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ドレスデン管弦楽団 + パーヴォ・ジェルヴィ

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    Schloss Grafenegg

    19:15 Auditorium
    Sächsisches Staatskapelle Dresden
    ピアノ Rudolf Buchbinder
    指揮 Paavo Järvi

    Ludwig van Beethoven (1770-1827)
        Konzert für Klavier und Orchester Nr.5 Es-Dur 73 (1809)
        Symphonie Nr.5 c-moll, op. 67 (1807/08)

    グラフェネック音楽祭のこのチケットは
    ファビオ・ルイージがドレスデン管弦楽団の指揮台に立つ
    たぶん、最後のチャンスではないか、と思い、思い切って購入。

    一般発売開始時点で、高いチケットしか残っておらず
    私の予算の2〜3倍にもなるチケットを買ったのも、ルイージさまを見たい一心。

    なのに・・・

    ここ で書いた通り、ルイージは早々とキャンセルになり
    パーヴォ・ジェルヴィーが指揮台に立つ事になった。

    だいたい、ウィーンで仕事をしていて
    金曜日の19時15分からのコンサートに間に合うためには
    オフィスを15分、早びけしなければならない。
    普通に仕事している人が来られるコンサートじゃないわよ、ふん。

    しかも、プログラムが
    ベートーベンのピアノ協奏曲5番+交響曲5番。
    名曲アワー (げっそり)

    もともと、ドレスデン管弦楽団そのものが
    個人的に言えば、歴史的な理由もあって、気に喰わない(偏見)

    この管弦楽団の設立者は、ザクセンのモーりッツ公なのである。

    かわいそうなハプスブルク家のカール1世は
    プロテスタントとの戦争で、このモーりッツ公に勝利直前で裏切られて負けたのだ。
    (その後、絶望して皇位を譲り、修道院に閉じ籠もって亡くなった)

    単純に言えば、ハプスブルクの敵で裏切り者のオーケストラである。
    (別に今のオーケストラに罪はない f(^^;))

    その上、ワタシのルイージさまを追い出すなんて・・・ (`へ´)プンプン
    そして、その後釜にクリスティアン・ティーレマンを入れるとは・・・

    (別に今のオーケストラに罪はない。いや、多少はあるか?!)

    まぁ、そんなこんなで
    高いチケットを持ちながら、ほとんど期待ナシの状態で
    早びけして車を飛ばしていったグラフェネック城。

       その結果・・・・

                  感激した (*^^*)

    やはり、オーディトリウム・ホールは良い。
    高いチケットはオーケストラの脇にあたる2階席で
    指揮者もオーケストラのメンバーも、すぐ近くで見える。
    音響も悪くない。

    いつも、安い席 上の方から聴いているが
    舞台の近くでも、音響のバランスは崩れず、全体的にまとまった音になっている。

    パーヴォ・ジェルヴィのベートーベンは
    以前、ブレーメン室内管弦楽団で聴いた時は(ここを参照のこと)
    かなりあっさり、さっぱり、古典的に、乾いた音で演奏されたが
    今回は、フル・オーケストラで、音楽の作り方が全然違う。

    ノン・ビブラートを強制するワケではなく
    ある程度のビブラートをかけながら
    古典派とロマン派の中庸を行くような
    ある意味、聴きやすい音響になっている。

    ブーフビンダーのピアノは
    最初、ペダル使い過ぎ?という感じがしたけれど
    フル・オーケストラに対抗するだけの音量と響きを備えているし
    堂々とした、豪華なベートーベンになっているのと同時に
    細かい部分の音の粒が揃って
    オーケストラのトゥッティに混ざると、レース編みのような繊細さを出す。

    最終楽章の豪華絢爛な響きには、ウットリ。
    リズミックで情熱的で
    パーヴォ・ジェルヴィは指揮台の上で跳ねまくるし(笑)
    オーケストラのメンバーも、力一杯、運動会での全力疾走のように駆ける。

        スポーツ競技を観戦しているみたい(こらこら)

    アンコールには、ピアノ・ソナタ「悲愴」の最終楽章。
    多少、テンポが流れるような感じがするけれど
    やっぱり巧いよ、この人。
    すごいキャリアの割には、国際的なスターという感じではないけれど
    確固たる技術に裏打ちされた、誠実な主張を持つピアニストだ。
    (ルドルフ・ブーフビンダーについては、ここ 参照のこと。
     ちなみに、この音楽祭の音楽監督でもある)

    前半でノリにノッたオーケストラは
    後半のベートーベン、交響曲5番でも、その実力を発揮。

    ピリオド奏法は最小限に抑え、端正ながらもエネルギッシュ。
    しかも、ちゃんとリピート全部やってる(笑)
    やっているのに、音楽が引き締まっているので、だれないし退屈しない。

    第3楽章の途中(141小節目、低弦がド・シドレソラシ・ドシドレミファとやりだすところ)で
    急激にアップ・テンポ。
    うわ、コントラバスとチェロがスゴイ事になっている。
    あのテンポに、一分の乱れもなく、全員揃ってゴー! うわ、脱帽。

    そのまま、なだれ込んで第4楽章。
    おお、トロンボーンが弾ける。金管が神々しく鳴り響いて
    ああ、やっぱりベートーベンって、エイエイオーというか、気分が高揚する。

    名曲アワーには、名曲アワーの良さがある、という感じ (^^)v
    そうバカにしたモノでもないわよ、うん(勝手に納得)

    アンコールはシベリウスの「悲しきワルツ」
    弦の音色が、ずいぶん昔に初めてこのオーケストラを聴いた時の感触に似て
    美しいのだけれど、ちょっと暗めというか、渋い。

    パーヴォ・ジェルヴィが、このオーケストラの持つ音を
    充分に引き出した。
    無理に「古典」という事で音響を潰さず
    良い素材をそのまま生かした音楽造り。

    久し振りに、ちゃんとした音楽ホールで聴いたから、というだけではなくて
    とっても「気持ちの良い」コンサートになった。

    ルイージさまは見られなかったけれど
    まあ、あの水準の演奏を聴かせていただいたから
    高いチケットだったけれど、満足だわ。


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      • 2020.07.09 Thursday
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