ライプチヒ・ゲヴァントハウス・オーケストラ + シャイー

0

    Musikverein Großer Saal

    Gewandthausorchester Leipzig
    指揮 Riccardo Chailly
    ピアノ Arcadi Volodos

    Peter Iljitsch Tschaikowskij (1840-1893)
        Konzert für Klavier und Orchester Nr.1 b-Moll, op. 23 (Urfassung 1875)
    Ottorino Respighi (1879-1936)
        Fontane di Roma
        Pini di Roma

    9月にシューマンの交響曲(マーラー編曲版)のチクルスを演奏した
    ライプチヒ・ゲヴァントハウス・オーケストラとリッカルド・シャイーが
    今回は同じプログラムで2日のコンサート。
    (昨日は延期になったリートだったので行けなかった・・・)

    チャイコフスキーのピアノ協奏曲は、アルカーディ・ヴォロドスとの共演。
    この曲、例の妖怪カタツムリ ポレゴリッチの後
    何回か色々なピアニストとオーケストラで聴いても
    あんまり納得の行くモノには当たらなかったのだが・・・

    うおっ (+_+)
    このピアニスト、ちょっと、あの、その  これはスゴイ!!!!!

    技巧に一点の曇りもないし
    音は力強くてクリアなのに、優しい部分の、蕩けるような甘さ (。-_-。)

    ピアノ主導のアゴーギクがあって
    (しかも、ピアノの方が速かったりする(笑))
    テンポの揺れ動かし方も納得できるし、ハッタリではなくて音楽的にストンと入る。

    ピアニストなんて、技巧があれば誰でも同じだわ・・・なんて思っていたけれど
    ヴォロドスのピアノって、華があって
    音色の煌めくような豊かさには舌を巻く。

    アンコールはドビュッシーかな? ともかくフランス印象派に聴こえる曲。
    超絶技巧を振り回すのではなく、ピアニッシモでレントの曲なのだが
    その分、ピアノの音色にゴマカシが効かないものを
    もう、見事に弾いてくれた。

    ああ、ワタクシ、惚れそう (-.☆)

    演奏の後、舞台を見たら
    かなりガタイの立派なもっこり体型のお兄さんだったが(自爆)

      いやいや、見た目は関係ないっ!!! (>_< )( >_<)

    後半はレスピーギの「ローマの泉」と「ローマの松」
    両方とも、ちょっと苦手な曲(いつだかナマで聴いて退屈した)

    だが・・・

    あら、良いじゃん。
    ローマの泉は、あくまでも繊細に、水の色まで出して
    細かい部分もクリアに表現。いや、あの、これ、スキかも。

    「ローマの松」の方は、ド派手にぶちあげた。
    楽友協会で、こんなに大音響出してヨイのか?という程
    オーケストラを爆発させて
    (よって、あの席では、低音がちょっと割れる感じがしたが)
    後半は、オルガンの前にトランペットを持ってきて
    上から、ガンガン吹かせた。

    ちょうど私の横手だったのだが
    いやん、トランペット、正に名人揃いで
    普通、横からガンガン吹かれると、うわ、うるさい、としか思わないが
    今回のトランペット・アンサンブルは
    真横で聴いていても

    気持ちいい ・・・ (← ヘン)

    最後は大音響で、ぶわ〜〜〜っ!!!と盛り上がった。
    何だか、こちらもノセられて、きゃ〜っ、という感じ。

    素直に「楽しい」と聴けたのも久し振りのような気がする。

    どんなに大音響でも、やっぱりナマってステキ、と思ってしまう私に
    どうぞ1クリックをよろしくお願いします。

    人気ブログランキングへ

    ゲオルク・二―グル リート・リサイタル

    0

      Konzerthaus / Mozart-Saal

      バリトン Georg Nigl
      ピアノ  Gérard Wyss

      Wolfgang Rihm

         Neue Alexanderlieder
              Fünf Gedichte von Ernst Herbeck für Bariton und Klavier (1979)
      Gustav Mahler
          Wer hat dies Liedlein erdacht (1892)
          Das irdische Leben (1893)
          Wo die schönen Trompeten blasen (1898)
          Rheinlegendchen (1893)
          Revelge (1899)       
      Alban Berg
          Schlafen, Schlafen op. 2/1 (1909-1910)
          Schlafend trägt man mich op. 2/2 (1909-1910)
          Nun ich der Riesen Stärksten überwand op. 2/3 (1909-1910)
      Pascal Dusapin
          O Mensch! Gib acht! (O Mensch! Nr. 1) (UA)
          Der Wanderer! (O Mensch! Nr. 4) (UA)
          Trois Aphorismes «Wer hier nicht lachen kann ...» (O Mensch! Nr. 23) (UA)
          Trois Aphorismes «Seine Gesellschaft zu finden wissen»
              (O Mensch! Nr. 24) (UA)
          Trois Aphorismes «Aus der Tonne des Diogenes» (O Mensch! Nr. 25) (UA)
          (Kompositionsauftrag der Wiener Konzerthausgesellschaft)
      Hugo Wolf
          Selbstgeständnis (1888)
          Begegnung (1888)
          Der Tambour (1888)
          Bei einer Trauung (1888)
          Zur Warnung (1888)
          Abschied (1888)

      今年5月30日に「アルバン・ベルク・フェスティバル」の一環で予定されていたものが
      バリトン歌手ニーグルの病気のために、延期になったコンサート。

      少しプログラム変更があって
      最初にヴォルフガング・リームの歌曲集 o(^o^)o ← こういうのが嬉しい。

      歌詞は、特別施設に入院していた人のもの。
      簡素なのに、透徹した石のような歯ざわりがあって
      「感情」が、不思議な距離を置いた表出をするのだが
      リームは、それを、ものすごく巧く音楽で表現する。
       ・・・ とか書いても、読者の皆様にはチンプンカンプンだろう。
           すみません、私の表現力不足で f(^^;)

      簡単に言えば、このリート・チクルス、すごく好き・・・ (*^^*)

      グスタフ・マーラーの「少年の不思議な角笛」と
      フーゴ・ヴォルフの「メリケ歌曲集」は、よく知っているだけに
      自分の中でのイメージが強すぎて、自分の中に偏見がある。

      それを前提とした上で

          すごい表現力のあるバリトンだなぁ・・・
                  声の使い方が自由自在だ。

      ただ、う〜ん、あの、その、息継ぎが、少し「普通人」っぽいかも。
      人間とは思えないほど息の長い人が歌ったものを聴いたりしているので
      二―グルの息継ぎだと(いや、それでも通常の普通人よりはずっと長いけれど)
      ほんの時々、歌のフレーズがぶっちぎれてしまう。

      突出した表現力で、マーラーの悲劇的なゾッとするような面は
      地獄を覗くような凄まじさを見せてはくれる。
      でも・・・ いや、言うまい。好みの問題だ。

      パスカル・デュサパンが二―グルのために書いたリート・チクルスは
      ニーチェの詩を作曲したもので、今回が初演。

          ・・・・ 絶句。
                 というか、何ですか、これ (+_+)

      「音楽」になってない(断言)
      フラグメンタルなピアノに、歌詞は一つの音の上だけで歌われて
      動きもしないし、表情もない。

      これなら、朗読の方が、よほどマシ!!!
        デュサパン・ファンの方、ごめんなさい。
        ご本人もホールにいたから、それなりに拍手はあったけれど
        私の廻りでブーイングしていた人もチラホラ(笑)

      リートで「言葉」の力が、音楽の力を凌駕している、という面白い体験。
      (ニーチェの言語表現だけの方が、ずっと印象的だった)

      フーゴ・ヴォルフは、メリケの歌曲集から。
      声を自由自在に使う人だから、これは期待できる。

      うんうん、表現力、抜群、歌詞もクリア (^^)v
      メリケのブラック・ユーモアで、聴衆から笑い声も漏れる。
      面白い曲だと、曲の後に拍手が出る・・・

         ううう、オペラじゃないっつうの!!!!(怒)

      でも、この表現、オペラではない。
      かと言って、我々古い世代が馴染んだドイツ・リートでもない。

      Zur Warnung など、最初のフレーズを、モロに擦れ声で「喋った」し
      ミューズの歌の部分は、意図的に開いた地声で「喚いて」
      リートを聴いた、というよりは、一幕の演劇を観たような感じ。

      ワタクシ的には、この曲は、スレスレのところで「音楽」に止まって欲しいのだが
      表現が、音楽の枠を飛び出している。いや、これも解釈の一つ。

      同じく Abschied に関しても
      批評家のセリフの最初の部分は、「地声」でやった (*_*)
      で、最後の大笑いの後、そのまま走って舞台から去る・・・

      わ、これ、良いアイデアだわ。
      (ご存知の通り、批評家が階段を転げ落ちた後
       ピアノでのワルツが続くので、歌手はこの間、ボケっと立っていなければならない)

      声が自由自在なので、声量も、声の手触りや色も変化に富んで
      どんな曲でも、きちんと料理して楽しませてくれる人だ。
      巧いなぁ、と思うけれど
      うわ〜 (*^^*) と恋に陥るほどの魅力は・・・(以下省略)

      ピアニストは、歌に寄り添って、決して出しゃばらず・・・なのだが
      あまりに「出しゃばらない」ので、印象が弱い。音も弱い。表現力も弱い。
          ・・・でも、まぁ、これも好みの問題だろう。

      アルバン・ベルク・フェスティバルの一環だったはずなのに
      ベルクの曲が、たった3曲って、それでヨイのか?という疑問が
      ちょっと頭の中をよぎった私に
      どうぞ1クリックをお恵み下さい。

      人気ブログランキングへ

      クリスマス・マーケット in 郊外

      0
         

        この写真を見て、どこかわかった方は
        オーストリア国家ガイド試験にも合格するであろう・・・

        「え?これ、ウィーンのベルベデーレ宮殿でしょ?」とおっしゃった方

            は・ず・れ (笑)

        持ち主が同じだから似ているけれど
        正解は ここ

        金曜日から土曜日にかけてウィーンでも雪が振ったが
        土曜日の昼から晴れる、という予報だったので
        友人を誘って、約1時間のドライブをする事に決定。

        入場料4ユーロを払って広大な敷地に入る。
        あちこちに屋台が出て、色々なモノを売っている。

        最初に目についたのが Baumkuchen とある屋台。
        え? バウムクーヘン???

        日本ではバウムクーヘンは有名だが
        こちらでは、滅多に見ない。近寄ってみると、こういう形のモノが・・・・



        ん?????
        日本のバウム・クーヘンとは、かなり違う。

        試食用の破片を食べてみると



        うううん、これは日本のバウムクーヘンとは全く違う。
        パン生地にキャラメルを香ばしく焼いて、そこにナッツなんかをくっつけた感じ。
        1つ5ユーロというのは安くはないけれど
        ナッツでオーダーして目の前で作ってもらう。
        (キャラメルがかかって焼きあがっているものを
         もう一度、クルクル回しながら熱くして、その上にナッツの粉を振りかける)

        おおおおっ。焼き上がりは熱くて、皮がパリッと香ばしい。
        (でも、何だかロウソク立てを持って歩いているような感じ・・・・)

        食べながら、あっちの屋台、こちらの屋台を覗く。
        外にあるのは、ハムやチーズ、チョコレートや、プンチュという飲み物の屋台。
        屋内に入ると(いくつも建物がある!!!)
        クリスマスの飾りや、人形や、装飾品にロウソク その他 色々とあって楽しい。

        ・・・ この頃になると、買い物に目が眩んで
        写真を撮るなんて、すっかり忘れていたので、写真はない(自爆)

        とあるアクセサリーの出店の近くをうろついていたら
        出店に立っている若い男性2人が

        「おい、お前、英語喋れるか?」

        と、不安に満ちた声でコソコソ言っている ・・・ (^O^)

        (もちろん、すぐに「別に英語で喋る必要はないわよ〜」と言ってあげたら
         ものすごく安心した模様。カワイイわ、うふ)

        子供連れの家族も多い。
        あっ、メリー・ゴーラウンドがある、と行ってみたら

        現代のメリー・ゴーラウンドは ・・・ 馬じゃないんですね?



        うううう、古い世代の私は絶句。

        広大な庭には、ラクダや羊がいるが
        中庭にいたラマが面白い。ここは子供が自由に入れるようになっているが
        ラマって・・・
        数頭が、全く同じ動きをする!!!!



        行く方向も、見る方向も、必ず2匹とか3匹がシンクロ。大笑い。

        柵から上半身を出して「なでて〜 なでて〜」という羊もいた。
        なでると喜ぶのだが
        なでた感じが、正に羊毛セーター。
        一匹ベッドにいたら、生きてる羊毛セーターで暖かそう(笑)

        夕方になると、あちこちにライトが灯る。
        中庭の小舞台では、地元のホルン・アンサンブルが演奏をする。

        サラ・テレーナには、地元幼稚園や小学校の生徒の作品が展示されていて
        「クリスマスに望む事は?」というのに

           家族が健康でいられますように
           で、ボクはトラクターが欲しいです

        レゴの欲しい部品の番号を列記した(一部、価格入り(笑))ものもあったし
        一番笑えたのが

           一度、お目にかかりたいです

        と、サンタさんの姿を書いた絵!!!

        そんなこんなで、夕暮れまで楽しく買い物をして
        サラ・テレーナからドアのガラスを通して撮った写真が、これ。



        ボケてますが ・・・・ f(^^;)

        向こうに見える建物は、スロヴァキアのブラティスラヴァである。

        ウィーンのクリスマス市は、人ごみがスゴイし、車を停めるところもないし
        スリも多いので(行かれる方は気をつけて!)
        こういう田舎の、ノンビリした市の方が私は好き (^^)v

        週末ごとに行われていて、ウィーンからのシャトル・バスも運行されている。

        で、何を買ったの?と聞いて欲しくないワタクシに
        (けっこう買いました (^^ゞ 自分用だけど・・・)
        1クリックをよろしくお恵み下さい。

        人気ブログランキングへ

        ↑ こういうスノー・ボールも買いました(実はオーストリアの特産物)
        中に入っているのが、小さなクグロフ


        雪がパウダー・シュガーでカワイイんです (^^)v

        ウィーン放送交響楽団 + コルネリウス・マイスター

        0

          Musikverein Großer Saal

          ORF Radio-Symphonieorchester Wien
          指揮 Cornelius Meister
          ピアノ Konstantin Lifschitz

          Rainer Bischof (*1947)
              Wozu? – Deshalb ! für Orchester
          Gottfried von Einem (1918-1996)
              Konzert für Klavier und Orchester, op. 20
          Dmitrij Schostakowitsch (1906-1975)
              Symphonie Nr.15 A-Dur, op. 141

          クリスマス市が始まって、ウィーン市内の道路は大混雑。

          焦り狂っている間に鳴る携帯電話。
          19時20分、まだガレージにも入れていないのに大問題発生。
          (コンサートは19時30分開始!!!)

          ガレージから楽友協会に電話しながら走り
          階段駆け昇って(あああああ・・・)席についてから
          オーケストラの音合わせまで、あちこちに連絡するような状態(涙)

          でも、まぁ、コンサートが始まってしまえば、電話はスイッチ・オフ。
          (本当に緊急の問題ではないから、1時間のロスはガマンしてもらおう・・・)
          昨日、早々と聴いてしまったライナー・ビショフの新曲に集中。

          言葉で語らない作曲家は、音楽で語る・・・そうだが
          プログラムみたら、ぎっしり4ページ以上にわたって
          曲目解説(一部作曲家自身による)が掲載されている。
          でも今回は、プログラムを読んでいる時間がない。

          ううう・・・
          こういう状態で聴くと、正直、共感しにくいなぁ。
          使われているテクニックとかには面白いものがあるけれど。

          アイネムのピアノ協奏曲の方が、ユーモアに満ちていて面白い。
          疲れている時には、トナールの曲は聴きやすい。
          ピアニスト、すごく愉快な人だ(と思う)
          指が強くて、音が際立っていて、それぞれの曲想を充分に表現する。
          昨日も「このソロを弾くと、俳優になって演技しちゃう」とか言っていたが
          楽しんで、演技して弾いているのが、よくわかる。
          (このピアノ協奏曲、探してみたが CD がない。
           イメージとしては、ラヴェルのト長調ピアノ協奏曲と似ている)

          後半のショスタコーヴィッチ、交響曲15番。
          第一楽章は元気一杯でユーモラスだが
          ご存知の通り、第二楽章から、死とか彼岸とか、憂鬱が始まる曲。

          元気一杯の第一楽章、テンポを多少揺らしてダイナミックな仕上り。
          指揮者マイスターのリズム感覚が光る。

          その後の、彼岸というか死の世界に入る頃
          私の疲労もかなりその度を増して、眠い (-_ゞゴシゴシ

          だが、指揮者を正面から見ている関係上、眠るワケにはいかない・・・

          チェロのソロが ・・・ ううううううううっ ・・・ すごい ・・・
          もともと巧い人なんだけど
          感情に溺れず、ギリギリのところで、深い音が静謐に響いて
          これは、もう、何か、この世のモノではない世界が広がっていく。

          こういうナマの音を聴けるから、コンサート通いって止められない。

          チェロと寄り添うかのように
          バイオリンの憂愁に満ちたソロが続いた後
          トゥッティでの弦のアンサンブルの見事さ!!!!

          そこだけが、異質の空気を漂わせるような
          怜悧なのに、何だか不思議な暖かさを感じさせるフレーズに
          ちょっと、ワタシ、あの、涙こぼれそうなんですが・・・・(汗)

          疲れている上に、仕事上の問題で神経をさんざん擦られた状態で聴いたから
          集中力という意味では、オーケストラと指揮者に失礼だったなぁ、と反省しつつ
          でも、やっぱり、ナマの音の良さは、何物にも代えがたい。

          仕事で現世に縛られつつも
          心は彼岸に飛んでいた私に、どうぞ1クリックをお恵み下さい。

          人気ブログランキングへ


          ラジオ・クルトゥーアハウス クラシックへの誘い

          0

            Radio Kulturhaus
            Klassische Verführung

            RSO Radio Symphonieorchester Wien
            指揮 Cornelius Meister

            Rainer Bischof (*1947)
                Wozu? Deshalb! (2010) (UA) Auftragswerk ORF
            Gottfried von Einem (1918-1996)
                Konzert für Klavier und Orchester op. 20 (1955)

            司会・進行 Wilhelm Sinkovicz

            ウィーン放送交響楽団友の会で、チケット抽選とか言うのに入れておいたのだが
            結局、ウンともスンとも言って来ないので外れたのだろう(と勝手に納得)

            明日、楽友協会でのコンサートの最終リハーサルみたいなものだろうから
            別に行かなくても・・・とは思ったが、何となく気になるし
            初演が一つあるから、前日に聴いておくのも一興。

                    この好奇心が、万年貧乏の原因 (自爆)

            ラジオ・クルトゥーアハウス、直訳すれば「ラジオ文化の家」(笑)のホールは小規模だが
            チケットはかなり余っている。席が埋まっているのは前方の2分の1くらい。
            考えた末に、一番後ろの列の真ん中。
            前が空いているので視界は最高だし、音も良い。うっふっふ、大当たり (^^)v

            最初の曲の前に、司会者が出てきて、作曲家のビショフ氏を紹介する。
            ああ、この人が、いつも Die Presse に音楽批評を書いているシンコヴィッツ氏か。

                  ・・・もっと年寄りだと思ってた f(^^;)

            ビショフ氏は「言葉に出来ないから作曲するのだ」と言っていた割には
            曲の後で、かなり色々と「言葉」を使ったけれど
            現代芸術は、時々、作者の説明があった方が、理解のとっかかりにはなる。

            12音技法で作曲されてはいるけれど
            テーマの展開もあるし、同じ音を違う音色で繋いだりして
            そこそこ構造は見えるし
            かなり「感情的」な爆発も聴ける。
            明日、もう1回聴いたら、もっと「感じる」かもしれない。

            曲の後、ビショフとシンコヴィッツで、アイネムの思い出話に花が咲く。

            作曲家ゴットフリート・フォン・アイネムは
            自身が社会党の政治家だった事もあり
            生前は、オーストリアでは、かなり演奏回数が多かった。

                  没後はほとんど演奏されていない(爆)

            話は、偉大な人で、でもヘンだった、という事ばかり(笑)
            何と、奥様まで出てきて
            涙を流しながら、変人エピソードを披露。

            何かが気に入ると、ミソクソに貶す癖があったらしい。
            (気に入らない時は上機嫌なのだそうだ。ホントにヘン)
               あぁ、そういう変人の芸術家とお付き合いがなくて良かった(笑)

            でも、オーストリアの歴史に係わってくるような
            ザルツブルクの、ベルトルト・ブレヒト事件のような話も出てきた。

            アトナールを拒否して、かなり古めかしい、いや、伝統的な曲想である事は知っている。
            (ほとんど演奏されないとは言え、何回かはナマで聴いた)

            ピアノ協奏曲は、トナールで、ウィーン楽派からジャズに至るまでの曲想が
            自由自在に使われていて

               いやん、これ、楽しい (*^^*)

            雑音ばかりとか、アトナールの曲をずっと聴いていると
            アイネムの、このピアノ協奏曲、意外に新鮮に聴こえてきて、悪くない。

            シンコヴィッツ氏の最後の締めで
            日刊新聞 Die Presse への言及があったから
            これは、きっと、この新聞社がお得意さまを招いている催物なのだろう。

               マジメに16ユーロ20セント払って来ていたのは
                   ワタクシだけだったのかも・・・・(本気)

            音楽観賞というより

            シンコヴィッツ氏が、自分の知識をひけらかし
            ビショフ氏が、如何に自分が有名な作曲家と親交があったかを話して
            指揮者のマイスターが、如何に自分がアイネムの曲を知っているかを自慢して

            ・・・という、自慢披露大会みたいな2時間15分。

            まぁ、オーストリア人が口を開けば
            だいたい、そういう話になるのは、いつもの事。
            今さら、驚きませんわ、ふん。

            でも、まぁ、それでも「予習」にはなったから良しとしよう。

            でも、音楽なんて、言葉で語られるモノではないなぁ、と思いつつ
            自分が、この好き勝手ブログで同じような事をしているなぁ、と自覚しながら
            ま、それでも良いか、と適当に問題をはぐらかす私に
            同情の1クリックを、どうぞよろしくお願いします。

            人気ブログランキングへ


            国立オペラ座 「アルチーナ」

            0

              Wiener Staatsoper

              Georg Friedrich Händel
              ALCINA
              Oper in drei Akten

              指揮 Marc Minkowski
              演出 Adrian Nonble
              舞台 Anthony Ward
              照明 Jean Kalman
              振付 Sue Lefton

              アルチーナ Anja Harteros
              ルッジェーロ Vesselina Kasarova
              モルガーナ Veronica Cangemi
              ブラダマンテ Kristina Hammerström
              オベルト Alois Mühlbacher
              オロンテ Benjamin Bruns
              メリッソ Adam Plachetka
              オーケストラ Les Musiciens du Louvre-Grenoble

              国立オペラ座歴史上初めて、座付オーケストラではないオーケストラがビットに入るという
              ヘンデルのオペラ「アルチーナ」

              バロック・オペラは長い・・・
              19時〜21時の前半、21時30分〜23時の後半。
              ワーグナーとは言わないけれど、全部で4時間の上演時間。

              バロック時代の貴族、かなりヒマ?
              ・・・というより、オペラくらいしか、楽しみがなかった時代だからね。

              まだ時差ボケの残る頭で、その上、前日の怒りが解けていない状態。
              でも、バロック・オペラだから、軽く行っちゃえ。
              当時は、観賞している貴族も、喋ったり食べたり、気を抜いたりしながら
              けっこうイイカゲンに観賞していただろう(と勝手に解釈、でもそれが真実)

              このオペラ、筋書きがほとんど理解不可能。
              (予習不足のせいではあるが、プログラムの後ろの荒筋を1回読んで
               すぐに理解できる人がいたら尊敬する)
              ブラダマンテは男装してリッチェルドと名乗っているし
              あっちでくっつき、こっちでくっつき、嫉妬と愛と魔法が錯綜。

              まぁ、別に筋なんか、どうでもヨイ(たぶん)

              わかりやすく美しい、時々超絶技巧のアリアを堪能し
              派手な舞台装置と衣装に驚き
              時々登場するバレエ・ダンサーの衣装と動きに魅了されるだけで楽しさ爆発。

              今回は、11ユーロの席(1200円くらい)
              ロージェ(ボックス)の3列目。立ったら少しだけ舞台が見える、というところ。

              立って、舞台を見て、アリアになったら座って後ろの壁にもたれ
              ちょっとウツラウツラしながらアリアを聴いて
              疲れた身体と頭に、とっても気持ちが良い(こらこら!)
              音楽を聴きながら、キモチ良くウトウト寝ても、11ユーロなら充分ペイする(笑)

              オーケストラが実にヨイ。クリアな、でも柔らかい音で、違和感なくオペラ座に響く。
              バロック・オペラだと、国立オペラ座は劇場として大き過ぎるのではないか、と思ったが
              全体に音が響いて、音量不足の印象はない。イケる、これ。

              歌手も巧い。ピアニッシモも響くし、声をコロコロ転がすところも危なげなく歌ってくれる。
              筋がワケわからないので、誰が誰なんだか、途中まで全く不明だったので
              各歌手についてのウンチクは止める。

              バロック・オペラの花形と言えば、カウンター・テノールだが
              今や去勢された男性歌手は存在しないため、メゾ・ソプラノの歌手が歌う。

              よって、ソプラノとメゾ・ソプラノのアリアが多く
              男性が少ないのが、ちょっと不満(好みの問題)

              ボーイズ・ソプラノの Alois Mühlbacher が素晴らしい。
              演技もできるし、声も通って、かなりの高音も無理なく正確に出して
              テクニックも抜群。
              ううう、やっぱり才能のある人は子供の頃からデキルのだ。

              舞台装置は比較的簡素とは言え、オペラ座の大きさを生かし
              最初の室内から、魔法の島への転換は目を奪う。
              (ただし、その後は、ほとんど仕掛けはない)
              青空と緑の対照がキレイ。バレエ・ダンサーの衣装も原色でカワイイ。

              私は最初から立つつもりで3列目の1席を買ったのだが
              前の2列目の2席も同じ11ユーロ。
              やっぱり舞台はほとんど見えない上に、2列目だと立つ事もできない。

              ここに座った男女のカップル、前半1時間で出ていってしまった。

              おお、ラッキー (^^)v

              靴を脱いで、前の席に足を置いて、ものすごい寛ぎのカッコで寝たりして
              (他の人には全く見えない。うっふっふ (^.^) 本当はいけません)
              自宅にいるかのごとく、ひたすら寛いで、楽しく観賞。

              この2人、何処に行っていたのか、後半にまた入ってきて・・・

                   20分ほどで、また出ていった(笑)

              ひたすら脱力していた私が、ふっと向こう側を見れば
              プロスツェニウム・ロージェ(舞台脇のボックスの2階)に居るのは
              オーストリア大統領に、その夫人。
              同じボックスにいるのは、大統領の友人か、外国からの賓客か・・・

              あは、だから、始まる前にオペラ座正面に、何台もパトカーが止まっていたのね。

              しかめっ面して、マジメに分析的に、クリティカルに観賞するのは一切止めて
              テレビを観る感覚で、居眠り含めて、寛ぎのオペラ、という
              (しかもオーストリア大統領ご同席  f(^^;))
              やってみたら、すごく気持ち良かった禁じ手を実行してしまった私に
              どうぞ、お叱りの感情を籠めて(笑)
              1クリックを、よろしくお願いします。

              人気ブログランキングへ


              高級キャミソールの運命

              0
                今回の日本滞在で、私は、どうしても欲しいモノがあった(本以外に)

                     それは・・・

                                   下着!!!!!!

                こちらだって、オシャレなランジェリーやファウンデーションはある。
                ただ、体型が違うのか、あるいは作りが雑なのか
                寄せて上げる・・・などという芸当はできないし
                (こっちの人は寄せて上げなくても良いだけのボリュームがあると思う)
                なんか、ベッタリして、カップがでかすぎるし
                何回か使っていると、どこかのワイヤーが肌に当たって痛かったりする(高いくせに)

                田舎の実家に帰った時
                田舎の安売りスーパーで見つけたブラ。
                お揃いのパンティはないけれど、しっかりした作りで380円。うう、安い。

                でも、ワタクシはお揃いのブラとパンティ、しかも高級品が好き。
                (着ているモノは安物だけど、見えない下着にはけっこう拘る)

                アポイントメントとアポイントメントの間に駆け込む高級デパート。

                「すみません、急いでサイズ計って、ブラとパンティを下さい」
                「どこのメーカーをお使いですか?」
                「メーカーとか知りませんけれど、ほら、ここにある、こういう感じのもの」

                というので、サイズ計って、ブラを2つ持って試着室に駆け込み
                ヒモの調整してもらって

                「はい、これ両方買います。ついでに同じ柄のパンティも」 (ここまでで約10分(笑))

                ウィーンでもそうだが、ここで店員さんは、次のセールス・トークに入る。

                「お揃いのランジェリーがありますよ。素適ですよ、如何ですか?」

                長いランジェリーは、スカートをはかない私には不要だが
                キャミソールが・・・・ ううう、何て美しい・・・

                「う〜ん、う〜ん。こういうキャミソール、誰も見てくれる男がいないんだけど
                 でも、あまりに素敵だわ。う〜ん、えいっ、買います、キャミソール!」

                誰も見てくれるオトコがいない、という部分は、さりげなく無視する店員さん。
                いや〜、やっぱり納得しているんだろうなぁ。
                売れ残りに見えているのか・・・くそ。まぁ、真実なのだが・・・

                というワケで、ブラ2枚、パンティ2枚、キャミソール1枚。

                「合計で5万2千円でございます」

                一瞬、ギョッとしたが(値札全然見てなかった)
                考えてみれば、私の下着って、だいたいこの値段だわ(あらま(笑))
                ただし、それを10年以上、着続けているだけで・・・・

                380円のブラなら130枚買える・・・・ いやいや、考えてはいかん。

                さて、値札を外して、如何にも新品じゃない、という感じで持ちこんだ高級下着。

                日曜日にモドキと電話していた時に
                「ものすごく高い下着を買ったわよ。
                 キャミソールだけでいくらするか、当ててごらん」
                「う〜ん、100ユーロくらい?」
                「甘いっ!!!」(レシート見たら、キャミソール19000円だった)

                「月曜日は、大高級ランジェリーを纏っていくから
                 絶対に見なさいよ!!! 疲れていても、必ず見るのよ!!!」

                (いつも、すぐにボロのパジャマに着替えてしまうので
                 下着なんか見せた事がない)

                さて、当の月曜日。私は時差ボケで疲れていてめちゃくちゃ眠い。
                が、うまくパーキングも見つけて、パーキング・チケットも切って
                モドキの料理を食べている時に

                「ところで、日本のお隣の国の船が、日本領海で海上保安隊の船にぶつかってきて
                 その船長は逮捕されたけれど、裁判もなく本国に返されて
                 本国では英雄扱いされて
                 でも、その時のビデオがユーチューブに公開されて・・・」

                なんて、普通の話題として持ち出したのが、私の最大の間違いだった。

                「ビデオなんて、いくらでも合成できるし
                 漁船が密漁中に見つかって、船長が裁判なしに本国に返されるなんて
                 ヨーロッパでも、しょっちゅうあるよ」

                   ・・・ プチッ

                同じ事を、日本の隣の大国の人がテレビのインタビューで言っていたぞ。

                だいたい、私は隣の大国がキライなのである。
                今の状態で、あの国が大好き、という同胞も少ないだろうが。

                私の話を最後まで聞かず、当該のビデオも観ていない状態で
                「ボクの方が良く知ってるもんね」という態度を取って
                ガンガン、ドイツ語で話されたら
                それでなくても疲れているのに、それに反対するドイツ語がスムーズに出てこない。

                「だからね、その勝手に公開されたビデオでは
                 隣の大国の船が、日本の海上保安隊の船に意図的にぶつかってきたのが明らかなの」
                「いや、どちらが、どういう風にぶつかって来たかなんて
                 ビデオの撮り方でどうにでも解釈できるように作成できるんだぞ」

                    ・・・・・・・・・・・ブチッ・・・・・・・・・・・

                そうですか。そういう態度を取って
                こちらに話をさせず、一方的に隣の大国の味方をするなら

                   「帰る」

                疲れていて、その時点までに、ほとんどアルコールを飲んでいなかったし
                (こちらでは飲酒運転は 0,2 プロミルまで OK である)
                そのまま立ち上がって、荷物掴んで
                車に飛び乗って(ああ、ショート・パーキング料金、あんなに払うんじゃなかった(涙))
                携帯電話もスイッチ・オフにして帰ったワタシ。

                これにて、私の19000円の高級キャミソールが
                男性の目に触れる機会は、永久に失われたのである・・・

                そんなに素敵な高級キャミソール、見たいわ、という方も
                そんなモノ、見たくもない、という方も
                怒りがまだ治まらない私に、どうぞ1クリックをお恵み下さい。
                見たいという人が多かったら、写真とってアップしちゃおうかしら・・・

                人気ブログランキングへ

                (明日から、また音楽ネタに戻る予定ですから、お許しを)

                男女のアイラブユー

                0
                  日本滞在中の話。

                  とあるエージェントさんとの夕食会。
                  新人女性社員23歳。ううう、若い・・・ 初対面である。

                  若い女性が悩む事と言えば、まずは恋愛問題(だろう)

                      「え〜、はっぱさんの彼氏って外人ですかぁ?
                        かっこいい〜〜〜」

                  あのぉ、その発言には根本的な間違いが・・・
                         ここでは、私が外人なのであって、彼氏モドキは本国人・・・

                   「だって、外国の男性って、毎日、アイラブユーって言ってくれるんでしょ?」

                      言いません!!!(きっぱり)

                  いや、人によるかもしらん・・・

                  もう20年近く前に別れたモト彼(ウィーンっ子)は
                  毎日のように、朝も昼も夜も「アイラブユー」と言っていた(ような記憶が朧げにある)

                  しかし、その、アイラブユーの後には、必ず
                  「で、君も僕の事を愛してくれている?」という質問がある。
                  そこまで言わなくても、同じ頻度で
                  このワタクシから「アイラブユー」を言って欲しいのがミエミエ。

                     うざい・・・ (-"-;)

                     「あのね、そんなに頻繁にアイラブユーとか言わなくても
                      嫌いだったら、今、ここに居ないんだから
                      ここに居ること自体が、アイラブユーの表現でしょ。
                      いちいち言わなければいけないなんて、面倒だわ」

                          ううう、これって、男性の発想かもしれない。

                  ところで、23歳の若き女性は、早く結婚したいと言う。

                     「何で早く結婚したいの?」
                     「落ち付きたいから」

                             ?????

                  結婚すれば、落ち付くんでしょうか?
                  いや、結婚なんて「生涯の愛の誓い」にはなり得ないんですよ?
                  日本だって3組に1組が離婚する時代。
                  ウィーンなんか、2組に1組以上が離婚してるぞ。

                  だからこそ、オーストリアでのウエディングでよく言われるのは
                  「愛は毎日、手入れをして努力して、気を抜かずに育てていかねばなりません」

                  うちの彼氏モドキとは、全く結婚する気もなく
                  着かず離れずで(だから、あくまでも「モドキ」である)10年以上続いている。

                  アイラブユーどころか
                  「君に惚れたのは、僕の人生の最大の間違いだった」と言われているが
                  それを聞いて、そうだろうなぁ、と納得している私がいる。

                  いや、でも、間違いを犯したのは向こうであって
                  間違いと気がついた時点で正せば良い事なのに
                  (私はこの性格だから、捨てないで、とか絶対に言いそうにないし)
                  間違いと気付きながら、ずっとそのままにしておいたキミが悪い(笑)

                  ところで、向こうにとっては大間違いだったとは言え
                  私は、今でも惚れてるから(あら、照れるわ (*^^*))
                  時々(年に2回くらい)アイラブユーと言うのだけれど
                  そのたびに、日本語で

                     ウソ

                  と返されるのが笑える。

                  仕事があり、趣味があり
                  (ちなみに、趣味はコンサート行きだけではありません(笑))
                  独りで居るのが、人と一緒より、ずっと楽しい私は
                  別に彼氏がいなくても、人生、それなりに楽しんで生きていくような気がするが
                  まぁ、人生の贅沢品としての彼氏モドキの存在は
                  それはそれなりに、ありがたい。
                  (コンサートに毎日行きたい時は、時々、ううう、と思うが (゜゜☆\(--メ)ポカッ)

                  そんな関係に「落ち付き」は一切ないし
                  いつ別れても良い・・・というより、第一、別れる、という程の仲になっていない。
                  そんな薄い関係が、私には一番心地良いし
                  明日、ダメになるかもしれない、という覚悟で過ごしているという
                  不安定な関係にあるからこそ、続いているのかなぁ、という感じ。

                  23歳の夢見る若き女性には理解できないだろうが
                  恋愛って、自分を確立してからやった方が
                  「重い女」にならなくて、反って男性からは好かれるよ?

                  まぁ、ワタクシのような「あまりに軽すぎる女」というのも
                  ちょっと問題かもしれないが \(__ )

                  いかん、個人的な事を書いてしまった。
                  後で削除しておこう・・・・

                  というワケで、削除する前に読めた幸運な方は
                  軽すぎる女の私に、どうぞ反感を籠めて(笑) 1クリックをお願いします。

                  人気ブログランキングへ

                  ウィーン交響楽団 + ジョルジュ・プレートル

                  0

                    Musikverein Großer Saal

                    Wiener Symphoniker
                    指揮 Georges Prêtre
                    ピアノ Katia Labèque, Marielle Labèque

                    Francis Poulenc (1899-1963)
                        Les Animaux modèles, Suite aus dem Balett
                        Konzert für zwei Klaviere und Orchester d-Moll
                    Johannes Brahms (1833-1897)
                        Symphonie Nr.2 D-Dur, op. 73

                    土曜日のウィーン劇場が終わった後
                    真夜中3時にベッドに入り・・・・

                    すごい頭痛で起きたら、ベッド脇の時計は5時30分。

                    あれ? 2時間半しか寝てない?
                    外は暗いし、陽が昇るまで、もう少し寝ようかなぁ・・・
                    でも、頭が痛くて仕方がないから、ともかく頭痛薬だけでも飲まなくちゃ。

                    と、携帯電話の時刻表示を見て・・・ あれ?
                    携帯電話の時刻って、日本に持っていった時に直したんだったっけ????

                        賢明な読者には、ここで、もうネタはばれているだろうから
                        これ以上、書くのは止める。

                      (ううう、土曜日に、掃除も洗濯もしておいて良かった・・・・ ( ;^^)ヘ..)

                    コーヒー飲んで、急いで身支度して
                    7時30分からの楽友協会のコンサートに走る私。

                    耐えがたい頭痛も、薬が効いたのか、コンサート開始前にはなんとか収まった。

                    ウィーン・フィルの日本公演で活躍してきた86歳の指揮者、ジョルジュ・プレートル氏は
                    時差ボケなんて関係ないのかしら?

                    フランシス・プーランクの作品は、コンサートで演奏される事が少ない。
                    最初のバレエ音楽は、いやん、きゃぁ、楽しいっ!!! o(^-^o)(o^-^)o

                    失礼な言い方だが、ハリウッド音楽というか
                    クラシックあり、ジャズあり、ポピュラー音楽ありの楽しさ。
                    しかも、動物が登場する部分で、何故か
                    おおお、ここはクマだ、とか、うわ、鶏が群れで突入してきた、なんていうのが
                    不思議にもわかってしまうのだ。
                    茶目っ気いっぱいで、ユーモアに満ちて、実に楽しい。

                    2台のピアノのための協奏曲も、やはりサービス精神に満ちている。
                    全3楽章を通じる主題はあるけれど
                    ラルゲットでは、あれ? ラヴェルか? サティ?
                    ジャズ? いやいや、バーの音楽か、ダリウス・ミヨーかも、という
                    不思議な世界を見せてくれるし
                    最終楽章に至っては、何とシューベルトが登場してきて
                    これが、様々な手法で展開されていく。

                    プーランクと言えば、ウィーン劇場で「カルメル会修道女の対話」という
                    えらく暗い話のオペラを観たのが印象的で
                    他の作品を聴くチャンスが少なかったのだが、一度、ちゃんと聴いてみるべきかも。

                    後半のブラームス、交響曲2番。

                    プレートルの指揮の時は、音楽家も聴く方も、一瞬も気が抜けない。
                    実に微妙なテンポ揺らしが、あちこちに現れて
                    音楽の隅々まで、不思議に生気に満ちて輝くのである。

                    何と言うか、「生き物の息吹」に触れている感じ。

                    我々の鼓動だって、息だって、メトロノーム通りにはいかない。
                    そんな「生きている」感覚が、肌を通して、直に身体に触れてくるような感じ。
                    プルプルのゼリーを、ちょっとつついて、プルプルさせる感覚。

                    で、その中から「生きてるって、良いね」という
                    なんだか、ほんわり、温かいメッセージが伝わってくるのだ。

                    演奏している方にとっては、一瞬の気の緩みも致命傷になるから
                    大変だろうな、と思うけれど
                    ウィーン交響楽団のメンバーが、あの微妙なズレ感覚に
                    ぴったりくっついていって、ほんの少しの破綻もなかったのは、奇蹟に近い。

                    オレオレ指揮者が世の中でウケている中で
                    プレートルの音楽作りというのは
                    かなり個性が強いものであっても、そこには、何の野心も功名心も見えない。

                    ただただ、音楽の中に隠された「宝物」を
                    一瞬、一瞬ごとに、我々聴衆の前に「生への賛歌」として提示してくれる。

                    明日から出勤。普通のサラリーマン生活に戻る私に
                    どうぞ、励ましの1クリックをお願いします。

                    人気ブログランキングへ


                    偽の女庭師 ウィーン劇場

                    0

                      Theater an der Wien

                      La finta giardiniera per amore
                      Dramma giocoso in drei Akten (1775)
                      Mit erweiterter Bläserbesetzung für die Prager Fassung (1796)
                      Musik von Wolfgang Amadeus Mozart

                      指揮 René Jacobs
                      演出 David Alden
                      舞台 Paul Steinberg
                      衣装 Doey Lüthi
                      照明 Wolfgang Goebbel
                      振付 Beate Vollack

                      Don Anchiese, Podestà di Lagonero JEFFREY FRANCIS
                      Marchesa Violante Onesti (Sandrina) SOPHIE KARTHÄUSER
                      Contino Belfiore TOPI LEHTIPUU
                      Arminda ALEXANDRA PENDATCHANSKA
                      Cavaliere Ramiro MARIE-CLAUDE CHAPPUIS
                      Serpetta SUNHAE IM
                      Robert (Nardo) MICHAEL NAGY

                      Freiburger Barockorchester

                      金曜日の現代音楽コンサートの時に
                      常連の女性から「土曜日のオデオンでのコンサートの整理券はもらった?」と聞かれ
                      「いや、土曜日はモーツァルトのオペラ」と答えてしまい
                      何だ、こいつは?という目で見られてしまったのだが
                      どうせ、雑食性ですから、ワタシ f(^^;)

                      モーツァルト嫌いなのに、この「愛ゆえのにせの女庭師」のチケットを買ったのは
                      ウィーン劇場だから、何か、とんでもないコトをしてくれるのではないか
                      ・・・と期待したからである。

                      で、期待は充分に報われた(笑)

                      開演前に支配人登場。

                      「本日の広範囲にわたる停電のため、舞台の仕掛けに一部動かないところがあります。
                       歌手もオーケストラも大丈夫ですが
                       この、2パーセントか3パーセントの舞台上の欠点がお気に召さないという方は
                       チケットをお持ちになっていただければ
                       明日のフライブルク・バロック・オーケストラのチケットを
                       1枚10ユーロにて購入していただけます。せめてものお詫びです」

                      ううう、日曜日の夜はウィーン交響楽団のコンサートが入っている・・・(残念)

                      舞台の2パーセントが動かなくても、初めて観るのだから、どこが悪いのかは不明。

                      モーツァルト18歳の時のオペラである。
                      音楽は、そんなに「モーツァルト・モーツァルト」していなくて
                      バロックの風味がたっぷり残っている上に
                      あちこちで、ものすごいイタズラ心を起こして
                      ハチャメチャな音楽的冒険をしていて、まぁ、実に愉快。

                      ルネ・ヤコブスの率いるフライブルク・バロック・オーケストラが見事。
                      実に活き活きと、キラキラ輝く、イキの良い音楽。
                      古楽はこうでなくちゃ うん (--)(__)

                      歌手も素晴らしい。これ、ウィーン劇場の特色で
                      埃をかぶったような(失礼!)国立オペラ座よりもヨイかもしれない。

                      ドン・アンキーゼの Jeffrey Francis は、オジサン役なのに、ぴったりテノールが合ってる。
                      ベルフィオーレを演じた Topi Lehtipuu に至っては
                      あれは、もともと役者かバレエかダンスの人じゃないの?というくらい、演技が巧い。

                      サンドリーナのひたむきさに秘めた強さや
                      アルミンダの妖艶さ、セルペッタの可愛さ
                      ズボン役のラミーロも、一人の女性を追いかける情熱がすごい。
                      ロベルト役のバリトン Michael Nagy の声量はずば抜けている。

                      演出は、わっはっは・・・という現代演出で
                      派手だけれど、ミュージカルほど派手すぎない、そこそこに押さえたシンプルな舞台。
                      筋はそのままで、バロック的な誇張もちゃんと取り入れている。

                      音楽も舞台も最高なのだが
                      いかんせん・・・ 長い・・・ 19時30分から幕間1回で22時45分まで (-"-;)

                      同じような音楽を、ずっと3時間以上聴いていると、かなり退屈する。
                      しかも時差ぼけも手伝って、ともかく眠い (_ _).。o○

                      苦手なモーツァルトなのだが
                      ウィーン劇場の手にかかると、こんなに楽しく化ける。
                      その意味では、行って良かった (^^)v

                      時差ぼけに苦しむくせに、ナマの音はどうしても聴きたいという
                      アホな私に、どうぞよろしく1票をお恵み下さい。

                      人気ブログランキングへ


                      calendar
                       123456
                      78910111213
                      14151617181920
                      21222324252627
                      282930    
                      << November 2010 >>
                      PR
                      ★コンタクト・メイル★
                      メイルはこちらへ
                      ブログランキングに1クリックお願いします
                      selected entries
                      categories
                      archives
                      recent comment
                      recommend
                      links
                      profile
                      search this site.
                      others
                      mobile
                      qrcode
                      powered
                      無料ブログ作成サービス JUGEM