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ウィーン交響楽団 + フィリップ・ジョルダン 1回目

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    Wiener Konzerthaus Großer Saal 2019年2月15日 19時30分〜22時10分

    Wiener Symphoniker
    Wiener Singakademie
    Opernschule der Wiener Staatsoper
    メゾソプラノ(マルガレーテ)Kate Aldrich
    テノール(ファウスト)Saimir Pirgu
    バス(メフィストフェレス)Nahuel Di Pierro
    バスバリトン(ブランダー)Edwin Crossley-Mercer
    指揮 Philippe Jordan

    Hector Berlioz (1803-1869)
    La damnation de Faust
    Dramatische Legende in vier Teilen op. 24 (1846)
    Konzertante Aufführung in französischer Sprache

    かなり以前から楽しみにしていて
    明日のチケットはもともとチクルスで持っているのだが
    もう1回、今日の分もわざわざ購入していた
    ベルリオーズの「ファウストの劫罰」なのだが

    もともと、メフィストフェレス役はミヒャエル・フォレが予定されていて
    フォレがキャンセルしたのでイルデブランド・ダルカンジェロが代役になり
    しかも、そのダルカンジェロが当日直前に病気でキャンセル。
    加えて、ブランダー役のフローリアン・ベッシュも病気でキャンセル。
    35歳のブエノス・アイレス出身のバスと
    フランス出身のバスバリトン2名が
    コンツェルトハウスでのデビューとなった。

    まぁ、オペラみたいに歌手でチケット買う訳ではなく
    私は、この「ファウストの劫罰」を聴きたかったので
    どうでも良いとは言わないが(以下省略)

    この作品、1回だけナマで聴いた記憶があるので
    調べてみたら
    2013年2月22日トゥルーズ・キャピトルとソヒエフで聴いていた。
    (すご〜くおヒマな方、記事はこちらです)

    天井桟敷の超貧民席で舞台は見えないので
    今回は最初から最後までリブレットを見ていたのだが

    あ???

    ファウスト、全然、悪人じゃないじゃん。
    メフィストフェレスからマルガレーテを紹介されて
    (というより、マルガレーテの家に忍び込んで
     マルガレーテが「トゥーレの王」を歌うところを
     カーテンの裏側から聴いているという・・・(絶句))

    恐るべきストーカーのはずなのに
    マルガレーテも恋に堕ちて
    ファウストと会いたいばかりに
    ファウストからもらった睡眠薬をお母さんに飲ませていたら
    量を間違ってお母さんを殺してしまい
    (まぁ、そこらへんワケわからん。リブレットはベルリオーズ作です)

    メフィストフェレスが
    マルガレーテが殺人容疑で逮捕された
    救いたかったら、この書類にサインしろ、と言われて
    ホイホイ、サインしちゃって

    どっか〜ん、ファウストは地獄落ち。
    マルガレーテは救われて天国へ。

    ゲーテの話と全然違うじゃないか!!!😡

    しかし、ベルリオーズの音楽、恐るべし・・・
    リブレットに頭突っ込んでいると
    フランス語の詩の内容にぴったり合わせて
    見事な音楽の変容があって

    ぶっ飛びのオーケストレーションに
    とんでもない和声の移行があって
    時々、単音のメロディ・ラインは
    どう聴いたって100年後の無調だよね。

    一つ一つのシーンの情景描写が、実にリアルで
    ほとんど後期ロマン派のリヒャルト・シュトラウスの世界。

    もともとオペラではなく
    コンサート上演として考えられていて
    オペラでもあり、オラトリオでもあり
    コンサート形式で聴きながら
    音楽による描写で、聴衆の頭の中の妄想を
    最大限に掻き立てるように作られている。
    (ちょっとバッハのマタイ受難曲とかと似てる。
     そんな事を言うと、バッハのファンに殴られる可能性は大いにあるが)

    テノールのサイミール・ピルグって
    国立オペラ座のアンサンブルに居たような覚えがあって
    以前、オペラ座の何かで聴いたような気がするのだが

    こんなに甘い声の魅力的なテノールだったっけ????

    いやもう、何と言うか、うはうはうは(混乱中)
    ともかく、むちゃくちゃ声がチャーミング。

    しかも、高い声まで、自然に透き通った美声だし
    ピアニッシモで歌っても声が天井桟敷まで飛んでくる上に
    そのソット・ヴォーチェの甘さには
    ちょっと体感的にとろけそうになっちゃった。

    マルガレーテが突然惚れても、全然不自然じゃない。
    舞台見てないからわからないけれど
    あの声なら、どんな体型だろうが、私は(たぶん)惚れる。

    声のコントロールがしっかりしているので
    表現力も素晴らしい。
    倦み疲れたファウストから
    恋に堕ちてのマルガレーテとのデュエット
    最後に追い詰められて地獄行きの書類にサインする時の
    ドラマチックな表現力まで
    どのシーンを取っても魅力的で惹きつける。

    ピルグに比べると
    メフィストフェレス役のディ・ピエーロはちょっと弱い。
    (まぁ、今日明日の代役だから仕方ないというのもあるかもしれないが)
    弱いというのは
    もともとの声の質が、どちらかと言うとバリトンの声域で
    あまり低音の迫力がないのである。
    それと、表現力が今一つで
    声は美しいのだけれど、悪人のアクが全くなくて
    ただ歌っているだけで、役になっていないような印象を受ける。

    以前のトゥルーズの時のメフィストフェレスが
    かなり悪役だった印象が強く残っているのもあるんだけど。

    バスのエドウィン・クロスリー・マーサーは
    フローリアン・ベッシュの代役だが
    歌う部分はそれ程多くない(酒場の場面だけ)
    目立つ、という程ではないけれど
    メフィストフェレス役より声が低くてドスが効いている(笑)

    マルガレーテはメゾ・ソプラノなんですね。
    いや、ゲーテのグレートヒェンのイメージがソプラノなので
    (註 グレートヒェンはマルガレーテの愛称なので同じ人物である)
    マルガレーテ役が歌った時には
    暗めの低い声で、ちょっと驚いた。
    ファウストのテノールがあくまでも甘いリリック声なので
    マルガレーテがお母さんっぽく聴こえちゃって(汗)
    ドラマチックなメゾ・ソプラノだったけど。

    しかし、めちゃくちゃなストーリーだが
    音楽の面白さで聴かせてしまうし
    ともかくテノールの甘い声がたまらない・・・

    ドラマチックに最初から最後まで・・・と思ったら
    何だか一番最後のマルガレーテの天国行きのシーンが
    中途半端というか、ホントにそれ天国かよ?みたいな感じで
    最後のカタルシスがあまりなくて、不思議な終わり方(笑)

    いや、ベルリオーズって
    どこからどこまで、ぶっ飛んでいるんだか(爆笑)

    明日、もう一度、同じコンサートに行く予定で
    リブレットは時々見るくらいで何とかなりそうだから
    明日は歌手の見た目もちゃんとチェックして来よう。

    ベルリオーズはロリオもハラルドも好きだけど
    このファウストは、ともかく予習なくても
    そのまま聴いても、目一杯楽しめる演目なので好き、という
    怠け者(予習がイヤ)の私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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