Musikverein Großer Saal 2013年4月30日 19時30分〜21時30分
Wiener Symphoniker
指揮 Tomáš Netopil
ピアノ Jasminka Stancul
Antonín Dvořák (1841-1904)
Karneval, Ouvertüre, op. 92
Béla Bartók (1881-1945)
Konzert für Klavier und Orcheser Nr. 3
Antonín Dvořák
Symphonie Nr. 7 d-Moll, op. 70
はっぱの妄想音楽鑑賞記にようこそ。
というワケで、本日の記事は
(たぶん)100%、ワタクシの個人的な妄想であるからして
営業妨害ではない(と予防線を張る)
チェコの指揮者 Netopil は1975年生まれで
今年38歳だが、私は初にお目にかかる。
楽友協会も、今日がデビューだろう。
出てきた指揮者を見て
突然始まる妄想・・・
この人、クリスティアン・ティーレマンにそっくり・・・
写真はご本人のサイトから拝借。
メガネかけて
しっかり燕尾服で白の蝶ネクタイで
髪の毛サラサラの坊ちゃん刈りで
時々前髪がかかるところなんかは
クリスティアン・アルミンクにも似てるかも。
外観だけで人間を判断してはいけない(はずだ)が
最初のドボルジャークのカーニバル
おおおおっ、テンポ速過ぎて
オーケストラがズレてますが(驚)
プライドの高い職人集団で
指揮者の意図に合わせて、そのまま演奏してしまう
ウィーン交響楽団にしては珍しい現象。
テンポ速くて音が大きいので
音響の透明感が全く欠けてしまい
いや、さすがに巧いオーケストラだけど
どうしても、聴こえてくるのが
こけ脅し・・・
(あっ、すみません)
暗譜で指揮しているのはたいしたものだと思うけれど
動きが激しくて
見ていて暑苦しいし、動きに無駄が多いし
一人で勝手にノッて踊っているような印象。
バルトークのピアノ協奏曲のピアニストは
プログラムによれば、自分のピアノ Fazioli で演奏したようだが
ピアノの音が鋭いし、とても響く。
普通、あの席だと、ピアノの蓋が向こうに開いているので
ピアノそのものの音が曇って聴こえる事が多いのだが
あの席で、あれだけ強いピアノの音が出てくるのに
ちょっとビックリ。
本人もガリガリ弾くタイプで、ともかく強い。
その反面、うるさい向きには
音楽性がどうのこうの言う人も居そうだが
こういうピアノ、私、好きだ。
ピアノがちょっと打楽器みたいに扱われて
ヘンに感傷的にならないので気持ちが良い。
ところが、緩徐楽章に入ったとたん
会場に鳴り響くハウリングの高い音・・・
何が鳴っているのか
何かが共鳴しているようだが
ヘンに高い音が共鳴音として聴こえてくる。
気持ち悪い (--;)
気が散るというより
ハウリングの音ばっかり気になって
せっかくの美しい第2楽章に全く集中できない。
何だったんだ、あれは!!!!(怒)
もし、あの音がプレイヤーにも聴こえていたとすれば
あんなに演奏しにくい状況はなかったと思うぞ。
(ワタクシ的には途中で演奏を止めても不思議ではなかったと思う)
マイクが設置されていたようなので
録音するためのマイクがハウリングをおこしたのか
どこかに置いてあった金属製品が
ピアノとオーケストラの音に共鳴したのか
どう考えても謎なのだが
バルトークの最後の最後まで
このハウリングの音は付いてまわったのである。
結構厳しい顔して袖に引っ込んだピアニストだが
何故か2曲もアンコール弾いてくれて
これが、また超絶技巧たっぷり。
(2曲目はバルトークのミクロコスモスか?)
いやはや、ピアニストもオーケストラもお疲れさま。
ただ、不思議な事に
私の隣に座っていた、カナダから来たというオジサンは
素晴らしかった!の連発で私に話しかけてくるので
非常に困った。
というより、あのハウリングの高い音
聴こえなかったですか?
あんなに第2楽章と第3楽章で邪魔だったのに・・・
いや、このオジサン、ウィーンに居るというだけで
かなり舞い上がっていたから
楽友協会という事だけで感激しまくっていたのかもしれないが。
後半のドボルジャークの交響曲7番でハウリングしたら
チケット代返せ、というメールを書いてやる、と固く決心して後半へ。
さすがにハウリングの音は消えたけれど
またこのティーレマン+アルミンクに似た指揮者
動きが大きくて
ものすごく一生懸命というか
かと言って、速めのテンポ以外に
別に目新しい解釈しているワケでもなくて
いつものウィーン交響楽団のドボルジャークだなぁ、という感じなのだが
こんなに投げやりなウィーン交響楽団、初めて聴いたぞ。
頭の中の妄想曰く
この若造、我々が充分承知している事を
ねちねち、しつこく念押しして来て
まぁ、うるさい奴だ
わかってるってば、ほっておいてくれ
ドボルジャークの7番はメロディックで美しいのだが
何かなぁ、ルーチンというより
もっともっと「嫌気たっぷり」の演奏になってるし。
まぁ、プロ集団だから、ちゃんと演奏はしているけれど(笑)
何だこいつ、アホか、という演奏をするオーケストラの前で
全くそれには構わずに
自分の世界に没頭して指揮踊りをしている
ナルシストの若い指揮者。
・・・そこまで言うか、という妄想の世界ですみません。
隣のカナダのオジサンは
この投げやりな演奏が終わった後に
「素晴らしい。オーケストラのメンバーもこの指揮者が好きなんだね」
とか、ワケのわからないコメントを私に囁いたけれど
私は、ちょっと呆れて、あぁ、お疲れさま、という感じで
また仕事しにオフィスに帰ったのであった。
5月2日に同じプログラムでコンサートがある。
いや、こんなヘンなハウリングが入るとは思っていなかったので
別のコンサートのチケットを買っちゃって
2回目は聴かずにおしまいになってしまうので
指揮者に対する偏見もそのまま残ってしまいそうだが
まぁ、まだ若いし
もし、本当に伸びてくる指揮者であれば
またいつかお目にかかる機会があるかもね・・・・
という私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
ついでに
この指揮者のファンの皆さま
ティーレマン崇拝者の皆さま
アルミンクを大好きな皆さま
悪意はありませんので、どうぞ怒らないで下さいまし。