Münchner Philharmoniker
指揮 Christian Thielemann
Anton Bruckner (1824-1896)
Symphonie Nr. 5 B-Dur
ティーレマンのミュンヒェン交響楽団との契約が、今年で切れるので
この組み合わせでは、実質的に最後のコンサートになる。
ウィーンでは2日間で、違うプログラムなのだが
何故か、6月1日のフランスもの(+何故かモーツァルト)が売り切れで
ブルックナーの交響曲5番については、空き席があった、という不思議な現象。
登場したとたん、熱狂的な拍手で迎えられるスター指揮者。
何故ティーレマンが、こんなにスターになってしまったか、を考えると
1) 久し振りのベルリン出身の、正にゲルマン系であること。
(メッツマッハーとか、ケント・ナガノとかもドイツなんだけど・・・)
2) ゲルマン系の音楽(ワーグナー、ブルックナー、リヒャルト・シュトラウスなど)を得意とし
更に「好きなモノばっかり振って、何が悪い」と言い切ってしまうアクの強さ
3) 見た目が坊ちゃん(←これ、意外に年配の女性にウケるのではないかと思う)
特に、2番の「アクの強さ」・・・というより
冷静に聞けば、ただの「子供の言い分」なんだけど(笑)
普通だったら、絶対に言えない本音を、堂々と言うところが
建て前しか言えない臆病なオーストリア人魂を刺激するらしい(邪推)
で、コンサートそのものだが
ゆっくり目のテンポ。どっしりした演奏で
大音響を、うるさく感じさせる一歩手前で制御して
名人オーケストラの技量を充分発揮させたブルックナーだった。
だからと言って、別に大感激する、というような感じでもなくて(自爆)
スター指揮者を見ようと、ズラズラと、普段は立たない人が立っていたが
ティーレマンの指揮振りは、ほとんど身体を動かさず
ほんの少しの指示と、鋭い眼光だけでオーケストラを引っ張っていく。
ブルックナーの交響曲は、まぁ、どれを取っても同じようなモノが多く
繰り返し部分のバリエーションや、全体の構成で
すごいな〜と思うところは、何ヶ所もあるのだけれど
疲れていたせいもあるけれど
ティーレマンだから、というスター崇拝は私にはないから
「巧いなぁ」で終わってしまった。すみません。
色々と言われてはいるが
(人間的に素晴らしい指揮者だ、と言う噂は全くない)
ティーレマンが指揮するワーグナーやリヒャルト・シュトラウス
ブルックナーは良いと思う。
だいたい、ブルックナーの扉が開いたのも
かなり昔に、ティーレマンでブルックナーの交響曲8番を聴いたのがきっかけだった。
まぁ、世の中、これだけグローバル化が進むと
アクが強くて、派手な人しか、スターになれない、というのがある。
色々な指揮者が居て良いし、だから面白い。
全然好みとは違うけれど
来シーズンは、ドレスデン管弦楽団と、ブルックナーの8番が予定されているから
(しかし、何回目だ?これを演奏するの・・・)
またチェックして、行けるなら行こう、とは思っている。
「スター」と付くと、何か、シラケる私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
6月1日は同じ組み合わせで、フランスもの(に何故かモーツァルト1曲)。
ラ・ヴァルスがあるから行きたかったのだが
仕事が入ってしまい、確保していたチケットは友人が買ってくれた。
5月が終わると、6月は、ほとんど目ぼしいものがない。
(ルイージのマーラー3番が一番楽しみだったが、アルミンクだと(以下省略)