ラジオ・シンフォニー・オーケストラ+エミリオ・ポマリコ(指揮)

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    楽友協会の大ホールが
    こんなにガラガラなのは、私の行くコンサートでは年に数回だけ。
    何故、現代音楽って、そんなに嫌われるんでしょう?(涙)

      マーラーの交響曲だと満員御礼のくせに・・・・(悔し紛れ)

    Salvatore Sciarrino "Morte di Borromini" (1988)
    Beat Furrer "Konzert fuer Klavier & Orchester" (2007)
    Hugues Dufourt "Lucifer d`après Pollock (1992-2000)

    自由席だから、何処でも良いのだが
    バルコンの1列目のど真ん中に陣取る。 
    舞台は全部見えるし、音響は抜群 (*^^*)

    だが
    隣に座った観光客らしい、しかもジーンズのオジサン2人は
    シャリーノの演奏中にヒソヒソ話。
    私の後ろの男性は、途中でプログラムの紙を畳んだり広げたり
    (紙の擦れるシャラシャラという音がする・・・・)

    シャリーノでの雑音はお願いだから止めて (T.T)

    舞台で演奏されている「オンガク」が、雑音に限りなく近く
    更に、その「雑音」が、聴き取れるか取れないかの
    限界に近い弱さで演奏されているところに
    ヒソヒソ話は、音の暴力。

    ザルツブルク音楽祭でシャリーノを演奏した経験のあるオーケストラだけに
    さすがに上手い。
    現代音楽をやらせたら、RSO は世界でもベストの1つだわ (^^)v

    フーラーの曲は
    悪くなかった、と思う・・・(自信がない)
    ピアノとオーケストラの掛け合いが面白かったような気もするが
    どうもね〜、何だかね〜。理論ばっかり先立ったような・・・

    休憩後の後半、会場はガラガラなので
    ヒソヒソ話のオジサンの横を避けて、バルコンの脇に移動。
    移動したら、そのオジサン、前半の席から消えていた(帰ったんだと思う)

    ユーグ・デュフール (*1943) は初聴き。
    スペクトル学派だから、シェルシやハースを知っていれば大丈夫だろう。

    おおっ。大正解 v(^^)v
    音響オタクには、たまらん ♪ d(⌒o⌒)b♪
    この間の○○とは違い、どんなに大音響になっても
    ほとんどの楽器の音色が聴こえる。ルンルン \(^o\) (/o^)/
    美しいっ・・・・ o(^o^)o ステキ・・・・ ヘ(^^ヘ)))。。。
    (かなりハイになっているが、読者は気にしないように)

    シャリーノは防音室で、こっそり CD を聴いた方が楽しめそうだが
    デュフールは、ホールの音響を知り尽くしたオーケストラが
    ナマで演奏してこそ、この迫力と美が薫り立つ。
    CD で聴いたら、音が潰れてしまうだろう。

    いや、もう、至福の40分 (*^^*)
    終わらずにもっと続いて欲しい、と本気で願ったくらい。
    こういう(私好みの)音楽の演奏が少ないのは、すごく残念。

    ルトスワフスキがインタビューで
    「コンサートで、現代音楽だけが演奏されるような
     そんな時代が来て欲しい」と言っていたが
    そんな時代はまだ先・・・と言うより、そんな時代、来ないかも。
    (悲観的だけど、でも、私の生きている間は無理だろう。はぁぁ・・・)

    デュフールの曲、また、ナマで聴ける機会はあるのだろうか。
    あぁ、もう一度、ナマであの曲、聴きたい・・・


    Berliner Staatskapelle + Boulez マーラー交響曲3番

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      このサイトは、音楽批評でもないし
      読者に何らかの偏見を植えつける目的もない。

      ただの、私個人の音楽鑑賞記
      私個人の覚え書き
      であって
      その日の体調とか、演奏家の解釈との相違とか
      色々な要素が絡まって
      歴史に残るような名演であったとしても
      たまたま、その日の私には気に喰わなかった
      ・・・という事だってある。

      現代音楽祭の最中に浮気。
      楽友協会で、ベルリン・シュターツカペレ(州立歌劇場管弦楽団)が
      マーラーのチクルスを演奏。今年は1番から5番まで。
      1番と4番は諦めて、
      2番(ブーレーズ)、3番(ブーレーズ)、5番(バレンボイム)
      のチケットを購入。

      久し振りに楽友協会大ホールに入ると、音響が違う。
      最初のザワザワの響きが丸くて豊か。

      現代音楽に慣れて、聴覚がものすごく敏感になっている
      (ような気がする)
      それが、まさか裏目に出るとは・・・

      この続きは
      ベルリン・シュターツカペレのファンの方
      ピエール・ブーレーズの賛美者の方
      けっ、素人が何を書いてる!と思われる方

      読まずにここで終わって下さい。

      続きを読まれたい方
      かなり(というか、スゴク)長いので、覚悟してからどうぞ。

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      アルディッティの「お好みコンサート」

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        アルディッティ弦楽四重奏団の「お好みコンサート」
        チェルハの曲の後
        ブロック1から3曲、ブロック2から2曲、ブロック3から1曲
        観客が多数決で曲を選ぶという形式。

        入る前に赤い紙を渡されて
        司会者が言った曲に賛成なら、それを挙げる。

        その司会者がちょっとね(プンプン)
        ドイツ語と英語で、曲の解説をしようとして
        演奏家と聴衆の失笑をかっていた。

        アホだぞ、こいつ。
        申し訳ないが、観客の(たぶん)90%以上は
        事前にリストを見て
        自宅でチェックして来ている(もちろん、私も (*^^*))

        アルディッティのメンバーが
        山ほど楽譜を抱えて舞台に登場。わっはっは。
        リストに載った21曲全部の楽譜が、確かに必要だわね。

        選ばれたのは
        第一ブロック
        Giancinto Scelsi 弦楽四重曲5番 (1984)
        Morton Feldmann "Structures for String Quartet" (1951)
        Olga Neuwirth "settori" (1999)
        第二ブロック
        Iannis Xenakis "Tetras" (1983)
        Gyoergy Kurtag "Officium Breve" op. 28 (1989)
        第三ブロック
        Witold Lutoslawski 四重奏曲 (1964)

        意外に「古い」曲が選ばれたような気がするが
        悪い選曲ではない。

        これ以降は各曲の感想になってしまって長いので
        そういう話に興味のある方だけどうぞ (^^)

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        アルディッティ弦楽四重奏団

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          良いという先入観を持って聴くから良いのか
          本当に良いのか
          微妙な問題だが、まぁ、多少のプラシーボ効果は
          どんな時でも毒になる事はない。

          アルディッティ弦楽四重奏団 は、クワルテット嫌いの私を
          ぶちのめし、圧倒し、有無を言わせず、現代音楽の世界に引っ張り込んだ張本人。
          このグループの演奏を聴かなかったら、私の人生、変わっていたかも(大げさだが本気)

          Georges Aperghis "Drei Stuecke fuer Streichquatett" (1986/2008)
          Enno Poppe "Tier fuer Streichquartett" (2002)
          Brian Ferneyhough "Dum transisset I-IV" (2007)
          Harrison Birtwistle "String Quartet : The Tree of Strings" (2008)

          プログラムの組み方が抜群。
          同じ「現代音楽」で括られるジャンルで、更に、弦楽四重奏という枠まである作品が
          ここまで多様性を持ち、違う作曲技法を使っている、というのがよくわかる。

          そこから響いてくるのは
          極論を言えば、純粋な「音響」である。
          もちろん、メロディもリズムも存在はしているが
          それを越えて、ナマの響きだけが、一直線に心に突き刺さってくるような印象。

          ・・・ この人たちも、実は「音響オタク」じゃないの?!(笑)
          いや、本当にマジメにそう思う。

          素人の浅はかな考えで言えば
          音響オタクで、音楽理論と構造に興味のある人たちが、現代音楽に行き
          メロディやリズムに執着する人たちはポピュラー音楽に行く・・・
          みたいな図式ができそうだ。

          歴史的にも、弦楽四重奏というフォルムは
          作曲家としては一番「冒険」のし易い形態だから
          最も先鋭的な実験ができる。
          もちろん、それを完璧に演奏するだけの技量と音楽性を持った
          演奏家がいれば・・・だが。

          その意味で、アルディッティ弦楽四重奏団がいる、というのは
          現代音楽にとっては、ものすごく幸運な事だと思う。
          もちろん、それをナマで聴ける我々聴衆にとっても v(^^)v

          各作品についての言いたい放題が長くなりそう (^O^)
          そういうのがスキな方だけ、続きをどうぞ。

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          無意味の意味 ゴミの意義

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            書かないと宣言したが
            一種、衝撃的な体験だったので、やっぱり書きたい。

            場所は昔の車庫で、本当に倉庫。異様に横に長い建物。

            プログラムには
            19時50分から Dror Feiler (*1951) の
             「ゴミ収集車とブラスバンドのための BASURA」(2008)

            BASURA というのは、スペイン語でゴミの事だそうだが
             「郵便電話局のブラス・バンドの演奏がゴミ収集車と共に
             車庫の周囲から、皆さまを演奏会場にお連れします」
            と書いてある。

            が、観客は既に会場に入って席取りをしているし
            20時にスタッフの1人が携帯電話に向かって
            「だって、まだブラス・バンドも揃ってないのにっ!」と
            ヒステリックな声を挙げて走っているし
            その間に「ゴミ収集車」は会場の舞台左側にもう入っているし

            オーストリアで何かを企画・実行するのが
            如何にタイヘンであるかが、ご想像いただけるかと思う(ため息)

            郵便電話局のブラス・バンドは20時ちょっと過ぎから
            ゴミ収集車とは別に行進を始め、会場に入って、廻って出ていった。
            ブラス・バンドの着ている服の上から
             Music is castrated noise という札が下がっていて
            まぁ、確かに、それは真実をうまく言い当てた言葉だとは思う。

            でも、だから何だって?
            よくわからん。

            出て行った後に、舞台で始まった Dror Feiler の MUELL (2008)
            MUELL はドイツ語で「ゴミ」の事である。

            スピーカーをつけたフォルティッシモの、鼓膜を破りそうな演奏に
            横のゴミ収集車の運転席から男性が(スピーカーで)喚きまくる。
            うわわ、出来の悪いロック・コンサートかディスコみたい。

            これが10分以上も続いて
            その後にリズムが変わり・・・

            盆踊りになり
            おちゃらか、おちゃらか、おちゃらか、ホイ になり
            出来損ないのブルースになり
            どどんぱ どん どどんぱ どんどん になり
            これが、フォルティッシモで延々と続く(ホント)

            指揮者の動きを見ると、全体が4拍子のようだが
            音だけ聴くと、3拍子に数えても違和感がなく
            結局、タクトなど、あってなきが如しで
            時々、メロディの切れ端のようなモノも聴こえてくる。

            ・・・確かに、音のゴミだ (ちょっと感激してしまう)

            全体で約45分。
            本当にずっとフォルティッシモで、音のゴミを鑑賞するという
            笑っちゃうような
            あら、コレもありなのね、と微笑ましいような
            鼓膜が時々破れそうな
            いわく言い難い体験。

            終わった残響の中に、観客のお喋りの声が響いて
            思わず笑っちゃったよ。
            あの、大音響の中で、会場を埋めた300人くらいのうち
            少なくとも50人くらいが、隣の友人たちと
            ずっと怒鳴りながら喋っていた事がバレバレじゃん。

            まぁ、私も、時々、小さな声で
            おちゃらか おちゃらか おちゃらか ホイ
            と歌っていたので、人の事は言えないが f(^^;)

            作曲者によれば(この人、自分でも舞台に上がってパーカッションしてた)
            「ゴミに意義を見出したい」という事らしい。

            でも、音のゴミを1時間聴いた私としては
            ゴミはゴミで、それ以上の意義だの意味は、そのゴミそのものには存在せず
            そのゴミを「聴いた」聴衆が
            ゴミに意義を見出したかどうか、というのが焦点だと思う。

            私ですか?
            いや〜、壮絶な1時間の無駄遣い、と言っても良いのだけれど
            もともと、文化とか芸術って、無駄の最たるモノでしょう?

            その意味で言うなら
            あの、音のゴミ(それ以上、どうやって表現しろっつうんじゃ?)は
            無意味の、意味ある鑑賞ではあったのだ。

            謎の発言だが、気にしないように (^^ゞ


            現代音楽は、なぜ楽しいのか

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              毎日、バリバリの現代音楽の評を書いても
              一部の読者以外には退屈だろうから
              今日は根本的な問題(かもしれないモノ)を取り上げる。

              何故「現代音楽」は楽しいのか?

              だって、楽しくないって人、結構、居るでしょ?
              ブルックナーあたり、あるいはちょっと進んで、バルトークとか
              ストラヴィンスキーとシェーンベルクの前期の曲はイケるけれど
              その後は、全然ダメ、という人、けっこう居るような気がする。

              私が、もともと、音響オタクというか、ただのヘン●イだ、という事は認める。

              楽友協会でコンサートが始まる前の
              聴衆が集まってきて、あちこちでお喋りして椅子に座って
              それが、うわぁ〜んと会場に柔らかい音で広がっている間に
              舞台で木管やコントラバスなどが、これから演奏される曲の断片を
              音出ししている、という瞬間が、コンサートより好き・・・

              うわ、ただのヘンな人じゃん、これ・・・・ (+_+)

              いかん、墓穴を掘った・・・ ( ;^^)ヘ..
              まぁ、それはさておき

              (これから書く事は、マジメに現代音楽に取り組んでいらっしゃる
               作曲家や演奏家の方々に非常に失礼に当たる。
               どうか、お許しあれ。でも、まぁ、こういう聴衆もいるという事で・・・)

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              ウィーン・モデルン現代音楽祭 開幕

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                冬時間1日目。
                ぐっすり寝てから、11時のコンツェルトハウスのコンサートへ。
                もちろん、昨日と同じプログラムである (私もスキだね f(^^;))
                クロークの女性が「あら、昨日も来てた?」と驚いていたが
                驚くなかれ、今日は夕方も来るんだよ〜ん。

                11時からのウィーン・フィルの学芸会 コンサートは
                定期公演の一環だったので、Schwitters を知らない人もいた模様。
                後ろや横から、囁き声やため息が相次いだ。
                まぁ、知らない人は面食らうだろうけど・・・・

                19時30分、ウィーン・モデルン現代音楽祭 開幕。
                SWR Sinfonieorchester Baden-Baden und Freiburg
                指揮は Pierre Boulez

                自由席だが、何で、こんなコンサートが満杯なの???? (+_+)
                もちろん、私のような「オタク」も多いが
                こぎれいな、いかにもクラシックっぽいご年配の女性も多い。

                ・・・で、こぎれいなクラシックっぽい年配の女性の何人かは
                最初の曲 Fabian Panisello (1963*) の Aksaks (2008)
                オーストリア初演の曲の途中で抜けていった。

                私はオーケストラの見える場所を素早く確保したのだが
                オーケストラは見えていても、音が聴こえて来ない、という
                不思議な体験をした。

                金管とパーカッションが目一杯フォルティッシモで演奏すると同時に
                弦がボーイングの様子から見るとメゾ・フォルテで演奏しているのが「見える」のだが
                金管とパーカッションの大音響に潰されて、弦が全く聴こえない。

                私の耳が悪いのかも・・・ 耳の良い人には弦の音も聴こえたんだろうか?
                この場合の弦は、料理で言えば「隠し味」なのだろう。
                普通は隠し味でも味はするけれど
                音は空気の振動だから、どこまで振動が隠し味を伝えたのか。
                う〜ん、よくわからん。

                Eno Poppe (*1969) の Altbau は解像度が良い。
                各パートがクリアに聴こえてきてバランスが良いし
                最後の章のマイクロ・トナールの扱いも美しい。

                Isabel Mundry (*1963) Ich und Du
                ピアノとオーケストラのための曲で、これは繊細。
                ピアノの弦を爪弾く部分があるが、その音響を弦楽器に繋げて
                滑らかな処理をバランス良く行った見事な作品。こういうの、好き。

                後半は大御所 Pierre Boulez (*1925)
                自作の Figures-Doubles-Prismes (1963/68)
                今、聴いても斬新。エネルギーに満ちた若い頃の作品。
                この時代に、現代の現代音楽の「芽」って、全部出ているような気もするが。

                さて、これから現代音楽に燃えるぞ〜 (^_-)v


                ウィーン・フィルの学芸会

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                  「今週末から冬時間よね」
                  「え? 来週じゃなかった?」

                  オフィスの同僚との会話。

                  不安になって、金曜日に「冬時間」で探索したが
                  ・・・載ってない。
                  でも、土曜日の新聞では、小さ〜く
                  「冬時間への移行で余った1時間を何につかうか」という
                  アホらしい記事の掲載があったので、私の勝ち (^^)v

                  来週11月1日(土)は祝日だし(最悪のパターン、買物できない)
                  慌てて、土曜日のアポを取ってヘア・サロンへ。

                  パーマをかけて、目指すはサイモン・ラトル(笑)
                  けっこう、ラトルに似た感じになったと思うが
                  だからどうした (x_x) ☆\(^^;) ぽかっ

                  さて

                  パーマ後、15時30分からコンツェルトハウスでのコンサート。
                  ウィーン・フィルに HK Gruber(シャンソン歌手で作曲家で指揮者)
                  クラシック・ガチガチのウィーン・フィルとしては珍しいプログラム。
                  最近、ニノ・ロータなんかも取り上げるし、内部で何か叛乱とか??? (-"-;)

                  Kurt Schwitters (1887-1948) の Ursonate fuer Stimme (1992-1932) は
                  以前の日記で取り上げた事がある たまたま脳の情報処理の本を読んでいたので
                  この、意味があってないような子音と母音の行列の脳内処理の仕方を
                  自分を実験台にして、じっくり考えた(面白いよ〜)でも、これは書かない。

                  George Antheil (1900-1959)  A Jazz Symphony (1923/55)
                  ウィーン・フィルのメンバーがジャズ(っぽいクラシック)を
                  即興含めて、あんなに楽しそうに演奏している・・・(無言)

                  Friedrich Cerha (*1926) の Wiener Kaleidoskop (2006)
                  うわ、こういう曲をやらせると、さすがに巧い。
                  ウィーンの民謡やワルツ・ポルカなどが、万華鏡のように
                  重なって交差して、古い映画のように、時々はメランコリーを含んで
                  まぁ、現代音楽ではあるが、コラージュみたいなもの。

                  ストラヴィンスキーのバイオリン協奏曲 ソロは Julian Rachlin
                  ・・・すみません、寝ました m(__)m
                  いや、楽しいんですけどね。新古典主義の曲だし
                  ラックリンのバイオリン、上手いけど神経に障らないし
                  パーマで疲れていたし、前の夜、寝たの3時だし(←言い訳にならん)

                  後半の HK Gruber の Frankenstein !! に興味があったのだが
                  まさか、小学校の学芸会を観るとは思わなかった(怒)

                  子供を早くから芸術に馴染ませようというプロジェクトで
                  とあるウィーンの小学校の子供40人が、舞台で音楽に合わせて
                  パントマイム?をする。が
                  踊りになっていないし、揃っていないし、それぞれ勝手な動きもするし
                  (日本の小学校の子供たちなら、完璧に揃って踊るだろう!)
                  それはそれで目的としては立派だが、観ている方は堪らない。

                  当然、親や友達の子供も来ていて、時々、カメラのフラッシュが光る。
                  私は子供たちのヘンな動きに気を取られて
                  音楽表現や内容まで頭がまわらず、面白い曲なのかもしれないが
                  子供たちの、あまりにプリミティブな動きで
                  音楽まで学芸会レベルに聴こえてしまい、30分が拷問だった。

                  バーンスタインの Prelude, Fugue and Riffs (1949) は
                  ジャズのモチーフを、対位法、フーガという古典的方法で料理した
                  面白い作品。まぁ、面白かったです。まぁ、色々とあるけど
                  長くなったので、以下、省略っ!(きっぱり)


                  ウィーン交響楽団+クライツベルク 第2回目

                  0

                    前ウィーン市長 (1984-1994) ヘルムート・ツィルク氏が
                    10月24日朝、心臓発作のため急逝。享年81歳。

                    私がウィーンに引っ越した23年前に
                    モトカレが別の政党の政治家だった関係上
                    色々な陰謀に巻き込まれそうになった際に
                    ほんの数回、お目にかかった事がある。
                    親日家で、偉ぶったところがなくて、皆から慕われていた。
                    合掌

                    *****

                    同じコンサートに続けて行くのは
                    比べる楽しみもあるが、耳慣れしてきて
                    2回目には、細かい部分まで、聴覚が研ぎ澄まされるという
                    大いなる利点がある。

                    前半のモーツァルトは・・・すみません、勘弁して。
                    誰でも苦手はある。たまたま、私の苦手が
                    モーツァルトとその時代だったとしても、それは仕方ない。

                    ショスタコーヴィッチの交響曲5番。
                    指揮のクライツベルクはサンクト・ペテルブルク出身のロシア人だが
                    昨日書いた通り、比較的あっさり感のある演奏。

                    第一楽章に「コブシ」がない。
                    小節と小節の間の休止符を、ほんの少し遅く振る指揮者が多いのだが
                    ここを、そのままさっぱりと流す。
                    第二楽章はリズミックなテンポで、まぁ、あれは変えようがないだろう。

                    第三楽章で、「コブシ」を実にしっとり、ねっとりと
                    金管・木管・バイオリンのソロで、じっくり聴かせ
                    背景になる弦のピアニッシモが、もう、この世のものとは思えない美しさ。
                    ちょっと大げさ過ぎと思う向きもあろうが
                    メランコリックに「泣かせた」から
                    ソロ奏者には楽しい演奏だったのではないかと思う。

                    いや〜、あのピアニッシモの弦と
                    各楽器のソロ、よくやった。
                    こういうモノを聴くと、ウィーン交響楽団の実力がわかる。

                    この曲は高校時代〜大学時代に好きで、何回か聴いたので
                    曲の進行を追いかけられるくらいまでは頭に入っている。
                    若い頃は、リズミックな第二楽章や、
                    勇壮な第四楽章が印象的だったけれど
                    (今だってキライじゃない)
                    歳を取るにつれて、第一楽章のテーマの展開や
                    第三楽章の、やりきれなさをさりげなく隠したピアニッシモに
                    感動するようになった。

                    クライツベルクの指揮は、いつもながら
                    せわしなくて指揮棒がヒラヒラして
                    見ているとクラクラして曲に集中できなくなる(笑)
                    でも、そういうスタイルなのだ。
                    オーケストラのメンバーがちゃんと理解して
                    出てくる音楽がしっかりしていれば
                    素人が「あぁ、クラクラ (@o@)」なんて非難するのは
                    お門違いというものだ ← ちゃんとわかってますって ^^;

                    う〜ん、やっぱり、このオーケストラ、優秀(断言)
                    ロシアっぽい雰囲気より、もっと洗練された感じだったけれど
                    やっぱり名曲はスゴイ(って、まぁ、当たり前だが f(^^;))


                    ウィーン交響楽団+クライツベルク

                    0

                      昨日の上流階級エグゼクティブとの2時間で
                      かなり神経を使ったようで、胃が痛いの何の。
                      胃痛はヘンな眠気と一緒に襲ってきて
                      こんな状態でコンサート?! (T.T)

                      友人に電話して、ちょっと愚痴を聞いてもらって
                      (ごめんね)
                      やっと胃の痛みが少し治まった状態でコンツェルトハウスへ。

                      ううう、最初のモーツァルトは、やっぱりツライ。
                      どうしてこんなに苦手なのか、ワケがわからんが、ダメなものはダメ。

                      後半はショスタコーヴィッチの交響曲5番。
                      「ムツェンスク郡のマクベス夫人」で非難を浴びた後の
                      トナールに戻った、まぁ、言ってみれば
                      「共産主義万歳」と、党に媚を売っている曲ではある。

                      細かい部分で、文句を言いたくなる部分もない訳ではないが
                      だが、クライツベルクは、ものすごい叙情性を
                      この勇壮(であるべきはず)な曲から引き出した。

                      比較的クールに、感情を表に出さず、音の事実のみを伝えて
                      さっぱりした感じに聴こえるのだが
                      ピアニッシモに支えられたソロ部分の叙情性の豊かさと
                      音の事実だけの間から沁み出す「痛み」のようなモノが
                      ずっし〜んと来て
                      不思議な事に、音楽史の過去と未来が聴こえてくる。

                      私は知ったかぶりのド素人だから、笑ってもらってかまわないが
                      スケルツォではベートーベン
                      アダージョでマーラー
                      フルートのソロはオネゲル
                      で、音色から、リゲティとメシアンが聴こえたと言ったら
                      ・・・やっぱり読者の皆さまは笑うんだろうなぁ。

                      楽友協会ホールと違って、響き過ぎないホールの良さもある。
                      かなり強い音を出しても、残響にかぶって汚くならずに
                      比較的早く次のフレーズを出せる、というのは
                      コンツェルトハウスの強みだろう。
                      それでも、ピアニッシモの、彼岸の景色のような
                      宇宙の果てにいるような孤独と痛みに満ちた部分も
                      はっきり聴き取れる、という、さすがコンサート用のホールである。

                      実は同じコンサート、連続で行くので
                      明日になったら、また違う感想を書くかも(笑)

                      削除した「モノ申す」記事については
                      J氏から、共感に満ちたメイルをいただいたので
                      いつか、別テーマとして、まとめて書きたいと思う。
                      待っててね (^^)v


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