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ヨーロッパ連合ユース・オーケストラ + ドゥネーヴ

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    Schloss Grafenegg Wolkenturm 2019年8月18日 19時30分〜22時10分

    European Union Youth Orchestra
    クラリネット Andreas Ottensamer
    指揮 Stéphane Denève

    Peter Ruzicka (*1948)
     «Fanfare» für Solotrompete und Orchester (2019) UA
      トランペット Nicola Rouse

    Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
     Konzert für Klarinette und Orchester A-Dur KV 622 (1791)

    Gustav Mahler (1860-1911)
     Symphonie Nr. 5 (1901-03)

    いや〜、生の音楽に餓えた・・・というか
    長きにわたり、ブログのネタがなくて f^_^;)

    グラーフェネック・フェスティヴァルが始まって
    来週から、木・金・土・日と連続の往復ドライブの開始だが
    今週は日曜日のコンサートだけ。

    7月27日に聞いたヨーロッパ連合ユース・オーケストラの最終コンサート。
    今回の指揮はステファヌ・ドゥネーヴ。
    私、この指揮者、実は好きなのである。

    ペーター・ルチツカは今年のグラーフェネックの
    コンポーザー・イン・レジデンスみたいで
    今回のファンファーレも初演だし
    8月31日には作曲者自ら指揮台に乗って
    やはり初演の演奏がある。

    ルチツカ、好きなんです、ワタシ。
    あの神経質そうな繊細さが美しい。
    (個人的には、あまりに繊細で神経質そうなので
     お付き合いしたい、とは思わないタイプの曲だが(笑))

    今回のファンファーレも
    小編成ながらオーケストラが舞台に居て
    ソロのトランペットは舞台脇の高台の上。

    弦のアンサンブルがピアニッシモでの演奏をして
    そこにトランペットのソロが乗る。
    その間に、木管の細かい音符のアンサンブルが演奏されて

    ・・・これ、何となくチャールズ・アイヴスに似てる 🤔

    いわゆる伝統的ファンファーレっぽい
    華やかな感じは全くない。
    あくまでも繊細、あくまでも弱音、盛り上がりもなくて
    さて、この曲のいったい何処がファンファーレ?

    グラーフェネックのコンポーザー・イン・レジデンスは
    例年、ファンファーレを作曲させられるらしいのだが
    このコレクション集めて
    現代音楽におけるファンファーレについて
    ちょっと論文書けるかも
    ・・・と考えてしまうのは、大学生活に毒されている証拠かもしれない。

    さて、続いてはモーツァルトで
    あ〜、こりゃ寝るわ、と思っていたら
    あら、とんでもない。

    例の有名なクラリネット協奏曲だが
    オーケストラ編成が小さいのもあるし
    小さいのに、野外ホールで、ものすごい数の聴衆がいるところで
    音響として理想的ではない会場なのに

    何だ、この繊細さというか、軽さというか
    親密さというか・・・

    ピリオド奏法でもなんでもないのに
    もちろん、音響がホールではないので集中せず
    空気の中にばらけてほどける感じになって
    音量として小さいのはわかるのだが

    その音量を更に絞っているのに
    ちゃんと聴衆のところに、はっきり音楽は届く。
    しかも、この大きな会場で数千人の観客がぎっしり居るにもかかわらず
    雰囲気としては
    小さな宮殿のテラスあたりで演奏されているような
    まるで、風の中に羽が飛んでいるごとくの軽さ。

    アンドレアス・オッテンザーマーのクラリネットが
    これまた、良い意味で軽い。
    瀟洒な感じがして、これを貴族的と言って良いのか
    品があって、とことん美しい。

    第3楽章でクラリネットが多少走り過ぎて
    オーケストラのアンサンブルと
    微妙に合わなかったりした部分はあったものの
    寝落ちもせず、こんな親密な感じでモーツァルトを聴くって
    珍しい体験かもしれない。

    アンコールにクラリネットのソロで
    プッチーニのトスカの「星は光りぬ」を演奏してくれたけれど
    あ〜、伴奏なし、和音なしのソロって、ちょっと間抜け(以下省略)

    後半はマーラーの交響曲5番。
    トランペットのソロの最初の3連譜が2音になっていたりとか
    細かいミスがなかったわけではない。

    このユース・オーケストラ、技術的には巧いんだけど
    それでもやはり、超一流の職業オーケストラには負ける。
    (そりゃ当たり前だが・・・でも、もう一つ、すごいユース・オケがあるし)

    弦の数が多いという事もあるが
    ビオラ、チェロとコントラバスの響きが深い。

    今日は風向きのせいか
    道路からの、車の音が絶え間なく聞こえて来て
    (コオロギの鳴き声は長年通っていて無視できるようになって来た)
    いくらマーラーの音量でも野外会場だから音が散るし
    それが車のエンジン音と重なってしまって
    理想的とは言いかねる状態だったし

    日中の気温が33℃を越えていたのに
    太陽が落ちると、あっという間に24℃くらいまで下がって
    金管やパーカッションの音程が合わせにくかっただろうなぁ
    というのは理解できる。

    そんな条件の中で、良くやった、とは思うし
    オーケストラ・メンバーが
    真面目に必死に演奏しているエネルギーは感じる。
    多少、アインザッツの甘さがあっても
    ちょっとした演奏上の傷があっても

    若いって良いなぁ・・・
    (いったいどういう感想だよ、というツッコミはなしで・・・)

    ドゥネーヴがしっかり細かい部分のアンサンブルには手を入れていて
    クラリネットやオーボエ、ホルンのベルアップも頻繁にあって
    弦の人数の多い事を活かして
    音響の悪さにもかかわらず、かなり迫力の音を出していた。
    (今年のビオラは巧い・・・)

    終演が22時過ぎていたのに
    アンコールとして
    ビゼーの「アルルの女」からファランドール。
    これは掛け値なしに良かった。
    若いエネルギーが、緊張した(であろう)マーラーの後で
    リラックスして爆発した感じ。
    ま〜、メンバーも楽しそうだし
    指揮者も楽しそうだし
    こういうのは、聴衆もついつい乗せられて楽しくなる。

    コンサート後にホール(ライト・シューレ)で
    レイト・ナイト・コンサート。

    年配の観客が、ワインを買って持ち込んで来る。
    まぁ、良いんですけど(飲酒運転OKだから)
    しかし、この年配の方々、みんな車で来てるんだよね。
    (バスの人はコンサート後に帰っているはず)

    かなり興奮しているドイツ語を話す女性と
    ちょっとわかりにくい英語を話す男性が司会で
    最初は17名のアンサンブルによる18世紀の曲。
    全員、暗譜で立ったままの
    18世紀とは思えない元気の良い演奏で
    ムジカ・エテルナかキミたちは、とか言いたくなったりして(爆笑)

    パーカッション4人がジョン・ケージの作品を
    演劇含めて演奏したのは、工夫としては面白いが
    演奏そのものは、あ〜、なんですかこれ、シロウト集団?って感じ。
    (すみません、創意工夫は大いに評価します)

    指揮者のドゥネーヴのインタビューは
    英語の男の子がやって
    (ドゥネーヴはドイツ語もペラペラである!)
    しかも、質問があまりに普通すぎて
    ドゥネーヴが「もっと難しい質問はないのか?」と笑ったくらい。

    ドゥネーヴがこのユース・オーケストラを指揮するのは初めてだそうだが
    大昔、パリでコレペティとして仕事をしていた時に
    コリン・デイヴィスの指揮で
    ベルリオーズのロメオとジュリアの演奏のコーラスにコレペティでついて
    あまりに素晴らしかったので
    本番ではコーラスに入って歌ったオーケストラが
    このヨーロッパ連合ユース・オーケストラだったそうだ。

    低地オーストリア州の州知事とかも来ていて
    インタビューがあったのだが
    今日が最終公演だし、オーケストラのメンバー興奮しまくりだし
    どのインタビューでも
    オーケストラ礼賛になってしまうのは、まぁ、避けられない。

    コントラバス12人でのフィンランドの民謡の演奏は
    かなり聞き応えがあったし
    最後のブラス・アンサンブルとパーカッションのノリノリの曲では
    何と、指揮者のドゥネーヴも
    カラカスを持って舞台に登場して
    若人の中でノリノリに演奏していた(爆笑)
    観客席の間を、オーケストラ・メンバーが列になって踊りまくり
    最後はほとんどディスコ状態だった。

    終わったのが、夜の23時45分。
    みんな年配の引退者ばかりだから
    明日はゆっくり寝られるだろう・・・・・って
    私も引退老人の一人なのだが
    明日は朝9時から(以下省略、ちなみに仕事ではない)

    グラーフェネックから高速道路をドライブして
    45分ほどで自宅に到着。
    多少、酔っ払いかこいつ、みたいなドライバーも居たけれど
    そういうのは、どんどん追い越して来た私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



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      • 2019.09.15 Sunday
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