ザルツブルクの民族衣装

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    突然すみません、見ておわかりの通り、ザルツブルクです f(^^;)

    数日前に出張して、ウエディングの通訳をした後
    花嫁さんと花婿さんが、民族衣装を見たい、とおっしゃるので
    憧れの(超高級)民族衣装店 Stassny にご一緒する。

    ず〜っと憧れの民族衣装店だったのだが
    あまりに高級すぎて、ショーウインドウを涎を垂らしながら見ていたので
    お客さまをダシにして、ショップに入れるなんて o(^o^)o

    民族衣装は一生モノである。
    というより、世代を越えて、次から次へと受け継がれていくものなので
    その意味では、日本の着物と同じようなステータスだろう。

    花嫁さんのディルンドルを色々と試着したのだが
    (スタイリストしているみたいで、楽しいっ!!! (^O^))
    輝くような緑の民族衣装が、とても上品で華やか。
    エプロンは青を合わせたのだが
    同じ緑の方が、ずっとノーブルに見えたので、緑にしてもらった。

    花婿さんの民族衣装は、残念ながらサイズが合わず、購入は断念。
    でも、花嫁さん、民族衣装で、出来たてご主人と仲良くしているのは
    こういう感じ。
    ご本人さまの許可は得ているが、顔は隠させてもらった。



    私のヘタな写真だとわかりにくいけれど
    この民族衣装、本当にステキだったのだ。
    花嫁さんのイメージにもピッタリ。キュートだけどノーブル。

    ブラウスと衣装とエプロンで、〆て、約1400ユーロ。
    日本円にすると17万円弱。

    ・・・やっぱり、ワタクシには手が出ません ( ;^^)ヘ..

    ただ、ご主人の民族衣装のスーツを見ている時に
    色の合うワイシャツにネクタイ・・・というのをスタイリングしていて
    出てきたネクタイ(もちろん男性用)に
    ワタクシは一目惚れ(ネクタイに!ですよ!!!)

    値札を見たら36ユーロ(約4200円)
    ブランド品のように何万円もするなら諦めるが
    4200円だったら買える!!!

    ・・・ 人へのプレゼントではございません、念の為。
         私、ネクタイ(男性用)が好きなんです。文句ある?



    私のヘタな写真では、よくわからないだろうが
    光沢のある生地に、派手なのか地味なのか、よくわからない色合いが好き (*^^*)

    しつこく拡大写真も載せておく ↓



    民族衣装は買えないけれど(高過ぎて(笑))
    ちょっと民族衣装っぽい色合いのネクタイなら
    スーツ着て、ワイシャツ着たら、オシャレに使えそう (^^)v
    (しかも4200円だし(笑))

    ウエディングと全く関係ない記事になってしまって
    楽しみにしていた読者に申し訳ないので(謎発言)
    今回、作ってもらったウエディング・ケーキの写真を公開!!!



    中はザッハー・トルテで、上のお人形はマジパン(食べられます)

    こういう楽しみもウエディングのアテンドにはある、という事で
    どうぞ、独身の読者の皆さま
    オーストリアで挙式して下さいませ (^^)v

    と、ちょっと宣伝しちゃう売れ残りのワタクシに
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    また天気が崩れて、週末は雨、という予想。
    ウエディングの日が晴れて良かったわ。

    ウィーン夏の楽しみ オペラ・オペレッタ

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      以前はウィーン劇場で、夏の間に、モーツァルトのオペラを上演していて
      去年はモーツァルトじゃなくて、ヨハン・シュトラウスだったが

      何と、今年はウィーン劇場での夏のオペラは、なくなった・・・(涙)

      シェーンブルン宮廷劇場でも、夏の間にオペラを上演していて
      昨年は、宮廷劇場が修築中だったため、アポテーケン・ホーフで上演があって
      音楽的にもかなり高い、と評判が良かったのだが
      今、シェーンブルン宮廷劇場夏のオペラのサイトを見たら

        ウィーン市は、2011年の夏のオペラについての補助金を打ち切りました。
        よって、私どもは、今年は夏のオペラを上演する事ができません

      さよか (/--)/
        どこもかしこも、文化予算を削るのは困るのだが・・・ (-"-;)

      というワケで、ウィーン市内では、本当にオペラの上演はなくなってしまう。

      近くでオペレッタを上演しているのは
      保養地(+超高級住宅地)として名高いバーデンのサマー・アレーナ
      広大な公園の、カジノの後ろにあるアレーナは
      屋根の開閉ができるので、雨が降っても大丈夫。

      古い建物で、ちょっと野外劇場の趣きもあり
      狭い舞台を巧く使って、昔懐かしいノスタルジーを感じさせる劇場である。
      来ている人たちも昔の人(ご老人)が多いし(笑)

      7月から9月初旬まで。プログラムは 7月8月9月 ← を参照の事。
      ウィーンからバーデン線という、市電のお化けみたいな列車もあるし
      鉄道もあるし(ただし駅は街からえらく離れているが)、バスもある。

      今年はボッカチオと、「ドルの女王」 「浪費家」というのがプログラムに載っている。
      よくわからんので、もしかして、もしかしたら観に行くかも・・・

         (ただ、ワタクシ、オペレッタはちょっと苦手で・・・
          いや、オペラも実は苦手なんだけど f(^^;))

      メルビッシュの湖上オペレッタ祭については、有名なので書かない。
      ウエブ・サイトだけはリンクしておこう ここ
      今年は「ジプシー男爵」 ウィーンからのシャトル・バスもある。

      メルビッシュはマイクを使うので行かないのだけれど
      舞台は大きいし、大がかりだし、最後の花火は華やかだし
      おカネのかかった、実に素晴らしい体験になる事は保証する。

       ただし、蚊よけのローション、毛布、セーターと雨具は忘れずに。
       夕暮れの蚊の大群はスゴイし、夜になるとめちゃ冷える(10℃近くになる事がある)

      さて、ウィーンっ子たちに評判が良くて
      私も(マイクを使わないので)毎年行っているのは
      ウィーンから車で約30分ほど行ったところにある
      クロースター・ノイブルク修道院の夏のオペラ

      クロースター・ノイブルク修道院のサイトは ここ
      クロースター・ノイブルク修道院の夏のオペラのサイトは ここ

       この、クロースターノイブルク修道院のオペラ
        ちょっと、いや、かなり無愛想なわかりにくいサイトだが(笑)
       絵をクリックすると、情報のページ(ドイツ語)に飛ぶ。
       短いビデオ・クリップもあるので、ぜひどうぞ。

      今年はフィガロの結婚。
      クルーは2組いるけれど、毎年、かなり有望な若手が歌い
      音楽的に非常に高いし、演出も面白い。

      修道院の中庭での上演なので、思いきった演出もできて
      ドン・ジョバンニの地獄落ちは、火を使って凄かったのを思い出す。
      (あまりにすごすぎたので、3回観にいったアホは私です)

      ただ、このオペラ、残念なのは
      天候が悪いと、修道院の中庭ではなく
      クロースターノイブルク市のバーベンベルガー・ホールに会場変更になる事なのだ。

      修道院の中庭の舞台は、傾斜がついている上
      観客席は階段状になっていて、安い後ろの方の席でも、舞台はバッチリ見えるし
      だんだん、太陽が落ちて、夜になってくると
      修道院の塔を環境照明が、くっきり、はっきり
      塔の上の司教の帽子、ハプスブルクの王冠が夜空に浮き出して
      この世のものとも思えない美しさを醸し出すのである。

      が、雨や強風で、バーベンベルガー・ホールに会場が移動すると

       ただの学芸会

      になってしまう。
         いや、あの、音楽的にはクオリティは高いんですけどね。

      天気が良い時の上演に関しては
      実に雰囲気が(周囲を含めて)素晴らしいオペラなので、お勧めしたい・・・けれど
      屋内になると、ちょっと・・・・ (沈黙)

      今年のフィガロの結婚も、チケットは買ったのだが
      天気はどうなるだろう???
      本当は、1回だけじゃなくて、2回か3回のチケットを買えば
      その中で1回くらいは、天気の良い時に当たるのだろうが
         そんなにお金ありませんっ!!!!(ガソリン代もかかるし・・・)

      ウィーン市内で、補助金が打ち切られたので、オペラがなくなる関係上
      郊外への遠出を余儀なくされる7月・8月だが
      探せば夏の演劇やオペラ、オペレッタは、そこそこある。

      ヘンなモノが見つかったら、またご報告しますので
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      ウィーン夏の楽しみ フィルム・フェスティバル

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        いや〜 (^^ゞ

        コンサートに行けば、無理にでも記事を書くのだが
        シーズン終わって、何もないと、ついついサボってしまう。
        (というより、実は忙しいの ・・・ って、いつもは忙しくないのか!?(笑))

        さて、今年1月〜6月までの、コンサート・オペラ・バレエに行った回数は
        134回。まぁ、そんなものだろう (^.^) (1月〜6月は181日ある)

        さて、この間はグラフェネック音楽祭について書いたけれど
        (で、これからの音楽記事は、ほとんどそれになる予定だが(笑))
        ナマではないけれど
        無料で楽しめる音楽プログラムが、7月〜9月にある。

        ウィーンっ子のためのフェスティバルという意味合いが強いので
        パンフレットはドイツ語しかないが、演目とか指揮者とかはわかるので
        リンクしておく。
        ただし、 pdf なので、ダウン・ロードに時間がかかる。

        7月2日〜8月5日までのプログラムは ここ
        8月6日〜9月4日までのプログラムは ここ

        オペレッタ、コンサート、オペラの他に
        バレエがあるのが ・・・ うっふっふ、私は楽しみ。

        ネトレプコの若かりし頃の色気タップリのマノンも上演される。
        (これは2回、実際に観たけれど、映像で、近くで見たら
         やっぱり、鼻血ブーだと・・・(以下省略))

        ネーザーランド・バレエの作品が、いくつか上演される。
           ううう、行かなくちゃ <(-_-)> )))

        このフェスティバル、ウィーン市庁舎の前の広場で行われて
        開始時間は「太陽が落ちてから」という事になっているので
        正確な開始時間はわからない。

        大スクリーンの前に、椅子がたくさん並び
        真面目にフィルムを観ようとする人たちは、開始時間の前から来て席取り。

        ただ、スクリーンが大きいし、かなり上にかかっているので
        前列に陣取る必要は全くない(笑) 後ろの方からでも邪魔されず、全部見える。

        広場に色々な食べ物や飲み物の屋台が出る。
        もちろん、食べながらスクリーンを見ることもできるし
        脇にも段がいくつかあるので、食べ物・飲み物を持って、段のところに座っても良い。

        スピーカーはかなり良いものを使って、しっかり音楽は聴こえるけれど
        もちろん、周囲はお喋りしながら聴いている人もいる。
        (まぁ、マジメに椅子に座って、ジッと聴いている人たちは静かだが)
        リング通りの車の騒音も、もちろん聞こえてくる。

        よって、コンサートとは全く違い、周囲に雑音ありがデフォルト。
        でも、スピーカーからの音響だし
        大スクリーンで、色々と見える (指揮者の表情とか(笑))

        夏の暑い日、ちょうど日が暮れて、涼しい風が吹いてくる頃
        市庁舎の前で、ビールを片手に
        焼きソバなんかを食べながら
        (ヨーロッパ風にやるなら、ソーセージかピッツァか(笑))
        友人とおしゃべりしつつ見るクラシックのコンサートやオペラの映画というのも
        なかなか優雅な過ごし方だろう。

        私は週末から、Im Puls Tanz のチケット買いを始めるので
        (すみません、人気のないコンテンポラリー・ダンスです・・・)
        その間に行ける機会があれば、足を運ぶつもり。
        コンサートやオペラより、バレエ映画が良いな〜 (^^)v

        まだ書くネタは(少しは)あるのだが
        ちょっと、今、忙しいので(すみません) 本日はこれにて失礼。

        というバタバタの私に、同情の1クリックをお願いします。

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        コンツェルトハウス 日本のためのチャリティ・コンサート

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          Konzerthaus Großer Saal 2011年6月26日 19時〜23時

          Benefizkonzert für die Opfer der Katastrophe in Japan

          Wiener Sängerknaben
          指揮 Gerald Wirth
          ピアノ Florian Schwarz

            Anonymus “Audite silete” (1572-1621)
            Heinrich Schüz (158-1672)”Jubilate Deo” SWV 276
            Anonymus “W habibi” (Karfreitagshymnus aus dem Libanon)
            Amir Khsro Dahlavi (1253-15) “Man kunto maula”
            Anonymus “Jog.wa” (Bhajan aus Indien)

          バリトン Georg Nigl
          ピアノ Ferhan Önder

            Franz Schubert (1797-1828)
                Viola D 786 (1823)
                Der Jüngling und der Tod D 545 (1817)
                Abschied (nach einer Wallfahrtsarie) D 475 (1816)

          Ensemble Wiener Collage

            Toshi Ichiyanagi (*1933)
                “Space Scene” für Ensemble (2007/08)

          バイオリン Julian Rachlin, Fumiaki Miura
          ピアノ Sophie Rachlin

            Dmitri Schostakowitsch (1906-1975)
                Fünf Stücke für zwei Violine und Klavier
                      Bearbeitung von Lewon Atowmjan

          バイオリン Julian Rachlin
          ORF Radio-Symphonieorchester Wien
          指揮 Cornelius Meister

            Camille Saint-Saëns (1835-1921)
                Introduction et Rondo capriccioso a-moll op. 28

          朗読と歌 Karlheinz Hackl
          ピアノ Florian Schäfer

            Hans Lang (1908-1992) Den Wurschtl kan kaner daschlogn
            Franz Engel (1898-1944) Die Arbeit in Wien
            Gerhard Bronner (1922-2007) Der g`schupfte Ferdl
            Fritz Grünbaum (1880-1941) Liebesbriefe, Mahnbriefe und überhaupt Briefe

          ピアノ Ferhan Önder, Fezan Önder
          ORF Radio-Symphonieorchester Wien
          指揮 Cornelius Meister

            Toru Takemitsu (1930-1996)
               “Quotation of Dream” ( - Say sea, take me ! -) (1991)
            Claude Debussy (1862-1918)
                Aus “La mer. Drei symphonische Skizzen”
                    Nr.1 “De l`aube à midi sur la mer”

          司会 Barbara Rett

          コンツェルトハウスが、日本のために行ったチャリティ・コンサート。

              詰め込み過ぎの幕の内弁当 (自爆)

          前半が終わったら、既に夜の9時30分過ぎ(呆)
          もちろん、何人も前半だけで帰った(当たり前)

          ウィーン少年合唱団は、最近はワールド・ミュージックの方向?
          イメージとしては、かなり違うけれど、まぁ、面白い。

          ニーグルのバリトンは魅力的。
          ついこの間まで、アムステルダムでリームのディオニソスを歌っていたそうで
          シューベルトを、魅力的に歌い上げた ・・・ けれど
          3曲だけでは物足りない(涙)

          一柳慧の曲を演奏した Ensemble Wiener Collage はウィーン・フィルのメンバー。
          バイオリン、チェロ、ピアノ、アコーディオン、フルートの編成。

          この曲、不協和音が使われていない。
          もちろん、現代音楽ではあるけれど、きちんと和音になっていて響きが濁らない。
          う〜ん、こういう作曲技法もアリなのね・・・(感心)

          ラックリンが自分のパートナーとして舞台に上げたのは
          弱冠18歳の新進バイオリニスト 三浦文彰。

          ラックリンとの息の合い方が見事。
          あぁ、2人とも、本当にバイオリンが好きなんだなぁ、というのが伝わってくる。

          コンクール優勝者というような鼻高々の嫌らしさが全くなく
          アンサンブルという芸術を、きっちり理解している若手の三浦文彰と
          演奏に余裕が出てきて、風格を漂わせるラックリンとのコンビが素晴らしい。

          ラックリンはそのまま舞台に残り
          ウィーン放送交響楽団と、サンサーンスを演奏。

          後半は、カールハインツ・ハックルが、箱を抱えて登場。
          (箱の中には、ヌイグルミや、カツラや帽子・・・)
          ウィーン風の冗談を飛ばしながら、寄席のナンバー(ウィーンの歌)を披露。

          最後は武満徹の作品。
          これが聴きたかったのだ。それまでが長かった・・・

          うわ〜っ!!! 司会者とピアニストのプレトークで言及があったけれど
          この作品、まんま、ドビュッシーの「海」のパクリじゃん。

          ドビュッシーの「海」に使われている音型を、そのまま使って展開し
          それに、武満らしいウエットな
          フランスの印象派の響きに、日本的な繊細さと「間」が加わった
          不思議な音響空間。

          で、や〜っと最後にドビュッシーの「海」の第1番。
          あっはっは、武満を聴いた後にオリジナル (^O^)

          チャリティ・コンサートだし
          司会の女性が、日本の状況について、何だかんだと解説するのは仕方ないけれど
          寄付先になるカリタスとオーストリア赤十字の人に
          「今の日本の状況はどうなんですか?」って

             オーストリア人に聞いてどうするんだよ?!

          という場面もあったし
          司会がオーケストラやラックリンの宣伝活動に一役かったりするところなど
          冗長な部分も多かった上に
          夜の7時半から、11時まで、という長丁場。

          こと、音楽に関しては、ワタクシ的には
          ある程度のまとまった一固まりを続けて聴きたいので
          あまりに色々な方向性のものを、あれも、これも、とブチギレで聴かされるのは
          ちょっと苦痛だったけれど

          これだけの音楽家たちが、日本のためのチャリティに出演してくれたのは
          日本人として、とてもありがたい。

          これにて、コンツェルトハウスの今シーズンも終わり。

          ・・・というより、これで
          私のコンサート通いの前半も終わりとなった。

          さて、1月〜6月で、何回、コンサートやオペラ、バレエに行ったでしょう?
          別にクイズにするつもりはないけれど
          何回だったか知りたいな〜という方は(知りたくない方も(笑))
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          来週はコンサートもオペラも行かない(涙)
          ううう、オフ・シーズン、ナマの音なしに耐えられるかしら・・・

          トーンキュンストラー + ハンス・グラーフ

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            Schloss Grafenegg 2011年6月25日

            Prélude
            Reitschule 17時30分〜18時25分
            Ensemble Concertante
            Benjamin Britten (1913-1976)
              Phantasy Quartet für Oboe und Streichtrio f-moll, op. 2 (1932)
            Pjotr Iljitsch Tschaiikowski (1840-1893)
              Streichquartett Nr.1 D-Dur op. II (1871)

            Auditorium 20時〜22時
            Tonkünstler-Orchester Niederöstrerreich
            テノール Steve Davislim
            ホルン Radovan Vlatković
            指揮 Hans Graf

            Sergej Rachmaninow (1873-1943)
              “Utyos” Der Fels Fantasie op.7 (1894)
            Benjamin Britten (1913-1976)
              Serenade für Tenor, Horn und Kammerorchester op. 31 (1943)
            Pjotr Iljitsch Tschaikowski (1840-1893)
              Symphonie Nr.6 h-moll op.74 Pathétique (1893)

            夏になると始まるグラフェネック通い。
            天気は不安定で、青空に広がる黒い雲 (-"-;)
            でも、その分、暑過ぎず、爽やかで、ヨーロッパの夏、という感じ (^^)v




            プレリュードは、本公演に合わせてブリテンとチャイコフスキー。
            チャイコフスキーの弦楽4重奏曲は、例の有名なメロディが演奏される。

             ・・・だからと言って、その後に拍手?????

            うううっ。そうだった。久し振りで忘れていたわよ。

            グラフェネックの音楽祭に来る客層のマナーの悪さを!!!!!

            根っからのクラシック・ファンで
            ウィーンがオフシーズンになるので、こちらに来る、という人も多いかわり
            低地オーストリア州の田舎の悠々自適の年配の方々が
            ちょっとした高級な趣味、というので、お友達と連れだって
            オシャレして来る、というのが、この音楽祭の特徴でもある。

            よって、拍手のタイミングを知らない。
            1曲が終わったら、それが楽章と楽章の間でも、拍手するものだ、と思っている。
            いや、別にタイミング知らなくてもかまわないのだけれど
            だったら、周囲を見回して、拍手していなければ、自分もしなければ良いのに・・・

            この聴衆だったら、絶対にやるな・・・と心配していた事も起こってしまったし。

            本公演は、ヴォルケントゥルム(雲の塔)という野外音楽堂で予定されていたが
            天候の関係で、オーディトリウムに変更。
            今回は使わなかった野外音楽堂 ヴォルケントゥルム ↓


            「風が強いし、チャイコフスキーの6番はピアニッシモで始まる曲ですし」
            ・・・というのが理由だが

            だったら、ピアニッシモで始まる曲は
            野外じゃなくてオーディトリウムでやって!!! お願いだから・・・
               と言いたくなってしまう。

            オーディトリウムは、こういう感じ ↓



            ラフマニノフの作品7番「岩」は、リムスキー・コルサコフに捧げられた小曲で
            岩と雲が出会う、というロマンティックな詩を表現したもの。
            チャイコフスキーが、えらく気にいって、自分の演奏旅行にこの曲を持っていったそうだが
            現在では、ほとんど演奏されない。

            いや〜、ものすごくロマンティック。
            低弦で表現された「岩」に、フルートでの黄金の雲が寄り添っていく様が
            映画音楽というか、気恥しいというか(笑)

            ハンス・グラーフは、長くサンクト・ペータースブルクで
            アルヴィド・ヤンソンスに師事していたそうで
            ロシア物が得意なのは、最後のチャイコフスキー「悲愴」でよくわかった。

            ベンジャミン・ブリテンの「セレナーデ」
            テノールは、スティーブ・ダヴィスリム。
            いつものように、長髪を後ろで縛った様は、ちょっとコミカル。

            今まで、この曲、イアン・ボストリッジと、この間はマーク・パドモアで聴いたが
            きゃっ、ダヴィスリムのテノールだと
            ものすごく印象が違う。

            やっと、ヘテロのテノールで聴いたわ・・・という感じ。

              すみません、ボストリッジがホモでない事はプログラムに書いてあったし
              パドモアは知らないが(興味もないし)
              ともかく、ピアースのイメージが強いハイテノールではなくて
              高音も出るけど、ハイでないテノール、という
              かなり、今までのセレナーデのイメージと違う声質の演奏だったので・・・・

            ダヴィスリムの表現は、オペラティックに劇的だが
            明るくて、素直で、イヤミがなく、好感が持てる。

            その意味、Dirge の暗さよりも
            次の Hymn の明るさ、軽さ、楽しさの方が際立って合う。

            さて、後半はチャイコフスキーの「悲愴」

            これは、楽友協会で演奏されても、3回に1回くらいは
            第3楽章の後で、拍手とブラボーが出てしまう、という危険な曲である。
            有名な名曲なのだし、
            なぜ「悲愴」とタイトルがついているのか
            ちょっと考えたらわかりそうなものなのだが。

            グラフェネックなら、絶対やるな、と思っていたが
            第1楽章が終わったら、すでに拍手する人が多数いた (あああ・・・)

            かなりリキの入った演奏で
            ヨーロッパ風の洗練より、ちょっと泥臭いくらいの響き。
            もともと野外での演奏を前提にしていたせいかもしれないが
            ピアニッシモでも音を落としきらずに演奏していたのが印象的。
              でも、もうちょっとアンサンブル、揃えようね(笑)

            第2楽章のワルツは、すごく庶民的な感じがして面白かった。
            このワルツ、ものすごく上手に演奏されると
            帝政ロシアの貴族たちの舞踏会になってしまうのだが
            そういう、いやらしいまでの品の良さ、というものが抜け落ちて
            なんか、ものすごく素直でローカルな
            人の良いジジババが集まって踊っている、という雰囲気。

            はい、主観です。読者の皆さまはあまり気になさらないように f(^^;)

            この上もなく正統的なテンポで演奏された
            教科書のような第3楽章の後
            指揮者は、一瞬も力を抜く事なく、第一バイオリンに指示を出そう・・・としたとたん
            ブラボー・コールと拍手・・・ (あああああああっ!!!!)

            指揮者の動きを見ていれば
            注意深く、拍手が入らないように、アタッカしようとしていたのがわかるのに・・・

            まぁ、これがグラフェネックの客層(の一部)だし(諦めムード)

            最近、かなり良くなっているトーンキュンストラー管弦楽団だが
            やっぱり、こういう通俗的な名曲を演奏させると
            多少、技術的な弱さは目に(いや、耳に)つく。

            でも、本コンサートの前のプレリュードで
            若手の意欲的な演奏を公開したり
            現代音楽にも挑戦したりする意欲に燃えているオーケストラだから
            これから、どんどん良くなっていく可能性は大きい。

            これからのグラフェネックのコンサート・チクルス
            まだまだ楽しませてもらう予定 (^.^)

            少なくとも、野外音楽堂で
            カラスやカエルや、コオロギの鳴き声と一緒に
            チャイコフスキーを聴くのは避けられたのがウレシイ私に
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            カーチャ・カバノヴァー 国立オペラ座

            0
              Wiener Staatsoper 2011年6月23日 19時30分〜21時05分

              Leoš Janáček
              KÁTJA KABANOVÁ
              Oper in drei Akten

              指揮 Franz Welser-Möst
              演出 André Engel
              舞台 Nicky Rieti
              衣装 Chantal de La Coste
              照明 André Diot, Susanne Auffermann
              ドラマツルギー Dominique Muller

              ディコイ Wolfgang Bankl
              ボリス Klaus Florian Vogt
              カバニハ Deborah Polaski
              ティホン Marian Tabala
              カーチャ Janice Watson
              クドリヤーシ Norbert Ernst
              ヴァルヴァラ Stephanie Houtzeel
              クリギシ Marcus Pelz
              グラシャ Juliette Mars
              フェクルシャ Donna Ellen

              国立オペラ座はレオス・ヤナチェックのオペラに力を入れていて
              チクルスとしてレパートリーを拡大する第一弾が
              この、カーチャ・カバノヴァー。今回が3回目の公演になる。

              同じ演目、2008年4月20日にウィーン劇場で観劇した。
              以前のサイトに、簡単な感想記がアップされている。

              だいたい、このオペラ、最初は行く予定ではなかった。

              知り合いのお客さまから、6月30日にご一緒しましょう、と誘われ
              お客さま4名用には一番高いチケットを購入。
              私は、安めの、舞台は見えそうな席を買って、お客さまに支払ってもらい
              いくら、アシスタント料金は取らないとは言え(知り合いだから)
              4名さまをオペラ座にお連れするのに
              ある程度の事前知識は必要だろうと
              一番安い11ユーロの席を購入したもの。

              ところが、ドイツの大腸菌騒ぎで、4名のお客さまは、あっさりキャンセル。

              チケットは好きなようにして下さい、と言われたけれど
              お客さまご購入のチケットだから
              できるかどうかはともかくとして、私の分も含めて、再販にかけているところ。
              よって、6月30日に行くチャンスはなくなってしまい
              残ったのが、本日の11ユーロのチケット。

              休憩なしの1時間35分。
              舞台や衣装は、現代風で
              最初のシーンが、何だか、ニューヨーク??? みたいな感じ。

              第2幕の第1場も、筋では、カバノフ家の仕事部屋とあるが
              煉瓦に囲まれた倉庫みたいな設定で
              第2場のヴォルガ河の堤も、何だか堤防というより、上部に段が置いてあって
              コンクリートをかき交ぜるようなミキサーがある。

              短いオペラなのに、各幕と各場で、早変わりで舞台装置が全部変わるのは良い感じ。

              第1幕第2場は、ヴァルヴァラ役のステファニー・ホウツェールが
              キャミソール、ナマ足で、ベッドの上でペディキュアするシーン。

              ホウツェールって、スタイル抜群で、少し痩せ過ぎくらいのモデル体型なので
              下着シーンが、色っぽい。
              ボリスとカーチャの取り持ちをする場面も
              色っぽいというか、小悪魔的で、ちょっと、いや、かなり性悪な感じがする。

              もっとスゴイのが、カバニハとディコイ。
              カバニハはデボラ・ポラスキー、ディコイはヴォルフガング・バンクル。

              カバニハは最初の登場から、圧倒的なイジワルさが当たりを制する。
              第2幕第1場で、ディコイがカバニハに迫る場面なんか
              サドマゾ好きな人だったら、背中がゾクゾクする。

              跪いて靴をお舐め、から、ズボンを降ろして鞭で打つ、という
              あっはっは、いや、このサドのカバニハ、すごく好き (こらっ!)

              カバニハは、最後にカーチャの死体を村人たちが横たえた後
              息子のティホンにバッグを渡して、村人たちに小銭を与えさせ
              カーチャの死体の指から、結婚指輪を外して、自分の指に嵌めた上
              靴で、死体を蹴るんですよ〜っ。

              きゃ〜〜っ!!! 
                (え〜い、ナニを興奮している!!!
                  読者に、私にサドっ気があるって、ばれるじゃないか!!!)

              ボリス役のクラウス・フローリアン・フォークトは、甘い美声で聴かせる。
              クドリヤーシ役のノルベルト・エルンストも、声量はそれほどないが、芸達者。

              ただ、カーチャを歌ったジャニス・ワトソン。
              難しい役どころを、声は細いが、ちゃんと歌ったし、演技も良いけれど
              ヴァルヴァラ役のスマートな美人と並んでしまうと
              ほんの少しだけ太めで、大きな顔なので
              第1幕で着ている、花柄のワンピースが、あまりに合わない。

              ブリっ子になっていて、何だか恥ずかしいし
              第2場で、ティホンに同行を願う時、演出の関係で
              ガバッと抱きついて、嫌がるティホンに熱烈なキスをするのだが
              ティホン役のタバラが小柄なので
              中年のオバサンにセクハラされているような印象・・・

              ボリスとの密会の時も、カワイイ赤のワンピースで
              ボリスに抱きついて、熱烈なキスをするが
              イロケに迷った色ボケ中年オバンが
              若い男の子を無理やり何とかしているみたいに見えてしまう。

              演出上だろうが
              秘密がばれて、最後にボリスとカーチャが出会う時も
              ボリスは、もうカーチャに飽き飽きで
              あぁ、良かった、こういうシツコイ女と別れて旅に出られて、というあからさまな態度。

              ここまで来ると、カーチャがカワイソウになる。
              結局、振られて、下着になって(これもキャミソール)川に飛び込み自殺。

                姑に虐められ
                  夫に迫って拒否され
                     愛人からも捨てられた
                       悲惨な女性の最後・・・ 
                           うううっ、暗いオペラ・・・

              でも、この演出は
              根性悪のヴァルヴァラと、完全サドのカバニハの
              圧倒的存在感で二重丸。

              ナマ足キャミソールと
              靴舐めと、ムチ打ちと、足で死体を転がし場面だけでも
              行った甲斐があった (゜゜☆\(--メ)ポカッ

              全体的に音楽としては、美しい纏まりを見せている。
              オーケストラ(大編成!)が、すごく巧くて
              チェコ語のメロディとテンポに、しっかり合わせ
              時には、甘〜く、時には激しく、素晴らしい音響を聴かせてくれる。

              サドっ気のある方は ぜひどうぞ。すごく楽しいですっ (^O^)

              これにて、今シーズン最後のオペラ観賞は終わり。

              明日は飛び石連休の中日だが
              仕事をしなければならない私に、どうぞ同情の1クリックをお恵み下さい。

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              祝日だったので、寝坊しようと思ったら
              やっぱり6時間寝たら、目が醒めてしまい(悲しいサラリーウーマン)
              一日、だらだらして、オペラに行こうとしたら大雨・・・という
              やっぱり、日頃の行ないが悪いんだろうなぁ \(__ )

              ピアノマニア

              0
                6月23日はオーストリアの祝日である。
                (スイスの一部、ドイツの一部、クロアチア、ポーランド、ポルトガルも祝日)
                よって、オフィスはお休み。
                飛び石連休の中日にあたる24日は、オフィスもぐっと人が減る。
                  ・・・ワタクシは仕事です f(^^;)

                さて、今シーズンもそろそろ終わって
                この間、コンサート・プログラムにチラシが入っていた DVD を観賞。
                本編約96分の「ピアノマニア」というフィルム。
                スタインウェイ・オーストリアが作成したもの。

                ウエブ・サイトは ここ
                全部ドイツ語だが、トレイラーもある。

                うわ〜〜〜〜っ (((^^;)(;^^) ))
                このフィルム、まるで、ウィーンの観光案内!!!

                コンツェルトハウスが主な舞台になっているのだが
                実はコンツェルトハウスについては、楽屋もよく知っているワタシ。
                仕事の関係だが(もちろん音楽関係にあらず!)
                DVD 見てると、知ってる関係者まで登場するので
                何だか親しみが持てる ・・・ って、私的な事ですみません。

                コンツェルトハウス以外に
                ハンブルクのスタインウェイの工場も登場するし
                ホーフブルク内の古楽器コレクションで
                古い楽器の音も聴ける。

                更に、この間、ちょっと書いたグラフェネックまで出てくる!!!

                お城を背景に撮ったグラフェネックでのカメラワークの美しさは必見。
                ブレンデルも登場するし
                ボストリッジがリハーサルで歌うのも、何とも楽しい。

                メインになっているのは
                ピエール・ローラン・エマールの、バッハの録音。
                これを観る限りにおいては

                何て気難しい奴
                うわ〜〜、さすがにプロは耳が良い!!!

                音の開き方については
                DVD でもある程度はわかるけれど
                あれ、やっぱり、本当に「耳」のある人には、もっとわかるんだろうなぁ。

                で、もう一つ、シリアスなシーンの途中に出てくるのが
                イグーデスマン&ジョー

                以前にチラッと書いたけれど、私は、この2人が大好きである。
                いや、あの、個人的に、じゃなくて
                この2人のギャグって、ものすごくハマるのだ。
                来シーズンのコンツェルトハウスでのチクルスも、しっかり購入。

                この DVD の主人公、スタインウェイ・オーストリアの調律師が
                イグーデスマン&ジョーと、ギャグの話をするところがある。
                種明かしはしないが、最後の最後で

                ・・・ めちゃくちゃ笑えます (^^)v

                あのギャグは、まだ公演では見ていないから
                もしかしたら、これから、あのギャグを入れるだろうか???

                ピアノの調律なんて、簡単に考えていたけれど
                実際に、この DVD を観ていると、凄まじい仕事だとわかる。

                プロってスゴイなぁ。
                一時、調律師に憧れた事があったけれど
                私には、とてもできません ・・・ わっはっは。

                日本のアマゾンでは購入できないけれど
                ドイツのアマゾンなら買える。
                私は ここ で買った。
                スタインウェイ・オーストリアの客として登録すると安く買える。
                (パスワードは Steinway in Austria
                 チラシにあったので、別に秘密のパスワードではないと思う)

                ウィーン在住の方は、本屋さん Thalia で売っていた。
                郵送料を考えると、インターネットでオーダーするより
                Thalia で買う方が安い (ちっ! (-"-;))

                ピアノに興味のある方で、ドイツ語がわかる方にはお勧め!!!
                (一部は英語だが、メインはドイツ語なので・・・)

                ティル・フェルナーの一言
                 「僕たちピアニストにとって
                  ピアノは、歌手の声と一緒ですから
                  やっぱり音色には拘ります」

                何だか、目からウロコが落ちたような気分だった私に
                どうぞ1クリックをお恵み下さい。

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                明日の祝日は仕事はしない(断言)
                でも、もちろん、お店は全部閉まっていて買物は全くできない。
                (きゃ〜っ、食料品買い忘れてる (((^^;)(;^^) )))
                さらに、キリスト教の祝日なので、掃除・洗濯など
                生活音が出る事は全くできないという・・・ あああ(涙)

                【追記】
                この「ピアノマニア」 日本では12月に公開とのこと。
                エマールの日本公演(詳細 ここ )でも紹介されるらしい。

                ウィーン交響楽団 + アルミンク 2回目

                0
                  Konzerthaus Großer Saal 2011年6月21日 19時30分〜21時30分

                  Wiener Symphoniker
                  Wiener Sängerknaben
                  Damen der Wiener Singakademie
                  メゾソプラノ Dagmar Pecková
                  指揮 Christian Arming

                  Gustav Mahler (1860-1911)
                  Symphonie Nr.3 d-moll

                  同じプログラムの2日目。

                    わ〜っはっはっはっは (^O^)

                    ウィーン交響楽団、やればできるじゃんっ!!!!!!

                     そうか、やっぱり昨日の演奏はプロとしては恥ずかしかったか(←邪推)

                  昨日、あまりに目についたミスが、全くなくなって

                  トランペット・セクションも
                  舞台裏のポスト・ホルン・ソロも
                  大人数のホルン・セクションも

                  見事にプロらしい職人芸の完璧な演奏を聴かせてくれた。
                  お見事 ( ^o^)ノ◇ ザブトン1マイ

                  本当に同じオーケストラかよ、あれ。
                  こういう事があるから、同じプログラム2回というのが病みつきになる。
                  昨日だけだったら、ウィーン交響楽団のファンを止めていた(本気)

                  だいたい、今日は最初から
                  「大丈夫か、音を外さないか、ドキドキ」と、聴いている方が緊張している。

                  でも、最初の、バッチリ揃った見事なホルンのアンサンブルから
                  グイグイ引き込まれる。

                  ものすごく丁寧にポリフォニーを刻んで
                  大袈裟になる一歩手前の長さの、かなりしつこい休止を使い
                  最後は爆発させた第一楽章。

                  木管の絶妙なアンサンブルが、オーストリア風レンドラーに乗る
                  第二部の1番目のメヌエット。
                  かなり精巧な造りを、しっかりと耳に聴こえるように打ち出してくる。
                  第二部2番目は、カッコウのメロディ(子供の不思議な角笛)で、これも精密。

                  ここで出てくる舞台裏からのホルン・ソロ。
                  昨日のを聴いちゃってるから、本当にドキドキモノだったのだが
                  今日は、ミスなしで、バッチリ (^^)v

                  バイオリン・ソロも
                  昨日のように、音が途切れそうな事もなく
                  ちょっとだけ、ワタクシの好みとしては、甘ったる過ぎる感じだけれど
                  センチメンタルというか、ロマンティックなのは
                  それは、それで意味がありそう。

                  最終楽章の弦も、昨日と違う(ような気がする)
                  クリスマス・ソングから(←そうとしか聴こえない(笑))息もつかせず
                  そのまま繋いだけれど
                  観客の咳も、ほとんど聞こえず
                  ものすごい集中力で、最後まで盛り上げていく。

                    (ただ、途中で携帯電話を鳴らしたアホ!!!
                     ああいうのは、まさに犯罪だ!!!!!
                     その後、集中力が途切れるかと、一瞬、心配したが
                     さすがプロで、すぐに立ち直った (^。^;)ホッ)

                  音楽的に深いとか、哲学的な内容があるとか(何だそれ?)
                  そういう感動とはちょっと違うのだけれど
                  職人芸として、すごく緻密に聴かせたな、という感じ。

                  昨日、失望しただけに
                  全く違う今日のコンサートに、ニヤニヤ笑いが止まらない。

                  日本の震災後の態度は、日本人としては絶対に許せないけれど
                  アルミンクも、そう悪くない・・・ いや、やっぱり才能ある人なんだなぁ、と
                  心外ではあるが、かなり感心。

                  今シーズン最後のコンサートが、この日で良かった (^-^)

                  こういう事があるから、ナマの音って面白い、と
                  コンサート通いを止められない私に
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                  コンサートから帰ると
                  チャイコフスキー・コンクールのアーカイブから
                  参加者のビデオなんか見ちゃう(で睡眠不足になる)
                  しかし・・・ 何人かのピアニストが弾いている時の表情って
                  痛そうな、苦しそうな、何とも言えない表情で
                  見ている方が、恥ずかしくて居たたまれないです・・・


                  ウィーン交響楽団 + クリスティアン・アルミンク

                  0
                    Konzerthaus Großer Saal 2011年6月20日 19時30分〜21時30分

                    Wiener Symphoniker
                    Wiener Sängerknaben
                    Damen der Wiener Singakademie
                    メゾソプラノ Dagmar Pecková
                    指揮 Christian Arming

                    Gustav Mahler (1860-1911)
                            Symphonie Nr.3 d-moll

                    もともとファビオ・ルイージが指揮台に立つ予定だったのに
                    ルイージさまは、日本でメトロポリタン歌劇場の客演を指揮してキャンセル。

                    その代役に立ったのが
                    よりにもよって、クリスティアン・アルミンク。

                    日本人の心情からして
                    地震の後、自分のオーケストラの仕事をほっぽり出して
                    放射能がコワイ、とオーストリアに逃げ帰ってきたアルミンクに対して
                    共感を抱けるはずがないし

                    だいたい、アルミンクに関して、色々と聞くけれど
                    素晴らしい人格者だ、とか、その類の話は一切ない。

                    まぁ、指揮者で人格者というのも、まずいないだろうが(笑)
                    ファビオ・ルイージだって、結構、あちこちで悪口は聞くからね (^.^)

                    人格者=優れた音楽家、というワケでもないから
                    どんな人間であれ、そこから生み出される音楽が優れていれば、それで良い。

                    さて、コンサートの感想だが・・・・

                            ああ、こういう記事だけは書きたくなかった。

                    どうせ、シロウトだし
                    ちゃんと払うモノは払って行っているのだから
                    何を書いても、別に営業妨害とか言う人はいないだろうから書いちゃうけど

                      ウィーン交響楽団、ふざけるな!!!(本気で怒)

                    指揮の上手・下手以前の問題で
                    プロのオーケストラで、あれだけ金管のミスをやる、というのは
                    いくら超絶技巧のマーラーだって、あまりに酷い。

                    普段から「ウィーン・フィルより管は良い」とか豪語しているなら
                    それなりに演奏してくれ。

                    昔、ウィーン・フィルで聴いたマーラーの3番の方が
                    管だって、ずっと良かった(断言)

                    あとは、アルミンクの解釈の問題かもしれないが
                    弦のピアニッシモが薄過ぎて、管とのバランスが悪い。

                    コンサート・マスターのソロも
                    あまりに音を抑え過ぎて、メロディがブチ切れている。

                    何だか、オーケストラそのものに
                    やる気があるんだか、ないんだか
                    盛り上がりの部分も、盛り上がる程盛り上がってないし(すみません、謎発言で)
                    ピアニッシモの部分も、ニュアンスに欠けていて
                    平坦というか、色がない、というか
                    それでも、一応、ミスなしで演奏しました、というのならまだ許せるが・・・

                    もともと、ルイージさまの3番なら、というので
                    明日のチケットも買っているので
                    ウィーン交響楽団には、もう1回、チャンスがある。

                    明日、またふざけた演奏をしたら、マジに聴衆として、許さんぞ!!!
                    (って、まぁ、偉そうに (x_x) ☆\(^^;) ぽかっ)

                    ・・・って、きっと、オーケストラのメンバーは
                    一生懸命、演奏しているのだろうが

                    でも、でも、でも・・・ ちょっと、アレはないでしょ、という気分で
                    コンサート会場を後にした私に
                    興奮を鎮める1クリックを、どうぞよろしくお恵み下さい。

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                    ところで、クリスティアン・アルミンクは今日のコンサートが
                    コンツェルトハウスのデビューとなる。
                    転がり込んできたチャンスという意味では、運の強い人ではある。

                    ウィーン・フィル + ズビン・メータ

                    0
                      3回分を、まとめてアップしました。
                      時系列で読みたい方は
                        6月17日分 ここ
                        6月18日分 ここ


                      2011年6月19日 11時〜13時40分 Musikverein Großer Saal

                      Wiener Philharmoniker
                      指揮 Zubin Mehta
                      ピアノ Daniel Barenboim
                      ヴィオラ Heinrich Koll
                      チェロ Franz Bartolomey

                      Igor Strawinsky (1882-1971)
                       Symphonie in drei Sätzen

                      Ludwig van Beethoven (1770-1827)
                       Konzert für Klavier und Orchester Nr.3, c-Moll, op. 37

                      Richard Strauss (1864-1949)
                       Don Quixote, Fantastische Variationen über
                       ein Thema ritterlichen Charakters
                       für großes Orchester, op. 35

                      昨日の記事で書いた通り
                      前半は、6月18日午後のコンサートでも聴いた。

                      ストラヴィンスキーの3楽章のシンフォニー。
                      ズビン・メータの指揮って、わかりやすい。
                      暗譜で振っていて、変拍子の指示が、見ているとよくわかる。

                      で、ストラヴィンスキーの音楽って
                      不思議な事に、ワタクシ的には、ハイドンに通じるものを感じる。
                      (主観ですっ!!!)

                      ハイドンもストラヴィンスキーも、曲を聴いていると

                       「ほらほら、面白いだろう? ふっふっふ」

                      という作曲家の表情が見えてくるのだ(主観ですっ!!!)
                      ユーモアと洒落っ気に満ちていて
                      さぁ、聴いている人たちを、どうやって驚かそうかな、楽しませようかな、というのが
                      あちこちに聴こえてきて、実に楽しい ↑(^^_)ルン♪

                      ベートーベンのピアノ協奏曲3番。
                      う〜ん ・・・

                      細かいパッセージの音列はとても美しく出ていて素晴らしいのだが
                      バレンボイムのピアノ、何ともウエットで
                      ウィーン・クラシックの端正なベートーベンじゃなくて
                      ロマン派的なイメージが強い。(ルバートとかやってるし・・・)

                      力強いとかじゃなくて、かなり「美しい」かわりに
                      時々、テンポが、不安定になるし、音型が崩れる(もちろん解釈の問題だ)

                      既に自分の中にイメージがあるからかもしれないけれど
                      すみません、これ、私のイメージと、微妙に何か違う。ごめんなさい。

                      後半のドン・キホーテは、土曜日に聴き逃した曲。
                      名人芸ソロの品評会みたいな曲(笑)
                      ビオラとチェロのソロが、とてもエネルギッシュで
                      多少荒いくらいの音が出ていて、これは、テーマにピッタリ (^^)v

                      終わったのが、午後の1時半過ぎ。
                      ・・・という事は、土曜日のコンサートも、終わりは夕方6時を過ぎたはず。
                      (6時過ぎにライディングに出発したら、間に合っていなかっただろう)

                      ズビン・メータって、決して派手ではないのだけれど
                      実に堅実で正統的な指揮を、的確な動きでする指揮者だなぁ、と
                      改めて思った、ウィーン・フィルの今シーズン最後のコンサートだった。

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                      来シーズンのプログラムも発表になって
                      土・日の定期公演、面白いプログラムがチラホラ。
                      また来シーズンも行けると良いなぁ・・・・ (^^)

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