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ウィーン放送交響楽団 + ヤクブ・フルシャ

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    Musikverein Großer Saal 2019年10月10日 19時30分〜21時50分

    ORF Radio-Symphonieorchester Wien
    指揮 Jakub Hrůša
    バイオリン Emmanuel Tjeknavorian
    アコーデオン Fanny Vicens

    Dmitrij Schostakowitsch (1906-1975)
     Konzert für Violine und Orchester Nr. 1, a-Moll, op. 77

    Bernd Richard Deutsch (*1977)
     Phaenomena. Musik für Akkordeon und Orchester (UA)
     Auftragswerk der Gesellschaft der Musikfreunde in Wien

    Witold Lutosławski (1913-1994)
     Konzert für Orchester

    ウィーン放送交響楽団の楽友協会でのチクルスは
    今年は購入しなかった、ごめんなさい。
    売り切れってあり得ないし
    よく他のコンサートと重なったりしたので
    その時々で買っても良いか、という判断。
    設立当時からの、友の会会員としては
    ちょっと後ろめたい気分ではあるのだが、お許しあれ。

    さて、このコンサートだが
    ウィーン放送交響楽団チクルスの1回目のコンサートと同時に
    エマニュエル・チェクナヴォリアンのチクルスのコンサートでもある。

    アルメニア系で、お父さんはイラン生まれ。
    父親のロリス・チェクナヴォリアンは
    ウィーンで指揮法を学び、
    テヘランで音楽資料館館長を務め、ミネソタで活躍し
    その後、イラン革命の後はオーストリアに移住。
    アルメニア・フィルハーモニー管弦楽団の指揮者としても活躍。

    息子のエマニュエルはウィーン生まれのオーストリア国籍。
    1995年生まれの24歳。
    2015年のシベリウス・コンクールで上位に入賞。
    指揮法も父親に師事して、すでに指揮者としてもデビューしているらしい。

    何故に、この若いバイオリニストが
    楽友協会で自分のチクルスを持っているのか不思議だが
    (クラシック専門のラジオ放送局でも自分の番組を持っているらしいし)
    まぁ、音楽ファミリーの色々なコネクションもありそう
    ・・・と、嫉妬に満ちた暗い下卑た考えに至るワタシだが

    いやしかし、このバイオリニスト、巧いぞ。
    楽器は1698年のストラディヴァリウスとの事だが
    このバイオリンが、嫌味のない澄んだ音で
    伸びの良い明るい音を存分に出す。

    まぁ、ショスタコーヴィッチだから曲想は暗いんだけど
    バイオリンの音があまりに美しすぎて悶絶。

    第2楽章の複雑なリズムとオーケストラとの絡みも
    技術的に優れているので、余裕で演奏するし
    また、それにぴったり合わせるオーケストラのプレイヤーも
    さすが、近代・現代を得意としているオーケストラだけある。

    しかしまぁ、ほとんどソロ楽器弾きっぱなしという
    ハードな曲で
    ショスタコーヴィッチらしい暗いメランコリーから
    グロテスクなスケルツォに
    エネルギーの爆発する最終楽章まで
    一気に強靭で美しい音で弾いた若きヴィルトゥオーゾは

    何回も拍手喝采に釣られて舞台に登場したが
    なかなかアンコール弾いてくれそうにない。

    それでも諦めずに拍手し続ける聴衆って
    エマニュエル・チェクナヴォリアンのチクルスを買ったお客さまが多いから?
    あのハードな協奏曲の後でアンコール?と思ったけれど

    ご本人も、何回かのコールの後
    「僕はもう弾きたくないんですが」(笑)と前置きして
    アルメニアの民謡を演奏。
    これがまた、メランコリーでしっとりしていて美しかった。

    休憩の後、ヘルムート・ドイチュの新曲の初演。
    アコーデオンとオーケストラのための音楽で
    アコーデオンはマイク付き。
    (でないと音がオーケストラに埋れてしまう)

    これが面白かった。
    アコーデオンって、あんなに音色の豊かな楽器だったのか。

    というより、私が無知で、アコーデオンの音色を知らないので
    えっ?今の音、オーケストラの楽器? 
    それにしては聴き慣れない・・・とか思うと
    思いもつかないアコーデオンの音だったりするのである。

    リズムの使い方も巧みだが
    それよりも、オーケストラの多彩な音色と
    アコーデオンの思いもつかなかった音色で
    音響の多彩さをとことん楽しめる曲になっている。

    この曲のオーケストラには
    チェンバロまで入っていて
    たぶん、チェンバロもマイクで補強しているような感じだが
    (小さなマイクロフォンがチェンバロの弦の左右にあった。
     ・・・もしかしたら録音用か?)

    ただ、チェンバロ、全くというほど、聴こえて来ない。
    途中でほとんどソロ・パートみたいな部分だけ
    ほんの少し聴こえては来たけれど
    チェンバロを入れる事によって出ている音響効果って
    聴いている側としては、意識してもわからなかったのが
    ちょっと残念だったかも。

    続いてルトワフスキのオーケストラのための協奏曲。
    わっはっはっはっは
    実際に聴いてみると
    ルトワフスキ、バルトークの同名の曲を
    むちゃくちゃ意識してるだろ(笑)

    ポーランドの民謡のメロディを多用しているので
    現代音楽(近代音楽か?)としては聴きやすいけれど
    フルシャは、メロディ・ラインというよりは
    ドイチュの新曲と同じように
    音響の多彩さを、とことん引き出してくる。

    こういう曲になると
    オーケストラの各プレイヤーの技量が必要だが
    現代曲や近代曲においての
    ウィーン放送交響楽団の「巧さ」が
    ルトワフスキで最高に活きてくる。

    ドイチュの新作の音の多彩さの後で
    また違った意味でのオーケストラの音響の多様性を
    とことん聴かせてくれる、というのは
    音響ファンのワタシには至福の時間 ♡

    かなり渋い「通」向けのプログラムではあったけれど
    最初から最後まで
    豪華絢爛な音響の祭典という感じで
    一部聴衆にはむちゃくちゃウケていた。

    こういうプログラム構成だと
    保守的な年配のクラシック層よりも
    もう少し若い層に(聴いてくれれば、だけど)アピールすると思う。

    オーケストラという複合楽器(笑)が持つ
    音響のパレットを
    とことん満喫して、満足至極な私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



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      • 2019.11.20 Wednesday
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