Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett 2012年12月26日 20時〜22時10分
Der Nussknaker
Ballet in zwei Akten nach Marius Petipa und Lew Iwanov
振付・演出 Rudolf Nurejew
音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
舞台・衣裳 Nicholas Georgiadiis
クララ Kiyoka Hashimoto
ドロッセルマイヤー・プリンス Denys Cherevychko
ルイーザ Emilia Baranowicz
フリッツ Davide Dato
父親 Gabor Oberregger
母親 Franziska Wallner-Hollinek
祖父 Christoph Wenzel
祖母 Eva Polacek
ネズミの王様 Attila Bakó, Martin Winter
小さなクルミ割り人形 Trevor Hayden
雪の精 Alena Klochkova, Prisca Zeisel
スペインのダンス Emilia Baranowicz, Davide Dato
アラビアのダンス Alice Firenze, Alexis Forabosco *, Eva Polacek, Christoph Wenzel
ロシアのダンス Franziska Wallner-Hollinek, Gabor Oberegger
中国のダンス Marcin Dmpc, András Lukács, Richard Szabó
パストラーレ Maria Alati, Rui Tamai, Greig Matthews
指揮 Paul Connelly
クルミ割り人形千秋楽。
今年最後の国立オペラ座。
(ただし、次の国立オペラ座は1月2日、来週水曜日である(笑))
で、私の破産理由であるコンサート・オペラ通いの最終日。
今年2012年の総計280回になった。
やっぱりヤバイ。
これ、たぶん、サラリーマンとして行ける上限を越えている。
まぁ、それはともかく (と逃げる (^_^;))))))コソコソ)
我らが期待の星、国立オペラ座ソリストの橋本清香嬢と
パリへのレンタルまでされた新星デニスのカップリング。
25日・27日のプリンシパル同士のスケール感はないけれど
その分、実に元気で細やかな表現。
デニスは小柄だが
空間の切り取り方が抜群に大きくなった。
ドロッセルマイヤーのコミカルな演技は控え目ながら光るし
王子さまの役柄は
クララに対して底抜けに優しく、繊細である。
クララ役の橋本清香嬢は
抜群の技術の高さで、テクニック的には完璧に近い。
小柄で美人で
ありがちな無国籍アジア系の顔立ちではなく
伝統と現代が巧く調和した日本人の美しさに
強靭な体力と精神力が
すっきりと、爽やかに
ダンスの表現として、その姿を表す。
強いのである。
その強さは、たぶん、伝統的な大和撫子の強さだ(妄想)
そして、踊りに対する驚異的なセンスの良さ。
可愛くて可憐な少女クララが
王子さまに恋するところの
たおやかで繊細な表現には
思わず息を飲む。
そして金平糖の華やかなダンスでは
細い身体に秘められた爆発的な力が
その微動だにしないバランスの良さと相まって
確固たる技術に裏打ちされたパの一つ一つが
驚くべき精神の強靭さを
観ているものに感じさせる。
・・・ う〜ん、書いていて
私の日本語ってヘタだなぁ \(__ )
確かにはっきり言ってしまえば
リュドミラとウラジミールの大柄カップルのような華やかさには欠ける。
割にこじんまりとまとまっているのだが
時々、とんでもない大きさのスケールが垣間見える事もあって
これから、まだまだ伸びる可能性を持ったダンサー同士、という印象がある。
ダンスを観ている印象だけの判断だが
清香嬢もデニスも
すごく真面目で精神的に強いタイプで
まだ「遊び」の余裕はない。
アラビアのダンスでは、アレクシスがデビュー。
以前からコミカルなダンスでよく観ていたが
あら、この人、シリアスなダンスもできるじゃない、と吃驚。
(ル・コンクールのイメージが強過ぎたのだ。失礼しました m(__)m)
パストラーレは
バロック衣装を着て、簡単そうに見えるけれど
あれは、よ〜く観ると
クラシックの妙技を散りばめていて
男女ともに、クラシックの基本が完璧でないと踊れない。
何回かパストラーレを踊った
グレイク・マチューは
この間の国立オペラ座の月刊誌でも取り上げられていたが
実に品のある貴公子タイプで
笑っているのに、ちょっと泣いているように見える表情が
気弱な感じがして(ほら、貴公子だから(笑))カワイイ (^^)v
ギャラリーから観ていると
群舞がとても美しい。
花のワルツなんか、本当に万華鏡を見ているようだ。
デニスと清香嬢の金平糖のデュエット。
最初のバランスから微動だにせず(バランス完璧!!!!)
そのまま、完璧なリフトを続けて
最後の片足リフトも、見事に数秒キープを果たして素晴らしかった。
というワケで
今年も給料全部、コンサートやバレエに注ぎ込んで
さすがに年末・年始はコンサートは止めた・・・というか
もう行けない私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
日本は仕事納めらしいが
我々は年末・年始は戦場状態。
週末も1月1日も、頑張って仕事で
1月2日からは平常業務。
ついでに、音楽ライフも1月2日から再開(笑)
今年最後のエントリーになる可能性もあるので
(余裕があれば別テーマで書くけれど)
読者の皆様も、どうぞ良い新年をお迎え下さい。