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バーミンガム市民交響楽団 + ミルガ・グラジニーテ=ティーラ

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    Schloss Grafenegg Wolkenturm 2019年8月30日 19時15分〜21時30分

    City of Birmingham Symphony Orchestra
    ピアノ Katia Labèque, Marielle Labèque
    指揮 Migra Gražinytė-Tyla

    Ralph Vaughan Williams (1872-1958)
     «Fantasia on a Theme by Thomas Tallis» für Streicher (1910)

    Francis Poulenc (1899-1963)
     Konzert für zwei Klaviere und Orchester d-Moll (1932)

    Maurice Ravel (1875-1937)
     «Ma mère l’Oye. Cing pièces enfantines» für Orchester (1908-10/1911)

    Igor Strawinski (1882-1971)
     Suite aus dem Ballett «Der Feuervogel» (1910/1919)
      Introduktion - Der Feuervogel und sein Tanz - Variation des Feuervogels
       - Der Reigen der Prinzessinnen - Höllertanz des Königs Kaschtschei
       - Wiegenlied - Finale

    日中はむちゃくちゃ暑かったのに
    今日は雷雨にならず、湿気は70%もあって蒸し暑いけれど
    夕方になったら、30℃以下にはなって
    野外音楽堂でのコンサートとなった。

    外から絶え間なく聞こえてくる車のエンジン音がラブリー(ふん・・・)
    時々、鳥の鳴き声とかも入るし、後半はコオロギの大合唱。
    いや、でも、オーストリア人は
    それでも野外で音楽を聴きたいのである。(よくわからん)

    最初のレイフ・ヴォーン・ウィリアムスの曲
    「トマス・タリスの主題による幻想曲」は、弦だけの曲。
    しかも、舞台の下手(しもて)のドアが開いていて
    そのドアの向こう側に、もう1つ、弦楽のアンサンブルが控えている。

    作曲家の出世作だけに、素晴らしい音楽だが
    だが、だが、だが、やっぱり教会音楽っぽいのが苦手だし
    イギリス音楽ちょっと苦手だし(すみません)

    ただ、驚いたのは、野外音楽堂にもかかわらず
    面白い音響効果が感じられた事。

    ドアの向こう側の弦楽アンサンブルとの距離感もあるし
    舞台上のアンサンブルも、ソロの部分になったりするので
    弦楽だけの曲でありながら、その立体感がスゴイ。
    しかも、音響効果としてはベストではない野外音楽堂で
    これだけの立体感が出るというのは
    作曲家がスゴイのか、曲がスゴイのか
    オーケストラがスゴイのか、指揮者がスゴイのか
    私には判断がつかない(というより、全部すごかったりして(笑))

    続いては2台のピアノのための協奏曲。
    ラベック姉妹、緑と紫のビラビラ付きの
    お揃いだけど、ちょっとデザインが違うドレスで登場。

    いや〜、この衣装、洒落てるわ。
    下半身のビラビラが、ロング・ドレスのように見えるが
    実は下はパンツ・スーツで
    (ビラビラだけでパンツ・スーツでなかったら
     ただのパンクというか、そういう衣装を着そうな人もいるな・・・)
    上半身のドレス部分のデザインは微妙に変えてある。
    しかも色合い(1人が緑で、もう1人が紫)が、単純なんだけど綺麗。

    ・・・って、衣装に感心していてどうする(爆)

    プーランクの曲は、もう何でもアリの曲なので
    曲想も、内容も、それに伴う表現も
    目まぐるしく変わるので、まぁ、実に面白い。
    ピアノが打楽器みたいで、スカッとして気持ちが良いし
    第2楽章の、あのシンプルなメロディが本当に美しい。

    ラベック姉妹、やっぱり巧いわ。
    息の合い方も抜群だし
    野外音楽堂で音響が分散するにもかかわらず
    きっちりと音が立って聴こえてくる。
    スカッと爽快で小気味が良い。

    指揮者のグラジニーテ=ティーラの合わせ方も抜群。
    反応が良いし、リズム感が優れていて、これも爽快。

    後半はラヴェルのマ・メール・ロワ。
    うわああ、そこまで極限に音量を下げるか。
    昨日のホールでも感じたけれど
    とことん繊細な表現で
    ラヴェルの細い線を描き出すと同時に
    その多彩な色彩感が半端じゃない。
    透明感のあるパステル色と言ったら、あまりに通俗的だが
    私の乏しい語彙力では、それ以外に表現の仕様がない。

    最後はストラヴィンスキーの「火の鳥」
    ここでも、音量を極限まで絞る。
    それでも聴こえてきちゃうのがスゴイ。

    実に細かいところまで徹底的に作り込んだ火の鳥。
    解像度があまりに高すぎて
    無理やり音量を上げていないので
    音が絶対に団子状態にならず
    各楽器の音が、すべてクリアに聴こえてくる。

    だからかもしれないが
    ある意味、迫力というのはほとんど感じられない。
    「鳥」というよりは「蝶々」じゃないのか?と思ったほど。

    ここまでの細かさって
    ちょっとハーディングの指揮に似ているような気がする。
    徹底的に細かく拘った音楽は
    ただ、ハーディングの音楽が
    時々、どんな大編成でも室内音楽に聴こえるのに対し
    スケール感の喪失はない。

    音が団子にならない解像度で
    各楽器のパートがクリアに聴こえるので
    楽器の持っている音色がダイレクトに伝わってきて
    色彩感が見事なのだが
    時々、この曲で感じる、原色が会場に飛び交っている感じではなくて
    あくまでも理性的な色彩で
    楽器の持つ音色の分析の授業でも受けているような気が
    しないでもない(あくまでも個人的印象です)

    優れた天性のリズム感に加えて
    音を分離する耳が良いんだろうなぁ、この指揮者。

    個人的な好みとしては
    そこまで拘って細かくしなくても
    時々は、えいっ!という勢いで
    音の団子にしても良いんじゃないかと思うが
    (全部が音の団子、という指揮者もいない訳ではない)
    徹底的にスコアを読み込んで
    とことんオーケストラの音の特色を鮮明に出してくるのは
    新鮮な感じがして面白い。

    鬼才と言えばクルレンツィスみたいに言われているけれど
    このグラジニーテ=ティーラも
    ある意味、ものすごい鬼才ではある。

    今まで聴いたのは3回しかないので
    早急な判断は避けたいけれど

    ハーディングがエア・フランスのパイロットに職業替えしても
    同じような徹底的な作り込みをする指揮者が
    ここに居る、と思うと
    それはそれで安心(何を言ってる私?)

    クラシックという世界で
    音楽表現も、出尽くしちゃったか、と思っていたのに

    まだまだ新鮮な才能がどんどん出てくるという事実に
    何だか不思議な気分になる私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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