ウィーン交響楽団+ルイージのマチネ

0

    日曜日の朝、国立歌劇場連盟にチケットを受け取りに行く ←仕事だ (-_-)

    「今日はこれからマチネなの」
    「僕たちのところ?」
    「へ? 国立オペラ座でもマチネ?」
    「ワーグナーの「神々の黄昏」だよ」

    わっはっは、知ってるぞ。
    国立オペラ座の「マチネ」には要注意。
    チケットは安いが、これは「作品紹介」であって上演ではない!!
    期待して行くと、ずっと「お話」ばかり聞かされる(笑)

    私はコンツェルトハウスで、ちゃんとコンサートのマチネ (^^)v

    Wiener Symphoniker
    指揮 Fabio Luisi
    ソリスト Anton Sorokow
    Pjotr Iljitsch Tschaikowski "Konzert für Violine und Orchester D-Dur op.35"
    Robert Schumann "Symphonie Nr. 2 C-Dur op. 61"

    ソリストの名前、どこかで見た事があるが・・・と思ったら
    ウィーン交響楽団のコンサート・マスターじゃん!! (*_*)
    最近、オーケストラのメンバーをソリストにする、という
    コンサートが多いような気がする(笑)

    コンサート・マスターとして時々弾くソロも巧い人だから許す (^.^)

    オーケストラのメンバーも
    「うちのコンサート・マスターを引き立てろ〜〜っ!!!」
    という、熱の篭った演奏振りで、すごく微笑ましい感じ。
    ヘンな馴れ合いにならない、良い意味での仲間意識がプラスに作用していた。

    だいたいバイオリンという「高音楽器」は苦手なのだが
    超絶技巧を楽々とこなしながら、ヘンに神経質にならない演奏で
    神経に障らずに楽しく聴かせてくれた手腕には脱帽。

    シューマンの交響曲2番。聴くのは今シーズン4回目。
    同じルイージで同じオーケストラでも、会場が違うと
    こんなに音の響きが違うのだ。いや、驚いた。

    楽友協会の時は、ルイージの指揮にウットリ見とれていただけだが
    それでも「きゃん、テンポが速い、爆発してる」というイメージが残った。

    今日は「あ、どこにも無理がない・・・」という感じ。
    爆発するエネルギーはあるのだけれど
    それが、押し付けがましくなく、テンポも人を脅かそうとしていない。

    いや、テンポは充分速い。
    でも、それにオーケストラが余裕シャクシャクで応えていて
    とても自然に聴こえてくるのだ。

    で、管楽器メンバーの優秀な事!!!
    音楽の「解像度」も抜群で、音が潰れず、全体のバランスを取りながら
    全部の音符が耳に届く。
    こういう演奏って、嬉しい。

    コンサートの後、ちょっとお仕事 f(^^;)
    打ち合わせを兼ねて、コンツェルトハウス内のレストラン
    Weinzierl に行ったら、ありゃりゃ、満員!!

    コンサートの後、ご友人同士が集まって
    日曜日の正餐会ですか (^.^) さすがにご年配の方が多い。
    こういう風景を見てしまうと
    「日曜日は教会でのミサ、その後、家族・友人で集まって昼食」
    という、オーストリアの田舎の習慣が
    そのまま、都会でも生きているのがわかる。

    ミサの代わりにコンサート・・・というワケね。
    確かに、音楽会って
    ニーチェの「神なき」後の、唯一の宗教的法悦なのかもしれない。

    Weinzierl ここは隠れたグルメの殿堂で、何を取っても美味しい。
      ただし、ホーム・ページは「工事中」

    知り合いのフィレ・ステーキは・・・でかかった。
    日本なら、3人分くらいありそうなお肉の塊がど〜んっ!!
    私はベジタリアンのマンゴルド・ロールをいただいたが
    これも、ロール2つの量は結構多い。ううう、苦しいよ。

    全部の量を残さず食べ尽くしてから
    チョコレート・ムースをデザートに取った私も食べすぎ(爆)


    第一待降節の土曜日

    0

      仕事が残って片付かなかったので
      土曜日か日曜日に仕事だな・・・という時
      アナタはどちらのタイプ?

      (1)「ちょっとキツイけれど、イヤな事は土曜日に早くやって、日曜日に休もう」
      (2)「まずは土曜日ゆっくり一日休んで、英気を養ってから日曜日に仕事しよう」

      ワタクシの場合、金曜日の夜は (1) だが
      土曜日の午後辺りになると (2) に変化し
      日曜日の午前中、ぐっすり朝寝をした後は

      (3) 「まぁ、イイや。月曜日に残業すれば」(自爆)

       _(・・;φウッ・・・ そう、それではイカンのである。

      前置きが長いが
      そんなワケで (1) を強行。まぁ、多少なりとも片付いたので嬉しいのだが
      夕方18時過ぎに
      あ、そう言えば、市内のホテルにお届けモノがあったんだ。
      ついでにお届けもやっちまえ
          ・・・というのが間違いだった。

      そう、今日は第一待降節の土曜日。
      商店街は人で溢れ、市内のクリスマス照明が美しく灯り
      各地でクリスマス市が夜まで開催されているのだ。
      (ウィーンのブロガーの方々は、多数、美しい写真をアップされている)

      18時30分に会社を車で出た私が
      市電・地下鉄なら30分で着くはずの、お届け先ホテルに到着したのは
      19時50分・・・・(-"-;)

      シュピッテルベルクのクリスマス市の人ごみ
      マリア・テレジア広場のクリスマス市の人ごみ
      ミュージアム・クォーターの中庭に入る(だろう)人の群れ
      カールスプラッツのクリスマス市場に向かう人たちが
      歩行者信号が赤になっても途切れず
      路上駐車をしようと、ウロウロと彷徨うサンデー・ドライバーの群れに
      チェコやハンガリーから大挙して来た乗用車と大型バスの群れ。

      ううう(涙)

      クリスマス市はどこでも美しい。
      人は多いけれど、寒いから、人ごみがいれば少しは暖かい気分になれる。
      プンチュと呼ばれる温かい飲み物(アルコール入り)を飲みながら
      可愛いお菓子やインテリア小物などが並べられている屋台を巡るのは
      きっと、とても楽しいのだろう。

      一緒にクリスマス市を周る恋人や友人はいないし
      (独りで行っても別に楽しいものではない・・・ような気がする)
      余計なモノは一切買わない事にしている(置く処がない(爆))私は
      可愛い小物には、全く興味がない(すみません)

      第一、私、キリスト教徒じゃないぞ!!!(あら、それが肝心だったんだわ)
      キリスト教信者から見れば、異教徒なんだもん(笑)

      ウキウキするのは大いによろしい・・・のだが
      サンデー・ドライバーはウロウロ。
      道を知っているドライバーはイライラ。

      当分、土曜日に車で街に出るのは避けなければ、と
      堅い決心をさせるに至った、第一待降節の土曜日であった。


      世界のオーケストラ・ランキング

      0

        自宅の PC を救おう活動を、連日、明け方3時までやっているのだが
        今のところ、メイルもダメ。
          コンタクト・メイル・フォームに書いていただいても
          今のところは、全く届きません。ごめんなさい。
        インターネットもダメなら、DVD も見られず、ウォークマンの音楽の入れ替えもできず
        無駄な努力で睡眠不足の毎日・・・

        さて、友人(非音楽家)から
        「オーケストラの世界ランキングができたらしい」というウワサを聞いた。

        (^Q^)/ ギャハハ そんな意味のないアホらしい事を
        いったい、どこがやったんだ?と調べてみたら
        イギリスのグラモフォン2008年12月号

        さすが、というか「結果を知りたければ雑誌を買え」という原則は立派。ただ、
        雑誌を買わなくても、結果だけは、ランキング20に入った(いくつかの)オーケストラが
        自分のホーム・ページに記載しているから、わかる。

        舞い上がって (^o^) トップ20を紹介してくれたのは

        1位になったアムステルダム・コンセルトヘボー
        まぁ、1位だからね。わからない事はない。

        同じ首席指揮者(もちろん、マリス・ヤンソンスである)を持つ
        バイエルン放送交響楽団のページには「オーケストラのロールス・ロイス」(爆笑) 
        ラジオ放送関係のオーケストラでは、世界で唯一、トップ20に入った、と大騒ぎ (*^^*)
        ・・・カワイイじゃん。こういうオーケストラってお茶目で好き。

        アムステルダム・コンセルトヘボーが1位。
        次がベルリン・フィルで、3位にウィーン・フィル。4位がロンドン交響楽団。
        上位をヨーロッパが占めた。5位に初めてシカゴ交響楽団が入る。
        アメリカのオーケストラが7つも入って、下の方とは言え、ロシアが3つ。
        日本はサイトウ記念オーケストラが19位。

        2位のベルリン・フィルと3位のウィーン・フィルは
        このランキングを完全に無視(笑)

        話題としては、音楽好きな友人同士で盛り上がれるランキングではある。

        ・・・が
        こういうものを、マジメに信じてはいけない!!!(きっぱり)

        以前からの読者は、私の言いたい事はご存知だと思うが
        主観的な好みが重要な役割を果たす分野に
        客観的なランキングなんてナンセンス!!!

        「ウィーンで一番美味しいケーキ屋さんを教えて下さい」
        「オーストリアで一番美味しいワインをお土産に持って帰りたいんですが」
        ・・・などと言う無意味な質問と同じレベルの話。

        (だって、美味しいケーキやワインって、人によって感じ方が違う。
         私は酸味がダメだし(果物は一切食べません!)
         フルーツ・ケーキや、フレッシュで酸味の強い白ワインは、全く美味しくないが
         レモン大好き、という人は、私がとても食べたり飲んだりできないものを美味しいと思うはず)

        もちろん、世界に名だたる批評家が何人か集まって決定したランキングだから
        (愛読している Die Presse のシンコヴィッツ氏も名前を連ねている)
        質の高い音楽を安定して供給する、とか、色々なクリテリアを考慮したものだろうが
        有名な批評家だって、世界中のオーケストラを聴いているワケではあるまい。
        CD 録音とコンサートでは違うし、居る場所によって聴くオーケストラの頻度も変わってくる。

        演奏する曲、ホール、指揮者の技量、聴く方の体調などで
        コンサートの良し悪しなんて、いくらでも左右される。

        ミス・ユニ○ースだって
        1000人のうち、400人は素直に「おお、きれい」と思うだろうが
        200人くらいは「うちの妻(ないしは恋人)の方が美人」「私の方が美人」と思っているだろうし
        200人くらいは「みんながキレイって言うんだから、キレイなんだろうなぁ、しかしなぁ」
        で最後の200人は
        「全然キレイじゃないじゃん。これが美人?私の好みじゃないわ」と思っているはず。

        ランキングに振り回されるのは、自分の好みを放棄する事だ(きっぱり)

        コンサートの感動は、コンディションによって左右される。
        会場の音響、来ている聴衆のレベルやマナー、自分の体調や精神状態
        天気(これ重要!)など、数えきれないポイントがある。

        それに・・・
        完璧で凄いコンサートより、わっはっは〜と笑えるコンサートの方が楽しかったりもする。
        演奏家がミスして、それを巧く処理したり、カバーするために張り切ったりしたら
        その方が感激できるコンサートだったりする。

        どんなコンサートであれ、一回一回が「その瞬間」の「その音」で二度とは体験できない。

        世界で一番のオーケストラ
        世界で最も美しい女性
        世界で一番美しい声を持つ歌手
        世界で最もハンサムな男性
        世界で一番美味しいワイン
        世界で最も美味しいケーキ
        世界で一番良いレストラン

        ・・・ぜんぶ、ナンセンスだよ〜ん (^^)v

        他人の感性に頼るのではなく
        主観的な「一番」は、あくまでも、自分で決めよう!!!

        ちなみに、上位20位のオーケストラの中で
        私が実際にナマで聴いた事があるのは8つだった。意外に少ないかな。
        でも、私、他に贔屓のオーケストラ、あるもんね〜 (^_-)---☆


        クリスティアン・ゲーハーハーのリサイタル

        0

          自宅のコンピュータが・・・・ 昇天した。
          ハード・ディスクを変換すれば良かったのだが、ディスクのコピー・ソフトが
          日本システムと合わなかったらしく、20ユーロも出したのに
          途中で「内部エラー」が出てきて、ディスクをコピーできず(涙)
          そのまま、騙し騙し使っていたが、とうとう・・・・ (号泣)

          ***

          夕方、何でこんなにウキウキしているんだろう?と不思議だったが
          あはは、恋人に会いに行くような感じ (*^^*)
           幸せな気分はありがたいのだが、しかし、それって、ちょっと、やっぱり
           ヘン○イというか、彼氏のいない売れ残りの悲愴というか。
           ま、いいか (^.^)


          クリスティアン・ゲーハーハーのリサイタル (^^)v

          バリトン Christian Gerhaher
          ピアノ Gerold Huber
          Ludwig van Beethoven "An die ferne Geliebte op. 98" (1815-16)
          Pavel Haas "Vier Lieder auf chinesische Gedichte" (1944)
          Wolfgang Amadeus Mozart
              Abendempfindung an Laura K523 (1787)
              Das Traumbild K530 (1787)
              Komm, liebe Zither K367b (1780/81)
              Die Zufriedenheit K473 (1785)
          Ludwig van Beethoven "Adelaide op. 46" (1794-95)
          Gustav Mahler
              Frühlingsmorgen (vor 1889)
              Ablösung im Sommer (vor 1892)
              Rheinlegendchen (1893)
              Ich ging mit Lust durch einen grünen Wald (ca. 1880-83)
              Phantasie (1880-83)
              Kindertotenlieder (1901-04)

          うわ
          すごいコントロールの効いた声 (*_*)

          美声で声量のある人だが、声量をギリギリに押さえて
          「遥かなる恋人に寄す」の器楽的側面を、よく捉えている。
          その分、多少、ギクシャクしている感じがするが(作曲技法だ)
          ヘンに甘くなく、歌詞がはっきり聞こえてくる。

          パヴェル・ハース (1899-1944) はナチの犠牲になったユダヤ人作曲家。
          強制収容所で作曲されたチェコ語のリーダーは
          クラーサなどと同じく、現代的でありながら、抒情性のある傑作で
          故郷に対する想いがこぼれ出て、胸が熱くなる。
          チェコ語で歌われたが
          r ハチェック・・・・ 発音してなかったような気がするんだけど・・・
          (自分が出来ないからって、他人も巻き込もうとする根性悪かも、私・・・(笑))

          モーツァルトのリートは、ベートーベンの後に聴くと
          やっぱり、スゴイ。
          ちゃんと「歌」になってる(意味不明発言)

          その完成度は、はっきり言えば、ベートーベンのかなうところではない(きっぱり)
          これも、声量を押さえた、コントロールの効いた美声で、チャーミングに
          でも、哀愁を持って聴かせてくれた。ううう、すごく感激。

          アデライーデで、うっふっふ。ハプニング。

          前半、入りを間違えた部分が一ヶ所。でも、ピアニストがうまく合せて
          比較的自然に繋がった手腕は認めよう。
          初聴きの人には、絶対にわからなかっただろう。

          まぁ、そういう事もある。
          舞台って何が起こるかわからないから、起こった時の対処の仕方が
          プロの腕の見せ所 (^_-)---☆

          後半のマーラー。
          ううううう、すごい。痛い。めちゃくちゃ痛い。

          声を張り上げず、抑制の効いた美声で、あれを歌われて、もう、私、メロメロ。
          涙はボロボロこぼれるわ、せつなくなって胸は痛くなるわ
          マーラーの内省的でヒキコモリの、暗ぁい暗ぁいペシミスティックなヘン○イ振りが
          清冽なメロディに乗って
          しかも、変に感情的な部分の強調なしに、淡々と美声で歌われると
          もう、たまらない (T.T)

          ドイツ・リートには、特別な思いがある。
          中学校の頃から、ディートリッヒ・フィッシャー・ディースカウに傾倒して
          ディースカウ以外の歌手のリートなんて、とても聴けなかった時期があった。

          優秀な若手が、やっと最近、ディースカウの束縛から逃れて
          違う解釈でのリートを聴かせてくれるようになったのは、とても嬉しい。
          たぶん、私の束縛も解けたのだ・・・

          イタリア・オペラのアリアとは違い
          声量があっても、それを極限まで押さえ
          感情の爆発をさせずに、あくまでも内的な抑制を聴かせたゲーハーハー。

          アンコールで、マーラーの交響曲の一部を歌ってくれたのには、ビックリ。
          あれは、もともとメゾ・ソプラノ用の曲だが
          滑らかな深い美声のバリトンで、ピアノ伴奏で歌われると
          交響曲の一部とは全く違う、ドイツ・リートになってしまう(驚愕) うう、すごい。

          12月7日19時30分から、オーストリア国営ラジオ放送1番にて
          このコンサートの録音が聴ける。
          ミスのあったアデライーデも放送されるかな?(笑)
          私は日本でコンピュータなしの滞在だから聴けないけれど
          ラジオとナマとは全く違うだろう。


          ウィーン・フィル+クリスティアン・ティーレマン (1回目)

          0

            Wiener Philharmoniker
            指揮 Christian Thielemann
            ソロ Rainer Küchel
            Ludwig van Beethoven "Symphonie Nr. 1 C-Dur op. 21" (1799-1800)
            Robert Schumann "Konzert für Violine und Orchester d-moll WoO 23" (1853)
            Ludwig van Beethoven "Symphonie Nr. 2 D-Dur op. 36" (1801-1802)

            身も蓋もない言い方だが
            観客の大半はクリスティアン・ティーレマンを見に来ている(と思う)
            かく言う私だって、その1人。
            ウィーン・フィルでティーレマンでなければ
            ベートーベンの交響曲1番と2番なんて言うプログラム
            誰も好き好んでは行かない(だろう)

              もっとも、私のような凝り性人間で
              CD でベートーベン全交響曲を買って
              ついでに、1番と2番のスコアまで買って聴いてからコンサートに行く奴も
              あんまりいないのではないかと思う(自爆)

            ティーレマン・ファンというワケではない。
            超人気の指揮者、というのは
            マスコミに乗せられた、何か、胡散臭い存在に思える。

            ティーレマンのインタビューをコンツェルトハウスで聞いた時は

              あぁ、この人、別に音楽がものすごく好きとか言うのではなくて
              たまたま、耳が良くて頭が切れて
              ものすごい才能があったので、そのまま指揮者になっちゃった人だなぁ

            と言う印象だった。
            ティーレマン・ファンには失礼だと思うが
            良い意味での「職人」だと思う。
            職人の仕事というのは、いわゆる自称「げ〜じゅつ家」を凌駕するので
            それは決して悪い意味ではない。

            CD では聴きまくった1番と2番だが
            おおお、やっぱりナマの音で聴くと、音が一つ一つ「立ってる」感じ (*^^*)
            細かい部分のニュアンスまで潰れずに聴こえてくる。

            有名だからこそ、批判的に見て(聴いて?)しまうウィーン・フィルだが
            やっぱり、凄いオーケストラだ  \(__ ) ←脱帽
            金管が、ほんの時々、こらっ! という部分はあったけれど
            (シロウト耳です、ご容赦下さい)
            弦のあの響きは、他のオーケストラでは、まず聴けない。

            1番の最初の部分を、重く、ゆったりしたテンポで始め
            その後は、かなり速めのテンポで押し切った。
            オーケストラが、あのテンポで、ほとんどリズムのズレのないまま
            演奏したのには驚いた。

            細かい部分の処理と表情のつけ方が効果的。
            例えてみれば、部屋の隅々(特に普通の人が見ない角)まで
            神経が行き届いた音楽作りだと思う。

            2番の2楽章などは、かなり歌わせて
            バロック、ウィーン・クラシックより、ロマン派の先取りを強調したのが面白い。

            気になった部分は、ほんの少しだけ。
            でも、今週のサンクト・ペルテンでのコンサート、
            その後、週末のウィーン・フィルの定期公演2回を経て
            来週1日と2日には、ズレも何にもない完璧な演奏に仕上がっていそうだし
            基本的に変化はないと思うが
            細かい部分で手直しがあるとしたら、どんなに演奏が変わるか、も楽しみ。

            シューマンのバイオリン協奏曲については省略。
            書きたい事はたくさんあるが、それは秘密。


            クリスマス・ボーナスの使い道

            0

              私がいくらポジティブ・シンキングで
              楽観的で能天気で、いつも元気、とは言え

              ウィーンには急に冬が来て、雪が降り、道路が氷結し
              最高温度2℃〜4℃で、太陽見えなくて日中も暗いし

              国民党と社会党の連立は成立するし(関係ないか)

              ユーロは下がったままで
              160円の時に日本円をユーロに替えてしまったバカさ加減を
              毎日、身悶えして後悔しているし

              投資信託のコンビネーションは
              ここ2か月で、すごい勢いでドッカ〜ンと下がって
              そのまま下がったままだし

              ゴホン (-_-) まぁ、それはともかく

              11月末の月給には、クリスマス資金と呼ばれる一ヶ月分のボーナスが付く。
              これは、法律で制定されているから
              会社が赤字だろうが、誰かがクビにされそうだろうが
              ともかく1ヶ月分のボーナスは出る・・・はずだ、たぶん。
              (まだ入っていないからわからんが・・・ 落ち込みで弱気になっている)

              今週末から、みんな、クリスマス・プレゼントを買いに
              街にドッと繰り出す。
              郊外のショッピング・センターのどでかい駐車場も午前中に満杯になる、という
              恐ろしい状態が、クリスマス前まで続く。

              商店街も、ここが稼ぎ時。
              景気の良し悪しは、個人消費の多寡が影響するので
              財布のヒモを緩めさせようと、あの手、この手で消費をしかけてくる。

              私の場合は、面倒な親戚・友人が一切いないので
              超利己的に、自分の分だけ確保すれば良い。

              良き友人から、12月22日の Volksoper ドイツ語版「トスカ」のチケットをいただいたし
              (うほうほ、感謝、感謝!!!)
              12月21日の国立オペラ座のマラホフ出演のジゼルも確保したし
              あらステキ (⌒^⌒)bうふっ

              と思っていたら
              今日、ダメモトで依頼していた、とんでもないモノを入手してしまった \(^O^)/

              いや、ちょっと、あの、ここで詳しい事は書けないのだが
              ウィーンって、やっぱりコネクションがモノを言う世界だなぁ・・・
              まぁ、そのコネクションを作るのに、数十年かかったワケだが・・・
              何か、こう、感慨深い・・・

              観光客の方が、あらっ! とおっしゃるようなモノではないが
              私にとっては、夢のような幸運で、うふうふ、さっきから顔が緩んで仕方がない。

              この間、とある海外ブログのコメント欄に
              「海外のブロガーは、自分の生活の自慢をしたいとか
               羨ましがられたいという欲望がミエミエで
               自己顕示欲が強くて、何かイヤです」という意味のものがあったが

              当たり前じゃん!!!!!(思いっきり強調!!!)
              ブログなんて、自慢して、羨ましがられてナンボの世界じゃないの?

              インテリアや小物、グルメ、あるいは
              ハーフの子供自慢や、可愛いペットの写真。
              とぼけた(?)外国人のダンナの話。多いに結構(きっぱり)

              ・・・で、そういうモノが一切ない私は
              せっせとコンサートやオペラに通う、う、う、う・・・なんか虚しい?!

              いや、いかん、昨日あたりから、ちょっと暗いぞ。天気が悪い、冬が悪い。
              明日はウィーン・フィルとティーレマンの
              ベートーベン1番+2番の第1回目のコンサート(於 コンツェルトハウス)
              30日(日)には、ウィーン交響楽団で
              またルイージがシューマンの2番を演奏(何回聴く気?(笑))
              で、12月1日と2日に、ティーレマンのベートーベン1番・2番を鑑賞(何回聴く気?(笑))

              その後、12日まで、私は消える (^_-)---☆
              一時帰国(「来日」と言ったら怒るよ!(笑))だが、あくまでも休暇なので
              ビジネス別にして、楽しい楽しい独りの計画をたくさん立てているのだ。うっふっふ。

              12日に帰ったら、空港から荷物持って、そのままコンサートへ。
              だってファビオ・ルイージの指揮だし
              シェーンベルクの「ワルシャワの生き残り」の演奏があるし
              12月5日のルイージとウィーン交響楽団のブラームス・ピアノ協奏曲1番と
              セーザー・フランクの交響曲、という、モロに私の好きなプログラムを諦めて
              来日 一時帰国するのだから、12日はどうしても行きたいのっ!!!(笑)

              書いたら、ちょっと気分が上向いてきたぞ。
              さて、仕事しよう・・・(こらっ!)


              ストラヴィンスキー 「放蕩者のなりゆき」 第2回目鑑賞

              0

                ストラヴィンスキー「放蕩者のなりゆき」2回目。

                2回目だからケチして一番安い席。それだって23ユーロする (T.T)
                ちなみに、この公演、一番高い席が140ユーロ (-"-;)
                そういう席を買う事のできる人たち、羨ましい。
                  でも、そういう人たち、1年に100回以上も行かないだろうけど(笑)

                23ユーロの席は、まぁ、舞台はほとんど見えない(苦笑)
                ただ、一番後ろの列の端なので、
                立てば見える(で、ほとんどの時間、立ちっ放し(^.^))

                1回目は45ユーロで平土間ロージェの2列目。
                ここは指揮者のアーノンクールとオーケストラはよく見えたが
                (え〜い、そんなモン見てどうする?!)
                舞台の一部が見えず、奥行きも見えにくかったし
                音響的にはベストとは言い難い(オーケストラ近すぎ+サイドで声の飛ぶ方向と違う)

                音響から言うなら、やっぱり天井桟敷がベスト。
                さすが、高校時代から東京文化会館の5階席愛用者・・・
                (↑ 要は貧乏人って事?!)

                何か、今日の出だし、僻みがスゴイな (^^;;;
                まぁ、冬も始まった事だし、精神的な落ち込みがあるのよ、ふん。

                2回目になると、見どころ、聴きどころが最初からわかっている。
                ここを集中して聴こう、観ようという意図を持って鑑賞できる。

                乱○シーンだけど、最初こそショックだったが
                2回目では、別に何とも感じない。
                いや、俳優さんお疲れ様、というか・・・

                演出全般は、あまり私の好みではない。
                ビデオを使ったり、舞台の上にプールを作ったり
                舞台上の穴から土を掘り出したり
                でも、普通の住居が背景に使われていたりするので
                大掛かりで費用のかかっている舞台装置のワリには
                ちょっと貧乏クサイし、そこまでしなくても、という冗長な部分もある。

                (ところで、舞台を近くから観た方に伺いたいのですが
                 オークション部分で投げられる魚って、まさか本物???
                 遠目から見ると、塗れていてウロコが光っていて、しかも身動きしていて
                 まだ生きてる魚? という感じだったのですが・・・ まさかね?!)

                音楽的には、以前よりずっと慣れて、練れてきた。
                しかし、ウィーン劇場って、本当に良い歌手を、よく集めるなぁ(感心)

                数人の「客寄せパンダ」を混ぜて
                (すみません、言葉が悪いけれど
                 今回はやっぱりニコラウス・アーノンクールとオッターでしょう)
                その他の歌手陣を、優秀で活躍しているけれど
                あまり派手には知られてはいない、という人たちを起用する。

                その「派手には知られてはいない」歌手たちが
                客寄せパンダを喰うほど、優秀な時がある。
                今回の歌手陣、全員、ものすごく巧い。
                上から聴くと、声量があって美声で、演技が上手くて
                演出の好き嫌いはともかく、この演目の完成度はスゴイ。

                2006年のモーツァルト・イヤーを機に
                ウィーン劇場はオペラ・ハウスになったが
                国立オペラ座から徒歩5分のところに、もう一つ、オペラ・ハウスを作って
                果たしてやっていけるのだろうか?と
                みんな、懸念していた。

                最初は試行錯誤で、現代オペラなどを取り上げて
                結構、これがガラガラで私には、うっしっし、だったのだけれど
                (ロージェに1人って時もあったし)
                今シーズンからの保守化・・・というか
                バロックのオペラに近代オペラを混ぜて上演、というのは当たったようだ。

                特に、この「放蕩者のなりゆき」は
                演出のお陰で18歳未満禁止になって、
                それが報道で派手に取り上げられ、話題になったので来た人もいるだろう。
                ロビーなどでご老人たちが
                「音楽がキレイでびっくりしたわ。バロックみたいね」
                と囁いているのが、あちこちから聞こえてきた。

                私の個人的好みとしては
                先鋭的な現代オペラを取り上げて欲しかったりもするけれど
                でも、これだけ完成度の高い近代オペラなら
                とっても満足 (^^)v

                次に私がウィーン劇場に足を運ぶのは
                リヒャルト・シュトラウスの「インテルメッツォ」


                フランス国立オーケストラ+クルト・マズール

                0

                  ウィーンのブロガーの皆さまが揃って同じ事を書いていらっしゃるだろうが
                  初雪・・・
                  コンサートの前に車の雪かき。ううう、冷たかったよ〜(涙)
                  コンサートから帰ったら、道路が氷結していた。ああ、とうとう冬が来た。

                  Orchestre National de France
                  指揮 Kurt Masur
                  ピアノ Nelson Freire
                  Ludwig van Beethoven "Konzert für Klavier und Orchester Nr. 5 Es-Dur, op.73
                  Anton Bruckner "Symphonie Nr. 2 c-Moll" Edition Robert Haas (Fassung 1877)

                  フランス国立オーケストラとクルト・マズールの
                  ベートーベンのピアノ協奏曲とブルックナーの交響曲の組み合わせプログラムは
                  2008年2月28日に鑑賞しているが
                  今回のチクルスは昨日がベートーベンのピアノ協奏曲4番とブルックナーの3番。
                  本日が上記の通り、ベートーベンの5番とブルックナーの2番。

                  先シーズンは若いピアニストを起用したが
                  今回はベテランのネルソン・フレイレ
                  ものすごく細かい部分まで神経の行き届いた演奏でありながら
                  なんか、ものすごく自然。
                  人を脅かそうとしていない。でも、一つ一つの音が煌めく、不思議なピアニスト。

                  オーケストラは・・・
                  前も書いた通り、多かれ少なかれフランス的(笑)
                  マズールも指揮棒を使わず
                  相変わらず左手が小刻みに震えて、リズムが全然掴めないけれど
                  まぁ、大御所ですし (^.^)

                  ブルックナーの2番。
                  いかん、これ、私の頭に入っていない(しまった!)
                  ブルックナーの音楽は失礼ながら金太郎飴のようなもので
                  だいたい、どの曲でも同じ(失礼!)なのだが
                  頭に入っていないと、比較対象ができない。
                  何回かコンサートでは聴いているハズなのだが・・・
                  すみません、私、記憶力ゼロなもんで f(^^;)

                  例によって、指揮者丸見えの席で聴かせてもらったのだが
                  マズール巨匠の癖が見えてしまった。

                  スコアを、左手に唾つけて、めくってる・・・(絶句)

                  巨匠ですし、ご自分のスコアだから、唾がついても
                  別に私には関係ないけれど
                  いや、本当に、めくる時に必ず左手を口に持っていくのですよ。
                  おじいちゃんの仕草なので
                  何か、これ、うん、あの・・・ カワイイ (*^^*)

                  しかし、マズールの意図かもしれないが
                  フランスのオーケストラで、ウィーンでベートーベンとブルックナーを演奏するって
                  かなり勇気の要る事ではありませんか?
                  大御所、巨匠マズールだから許されるのだろうけど(笑)

                  このオーケストラ、何とも柔らかい音がするので
                  本当はドビュッシーの「海」とか
                  プログラムを読むと現代音楽も得意みたいなので
                  メシアンとかヴァレーズ、アンリ・デュティユーとかを演奏したら
                  結構、スゴイんじゃないか、と思うのだが・・・

                  このオーケストラ、今シーズンからダニエレ・ガッティが音楽監督。
                  で、そのガッティだが、11月15日に Filarmonica della Scala
                  同じ楽友協会でコンサートをしている。
                  (ちゃっかりHPの最初のフラッシュに、もう載ってるわ・・・)

                    何で行かなかったの?って、この日はウィーン・フィルの定期に行ってから
                    ウィーン劇場で「放蕩者のなりゆき」に行ってたんだもん。

                  ガッティがフランス国立オーケストラの音色とレパートリーを
                  どう扱っていくか、ちょっと楽しみ。ガッティとウィーンに来てくれるかな?(^.^)


                  ウラジミール・マラーホフのアルブレヒト

                  0

                    気温は比較的高い(10℃前後)日が続いているが
                    今日の雨が、明日あたり、雪と氷になりそう。あと約1ヶ月でクリスマス。
                    そろそろ、本格的な冬の到来。

                    ぼやぼやしているうちに
                    国立オペラ座でのバレエ公演「マイヤリンク」は終了。
                    あぁ、無理して月曜日に観に行って良かった。
                      彼氏モドキからは、散々イヤミを言われたが・・・ バレエ・ダンサーに嫉妬してどうする?!(笑)
                    今シーズンの上演はもうない。来シーズン(2009年9月以降)は未定。
                    ・・・チャンスがあったら思い切って行かないと、後々、後悔に身悶えする事になる。

                    さて、国立オペラ座だが
                    オペラに関しては、シーズン初めに出演する歌手が発表される。
                    (時々、こっそりと変更される事もあるし
                     直前に病欠する歌手の代役は、メイルで連絡が入ってくる。
                     あるいは・・・ 最悪の場合はプログラムに細い紙が入る)

                    が、バレエに関しては直前まで出演者がわからない。
                    まぁ、それほど拘らないから良いんですけど・・・

                    時々、今度のバレエ公演は誰が出演するのかな?と
                    インターネット・サイトを覗いてチェックするのだが

                    数日前、私の目は点になった。

                    12月21日の「ジゼル」
                    キャスト表に・・・

                    アルブレヒト役 ウラジミール・マラーホフ
                    (注意 サイト、音が出ます。でも、ビデオ・クリップがあって
                     もう、これが、あの、その、きゃん。仕事の最中に見ない方が良いと思います)

                    キャッ (☆o☆)

                    慌ててカレンダーをチェック。
                    (ほとんど毎日、予定が入っているから
                     もし、この日にコンサートとかあったら・・・・ コンサートを諦めるわ(きっぱり))
                    ラッキー \(^O^)/ この日「だけ」空いてる!!!

                    本日、朝9時に来てサイトをチェック(こらこら、仕事しなさい!)
                    10時に販売開始だが、実はその前にチケット売り場では発売が開始されていて
                    (本当に好きな人は朝8時に国立歌劇場連盟に並ぶ。そこまでの根性はない)
                    販売開始の前なのに、刻々とチケットが売り切れていく、という
                    恐ろしい状態の時もあるが
                    今日はラッキー (^^)v  10時ピッタリに入って、1枚ゲット。

                    130ユーロだの105ユーロだのの席は買えないけれど
                    かと言って、舞台が見えない8ユーロの席はイヤ(バレエは舞台を観てナンボの世界)
                    贅沢して、バルコンの席。うっふっふ。 ←どこが贅沢?ってツッコミはなしね。

                    48ユーロの席が、私の持っている国立歌劇場連盟カードのボーナスで
                    25パーセント引きの38ユーロ40セント。
                    (ちっ、1クラス上の63ユーロなら47ユーロ25セントだったんだわ。
                     しまった、もう少し良い席にするんだった・・・・(自爆))

                    マラーホフのアルブレヒト役って
                    遠い記憶で一度観たような気がするが
                    確か2年ほど前に、やはりこの時期に1度踊った。
                    あの時は、時間は取れたのに、めちゃくちゃ疲れていて、行かなかったのだ。

                    3年くらい前には
                    どうも、何かあったらしく、ウィーン国立オペラ座では、もう踊らない、という噂が
                    一部の好事家の間で囁かれていたけれど
                    時々、ベルリンから来て、ウィーンで踊ってくれるのは嬉しい (*^^*)

                    1968年生まれ。今年40歳。
                    ウィーンでも、最近は無理のかからない役が多かった。
                    (オネーギンでもレンスキー役・・・ 白鳥の湖記念公演なんか2幕だけ)

                    でも、今回はアルブレヒト!!!! きゃ〜〜〜っ!!!

                    完璧なテクニックと美形に加えて
                    一つ一つのしぐさに、凄まじい色気が匂い立つマラーホフ・・・・

                    これこそ、自分に贈る最高のクリスマス・プレゼントだわ。うっふっふ。

                    あ、私も行きたい!という方。
                    高い席なら、まだ少し残ってます (^^)v


                    サイモン・キーンリサイド+マルコルム・マルティヌウ

                    0

                      1ヶ月遅れでやっと聴けた・・・(;^_^A

                      バリトン Simon Keelyside
                      ピアノ Malcolm Martineau

                      Gabriele Fauré (1845-1924)
                       Mandoline op. 58/1 (1891)
                       En sourdine op. 58/2 (1891)
                       Green op. 58/3 (1891)
                       Notre amour op. 23/2 (1879)
                       Fleur jetée op. 39/2 (1884)
                       Slpeen op. 51/3 (1888)
                       Madrigale de Shylock op. 57/2 (1889)
                       Aubade op. 6/1 (1873)
                       La papillon et la fleur op. 1/1 (1861)

                      Maurice Ravel (1875-1937)
                       Histoires naturelles (1906)
                         Le paon
                         Le grillon
                         Le cygne
                         Le martin-pêcheur
                         Le pintade

                      Robert Schumann (1810-1856) << Dichterliebe >> (1840)

                      10月20日だった時は、あっという間にチケットがなくなって
                      泣きながら30ユーロ以上の席を買うハメになったのだが
                      延期になってから、もっと安いチケットが出てきて、この時は本気で泣いた。
                      まぁ、舞台上で聴ける機会など滅多にないから(音のバランスは良くないけど)
                      と、泣く泣く自分を納得させる。

                      しかし、舞台の上では、居眠りができん!!!(爆)

                      前半のフランス語の歌の時は辛かった。
                      やっぱり、歌で歌詞がわからない、というのは最悪。
                      手元のドイツ語の翻訳を見ても、老眼だし薄暗いし、わかんないわよ!

                      でも・・・
                      美声だ。声量もある。でも、グローバル化の進んだ現代では
                      それだけの歌手なら山ほどいる。

                      この人、声域が広い!!! (*_*)

                      幅の広い渋い低音から、テノール領域の高音まで、楽々とこなすし
                      声に表情がある。
                      高い音を出せばウケるテノールと違い
                      バリトンは美声に加えて、表現力がないと退屈だが、すごい表現力!!!

                      後半の「詩人の恋」が、良かった (*^^*) (眠らなかったし(自爆))

                      ご存知だろうが「詩人の恋」は、恋人にフラれた男が
                      暗く、恨みがましく歌う曲ではあるが
                      Ich grolle nicht の最初を、驚く程、クールに歌い始め
                      ありゃ?と思ったら、後半でガガッと盛り上げて
                      例の高音を(バリトン・バスは落とす事もある)輝くような声で歌われたら
                      いくら恨みがましい男でも、ちょっと惚れちゃったりする(って違うか?)

                      ところが Allnächtlich im Traume で

                      大ハプニング!!!

                      Allnächtlich im Traume seh` ich dich,
                      Und

                      と1フレーズ歌ったところで、キーンリサイドが歌詞をど忘れ
                      歌えず、ピアノの方に歩いて来て、楽譜を見るか、と思ったら
                      そこで思い出したらしく、また最初から、今度は忘れずにちゃんと歌った。
                      が、この曲の最後のフレーズ・・・

                      Und`s Wort hab` ich vergessen (そして僕は言葉を忘れた)

                      いや、あの、さすがに客席が沸いた。
                      皮肉とかじゃなくて、みんなが、ニッコリ、クスクス笑った。
                      悪意は全く混じっていなくて
                      キーンリサイド本人も苦笑。でも、パニックになる事もなく
                      最後まで、堂々と歌い上げた。

                      ピアニッシモに少し弱いところがないわけではないし
                      アカペラの部分(Ich hab` im Traum geweinet の最初のフレーズ)で
                      ほんの少しだけ音程が不安定になったから
                      絶対音感を持った人ではないと思うが
                      しかし、低音の深い響き、高音の輝かしさ、両方兼ね備えた歌手なんて少ない。

                      「クールを気取っているけど、恨みがましくて
                       でも、もしかしたら、DV 男になるかもしれない危うさを持つ男」
                      という印象で(いえ、あの、歌の解釈が!です。歌手が、じゃありません ^^;)
                      弱いだけじゃない、危なそうな男って、(私の)女心にズキッと来る。

                      途中で歌詞を忘れて、立ち往生したって
                      「人間、間違いはあるさ」のウィーンという都市では誰も気にしてませんって。
                      大ブラボー・コールの飛び交う中
                      フーゴー・ヴォルフの「ワイラの歌」がアンコール。

                      鳴り止まない拍手に、キーンリサイド自身が
                      「僕はフーゴー・ヴォルフが好きです。
                       詩が好きだし、それに曲が短いから(ここで観客から笑い声)
                       2曲続けて歌います」

                      わっ、キーンリサイドの話し声って・・・高い!(驚)
                      如何にもイギリス男性という、ノーブルな高音で驚いた。
                      (あの話し声だけ聞いたら、低音マニアの私はケッ!と思っただろう)

                      でも、この人、フーゴー・ヴォルフも巧い。
                      あれだけ声域が広くて声に表情があったら、メリケの歌曲集とか歌わせたら
                      すごくイケるんじゃないか。

                      アンコール3曲でも鳴り止まない拍手とブラボー・コール。
                      その後「僕の好きな曲」というドイツ・リートを一曲。
                      そして、それでも熱狂している聴衆の前で
                      「それでは、最後に(ここでも大笑い、チャーミングだよ、キーンリサイド)
                       セレナーデを」 と、シューベルトを歌ってくれた。

                      高いチケット買って、1ヶ月遅れで、でも、行って良かった \(^o^)/


                      calendar
                            1
                      2345678
                      9101112131415
                      16171819202122
                      23242526272829
                      30      
                      << November 2008 >>
                      PR
                      ★コンタクト・メイル★
                      メイルはこちらへ
                      ブログランキングに1クリックお願いします
                      selected entries
                      categories
                      archives
                      recent comment
                      recommend
                      links
                      profile
                      search this site.
                      others
                      mobile
                      qrcode
                      powered
                      無料ブログ作成サービス JUGEM