンサンブルも

                  極限まで息を長くしたフルートのソロも良かったし

                  トランペットはちょっと置いておいて

                  あのアダージョ、やっぱりステキ。


                  どうせ俗物です。だから?!(あ、開き直った)


                  観客もシーンとしていたし

                  終わった後の拍手のタイミングが少し早過ぎたとは言え

                  今日のコンサートで、マーラーに目覚めた人って

                  かなり居るんじゃないかなぁ。


                  サマー・フェスティバルのオープニング・コンサートで

                  低地オーストリア州の政治家やら経済人やらが

                  たぶん、どっさり招待客で来ていたと思うのだが


                  そういう普段クラシックを聴かない人のうち

                  まぁ、20%くらいは目覚めたのではないかと

                  確信させるコンサートだった。


                  席は舞台からは離れていたけれど

                  比較的正面に近いところだったし

                  あの出演者の人数で20ユーロはお買い得ではあった(こらっ)

                  と、予定外の支出を正当化する私に

                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  こちらは気温下がって

                  コンサートの終わりの方では16℃くらいまでダウン。

                  もちろん、ダウン・ジャケットも毛布も大活躍(笑)


                  ネタのない時の過去ネタ大会 その (1)

                  0
                    今週は本当に仕事が
                    戦場のメリー・クリスマス 

                    戦場のお盆シーズン

                    ガイドが足りないとか
                    チケットがないとか(ウチのミスではございません(断言))
                    1部屋増えるとか減るとか

                    まぁ、色々とある上に
                    イム・プルス・タンツは終わったし
                    グラフェネックのサマー・フェスティバルまで
                    ナイト・ライフが全くなくて
                    たぶん、毎日、残業続き(涙)

                    でも昨年みたいに
                    オフィスで数回、徹夜しちゃったわ、という事態は
                    何とか避けられそうなので有り難い。

                    今まで、生意気ネタで

                    どうやってオーストリアで就職したかとか
                    どうやったら国際結婚が出来るかとか
                    ウィーンで車の免許を取る時の大騒ぎとか

                    この時期、色々と書いては来たのだが
                    それも、もうネタがない(汗)

                    で、生意気ネタで非公開だったり
                    照れてしまって、後で削除した記事を見ていたら
                    自分でも大笑いできてしまったので

                    読者の反感を買うのを承知で

                    過去の反感ネタ、ここで大公開!!!
                    (いったい何をやりだしているのだ、ワタシは)

                    まずは、自慢を大量に含んでいる
                    2011年の9月の記事
                    (2年も前の事なので、もう時効だよね?
                     当時、自分の娘を監禁していた男性のニュースがあったので
                     それも取り上げているけれど)

                    ここ

                    いやいや、あのあの

                    はっはっは・・・・

                    あっ、はっぱがトチ狂った、かわいそうに・・・という
                    同情の1クリックをお忘れなくお恵み下さい(←ここだけ厚かましい((自爆))



                    夏ですから、過去の 記事 亡霊が出てきても
                    許してもらえるかな〜(甘いっ!)


                    Ismael Ivo & Grupo Biblioteca do Corpo "NO SACRE"

                    0

                      Odeon 2013年8月11日 19時〜20時20分


                      Ismael Ivo & Grupo Biblioteca Do Corpo


                      NO SACRE


                      アイデアとコンセプト Ismael Ivo

                      舞台 Marcel Kaskeline

                      照明デザイン Marco Policastro

                      音楽 Igor Stravinsky, Le Sacre du Printemps

                      Andreas Bick, Honey Scene, Insect Invation


                      イム・プルス・タンツも最終日。

                      30年前にこのフェスティバルが始まったのは

                      このイスマエル・イヴォがいたから・・・という

                      コンテンポラリー界の重鎮。


                      昨年はフランシス・ベーコンで観客の度肝を抜いた。

                      (凄かったですよ、あのフランシス・ベーコンの絵を

                       ダンスで完全に再現しちゃったんだから)


                      今回は24人のダンサーたちの公演で

                      今回が初演。

                      チケット売り切れが続いて、2回も追加公演がある。


                      いや、スゴイです。

                      何て言ったら良いのか

                      コンテンポラリー・ダンスがわかる、わからないという以前に

                      理屈抜きで、本能と感性に


                      ジンジン来る!!!


                      とか結論から言っちゃうのも

                      何だか残念

                      (ここで記事を終わらせても良いような気もするし(笑))


                      19時の開演に少し遅れて行ったら

                      (だいたいイム・プルス・タンツの公演は

                       開演時間がドア・オープンで、それから10分以上遅れて始まる)

                      オデオンの廊下で、何か凄い音量の音楽が鳴っている。


                      慌てて2階に駈け上がったら

                      ほとんどハダカのダンサーたちが

                      花びらを投げながら

                      ホールで、ガンガン踊っている。


                      そのままホールに入って、踊り続けるダンサーたち。

                      舞台を横切って、自分の席に行こうとしたとたん

                      ハンサムなハダカの男性ダンサーに手を取られて


                      ついつい踊っちゃいました(爆)


                      ・・・うわ、これ、楽しいっ(単純)


                      ホールにたぎるハダカのパワーは、かなり凄くて魅力的。

                      ちょっとワタクシも脱いで

                      そのまま中に入ってディスコ・パーティーを


                      ・・・・という、歳に似合わぬ不埒な欲望に突き動かされたのは

                      ハンサムで筋肉隆々の若い男性ダンサーの魅力(だけ)では

                      決してない(と思うが、よくわからん)


                      観客席にもハダカのまま乱入してくるし

                      ワタクシのすぐ前にもやってきて

                      手すりに飛び乗って

                      柱に抱きついて、妖しげな格好でクネクネしてる。

                      (しかも、こいつ、パンツまで脱いでるし・・・)


                      そういう事を目の前でやると

                      オバサン、興奮しちゃうんだけど(こらこらっ)


                      さて、好き勝手に踊っていたダンサーたちは

                      開演になると

                      急に静かな舞台に

                      彫像のように並び始める。


                      肉体の美

                      思いがけない部分の筋肉の動き

                      動と静の対比


                      う、う、う、美しいっ!!!


                      振付師のイスマエル・イヴォって

                      本当に肉体が好きなんだなぁ・・・

                      (ヘンな意味じゃありませんから念の為)


                      エロとか

                      神聖とか

                      男女の駆け引きとか

                      くっついたり、離れたり

                      本当に様々なストーリーが

                      純粋にダンスで語られるのだが


                      もちろん、それはすべて象徴であって

                      観る側の妄想力もそれなりに必要だが

                      ずっと花びらの舞う舞台の上で繰り広げられるダンスは

                      どの場面も

                      具体的な妄想よりも

                      もっと抽象的な部分で

                      心と身体の深いところに、グッサリと射し込んでくる。


                      現代芸術は理解できないから、と回避する人は多いけれど

                      理解できなくても、全然かまわない。

                      感性だけで純粋に鑑賞していると

                      言葉にも理性にも把握できない部分に

                      芸術が突然入り込んできて

                      言語化もできず

                      自分でも、何故感激しているのか

                      さっぱりわからないのに


                      感激しちゃうのだ。


                      かなりご年配の観客も多かったけれど

                      誰一人として途中で席を立たず

                      最後はスタンディング・オベーションになったという事実だけでも

                      作品の持つ潜在的な影響力の大きさがわかる。


                      夏休みに入った彼氏モドキが

                      先週、呆れた顔をして

                      ダンスする奴の気が知れん、と言っていたけれど


                      ダンス・・・というより

                      音楽に反応して、身体を動かすって

                      人間の最も深いところにある本能だと思いません?


                      恥を忍んで言えば

                      私は4歳だか5歳だかで

                      近くのバレエ・スクールに行かされて

                      3日ほどで返品された子供だった上


                      30歳くらいの時に思い立って

                      ウィーンのテニス・スクールに行ったら(初心者です)

                      3回目のレッスンで、トレーナーに

                      「キミはボールに対する感覚が全くのゼロなので

                       止めた方が良い。というよりテニスしても無理」

                      と言われた、という


                      恐るべき運動神経のなさ


                      ・・・・を誇る人間なのだが

                      (そんなもん、誇れないだろう(自爆))


                      それでも、やっぱり音楽に合わせて

                      身体は動くのだ。周囲は迷惑だろうが。


                      ストラヴィンスキーの「春の祭典」の音楽に合わせて

                      (最初は別の宗教曲っぽいソプラノ曲も使用。これキレイだった)

                      本能的なところに、ジンジン響く素晴らしいダンスを繰り広げてくれた

                      24人のダンサーたちと

                      イスマエル・イヴォに脱帽。


                      玉石混合のイム・プルス・タンツも

                      今年はこれにてお終い。

                      外は涼しくなったけれど

                      熱気が籠るムンムンとしたオデオンで

                      あれだけのエネルギッシュなダンスを最後に観る事ができて


                      幸せ


                      という私に

                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                      明日からランキングも

                      コンテンポラリー・ダンスを外します。


                      幸せな気分になっているのは

                      あくまでもパーフォーマンスに感動したからであって

                      若いハンサムでイキの良いハダカのお兄ちゃんを

                      たくさん見ちゃったからではありません(たぶん)


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