イム・プルス・タンツ 国際ダンス・フェスティバル

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    昨年、Im Puls Tanz
    ウィーン国際コンテンポラリー・ダンス・フェスティバルの
    パーフォーマンス・カードを購入したので
    顧客リストに載ったらしい。

    今年は何とプログラムが郵送されてきた (^o^)

    ワークショップとかは絶対に行かないので無視しているが
    プログラムをチラチラ見ていたら

    チケット発売開始 5月24日

         おおおおおおっ!!!! (((--;)(;--) ))

    今年は、何が注目かと言って
    国立オペラ座のバレエ監督、ルグリが
    「ルグリとその仲間たち」というタイトルで
    7月24日と26日にブルク劇場で行うパーフォーマンス

    コンテンポラリー・ダンスなんて、と安易に考えていると
    例年、安いチケットはあっという間に売り切れてしまい
    ひええええええ・・・・と冷汗をかく羽目になるので
    面白そうな公演は、ともかく、即チェック。
    安いチケットを買い漁るワタシ (^^)v

    もちろん、パーフォーマンス・カード36ユーロも購入 (^.^)
    1公演につき2枚まで15%割引なのだが
    私は1枚づつ、しかも安いチケットを買うので
    割引の金額から言うと、36ユーロはペイしない。

    ・・・っていうか、一緒に行ってくれる人がいないんだもん (-。-)

    ただ、パーフォーマンス・カードって
    クロークが無料で使えるのと
    (ほとんど使わないけれど、荷物がある時は便利)
    プログラムが無料になる事を考えると、やっぱりお得。

    ただ、昨年は「プログラム、もうなくなっちゃった」というのはあったが(自爆)

    プログラムが2ユーロだかするから
    10公演行ったら、20ユーロの得である。ふっふっふ。

    コンテンポラリー・ダンスは、現代音楽と同じで、何でもアリなので
    どの団体や振付が良い(=自分の好みに合う)かどうか
    どうしても判断がつき難い。

    以前、鑑賞した事があって、これは!というグループは
    悩む事なく、チケットを買うのだが

     誰これ? (@.@)

    という場合に、判断の助けになるのが
    いくつかのパーフォーマンスに記載されているトレイラー。

    ビデオ・ギャラリーはここ

    もちろん、こんな1分か2分のクリップで
    内容全体がわかる訳でもないし
    行ってみたら、実は全然違っていた、という事も多いのだが
    まぁ、ある程度、参考にはなる(だろう)

    昨年の Im Puls Tanz が、ダンスとは名ばかりで
    ただ、身体を少し動かす程度のパーフォーマンスが多かったので
    今年はちょっと慎重になっている。 おカネもないし

    喚いたり、ニンジンを投げたり(あったんです、そ〜いうのが)
    舞台を走りまわったりするだけなら、誰でもできる(きっぱり)

    少なくとも「コンテンポラリー『ダンス』」という名目であれば
    舞台上に出てくるのは
    鍛えた肉体を持ち、常人には無理な動きを楽々とこなす
    最低限、職人的ダンサーであるべき・・・というのが
    私の好みであり、立場なのだ。

    コンテンポラリーとクラシックが違うのはわかっていても
    ワタクシ的には、やっぱり、クラシック・バレエの基礎が
    しっかり入っているダンサーのパーフォーマンスの方が楽しい。

    そんなこんなで
    現時点で11公演のチケットを確保。
    来月のクレジット・カードの支払いをどうしよう?という不安はあるが
    まぁ、たぶん、何とかなる・・・だろう、きっと・・・・

    コンテンポラリー・ダンスの記事を書くと
    どっと読者の数が減るのだけれど
    この Im Puls Tanz コンテンポラリー・ダンス・フェスティバル
    公演だけではなくて、実はメインはワークショップ。

    世界中から若いダンサーがウィーンに集まって
    初心者(に近い人)から、プロに至るまで
    それぞれに、身体表現と対峙する良い機会なので

    日本のダンサーも、ぜひいらっしゃいませんか? (^.^)

    コンテンポラリー・ダンスのとんでもない公演も
    現代音楽と一緒で、とんでもなく面白い事もある。

    好き嫌いはあるだろうが
    偏見をとっぱらって、一度観てみると
    また新しい世界が開けます

    と、断言する私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    鬼がこうやって動く、というのも、ダンスだよね?(笑)


    マルティン・グルービンガー + カメラータ・ザルツブルク

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      Konzerthaus Großer Saal 2012年5月30日 19時30分〜22時10分

      Camerata Salzburg
      指揮 Ariel Zuckermann
      パーカッション Martin Grubinger, Ismael Barrios, Martin Grubinger sen.
      ドラム Sebastian Lanser
      トランペット Josef Burchartz
      ピアノ Per Rundberg

      Charles Ives (1874-1954)
       The Unanswered Question (1908, revidiert ca. 1930-35)
      John Corigliano (*1938)
       Conjurer (2007)
        Konzert für Schlagzeug und Streichorchester mit Blechbläsern
      Aaron Copland (1900-1990)
       Appalachian Spring. Ballett for Martha (1943-45)
      Leonard Bernstein (1918-1990)
       “West Side Story” Suite (1957) eingerichtet von Martin Gruber sen.

      コンツェルトハウスで、マルチ・パーカッショニストの
      マルティン・グルービンガー・チクルス最後の公演。

      最初のアイヴスの「答えのない質問」は、何回かナマでも聴いたけれど
      今回は、木管楽器のみが舞台上に出て(指揮者も)
      弦は、舞台裏で演奏する。

      舞台裏から聴こえてくる弦が、ほとんど聴こえず
      観客席では、まだお喋りしている人もいる(怒)

      そりゃ、あれはわからん(断言)

      パステル・カラーのように響くトナールの弦に
      木管が突然、まるで金属の塊のように乱入してくるのが面白い曲なのに
      木管だけが目立ち過ぎてしまい
      (もちろん視覚的な意味も含めて)
      背景のパステル・カラーが、ほとんど聴こえない上に

      あまりのピアニッシモに、周囲での(いつもの)咳の音やら
      椅子の軋る音やら、隣の人のタメ息とかが
      パステル・カラーの上に、原色をこぼしたような色を付けてしまって(涙)

      あんな素晴らしい曲なのに・・・(号泣)

      弦はもともとピアニッシモで弾き続けているのだから
      舞台にちゃんと出した方が、視覚的バランスだけではなく
      聴覚のバランスから言っても良かったと思う。

      たった6分の曲に、結構な文句を垂れてしまったが

      次に演奏されたジョン・コリリアーノの曲が、素晴らしかった!!!!

      弦と金管(金管は最後だけ)に
      第一楽章は「木」で、木琴中心に
      第二楽章は「メタル」という名称でチャイムとタムタム
      最終楽章は「スキン」で、これは手で奏でられる太鼓

      それぞれ、最初に打楽器でのソロがあって
      その後、弦がそっと潜り込んで、それから絡みがあって、という構成で
      メロディの分布が、とても巧く考えられている。

      パーカッション協奏曲なんて、ほとんど不可能だろう、と思われる事を
      実に緻密な計算を働かせながら
      聴衆にも「わかる」形で、不思議な世界に連れていってくれるし
      構成が明確なので
      クラシックとしても、充分に楽しめる作品。

      惜しむらくは、静かで、美しい第二楽章に
      あちこちで、1分と間がない、ゴホゴホの咳の雑音が混じっている事。

      そりゃ、咳が出るのは仕方ないけれど
      あんな美しいピアニッシモの弦に、シロフォンの妙なる音色が混ざるところで
      ゴホゴホやられると、非常に興ざめする(涙)

      スタジオ録音で CD が出たら
      私、この曲の CD 買います(きっぱり)

      後半は、何故かコープランドの「アパラチアの春」
      (か「泉」なのか、いまだに私にはハッキリしないのだが)

      後半の前に、マイクを持ったオーケストラ・メンバーが
      何でアパラチアの春を演奏するか(グルービンガーが好きなんだそうだ)
      延々と話してくれたけれど

      私、コンサートでマイクを持って話されると
      ちょっとイヤなんです(ワガママ)

      だって、コンサートに行くのは、音楽を聴きに行くのであって
      解説(しかも私の嫌いなマイクを通した音!)を聴くなら
      公演会か何か、他の催し物に行くもん。

      アパラチアの春?泉? は名曲だとは思うけれど
      マーサ・グレアムのイメージが強過ぎて f(^^;)

      美しい曲だが、何と言うか、う〜ん
      ストラヴィンスキーのバレエ曲とは違って
      複雑性や深みや
      あるいはクラシック音楽としての構成の妙とか
      あんまり感じられない
      アッサリした曲だなぁ・・・・
      (しつこくやられるよりは良いかもしれないが)

      最後は、パーカッショニストが勢ぞろいして
      バーンスタインの「ウエスト・サイド・ストーリー」
      マルティン・グルーバー・シニア(お父さんだ)が編曲したので
      自分が活躍する部分を、けっこう作っていて(笑)
      微笑ましいというか、うっしっしというか

      パーカッションの、かなり長いソロもあって
      まぁ、あそこまで長いと
      この間、シュライニングで、まとめて同じ楽器を聴いた私には
      すごいな〜とは思うけれど、ちょっと・・・

      パーカッション連中は、バーンスタインのリズムに乗っている。
      ああいうリズムはお手のものだろう。

      ただ、そこにオーケストラが入ると
      ほうほう、やっぱり、このオーケストラって
      クラシックだよなぁ・・・という部分が見え隠れする。

      アンコールで「ジャズ・スイート」という曲を演奏してくれて
      これは、コントラバス奏者の女性がジャズを歌ったり
      管楽器が舞台を降りて
      平土間を、演奏しながら行進したりとかする
      楽しい曲ではあるのだが

      こういうジャズを聴くなら
      クラシック・オーケストラのコンサートじゃなくて
      ビッグ・バンドのジャズ・コンサートに行きますよね、普通 (-"-;)

      ジャズの音楽性や内容の深さなどは
      頭では理解できるけれど
      これは、もう主観的に全く好みの問題で
      偉ぶっているワケでも何でもないけれど

      私はジャズを聴きに来たんじゃない・・・ (ーー;)

      オーケストラは優秀。さすがカメラータ・ザルツブルク。
      色々な曲を持って
      グルービンガーと、ドイツ・オーストリアの演奏旅行をしている時で
      曲も、きっちりとこなれて来た頃だろう。

      フルートとピッコロは、ご存知、この方 (^^)v 
      (註 ・・・の片割れです。念の為)
      演奏旅行の最中の報告も入ってます (^.^)

      ピッコロのソロが時々入ったけれど
      まぁ、あのパーカッションの大音響の中で
      ホールに響きわたるピッコロの音が見事。

      甲高く主張するのではなく
      あくまでもオーケストラの音色と合わせて
      でも、ちゃんと、強弱含めて、自分の存在を主張できる音。

      こういう優秀な管が居てこそ
      オーケストラは、その魅力を発揮するのである(断言)

      その美人ピッコロ奏者と
      コンサートの後、夜中まで、レストランでお喋りしてしまって
      またもや睡眠不足の私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。



      カーネーションという手抜きだけれど
      優秀で美人で魅力的なピッコロ奏者の Lara 嬢に、花束 (^^)↑

      国立オペラ座 「ドン・キショット」

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        Wiener Staatsoper 2012年5月28日 19時〜21時45分

        DON QUIXOTE
        Ballet in einem Prolog und drei Akten nach Marius Petipa
        振付・演出 Rudolf Nurejew
        音楽 Ludwig Minkus arrangiert von John Lanchbery
        舞台・衣裳 Nicholas Georgiadis
        照明 Marc Anrochte
        指揮 Kevin Rhodes

        ドン・キホーテ Thomas Mayerhofer
        サンチョ・パンサ Christoph Wenzel
        ロレンツォ Franz Peter Karolyi
        キトリ Liudmila Konovalova
        バジル Vladimir Shishov
        ガマーシュ Dumitru Taran
        キトリの友人 Maria Alati, Kiyoka Hashimoto
        踊り子 Nina Poláková
        エスパナーダ Roman Lazik
        歳とったジプシー Igor Milos
        歳とったジプシー女 Gerit Schwenk
        ジプシー Davide Dato
        ジプシー女 Dagmar Kronberger, Rafaella Sant`Anna
        ドルイーデの女王 Olga Esina
        アモール Rui Tamai

        2011年3月まで追い駆けていた「ドン・キショット」久し振りの再演。
        忙しくてキャストをチェックしている時間もなかったのだが

        わわわ・・・ ウラジミール・シショフがバジルのデビュー (^^)v

         
        (写真はオペラ座公式サイトから拝借)

        と喜び勇んで出かけたのだが

        ???

        シショフの復帰は、すごく嬉しいのだが
        この間、チラッと思ったけれど
        ちょっと肉付きが良くなったというか

        いや、別にデブとは言わないけれど
        太ももが、かなり立派になっていて
        筋肉だろうから、それは良いとしても
        もともと、上背のある人だから
        何だか、全体が太めに見えてしまって

        顔だって、ハンサムと言えば、こんなにハンサムもいないのだけれど
        メイクのせいか
        それとも、もともと、びっしり生えている睫毛のせいか
        上の写真より、顔が丸くなって
        その分、各パーツの彫が深くなっていて

        何だか・・・・ じじむさい というより
        スケベおやじに見えるんですけど(すみません)

        第一幕では、カップルのはずのキトリとバジルが
        愛し合ってるカップルには全然見えなくて

        シショフの調子も、何だかいま一つ冴えない。
        ダンスに切れがなく
        ソロの最後が決まらなくて、途中で止まってしまい
        まぁ、オーケストラが、最後のジャン!を一つ余計にやって
        事なきを得たが

        シショフって、もともとジャンプはスゴイのだけれど
        回転技が不安定なんだよね〜 (とか知ったかぶりするワタシ(笑))

        キトリ役のリュドミラ・コノヴァロヴァも
        やっぱり、第1幕では、どうも華がない。
        時々、ハッとするような良い表情は見せるものの
        カスタネットを持ってのソロは

         あんな調子外れのカスタネットなら
           持って出てこない方がマシ・・・・(-"-;)

        オーケストラもズレまくり。
        いや、でも、これは、客席の拍手が落ち着くのを待たずに
        指揮棒を振り上げる指揮者もちょっと悪い。
        (どうしても、夜の21時45分に終わらせようという魂胆がミエミエ(笑))

        バイオリンのソロは見事だった。

        けど、弦と管がズレるし
        金管のリズムが弦と合わないと、すごく気持ち悪いんですが。

        群舞の揃い方も満足とは言えない。

            ・・・・ 今日は文句が多いな f(^^;)
                 8ユーロしか払ってないくせに(自爆)

        第2幕のドルイーデたちの登場あたりから
        多少、調子が上がってきた。
        あ、その前のジプシーのソロは、切れ味が良いダンスで素晴らしかった。

        ドルイーデの女王を踊ったオルガ・エシナは

           やっぱり妖精である(きっぱり)

        美しいし、テクニック確実で、更にそれを感じさせない軽さで
        ジュテでパを間に挟まず舞台を斜めに突っ切ったら
        もう、空中を飛んでるようにしか見えません (*^^*)

        木本全優は、何故か群舞で踊っていたけれど
        やっぱり巧い。群舞に入っても、パッとそこだけに目が行く。

        第3幕に入ってのマイム部分だが
        演出のせいか、ダンサーのせいか
        あるいは急いていたオーケストラのせいかは不明だが

        バジルの偽の自殺から
        結婚を認められて、突然、生き帰っちゃう場面が
        あまりに急ぎ過ぎで
        あれは、筋を知らない人には、さっぱりわからないのではないか?!

        最後の見せ場のウエディングは

        リュドミラもウラジミールも、頑張った(笑)

        女性のホールドでミスしたり
        着地がズレたり
        色々とあったけれど

        細かいミスはともかく、目立つようなミスはなくて
        最後のシショフの連続ジャンプは
        かなり魅力的だった。
        (最後だから頑張るぞ、というのがよくわかる (^.^))

        カーテン・コールで、シショフ、こっそりタメ息ついてたし(笑)

        イケメン・バレエ・ダンサーとしてはベストなんだけど
        筋肉ついて太めになって
        もともと濃い顔が、ますます濃い目になって
        ちと、オジンになってきたから
        バジル役には、合わん(きっぱり)

        最後の最後まで、ドキドキ・ハラハラだったけれど
        「健闘賞」は上げても良い(って、まぁ、偉そう(自爆))

        自分では何もできないのに
        要求水準ばかり高い観客の私に
        (で、ウィーンって、そういうイヤな客が多いのよ)
        どうぞ1クリックをお恵み下さい。



        文句タラタラだったくせに
        クリックのアイコンがハートなのは・・・

        幕間のロビーでウラジミール・マラーホフを見つけてしまったから v(^^)v

        誰も気がついていなかったみたいだし
        私も、厚かましく「写真一緒に撮って下さい」とか言うタイプじゃないので
        あ、マラーホフだぁ・・・と見ていたら
        携帯電話持って、私のすぐ横を走っていって(きゃ〜〜〜っ!)
        その後、スタンド・テーブルで
        他の人たちと談笑しながらの笑顔が
        やっぱり、ちょっとしたしぐさも、笑顔も
        いまだに、むちゃ魅力的だった (*^^*)

        「皇帝ティートの慈悲」ウィーン国立オペラ座

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          Wiener Staatsoper 2012年5月27日 19時〜21時30分

          Wolfgang Amadeus Mozart
          LA CLEMENZA DI TITO
          Dramma Serio per Musica in zwei Akten

          指揮 Louis Langrée
          演出 Jürgen Flimm
          舞台 George Tsypin
          衣装 Birgit Hutter
          照明 Wolfgang Goebbel

          ティート Michael Schade
          ヴィッテリア Julianne Banse
          セルヴィリア Chen Reiss
          セスト Elína Garanča
          アンニオ Serena Malfi
          プブリオ Adam Plachetka
          ベレニーチェ Jennifer Larunsi

          モーツァルトのオペラ「皇帝ティートの慈悲」
          何でよりにもよってモーツァルト? なのだが
          ミヒャエル・シャーデとエリーナ・ガランチャが出演なので
          チケットは全部売り切れ。

          スタンド・バイで13ユーロのチケットを買ったら
          平土間ロージェ (^^)v ちょっとだけ舞台が見える。

          立っても、舞台の上手が死角になるが
          何故かこの演出、上手で行われる演技が多い・・・ (-"-)

          演出も舞台も ヘン(きっぱり)
          でも、いつもの事だから驚かない。

          さすがに後半の幕が開いたところで
          客席からザワザワが聞こえたけれど
          ・・・だって、舞台の上が、散らかった倉庫状態で(笑)

          オフィシャル・サイトからの写真 ↓




          演出も舞台もヘンだが
          何がヘンかって、もともとのお話がヘンである(笑)

          フィアンセのティートが他の女と結婚する、と言いだすたびに
          自分の崇拝者を使って、フィアンセを殺そうとするヴィッテリアの思考回路が理解不能。

          普通はフィアンセを殺すのではなく
          相手の女を殺そうとするんじゃないの?!
          (フィアンセを殺したら、自分も結婚できないじゃん (・_・")?)

          こういうリアリティのなさが
          私がオペラを苦手とする要因なのだが、まぁ、それは仕方ない(ため息)

          セスト役のエリーナ・ガランチャ。
          素晴らしい!!! 実に実に素晴らしい!!!!!!

          どこからどう見ても、悩む美青年に見える!!!!!!!!

          美しい ( ̄。 ̄)

          声はどこをどう取っても、全く乱れのない美声だし
          途中のコロコロ部分も完璧にこなすし
          (そう言えば、ガランチャ、昔はロジーナも歌っていたのだった)
          しぐさの一つ一つが、正に絵になってるし
          舞台を動いているだけで華があって、目が釘付けになってしまう。

          どこからどこまで完璧!!!!!!

          もう一人のお目当て、ミスター残念のティート。

          おおおおおおおっ!!!!!!!

          あんな甘いテノールの声を持っているくせに
          この人、演技的には三枚目役が好き・・・というか
          三枚目を演じるのが、楽しくて仕方ないのだろうなぁ。
          それに、それだけの演技力があるし。

          三枚目と断言はできないが
          演出上、ヘンなティートで

          女狂い

          まぁ、台本からして、結婚相手を2回代えたりしてる人だから
          舞台に出てくれば
          コーラスの女性にちょっかいかけまくりで
          女優さんをたくさん出して
          女優さんが、寄り添って、ナニを象徴したりもしているし
          (あくまでも象徴ですよ。それで、ティートが気持ち良さそうにアリアを歌ってる)

          審問の場面とか
          裏切られたかも、という場面では
          表情も目つきも、すごいけれど

          それに加えて、キネティックスの専門家が付いたのか?と思えるほどに
          動きや手の表情で
          女狂いで、感情的で、落ち着きがなくて、神経質で
          ど〜しようもない無能な皇帝を演じきっている。

          迫真的な演技に加えて
          アリアの時の、あの甘いテノール・・・・ ううううっ (T.T)

          この2人の演技と声を聴くだけで
          13ユーロは充分ペイする。
          (舞台がよく見える一番高い席は212ユーロ(笑))

          アンニオ役のセレーナ・マルフィが巧い。
          やっぱりズボン役だが、雰囲気もピッタリで、演技もハマってる。
          声も安定していて伸びるから、安心して聴いていられる。

          ヴィッテリア役のユリアーネ・バンセは
          評判は高いし、最近、あちこちで聴くチャンスも多い。

          が、声が硬いし、低音が出て来ない(ソプラノだから仕方ないが)
          スタイル良くて演技が出来て、身体が柔らかいから
          舞台の上では映えるけれど
          あの声の質は、ちょっと私の好みとは違う。

          セルヴィリアのチェン・ライスは
          2011年6月にウィーン劇場でのリゴレットで、ジルダ役で聴いている。

          低音はしっかり出るソプラノだが
          高音が一部、不安定に聴こえてくる時がある。
          でも、まぁ、そんなに歌う役でもないから(って失礼な(笑))

          セストが罪を被って死刑を受け入れるシリアスなアリアの時に
          ティートが「裏切り者」とか書いた紙をセストに貼っていって
          最後に「裏切り者」と書いた三角帽子をセストに被せるところなんて

          本当は涙ハラハラ、というアリアなのに
          (で、ガランチャは、涙を誘うような美声で歌っている)
          ティートの動きが、あまりにアホで
          どうしても笑いが出そうになって困るんですけど ↓



          写真はオペラ座のオフィシャル・サイトから借用。
          この状態で、シリアスなアリアを歌われるのだから
          観客としては、どう反応して良いか、戸惑うのである (-"-;)

          演出的には、慈悲も何も
          おいおいおい、何かワケのわからんまま終わり。
          (皇帝怒ったままだし(笑))

          これで、このままティートがヴィッテリアを嫁にしたら
          ティートは浮気し放題じゃないか
          ・・・などと、現世にしか興味のない私は考えてしまうけれど

          比較的短いオペラだし
          死ぬ、死ぬ、と言いつつ死なない、という場面もない(笑)

          背の高い指揮者のルイ・ラングレが
          腰のあたりから上を、オーケストラ・ピットから見せて
          (あれは、平土間1列目のあの席のお客さま、お気の毒(笑))
          すっきり、きっちりしたモーツァルトを聴かせてくれる。

          最後のヴィッテリアのアリアでは眠りそうになったけれど
          後は立ったままで
          「くそ、上手が見えん!!!!!」と一生懸命、身を乗り出していたので
          (それでも見えなかったが(自爆))
          寝る事もなく、楽しく鑑賞。

          実は最後の公演も行くのだが
          これは、同じ13ユーロでも、立ってもどうやっても
          絶対に舞台は見えない席なので
          ガランチャとシャーデの美声だけ(ヘンな演出抜きに(笑))
          楽しませてもらおう (^^)v

          モーツァルト嫌いでも、まぁ、2時間半なら・・・という私に
          (それにレチタティーヴォはジュースマイヤーだし(笑))
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          仕事を兼ねた小旅行で、ちょっとグルメ(笑)

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            朝7時2分出発のオーストリア国鉄で
            9時33分に到着したのは、ここ。



            って、これ、誰ですか?(笑)

            フランツ2世・1世が、ローマ人のトンガを着ているのだが
            ウィーンのホーフブルクの中庭にも同じ像がある。

            では、これでは如何?



            カンの良い人はそろそろおわかりと思うが

             一応、世界文化遺産です (^.^)

            まずは、いつものフランコヴィッチに向かう。
            ここ、入口はわかりにくいし
            外から見たら、どう見てもケーキ屋さんには見えないけれど
            (隣のデリカテッセンの方がわかりやすい)
            中に入ると、ミニ・ケーキにケーキ、パン類が並ぶ。





            ↑ このミニケーキ、1個1ユーロ80セントだが、いくらでも食べられそう (^O^)



            パンも美味しそうだが
            チョコレート・ムースのケーキ(3ユーロ80セント)を
            朝食の代わりにする。う〜ん、何て贅沢 (^^)v



            こってりしていて美味。

            当初の目的を果たした後
            シュロスバーンでシュロスベルクに登って
            セルフサービスのレストランで



            チキン・カツのサラダ。
            目の前で、このチキンカツを揚げてくれるのだ。
            こうやって見ると、大きさが分かりにくいけれど

            ものすごい量である。
            最後は、ほとんど拷問だった(でも食べた(自爆))

            見える景色はこういう感じ



            本当はこの後、新しくなったヨアネウムと
            この間、見損ねたマウゾレウムに行く予定だったのだが
            ちょっと色々あって
            美術館・博物館は行き損ねた。

            ・・・だって、16時とか17時に閉まっちゃうんですよ?!
            (せめて18時まで開けて欲しかった (T.T))

            ネタのない時の写真ごまかしですみません f(^^;)
            こんな手抜きですが
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            あ、言わずもがなですが
            行ったのは、オーストリア第2の大?都会、グラーツでした v(^^)v

            ウィーン交響楽団 + ファビオ・ルイージ

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              Konzerthaus Großer Saal 2012年5月25日 19時30分〜21時30分

              Wiener Symphoniker
              指揮 Fabio Luisi
              バイオリン Joshua Bell

              Max Bruch (1838-1920)
               Violinkonzert g-moll op. 26 (1866)
              Gustav Mahler (1860-1911)
               Symphonie Nr. 1 D-Dur “Titan” (1888)

              金曜日、ぐったり疲れて
              気力はあるのに、ブログを書く体力が残っていなかった(涙)

              記憶力ゼロなので1日経つと
              全部忘れてしまうので、このコンサートの感想記はなし

              ・・・というワケにもいかない(笑)

              それに、ある意味、非常に印象的なコンサートだったので
              微かに記憶には残っているのである (~^~)エッヘン (威張るなっ!)

              バイオリニストのジョシュア・ベルは今をときめく売れっ子バイオリニスト。
              若い頃の写真が多いけれど
              キノコ頭で、写真で見る程ハンサムには見えない(笑)

              が、テクニックは抜群。ボウの使い方が実に柔らかい。

              数日前に別のバイオリニストで同じ曲を聴いた時は
              終楽章が技術的にギリギリ、という印象で
              音程の不安定さが耳についたが
              ベルは、音程も確実で、テクニック的に全く隙を感じさせない。

                驚愕 (+_+)

              いや、実はバイオリンって、よくわからない楽器なので
              テクニックも技術も、何にも理解できないのだが
              たまたま同じ曲を違う人で聴いてしまったのが良くなかったというか f(^^;)

              アンコールに「アルプス一万尺」の変奏曲を
              しかも、超絶技巧で楽々とユーモラスに演奏したのにはひっくり返った。

              後半のマーラー、交響曲1番。

              ウィーン交響楽団でルイージのマーラーは久し振り。
              (↑ ちょっとイヤミ入ってます。ずいぶんキャンセルされたから)

              1番は、そんなに大好きな曲でもないので
              このコンサートも、今日だけで、土曜日のコンサートは買わなかったのだが

              しまった・・・・ (ーー;)

              すごく緻密に計算されたマーラーである(きっぱり)

              アゴーギクというか、テンポ揺らしがかなり目立って
              そこまでやるか、という部分もかなりあったけれど

              ピアニッシモ部分を、抑えて抑えて
              テンポと強弱とで、爆発箇所まで、実に上手く観客を誘導する。

              第2楽章の最初の低弦での出だしを
              思いっきりテンポを落として、重く引きずるように始めて
              それからテンポを速めて劇的に演出するところなんか

              ちょっとあざとい感じがしないでもないが・・・

              劇的と言えば、こんなに劇的なマーラーの1番も珍しい。
              あっさりと「若人の交響曲」という感じで流す指揮者が多いなか
              ここまで、きっちりと、スコアから演出を読み取って
              演劇的要素を前面に出した解釈は
              好き嫌いは分かれるだろうが
              何だ、マーラーの1番か、ふん・・・と思っていた私には
              かなりのショックではあった。

              アンサンブルの一部に、まだちょっとだけ乱れがあったので
              土曜日のコンサートは、もっと素晴らしくなっているだろう・・・と
              慌てて、土曜日のチケットの状況を見たら
              とっくに売り切れだった(涙)

              ジョシュア・ベルの人気か
              最近、なかなか登場しないファビオ・ルイージの人気かは不明(笑)

              コンサートの後、オフィスに帰って
              次の日、朝5時半に起床した私に
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              ニューヨークに引っ越してしまった裏切り者ルイージだが
              やっぱり、口惜しいけれど、良い指揮者だなぁ・・・・ う〜ん (-"-;)


              ウィーン・フィル + ダニエル・バレンボイム

              0
                Musikverein Großer Saal 2012年5月24日 19時30分〜21時25分

                Wiener Philharmoniker
                指揮 Daniel Barenboim
                バイオリン Michael Barenboim

                Arnold Schönberg (1874-1951)
                 Konzert für Violine und Orchester, op. 36
                Claude Debussy (1862-1918)
                 Prélude à l`après-midi d`un Faune
                 La Mer

                ウィーン・フィルのソワレ公演。
                前からウエイティングにしてもらっていたのだが

                「いつものオルガン・バルコンじゃなくて
                 舞台上の席があるわよ。しかも、端の方で」

                ・・・いつもの席より10ユーロ高いけれど
                せっかく舞台上の席があるのなら、たまには舞台で鑑賞しようか。

                と考えたのが、大失敗だった (T.T)

                昨日あたりから、どうも私にかかっているのは

                  ホルンの呪い

                だって、私の前にずらっと並ぶのはホルンである。
                シェーンベルクの時は、まだ向こうに4本だったから良かったものの
                ドビュッシーになったら
                位置がずれて、4本のホルンが並んで、もろに目の前。

                しかも、ご存知の通り、ホルンの朝顔って後ろ向き・・・
                当然、音は私を直撃する(自爆)

                前半のシェーンベルクのバイオリン協奏曲。
                ソロを演奏したのは
                指揮者ダニエル・バレンボイムの息子で1985年生まれ。

                お父さんの要請かもしれないが
                プログラムに履歴の記載があるのは、非常に珍しい。

                ダニエル・バレンボイムが創設した
                ウエスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラのコンサート・マスターで
                ・・・という履歴(=親の七光り)を
                堂々とプログラムに書かせてしまうところなんかは
                ダニエル・バレンボイムも親バカなんだなぁ・・・と

                  おっとっと、これ以上言うと、
                  ファンの反感を買いそうだ f(^^;)

                このコンサートは、実はピエール・ブーレーズが指揮する予定だった。
                (だからウエイティング・リストに載せてもらったのだ)

                ブーレーズだったら、シェーンベルクという選択もわからないワケではないが
                新人バイオリニストのウィーン・フィルのデビューに
                シェーンベルクのバイオリン協奏曲を選ぶというのも
                何だか納得がいかない (-"-;)

                同じ12音のバイオリン協奏曲なら
                アルバン・ベルクがあるではないか。

                ベルクのポピュラーなバイオリン協奏曲ではなくて
                シェーンベルクの、知名度の低いバイオリン協奏曲でデビュー?!

                しかも、この曲、むちゃ退屈でつまらん・・・ (-゛-メ)

                バイオリンは上手いのだろうが
                上手い人は最近はどこにでも居るし。

                (正直言わせてもらえば
                 ドビュッシーで聴こえてきた
                 ウィーン・フィルのコンミスのソロの方が上手かった)

                後半のドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」と「海」

                いつもの安い席を取っていれば
                きっと、感激したプログラムだったんだと思うけれど

                ホルンがうるさいっ!!! (((o(><;)(;><)o)))

                いや、ホントに、朝顔をこちらに向けられて
                力一杯演奏されたら
                他のオーケストラの音、全く何にも聴こえない(ホント)

                他の音もバラバラ。

                隣のコントラバスと、ホルンの先にはみ出している
                第二バイオリンの2人の音はよく聴こえてくるけれど(涙)

                しかも、バレンボイムがホルンにキューを出すと
                目が合っちゃうので(あるいは、目があっちゃうような気がするので)
                何となく指揮者からも顔を背けたくなるし (¨;)

                う〜ん・・・
                あの、フィルムの裏返しのような
                バラバラの不均整な音のスープの中で

                ああ、オーケストラのプレイヤーたちって
                こういう、すごい洪水の中で
                自分の音も聴けず、手さぐり(耳さぐり?)で演奏してるのか

                ・・・と、とんでもない事を考えながら

                音楽を聴いたとか、コンサートを楽しんだとかいう
                充実感が一切ないまま
                コンサート会場を後にした。

                というか、う〜っ、せっかくのウィーン・フィルのコンサートなのに
                贅沢?して、舞台上の席なんか取るんじゃなかった (--,)ぐすん

                やっぱり、一番安い席が、私には合ってる、と
                再確認をした私に
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                ああ、しかし、本当にもったいない事をした(号泣)
                上から聴いていたら、絶対に良い音響の演奏だったとわかるので
                ますます、ヘンなところに見栄を張った自分が悲しい・・・

                北ドイツ放送交響楽団 + トーマス・ヘンゲルブロック

                0
                  Konzerthaus Großer Saal  2012年5月23日 19時30分+21時35分

                  NDR Sinfonieorchester
                  指揮 Thomas Hengelbrock
                  ピアノ Alice Sara Ott

                  Joseph Haydn (1732-1809)
                   Symphonie D-Dur Hob. I/70 (1779)
                  Franz Liszt (1811-1886)
                   Klavierkonzet Nr. 1 Es-Dur S 124 (1848)
                  Johannes Brahms (1833-1897)
                   Symphonie Nr.1 c-moll op. 68 (1876)

                  2日、お休みしましたが、倒れてません(笑)
                        ・・・・ ただ、めったやたらと、仕事が忙しいだけ (T.T)

                  北ドイツ放送交響楽団が
                  注目の指揮者(だと思う)トーマス・ヘンゲルブロックと客演。
                  ピアニストは日本でも有名なアリス=紗良・オット。

                  前半は後で記すが
                  まず、ともかく、後半のブラームス、交響曲1番。

                      /(+_+)/

                  まずはオーケストラの配置が・・・・ ヘン。

                  対向配置はよくあるけれど
                  コントラバスが4台づつ
                  左右に分かれてオーケストラを取り囲むように立っている。

                  中央後部のティンパニを挟んで
                  向かって左にホルンが4本。向かって右にトランペット2本。
                  更に、トランペットの向かって右の後方にトロンボーン。

                  出だしがめちゃくちゃ速いテンポだったのはともかく
                  ホルンと低弦が、むちゃ強調されていて

                  あぁ、確かにホルンと低弦でメロディが形作られているんだ
                  ・・・というのはよくわかるのだが

                  速いテンポだなぁ、と思っていたら
                  突然、むちゃくちゃ遅くなるし (@_@)

                  この「ホルン強調」
                  あちこちで、ホルンばっかり、すごい音量で聴こえてくる。

                  出だしこそ、あぁ、そうか、と納得したけれど
                  だんだん、ホルンがうるさ過ぎて、ちょっと耳についてくる・・・

                  その上、大音響のホルンのせいで
                  トランペットは、ほとんど聴こえて来ないし
                  第4楽章の最初が、また、むちゃ遅いテンポだったので
                  トロンボーンのアンサンブルが
                  実に気の抜けた、間抜けな演奏に聴こえてきてしまう。

                  テンポ揺らし・・・というよりは
                  自然なアゴーギクではなく
                  主題が変わったところで、突然テンポ・アップ (((^^;)(;^^) ))

                  音楽のまとまりとして把握するというより
                  途中、あちこちで断層が聴こえてしまう。

                  低弦の強調もあって
                  コントラバスが左右から響いてくる。
                  まるで、バロック音楽のバッソ・コンティーヌオみたいな感じ。
                  でも、こういうのは、アリかもしれない。

                  断層的にテンポをむちゃくちゃ速くしたり
                  突然、めっちゃ遅くしたりするのだが
                  その割には

                  タメが全くない

                  よって、気が抜けるほど、あっさりとした感じの響き。

                  第3楽章なんて、普通は、ある程度、自然的な素朴さを感じるのに

                  このブラームス、モロに喧嘩腰 (^O^)

                  音楽を聴かせる、というよりは
                  ひたすらマジメに、聴衆に挑戦して、喧嘩を売ってる感じ(笑)

                  と言うより、最初から最後まで

                      怒れるブラームス(爆笑)

                  あの、ひたすら大音響のホルンは
                  たまたまコンツェルトハウスの音響の関係で
                  飛び出して聴こえてしまったのか

                  それとも、確信犯?????

                  演奏後にホルンを最初に立たせていたから
                  本当に確信犯かもしれない。

                  だったら、ヘンゲルブロックって、かなりの変人だ(断言)

                  真っ赤な顔して、上目づかいに指揮者を見ながら
                  コワイ目をしてソロを吹いていたオーボエは
                  演奏後も、ニッコリともせず、かなりコワかった。
                  しかも、最後にしか立たせてもらえなくて
                  何か、あれは、指揮者と音楽的確執でもあるんだろうか(邪推)

                  その後ろのクラリネットのおじさんの方が
                  飄々と吹いていたけど。

                  前半のハイドンは、まぁ、ハイドンだ(っていつもコレ(笑))

                  アリス=紗良・オットは、初めて聴くピアニストだが

                      華奢だっ!!!!!

                  スタイルが良いというよりは
                  痩せ過ぎというか、身体が二次元というか(失礼)
                  ともかく、大人の女性の体型じゃなくて
                  思春期のガリガリの少女みたいなスタイルで

                  手も華奢で細い(けれど大きい。しかも指輪してる)

                  身体が細いから、リストの大音響、というのには無理があるが
                  テクニックは確実だし
                  手が大きいから、オクターブの連打も
                  上から手を丸めて、軽々と弾く ・・・ 良いなぁ ( ̄。 ̄)

                  少女体型だと、弾く姿も絵になってるし
                  あんな小さな子が、あんな難しい作品を弾いている・・・という
                  ワケのわからん複雑な感情も出てくる。

                  テクニックがあるので、ピアノの音の粒の揃い方は美しい。

                  アンコールで、リストの「ラ・カンパネラ」を披露。
                  最初のあたりで、小さなミスが2ヵ所ほどあったけれど
                  その後は、ものすごい勢いで完璧に弾き上げた。
                  (けど、私は、この間のランランの時もそうだが
                   あの曲は、サーカスとしか思えないので・・・・ f(^^;))

                  その後は、前に書いた通りの変人ブラームス。

                  なにせ、あんな解釈、変人過ぎて
                  良いのか悪いのか
                  ホルンの強調は意図的なのか、計算が間違っちゃったのか
                  判断がつかない。

                  オーストリアのオーケストラみたいに
                  同じプログラムで2回か3回、コンサートをやってくれれば
                  追いかけていけば、曲の変化がわかって
                  指揮者の意図も理解できるようになるのだろうが

                  今回はこの1回のみ。

                  よって、ヘンゲルブロックは変人である
                  (けど、そのヘンさが、かなり魅力的 (^^)v)
                  ・・・と勝手に結論を出した私に
                  どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                  忙しいなんて文句言ってちゃいけないんだけど
                  明日も出張で往復300キロを車で走るし
                  土曜日は朝一番の列車でグラーツ出張、帰りは真夜中・・・
                  いや、良いんですけどね、そういうの好きだから
                  でも、オフィスの仕事が溜っていく・・・・ (涙)


                  ロンドン・シンフォニー + ゲルギエフ

                  0
                    日曜日はトリプルでコンサートの梯子してます f(^^;)
                    時系列で読みたい方は
                    午前11時からのウィーン・フィルは ここ
                    午後16時からのトーンキュンストラーは ここ

                    Konzerthaus Großer Saal 2012年5月20日 20時〜22時30分

                    London Symphony Orchestra
                    指揮 Valery Gergiev
                    ソプラノ Sunyoung Seo (チャイコフスキー・コンクール声楽部門2011年受賞者)

                    Igor Strawinsky (1882-1971)
                     “Feux d`artifice” (“Feuerwerk”)
                       Fantasie für großes Orchester op. 4 (1908)
                    Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
                     “Und wär`s mein Untergang” (“Briefszene”)
                       Arie der Tatjana aus der Oper
                       “Eugen Onegin” op. 24 (1877/78)
                     “Burja” (“Der Sturm”)
                       Symphonische Fantasie nach Shakespeare op. 18 (1873)
                    Igora Strawinsky (1882-1971)
                     “L`Oiseau de feu” (“Der Feuervogel”)
                      Ballett in zwei Bildern mit Introduktion (1909/10)

                    ロンドン・シンフォニー・オーケストラとヴァレリー・ゲルギエフの公演。
                    ストラヴィンスキーとチャイコフスキーのプログラムで2日間。

                    私は明日は行かない(明日は「ロメオとジュリア」に「春の祭典」)
                    ・・・というより、2日目に気がついたのが、かなり遅い時期で
                    見たら、安いチケットは既に売り切れていた、というのが現実である。

                    コンツェルトハウスに向かったら
                    その前に、ロンドン・ナンバーのトラックが ・・・



                    うっ、このオーケストラ、わざわざ海峡を越えて
                    トラックで楽器を運んで来たのか。
                    (しかも、週末に・・・
                     オーストリアは、週末は基本的に高速道路のトラック運行が禁止で
                     許可を取るのが、結構面倒くさいのだ)

                    ストラヴィンスキーの初期作品は4分ほどの小曲だが
                    このオーケストラの巧さがよくわかる。

                    明るい、はっきりした、素直な音色で
                    ワタクシ的な感覚だと、コンセルトヘボーなんかと似てる。

                    チャイコフスキーの「オイゲン・オネーギン」から
                    タチヤーナの手紙のアリアを歌ったのは
                    2011年チャイコフスキー・コンクール優勝者の
                    韓国出身のソプラノ。1984年生まれとあるからまだ28歳(若いっ!)

                    ふくよかな体型で大柄で、顔が大きくて
                    歌手としては、理想的な声が出そうな身体条件を満たしていて
                    低音から高音まで
                    無理のない発声で、暗めの音色(よって、タチヤーナに合ってる (^^)v)

                    チャイコフスキーの Burja (嵐)は
                    シェークスピアにヒントを得た、初期作品の交響詩で
                    ナジェジダ・フォン・メック夫人が、これを聴いて資金援助を申し出たという曲。

                    まぁ、でも、初期作品ですね(あっさり)

                    後半の「火の鳥」は、組曲ではなく、たっぷり55分のバレエ版。
                    もちろん、オーケストラ編成も大きい。

                    いや〜、このオーケストラ、上手いです(って今さら何を・・・)
                    技術的な隙がなくて
                    ゲルギエフのフラフラな手に惑わされず(って失礼な・・・)
                    自分たちの技術で、どんどん演奏して行ってしまいそうな
                    優秀なオーケストラ。

                    アンサンブルも鉄壁だし
                    マジメだし、ソロも上手いし
                    弦が揃って出すところの明るい音色は、とても魅力的。

                    22時過ぎだったにも拘らず
                    アンコールでプロコフィエフのロメオとジュリアから行進曲 (^^)v

                    今回はストラヴィンスキーとチャイコフスキーだが
                    このオーケストラ、プロコフィエフを演奏させたら、上手そうだなぁ。

                    しかし、ゲルギエフも
                    いつもながら、棒を持たず、手をヒラヒラさせるだけで
                    シロウトが見ると
                    どう見ても、全くテンポも何も見えないのだが

                    こういうバレエ音楽、何で、こんなに上手いんですかね!?

                    そんな気はなかったのに
                    1日に2回も「火の鳥」を聴く羽目になったが
                    モーツァルトと違って、ストラヴィンスキーの「火の鳥」だったら
                    2回でも3回でも聴いて楽しめます v(^^)v

                    ・・・というむちゃくちゃな私に
                    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



                    トーンキュンストラー + オロスコ・エストラーダ

                    0
                      時系列で読みたい方は
                      午前11時からのコンサート記事は ここ です。

                      Musikverein Großer Saal 2012年5月20日 16時〜18時

                      Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
                      指揮 Andrés Orozco-Estrada
                      バイオリン Daniel Hope

                      Joseph Haydn (1732-1809)
                       Symphonie A-Dur Hob. I:59 “Feuersymphonie” (1766-68)
                      Max Bruch (1838-1920)
                       Konzert für Violine und Orchester Nr. 1 g-moll op. 26 (1866-68)
                      Igor Strawinski (1882-1971)
                       Suite aus dem Balett “Der Feuervogel” (1911/1945)

                      今週の日曜日に3つのコンサートを梯子する事になったのは
                      意図的なものではなくて
                      たまたま、ウィーン・フィルの定期公演と
                      トーンキュンストラーの日曜日午後の定期公演と
                      コンツェルトハウスのインターナショナル・オーケストラのチクルスが
                      同じ日に重なってしまっただけである。

                      更に、この後のコンツェルトハウスでの
                      ロンドン・シンフォニー・オーケストラが
                      同じくストラヴィンスキーの「火の鳥」を演奏するなんて
                      本当に偶然の偶然で
                      私もプログラムを見るまで知らなかった。

                      とは言え
                      トーンキュンストラーの演奏は「組曲」であり
                      ロンドン・シンフォニー・オーケストラは「バレエ音楽」だったので
                      編成も違うし、比べられるものではない(きっぱり)

                      さて、トーンキュンストラーの定期公演には
                      必ず「タイトル」がついていて
                      今回のタイトルは Feuerwerk 「花火」である。

                      ハイドンの交響曲59番は、Feuersymphonie という副題がついて
                      日本語の定訳では

                        交響曲「火事」

                      となっている(爆笑)

                      Feuer って、ただの「火」なのだが
                      翻訳者の観点からは、交響曲「火」というのは、座りが悪かったのだろう (^O^)

                      ドラマティックで、ビックリな要素があちこちに入っていて
                      ハイドンって、やっぱり楽しい。

                      というより、この交響曲、時々、むちゃくちゃ可笑しくなって
                      ハイドンさん、何を考えていたんですか、というか
                      何か、むちゃくちゃ遊んでません? (笑)

                      あっはっは、と大笑いした後は
                      マックス・ブルッフのバイオリン協奏曲。

                      バイオリンも私にとってはワケのわからない楽器だが
                      ダニエル・ホープの音はキレイ・・・というより
                      それで正しいのだろうが
                      ちょっとウエット過ぎる(ような気がする)

                      最終楽章は、すごい超絶テクニック。
                      ちょっと弦が緩んだりするんだろうか?
                      それとも、私の耳が悪い?
                      でも、ともかく、凄まじい超絶技巧だった。

                      後半の「火の鳥組曲」

                      良かったです (^O^)

                      ソロが素晴らしい。
                      特にホルンのソロは見事の一言。

                      あの、最後に太陽が出てくるところのメロディ、ゾクゾクした。
                      柔らかい輝かしい音で、ゆっくりと目が醒めるように奏でられる音 ( ̄。 ̄)

                      オロスコ・エストラーダのリズム感覚と若さが爆発して
                      それに、うまくオーケストラが乗っていって
                      全体的に、とても纏まっていたし
                      エネルギー溢れる楽しい演奏を堪能した (^^)v

                      火曜日にもう1度、楽友協会で同じプログラムがある。
                      ・・・・もう1回、聴いても良いかも、と本気で思っている私に
                      どうぞ1クリックをお恵み下さい。




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