Konzerthaus Großer Saal
Wiener Symphoniker
Wiener Singakademie
指揮 Georges Prêtre
ソプラノ Dorothea Röschmann
バリトン Christian Gerhaher
Johannes Brahms (1883-1897)
Ein deutsches Requiem (1854-68)
テノール歌手ダヴィスリムのリサイタルの急遽中止で
慌てて買ったウィーン交響楽団とジョルジュ・プレートル。
プログラムを見て飛び上がった。
ダヴィスリムさん、キャンセルしてくれてありがとう!!!
まさか、ゲーハーハーが出るとは・・・(チェック漏れ)
宗教曲は苦手で、ブラームスのドイツ・レクイエムも例外ではないが
暗いレイクエムの中では、比較的明るい曲ではある。
プレートルの僅かなテンポの揺れに
オーケストラもコーラスも、よくついて行って
全体が温かく、円やかに響く。
弦と金管・木管のバランスがすごく良くて、ブラス・バンドになっていない。
音が溶け込んで混じり合い、パステル色の深い世界が広がる。
惜しむらくはテノールのアンサンブルがイマイチ・・・
ソプラノとアルトは均質な膨らみがあって、すごく良かった。
ゲーハーハーのソロ。
ううう、何て深い美声・・・・
しかも、表現が内的で上品で、押しつけがましさがなくて
オーケストラの音と分離せず、溶け合っている。
リートを歌える歌手って、やっぱり巧いなぁ (* ̄。 ̄*)ウットリ
ドロテア・レッシュマンは、かなり名の売れたソプラノで
ええ、美声です。声量もスゴイです。
でも、浮いてます・・・
大声の美声で歌えばヨイ、というモノではないと思うのだが。
楽譜も見ずに歌った=しっかりマスターしている、というのは評価するが
大袈裟なビブラートが耳について
その上、高音がちょっと上ずってますが ( ..)ヾ
どちらかと言えば、オペラ向けの声だろう。
表現力はあるし美声だし、声量も凄いのだが
オーケストラに溶け込まず、声だけが前面に出て来てしまうのだ。
あぁ、でも1時間ちょっとのレクイエムの温かさ。
宗教どうのこうのより、人間的な深みのある「思いやり」に
ふんわりと包まれたような気分。
コンサートの後、友人とコンツェルトハウス内のレストラン Weinzirl で
豪華な食事をアルコール付きで楽しんでいたら
ゲーハーハーとその他の人たちが、奥の部屋で打ち上げをしていた。
外からは何も見えないが、時々、爆笑が聴こえてくる。
友人と
「ううう、ゲーハーハー、歌う声だけじゃなくて
大笑いしている時の声もステキ (*^^*)」
と勝手に盛り上がっていたのはファンの心理です(笑)
ウィーン交響楽団 + ジョルジュ・プレートル
- 2010.04.30 Friday
- ウィーン交響楽団
- 23:30
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- by はっぱ
またもや歌手のキャンセル事件
- 2010.04.28 Wednesday
- 予告編
- 23:00
- -
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- by はっぱ
昨年、ものすごく楽しみにしていた
マティアス・ゲルネのシューベルト三大歌曲集の夕べが
キャンセルになった事は ここ で書いた。
その後、結局、ゲルネは歌わない事になり (記事は ここ )
他の歌手がシューベルト三大歌曲集を歌う事になって
ワタクシ的には、ふざけるな!!! という怒りの鉄拳状態だったが
怒っても殴っても(誰を?)どうしようもないので
チケットの上に、代替えの日付をポストイットに張り付けて持っていて
最初の「美しき水車小屋の娘」のコンサートが4月30日。
Steve Davislim はシマノフスキーで観賞する機会があった。
(おヒマな方は ここ )
テノールにしては、かなり太めの声かなぁ、と思ったけれど
大オーケストラに混じって声を張り上げての状態と
ドイツ・リートを歌う状態では比較できないし
リートでどういう表現を聴かせるか。ちょっと楽しみだった。
で、こういうキャンセル+代替え公演があると
私のように、コンサートに行きまくりでカレンダーが詰まっていると
タイヘンな事になるのである。
4月30日には、ウィーン交響楽団がジョルジュ・プレートルと
ブラームスの「ドイツ・レクイエム」のコンサート。
ウィーン交響楽団のチクルスは持っているから
同じ日の同じコンツェルトハウスの大ホールとモーツァルト・ホールでの
チケットを持っている、という笑えない状態。
(実は同じ状況が5月30日の午前11時にあるんです。
しかも、こっちは3枚。
もちろん、そのうちの2枚は、キャンセルの代替え公演!!!)
4月30日、どちらに行こうか悩んだあげく
友人 K 女史に連絡。
「時間あるなら行って。どちらでも好きな方で良いから」
こういう時は、「神さまの言う通り」にした方が良い。
正確に言えば、神さまではなく友人だけど・・・
で、ドイツ・レクイエムのチケットをお願いして
私はダヴィスリムの「美しき水車小屋の娘」へ行く事に決定。
昨日、突然コンツェルトハウスから来たメイル。
「スティーブ・ダヴィスリムは病気のため
4月30日のコンサートをキャンセルしました」
(超怒)(-゛-メ) ヒクヒク
あのね〜。このチケット、最初のコンサートがキャンセルになって
お目当ての歌手じゃなくて
別の全く未知の歌手が歌うのを、妥協して「じゃぁ、行ってやろう」というので
更に、重なったウィーン交響楽団のコンサートを放棄して・・・
それでキャンセルですって?????
慌てて、ウィーン交響楽団+プレートルの4月30日のチケットを探したら
ちょっと高めだけど、チケットがまだあった!!!!
(30日に行けないなら、29日に行こうと、同じコンサートのチケットを見たら
29日は完全に売り切れだった記憶があるので、焦ったのだ)
あああああ、良かったぁ!!!!
友人とは、コンサートの後(同じ会場だから)飲みに行く約束をしていたし。
しかし・・・
今の若い歌手、キャンセルが多くないか????
アンナ・ネトレプコのキャンセルも
エリーナ・ガランチャのキャンセルも
マティアス・ゲルネの昨年のキャンセルも
ミヒャエル・シャーデの2回続いたキャンセルも
今回のスティーブ・ダヴィスリムのキャンセルも
あのね、歌手は健康管理も仕事のうち!!!!(きっぱり)
(まぁ、それは、どの職業でもそうだけど)
昨年もキャンセルしまくったネトレプコなんかは
ギャラの高いメトロポリタンだったら歌っていたかもしれないし
何となく「キャンセルして出し惜しみして価値を上げよう」みたいな
本人じゃなくてマネージメント・オフィスかもしれないが
何となく、いや〜〜〜な感じがするのは私だけ?
新人テノール、しかも、もともと代替えの歌手だったダヴィスリムのキャンセルは
ちょっと許せないような気がする。
だって、曲は「美しき水車小屋の娘」だけだよ?
通しで歌ったら、40分くらいの曲ですよ?
ワーグナーのヘルデン・テノールだったら、声が出なくなったら無理ってわかるけど
どういう「病気」なのかは知らないが
昔の歌手は、高熱が出ようが、風邪ひこうが
声だけは鍛えていて、聴衆にそれと悟られずに歌い通すケースも多かった・・・
と思うんですけど。
まぁ、これでプレートルのブラームスを聴ける事になったから
それはそれで良かったのかもしれないが
何となく、ものすごく、納得行かない気分。ぷんぷん (-"-;)
国立オペラ座 「ウエルテル」
- 2010.04.27 Tuesday
- ウィーン国立オペラ座
- 19:00
- -
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- by はっぱ
Wiener Staatsoper
Werther 「ウエルテル」
Musik von Jules Massenet
指揮 Bertrand de Billy
ウエルテル Ramón Vargas
アルベール Adrian Eröd
バイユー Alfred Šramek
シャルロッテ Vesselina Kasarova
ソフィー Teodora Gheorghiu
何か、アクセス数が、最近、めちゃくちゃ多いんですけど f(^^;)
こんなオタッキーなブログで、アクセス数が700を越えるって
ちょっと想像がつかない。
読んで下さる方、ありがとうございます。
まさか読者7人が1日に100回づつアクセスしている
という事ではない・・・よね? ( '_')ジッ
4月24日の夜、ベートーベンの9番の熱が醒めやらないまま駆け込んだ国立オペラ座。
ヴェッセリーナ・カサローヴァに釣られて、ついつい買っちゃったのだが
考えてみれば、カサローヴァのウエルテル、2回か3回、既に鑑賞しているはず。
その時はウエルテルがニール・シコフで
中年同士のトチ狂いかっ!!!(ファンの方、ごめんなさい)
・・・という、ちと無理のある舞台だったが。
鑑賞した中で抜群だったのは、エリーナ・ガランチャのシャルロッテだった。
シャルロッテが色っぽくて、存在感が圧倒的で
「若きウエルテルの悩み」ではなく
「人妻シャルロッテの悩み」と化してしまった事は、ブログにも書いた。
さて、この元祖ストーカー物語は、ツッコミどころ満載の演目。
ウィーン国立オペラ座の演出は、1950年代、戦争が終わって直後の
まだまだ社会的な制約が厳しい頃、という設定になっている。
亡くなった母親が決めた婚約者に素直に嫁ぐ女性は
今では希少価値だろうからなぁ・・・
チケットは10ユーロの席だったので、天井桟敷の右の脇。
舞台の右側が見えない。まぁ、ちょっとだけ見えるだけで良し、というチケットだが。
チラッと見たら、ギャラリー立ち見席の左に、ほとんど人がいない。
後半の、ベッドでのぐんずほぐれつは、舞台の右で行われる。
(何回も観に行っていると、どこで何が行われるか、わかっちゃうもんね)
幕間に、ギャラリー立ち見席に移動。ちょっと脇だが、よく舞台が見える。
ちっ、こんな事なら、10ユーロ出さなくても
ギャラリー立ち見だったら3ユーロだったのに・・・
(もっとも、人気のある演目は、数時間並ぶ事も稀ではないし
すごい人数が立っていると、長い演目だと貧血起こしそうになるから無理)
カッサローヴァは、声は出る。すごい声量があるし、美声だが
低音を上目で歌われると、ちょっとコワイんですけど。
上から見ていて、衣装のせいでもあるのだが
どうも猫背に見えるし、動作も鈍く見えて
貞節なようでいて、実は色気したたるシャルロッテ、というイメージじゃない。
かと言って、若いウエルテルを誘惑しちゃう魔性の女、というワケでもないし
どちらかと言えば、どこにでもいる疲れた中年のおばさん・・・
(ファンの方、ごめんなさい。ただの主観的な印象です)
圧倒的な声量を誇るカッサローヴァに対して
ストーカーするウエルテル役のヴァルガスは
頑張っている。すごく頑張っている。とっても頑張っている。
(以下、省略)
ちょい役で巧いのが、やっぱりシュラメックとエロード。
嫉妬深く、しかも、それを表面に出さないでソフトに表現する
実にいやらしいアルベールを見せるエロードの歌と演技は抜群。
ついつい「あなた、もしかしたら、それ、本性ですか?」
本当にそうだったらどうしよう・・・ まぁ、良いか、お友達ではないし(笑)
マスネーのメロディは甘くて、この上なく美しく、素晴らしいのだが
ご存知の通り、後半で、こんなに笑えるオペラもない。
(椿姫男性版)
だいたい、ウエルテルがピストルで自殺して
それを知ったシャルロッテが駆けつけて
ベッドの上の血まみれのウエルテルと
それから約15分にわたってラブシーンを繰り広げるって・・・
いったい、ウエルテルはピストルで、どの身体部分を撃ったのだろう???
ガランチャの時には
ウエルテルに馬乗りになって
だんだん身体をウエルテルの下半身にずらしていったので
観ている方はハラハラしたのだが
(え〜っと、あの、その、アレですね、ご想像下さい。書けませんが)
カッサローヴァはさすがにベッド脇でウエルテルの手を握っているだけ。
でも、演出上の必然性があってだろうが
その後、やっぱりベッドによじ登って
ピストル自殺をして血まみれのウエルテルが
ガバッとシャルロッテに乗っかる、というのは
何か、いつ見ても、ついつい笑っちゃうんですけど・・・
ソフィー役の Teodora Gheorghiu がかなり優秀。
声は通るし、可愛らしいし、これから伸びそうなソプラノだ。
27日のチケットは友人に譲ったが(もう疲れてとても行けません・・・)
実は5月2日にも同じ演目のチケットを入手していて
いったい、何を考えてスタンド・バイに入れちゃったんだろう?
でも、スタンド・バイに入れたものは
取れてしまったらキャンセルはできないのだ。
考えてみれば、5月のカルメンも全公演、スタンド・バイに入れていたが
1ヶ月前の期限を設定したので、チケットは取れなかった。
今になっては幸運、という感じ。
スタンド・バイ設定が公演日の3日前とかだったら
誰かがキャンセルした時点で、チケットが入手できちゃう、という可能性もあった。
歌手の変更があっても、指揮者の変更があっても
銀行自動引き落とし契約なので、取れたチケットは勝手に引き落とされているのだ。
今シーズンのスタンド・バイはこれでお終い。
6月のカプリッチオは既に取れているし(1回だけだが行く!)
そろそろ、カレンダーと首っぴきで
2010年11年のスタンド・バイを入れるシーズンになった。
「魔弾の射手」 ウィーン劇場
- 2010.04.26 Monday
- ウィーン劇場
- 23:30
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- by はっぱ
Theater an der Wien
Der Freischütz 魔弾の射手
Romantische Oper in drei Aufzügen (1821)
Musik von Carl Maria von Weber
指揮 Bertrand de Billy
演出 Stefan Ruzowitzky
舞台 Renate Martin & Andreas Donhauser
衣装 Nicole Fischnaller
照明 Peter van Preat
ドラマツルギー Anton Maria Aigner
アガーテ Elza van den Heever
エンヒェン Mojca Erdmann
カスパー Falk Struckmann
マックス Simon O`Neill
クーノ Martin Snell
キリアン Dominik Köninger
隠者 Artur Korn
オットカル Henk Neven
サミエル Karl Markovics
花嫁の付き添い Petra Barathova, Judith Halász
Jaroslava Pepper, Alice Rath
オーケストラ ORF Radio-Symphonieorchester Wien
コーラス Arnold Schoenberg Chor
4月23日と26日に行ったウィーン劇場の新作品「魔弾の射手」
23日は何をトチ狂ったか、贅沢にも45ユーロの席(←2番目に安い席)
26日は一番安い23ユーロの席(高っ!)でギャラリーの端っこ。
(ウィーン劇場って、本当にチケットが高い!!! (`へ´)プンプン)
トチ狂った日は、しっかり舞台を見せてもらい
一番安い席の時は、舞台の奥が全く見えない代わりに
オーケストラ・ボックスが上からじっくり見えたので
指揮とオーケストラに集中してみた。
うっふっふ、贅沢。
でも、演奏者から見たらイヤな奴だ(と自分でも思う)
最初は序曲ではない!!!(驚)
アップライト・ピアノ(電子ピアノ)の演奏で
無声映画の上演である。
時々入る「字幕によるセリフ」はドイツ語。
ピアノ演奏が終わった後、オーケストラによる序曲になり
無声映画の続きがスクリーンに映し出される。
愛する女性と結ばれるためには、大鹿を倒さねばならない。
悪魔と取引して入手した「魔弾」は
鹿に当たらず、愛する女性に当たってしまう。
息絶える女性を抱きしめながら
「もう、人間には生まれたくない」と悲痛な決心をする若者の顔が
アップになり
だんだん、歳を取って、長い髭が生え
その髭が白髪になって・・・
というところで、薄いカーテンの向こうに
その老人と一体化した隠者が立って、アガーテに白いバラを渡す。
これ、良く出来てるわ(感心)
脇役だった隠者の過去に、あぁ、同じような事があったのね、という示唆で
最後の場面(隠者登場で、マックスが許されるところ)に説得力が増す。
まずは歌手だが
ウィーン劇場は、実に優秀な歌手を集めてくるので
今回も非常に出来が良い。
惜しむらくは見た目がちょっと・・・(爆)
マックス役の Simon O`Neill
アガーテ役の Elza van den Heever
2人とも、若くて、よく見ればハンサムと美女なのだが
かなり、その、あの、体格が、かなり限りなく3Dで
カップルとして歌うと、ううう、ちょっと、何か すごい迫力。
声は無理なく美声で出ていて優秀だ。
プログラムによれば
O`Neil はワーグナーもレパートリーにあるそうで
確かに、あれだけ声量があって、長時間歌えるならヘルデン・テノールだ。
ただ、マックスが、あのタマゴッチ体型で
ウジウジ悩んで、動きもフラフラ (まっすぐ立ってられないんかいっ!)
筋に文句つけても仕方ないが
どうしよう?と、何の対策も講じずに悩むより
「スランプですから御前試合を延期して下さい」と申し出るとか
人に隠れて、射撃の特訓をするとか
心理カウンセラーに通って、射撃の腕が衰えた原因を探るとか
アガーテを連れて掛け落ちするとか
問題解決には、色々な方法があるだろう!!!(イライラ)
ええ、ワタクシのような性格の人ばかりなら
小説なんてモノはこの世に存在しなくなる事はよくわかっているが
こういう、問題解決への理性的な思考法が出来ない奴って
一番、私のキライなタイプなのだ。
好みの問題なので異論は却下 (きっぱり)だいたい、デブがウロウロしながらイジイジ悩んでいても絵にならん。
それに比べて、カスパーのカッコイイ事 (*^^*)
自分の野心のために、悪魔と契約して
契約期限が切れる前に、身代わりを差し出す目論見をしているところなど
用意周到で(でも契約切れ1日前というのはちょっと)
自分の目標をしっかり持っている、男らしい素敵な人だわ (違!)
カスパー役の Falk Struckmann のバリトンは声量もスゴイし
表現が実にドラマチック。
その上、この人、演技が巧い!!!
3幕で悪魔を呪いながら死ぬ場面のリアルさには目を剥く。
アガーテに当たった、とみんなが思う場面で
弾に当たった事を、さりげなく演技で(誰も注目していなくても)示し
その後、呪いながらヒステリックに暴れまくるシーンも
ちゃんと「傷ついていて今にも死ぬ時の最後のバカぢから」の表現で
更に、白目まで剥いて、ばったり倒れるところの巧さと言ったら
まだ書いてないけど、国立オペラ座のウエルテルと、何という差!!!
エンヒェンを歌った Mojca Erdmann は、典型的なスーブレット。
スマートというより、ほとんど痩せ過ぎだが、声は透明で通る。
衣装が身体にピッタリしたスーツなので
ゆったり衣装のアガーテと並ぶと、その半分ほどしかない(笑)
(あれは、わざと対比させているのだろうか、と邪推したくなるくらい)
サミエル役の Karl Markovics は役者さん。
昔、アカデミー劇場のサロメに出演していたのを観賞した事がある。
異様な雰囲気を実に上手く演じるのだが
50年代の、ロックスターみたいな、真っ赤な服で
シルクハットで、しかも上げ底ブーツって・・・ (絶句)
クーノ役は深い声で、セリフも歌も同じように上手かった。
こういう脇役は貴重だ。
脇役と言えば、隠者もオットカルもキリアンも粒揃いで
こういうところに手を抜かないモノの仕上りは、やっぱり非常に良い。
オーケストラはラジオ・シンフォニー・オーケストラ。
日本語だと、ウィーン放送交響楽団で、指揮はベルトラン・ド・ビリー。
26日は、オーケストラ・ボックスの真上から「観察」のチャンス。
ビリーの指揮も全部見えた。うっふっふ。やっぱりステキ。巧いわ、この人。
オーケストラを見ていると
オーケストラのソロ部分が、かなり多いのに気がつく。
序曲の後、クラリネットの調子が悪そうで
首席奏者が焦って、吹き口を一生懸命直していて
間一髪のところで、ソロに間に合った・・・なんていう場面も見える。
ホルンのパッセージが有名な曲だが
その他にも、ビオラやチェロの見事なソロが素晴らしかった。
4月29日と5月3日にも上演されるが
カスパー役は5月3日は違う歌手が歌う。
Struckmann のカスパーが見たい人は、4月29日が最後のチャンスです。
ウィーン交響楽団 + ウラジミール・ユロフスキ
- 2010.04.25 Sunday
- ウィーン交響楽団
- 22:30
- -
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- by はっぱ
Musikverein Großer Saal
Wiener Symphoniker
指揮 Vladimir Jurowski
ソプラノ Christine Schäfer
Modest Mussorgskij (1839-1881)
Eine Nacht auf dem kahlen Berge
Benjamin Britten (1913-1976)
"Les Illuminations" für Sopran und Orchester, op.18
Peter Iljitsch Tschaikowskij (1840-1893)
"Manfred". Symphonie h-Moll in vier Bildern nach Byron, op.58
夜は久し振りにウィーン交響楽団のコンサート。
指揮は息子のユロフスキ。現在、ロンドン・フィルの首席。
お父さんユロフスキは、よくトーンキュンストラーを振っていて
私はファンなのだが (カワイイんです)
息子は ここ で1回聴いただけ。
この時はコンツェルトハウスだったので、指揮姿も、豆粒大の後ろ姿だけだったが
今回は楽友協会で、しっかり正面(オーケストラ側)から拝見。
1972年生まれ。若くて動きが激しくて、手に表情があって
タクトもわかりやすいし、感情の籠め方も、傍から見ていてもよくわかる。
お父さんは立派な体格なのだが、息子はスマート(笑)
何か、このテの顔、どこかで見た事があるような・・・と思ったら
国立オペラ座バレエ団のソロ・ダンサー Kirill Kourlaev に似てる。
これ がユロフスキで、 これ が キリル・クーラエフ。
え? 似てないって?! ごめんなさい m(__)m
確かにユロフスキの方が野性味はあるんだけど
顔の長さが似ていませんか? (あくまでも自分の意見に固執)
指揮者の事はさておいて
ムソルグスキーの「禿げ山の一夜」はエネルギッシュに処理。
で、次のブリテンの「イリュミナシオン」だが
確かに、ソプラノないしはテノール向きなんだけど
何となく、ピーター・ピアーズ用かなぁ、という感じがする曲だし
今までナマで聴いたのは、イアン・ボストリッジが歌ったものなので
ソプラノで観賞するのは初めて。
クリスティーネ・シェーファーは、近代・現代曲のイメージが強い。
CD は何枚か持っているけど、たぶん、ナマは初聴きだと思う。
ううううん・・・ (-"-;)
美声だ・・・が、美声過ぎて、弦楽に声が埋もれてる。
歌詞はフランス語だから、どうせ理解できないけれど
「歌詞」がある、という事実さえ不明な音響になっている。
弦楽と混ざった、神経に障らない美声のソプラノという意味では
実に美しく、柔らかで色彩に満ちて良かったんだけど
もっと「声」をクッキリさせるのなら
やっぱり、これは、テノール用の曲でしょう (断言)
後半のマンフレッド交響曲。
ウィキペディアにある通り、確かにナマで演奏される機会は少ない。
この間、シューマンのマンフレッドを聴いたばかりで
今度はチャイコフスキーのマンフレッド・・・
(ちなみに、5月には、ウィーン・フィルとガッティが
シューマンのマンフレッド序曲を演奏する予定)
だいたい、このマンフレッドという人物は
八百万の神で、能天気に育ってきた私には、理解も共感もできない。
原作はジョージ・ゴードン・バイロン男爵の劇詩だそうだが
精霊に会ったり、仙人になりそうになったりして
最後は、反省も何もせず死んで行く、という・・・
自分の主義を死ぬまで変えない、という性格だけは好き(自爆)
う〜ん、聴いてみると劇的ではあるが
重いし、長い・・・ (-。-) ボソッ
ちょっと集中力がキレた。すみません。
珍しいモノを聴いた、という満足感はあるけれど
正直、疲れてしまって、グッタリでした f(^^;)
何ごともやり過ぎは良くない \(__ )
ウィーン・フィル + ティーレマン 3回目と回顧
- 2010.04.25 Sunday
- ウィーン・フィル
- 15:00
- -
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- by はっぱ
Musikverein Großer Saal
Wiener Philharmoniker
指揮 Christian Thielemann
コーラス Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
ソプラノ Annette Dasch
メゾソプラノ Mihoko Fujimura
テノール Piotr Beczała
バス Georg Zeppenfeld
Peter Ruzicka (*1948)
... Zurücknehmen ...
Erinnerung für großes Orchester (2009)
Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Symphonie Nr. 9 d-moll op.125 (1822-24)
会場に入ったら、舞台上で金管や低弦が練習の真っ最中。
ん? でも、これ、ベートーベンのフラグメントじゃない。
舞台を覗いてみたら、パーカッションの山。
きゃ〜っ。今日はルジツカが聴ける ♪ d(⌒o⌒)b♪
よく聴いてみると3楽章構成というより
中間部のリズミックな部分に、色々な要素が入っている。
最終部分の、風の音? 雨の音? が
楽友協会の大ホールの残響とすごく合っていて
音響オタクとしては背筋がゾクゾクする。
(金属版を擦っただけの音だが、こういうの、すごく好き (*^^*))
昨日の原因になった舞台の設定変更。
20分後に開始のベル。やればできるじゃん、楽友協会!!!
ベートーベンの交響曲9番の3回目の観賞。
今回は隣に座った親子連れの子供(15歳くらい?)が
ずっと、手持ちの iPod でゲームをしていたので(音が出なけりゃかまいません)
ちょっと気を逸らされていた分、比較的冷静に聴けたとは思うのだが
すみません、やっぱり「強制的に感動」しちゃいました。
昨日、気になったトランペットのバランスが今日は訂正されていたし
金管であれ?という部分が数ヵ所あったのも
今日はキレイにキマった。
スコアを追いつつ、実際の音が視覚にもミックスされて
ティーレマンのベートーベン、というより
どんな解釈をされたとしても、ベートーベンの第9交響曲そのものの持つ
圧倒的な力が注ぎ込んでくるような不思議な気分。
政治とか宗教とか、自己顕示欲とか、色々な演奏者の思惑を取り外してみれば
そこに顕われるのは、50代前半のベートーベンという人間が到達した
圧倒的な悟りの境地・・・というか
「悟り」というより、ものすごく大きな力の発露である。
それがトランス状態で演奏されて良いものかどうかは
好き嫌いがあるから何とも言えないけれど
最後で、ティーレマンだの何だのに振り回されずに
ベートーベンが聴こえてきた、という体験は嬉しい。
久し振りにウルウルしてコンサートの後、鼻水が出て困った(自爆)
これで、2008年から追いかけた
クリスティアン・ティーレマンとウィーン・フィルの
ベートーベン・チクルスは終了。
1年半の間に、色々と印象が変わってきた経過を振り返ると懐かしい。
ヒマな読者の方は、以下の記事をご参照下さい。
本当にヒマな人だけね(笑)
チクルスを買うに至った経過 ここ
あら、1回だけじゃなくて、何回もコンサートするのね というのは ここ
交響曲1番・2番の 1回目 2回目と3回目
交響曲3番・4番の 1回目 2回目 3回目
交響曲7番・8番の 1回目 2回目 3回目
交響曲5番・6番の 1回目 2回目 3回目
交響曲9番の ゲネプロ 1回目 2回目
スコアに頭突っ込んで、聴衆として色々な意味で楽しいチクルスだった。
ウィーン・フィル + クリスティアン・ティーレマン 2回目
- 2010.04.24 Saturday
- ウィーン・フィル
- 18:00
- -
- trackbacks(0)
- by はっぱ
Musikverein Großer Saal
Wiener Philharmoniker
指揮 Christian Thielemann
コーラス Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
ソプラノ Annette Dasch
メゾソプラノ Mihoko Fujimura
テノール Piotr Beczała
バス Georg Zeppenfeld
Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Symphonie Nr. 9 d-moll op.125 (1822-24)
友人用に確保した立ち見席4枚をバッグから出していたら
「チケット売ってくれませんか?」と声をかけられる。
その人以外にも、楽友協会の前で「チケット探しています」と書いた紙を持って
立っている人がちらほら。
その友人に「最初は現代曲だから」と言ったら
「え? 何か、現代曲は演奏せずに、ベートーベンだけだって言ってたけど?」
へっ?????
プログラム売りの係員に
「ルジツカは演奏されなくなったの?」と聞いたら
「ルジツカ? 何それ? 今日はフロイデだけだよ」
フロイデですか・・・・ まぁ、言いたい事はわかるが (^^)
プログラムには
「ロジスティック上の問題で、当初予定されていた
ルジツカの曲は演奏されなくなりました」と書いてあったが
舞台の変換に時間がかかり過ぎる、という事だろう。
ああ、良かった、コンツェルトハウスで聴いておいて・・・
現代音楽って、そういうコトもある。
正に一期一会である。 ってちょっと違うか。
コンサートに来ている人はベートーベンの交響曲9番が目当てだろうから
ルジツカの曲が演奏されなくても、誰も文句は言わないだろうし
舞台変換が時間的に不可能なほどの
大規模オーケストラの曲を作曲した作曲家の自業自得。
でも、現代音楽ファンとしては、ちょっと残念(ホント)
で、そのフロイデだが
凄かった (断言)
楽友協会なので、コンツェルトハウスに比べてウルサイかと思っていたが
音響の良さは感じ取れたが、必要以上にうるさく聴こえなかったのは面白い。
(最初から最後までスコアに頭を突っ込んで集中していたせいもある)
席の関係か、金管と他の楽器のバランスが悪くて
トランペットだけが異様に響いて、最初は耳についた。
(いったん気になり出すと、そればっかり聴こえてくるの(笑))
第2楽章がすごく速くて(モルト・ヴィヴァーチェとは書いてある)
第3楽章が、めったやたらと遅くて
スコア追いつつ、眠りそうになったのは初体験(こらこら!)
最終楽章の途中から
フォルテの凄く速いテンポで押しまくって
時々、ものすごく乱暴になる (演奏が、ではありません、印象が、である!)
普通なら終わった後、すぐに誰かが「ブラボー」と叫んで拍手の嵐になるのだが
今回は、演奏者も聴衆も、ほとんど全員がトランス状態に陥って
あの曲で、あんなに長い沈黙があり得るとは思いもつかなかった。
もともと、この曲はシラーの詩の内容もあって
政治的に利用されやすい曲ではあるし
ある意味、非常に危険な全体主義を標榜する曲として見る事もできる。
音楽として純粋に聴くならば、これはスゴイ曲である。
コラージュ、テーマの展開、リズム、音響、すべての部分で
リゲティもマーラーも、全部、実はここにあるじゃん、と思わせる。
(リゲティとマーラー・ファンの皆さま、ごめんなさい。
でも、ベートーベン交響曲9番の第3楽章の回帰のテーマは
マーラーの交響曲9番に、そっくり展開されて使われてますよね)
シラーの詩の「星空の彼方」のところの音の遥かな響きに
何だか、私もめちゃくちゃ感動してしまった。
(歓喜だの、みんなが口づけだの兄弟だの、というところではない!)
ベートーベンの生きた時代の星空というのは
現代とは全く違った様相を呈していたに違いないのだ。
だいたい、電気なんてなかったんだよ?
夜の暗闇に輝く星空の上には、本当に創造主、神がいる事が実感されただろう。
バス歌手だけが変更になっていたが、この Zeppenfeld も、すごくヨイ。
Holl の声の太さはないが、朗々としたイヤミのない声で素晴らしい。
私は最初から最後まで
「スコアと音」という世界に閉じ籠もっていたけれど
演奏が進むにつれて、ともかく全体がトランス状態になっていくのが
(自分も含めて)ちょっとコワイ。
「ともかく、オレが正しい
オレが黒と言ったら、絶対に黒なのだ
オレが感動しろ、と言ったら、全員、感動するのだ」
・・・という感じ。
有無を言わさず感動させてしまう力技。
傲岸とも思える程の自信に満ちた「オレサマ」の説得力。
良い悪いは別として、あれも一種のカリスマ性。
こんな大袈裟な演奏に感激するものか、と拒否する私を
強引にねじ伏せて、無理やり納得させて感動させられてしまった感じ。
5番の時にも書いたけれど
あぁ、洗脳って、こうやってするんだ。
でも、音楽の感動って、本当はそういうモノなのかもしれない。
なのに、何故、素直に「感動・感激」できないのか、よくわからない。
(あまりにオレオレで大袈裟でトランス状態だと
何となく私には胡散臭い。きっと、素直でないからだろう)
明日、11時からの楽友協会の全く同じ席で聴いて
やっと、2008年から追いかけた
クリスティアン・ティーレマン+ウィーン・フィルの
ベートーベン・チクルスが終わる。
国立オペラ座 カルメン メンバー・チェンジ その2
- 2010.04.23 Friday
- 予告編
- 23:30
- -
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- by はっぱ
4月20日の記事で
指揮者の変更について
マリス・ヤンソンスからアンドリス・ネルソンスになった事は書いたが
魔弾の射手を鑑賞してから帰ってきてメイルを見たら・・・
メンバー・チェンジ 第2弾・・・
すわっ
今度こそ、アンナ・ネトレプコか・・・
エリーナ・ガランチャ降板
(+_+)
普通、国立オペラ座からのニュース・レターは簡単に
「病気のためキャンセル」と書かれるのだが
さすがに、今回は納得しない人が多いだろうと
実に詳しく状況を書いて来たのが、なんか、哀れというか・・・
「エリーナ・ガランチャのマネージメント・オフィスからの連絡によると
1週間前に簡単な手術を行ない、4月22日まで休養する予定だったものが
予期しなかった状況により、術後の経過が悪く
体力的に大役を果たす事は不可能であり
医者の忠告により、あと2週間は完全に休養した上
本格的な活躍は5月末以降にする事に決定した」
はいはい、何を書いても別に驚きはしないが
要は、カルメンは全部キャンセル、という事ね。
ガランチャの代役はナディア・クラステヴァに決定。
あああ、代役も気が重いだろう。たいして期待できそうもないし。
だいたい、このカルメン
マリス・ヤンソンス
アンナ・ネトレプコ
エリーナ・ガランチャ
ローランド・ヴィリャゾン
という夢のメンバーで発表されたのに
まずは、ヴィリャゾンが比較的早い時期に降板して
マッシーモ・ジョルダーノが代役。
(Y氏、ご指摘ありがとうございました)
で、5月の公演だと言うのに
その後、ヤンソンスが降りて、ガランチャが降りたら
ネトレプコだって、本当に歌うかどうか・・・・ (疑)
↑ 清教徒は直前に全公演キャンセルしたし。
プレミア付きで出回っていたが
これで、ネトレプコがキャンセルしたら
チケットは(失礼だが)ほとんどクズである。
ただ、キャストがどんなに変わろうが
返金その他は一切ない。
代役で華々しくデビューする歌手もいないワケではないが・・・(沈黙)
あぁ、こうなってみると、カルメンのチケット、買えなくて良かったかも(笑)
ウィーン・フィル + ティーレマン 1回目
- 2010.04.22 Thursday
- ウィーン・フィル
- 22:30
- -
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- by はっぱ
Konzerthaus Großer Saal
Wiener Philharmoniker
指揮 Christian Thielemann
コーラス Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien
ソプラノ Annette Dasch
メゾソプラノ Mihoko Fujimura
テノール Piotr Beczała
バス Robert Holl
Peter Ruzicka (*1948)
... Zurücknehmen ...
Erinnerung für großes Orchester (2009)
Ludwig van Beethoven (1770-1827)
Symphonie Nr. 9 d-moll op.125 (1822-24)
ここ で最終リハーサルを聴いたコンサートの本番。
もっとも、その前、4月19日には、楽友協会で
ウィーン・フィルの定期公演として演奏されている(私は行っていません)
前半がペーター・ルジツカの新曲。
すごい数のパーカッション楽器が並んでいて
オーケストラも大編成。ピアノにチェンバロ?まで置いてある。
伝統的な3楽章編成。
第1楽章は、パーカッションのリズムはあるけれど
音響の雲にとても近い。
あのパーカッションは、ベートーベン第9交響曲の2楽章からのインスピレーションか?
第2楽章は、リズミックになって
何か、あの、その、プロコフィエフが現代音楽を作曲したみたい(笑)
第3楽章は緩徐楽章で、弦の細かい音に金属と木管が乗る。
ちょっとバルトークを思わせる感じ。
始まる前に音合わせがない、と驚いたのだが
どうも、わざと弦のピッチを、各楽器ごとに少しづつ変えてある模様。
ティーレマン、一応、ちゃんとリズムは取っている(当たり前だ)
何でこんな事を書いたかと言うと
この作品、今度の土曜日・日曜日に、もう2回聴くチャンスがあるから。
今日の感想と、2回目・3回目が、変わってくるか同じか
ちょっと自分でも興味がある。
プログラムに
「本日のコンサートは、舞台の変更に時間がかかるため
幕間の時間がかなり延長される事が予想されます」
休憩中に上から見ていたら、コンツェルトハウスのスタッフ、なかなか優秀。
打楽器を下ろして、舞台の配置を変えて
コーラスの台をどんどん出して
結局、30分で後半開始に漕ぎつけた。
スゴイ。これなら充分許容範囲 (^^)v
さて、楽友協会では何分かかるだろう (←根性悪)
ベートーベン・チクルスの最後の9番。
この間の最終リハーサルの時には、多少のズレがあったが
19日のコンサートも終えて、演奏にも慣れてきたのか
今回は、さすがに揃ったアンサンブル。
全くズレがなく、時々はオーケストラ全員がトランス状態で演奏。悪くないじゃん。
ホールがホールなので
あの大規模オーケストラでも、うるさくならず
弦も管も、くっきり、はっきり聴こえるし
第1楽章は、いつも気になる「溜め」も「コブシ」もほとんどなく
拍子抜けするくらい、アッサリと聴かせてくれた。
第2楽章のテンポも悪くないし
第3楽章は「大指揮者時代」を思わせる遅めのテンポ(予想済み)
最終楽章の低弦のテーマの強弱が、めちゃ大袈裟だったが
こと、この曲に関しては
あの位、押しつけがましくても良い(ような気がする)
もともと、他の交響曲と違って
普段から、大規模オーケストラで演奏される事が多い曲だから
音の響きとしては、それほどアブノーマルには聴こえない。
でも、これ・・・
この大きさのオーケストラとコーラスで
土・日は、楽友協会で演奏するんだよね???
既に、定期で一回コンサートをしているとは言え
コンツェルトハウスの大ホールの舞台上と、オルガン・バルコンを一杯にした人数が
楽友協会の、あの狭い舞台に全員、乗るのか???
ソロの歌手は、2階のオルガンの前で歌うだろうから
たぶん、私のいつも席は、音のバランスとしては最悪だろう。
同じ曲でも、ホールや席が違うと、全く印象が変わってしまう事がある。
土・日の楽友協会でのコンサートが楽しみになってきた。
鼓膜が破れそうになるかも・・・・
(でも、まぁ、ショスタコーヴィッチじゃないし
たかだか、ベートーベンですから(笑))
社員証
- 2010.04.21 Wednesday
- オーストリア生活
- 12:00
- -
- trackbacks(0)
- by はっぱ
会社の金庫が、金庫ごと盗まれた事件については
ここ で書いたけれど
その後、オフィスの鍵の付け替えをして
それで落ち付いたか、と思ったら
また、新しい、セキュリティの厳密なコンピュータ・チップの鍵に変更。
(-"-;)
というのも、ここ1ヶ月の間に
「こんなストレスの多い仕事、やっていられない」と
数人が辞表を出したからで (ワタクシは出してません)
普通の鍵だと、前のケースのような事が有り得るのではないか・・・
と会社が焦ったのだと思う (遅すぎるわい!)
「はっぱ、ちょっと時間ある?」
と呼ばれて行ったら、会議室にカメラマン (*_*)
え? 鍵を受け取るのに、写真が必要なの?
「社員証の写真を撮ります」
「イヤです・・・」
髪の毛バラバラ、化粧もせず、ぶうたれた顔で写真なんか絶対ダメ。
だいたい私、社歴が長いから、社員証2枚持ってるのに、3枚目を作るわけ?
「なら明日」 「はい (-。-) ボソッ」
実は、ザンバラ髪には、もう一つエピソードがある。
音楽とも仕事とも、何にも関係がないので
興味のない方はスルーして下さい。
「君、その髪の毛、何とかしたら?」
「え? 別に良いじゃん。気に入ってるし、ちょっとバラバラだけど」
「パーマが落ちかかってる」
「う〜ん、前にパーマかけた時、首が痛くて大変で、当分、やりたくないのよね」
「美容院代を出せば、カットかパーマに行ってくれる?」
ここで
わ〜い、ありがとう。出してくれるの。だったら200ユーロちょうだい。
貴方のためにきれいになって来るね
と言える性格だったら
ワタクシの人生は、全く違うものになっていたであろう。
(だから「ランキングのボタン、押してね、オネガイ」なんていう事も
おおっぴらには書けない。押して下さった方、ありがとうございます。
ほら、わたし、おくゆかしいから(違))
「いや、お金の問題じゃなくて・・・
ところで、以前から、洋服買ってくれる、とか言ってたよね」(こらこら)
「だって、君、時間を取ってくれないじゃないか」
・・・って、週末は別々だし
お互い、普通の日に買物に行けるような仕事じゃないぞ。
第一、いくら私の買物が即決で早いとは言え
女性の買物に一緒に来て、何か楽しい ????
「あのね、普通の男性は
女性にアクセサリーとか洋服とかバッグとか買ってくれるものらしいけど?」
「洗濯機が欲しいと言ったのは、君だ」
そう言えば、そうでした(自爆)
2年間プレゼントを放棄するから、洗濯機を買ってくれ、とねだったのだった。
「いいじゃない。毎週、土曜日に洗濯する時
必ず、アナタの事を思って洗濯しているんだから」
「それって、1週間に1回だけ、僕の事を思ってくれている、って事?」
何か、微妙に会話がすれ違っているような気がする(自爆)
ちなみに、社員証用の写真は次の日に
やっぱりザンバラ髪で撮影されて
ワタクシ的に現時点で、お金がある、なしにかかわらず
美容院に行く気は一切ありませんのであしからず。
20日・21日とコンサート行きはなし。中毒症状が出そう(笑)
22日〜25日の4日間で、コンサート4回、オペラ2回の予定 (^^)v
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