2014年ニューイヤー・コンサートの指揮者は

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    ダニエル・バレンボイムに決定。
    http://www.wienerphilharmoniker.at/2014_nyc.html

    何か意外に盲点だったと言うか
    だって
    ウィーン・フィルの2012年・13年シーズンで
    ソワレにも、土・日の定期にも
    バレンボイムの名前はなかったのだ。

    (定期以外では確かに振っていたけれど)

    というワケで
    アンケートにも名前を載せていなかったが
    まぁ、無難なところで決定、という感じ。

    本来は1月1日のニューイヤー・コンサートの後に
    発表になるはずなのだが
    毎年、早くなっているなぁ。

    まだこちらは明けていませんが
    どうぞ良い新年を


    さよなら 2012年

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      何せコンサートもオペラもバレエも行かないと
      貧しい私生活なので(自分で言うか)
      何も書く事がない(わっはっは)

      しかも連休になるクリスマスと違って
      こちらは12月31日は午前中仕事。
      1月2日からは
      本当に普通のビジネス・ライフに戻ってしまうし

      12月31日の午前中に
      パッパッパと仕事を片付けて
      (あるんですよ、溜まった仕事が!)
      12時半にオフィスを出て帰って
      午後3時まで開いているスーパー・マーケットに
      慌てて行って買い物している間に

      またもや大問題発生(涙)

      今年最後の電話が
      ホテルに「ふざけんな!」という
      クレームを挙げる電話という
      何か悲壮感漂う年の暮れ。

      明日1月1日は朝から仕事だし
      2日は早朝の送迎をしてからオフィスだけど
      ふっふっふ、2日にはアリアドネの2回目に行くのだ。

      夜の予定が入っていると
      急に元気になるワタクシはオカシイ(自覚あり)

      さて、1月1日の午前中が仕事なので
      ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート終了後の
      2014年の指揮者発表には間に合わないかもしれない。

      アンケートの結果は ここ

      ドゥダメルが意外や意外に有力候補。
      ウィーン・フィルはヤンソンスも好きそうだが
      ヤンソンスはバイエルン放送交響楽団と
      コンセルトヘボーを抱えているし

      まぁ、それ言えば
      フランツ・ヴェルザー=メストだって
      クリーブランド管弦楽団を兼任しているのだから
      ドレスデン管弦楽団に入ったティーレマンだって
      もしかしたらチャンスがあるかもしれない。
      (ティーレマンはわざと外したのだが
       入れておくべきだったかなぁ・・・・)

      さて、2012年で行ったコンサートやオペラやバレエや
      モダン・ダンスの数は、全部で280回。
      よって、どれが一番良かったか、なんて言えない。

      2012年は1月の日本でのコンサート鑑賞から始まって
      アルプス交響曲を聴きにグラフェネックに行く途中で事故って
      (このコンサートに行けていれば281回だった!)
      13年乗った愛車を潰して
      中古車だけど、2011年製造の車を購入したのが大事件の一つ。

      12月になって
      愛用していた自宅の PC にインターネット接続が出来なくなって
      インターネットと電話の契約を変更して
      やっぱり PC の故障で
      インターネットないと生きていけない、と
      MacBookPro を購入して

      まだ全然使いこなせていない(自爆)

      まぁ、追々、何とかなるでしょう、たぶん。

      2012年に立てた目標は
      全く達成していない(アホだ・・・)

      来年こそ、コンサートやオペラやバレエの数を
      少し絞るぞ、と毎年言っているけれど
      毎年、多くなりこそすれ減らないので
      もう諦めた。
      (でも、せめて200回ちょっとくらいまでは絞りたい、うん)

      1月はファビオ・ルイージが久し振りに
      ウィーン交響楽団の指揮台に上るし
      バレエでは「マノン」の再演がある。

      バイエルン放送交響楽団のインターネット・ラジオで
      ヤンソンスの指揮する
      ベートーベンの第9交響曲を聴きながら
      今年最後のエントリーを書いているが

      これから夜はお出かけして
      ウィーン旧市街のホテルで
      豪華ガラ・ディナーを夜の10時から食べて来る予定。
      年越しはホテル内になりそう。

      2013年も懲りないワタクシになりそうだが
      読者の皆様にも
      充実した良い年となりますよう。

      最後に1クリックだけ
      どうぞお恵み下さい。


      明日1月1日の初仕事の後は
      グッタリして何もしない予定です・・・

      短期決戦 ニューイヤー・コンサート指揮者当て投票!

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        今年はバタバタしていて
        例年やってる
        ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの
        指揮者当て投票をまだ作っていなかったので
        大急ぎで作成。




        あと数日ですが
        どうぞ皆様、活発なご意見を。

        プレートルとかブーレーズもありかなぁ?
        という気はするけれど。

        ティーレマンはドレスデンに落ち着いたので
        当分はないだろうし
        ラトルはベルリンだから絶対無理だし

        意外や意外に
        ワタクシ的には
        来年ザルツブルク音楽祭で活躍する
        グスターボ・ドゥダメルがアリかも・・・という気がする。

        安全策で行くならメータか
        あるいはムーティかも???

        アンケートついでに
        人気投票への1クリックもよろしくお願いします。


        今日は午前中の仕事のあと
        掃除して、今、洗濯中。なんて日常的な世界・・・




        国立オペラ座「クルミ割り人形」8回目(千秋楽)

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          Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett 2012年12月26日 20時〜22時10分

          Der Nussknaker
          Ballet in zwei Akten nach Marius Petipa und Lew Iwanov

          振付・演出 Rudolf Nurejew
          音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
          舞台・衣裳 Nicholas Georgiadiis

          クララ Kiyoka Hashimoto
          ドロッセルマイヤー・プリンス Denys Cherevychko
          ルイーザ Emilia Baranowicz
          フリッツ Davide Dato
          父親 Gabor Oberregger
          母親 Franziska Wallner-Hollinek
          祖父 Christoph Wenzel
          祖母 Eva Polacek
          ネズミの王様 Attila Bakó, Martin Winter
          小さなクルミ割り人形 Trevor Hayden
          雪の精 Alena Klochkova, Prisca Zeisel
          スペインのダンス Emilia Baranowicz, Davide Dato
          アラビアのダンス Alice Firenze, Alexis Forabosco *, Eva Polacek, Christoph Wenzel
          ロシアのダンス Franziska Wallner-Hollinek, Gabor Oberegger
          中国のダンス Marcin Dmpc, András Lukács, Richard Szabó
          パストラーレ Maria Alati, Rui Tamai, Greig Matthews

          指揮 Paul Connelly

          クルミ割り人形千秋楽。
          今年最後の国立オペラ座。
          (ただし、次の国立オペラ座は1月2日、来週水曜日である(笑))
          で、私の破産理由であるコンサート・オペラ通いの最終日。

          今年2012年の総計280回になった。
          やっぱりヤバイ。
          これ、たぶん、サラリーマンとして行ける上限を越えている。

          まぁ、それはともかく (と逃げる (^_^;))))))コソコソ)

          我らが期待の星、国立オペラ座ソリストの橋本清香嬢と
          パリへのレンタルまでされた新星デニスのカップリング。

          25日・27日のプリンシパル同士のスケール感はないけれど
          その分、実に元気で細やかな表現。

          デニスは小柄だが
          空間の切り取り方が抜群に大きくなった。

          ドロッセルマイヤーのコミカルな演技は控え目ながら光るし
          王子さまの役柄は
          クララに対して底抜けに優しく、繊細である。

          クララ役の橋本清香嬢は
          抜群の技術の高さで、テクニック的には完璧に近い。

          小柄で美人で
          ありがちな無国籍アジア系の顔立ちではなく
          伝統と現代が巧く調和した日本人の美しさに
          強靭な体力と精神力が
          すっきりと、爽やかに
          ダンスの表現として、その姿を表す。

          強いのである。
          その強さは、たぶん、伝統的な大和撫子の強さだ(妄想)

          そして、踊りに対する驚異的なセンスの良さ。

          可愛くて可憐な少女クララが
          王子さまに恋するところの
          たおやかで繊細な表現には
          思わず息を飲む。

          そして金平糖の華やかなダンスでは
          細い身体に秘められた爆発的な力が
          その微動だにしないバランスの良さと相まって
          確固たる技術に裏打ちされたパの一つ一つが
          驚くべき精神の強靭さを
          観ているものに感じさせる。

          ・・・ う〜ん、書いていて
          私の日本語ってヘタだなぁ \(__ )

          確かにはっきり言ってしまえば
          リュドミラとウラジミールの大柄カップルのような華やかさには欠ける。
          割にこじんまりとまとまっているのだが
          時々、とんでもない大きさのスケールが垣間見える事もあって
          これから、まだまだ伸びる可能性を持ったダンサー同士、という印象がある。

          ダンスを観ている印象だけの判断だが
          清香嬢もデニスも
          すごく真面目で精神的に強いタイプで
          まだ「遊び」の余裕はない。

          アラビアのダンスでは、アレクシスがデビュー。
          以前からコミカルなダンスでよく観ていたが
          あら、この人、シリアスなダンスもできるじゃない、と吃驚。
          (ル・コンクールのイメージが強過ぎたのだ。失礼しました m(__)m)

          パストラーレは
          バロック衣装を着て、簡単そうに見えるけれど
          あれは、よ〜く観ると
          クラシックの妙技を散りばめていて
          男女ともに、クラシックの基本が完璧でないと踊れない。

          何回かパストラーレを踊った
          グレイク・マチューは
          この間の国立オペラ座の月刊誌でも取り上げられていたが
          実に品のある貴公子タイプで
          笑っているのに、ちょっと泣いているように見える表情が
          気弱な感じがして(ほら、貴公子だから(笑))カワイイ (^^)v

          ギャラリーから観ていると
          群舞がとても美しい。
          花のワルツなんか、本当に万華鏡を見ているようだ。

          デニスと清香嬢の金平糖のデュエット。
          最初のバランスから微動だにせず(バランス完璧!!!!)
          そのまま、完璧なリフトを続けて
          最後の片足リフトも、見事に数秒キープを果たして素晴らしかった。

          というワケで
          今年も給料全部、コンサートやバレエに注ぎ込んで
          さすがに年末・年始はコンサートは止めた・・・というか
          もう行けない私に
          どうぞ1クリックをお恵み下さい。


          日本は仕事納めらしいが
          我々は年末・年始は戦場状態。
          週末も1月1日も、頑張って仕事で
          1月2日からは平常業務。
          ついでに、音楽ライフも1月2日から再開(笑)

          今年最後のエントリーになる可能性もあるので
          (余裕があれば別テーマで書くけれど)
          読者の皆様も、どうぞ良い新年をお迎え下さい。

          国立オペラ座 「クルミ割り人形」 7回目

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            Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett 2012年12月27日 20時〜22時10分

            Der Nussknaker
            Ballet in zwei Akten nach Marius Petipa und Lew Iwanov

            振付・演出 Rudolf Nurejew
            音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
            舞台・衣裳 Nicholas Georgiadiis

            クララ Liudmila Konovalova
            ドロッセルマイヤー・プリンス Vladimir Shishov
            ルイーザ Emilia Baranowicz
            フリッツ Dumitru Taran
            父親 Gabor Oberregger
            母親 Franziska Wallner-Hollinek
            祖父 Christoph Wenzel
            祖母 Eva Polacek
            ネズミの王様 Attila Bakó, Martin Winter
            小さなクルミ割り人形 Géraud Wielick
            雪の精 Reina Sawai, Prisca Zeisel
            スペインのダンス Emilia Baranowicz, Dumitru Taran
            アラビアのダンス Dagmar Kronberger, Alexandru Tcacenco, Eva Polacek, Christoph Wenzel
            ロシアのダンス Franziska Wallner-Hollinek, Gabor Oberegger
            中国のダンス Marcin Dmpc, András Lukácsm Richard Szabó
            パストラーレ Maria Alati, Rui Tamai, Greig Matthews

            指揮 Paul Connelly

            7回目のクルミ割り人形(呆)

            バレエ公演に関してはチケットで迷うところ。
            だって、オペラだったら別に舞台が見えなくても
            かまわない(事もある)が
            バレエで舞台が見えなかったら全然意味がない。

            かと言って、見えるチケットって
            普通のバレエ公演で32ユーロ。
            今回のクルミ割り人形はカテゴリーが1ランク高いので
            39ユーロの席から上で
            一番高い席は、何と175ユーロもする (+_+)

            バレエに関しては
            全公演(プレミエを除く)1公演2枚まで15% 割引という
            1シーズン25ユーロのボーナス・カードがある。
            今シーズンは買わなかったけれど
            これ、32ユーロのチケットで6回行ったら
            もうモトは充分取れる・・・

            今回のチケットは、悩みに悩んだ末に
            ボックスの3列目、壁際でなかったのは残念だが
            10ユーロの席を確保。
            平土間ボックスのボックス10とか9なら理想的だが
            2階席ボックスの9番でも、まぁ、立てば何とか舞台は見える。

            12月25日の夜公演と同じキャスト。
            ベテランのリュドミラとウラジミールのカップリング。

            王子さまとクララのデュエットから
            もう、クラクラ眩暈がしそうな程、ステキ (*^^*)

             
            (公式プレス写真から拝借。クリックで大きくなります)

            迫力美男美女のスケールの大きなカップルで
            空間は広く使っているし
            その華やかさと言ったら
            さすがプリンシパル同士の組み合わせ。

            前半から、かなり調子良く飛ばしていたので
            これは、最後まで巧く行くか
            途中で息切れするか・・・(ドキドキ)

            後半のデュエットは完璧。
            金平糖の最初のバランスで
            ウラジミールが安定を崩したのが見えて
            ううううっ!と見ている方が手に汗を掻いたけれど

            その後のリフトはバンバン華麗にキマって
            最後の片足リフトも

            ちゃんとやった!!!!

            ちょっとキープが短すぎて
            すぐにウラジミールが足を下げてしまったけれど
            でも、ちゃんとバランスは一瞬ながら取れた (^^)v

            その後のジャンプ続きの男性のソロ。
            足が長い男性ダンサーが
            しっかり長い足を延ばしきって飛ぶジュテって
            何てダイナミックで美しいの (T.T)

            さすがに7回目になると
            目も耳もすっかり馴染んで
            オーケストラの調子の良し悪しもわかる(こらこら)

            この間の昼公演みたいに
            木管が入るところを間違えて吹かなかったりとかいう部分はなくて(笑)
            雪の精の舞でも、コーラスともちゃんと合っていたし
            まぁ、細かい部分を言い出したらキリがないけれど
            全般的に、艶のあるチャイコフスキーの温かい音色を堪能。

            私は、熱血スポーツ少年とかのファンじゃないから
            バレエ・ダンサーが日々の厳しい鍛錬を経て
            こういう舞台を見せてくれる、という事実そのものには
            あまり感激したくないのだが
            (だってプロって、何だって厳しいもん)

            でも、こういう極端に厳しい芸術分野を
            (それは音楽でもアリだけど)
            好きで好きで好きで、身体を極限まで訓練して
            見せてくれる妙技と
            技術に支えられた芸術性には
            心から敬意を表する。

            出演する子供たちの演技やダンスを見ていて
            あぁ、この子、本当に踊ったり演技するのが
            先天的に好きなんだろうなぁ、という小さい子が何人かいて
            こういう子供たちが居る限り
            芸術もまだ未来がある、と
            ついついウルウルしたのは内緒。

            安いチケットを買い捲くる私は
            パトロンと言うにはほど遠いけれど
            でも、今年既に250回を越えた
            コンサートやオペラやバレエは
            全部自腹を切ってますから(って自慢になら〜ん)

            とある拝金主義者の人から
            キミはそういう趣味に金を注ぎ込んで
            全然ビジネスにはならんねぇ、と
            イヤミったらしく言われた事があるけれど

            趣味だからビジネスなんて全く考えてません
            余計なお世話 (-"-;)

            ・・・と思っても、口に出しては言わなかった私に
            どうぞ1クリックをお恵み下さい。



            雪もなければ、気温もプラスで
            何だか気の抜けた冬だけど、まぁ、マイナスにならないのは有難い。

            ナクソス島のアリアドネ

            0
              Wiener Staatsoper 2012年12月26日 19時30分〜22時

              Ariadne auf Naxos
              Oper in einem Akt nebst einem Vorspiel
              Musik von Richard Strauss
              Text von Hugo von Hofmannsthal

              指揮 Franz Welser-Möst
              演出 Sven-Eric Bechtolf
              舞台 Rolf Glittenberg
              衣装 Marianne Glittenberg
              照明 Jürgen Hoffmann

              序幕の登場人物
              侍従長 Peter Matić
              音楽教師 Jochen Schmeckenbecher
              作曲家 Christine Schäfer
              テノール Stephen Gould
              オフィサー Oleg Zalytskiy
              ダンス教師 Norbert Ernst
              カツラ屋 Wolfram Igor Derntl
              侍従Marcus Pelz
              ツェルビネッタ Daniela Fally
              プリマドンナ Krassimira Stoyanova
              ハーレキン Adam Plachetka
              スカラムーチョ Carlos Osuna
              トラファルディン Andreas Höl
              ブリゲッタ Pavel Kolgatin

              オペラの登場人物
              アリアドネ Krassimira Stoyanova
              バッカス Stephen Gould
              ナヤーデ Valentina Naforniță
              ドリアーデ Margarita Gritskova
              エコー Olga Bezsmertna
              ツェルビネッタ Daniela Fally
              ハーレキン Adam Plachetka
              スカラムーチョ Carlos Osuna
              トラファルディン Andreas Höl
              ブリゲッタ Pavel Kolgatin

              12月19日にプレミエで絶賛された
              新演出の「ナクソス島のアリアドネ」
              ベヒトルフの演出なので
              基本的には、ザルツブルク音楽祭の舞台装置を
              そのまま流用して
              第一部の1時間半の演劇(シュトットガルト初演版)を
              聴き慣れているウィーン版に直したもの。

              よって、舞台も衣装も知っている、えっへん。

              序幕のバタバタだが
              以前の舞台だと、関係ない人の出入りが多過ぎて
              どこで誰が歌っているのだか
              背景に紛れてわからなかった部分があったけれど
              今回は、非常にスッキリしていて
              テノールがカツラ屋を殴る場面とか
              プリマドンナが機嫌を損ねて
              音楽教師が必死になって慰める場面とか
              すごく解りやすい。

              作曲家役を歌ったクリスティーネ・シェーファーだが
              皆さまご存知の通り
              この人、ソプラノである。

              ウィーン国立劇場としても
              作曲家をソプラノが歌うという、初の試みだが
              一説によれば、リヒャルト・シュトラウスは
              この役をソプラノで設定していたらしい。

              確かに、メゾのパートにしては高音部が非常に多いもんなぁ。

              シェーファーは小柄だし、スマートだし
              男性の服を着てショートカットにしていると
              本当に坊やに見える。
              すごく若くて、可愛くて真面目な
              坊ちゃん坊ちゃんした作曲家ちゃんである。

              声もとても伸びるし
              ソプラノである事での違和感は全くないのだけれど
              やっぱり中音部が弱い。
              出してはいるのだけれど、もともとがソプラノの声なので
              オーケストラに掻き消されてしまって
              今ひとつの不満が残る。

              対するツェルビネッタのファリーは
              結構、下の部分を地声でやるので

              何か、役どころを反対にした方が良いんじゃないか?(笑)

              シェーファーはコロラチューラではないけれど
              テクニックある人だから、ツェルビネッタ役でもイケると思うのだが。
              (しかも小柄で可愛いし・・・)

              ストヤノーヴァは、何と今回が初めての
              ドイツ語のオペラなのだそうだが
              実に堂々と
              厚かましい中年のプリマドンナを演じて、素晴らしい。

              侍従長のマティッチの特徴ある演技は文句なし。
              キャビアを開けて皿に盛った後で
              自分でも食べていたが、あれ、本当にキャビアなのかしら?

              シャンパンも音楽教師が飲まなかった分まで飲んでいたが
              あれは、まさか本物ではないだろうな?!

              音楽教師もダンス教師も、声は出るし
              ドイツ語は明確で、演技も巧くて
              ついでにバレエ・ダンサー2名を起用して
              本当に踊っちゃったりするので、実に楽しい。

              後半のアリアドネが、これまた
              舞台裏とオペラと、コメディが混在するのを、実に上手く処理。

              序曲後に幕が開くと
              プリマドンナが、ここに寝そべろと言われて
              イヤよ、この服でどうやってこんなところに寝るのよ、アホ!!!
              みたいなやり取りが演技であって、かなり笑える。

              後ろは椅子が並べてあって
              序幕で出て来た人たちが座ってオペラを鑑賞している。
              (もちろん作曲家もそこに居る)

              3人の妖精とアリアドネのアリアの後に
              コメディアン4人は
              キックスケーターで登場。

              これ、なかなか良いアイデアだ。
              今までのように横の窓から覗き込んでという登場ではなく
              シリアス・オペラに
              突然乱入して来たコミック軍団、という断層が際立つ。

              後ろにいる作曲家は激昂しているが(笑)

              ツェルビネッタの場面になって
              例のアリアに入ると
              むくっと起き上がったアリアドネが
              後ろの観客に向かって
              いったい、アレ、何なのよ!!!!と怒りだし

              それで反応がないのを見ると
              突然、舞台の前に出て来て
              指揮者に向かって

              「あんた、指揮者でしょ
               あの闖入者を何とかしなさいよ!」

              という演技を堂々とやるので
              こちらは笑いを堪えるのに必死になる。

              ツェルビネッタ役のファリーは
              以前、代役でツェルビネッタを歌って大絶賛だった場にも居たし
              フィアカー・ミレも聴いていて
              巧い歌手だとはわかっているけれど

              すみません、やっぱり我々は
              グルベローヴァの全盛期を聴いちゃってるからなぁ・・・
              比べたらいかん、というのはわかりつつも
              音楽的・技術的な細かい部分が(以下省略)

              でも体型はスマートだし
              目鼻立ちが派手なので
              あの風船みたいな洋服も、ちゃんと着こなせていたし

              風船服でも軽い動きでピアノに乗ったり降りたり滑ったりで
              なかなかオキャンな役をうまくこなしていた。

              作曲家が出てきてピアノを弾いて(もちろん、その真似だけだが)
              ツェルビネッタに楽譜を書いては渡し
              最後は音楽教師に引きずられて
              何やってんだ、アホか、お前、という感じで退場するのは楽しい。

              特筆すべきはアリアドネである。
              ストヤノーヴァのアリアドネ、声は美声だし伸びるし出てるし
              艶はあるし、シリアスだし
              再登場してからの、本来の「オペラ・アリアドネ」に関しては
              ここ数年のベストの出来かもしれない。

              声が凄いので(声量ある上に美声で上から下まで遜色なく出る)
              アリアドネの役がピッタリというか
              何とも説得力があって
              ワガママなプリマドンナから
              本当にアリアドネに化けてしまうのだ。

              対するテノールのスティーブン・グールドだが
              確かにまごうかたなきヘルデン・テノールである。

              ザルツブルク音楽祭の時は
              ヨナス・カウフマンが同じ豹柄の衣装を着て
              アリアドネが歌うたびに、ビクッと震えて
              まるで怯えた小動物のようだったが

              同じ豹柄の衣装は来ていても
              グールドの体型では、怯えた演技も無理だし
              カウフマンのやったようなコミカルな演技は
              演出家も期待しなかっただろう。

              カウフマンが着た豹柄の衣装の上に
              ガウンを羽織っているので、下の豹柄はほとんど見えない。

              よって、演技的・演出的にはザルツブルクの勝ち。
              ただの、普通のバッカスになってる。

              まぁ、その普通のバッカスを歌えるヘルデン・テノールが
              すごく珍しい存在なのだが・・・
              (私の知ってる限りでは、ヨハン・ボータが凄いのだが
               あの人は体型が体型だしなぁ・・・・)

              でも全体的によくまとまったプロダクションである。
              説得力もあるし
              ユーモアもあるし
              ちゃんとワーグナー式シリアス・オペラにもなっている。

              オペラでバッカス登場時に
              蝋燭を並べていた侍従長が
              突然、横で大声でバッカスに歌われて
              すっ飛んで転ぶシーンもあって
              これがものすごくコミック的にリアルで大笑い。
              そういう細かい部分も面白いのでお見逃しなく。

              連休は結局、何もせずオペラに行っただけ、という
              怠け者の私に、どうぞお叱りの1クリックをお恵み下さい。


              寝過ぎて頭痛がして頭痛薬飲んでまた寝てという
              とんでもない2日間だった・・・
              明日から普通に仕事(含む年末)です。


              国立オペラ座「クルミ割り人形」6回目

              0
                実は同じ日に2回、同じ演目を観ています。
                時系列で読みたい方はもう一つ下の記事から読み始めて下さい。

                Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett 2012年12月25日 20時〜22時10分

                Der Nussknaker
                Ballet in zwei Akten nach Marius Petipa und Lew Iwanov

                振付・演出 Rudolf Nurejew
                音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
                舞台・衣裳 Nicholas Georgiadiis

                クララ Liudlmila Konovalova
                ドロッセルマイヤー・プリンス Vladimir Shishov
                ルイーザ Emilia Baranowicz
                フリッツ Dumitru Taran
                父親 Gabor Oberregger
                母親 Franziska Wallner-Hollinek
                祖父 Christoph Wenzel
                祖母 Eva Polacek
                ネズミの王様 Attila Bakó, Martin Winter
                小さなクルミ割り人形 Géraud Wielick *
                雪の精 Reina Sawai, Prisca Zeisel
                スペインのダンス Emilia Baranowicz, Dumitru Taran
                アラビアのダンス Dagmar Kronberger, Alexandru Tcacenco, Eva Polacek, Christoph Wenzel
                ロシアのダンス Franziska Wallner-Hollinek, Gabor Oberegger
                中国のダンス Marcin Dmpc, András Lukácsm Richard Szabó
                パストラーレ Maria Alati, Rui Tamai, Greig Matthews

                ウラジミール・シショフとリュドミラ・コノヴァロヴァのカップルは
                この「クルミ割り人形」のプレミエで踊ったカップルだが
                それ以降は舞台に登場していなかった。

                今回、同じ日に2回の公演のチケットを
                しかもチケット・オフィスを通じて、手数料まで払って確保したのは
                ウラジミールとリュドミラを観たかったから。

                リュドミラは大人の雰囲気のあるダンサーで
                華がある人なのだが
                まぁ、クララ役には、ちょっと育ち過ぎというか
                でも、クララはマイムが多いので、うまく演技力でカバー。
                クララと王子さまの場面になれば
                多少、育ち過ぎでも全然かまわん(断言)

                2人ともダンサーとしては比較的大柄なので
                デュエットになると、スケール感が凄い。
                空間を目一杯使って
                実に華やかで
                美男・美女のカップルの迫力に目を見張る。

                ところで、私が好きな場面の一つは
                お爺ちゃんとお婆ちゃんのダンス・シーンで
                子供たちも可愛いけれど
                お爺ちゃんのトボケ具合が、またこれムチャ可愛いのである。

                お婆ちゃんと踊っている間に
                腰痛で動けなくなったり
                ダンスのステップを忘れて、あれ?とか悩んでいると
                息子が耳打ちしてくれるのだが
                それが聞き取れず、補聴器を出してきたり
                で、その間には、細かいステップをプルプル震えながら踏む。
                多少ボケが入っていて
                でも、まだまだ元気、というお爺ちゃんのシーンはいじらしい。

                金平糖のダンスは、リュドミラとウラジミールなら間違いないだろうと
                予想していた通り
                というより、予想以上に素晴らしいものだった。

                いや、もう、あの絢爛豪華な衣装で
                絢爛豪華なチャイコフスキーの音楽で
                絢爛豪華に華やかな超絶技巧のテクニックを
                次から次に
                如何にも簡単そうにこなして

                しかも大柄な男性・女性が舞台狭しと
                難度の高いステップとリフトを繰り出すのだから
                これは、バレエ・ファンにとっては、たまらん

                最初の登場時のアラベスクから
                2人とも同じ高さで足を上げる、という快挙。
                (あれはバランスが難しい。
                 今までの男性ダンサーは、足の高さの調整に
                 最初、数秒かけていたが
                 ウラジミールは、そのまま即、リュドミラと同じ高さで勝負。
                 簡単そうに見えるが、あれは、卓越した運動能力と
                 優れたバランス感覚と、経験と度胸がないと無理)

                デュエットの足の出し方、高さまでピッタリ揃えて
                リフトも、これ以上ないほど、キマル。

                最後の片足バランスのリフト。
                「何てことないです」みたいに
                気負いを全く感じさせる事なく
                ピッタリ決まった上に
                ウラジミールは微動だにせず(!!!)
                数秒、あのままの体勢を保ったのである。

                すげ〜〜〜っ!!! (゜O゜;

                あんな激しいデュエットの後の
                男性ソロのジャンプ続きも
                長い足が、真っ直ぐ、長く伸びて
                見事としか言いようがない。

                リュドミラもテクニック抜群なので
                ポワントでのバランスたっぷりのダンスを
                余裕綽々で
                しかも、実に華やかに披露。

                ベテラン・ダンサー同士の見事な呼吸の合い方。

                クララと王子さま、という子供の世界ではないけれど
                成熟したダンサーの妙技というか
                子供に見せるのはもったいない!!! という位
                見事な舞台だった。

                同じプロダクションで
                あと2回。うち、1回は橋本清香嬢とデニスのカップリング。
                これも愉しみ・・・という
                とんでもないハマり方をしている私に
                どうぞ、同情の1クリックをお恵み下さい。

                雪も全然ないし
                雨と霧の冬というのも暗いです。
                12月26日はステファンの日でオーストリアはまだ祝日 





                国立オペラ座「クルミ割り人形」5回目

                0
                  Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett 2012年12月25日 13時〜15時10分

                  Der Nussknaker
                  Ballet in zwei Akten nach Marius Petipa und Lew Iwanov

                  振付・演出 Rudolf Nurejew
                  音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
                  舞台・衣裳 Nicholas Georgiadiis

                  クララ Maria Yakovleva
                  ドロッセルマイヤー・プリンス Robert Gabdullin
                  ルイーザ Maria Alati
                  フリッツ Marcin Dempc 
                  父親 Ryan Booth
                  母親 Rafaella Saint`Anna
                  祖父 Christoph Wenzel
                  祖母 Eva Polacek
                  ネズミの王様 Attila Bakó, Martin Winter
                  小さなクルミ割り人形 Trevor Hayden
                  雪の精 Alena Klochkova, Prisca Zeisel
                  スペインのダンス Maria Alati, Marcin Dempc
                  アラビアのダンス Ketevan Papava, Eno Peci, Eva Polacek, Christoph Wenzel
                  ロシアのダンス Rafaella Saint`Anna, Ryan Booth
                  中国のダンス Davide Dato, Marat Davletshin, Trevor Hayden
                  パストラーレ Rui Tamai, Prisca Zeisel, Dumitru Taran

                  5回目ですが、それが何か?(笑)

                  クリスマスの昼間の公演で
                  売り切れだったので
                  スタンド・バイ(ウエイティング・リスト)に入れておいたのだが
                  たぶん、取れないだろうと予想して
                  チケット・オフィスに依頼して手数料払って確保。

                  これでスタンド・バイが取れていたら
                  冗談にならないところだったが
                  (キャンセル不可なのである)
                  予想通りというか、数日前に
                  「取れませんでした」という知らせ。

                  これまた予想通り、家族連れが多い。
                  こんなガキまで連れてくるか?という年齢の子供を伴っている人も多い。
                  当然、会場は最初から最後までザワザワだし
                  時々、子供の甲高い声も入ってくる。

                  いやいや、そういうものよ。仕方ないわよ。
                  それでも、ちゃんと躾してある子供は
                  どんなに小さくても静かに鑑賞しているので
                  ここら辺で、親の民度がわかるわ、ふん。

                  キャストは12月23日と同じ。
                  ロベルトとマリアのカップルである。

                  マリアって、本当に小柄で可愛くて可憐で
                  クララ役にピッタリ嵌るし、演技も抜群。
                  テクニックも安定していて
                  舞台を観ていても安心できる。

                  ローベルトも技術は抜群なのだが
                  まだ若過ぎるというか、マジメな硬さが見える。

                  12月23日の終演後(!)
                  バレエ監督のルグリが、居残りで
                  ローベルトとマリアの稽古をしていたらしい。

                  そりゃ、あの片足リフトでコケそうになったというのは
                  監督にしてみたら大問題だろう。
                  (それでも、あの体勢で本当にコケなかったのは
                   バランス感覚の凄さである。
                   本当なら、あの体勢になったら、普通の人は転ぶ)

                  バレエは表現芸術であって
                  アクロバットではないのだけれど
                  ヌレエフの振付は
                  芸術性を伴った難度の高い技が多くて
                  でも、それがアクロバットに見えず
                  芸術表現まで高まると
                  素晴らしい舞台になる。

                  いや、でも、このプロダクション、楽しい。
                  第一部は群舞が多いのだが
                  子供たちが、むちゃくちゃ可愛い。

                  私、基本的には子供嫌いなので
                  子供が出演しているものだって
                  きゃ〜、カワイイとかは思わないのだが
                  素敵な洋服を着て、一糸乱れずの行進シーンとか
                  まるでお人形さんのような
                  兵隊さんの行進やお馬のギャロップなど

                  何回も観ていると
                  やっぱり、カワイイわ、うん。

                  人間のミニチュアみたいで
                  子供なのに一生懸命に芸事に取り組んでいて
                  それが、また楽しそうなんだもん。

                  明日のオペラ座を担うバレエ・ダンサーの卵たち。
                  キミ等が活躍する頃は
                  私はもう生きていないかもしれないが
                  (意外とそういう奴に限って、しぶとく後20年くらい生きたりするが(笑))
                  頑張って成長するんだよ〜。

                  雪のシーンや、花のワルツの群舞も美しい。

                  でも、ローベルトが
                  今回はマリアとのデュエットを見事に成功させて
                  最後の片足リフトも、きっちりキマって
                  更に、かなり長くキープした、という妙技を見せてくれて

                  本人も嬉しかったのだろう、
                  その後に見せた、輝くような笑顔に
                  オバサンは胸キュンキュンだったのだ。

                  これから、もっと経験積んで
                  歳を重ねていくと
                  成熟したチャーミングなダンサーになりそう (#^.^#)

                  ローベルトの王子様は今年はこれにて終わり。
                  最後に輝くような笑顔をありがとう 

                  と胸キュンキュンのおばさんに
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                  クリスマスの連休1日目なのに
                  起きたら昼の12時で
                  午後1時の公演に間に合うか、ヒヤヒヤだった(汗)

                  クルミ割り人形 国立オペラ座

                  0
                    Wiener Staatsoper / Wiener Staatsballett 2012年12月23日 19時〜21時40分

                    Der Nussknaker
                    Ballet in zwei Akten nach Marius Petipa und Lew Iwanov

                    振付・演出 Rudolf Nurejew
                    音楽 Peter Iljitsch Tschaikowski
                    舞台・衣裳 Nicholas Georgiadiis

                    クララ Maria Yakovleva *
                    ドロッセルマイヤー・プリンス Robert Gabdullin
                    ルイーザ Maria Alati
                    フリッツ Marcin Dempc *
                    父親 Ryan Booth
                    母親 Rafaella Saint`Anna
                    祖父 Christoph Wenzel
                    祖母 Eva Polacek
                    ネズミの王様 Attila Bakó, Martin Winter
                    小さなクルミ割り人形 Trevor Hayden
                    雪の精 Alena Klochkova, Prisca Zeisel
                    スペインのダンス Maria Alati, Marcin Dempc
                    アラビアのダンス Ketevan Papava, Eno Peci, Eva Polacek, Christoph Wenzel
                    ロシアのダンス Rafaella Saint`Anna, Ryan Booth
                    中国のダンス Davide Dato, Marat Davletshin, Trevor Hayden
                    パストラーレ Rui Tamai, Prisca Zeisel, Dumitru Taran

                    人気沸騰のクルミ割り人形。
                    今回は6回目の公演で、私は4回目の鑑賞 (^^)v

                    バレエは見える席を買うと、どうしても30ユーロ以上はするので
                    悩むところなのだが
                    今回はロジェ(ボックス・シート)の9番3列目を運良くゲット。
                    10ユーロなのだが
                    立てば、何とか見える席である。

                    とは言っても、壁際なら問題ないが
                    今回は壁際が取れず、ううううううっ・・・・と思ったら

                    壁際のおばさまが
                    その前の2列目の孫?2人と来ていて
                    この方が、有難い事に「仕切り屋」タイプで

                    ほら、もっとこっちに来て
                    足はこちらに乗せて

                    孫娘たちにも
                    もうちょっと向こうで立ってなさいとか
                    (私の視界を遮っていたのである)
                    結構、細かい指示を出してくれて

                    お陰で、悪い席にもかかわらず
                    かなりの部分の舞台が見えたのはラッキー。

                    クララ役は、本日はマリアのデビュー。
                    相手のローベルトは、以前に橋本清香とのカップリングが素敵だった。
                    (おヒマな方は 2012年10月15日をご参照あれ)

                    ううう、マリア、カワイイですっ!!!!!!

                    ホントに可憐で、クララ役にピッタリ。
                    この人、ジュリアとか小娘を踊らせてもバッチリで
                    更に、その後、女に目覚めて妖艶になるところなんかも
                    人妻の余裕でこなしちゃう
                    バレエ技術も素晴らしいが
                    演技力も素晴らしい。

                    オーケストラは、まぁ、慣れて来たというところ。
                    雪のシーンで、オーケストラとコーラスがズレたりとか
                    多少、ヒヤッとする部分はあったけれど
                    総じて合格(おお、偉そう)

                    後半のハイライト、金平糖だが
                    ロベルトもマリアも、美男美女の上
                    テクニックでは卓越しているから
                    放り投げのリフトも、きっちりキマって
                    実に魅せるデュエットだったのに

                    最後の片足立ちのリフトで
                    ロベルトが、これはまた見事に

                      大失敗

                    左足でクララを支えながら
                    右足だけでバランスを取ろうとしたら
                    右足で、おっとっとっと・・・・と
                    膝が曲がっちゃって
                    そのまま数歩移動してしまったという

                    今まで観た中で
                    キープが充分でなかった、というのはあったけど
                    あそこまで派手にコケたのは初めて。

                    橋本清香嬢とローベルトの時には
                    見事にピッタリ決まって
                    おおおっ、何秒キープするつもり?と唖然としたのだが

                    やっぱり、あのリフト
                    両方のダンサーの
                    ものすごいバランス感覚を必要とするんだなぁ。

                    失敗云々というよりは
                    ああいう瞬間が成功する事の方が奇跡なわけで

                    その後の各自のソロは
                    もう、これは見事の一言。
                    ミスの後、どっと落ち込んでいる時間なんかないわけで
                    客は、次から次へと披露される
                    ソロの妙技を期待しちゃうから・・・

                    さすがに4回目ともなってくると
                    舞台と音楽も、しっかりと耳にも目にも馴染んでくるし
                    このクルミ割り人形
                    もともとクリスマスの演目なので

                    続けて、25日と27日・28日にも行く予定。

                    コンサートは、ヨハン・シュトラウスとか
                    ベートーベンの交響曲9番とか
                    (しかも、この1曲だけで、チケットは一番安いもので38ユーロ!!!)
                    そういうモノしかない上

                    何故か1月1日から仕事しなきゃいけない羽目になって
                    もちろん、1月2日からは平常営業で
                    祝日のはずの1月6日が日曜日に重なるという

                    ゴチャゴチャ言っても仕方ないし
                    明日は朝早くから仕事なので
                    (12月25日・26日は祝日だが、24日は普通の日である)
                    もう寝ます・・・という私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


                    雪が降ったのだが
                    昨日から雨で、雪は溶けて
                    (いや、それはそれで有り難いが)
                    明日は気温もかなり上がるらしい。
                    道路の氷結さえなければ、文句は言いません。

                    ウィーン交響楽団 + シモーヌ・ヤング

                    0
                      Musikverein Großer Saal 2012年12月21日 19時30分〜21時50分

                      Wiener Symphoniker
                      指揮 Simone Young
                      ピアノ Fazil Say

                      Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
                      Konzert für Klavier und Orchester A-Dur KV 488 (1786)
                      Anton Bruckner (1824-1896)
                      Symphonie Nr. 3 d-moll WAB 103 “Wagner Symphonie” (1873, 1. Fassung)

                      ウィーン交響楽団主催のコンサートで
                      プログラムには「クリスマス・コンサート」とあるけれど
                      クリスマスとは全然関係ない(ような気がする)

                      異才ピアニストのファジル・サイの人気かもしれないが
                      会場は立ち見席まで一杯。

                      ファジル・サイについては
                      書くまでもないだろうが
                      日本のテレビに出演したクリップはこれ ↓




                      モーツァルトのピアノ協奏曲は
                      私には安眠用睡眠薬なのだが
                      私にとってそういう曲であっても
                      際立つピアニスムは非常にユニーク。

                      オーケストラが間抜けに聴こえてきたくらい。
                      (オーケストラが悪いのでも指揮者が悪いのでもないが
                      ピアノに比べて、音の切れが全然違うのである)

                      アンコールに「キラキラ星」をつま弾き始めたので
                      周囲の人は笑い出したが
                      いや、これ、私、知ってるぞ。
                      途中から、とんでもない超絶技巧曲になってしまう奴だ。

                      案の定、周囲の笑っていた人も
                      途中から目がテン(笑)

                      でも、私のお目当ては後半のブルックナーの交響曲3番。
                      しかも、何と、初版!!!!!

                      以前、同じウィーン交響楽団とインバルで
                      コンツェルトハウスで、交響曲4番の初版を聴いて
                      あは〜〜っ、参りました、という体験があるが
                      (註 長くて退屈で、しかも、あの狩りのテーマが全く違っていて
                      あれではホルンが全くアピールしないという・・・)

                      今回の3番も覚悟して行ったが

                      やっぱり長かった(げっそり)
                      優に1時間を越える演奏時間で
                      聴き慣れているメロディが、もっとしつこく繰り返されて
                      更に、聴き慣れている3番では存在しない和音がいくつも出て来て

                      何か、ブルックナーの田舎版パロディを聴いているような気分になる。
                      かくのごとく、耳慣れというのは恐ろしい。

                      でも、ブルックナーは最初は、これがやりたかったんだろうなぁ。
                      垢ぬけせず、冗長で、しつこくて、田舎的で
                      ひたすら真面目で宗教的な
                      オーケストラの田舎のオジサンというイメージを彷彿とさせる。

                      (ブルックナー・ファンの方、すみません)

                      でも、しつこい中の面白さというのは
                      派手にアピールするものではなくて
                      細かい部分でジワジワと効いてくる。

                      で、何せ管楽器、特に、ウィーン交響楽団の
                      無敵な金管アンサンブルが
                      こういう曲になると、俄然、張り切って
                      すごい音を響かせてくれる。

                      シモーネ・ヤングの手腕かどうかはわからないけれど
                      ユニソノでフォルティッシモで響かせて
                      金管が咆哮するところでも
                      全体の音響が、厚いけれど滑らかで
                      全くウルサイという印象がないのには驚愕。

                      弦も温かくて、柔らかくて厚みがあって
                      朴訥なブルックナーの、しかも初版の垢ぬけなさに
                      ピッタリ合っていて素晴らしい。

                      普段、ノヴァーク版とかで耳慣れている3版を
                      初版で聴くと、時々、_・)ぷっ と吹きだしそうになるけれど
                      音楽・音響的には、とても楽しかった。

                      ・・・けど、やっぱり70分を越える演奏は長くて
                      当時、ウィーン・フィルが、これイヤ、と言って演奏しなかったというのも
                      何となく理解できる、と納得する私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。





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