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ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団 + ヒメノ

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    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年6月12日 19時30分〜21時55分

    Orchestre Philharmonique du Luxembourg
    ピアノ Yuja Wang
    指揮 Gustavo Gimeno

    Peter Iljitsch Tschaikowsky (1840-1893)
     Burja (Der Sturm)
      Symphonische Fantasie nach William Shakespeare op. 18

    Maurice Ravel (1875-1937)
     Konzert für die linke Hand für Klavier und Orchester D-Dur (1929/30)

    Dmitri Schostakowitsch (1906-1975)
     Konzert für Klavier und Orchester Nr. 2 F-Dur op. 102 (1957)

    Maurice Ravel
     Daphnis et Chloé. Fragments symphoniques, deuxième série (1913)

    冬のコートを着て震えていた5月が過ぎたとたん
    毎日30℃という真夏が来てしまい
    本当に最近、ここには「冬」と「夏」しかなくなった(涙)

    さて、コンツェルトハウスの
    インターナショナル・オーケストラのチクルス
    今シーズンの最終公演は
    ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団とグスターボ・ヒメノ。

    チケットが売れて
    オーケストラの後ろのオルガン・バルコンにまで
    観客が居るのは
    たぶん、オーケストラのせいでも
    ヒメノのせいでもなく

    ひとえにピアニストのユジャ・ワンのお陰ではあろう。
    (すみません、オーケストラの皆様と指揮者のヒメノさん・・・)

    プログラムだが、これもまた変わった構成。
    最初にチャイコフスキーでど〜んと盛り上げるかと思ったら
    あまり知られていないシェークスピアの「嵐」で

    ・・・ううう、はっきり言ってしまえば

     地味

    なんかこう、華やかさがないというか
    真面目にしっかり演奏はしているんだけど(以下自粛)

    さて、ユジャ・ワン登場。
    会場全員、目が点。

    金色のラメの、とんでもないミニスカート(膝上20センチくらい)
    背中は腰のあたりまで、全部空いてるし
    胸のキワキワのところからドレスは始まっているけれど
    胸と胸の間の中央は、またもやざっくりと空いている。

    13センチの金色のピンヒールを履かれたおみ足が美しい。
    いや、見た目について何も言っちゃいけないんだったっけ(汗)
    でも、あれ、絶対、ユジャ・ワンはアピール目的でやってるわ。

    ラヴェルのピアノ協奏曲・・・わ〜い、と思ったら
    有名なト長調の方じゃなくて、左手かよっ!!!!

    左手、暗過ぎて、あんまり好きじゃない(すみません)
    一応長調なんだけど、最初の低音の出だしから
    何だかやっぱり暗いし
    そりゃ、左手だけで、あのヴィルトゥオーゾ性って凄いんだけど
    ユジャ・ワン、両手あるんだから
    別に左手だけで弾かんでも(いや、すみません)

    ご存知、この曲は戦争で右手を失った
    パウル・ヴィットゲンシュタインの依頼による作曲だが
    その際に独占演奏権も取得したため
    (いったい幾ら払ったんだ?って
     まぁ、ヴィットゲンシュタイン家って大金持ちだし・・・)
    パウル・ヴィットゲンシュタインがピアノのパートを書き換えて
    ラヴェルと大げんかになったとの事。

    手紙のやり取りで
    パウルが「演奏者は作曲者の奴隷か?」と怒ったら
    ラヴェルから「演奏者は作曲者の奴隷だ!」という返事が来たらしい。

    あ〜、すごいな芸術家のプライドの壮絶な争い。
    ハイドンやモーツァルトなんかの時代だったら
    たいして問題になっていなかったような気がするが。

    さて、後半はショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲2番に
    またユジャ・ワンが登場。

    舞台にユジャ・ワンが出てきたとたんに
    ざわめく客席(笑)

    後半は眩い青の・・・ミニスカートのボディコン・ワンピ。

    さすがに靴は前半と同じ金色13センチのピンヒールだが
    またこの青いボディコン・ミニも
    背中は、ばっちり見える(笑)

    ショスタコーヴィッチの演奏が始まったとたんに
    あっ! と気がついた。

    前半のラヴェルのピアノ協奏曲
    万が一、ト長調の方を演奏していたら
    印象として、このショスタコーヴィッチの2番と
    かなり被ってしまったのではないか・・・
    (だから左手を演奏したのだろう、と勝手に納得)

    ショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲2番は
    ショスタコーヴィッチにしては明るい曲だし
    リズム感がゴキゲンで
    ちょっとプロコフィエフ的なところもあって
    ユジャ・ワンの卓越したリズム感覚が見事に活きる。

    第2楽章の、ほとんどキッチュに近い美しさには息を飲む。
    そうだよね、ショスタコーヴィッチって
    映画音楽も作曲していたんだわ。
    (交響曲しか聴かないという偏った趣味なので忘れてた)

    いや〜、この曲、記憶があるから初聴きではないと思うのだが
    すごくチャーミングな私好みの曲だし
    ドレスの選択はともかくとして(私はおじんだから嬉しいが)
    ユジャ・ワンの鉄壁の技術と運動神経
    リズム感と音楽性は、こういうリズミックな曲には合っていて
    ほとんどサーカスでありながら
    流れるような、音楽としてのクオリティを聴かせてくれるのは見事。

    盛大なブラボー・コールで登場したユジャ・ワン
    お辞儀する時には満面の笑顔だが
    お疲れかなぁ(だって1コンサートで2曲の協奏曲!)と思ったら

    まずはグルックの曲のアンコール。
    (皆さまよくご存知のヤツです)

    拍手し続けていたら
    またもや、ピアノの前に座って

    弾きだしたのがモーツァルトのトルコ行進曲。
    客席から笑いが漏れたが

    いや、ワタシは知っている・・・
    これ、ユジャ・ワンがそのままオリジナルで弾くわけがない。

    ・・・案の定で(爆笑)

    超絶技巧にジャズ和声が入った、とんでもない曲。
    (編曲したのはアルカディ・ボロドスとユジャ・ワン)
    わ〜っはっはっはっは、これこそサーカス。

    盛大な拍手にブラボー・コール。
    さすがにこれでアンコールは終わりか、と思ったら

    また登場したユジャ・ワン
    指揮者の方をチラッと見て、良い?みたいな表情してから
    メンデルスゾーンの無言歌 (op. 67/2)
    このピアニストの体力って、どうなってるの。
    ウケたら、いつまでも弾いていたいタイプか、すごいな。

    いやもう、ここら辺で
    本日のコンサートの主役はユジャ・ワン、あなたです!
    という感じが圧倒的になってしまった。
    そのままお帰りになる観客の方もちらほら。

    ピアノを移動させて
    最後にラヴェルのダフニスとクロエ組曲2番。

    オーケストラは可もなく不可もなく・・・ってところ(おお、偉そう)
    普通に上手に演奏するけれど
    特別に光る、という個性もあまりないし
    職業的にプロフェッショナルとしての水準の演奏だなって感じ。

    ヒメノの指揮にはキレがある。
    (この間の誰かの指揮と何という違い(笑))
    くっきり、はっきりとオーケストラを率いるし
    ヘンな思い入れのあるタメがなくて
    ちょっとあっさりし過ぎ、みたいな部分はあるけれど
    とても現代的で無駄のない、すっきりした音楽を作る。

    だけど、オーケストラが、やっぱり地味。
    悪いオーケストラではないけれど
    目立って巧いソロもないし
    どこを取っても「平均値」という感じがする。

    以前、クリヴィヌとヒメノで聴いた事があるが
    やっぱりフランス風の音の軽さと
    鉄壁の技術とは行かない緩さがあったようだ。

    目立つミスをした訳ではないし
    それなりのプロの演奏にはなっていたし
    ヒメノの指揮はモダンでスッキリしているけれど

    それだけに
    ユジャ・ワンばかり目立ってしまったのは
    まぁ、この小国の(失礼)オーケストラの運命かもしれない。

    2017年1月20日の記載に
    何でこのオーケストラの名称、フランス語の記載なんだろう?と書いたが
    やっぱり今回もドイツ語名称ではなく
    フランス語の名前で登場。

    何かドイツ語に対して反感?でもあるのかしら
    ・・・とアホらしい事を考えてしまった私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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      • 2019.12.07 Saturday
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