国立オペラ座 バランシン & ロビンス

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    Wiener Staatsoper 2011年9月30日 20時〜22時

    Balancine & Robbins

    Glass Pieces
      Rui Tamami – Masayu Kimoto
      Natalie Kusch – Alexis Forabosco
      Alice Firenze – Richard Szabó
    In the Night
      Maria Yakovleva – Masayu Kimoto
      Liudmila Konovalova – Kirill Kourlaev
      Nina Poláková – Eno Peci
    Stravinsky Violin Concerto
      Ketevan Papava, Elisabeth Golibina
      Eno Peci, Shane A. Wuerthner
    Thema und Variation
      Olga Esina, Vladimir Shishov

    指揮 Peter Ernst Lassen
    バイオリン Rainer Honeck

    何回観に行っても、いや、何回も通えば通う程、楽しくなってしまうのがバレエ。
    今回は、うっふっふ、見ておわかりの通り
    バレエ・ダンサーの入れ替えがあって
    我らがスターの木本全優が大活躍 (^^)v

    バレエの時だけは、予算を少し上げて、ある程度舞台が見える席を買うのだが
    今回はバルコンのサイドの1列目(32ユーロ)
    乗り出さないと見えない代わりに
    オーケストラ・ボックスも指揮者も見えるので
    視線は、舞台のバレエに行き、オーケストラに行き、指揮者に行き、と忙しい。

    Glass Pieces は、今回で4回目の観賞になるが
    フィリップ・グラスの音楽をウィーン・フィルが演奏する(笑)
    1曲目は木管がかなりキツソウだが
    2曲目の低弦の繰り返しは、とても美しいし
    3曲目は、上から見ていると、パーカッションが、めちゃくちゃ楽しそうに
    同じ音型の繰り返しを叩いている(時々、すごく嬉しそうに微笑んでいた)

    そうか、考えてみれば、我々、ボレロとかのパーカッション、大変だと思うのだが
    プロにとっては、ここぞ我々の腕の見せ所!!!というので
    注目の的にもなるし、自分の主張もできるので、大変だけど楽しいのかもしれない。

    In the Night はダンサー入れ替え。
    木本全優氏とヤコヴレヴァのカップルの品の良さには唸った。
    木本氏は、持って生まれたとしか思えない上品さがあって
    伸びやかで優雅。テクニックをテクニックと感じさせない安定感があって
    一昔前までは、こういう日本人ダンサーって、存在しなかっただろう。
    Liudmila Konovalova と Kirill Kourlaev のカップルもステキ。
    Kourlaev はもともと演技が巧いタイプで、こういう抑えた役もこなすのが凄い。
    Nina Poláková – Eno Peci は、例の「ツンデレ」カップルだが
    これは、Nina Poláková の圧倒的な存在感で
    Eno Peci が霞んでしまった。
    う〜ん、やっぱり Vladimir Shishov が踊った時の方が、男性の存在感があったわ。

    この間プレミエを聴いた(観た)ストラヴィンスキーのバイオリン協奏曲。
    先回は、何だか音楽的に気に喰わなかったが

    あれ??

    今回3回目の上演だが、音楽が全然変わった!!! (*_*)
    プレミエの時のギクシャク感が完全に消えて
    各パートの透明感とアンサンブルの精度が信じられないくらいアップ。

    ・・・・国立歌劇場管弦楽団(ウィーン・フィル)って、化け方が凄い。

    バランシンのバレエは、簡素な舞台で
    レオタードで踊られて、ストーリーはないけれど、モダンでカッコイイのだが
    今回は、舞台上よりもオーケストラ・ボックスに目が行ってしまう。

    最後の Thema und Variation は、チャイコフスキーの音楽を使ったクラシック・モダンで
    この間は、チッ、詰まらん、と思ったけれど
    いやいや、2回目として観てみると、これは、かなり楽しい。

    ソリストとして Olga Esina - Vladimir Shishov の黄金カップル。

       途中のソロでシスホフがコケそうになった(爆)

    シスホフって、背は高いし、女性のサポートは巧いし
    ジャンプも素晴らしいのだが、どうも回転の軸がずれるクセがある。
    最後に右にずれて、フィニッシュ時に右手を床につけた程度だから
    ミスとは言い難いが、以前、白鳥の湖でも同じような事があって
    その後、かなり長期間にわたって、舞台に登場しなかったので、ちょっと心配。

    2時間のバレエを堪能しながら思ったのだが
    フィリップ・グラスにせよ、ストラヴィンスキーのバイオリン協奏曲にせよ
    別にテープの音楽だって、誰も文句は言わないと思うのだが

    それを、モロにナマの音で
    しかも、ウィーン・フィルが
    コンサートとして取り上げそうな曲を
    バレエの音楽としてオーケストラ・ピットで演奏しちゃう国立オペラ座って
    実はメチャクチャ贅沢なのではないか・・・

    11月に再演される Schritt und Spuren は、確かナマ音ではなくテープだが
    これ、先シーズン、ものすごく話題になって
    チケットがなくて1回しか行けなかったのだ。
    今回は頑張ってカレンダー見ながら狙おう (^^)v

    木本全優氏を始め、日本人バレエ・ダンサーの活躍も嬉しい私に
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    リング通りも、そろそろ樹が枯れかけているが
    今年は、まだ気温も高いし天気も良い。
    10月1日は「美術館・博物館の長い夜」が開催される。
    すごい人ゴミなので、もう私は行かない予定だが・・・
    (昔は二桁の数の美術館・博物館を廻って、ラリー状態だった(自爆))




    オーケストラ・モーツァルト + クラウディオ・アバド

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      Musikverein Großer Saal 2011年9月29日 19時30分〜21時15分

      Orchestra Mozart
      指揮 Claudio Abbado

      Giacchino Rossini (1792-1868)
        Ouvertüre zur Oper “L`Italiana in Algieri”
      Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
        Symphonie D-Dur, KV 385 “Haffner-Symphonie”
      Felix Mendelssohn Bartholdy (1809-1847)
        Symphonie Nr.4 A-Dur, op. 90 “Italienische”

      チクルスの一環だったのだが
      あまり気の進まないコンサートで・・・

      だって、オーケストラの名前が気に喰わん!!!!




      ご存知の通り、私はモーツァルトが苦手なのだ。文句ある?

      だが、プログラムを見ると
      モーツァルトは一曲しかないし・・・

      比較的小編成のこのオーケストラは
      2004年にボローニャで編成された新しいオーケストラで
      もちろん、ウィーンには初登場である。

          うわっ (*_*)

             何て明るい音色!!!!

      コンサートに遅れそうになって駆け込んだので
      プログラムを買っていなかったから
      このオーケストラが何者だか、全く知らないままで前半を聴いたのだが
      明確で爽やかで、音が底抜けに明るいので、ひっくり返った。

      幕間にプログラムを買って
      ああ、イタリアのオーケストラか、と、何かものすごく納得 (--)(__)

      ロッシーニも、とことん明るく、強弱がハッキリして
      (弱音の弦のピチカートは、ほとんど聴こえないギリギリのところ)
      リズムにキレがあって

      ああ、そう言えば、クラウディオ・アバドって
      イタリア人指揮者だったんだわ・・・

      あまりに国際的に巨匠すぎて、どこ出身なんて考えた事、なかった(笑)

      苦手なモーツァルトが
      これまた、明確なメロディ・ラインと、キレのある明るい演奏。

      前半、プログラムが手元にないので
      ロッシーニのオペラの序曲だな、くらいはわかったけれど
      モーツァルトのハフナー交響曲
      時々、ハイドンだったっけ、これ? と考えたくらい。
      (実はワタクシはアホなのである)

      後半のメンデルスゾーン、交響曲「イタリア」も
      いや、これ、本当にイタリアだわ。
      モロにそのもの、という演奏、初めて聴いた。

      舞台はほとんど見えないけれど
      アバドの動きだけを見ていると、これがまた、実に楽しそう。
      オーケストラがアバドの動きに、見事な程、反応する。

      いや、これは指揮者にとっても楽しいだろう。
      だって、自分でオーケストラを作って
      その音色や響き方を、自分の好み通りに作っていく事ができるなんて

         たぶん、源氏の君が紫の上を
          好きなようにしちゃった時のような快感に違いない。
           (すみません、あらぬ妄想で・・・f(^^;))

      ああ、アバドが作りたかったのって、こういう音色なのか。
      これは、間違いなく、アバドのオーケストラだ。
      ハッタリがなくて
      音楽の歓びに満ち満ちていて
      活き活きと、伸びやかに、キレのある明るい音楽を聴かせてくれる。

      職業オーケストラには違いないけれど
      オーケストラのメンバーも、ものすごく楽しんでアンサンブルを作っているのが
      フレーズ一つ一つに聴こえてくるオーケストラは珍しい。

      聴衆はアバドが目当てで来ている人が多かったようだが
      スター指揮者とかいうモノは置いておいて
      こんなに、明るい色を持つオーケストラは
      やっぱり、イタリア圏でないと無理だろう。

      イタリアの陽光と風と、イタリア語の音楽的な響きを
      自分たちの音の中に内蔵するオーケストラ、と言ったら言い過ぎかもしれないが
      あの特徴のある明るい響きは、ドイツ語圏のオーケストラにはあり得ない。

      名曲アワーという感じもするが、曲目の選択も巧い。
      アンコールで、ロッシーニの「泥棒カササギ」を演奏したが
      以前聴いたウィーン・フィルの「泥棒カササギ」よりも
      格段に軽くて、洒落ていて、歓びに溢れていて、活き活きしている。
      (ウィーン・フィルがヘタと言っているワケではない。
       ただ、ウィーン・フィルの時は、あくまでも優雅な演奏になっていたのである)

      オーケストラの名前だけで偏見を持つべきではなかった \(__ )

      苦手なモーツァルトでも、驚くべき事に眠らなかった私に
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      色々と仕事上でイヤな事が続いて
      一日、イライラしながら神経削られていたのがウソみたいに
      コンサートの後で元気になってしまった。
      ああ、ナマの音楽って、本当に素晴らしい!!!!\(^O^)/

      エッゲンベルク城

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        続けて、手抜き記事 (^^ゞ

        9月25日、午前中の時間を狙って
        グラーツ郊外のエッゲンベルク城に行ったのは
        何はともあれ、コレ ↓ の実物を見たかったからである。



        もちろん、内部の撮影は禁止なので、写真はない。
        10時のガイディングに参加して
        (マジマジと顔を見られて
         「ドイツ語のガイディングですよ?!」と念押しされた(笑))
        お城内部のお部屋、一つ一つを見学したのだが
        その中の1つのお部屋に、この大阪図屏風のオリジナルがある。

        数年前に大きな話題になって
        やっと、確か昨年から公開する、という話を聞いて
        どうしても見たかったの (*^^*)

        ところが・・・・

        ワタクシ、大きなカンチガイをしておりました (+_+)

        いや、屏風とか言うから
        屏風と思って行ったら、屏風の形をしていなかった (爆)

        ・・・と書いても、読者にはさっぱりわからんだろう \(__ )

        この屏風、エッゲンベルク家が購入したのは良いのだが
        屏風を全部取り外して
        その絵だけを、壁紙にしているのである!!!!!!

        よって、屏風のカタチは全く残っていない。
        部屋の壁に貼ってあるだけである。

        マジマジ見ようとするとアラームが鳴るし・・・(涙)

        だいたい、屏風を壁紙に使うという事が信じられない野蛮人。

        いや、でも、屏風にせずに、壁に貼ったために
        350年たっても、オリジナルのままで残っていたらしい。

        他にも、伊万里の陶器が、壁一面に組み込んである部屋もあった。
        バロック時代の貴族のオリエント趣味、スゴイ情熱ではある。

        内部の部屋の天井画は、すべて1660年代のオリジナルで
        宗教画が一切なく、ギリシャ神話に題材を取った絵ばかり。

        こういう天井画を見ながら
        貴族の子供たちは、ギリシャ神話を学んだのか。

        そういう教養が高くなるはずだ。
        絵本どころか、住んでいるところがギリシャ神話の題材だもん。

        もっとも、我々が見たのは、ゲスト用のルームで
        エッゲンベルク家は、その下の階に住んでいたと言う。

        宮殿のファサードは ↓



        内部のルネサンス式の回廊を持つ中庭 ↓



        この宮殿、凝りに凝った宮殿らしく
        窓の数が365、何かの数が52(1年=52週)
        4つの塔は、火・風・水・土の4要素を表していて
        どこかに12という数字も使われているらしい(忘れました、すみません)

        広大な庭園に居るのは・・・・ 孔雀



        全然人間を怖がらないのだが
        でも、近づくと動くんですよ〜〜〜 いやぁ、写真に撮り難いったら・・・

        ちなみに、最初の写真の日本語の本は
        ドイツ語や英語のガイドブックと一緒に、受付のところで売っていたもの。
        図柄を、一つ一つ取り上げて、かなり詳しい本である。

        さて、これで2日目の手抜き記事は終わる。
        明日から、4日続きのナイト・ライフ (^^)v

        グラーツの宣伝をした私に
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        私のヘタクソな写真でも、アップした方が人気投票数が上がる(ような気がする)
        ザルツブルクのウエディングの写真も
        そのうち、ネタがなくなったらアップしちゃおうかな (よしなさい!(陰の声))

        グラーツ

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          ネタのない時の手抜き記事 (x_x) ☆\(^^;) ぽかっ
          9月24日〜25日のグラーツ小旅行の写真だけ・・・・



          立派なグラーツのオペラ座だが
          その右手に見える針金は何だと思います? ↓



          ニューヨークの「自由の女神」(の現代美術版(笑))
          古い建物が立ち並ぶ中に
          突然、現代的なヘンなモノがお目見えするのが、グラーツの楽しみでもある。



          繁華街ヘレンガッセは、土曜日とあって人が一杯。
          若い人が多いのは、この都市の人口のうち、3分の1が学生という理由。




          メイン・ストリートからちょっと入ると
          数多くの広場があって、レストランやコーヒーハウスが立ち並ぶ。
          左手にあるのは(写真では見えないけれど)
          私が知り合いと行く時には、必ずランチかディナーで入る
          洒落たレストラン。
          サービス良し、味良しで、値段もソコソコ(安くはない(笑))

          旧市街を取り囲むのは、広大なグリーン・ベルト。



          先ほどのメイン・ストリートから5分と離れていないのだが
          都市の雰囲気がガラッと変わる。こういうヘンなところが好き (*^^*)

          旧市街を出てムーア川の橋の向こうには
          またもや、現代芸術の橋? 
          中はコーヒーハウスと、小さな催物ホールになっているが
          その手前の金網にぶら下がるものは???? ↓



          恋人同士が名前を書いて
          くっついている、という再確認のため?にぶらさげているが
          キミたち、ちゃんと、鍵は所有しているんだろうね???
          愛が冷めてからも、鍵が残っていると、かなり恥ずかしいぞ。
          (すみません、現実主義で。
           だいたい、永遠の愛なんて信じた事がない・・・(自爆)
           あっ、私が彼氏もどきに、20年経っても、まだベタ惚れしているのは
           未来なんか見ずに、その瞬間の感情だけを味わっていて
           それがたまたま20年続いただけの事ですから。ふんっ)

          橋を渡ったところにあるのはクンストハウス。



          イモムシ・・・に見えるが、バブルをイメージしたものだそうだ。
          その下のコーヒーハウスで食べたケーキが
          オレンジとヌガーのムース。
          ちょっと変わっていて、こういうヘンなモノはあまりウィーンにはない。



          グラーツの観光写真を知っていらっしゃる方は
          有名な時計塔の写真がないじゃないか! と怒るだろうが
          誰でも撮るような名場面は撮らないのです(きっぱり)
            自分の写真が、モロにヘタクソだってばれちゃうから f(^^;)

          という事で手抜き記事、一丁上がり (こらっ!)

          ・・・だって、忙しいんだもん(涙)と言い訳するワタクシに
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          エッゲンベルク城は、また別記事でアップ予定 (^^)v


          チャイコフスキー管弦楽団 + フェドセイエフ 2日目

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            Musikverein Großer Saal 2011年9月26日 19時30分〜21時50分

            Tschaikowskij-Symphonieorchester Moskau
            指揮 Vladimir Fedosejev
            チェロ Tatjana Vassiljeva

            Peter Iljitsch Tschaikowskij (1840-1893)
                 Romeo und Julia
                 Variationen über ein Rokoko-Thema
                          für Violoncello und Orchester, op. 33
            Dmitrij Schostakowitsch (1906-1975)
                 Symphonie Nr. 10 e-Moll, op. 93

            本当は行かない予定だったのだが
            昨日のショスタコーヴィッチの交響曲5番を聴いてしまったら
            やっぱり、ロシアのオーケストラとフェドセイエフが
            10番をどのように演奏するのか、どうしても聴きたくなった。

            いつものオルガン・バルコンではなく
            なるべくオーケストラから遠い席を選ぶ。

            ちょっと高かったけれど
            ショスタコーヴィッチの交響曲10番は
            いつもの席で聴くと、だいたいが、とんでもない事になる。
            (基本的には、楽友協会であの曲を演奏する事には反対(おお、偉そう))

            オーケストラから離れた席で聴くチャイコフスキーの「ロメオとジュリア」
            強弱がはっきりしていて
            音そのものが重くて(低音が効いている)
            ロシアの土臭さがはっきりわかるのに
            タメのない、あっさりしたフェドセイエフの解釈のせいで
            ヘンに感情的に重くならない。

            ロココのテーマによるバリエーションは、若い女性のチェリスト。
            ロシア出身の若手で、スマートで美人(あはは、ちょっとだけ舞台が見える)

            弦楽器については、よくわからないので感想は避けるが
            ダブル・ボーゲンで音程が不安定なのは、あれは、あれで良いのかなぁ・・・

            さて、ショスタコーヴィッチの交響曲10番。
            感情たっぷりにも歌えるし
            プロパガンダの共産主義バンザイという解釈もできそうだが
            (まぁ、誰もやらないだろう、現代では(笑))
            フェドセイエフと、チャイコフスキー・オーケストラは
            あくまでも「音楽」そのものを前面に出して来る。

            ピアニッシモは、ものすごいピアニッシモで
            (聴衆がちょっとサイアク。詳細は省略するが
             ああいう人はコンサートに連れて来ないで欲しい、と本気で恨んだ。
             だって、第1楽章の最後のところ、アレで、モロに雰囲気がぶっ壊れたのだ!(怒))
            フォルテは、ここぞとばかりに鳴らす。

            テンポの最後の部分を多少引き摺る時があって
            これが、如何にも土着の重さを出している。

            が、あくまでも「音楽」であって
            ロシアとか、プロパガンダとか、当時の政治状況とか
            作曲家の悲愴とか、そういう、二義的なモノを、あまり感じさせない。
            (ここらへん、ゲルギエフ+マリインスキーと対照的だ)

            よって、人によっては、深さがないとか何か言いそうな演奏だが
            ワタクシ的には、こういうアプローチの方法、とても好き。

            第2楽章のテンポはギリギリに速くして
            こういうのは、快速指揮者フェドセイエフの面目躍如。

            フォルティッシモの大音響は、オーケストラから離れたところでも
            ガンガン響いて来たが、これだけ離れると、全く平気だし
            反って小気味良くて、気持ちが良い(しかもスローガン入ってないし(^.^))

            あくまでも「音楽」として聴くのであれば
            これは、実に気持ちの良い交響曲の1つとなる。
            ノリノリだし、時々ウエットになって、バリエーションが豊か。

            第4楽章のオーボエとファゴットのソロが見事だった。
            あんなに表情のある木管楽器の音色を聴けるのは、まさに至福の一瞬。

            昨日の5番でもそうだったが
            テンポのアゴーギクが少なくて、一見(一聴?)あっさりと聴こえるけれど
            エネルギーが爆発するところは、すごい音がする。

            多少のアンサンブルの乱れが気になった個所があるが
            フェドセイエフの棒も、実は、あまり明確に見えて来ない。

            以前は、もう少し、明確な指示をしていたような気がするのだが・・・

            で、これだけの大曲を演奏した後に
            またもやアンコール2曲。

            最初はゲオルギー・スヴィリードフの曲。
            昨日のアンコールは、ちょっとトボケた感じのふんわりした楽しい曲で
            今日のアンコールは、優しい感じの洒落た曲。

            ソビエト時代の国民的作曲家なのだそうだが
            共産主義とかのイヤミが全然なくて
            民謡風で洒落ていて、こういう曲がソビエト時代に作られたのが不思議な感じ。

            昨日も今日も、最後はチャイコフスキーの「白鳥の湖」からの
            スペイン舞曲で最後のアンコールを飾った。

            ロシアの作曲家の曲とは言え
            あれだけ、スペイン風のリズムとテンポと音色をモノにしているのには脱帽。
            このオーケストラ、意外にポピュラーとかジャズとか
            演奏させても、それなりにこなすような気がする。

            やっぱり、行って良かった v(^^)v
            音楽なんて、本当に一瞬で去ってしまうモノなので
            その時にしか、その音はないのだ。

            こういうコンサートを聴けるなら
            睡眠不足なんて、全然問題じゃないわ、と確信している私に
            1クリックをお恵み下さい (最近、順位落ちてるし・・・(涙))

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            ああ、やっとシーズンが始まってきた
               と言う気分になりつつある。まだまだこれからです。



            チャイコフスキー交響楽団 + フェドセイエフ

            0
              Musikverein Großer Saal 2011年9月25日 19時30分〜21時45分

              Tschaikowskij-Symphonieorchester Moskau
              指揮 Vladimir Fedosejev
              バイオリン Arabella Steinbacher

              Peter Iljitsch Tschaikowskij (1840-1893)
                  Konzert für Violine und Orchester D-Dur, op. 35
              Dmitrij Schostakowitsch (1906-1975)
                  Symphonie Nr. 5, d-Moll, op. 47

              以前のモスクワ放送交響楽団の客演公演。

              私はフェドセイエフのファンである <(`^´)>エッヘン
              1932年生まれだから、今年79歳なのだが
              永遠の青年というか、ともかくエネルギッシュでスタイリスト。

              チャイコフスキーのバイオリン協奏曲のソリストは
              日本人とドイツ人のハーフだそうだが
              どうせ、上からは顔も演奏も、な〜んにも見えないので
              音だけで楽しませてもらう。

              バイオリン協奏曲が苦手なので、おこがましいけれど
              テクニックを追いかけるのに、ちょっと息切れ?のところがあって
              それで抒情性を出そうとするから、ヘンな泣き節が出て
              ワタクシ的には、ちょっと好みじゃない(ファンの方、すみません)

              オーケストラは、うわ〜、重い音がする。
              低音が響くのだ。
              腹にドッシ〜ンと落ちる感じがする。

              後半のショスタコーヴィッチ、交響曲5番。

              ・・・・やると思った(笑)

              フェドセイエフの解釈は、比較的早めのリズムに乗って
              人工的でウエットなタメというのを、ほとんど作らない。

              よって、モノによっては、かなりアッサリと聴こえるのだが
              それで、音楽性がなくならないのは、実に不思議千万。

              ただ、音はめちゃくちゃ出す。
              フォルティッシモやユニソノの音量を半端でなく上げるので
              高音が割れそうになる。
              (聴く席によっては、きっと割れていた場所があると思う)

              いや、しかし、このオーケストラ、面白い。
              フェドエイセフの音量の期待に応えて、ものすごい音を出すのだが
              それが、時々、驚くほど荒くなる。

              え〜い、多少の濁りが出ようが、大音響にしちまえば同じだっ!
              という感じの開き直りというか
              勇気あるプレイヤーたちと言おうか
              あそこまで揃って、バリバリ・ガリガリやられると
              いっその事、非常に気持ちが良い。

              ウィーン交響楽団だって、フェドセイエフの時のテンポと音量は出すけれど
              このオーケストラの開き直りに比べると、お行儀が良すぎる(笑)

              バイオリンのピアニッシモは揃っていて美しいが
              でも、あまり艶がないのは何故だろう。

              と思っていたら、アンコールでガンと来た。
              弦の響きに艶が出ている!!!

              ということは、ショスタコーヴィッチのあの乾いた音は
              わざとやっていたのね?!

              う〜ん、芸が細かい・・・(感心)

              アンコール2曲は、ショスタコーヴィッチの緊張が取れて
              オーケストラのメンバーが伸び伸びと演奏したので
              まるで、違うオーケストラみたいな音が出たのにも驚いた。

              ロシアのオーケストラ、侮れない・・・

              明日のショスタコーヴィッチ、交響曲10番は止めておこうと思っていたのだが
              いや〜、今日のガリガリ・バリバリの5番を聴いちゃったら
              やっぱり、明日も聴きたい (こらっ!)

              ・・・・という事で、チケット買っちゃいました f(^^;)

              オーケストラのナマの音って、やっぱり、すごく好き (*^^*) という
              飽きない私に、どうぞ1クリックをお恵み下さい。

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              グラーツの旅行記は、またネタのない時にでも。
              今回の目的の2つ目だった、大阪大屏風も見てきたし (^^)v

              ケースマイケル Cesena 屋内初演

              0
                Helmut-List-Halle 2011年9月24日 19時30分〜21時30分

                CESENA

                Anna Teresa De Keesmaeker
                Björn Schmelzer
                Uraufführung der Bühnenfassung

                突然だがグラーツ f(^^;)

                ケースマイケルの新作が、シュタイヤーマルクの秋(前衛芸術祭)で上演されるというので
                思わずチケットを買ってしまった (・_・ゞ−☆

                車で往復しても、たいした時間ではないが(片道たったの2時間半)
                ただ、ガソリン代が最近、むちゃくちゃ高い(涙)
                グーグルで見ると、片道30ユーロくらいかかる(高っ!!!)

                オーストリア国鉄半額カード(年間99ユーロ)を持っているので
                なら、国鉄で行くか・・・と、ウエブ・サイトを見たら

                何と片道9ユーロ \(^O^)/

                残念ながら、社員価格でのホテルが満杯で取れなかったけれど
                3つ星ホテルのシングルを、会社のアロケーションから確保。

                ウィーンからグラーツへは、世界文化遺産として有名なゼンマリング鉄道区域を通る。
                昔は、この区域は、ゆっくり、ゆっくり走ったので
                だんだん、列車が上がっていく様が圧倒的だったのだが
                今や、あっさり、サカサカ登っていってしまうので、風情がない。

                その代わり、今は2時間半でグラーツに到着する。
                昔は3時間以上かかった。

                市内の様子はさて置いて
                (コンピュータに取り込んだら、また数枚、写真が消えたのだ。
                 この間の料理写真数枚も、何故か消えたし・・・ 
                   何なんだろう、これは???)
                フランスのアヴィニョンで野外初演された作品の、屋内での初演。

                ホールまで、クンストハウス前からシャトル・バスが出る(親切だ (^^)v)
                ホールは、ウィーンで言えば
                ミュージアム・クォーターの大きいホールと同じくらいの規模。
                会場は、ほとんど満席。

                最初は、非常に会場が暗い。
                ほとんど、何も見えないところで、ダンサーがモゾモゾしている。

                で、この公演、ダンサーが歌うのか
                歌手が踊るのか、それとも両方なのか(たぶん、両方だと思う)
                14世紀のモテットを、アカペラで歌いながら、踊るのである。

                うわ〜〜〜〜っ、アカペラのルネッサンスのモテットが素晴らしい
                 (((^^;)(;^^) ))

                いや、もともと現代音楽とルネサンス音楽が好きなのだが
                今回の上演で歌われたポリフォニーのアカペラは
                平均律ではなく、ほんの少し、ずれた音調で歌われて
                カウンター・テノールから、バスまでのハーモニーが重なると

                   至福の世界 ( ̄。 ̄)

                で、少しづつ照明が明るくなって
                途中で、ホールの向こう側のドアも開いて(豪華な控室が見える(笑))
                客席も、だんだん明るくなってくる。

                ああ、これ、En Atendant の反対だわ。
                (後で聞いたら、アヴィニョンでの上演は、明け方4時30分からだったそうだ)

                ウィーンのオデオンで観た En Atendant は、だんだん暗くなるというものだったが
                あの時も、確かにシスマの話ではあったが
                音楽はルネサンスの器楽(室内アンサンブル)を使っていたので
                ダンサー=音楽という図式からは離れて
                ダンスはダンスとして、音楽は音楽として楽しめたのだが

                今回はダンサーが歌い、歌手が踊るので
                何か、だんだん音楽とダンスの区別がつかなくなってくる。

                それに、シロウトがこんな事を言うのはおこがましいが
                男性ダンサーの振付が、何とも荒いのである。
                歌うのが大変だろうが、飛んだり跳ねたりだけじゃないか!!!!

                女性ソロの動きは美しい(歌うダンサーもいる)
                ケースマイケルって、女性の振付は巧い。
                すごく自然なカタチでの女性らしさが、すごく繊細に現われるのだ。
                (これに比べて、ジョン・ノイマイヤーは男性の振付の方が抜群に巧い(笑))

                今回の公演、圧倒的な「声」によるルネサンス音楽の印象が強すぎて
                もちろん、いつものグループ・フォーメーションは巧みだなぁ、とは思うものの
                ダンス的なアトラクションの要素が
                アカペラの音楽の魅力の後ろに引っ込んでしまい
                モダン・ダンスを観た、というより
                ルネサンスのモテットを、ダンスのオマケ付きで聴いた、という印象になってしまった。

                私が追っているケースマイケルとローザスは

                最初はシェーンベルクの浄夜でロマンティックな様相を見せ
                スティーブ・ライヒや、ローザス・ダンツト・ローザスで、現代音楽をボディ化し

                ツァイトゥングでは、後期ロマン派から12音音楽を、ダンスとして見せて
                その後、身体が音楽やリズムになる、という、音楽全くなしの離れ業をしてのけた後

                マーラーの大地の歌からの Abschied を踊るという無謀なトライがあって
                En Atendant と、この Cesena アヴィニョンでの歴史語りを
                モダン・ダンスとルネサンス音楽でやってくれたワケだが

                さて、これからは、どういう方向に行くんだろうか・・・

                しかし、現代の芸術家は、マルチ・タレントでないとダメなんだなぁ、と
                いたく感心した私に
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                オーストリア国鉄のグラーツ駅は、外から見ると ↓ ただの駅。



                でも、中に入ると、ビックリします (笑) ↓ 内部ホール




                バランシン & ロビンス 国立オペラ座バレエ

                0
                  Wiener Staatsoper 2011年9月23日 20時〜22時15分

                  BALANCHINE & ROBBINS

                  Glass Pieces (Jerome Robbins)
                  In The Night (Jerome Robbins)
                  Stravinsky Violin Concerto (George Balanchine)
                  Thema und Variation (George Balanchine)

                  指揮 Peter Ernst Lassen
                  バイオリン・ソロ Rainer Honeck

                  バレエ・ダンサーの名前を書き出すと、たぶん3ページでは済まないので
                  ちょっと省略。お許しあれ。

                  オーケストラのナマ音に餓えてます・・・とメイルに書いたら
                  ウィーンに居て、何言ってるんですか! と呆れられたけれど
                  コンサート・シーズンは未だ始まっていなくて、やっぱり、餓えてる。

                  国立オペラ座バレエ団の、今シーズン最初の公演は
                  ジェローム・ロビンスとジョージ・バランシンの作品。

                  ジェローム・ロビンスの Glass Pieces と In The Night は
                  先シーズンにも2回観賞したから、作品そのものは知っている。

                  Glass Piecesの第一部には、木本全優と橋本清香のコンビが登場。
                  他に Ioanna Avraam + Shane A. Wuerthner
                  Reina Sawai + Alexandru Tcacenco のコンビ。

                  皆さん、お帰りなさ〜い  (^-^)/~~

                  いや〜、あっはっは。
                  国立歌劇場管弦楽団(ウィーン・フィル)に
                  フィリップ・グラスの曲を演奏させるのも、かなり酷である(笑)
                  最初のパート、木管なんか、かなりヤケッパチで演奏してたもんなぁ。
                  もちろん、プロだから、ああいう繰り返しだけの音楽だって
                  演奏しなければならないのはわかるが
                  フィリップ・グラスで、あれだけゼイゼイ言っていたら
                  スティーブ・ライヒだと全滅かもしれない(← 勝手な推測)

                  第一部は、コールドが歩く中に、3組のダンサーが入るのだが
                  このフォーメーションが素晴らしい。

                  第二部はパ・ドゥ・ドゥで Maria Yakovleva + Kirill Kourlaev
                  これは、もう、黄金のカップルというか
                  ベテラン同士で、安定感があって、ロマンティックこの上ない。

                  In The Night は、ショパンの調べ(ピアノ)に乗って
                  3組のカップルが踊る。

                  Natalie Kusch + Andrey Teterin
                  Olga Esina + Roman Lazik
                  Irina Tsymbal + Vladimir Shishov

                  最初のカップルは、本当にロマンティック。
                  次のカップルは、ちょっとよそよそしくて
                  最後のカップルは、ツンデレで熱情的。

                  で、Vladimir Shishov って、やっぱりハンサム (*^^*)
                  背が高くて、顔がちょっと丸くて、頭が小さくて
                  こういうツンデレの女に惚れて、追っかけて追っかけられてという役どころが
                  ピッタリ嵌まるのだ。あああ、見た目って、やっぱり大事だわよ。

                  先シーズンに観たおかげで
                  見どころはわかるし、細かいところまで目が行く (^^)v

                  う〜ん。やっぱりバレエって す・て・き (*^^*)

                  後半はジョージ・バランシンの作品2つで
                  最初のストラヴィンスキーのバイオリン協奏曲は初演。

                  舞台装置のない舞台で、コールドとソリスト(2カップル)が踊るのだが

                  ううう・・・ ちょっと、これ、一応、ストラヴィンスキーだよね。
                  ソリストが頑張っているのはわかるのだが
                  いちおう、そつなく音は聴こえてくるけれど
                  全体的に透明感に欠けて、各パートがクリアになっていないし
                  ストラヴィンスキーらしい鋭さが全くなくて
                  もやもやしたウィーンっぽい響きになっちゃってますが・・・

                  バレエ音楽(=劇判)だから、それでも良いのだろうが
                  音楽として聴くと、ちょっと、いや、かなり不満 (-"-;)

                  でも、舞台上のバレエと一緒に、ちょっと不満でもストラヴィンスキーを聴くと
                  ストラヴィンスキーの音楽って
                  非常に劇的なモノが、隙間なく、茶目っ気たっぷりで入っているのがよくわかる。

                  しかも、バランシンの振付が、その茶目っ気や遊び心を顕在化して
                  ユーモアに満ちていて、実に楽しいのだ。

                  カップル2組は Olga Esina + Roman Lazik と
                  Nina Poláková + Mihail Sosnovschi

                  Roman Lazik は、もともとにやけた王子さまタイプで無難な感じ。
                  Mihail Sosnovschi 久し振りに素顔で見ると
                  やっぱり、ゴツゴツしていて、顔が長くて大きいけれど
                  技術的にはスゴイ。
                  こういう人、もう少し歳をとったら
                  すごく良いキャラクター・ダンサーになるんじゃないだろうか。

                  最後のテーマとバリエーションは
                  チャイコフスキーの交響曲3番、第4楽章。

                  ぎゃははは、やっぱりオーケストラは、こういう伝統的な曲ではソツがない。
                  チェロのソロの妙なる調べにうっとり。
                  ただ、全体的に音のまとまりがなかった。

                  フィリップ・グラスもストラヴィンスキーも
                  オーケストラの音としては、かなり不満が残る演奏だったのは
                  オーケストラにトラが多かったのか
                  指揮者が悪かったのか・・・・

                  さて、これ、バランシンの中でも、かなり伝統的な振付だろう。
                  舞台の上に、何故かシャンデリアが釣り下げられていて
                  ダンサーは、昔ながらのチュチュ(ただし色付き)

                  ・・・ でも、すみません、これ、あんまり楽しくない。
                  古典的な作品を、現代枠に取り入れただけの中途半端な感じがある。
                  モダンばかり続けて観た後の、クラシックな振付だからかもしれない。

                  という訳で
                  一応、オーケストラのナマ音は聴いたし
                  バレエも堪能したけれど

                  こういうモダンな演目、ストーリーがないだけに
                  バレエ・ファンでないと、ちょっとキツイかなぁ、というのも本音。
                  ロビンスを取り上げるのなら
                  以前、後半でやっていた、めちゃ笑えるパロディをやれば良かったのに・・・

                  でも、舞台を観ながら
                  ああ、こういうモノが、ナマで観られるなんて
                  実は、大きな奇跡かもしれない・・・・と
                  ちょっと感激、感傷的な気分になったのは

                  やっぱり餓えているのである(爆笑)

                  今年後半はコンサートの数もちょっと絞って行こうとは思っているけれど
                  大規模オーケストラの絶妙なアンサンブルとバランスを楽しむなら
                  やっぱり、バレエの劇判じゃなくて
                  きちんとしたコンサートに行きたい、と切望する私に

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                  冗談ではなく、急激に寒くなって
                  1300メートルでは、既に雪が降っているらしい・・・・




                  エッセル美術館 Neo Rauch & Rosa Loy

                  0



                    最近、このパターンが多くて f(^^;) すみません。



                    カンの良い方はおわかりの通り ここ です。

                    建物そのものも現代建築で
                    私はこの中庭にある1枚目の写真の、飛んでるウサギ?が
                    何故か、とても好きなのだ (彫刻としては、かなりデカイです。念の為)

                    ちょっと残業時間が延びたので
                    ガイディングには間に合わなかったが
                    この間の Wolfgang Herzig 作品を、一つ一つゆっくり見てから
                    新しい展示 HINTER DEN GäRTEN へ。

                    ドイツの2人の画家 Neo Rauch と Rosa Loy の共同展示会。

                     

                    絵は公式サイトから拝借。
                    左が Neo Rauch (♂) 右が Rosa Loy (♀)

                    Neo Rauch の作品は以前にも何点か観たけれど
                    一つの絵画の中に
                    ものすごくリアルな部分と
                    ポップカルチャー的な部分
                    遠近法が歪んで使われているところと
                    異様に平面なところが、不思議な混在を見せる。

                    上の絵だって、小さい写真だからわからないけれど
                    実際の作品は、むちゃ大きくて
                    潰れて見えないけれど
                    背景に書かれている緑の木々のリアルさがスゴイのだ。
                    まるで、本物のむせかえるような葉が輝いているような背景に
                    またこれ、リアルな上着を着た
                    ポップ・カルチャーな人物が
                    遠近法を無視して、張り付けたような人物を後ろに
                    何かやっているところに
                    不思議な物体が浮かんでいるという

                    何だか、ま〜ったくわかりません(自爆)

                    いや、わからなくて良いのだ、現代芸術だから (・_*)\ペチ

                    色々な様相が混在する Neo Rauch に比べると
                    Rosa Loy は、如何にも女性らしい具象画を描く。
                    並べてしまうと、Rauch が印象的過ぎて
                    Loy の個性が平凡なモノに見えてきてしまう。

                    現代画とは言え、モロに具象の世界なので
                    その中で、文化と比較しながら、シンボルを見る事もできる。

                    しかし、現代芸術というのは
                    社会批判とか、そういうモノを取り上げて
                    問題提起しなければならない、というのは、お約束ゴトなんですかね?

                    抽象画だと、そんなに感じないけれど
                    具象画になると、何だか、暗いテーマが多くて、ちょっと気が滅入る。

                    マリア・ラスニックなんかは具象と抽象の間にあって
                    見て、何となく気持ちが良い絵が多いので
                    子宮で描く画家、とか、一部では悪口を言われているのだが
                    絵画の存在意義を見直すのであれば
                    観て気持ちのよくなる絵画という現代作品の方が、観賞するには楽。
                    (マックス・ヴァイラーの絵なんかは、そういう感じだった)

                    行き帰りの車の中のオーストリア・ラジオ放送局1番では
                    チャイコフスキーを流していて
                    あの、ウエットな、ほら感激しなさい!というメロディに
                    モロな具象画の画家3人(Herzig を含む)の作品の記憶が重なって
                    飽和状態になりながらの帰宅だった私に

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                    実は Volksoper のマリー・アントワネット(バレエ)に行こうか、とも
                    考えていたのだが、19時からの公演って
                    仕事してると、けっこうキツイのだ・・・


                    サヴァリア

                    0


                      のっけから何だ、とお叱りが聞こえてきそうだが
                      ローマ帝国の都市、サヴァリアまで遊びに行ってきた。
                      上記はイシスの神殿。
                      スタッフの衣装が洒落ていてステキ。
                      夏に涼しそうだ。ワタクシも欲しい (*^^*)



                      ↑ こちらはオリジナル。
                      東西南北に広がったローマ帝国のアンバー・ロードが交わる場所で
                      関税事務局の建物や、皇帝の館、もちろんお風呂などがあった場所。

                      さて、そのサヴァリアとは何処? と聞かれて
                      即答できる人は、かなりのオタクであろう(笑)

                      回答は ここ

                      ソンバトヘイ(ハンガリー語)
                      ドイツ語では Steinamanger シュタイナマンガーとついつい読むが
                      もともとは Stein am Anger で
                      中世にここを訪れたドイツ人が、ローマの廃墟を指して言った言葉だそうだ。

                      たまたま仕事で知り合った人が、ここの出身で
                      案内するから、遊びにおいで、という言葉に甘えて遠足。

                      第二次世界大戦で壊されたりした部分も多いけれど
                      中央広場はかなり広くて、真ん中に噴水がある。



                      噴水の右側はイースターに女性を奪って逃げる男性。
                      左の柱の上は、キューピッド。
                      その向こうには、キリスト教の三位一体の柱があって
                      神聖なるものと世俗が同じ広場にあるのも面白い。

                      同じ広場の地面にあるこれ↓は、マンホールではない。



                      クリスマス・ツリーを立てるための穴なのだそうだ(笑)
                      市の紋章が可愛い。

                      さて、広場の隅に佇んでいるこの人は誰でしょう? ↓



                      答えは、この建物の上にある板に書いてある。



                      ジェームス・ジョイスの「ユリシーズ」に登場するレオポルド・ブルームが
                      ソンバトヘイの出身という設定になっているそうだが
                      もちろん、ユリシーズは小説でフィクションなのに
                      たまたま、ここにブルームという家族が住んでいた、という

                      ただのコジツケ(笑)
                      それでジェームス・ジョイスの銅像を建てるというのも
                      マジャール人の力技?(爆笑)

                      立派なシナゴーグもあるが
                      現在はコンサート会場として使われているそうで
                      隣接する建物は音楽学校。如何にも「共産党時代の建物」



                      さて、コジツケのジェームス・ジョイスはともかくとして
                      ここには、忘れてはいけない人の生誕地である。



                      聖マルティン ↑

                      ツールの大司教になった聖人だが
                      我々に馴染み深いのは、マルティンの鵞鳥。
                      毎年11月に新酒が出来る頃に食する、脂の乗った鵞鳥は美味しい。
                      このエピソードは有名だと思うので、敢えて書かない。

                      マルティンのエピソードの一つ、ローマ軍人のマントを2つに割いて
                      乞食にあげた話は、地面の彫刻に表現されている。



                      ↑こっちがローマ軍人の分で、↓こちらが乞食用



                      同じ石には、色々な言語で、マルティンの生誕地である説明。



                      いや〜、この聖人のお蔭で
                      毎年、美味しい鵞鳥を食せるかと思うと感慨深い(ってちょっと違うか(汗))

                      丘の上には、ソビエトが建てた記念碑が残っている。



                      この広場ではコンサートが行われたりするそうだ。

                      さて、レストランで食した、鹿肉の煮込み。
                      ちょっと甘めのデミグラス・ソースに
                      柔らかくてクセのない鹿肉が見事にマッチして
                      ジャガイモの生地を使った巨大なお団子も美味しい。



                      鹿肉の後で
                      「ハンガリーに来たら、これを食べないと気分にならん!!」と
                      いつも私が叫ぶ、ソムラウアー・ノッケル。



                      今日はアイスクリームを加えたバージョン。
                      めちゃウマ。すごいカロリーだが、全部ペロッと食べちゃいました。

                      毎年、8月の終わりには、街をあげて、ローマ祭りをする。
                      みんなが、最初の写真のようなローマ時代の衣装を纏うそうで
                      来年は行ってみようかな・・・
                      (もちろん、ローマ時代の衣装の購入もできるそうだ)

                      オーストリアの国境からすぐ近く。
                      ウィーンから高速道路を走れば、2時間そこそこで到着する。

                      地元の名士で、インテリの大学教授に案内されて
                      1日、街を見られたのは、実にラッキーだった。

                      夕方は嵐で、西高速道路はエライ事になったいたようだが
                      天気に恵まれて、帰りも渋滞を避けられて、楽しい小旅行になった。

                      たまには、外国にも行かなくちゃ、と思う私に
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                         まぁ、当該の「外国」 すぐソコですけど f(^^;)

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