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パウダー・ハー・フェイス 3回目

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    Kasino am Schwarzenbergplatz (Volksoper)
    2019年4月22日 20時〜22時20分

    Thomas Adès (*1971)
    Powder Her Face
    Kammeroper in zwei Akten
    Libretto von Philip Hensher

    指揮 Wolfram-Maria Märtig
    演出 Martin G. Berger
    舞台 Sarah/Katharina Karl
    衣装 Alexander Djurkov Hotter
    ビデオ Anna Hirschmann
    振付 Florian Hurtler
    ドラマツルギー Magdalena Hoisbauer

    Die Herzogin: Ursula Pfitzner
    Zimmermädchen, Vertraute, Kellnerin, Geliebte,
    Gafferin, Gesellschaftsjournalistin> Morgane Heyse
    Elektriker, Salonlöwe, Kellner, Gaffer, Lieferjunge: David Sitka
    Hotelmanager, der Herzog, Menschen im Hotel, Richter: Bart Driessen
    Statisterie: Robin Koppensteiner, Bernadette Leitner,
    Anna Barbara Banatto, Irina Mocnik, Katharina Schmirl

    Orchester der Volksoper Wien
    コンサート・ミストレス Vesna Stanković, Anne Harvey-Nagl
    第二バイオリン Ursula Greif, Natalija Isakovic
    ビオラ Aurore Nozomi Cany, Peter Sagaischek
    チェロ Roland Lindenthal
    コントラバス Gerhard Muthspiel
    クラリネット・サクソフォン Barbara Brunner, Harald Haslinger, Hadi Nabavi
    ホルン Raphael Stöffelmayr, Michael Stückler
    トランペット Lorenz Raab, Michael Schwaighofer, Daniel Neumann,
    Raphael Pouget
    トロンボーン Christian Masser, Christian Eisenhut
    パーカッション Manfred Redner, Lucal Salaun
    ハープ Gabriela Mossyrsch
    アコーデオン Ingrid Eder
    ピアノ Chie Ishimoto

    笑って下さって結構です。
    3回目ですよ、3回目。

    もっとも、この演目全部で10回あるから
    凝り性の私としては皆勤賞を狙っても良かったかも
    ・・・という感じなのだが

    別にそれは私がセッ◯スが好きとか
    女性が惜しげもなくさらす醜態が好きとか
    そういうワケではございません(たぶん)

    しかしまぁ、本当に良く出来た舞台だ。
    何回目かになるのだろうけれど
    オーケストラの音楽も
    指揮も、歌手も、全く緩む事がなくて
    ベストの状態で、素晴らしい舞台を見せてくれる。

    歌手がむちゃくちゃ張り切っている感じで
    もともとホールが小さいから音は響くのだが
    すごい音量で、力一杯歌うので
    ちょっと辟易したほどの力強さ。

    オーケストラの音楽は
    力強すぎて、少し平坦に聴こえた歌手とはまた違って
    16人で出しているとは思えないフルの音響から
    ピアニッシモの徹底的に繊細な音色まで描き出す。

    歌手の捨て身の演技も素晴らしいし
    背景のビデオも好き。
    (特に花の咲く場面のエロチックさがたまらん。
     直裁的な表現じゃなくて、ああいう奥ゆかしい?表現って好みだわ)

    加えて、場面転換での素早い衣装替え
    次から次に出てくる小道具の手配など
    小道具・大道具、衣装係やメイク・アップの係などの
    密な連携プレイがバッチリ決まっているのにも感嘆する。

    新聞評では
    やり過ぎ、みたいな事が書いてあったけれど
    3回目を見ると
    その「やり過ぎ」感が
    リアリティとパロディの見事な融合を目指しているのがわかる。

    あそこまでリアルにセッ◯スの餓えや
    堕ちていく伯爵夫人の絶望的な孤独感を描きながら
    どこかしらリアルではないパロディの世界を感じさせて
    あまり生臭くなり過ぎない。

    (今日なんか、裁判官の場面や
     歳取った伯爵夫人のインタビュー・シーンで
     結構、客席から笑いが出ていた。
     ここら辺の演出をリアルにやり過ぎてしまうと
     あの笑いは出て来ないし、シリアスになり過ぎる。)

    だから、3回見ても、全く辟易しないし、飽きない。
    この演目を何回か見る人って少ないかもしれないけれど
    アホな私は、同じ演目を何回か見て
    やっと納得したり、自分の中で消化できたりするので
    その意味では
    1回目は面白いけれど
    2回目・3回目で飽きが来たり、げっそりしたりするものと違って
    この演目が如何に見事に構築されているのかがわかる。

    アデスのドラマツルギーが素晴らしいと思ったのは
    最後のシーン。

    ホテルを追い出される惨めな老婦人が倒れる
    という場面で終わってしまっても、違和感はないのだが
    その後の短いエピローグで
    最初の場面に戻って来て(音楽も)
    今回の演出では、本当に最初の4人で絡まる場面に戻り
    そこに俳優さん4人がかぶさるという
    見事なラスト・シーンになっている。

    倒れたままの終わりだと
    どうしても、どんより暗くなって
    気分も落ち込んだままだが
    最初のシーンのフラッシュ・バックで
    とことん堕ちても不死鳥のように蘇る伯爵夫人
    (本当かどうかは知らん)
    という、原始的な生命力を感じさせるのだ。

    しかしまぁ、アデスの音楽的パロディの迫力。
    タンゴやジャズや
    1930年代・1950年代・1970年代の
    それぞれの時代のポピュラー音楽の引用も素晴らしいが
    リヒャルト・シュトラウスの引用が
    私の耳には一番目立って入ってくるのが楽しい。

    ・・・ところで、何故にリヒャルト・シュトラウスなんだろう?
    (たぶん調べたらアデス自身が何か言ってると思うのだが)

    もともとオペラは苦手なのに
    現代オペラって良いなぁ・・・
    (オペラが苦手なのはストーリーが荒唐無稽な事が多いのと
     上演時間が長いのと
     主人公がなかなか死なず、ずっと死ぬ、死ぬと
     すごい声量で力一杯歌っているのに疲れるからである)

    アリベルト・ライマンのメデアも良かったし
    アデスのテンペストはなかなかチケットが入手できず
    1回きりしか観ていないのが本当に残念。
    (ザルツブルク音楽祭も行きたかったのだが
     チケット高過ぎ+入手不可能の二重苦だった・・・
     無理しても行けば良かった(涙))

    その分、今回は3回も行けて
    本当にラッキー ♡

    24・25・27・28日と、あと4回の公演がある。
    後半戦は色々あって私は参加できないけれど
    最後まで素晴らしい公演になるよう祈りつつ
    気分良くイースター・マンディを楽しんだ私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    新聞評はいくつか読んだけれど
    その中に、指揮者はテンポを取っているだけ、みたいな書き方があったのを見て
    あのオペラでテンポ取って、歌手にキュー出しできるって
    どれだけの才能と習熟が必要か
    この記者、わかってないだろ・・・と
    ついつい思ってしまったのはワタクシです。

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      • 2019.12.07 Saturday
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