Theater an der Wien 2011年2月27日 19時30分〜21時25分
The Rape of Lucretia
Oper in zwei Akten (1946)
Musik von Benjamin Britten
Text von Ronald Duncan
Nach dem Schauspiel von André Obey
指揮 Sian Edwards
演出 Keith Warner
舞台・衣装 Ashley Martin-Davis
照明 Mark Jonathan
男声語り手 Kim Begley
女声語り手 Angel Blue
コラティヌス Jonathan Lemalu
ジュニウス Markus Butter
タルキニウス Nathan Gunn
ルクレチア Angelika Kirchschlager
ビアンカ Jean Rigby
ルチア Anja Nina Bahrmann
オーケストラ Klangforum Wien
2月17日の初演の後
確か、もう一回、チケットを買ってあったはず・・・・と探したけれど
見つからなかったので
あれ? これ1回だけにしたんだったっけ??? (←記憶力ゼロ)
じゃぁ、もう一回、観に行こう、と
本日、また34ユーロの席を買って(高い!)行ってきた。
後でもう一度、チケットの見直しをしたら、千秋楽の分があった ( ;^^)ヘ..
(一番安い18ユーロの席である)
今回は 2.Rang の脇である。
舞台のすぐ横で、特に上にある図書館っぽいお部屋が、すぐ目の前。
プログラムから撮った「図書館」の写真はこれ ↓ (見開きなので汚い。ごめん)
図書館と並んで、上段にもう一つ作られた、若い女性の部屋は、こういう感じ。
上部分の部屋だけではなく、
下に作られたローマ時代の舞台も
しっかり前に出てくるので、上から良く見える。
オーケストラも見える。
指揮者がフワフワの頭の女性だったのも見えた。
凌辱場面で、すごい格好をして、男性歌手に持ち上げられるのは
キルヒシュラーガーご本人だった。
昨年のカプリッチオの時から、数キロ痩せたんじゃないか?
これもプログラムから撮った写真 ↓(やっぱり見開き)
演出は初演の時にわかっているので
今回は、ひたすらオペラ・グラスで、向こう側に見えるドイツ語翻訳を読みつつ観賞。
(普通はオペラ・グラスがなくても読めるはずなのだが
どうも、私のコンタクト・レンズ、度が合ってないらしくて f(^^;))
2回目になってみると
演出に惑わされず、音楽そのものに耳が向いてくる。
そうやって聴いてみると
ブリテンの音楽は、難しいけれど、ものすごく繊細で
各場面ごとの情景や内容が
音楽的に、きっちりと把握されているのが、よくわかる。
私が好きなシャリーノの音楽も、ここからの影響を受けてる(と勝手に納得)
ブリテンの繊細でピアニッシモな音の使い方が
シャリーノから受ける印象と、非常によく似ているのだ。
やっぱり、毛嫌いせず、何回か聴いてみると印象も変わるんだなぁ。
千秋楽のチケットは、舞台も、字幕も見えない(であろう)ところなので
最後の観劇は、しっかりともう一度、音楽だけを把握させてもらおう。
生意気ネタも、そろそろ書きたいのだが
まだまだ連日・連夜の夜遊びが続いてしまうので、まだ書けない。キ〜〜ッ (T.T)
それを自業自得と言う事はよくわかっている私に
お叱りの1クリックを、どうぞお恵み下さい。
順位が下がってきているので、ちょっと媚びを売るボタンにしてみた f(^^;)
ウィーン劇場 「ルクレチアの凌辱」 2回目鑑賞記
- 2011.02.27 Sunday
- ウィーン劇場
- 23:30
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- by はっぱ
フォルクス・オパー 「外套」「ジャンニ・スキッキ」 (初演)
- 2011.02.26 Saturday
- フォルクス・オパー
- 22:30
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- by はっぱ
Volksoper 2011年2月26日 19時〜21時30分
Der Mantel
Oper in einem Akt
Musik von Giacomo Pucchini
ミケーレ Sebastian Holecek
ジョルジェッタ Melba Ramos
ルイージ Michael Ende
イル・ティンカ Karl-Michael Ebner
イル・タルバ Dirk Aleschuns
タルバの妻 Alexandra Kloose
流しの歌唄い Paul Schweinester
恋人 Lidia Peski, Daniel Strasser
Gianni Schicchi
Oper in einem Akt
Musik von Giacomo Pucchini
ジャンニ・スキッキ Martin Winkler
ラウレッタ Bernarda Bobro
ツィータ Sulie Girardi
リヌッチョ Sebastian Reinthaller
ゲラルド Christian Drescher
ネラ Edith Lienbacher
シーニャのベットー Jan Martinik
シモーネ Andreas Daum
マルコ Daniel Schmutzhard
チエスタ Martina Mikelič
医者 Paul Schweinester
アマンティオ Gyula Orendt
ピネリーノ Mamuka Nikolaishvili
グッチオ Christoph Velisek
ゲラルディーノ Max Schachermayer
ブオーソ・ドナティ Hermann Lehr
指揮 Enrico Dovoco
演出 Robert Mayer
舞台・衣装 Christof Cremer
照明 Guido Petzold
・・・ 出演者だけでも、リストが長い (汗)
プログラムの表紙は、ジャンニ・スキッキ。外套は裏表紙。
フォルクス・オパーの初演に行ってきた。
どこかと違ってチケット入手は比較的簡単だが、いつもよりやっぱり混んでる (^.^)
支配人ローベルト・マイヤーの演出で
ドイツ語版にドイツ語の字幕。
以前のフォルクス・オパーの「何でも全部、ドイツ語上演」の伝統が戻ってきたようで
違和感はあるけれど、でも、楽しい。内容わかるし (^.^)
「外套」は、まぁ、暗いオペラだしな〜(私の好みじゃない)
ルイージ役の Michael Ende は私の好きなデブの 胸郭が広いテノールで
声量がある分、最初、ちょっと不安定で声が荒かったけれど
いや、うん、ステキ (*^^*)
ジョルジェッタのメルバ・ラモスは、声量を抑えて、実に美しいソプラノ。
旦那を騙して浮気する性悪女、という感じはあまりなかったけれど、でもマル。
騙される旦那役のホラチェックも、暗いバリトンで引き込まれる。
タルバの妻役のアレクサンドラ・クローセの力強いメゾも際立っている。
でも、内容が暗いし、舞台も暗いし
プッチーニのメロディは、ずっと背景に波が流れていて
甘くて美しくて、とってもキレイだし
・・・ ついつい眠ってしまう(自爆) (-_-)zzz
コホン (;^_^A まぁ、それはそれで・・・
後半のジャンニ・スキッキはコミカルだから眠らない(笑)
いや、うわ、あの、その
よくぞ、ここまで芸達者が集まったものだ (☆o☆)
特に、タイトル・ロールのマルティン・ヴィンクラー
完全に声を使って遊んでるよ、この人。
低音から高音まで、ピアニッシモからフォルティッシモまで
更に、声の表情までを自由自在に変えている。素晴らしい!!!!!
唯一、有名なアリア「私のお父さん」も
わっはっは、いや〜、ドイツ語に翻訳すると、こうなるのねっ (・_・ゞ−☆
ドイツ語が、かなり自然に収まっていて
いや、これ、イイかも (ちょっと自分でも歌いたくなった(笑))
細かい部分の演出も楽しい。かなり笑える。
(特に、死体の出入りに注目!!! (^O^))
舞台が枠に囲まれていて
最初は Inferno (地獄)と上に書いてあるけれど
最後はこれがさりげなく変わるので、舞台の上にご注目 (^^)v
良い意味での「歌芝居」の伝統が、ドイツ語上演で生かされていて
楽しめる舞台に仕上がっている。
セカンド・クルーも準備されているようで
「外套」については、プログラムに
Alik Abdukayumov、Maida Hundeling、Mehrzad Montazeri の写真。
ジャンニ・スキッキもセカンド・クルーがいるようだが
タイトル・ロールはマルティン・ヴィンクラーでキマリだろう。
あれ以上に「声で遊べる」歌手って、多分、ほとんど居ないんじゃないだろうか。
実はインターネット関係で書きたい事が山ほどあるのに
連続連夜で遊んでいる感想文に邪魔されて(?)書けない(爆)
いや、別に1日に1記事、と決まっている訳ではないのだけれど・・・と
悩むワタクシに1クリックをお恵み下さい。
色々なサイトで色々なモノを見つけてしまって
これも、あれも・・・という、ああ、もう、時間の欠如が口惜しい。
ウィーン放送交響楽団 + マイスター
- 2011.02.25 Friday
- ウィーン放送交響楽団
- 23:50
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- by はっぱ
Konzerthaus Großer Saal 2011年2月25日 19時30分〜21時55分
ORF Radio-Symphonieorchester Wien
Wiener Singakademie
指揮 Cornelius Meister
クラリネット Kari Kriikku
Luna Alcalay (*1928)
Una strofa di dante per coro e orchestra
In tre disposizioni e un epílogo (1967)
Kaija Saariaho (*1952)
D`OM LE VRAI SENS
für Klarinette und Orchester (2010)
Franz Liszt (1811-1886)
Eine Symphonie zu Dantes Divina Commedia
für Frauenchor und Orchester S 109 (1855/56)
ウィーン放送交響楽団、本日のプログラムは「ダンテの地獄」
前半は20世紀の女性作曲家の2曲。後半はフランツ・リスト。
私のお目当てはサーリアホである。
以前、「オリオン」という作品を聴いた際、その音響の美しさにひっくり返った。
最初の作曲家も女性。私は未聴。
現代曲だから、オーケストラのメンバーが舞台にギッシリ。
加えて、男声・女声のコーラスが加わる。
20分くらいだが、いくつかのブロックに分かれていて
・・・これ、すごく面白い (^^)
男声・女声も、歌い声だけではなく、喋る声を使ったり
アカペラもあるし、オーケストラの楽器はソリスティックな部分が多いし
ブロックごとの曲想、繰り返しと、そのバリエーションの見事さには舌を巻く。
もちろん、ダンテのおどろおどろしい地獄をテーマにしたものなのだろうけれど
私は(偽)神道信者だから、別にダンテの地獄を想像せずに
純粋に音楽として聴いてみても素晴らしい。
コーラスも、あのアトナールな難しい作品を完璧に演奏。
何人かは、音叉を何回も使っていたが、それでも大変だったと思う。
昨日、バロックを3時間聴いた耳に、現代音楽の響きが心地よい。
ああ、やっぱり、我々、現代に生きてるんだもん。
「音響だけ」を楽しむという、こういう作品、すごくハマる。
サーリアホの作品はクラリネット奏者の Kari Kriikku のために作曲されたもの。
あれ? 突然、舞台が暗くなった。
オーケストラ・メンバーの楽譜台にライトがついているけれど
全体的に舞台が暗い状態。
登場したのは、指揮者だけ・・・
え? ソリストは何処に??? ('' ) キョロ ( '') キョロ
というか、ソリスト抜きで始まっちゃったよ (O.O;)(oo;)
え? でも、何か、何処かからクラリネットのソロが聴こえてくるんだけど???
どうも、ソリストは平土間の客席のどこかにいたらしい。
(私はいつもの天井桟敷の後ろ、安い席だから見えない(笑))
だって、脇の照明ライトが平土間に当たってるし(←これで推察)
で、ソリストは吹きながら、だんだん前の方に来て
指揮者の背中あたりでソロしながら、舞台に上がっていく。
うわっはっは。クラシック音楽を観賞している、というより
音楽エンターテイメントを観てる、という感じ (^^)v
この間のハゲのオヤジ オーボエ奏者も舞台で派手にアピールしていたが
今回のクラリネット奏者は、それに輪をかけてスゴイぞ。
(でも、デブでもないし、ハゲもないから、ドキドキしない(自爆))
ソロのすごいパッセージを吹きながら
あっちに動き、こっちに移動し、楽器を持ちあげるは、舞台で回転するわ
舞台真ん中の台に乗って吹きまくるし
オーケストラのオーボエやクラリネットのソロと
楽器でお喋りするし(向き合いながらアンサンブルしてる)
で、音楽そのものはどうだったかと言うと
音響は美しいのだが、視覚的な刺激が強くて
わっはっは、あんまり覚えていない(自爆)
でも、何と言うか、カッコイイのだ。
SF 映画の音楽という感じだし、現代的なエンターテイメントっぽくて (^^)
マジメに背筋を伸ばして
堅苦しく難しい顔をしてクラシック音楽を観賞するのも良いけれど
ちょっと SF 的にライトアップされた舞台と
照明を浴びて動き回る、イラスト・シャツのお兄ちゃん(しかもズボンから出してる)という
ものすごくスタイリスティックで
とっても楽しいんですけど・・・
おっとっと、もしかしたら、この曲も
マジメに背筋を伸ばして堅苦しく難しい顔をして聴くべき曲だったかも?
扱っているのがダンテだし・・・
すみません、私、ものすごく楽しく聴いちゃいました ( ;^^)ヘ..
邪道だろうが、どう聴いてもかまわんだろう(開き直り)
こういう先鋭的な曲を前半で2曲聴いて、楽しんでしまうと
後半のリストの交響詩が、ううう、ちょっとね、あのね。
いや、演奏は巧いし、女声コーラスが舞台のオルガンの更に上の
高所恐怖症だったらとても無理という、ギャラリーと同じ高さから聴こえてきて
それはそれなりに、感動はあったのだけれど
私はやっぱり現代音楽の方が良いっ!
音源だけで観賞すると、視覚的な楽しみがないので面白さは半減するかと思うけれど
オーストリア国営放送の1番、 on demand で
金曜日の19時30分からの Aus dem Konzertsaal live で7日間だけ観賞できる。
ああ、やっぱり、アトナールの現代音楽で
音響構築がキマッている音楽って、すごく好き (*^^*)
と改めて現代音楽の楽しさに目覚めている私に
1クリックをお恵み下さい。
ところで、この記事のカテゴリー
現代音楽、にしたかったんだけど、リストが入ったから無理だった。
ワタクシ的には、前半の2曲がメイン・ディッシュだったけど (^.^)
ペルゴレージのオペラ 「ロリンピアーデ」 ウィーン劇場
- 2011.02.25 Friday
- ウィーン劇場
- 02:40
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- by はっぱ
Theater an der Wien 2011年2月24日 19時〜22時
L`Olimpiade
Dramma per musica in drei Akten (1735)
Musik von Giovanni Battista Pergolesi
Mach einem Libretto von Pietro Metastasio
指揮 Alessandro de Marchi
Clistene : Carlo Vincenzo Allemano
Lucida : Jennifer Rivera
Megacle : Olga Pasichnyk
Aristea : Rafaella Milanesi
Argene : Ann-Beth Solvang
Alcandro : Martin Oro
Aminta : Markus Brutscher
オーケストラ Academia Montis Regalis
バロック・オペラ、イタリア語上演、しかもコンサート形式。
普通、私が行きたい、と思う公演ではないのだけれど
コンサート形式上演で、一番安いチケットが11ユーロというのに目が眩んだ。
(ウィーン劇場のチケットは、通常、めちゃくちゃ高い)
平土間ロージェ(ボックス)の6番の3列目。
最も舞台から遠いロージェなので、舞台もオーケストラもよく見える。
ここで11ユーロはお買い得。
このロージェだと、中に荷物も置けるので
クローク代の節約にもなる。
ただし、普通のオペラ公演だと、字幕は全く見えないから止めた方が良い。
ついでだが、椅子も最悪。
国立オペラ座なら、高い椅子には、足置きがあるが
この劇場の椅子にはない。足が痺れる。
ともかく、ハード面では最低な劇場。その分を補うソフト面があるけれど。
午後にウィーン・エクスパーツ・クラブのトレーニング。
その後、友人とお喋りしつつ、軽い食事をしていたので
10分前に会場に飛び込んで(クロークに行かなくて良いから楽 (^^)v)
プログラムを見たのだが
・・・ 暗くて読めない (T.T)
ロージェの1列目にはランプがある。
2列目も、前のランプの明るさで、何とかプログラムは読める。
3列目は真っ暗で、手元の字なんか、全く見えない。
プログラムはリブレット(台本・翻訳付き)になっているのだが
見えないものは仕方がない。
筋書きを読もうと努力しているうちに(しつこいようだが、暗くて読めない)
始まっちゃったよ (・・;)
バロック・オペラだから、昔のカストラート、今のメゾ・ソプラノが男役のはずだが
コンサート形式なので、衣装もメイクもなくて
くそ、誰が誰なんだか、さっぱりわからん(自爆)
すぐにわかったのは、王さまの娘で、これは黒のロング・ドレスで女性らしい格好。
という事は、ズボン姿の女性は男性役なのだろう。
でも、もう一人、なんだか甲冑みたいな上着に
ゴワゴワのロング・スカートを履いて、しかもショートカットが男性みたいな女性は
男役なのか、女役なのか・・・ (・_・")?
3人出てくる男性は、何故か全員、スーツにネクタイ。一人はカウンター・テノール。
何が何だか、ワケがわからんうちに始まってしまったオペラ(コンサート式上演)だが
みんな、楽譜を手にして出てくるけれど
ほとんど楽譜を見る事もなく、一部の歌手は完全に役になりきっていて
女性同士の、けっこう本気の入った(ように見える)ラブシーンとかあって
わかんないけど
男同士(ズボン役の女性)のケンカとか
女性が誰かに怒っていたりとか
お父さんが、娘をなだめたりとか
ショックな事を聞いて、女性が失神したりとか
なんか、そ〜いう感じ (こらこら!!!) ← い〜かげん
ウィーン劇場のウエブ・サイトでの解説では
ペルゴレージのこのオペラ、初演された時には大失敗だったそうで
カストラートの声コロコロの見せ場がほとんどないのが
当時の聴衆には気に入らなかったとか。
ただ、ドラマティック・オペラという意味では
グルックの先駆者的な意味のあるオペラなんだそうだ。
ふ〜ん・・・ という事は、サーカス的なバロックのコロコロはないのね?!
いや、ちゃんとありました (^o^)ゞ
意味のないコロコロではなくて
バロック音楽ではあるのだけれど、すごくドラマティック。
筋がわからなくても
登場人物が怒っていたり、愛を囁いたり、悲しんでいたりするのは
よく聴こえてくる。
あああ、でも、レチタティーヴォが多いから
イタリア語がわかったら
本当に「歌付きお芝居」として、純粋に楽しめるんだろうなぁ。
バロック・オペラは長い。
今回も、上演時間3時間30分とプログラムにはあったけれど
何とか夜の10時に終了。
それでも長いのだけれど
このオペラ、全然、退屈しなかった。
音楽にバリエーションが多くて、美しいメロディがテンコ盛りだし
男役か女役か、よくわからんが、歌手も素晴らしいし
それに、また、古楽器のオーケストラが巧い。
Argene 役(唯一、すぐに、あ、女性役だ、とわかる)を歌った
Ann-Beth Solvang が素晴らしかった。
ちょっと硬めの声なのだが、声量があって、華があるのだ。
筋わかんないし、睡眠不足だし(自業自得)
時々、ぐっすり寝込んで、気持ち良く聴いてしまったのだが
バロックのオペラで寝るって、ホントに快楽だわ。
↑ 頭の中で音楽が鳴ってる状態でのウトウト
舞台の近くで、正面に近い席で、歌手とオーケストラはバッチリ見えたのだが
まさか、歌手から、ウトウト寝てる私は見えなかっただろうなぁ・・・(ちょっと心配)
3時間の初期バロック音楽、実に楽しかった。
・・・ でも、本気でイタリア語を学びたくなった。
(いったい、そんな時間が何処にある???)
睡眠不足をモノともせず、趣味にハマりまくるアホな私に
お叱りの1クリックをお恵み下さい。
例によって、その後、オフィスで一仕事。
ナポレオンのように1日3時間の睡眠で事足りるようになりたいものだ・・・(ため息)
ウィーン交響楽団 + キリル・ペトレンコ
- 2011.02.23 Wednesday
- ウィーン交響楽団
- 23:30
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- by はっぱ
Musikverein Großer Saal 2011年2月23日 19時30分〜21時30分
Wiener Symphoniker
指揮 Kirill Petrenko
ソプラノ Camillla Nylund
バリトン Wolfgang Koch
Alexander Zemlinsky (1881-1842)
Lyrische Symphonie in sieben Gesängen nach Gedichten
von Rabindranath Tagore für Orchester, eine Sopran-
und eine Baritonstimme, op.18
Anatoli Ljadow (1855-1914)
Der verzauberte See. Szene aus einem Feenmärchen, op. 62
Alexander Skrjabin (1872-1915)
Le poème de l`extase, op. 54
楽友協会、毎日通っているような気がするが
本日はウィーン交響楽団とキリル・ペトレンコで、プログラムは・・・
すげ〜 通向き (*_*)
私だって、ちょっと引くプログラムだったので
楽友協会にも、空き席がかなりチラホラ。
ベートーベンやブラームスやマーラーだと満席になるくせに・・・ちっ。
ツェムリンスキーの抒情交響曲、実は苦手 ( ..)ヾ ポリポリ
マーラーの大地の歌だって苦手なので、このテのモノは生理的にダメなのだ。
以前にナマで聴いた事があるが(確かロンドンのオーケストラだった)
その前に、マジメな私は、しっかり CD を買いこんで
一応、10回くらい聴いてみて
だめだ、こりゃ (/--)/ と止めた曲。
一応、一生懸命、聴くだけ聴いたのに、ドアが開かないんだもん。
オーケストラは巧い。
ペトレンコは、オペラあがりの指揮者らしく、バランス感覚抜群で
名人オーケストラを引っ張っていく。
バリトンの声が埋もれて飛ばなかったりしたが
それは、例のアノ席が悪いので、声量はきっとあるのだろう。
だけど・・・ 退屈 (¨ )
ついつい、寝そうになってしまう。
近くの女性はイビキをかいて寝ていた。
弦のピアニッシモが、美しい。
あら、ウィーン交響楽団の弦って、こんなキレイな音を出したっけ? (失礼発言)
幕間の後、演奏されたのは10分ほどの小曲で
アナトーリ・リャードフの「魔法にかけられた湖」
うわ、この曲、キレイ (☆o☆)
次のスクリャービンにちょっと似たような旋律も出てきて
ちょうど、橋渡しとしては最高。
ピアニッシモが続き、音の手触りが素晴らしい。
最後はスクリャービンの「法悦の詩」
ううううん (-"-;)
あくまで個人的な感想で、批評でも粗捜しでもないので誤解のないよう・・・
ペトレンコは音の構築をきちんと把握して指揮する人だと思うのだが
これは、完全にそれが裏目に出ている。
各パートをクリアに刻もうとしていて、ちゃんと全部聴こえてくるのだけれど
金管・木管のソロが、実にニュアンスがあって素晴らしいのに
それを支える弦が、ほとんど聴こえてこない。
美しい宝石を、コンクリートの床に乗せたような感じ。
できれば、宝石はビロードの布の上に置いて欲しいのだが。
ソロもアクセントが強過ぎて
クリアに聴こえてくるのには文句はないが
何とも、情緒性に欠ける。
音の構成は、はっきりと際立って聴こえてくるけれど
そこにあるのは、音響だけであって
法悦というか、エクスターゼというか、エクスタシーみたいなものは
ま〜ったく、見事に聴こえてこない。
何か、勝手にパコパコやられて、勝手に盛り上がって
そのまま置き去りにされたような感じがする ・・・
って、すごい言い方だけど
その位、男性的な力強い演奏で、しっとりした抒情性が全くなかったのだ(断言)
まぁ、それも個人の好みの問題で
ワタクシ的には、もう少し、メロディが大きなボーゲンを描いて
ブチブチと切れずに、ちょっとしたところで繋がれていって
次第に盛り上がっていくような演奏を期待していただけに、ちょっとガッカリ。
でも、音楽的に見れば
金管・木管の素晴らしいソロが、バッチリ聴こえてくるし
最後は、音が濁るくらいまで大音響でキメたので
ああいう男性的な解釈が好き、という人も多いだろう。
まあ、勝手に期待して、勝手に裏切られた、と憤慨している私の感受性がオカシイ
という見かたもあるから・・・ f(^^;)
明日は楽友協会には行かず、他の場所に浮気する予定の私に
1クリックをお恵み下さい。
トーンキュンストラー + オロスコ・エストラーダ
- 2011.02.22 Tuesday
- トーンキュンストラー
- 23:30
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- by はっぱ
Musikverein Großer Saal 2011年2月22日 19時30分〜21時30分
Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
オーボエ François Leleux
指揮 Andrés Orozco-Estrada
Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
Ouvertüre zur Oper “Le nozze di Figaro” KV 492 (1786)
Richard Strauss (1864-1949)
Konzert für Oboe und kleines Orchester D-Dur (1945)
Johannes Brahms (1833-1897)
Symphonie Nr.2 D-Dur op. 73 (1877)
プログラムだけ見ると
トーンキュンストラーはウィーン・フィルに喧嘩売ってるんかい、と思うけれど
たまたまプログラムが一致したのであって
別に悪意も競争心もない・・・のではないかと思うが
そこらへん、内輪の人間でない私には、いま一つ不明である。
モーツァルトのフィガロの結婚は
つい最近、ウィーン国立オペラ座でヴェルザー=メスト指揮の初演があったばかりだし
ブラームスの交響曲2番に至っては
昨日、同じ場所で聴いてるんですけど f(^^;)
フィガロの結婚、序曲。軽いノリで楽しく演奏。
オロスコ・エストラーダの指揮って、本当にモダン・ダンス。
気負いも衒いもなく、素直に「音楽を楽しもう」というのが伝わってくる。
リヒャルト・シュトラウスのオーボエ協奏曲は
シュトラウス晩年の、繊細で美しいメロディがテンコ盛り。
オーボエのソロの美しさ!!!
何なんですか、あの音色の透明さと哀愁は!!!!!!!!
日曜日に同じプログラムに行った友人から
「目を瞑って聴くと、妙なる音色で素晴らしいが
舞台に立っているオーボエ奏者は見るな」
と忠告を受けていたのだが
いやいや、コワイモノ見たさは誰でも同じ(笑)
オーボエを振って、回転させて、あちこちに動きまくって
派手にアピールする、ハゲのオヤジ・・・
だが、実は私はハゲが好きなのである(文句ある?!)
ギャラリーから見える、後光が射すような頭頂部が、もろセクシー! (本気)
多少、腹も出ている体型で
結構、好みのタイプだから、オーボエを振り回しても、全然気にならない。
上から見ているから、プレイヤーの表情は見えないし(笑)
聴こえてくるのは、この世とも思えぬ、ひたすら美しい音色・・・
視覚(後光)と聴覚で楽しませてもらって、至福の時 (←どうせヘ○タイです(・_*)\ペチ)
幕間の後のブラームス交響曲2番。
ウィーン・フィルと比べたらカワイソウ・・・とは
私が「続けて同じプログラムで行くの」と話した全員の反応だが
いや、トーンキュンストラー、悪くない (きっぱり)
そりゃ、ウィーン・フィルの、あの何とも言えぬ艶のある弦には
響きから言ったら負けるけれど
(というより、どのオーケストラが、あの弦の響きに勝つんだ?!)
昨日の、ちょっとフラフラしたウィーン・フィルのブラームスに比べると
オロスコ・エストラーダの指揮は、明確で、やりたい事がはっきりわかるし
しかも、やたらと元気だし
テンポも速めの設定で、しかも、オーケストラも頑張って、寸分遅れずついていく上
最終楽章なんか、指揮者の疲れを先取りして
勝手にテンポ・アップで突っ走ったところなんか
おお、トーンキュンストラーもやるじゃん (^^)v
哀愁とか晩秋とかいうニュアンスを強調するのではなく
元気で溌剌としたブラームス。力一杯の演奏は、好感が持てる。
縫い針型指揮
あるいはザルツブルクの Sepp 氏の評だと
「回転型抽選機」(ワケわからん(笑))風の指揮姿より
若いオロスコ・エストラーダの指揮は、よく動くし、明快だし、爽快だ(断定)
響きの美しさを比べずに、解釈だけで比較すれば(やっぱり比較してる(爆))
若々しくて、瑞々しいトーンキュンストラーとエストラーダは
かなり私の頭の中の理想に近い。
それに、ちょっと思ったんだけど
トーンキュンストラーの音も、やっぱりウィーンの音がする(笑)
(註 トーンキュンストラーは、本当はウィーンのオーケストラではなくて
お隣の低地オーストリアのオーケストラです。
ただし、低地オーストリア州の州都は、1986年までウィーンだったので・・・)
同じ曲を同じホールで、続けざまに2日間
違うオーケストラ、違う指揮者で聴く、という、ある意味、面白い体験。
何故か、プログラムって短期間で重なる事が多い。
でも、それでも、それなりに違って楽しい、とポジティブに考える私に
本日も1クリックを、どうぞよろしくお恵み下さい
(同情で良いから・・・f(^^;))
演奏中にチラと思ったのだが
ウィーン・フィルが、資○堂だったら
トーンキュンストラーは、ち○れというか
でも、ち○れだって、製品は良いですもん。
別に高級化粧品がすべて、というワケじゃないですもんね (と勝手に納得)
適切な比喩でない、とお怒りの方、ごめんなさい m(__)m
ウィーン・フィル + ビシュコフ (ソワレ)
- 2011.02.21 Monday
- ウィーン・フィル
- 23:30
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Musikverein Großer Saal 2011年2月21日 19時30分〜21時30分
Wiener Philharmoniker
指揮 Semyon Bychokov
Robert Schmann (1810-1856)
Symphonie Nr.2, C-Dur, op. 61
Johannes Brahms (1833-1897)
Symphonie Nr.2, D-Dur, op. 73
ウィーン・フィルの定期公演というのは
土曜日定期(15時30分)、日曜日定期(11時)と、不定期(ほとんど夜)のソワレがある。
土・日定期は年間10回のコンサートだが
ソワレはそれより少ない。今シーズンは6回。
チケットを確実に入手するためには、会員になる必要があるが
現時点で、土・日定期の会員権は、約13年待ち。
ソワレは少し短くて6年待ち。
それでも、私がウィーンに来た頃は、20年待ち、と言われていたのだから
如何にクラシックの客層が高齢化している上に
それを継ぐ若い世代が少なくなっているか、という深刻な問題でもある。
ああああ、ウィーンに来た頃に会員権の申し込みをしていれば
とっくに会員だったのに・・・・
(こちらに来てから最初の20年なんて、仕事以外、何も考えなかったです(←嘘))
さて、本日のコンサート。まさかソワレで別プログラムを演奏するとは思わず
後で気がついて、キャキャキャ・・・と焦り狂って
何とかチケットを入手したのだが
いつものチケットの予算の倍額以上になってしまった (T.T)
だからと言って、席は全然良くない。
もともとの予算が安過ぎるというのもあるが (自爆)
さて、プログラムはシューマンの交響曲2番と、ブラームスの交響曲2番。
シューマンだが、いや、もう、う〜ん、あの、その・・・・
異様に軽いシューマン
♪o(^0^o)♪~(o^0^)o ~♪♪~
音はものすごく美しい。
ビシュコフのテンポには無理がなくて
オーケストラを無理やり大音響で鳴らすような無茶もせず
かなり良い感じで作っているのだけれど
足が地につかず
ずっと空中をつま先で飛び跳ねているような感じ。
強いて言えば、ガラスの仮面で
マヤが「真夏の夜の夢」のパック役をやってる時みたいなシューマン。
(「ガラスの仮面」を知らない方、意味不明発言ですみません)
いや、あの曲、そういう曲だから
それはそれで、かなり楽しい曲に仕上がっているのだけれど
その、ドイツ・ロマン派・・・という意味合いの粘り強さとか
しつこさとか、ドンとしたところが全くなくて(それはそれで良いんだけど)
何か、こう、バロック時代の古楽のダンス音楽を聴いているような気分。
で、後半のブラームス交響曲2番だが・・・
え〜い、こういう曲は難しいのだっ!!!
だって、オーケストラも、同じ曲を様々な指揮者と何回も演奏しているはずだし
観客だって、色々なオーケストラと色々な指揮者と
更には、現代の武器、CD だの、音楽配信だので
飽きる程、聴いている曲だ (たぶん)
だいたい、5月・6月あたりの休暇前になると
なぜか、こぞってオーケストラは、ブラームスの交響曲2番を演奏するし。
はいはい、早く休暇に行きたいのはわかりますが
私たちの業界は、夏がハイシーズンで休暇に行けないんですけどっ!
・・・ いや、全然関係ない。すみません。
本日聴いた第一印象 ・・・ リハーサル不足 (-"-;)
テンポが不安定。
ちゃんと一応縦の線は揃うけれど、いつ崩れてもおかしくない危うさがある。
最初のホルンの音、ちゃんと Fis を当てようね、とか、そこまで言わないけれど
(言ってるじゃん)
(まぁ、あれは、きっと、アクセント付けるな、と言われて
ソッと吹いたら、あらま、というところがあるのだろうが)
指揮者のテンポと、オーケストラのテンポが、微妙にズレるのである。
それに、オーケストラ自身も、どうやって合わせるか、まだ戸惑ってるし・・・
第3楽章の途中の、かなり目立つアゴーギクだけは
しっかり安定して演奏したので、
ああいう、目立つ部分(指揮者の指示がしっかりしているところ)は問題ないのだ。
それなのに、ただの普通の部分に、微妙な揺れの不安定感がある。
間違いなく、リハーサル時間の不足なので
次のバークレイでのコンサートの時は、格段に良くなっているに違いない。
ううう・・・
オーケストラのコンサートって、最初より、2回目とか3回目の方が良い事が多いのだ。
土曜日に私の代わりにコンサートに言った良き友人が
ビシュコフの指揮について
縫い針指揮
と評した。正に名言。さすがK女史。大当たり (^O^)
確かに、指揮棒を上から下に刺したり
波のような動きで棒を動かすところは、布を縫ってるように見える。
それに、すごく表情豊かだし(泣きそうな顔がチャーミング(笑))
この間のバルトークでは、実に明確な指示を出して
オーケストラも寸分たがわず、喰い付いていったんだがなぁ。
(ああいう、あまり頻繁に演奏されない曲の方が、オーケストラも
以前の指揮者や演奏のイメージに惑わされないのかもしれない)
音響そのものは、実に美しい。
金管・木管・弦とパーカッションのバランスも素晴らしくて
細かいパッセージも、ほとんど潰れていなかったし
それは、もう、さすがにオーケストラの技量というか
ブラヴォーなんだけど
何か、私にとっては、今一つ不安定なブラームスではあった。
まぁ、好みの問題です。
しかし、(いつもよりは)高いチケットを買ったからと言って
何か、言いたい放題だなぁ f(^^;)
いつもの席も空いていたからと言って
別に恨んでませんが (-_-;)ホントカ・・・オイ
シロウトって、これだからコワイのよね。
あ、でも、プロの方々は、こんなアホな個人メモは歯牙にもかけないでしょうから
(かけてもらったら困る)
その意味では、別に何を書いても良いんだもんね〜 と開き直る私に
いつものように1クリックを、どうぞお恵み下さい。
彼氏もどきが不在だからと言って
溜まっている仕事を片付けもせず、連日連夜、遊びまくっていて良いのかなぁ・・・
もちろん、少なくとも2月一杯は遊びまくりの予定 (゜゜☆\(--メ)ポカッ
東京クラリネット・クワイアー
- 2011.02.20 Sunday
- コンサート(オーケストラを除く)
- 22:30
- -
- trackbacks(0)
- by はっぱ
2月20日はダブル・コンサート。
午前中のウィーン・フィルの記事は、もう一つ下になります。
Konzerthaus Mozart Saal 2011年2月20日 16時〜18時
Tokyo Clarinet Choir
指揮 Ikuo Inagaki
メゾソプラノ Cornelia Sonnleithner
ソプラノ Ingrid Sonnleithner
Egmont Overtüre / Ludwig van Beethoven (arr. I. Inagaki)
Le Nozze die Figaro Arie / W.A. Mozart (arr. R. Eichler)
Die Zauberflöte Arie / W.A. Mozart (arr. R. Eichler)
Messa da Requiem / Giuseppe Verdi (arr. R. Eichler)
Louischen Polka Op. 340 / Johann Strauss II (arr. I. Inagaki)
Aquarellen Op. 258 / Josef Strauss (arr. I. Inagaki)
Die Lustige Witwe / Franz Lehár (arr. H. Okuda)
Symphonie Nr. 38 Prager KV 504 / W.A. Mozart (arr. A. Isozaki)
鼻持ちならない気取り屋で、ブランド好きでスノッブな私は
日本から来るアマチュア団体のコンサートなどは義理とか仕事でない限りは、一切行かない・・・・のだが
その中に数少ない例外がある。
その例外が、この東京クラリネット・クワイアー
2年に1回づつのウィーン公演も、既に6回目。
モーツァルト・ホールもほとんど満杯状態。
クラリネットだけの、しかもアマチュア団体と甘くみたら、えらい目にあう。
このグループを聴いていると
正に、アマチュアがプロを凌駕する事がある、という事実が見える。
7種類のクラリネットを使って
(各役割については、ここ に説明あり)
オーケストラ曲と、ほとんど変わらない音色の多様さを持つ。
いや、反って、クラリネットという単一の楽器を使っているために
音が均質で美しく、神経に障らないし
本当に滑らかな、上質な手触りがあって、全く違和感がない。
ベートーベンやモーツァルトも
しっかりと正統的なウィーン・クラシックを聴かせてくれる。
更に楽しいのが、シュトラウスのポルカや、オペレッタのメロディ。
うううん・・・
やっぱり6回目の演奏旅行で
しかも、指揮の稲垣先生のお人柄やメンタリティもあるのだろうが
日本人のアマチュア団体で
これだけ、ウィーンらしい演奏が自然に出来ちゃうって何? (☆o☆)
あり得ないです。プロでも難しいのに。
技術の確かさもあるけれど
ただの技術の巧さだけに留まらないのがアマチュア・グループ。
だって、技術だけで勝負しようとしたら
はっきり言って、プロと勝負はできない。
時々、あ、飛び出した アチャ (--;) というところだって、ないわけじゃない。
(と同時に、うわ、スゴイ、という名人芸も聴こえてくる。
技術的に言っても、この団体の技術は、掛け値なしに超一流である)
でも、音楽として聴いた時に
このグループと稲垣先生の「音楽」は、無上に「楽しい」のである。
音楽を奏でる事、音楽を聴く事の「楽しさ」「歓び」が
聴いている方にも伝わってくる。
アマチュア団体で、技術ばかりに力を注いでいるグループだと
観光も自由時間もなしで
すぐに練習、また練習、またまた練習・・・という凄まじいグループもある。
で、そういうグループって、演奏は巧いのだけれど
何だか楽しめない。コチコチにマジメ過ぎて余裕がない。
アマチュア団体で、全くのシロウトさんたちが適当に集まって
見栄で「海外公演」をしようと言うグループで
特に、指導者にその「見栄」が、すごく出ている団体というのもあって
こういうグループは、ヘタクソだし(すみません)
その上、指導者が、自分のグループはヘタ、という事実から目を背けているか
あるいは、本当にわかっていないのか(いや、これ、実際にあり得る)
聴いてしまうと、あっ、しまった、こんなの聴いちゃった、という
ひどい団体もあるわけで(すみません)
それは、もう、別にビジネス・ベースで扱って
演奏した人たちが
ウィーンでコンサートしちゃった〜、わ〜い、と自己満足で帰って下されば
それはそれで良いのであるが
何か、話が脱線しかけてる・・・(自爆)
東京クラリネット・クワイアーは
何とも、すごくステキに、すご〜く良い感じに
無駄な力が抜けていて
頑張っているけれど、ヘンに無理していないところが
何ともウィーン的(笑)なのだ。
とっても気持ちの良いコンサートで
音楽の楽しみ、歓びをシミジミ感じた私に
1クリックを、どうぞお恵み下さい。
こういう、い〜感じな力の抜け方って
稲垣先生もだけど、やっぱり○○ちゃんという存在が居てこそだなぁ・・・
と、内輪ネタですみませんが、○○ちゃん、大好き (^^)v
ウィーン・フィル + ビシュコフ マーラー
- 2011.02.20 Sunday
- ウィーン・フィル
- 15:00
- -
- trackbacks(0)
- by はっぱ
Musikverein Großer Saal 2011年2月20日 11時〜13時30分
Wiener Philharmoniker
指揮 Semyon Bychkov
Gustav Mahler (1860-1911)
Symphonie Nr.6, a-Moll, “Die Tragische”
ウィーン・フィルの定期公演。
土曜日に行けなかったプログラムを日曜日のマチネで。
プログラム中身はこういう感じ。
ちなみに、ウィーン・フィル定期のプログラムは
曲の解説と、ウィーン・フィルの活動日記は掲載されていても
指揮者のプロフィールは一切なしで写真だけである(笑)
だいたい、ついこの間、ウィーン交響楽団とルイージで聴いたのと
また同じ曲を、違うオーケストラと違う指揮者で・・・というのは
「聴き比べできて良いじゃない」
とのたまわった友人がいるけれど
シロウトだから、そこまで耳も記憶力も良くありません(自爆)
よって、これから書く記事も、聴き比べとかではありません!
(でも、比べちゃうけどさ f(^^;))
ものすごいエネルギーと荒々しさを発散させていたウィーン交響楽団に比べて
ウィーン・フィルとビシュホフのマーラーは
ああ、何て、音響的に美しい・・・( ̄。 ̄)
縦の線をもっと揃えてとか
あっ、ちょっと、それ、違ったかも、みたいな部分はあったけれど
短い時間のリハーサルだけで
2回目のコンサートで、これだけの完成度を聴かせるオーケストラって
やっぱり、超一流。ああ、こういうオーケストラが聴けるって、本当に幸せ。
ビシュホフのテンポには無理がない。
ヘンに急がせてアンサンブルを崩したりせず
きちんと、それなりのテンポをきっちり保って、明確な構成を打ちだしてくる。
ルイージとウィーン交響楽団が、ほとんど喧嘩腰(笑)の荒々しい
聴く方にとっては、心を鷲掴みにされるような痛痒感を伴ったのとは違い
ウィーン・フィルとビシュホフの音楽は
純粋に「音響」として、この上ない美しさを提示してくる。
(解釈に内容がない、とか言ってるワケではありません!!!)
ピアノやピアニッシモの、あの美しさは
正に筆舌に尽くしがたい。
柔らかな音が集合して、ものすごい空間を造り出して
この世のモノとは思えない響き。
いつも静かな個所でゴホゴホ咳する人が何人もいるのだが
今日のコンサートでは、全員が、あの音響に「呑まれて」しまって
咳一つ、しわぶき一つ聴こえなかったのは
ウィーンのコンサートとしては、奇跡に近い(強調! あんなの初めて)
もちろん、心に響かなかった、という事ではないが
あまりに「音楽・音響」として美し過ぎて ・・・
美しいだけではなくて、もちろん内容もあったのだけれど
あまり「痛み」を感じずに
純粋に、音楽・音響を楽しめたのは、精神的には楽だった。
ああいうアプローチもありだと思う。
時々、まるで現代音楽のような
リゲティの音の雲みたいな、彼岸としか思えない音響に翻弄されながら
その美しさに魂を奪われるマーラー。
ああいう、得も言われぬ音響の美って
楽友協会ホールのナマだからこそ味わえる、極上の贅沢。
こういう、その場でしか味わえず
次の瞬間には消えている、という、正に刹那的な美こそが
本当の音楽の楽しみなのだ (と偉そうに言っちゃう (*^^*))
あの音響に、まだ酔ったままの私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
ウィーン交響楽団 + ブロムシュテット しつこく2回目
- 2011.02.19 Saturday
- ウィーン交響楽団
- 23:30
- -
- trackbacks(0)
- by はっぱ
Musikverein Großer Saal 2011年2月19日 19時30分〜21時30分
Wiener Symphoniker
指揮 Herbert Blomstedt
バイオリン Thomas Zehetmair
Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Konzert für Violine und Orchester D-Dur, op. 61
Symphonie Nr. 7 A-Dur, op. 92
しつこい私は、同じコンサートに2回行く。
自腹切ってチケット買っているから、文句は言わせない(誰に?!(笑))
ベートーベンのバイオリン協奏曲。
ツェートマイヤーの、しみじみしたバイオリンの音は
何と言うか、繊細で、自然で気負いがなくて、かなり身体に染みわたる感じ。
オーケストラの反応も良くて、うまく混ざり合って
こういう演奏を聴いていると
ああ、アンサンブルって良いなぁ・・・( ̄。 ̄)
自分が楽器を弾かないから、偉そうな事は書けないし
自分自身が集団生活とか、協調性とかゼロだから
でも、ゼロだからこそ、アンサンブルというチーム・ワークに憧れる。
バイオリン・ソロと、他の楽器とが、ピッタリ合って
得も言われぬ調和を醸し出す瞬間って
演奏者にも至福の時だと思うが、聴衆にだって、そういう奇跡は聴こえる。
サーカスみたいな壮絶なカデンツァも、不自然じゃないし
ティンパニとの兼ね合いが、本当に楽しい。
これこそ(超絶技巧だから大変だろうが)本来のアンサンブルの楽しみじゃないかなぁ。
ベートーベンの交響曲7番は、本日はスコアに頭を突っ込んで聴かせてもらった。
シロウトで、楽譜なんか読めっこないんだけれど
聴覚と視覚の両方で楽しめる音楽って、もう、この上ないほど楽しい。
縦のちょっとしたズレも見えちゃうし(← イヤな奴 (x_x) ☆\(^^;) ぽかっ)
いえいえ、ほとんどズレてません。ちゃんと揃ってました。
ブロムシュテット、リピートを全部演奏した (+_+)
昨日も、あ、リピートしてる、とは思ったけれど
スコア見てると、全部リピートしたのがしっかりわかる。
ううう、その分、オーケストラ・メンバーは大変だっただろう。
最後の方は、かなり息切れに近い状態になって(いるように聴こえた)
半分、ヤケッパチで、すごい勢いで演奏していたが
最後の最後まで、弦の速いパッセージがクリアに明確に聴こえてきたのはスゴイ。
昨日と同じ、かなりインテンポで、揺らしが少なくて
アクセントが強く、かなり重い演奏だけど
その分、オーケストラは、よく鳴るし、すごく元気な音が出ている。
昨日は、音響のせいで、前拍と被って音が濁ったような印象を持ったところも
スコア見ながら聴いていると、不自然ではないし
(でも聴覚から言っても、昨日のような濁りは聴こえなかった・・・不思議だ)
トランペットやティンパニが、かなりの音響で響くけれど
スコア見てると、別に全部をヤケッパチのフォルテで演奏しているのではなくて
それなりに、抑えたり、ガンガンやったり、というところが聴こえてくる。
リピートが多い分、ちょっとシツコイ感じが昨日はしたが
いや、これはこれで、実に構築のしっかりした
正統派で元気なベートーベンだ (^^)v
久し振りに、スコアと一緒に観賞すると
聴覚だけでは意識しない音も、不思議に目から入ると聴こえてくるのが面白い。
って、楽譜読めないんですけど f(^^;) (自爆)
同じスコアの同じ曲でも
指揮者によって、これだけ違う。
同じ音符なのに、それぞれの指揮やオーケストラ、そしてその時の雰囲気で
それぞれの印象が立ちあがる。
コンサートって、それが楽しい。
ナマの音を全身に浴びる歓びって ・・・ やっぱり生理的カイカンです (*^^*)
しかし、一部の観客のマナーの悪さには、かなり腹が立つ。
楽友協会は観光客が多いので仕方ないのかもしれないが
音楽聴きに来ているのでないなら、せめて静かに座っているか
あるいは、早く出ていってくれ (-_-メ)
と怒る私に、お叱りの1クリックをどうぞよろしく。
明日はダブルヘッダー。
しかも・・・・ ちょっと面白いコンサートかも、うふ。
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