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ナクソス島のアリアドネ

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    Wiener Staatsoper 2018年9月10日 19時30分〜22時

    ARIADNE AUF NAXOS
    Oper in einem Akt nebst einem Vorspiel
    Musik : Richard Strauss
    Text : Hugo von Hofmannsthal

    指揮 Patrick Lange
    演出 Sven-Eric Bechtolf
    舞台 Rolf Glittenberg
    衣装 Marianne Glittenberg
    照明 Jürgen Hoffmann

    プロローグの登場人物
    執事 Peter Matić
    音楽教師 Jochen Schmeckenbecher
    作曲家 Sophie Koch
    テノール Herbert Lippert
    兵士 Oleg Zalytskiy
    ダンス教師 Thomas Ebenstein
    カツラ職人 Won Cheol Song
    召使い Marcus Pelz
    ツェルビネッタ Hila Fahima
    プリマドンナ Adrianne Pieczonka
    ハーレキン Rafael Fingerlos
    スカラムーチョ Jinxu Xiahou
    トラファルディン Wolfgang Bankl
    ブリゲッラ Pavel Kolgatin

    オペラの登場人物
    アリアドネ Adrianna Pieczonka
    バッカス Herbert Lippert
    ナヤーデ Maria Nazarova
    ドリアーデ Svetlina Stoyanova
    エコー Olga Bezsmertna
    ツェルビネッタ Hila Fahima
    ハーレキン Rafael Fingerlos
    スカラムーチョ Jinxu Xiahou
    トラファルディン Wolfgang Bankl
    ブリゲッラ Pavel Kolgatin

    Orchester der Wiener Staatsoper

    シーズン開始になったら
    普段の私なら
    楽友協会の超貧民席にどっしり座って
    音の洪水に、心の中で歓喜の叫び声をあげながら
    溺れているところ・・・の筈なのだが

    何故か今シーズンはオペラ座のオペラで幕開けとなった(わはは)
    さして理由はないのだけれど
    というより、後で楽友協会でボストン来てるじゃん、と気がついた時には
    早々と(6月に!)アリアドネのチケットを買っていたのである。

    前置きが長いけれど
    バレエはお気に入りの席が、根性で早起きすれば
    かなりお得なお値段で入手できるのだが
    こと、オペラになると話が違ってくる・・・

    舞台が見えない席でも別に構わないのだが
    バレエで愛用の席は、音響がむちゃくちゃ悪くて
    オペラの時に、あの貧民席を買うと
    後で欲求不満の度合いが半端じゃないのは経験済み。

    たまたま、久し振りにアリアドネ観たいな〜とサイトに入った時に
    34ユーロで、舞台全部見えて、音響効果抜群そうな席があったのだ。
    (滅多に空いていない。ラッキーだった (^^)v)

    当初の予定では
    バッカスをステファン・グールド
    ツェルビネッタをダニエラ・ファリーが歌う予定だったのだが
    直前になってキャンセル情報が入り
    ヘルベルト・リッペルトとフィラ・ファヒマがジャンプ・イン。

    この演出のナクソス島のアリアドネ
    2012年にシュトゥットガルト版をザルツブルク音楽祭で観て
    その後、オペラ座で7回観てるわ・・・(あっはっはっは・・・f^_^;)
    よって、今回は8回目。オペラ座の上演回数は今日で25回目。

    演出も舞台もよく知っている・・・筈なんだけど
    実はこの演出、舞台上で見るところが多過ぎる。

    序幕で作曲家とツェルビネッタが恋仲になり
    オペラの後に舞台上で大々的にキッスして終わるのだが

    ナクソス島のアリアドネ上演の間中
    後ろの「観客席」で座っている俳優さんたちの動きが面白いのだ。

    演出上、最初のコメディ・デラルテのソネットは
    作曲家が書いた曲になっていて
    (作曲家が歌手に向かって指揮をしている)

    ツェルビネッタの歌も一部楽譜を渡して歌ってもらっているという
    オペラ・セリアとコメディの対立というよりは
    その2つが混合するというシーンをいくつか演出している。

    背景の俳優さんたち(プロローグの執事を含む)が
    後ろから歌手が登場すると驚いてひっくり返ったり

    ツェルビネッタを探している男性4人組に
    席から立って「お〜い、あっちだ、あっち、気がつかんのかいっ!」と
    方向を示したり(気がつかないので怒って座る)

    途中で召使いが飲み物を運んで来て
    美しい女性に囲まれた「ご主人」がレディに飲み物を渡して
    自分も取った後に
    執事が1杯飲み干して、ついでに2杯目も飲んでしまい
    召使いが呆れ返って戻る時に
    作曲家が「僕にも飲み物ちょうだい」とやって冷たく断られたり

    アリアドネが悲しみと嘆きを歌っている途中で
    居眠りしていたり

    ツェルビネッタの歌のエコーを(3人は後ろの席に座っている)
    最初は音楽教師が、よしよし、よくやったと後ろを振り返って褒めるのだが
    2回目になると「もう良い、うるさい、やり過ぎだ、止めろ」と怒り
    エコーがふてくされてしまったり

    ともかく本筋と全く関係のないところで
    むちゃくちゃ遊んでいる。

    だから、この演出は、舞台が見える席の方が楽しい。
    (というより、どこを観ていたら良いのか戸惑うかもしれないけれど)
    望むらくは舞台の奥まで見える席だが
    (ギャラリーだと高過ぎて完全に奥までは見えない)
    それは私のような貧民には高過ぎて手が出ない(自爆)

    さて演出についてはこの位にして
    この演目で執事と言ったら
    もうペーター・マティッチ以外に考えられないわ。
    当年81歳、まだまだお元気で声も通るし
    あの、イヤミたっぷりの鼻高々な執事のプロローグでの演技もさることながら
    オペラでの観客席での数々のコミカルな演技がたまらないです(笑)

    音楽教師役のシュメッケンベッヒャーは、何回か聴いた事があるが
    この人、本当に声量あるし
    ドイツ語がクリアで、執事との掛け合いが見事で
    (執事は語りだから、歌のドイツ語がクリアでないとヘンな事になる)
    演技は巧いし、音楽教師の役にぴったりで惚れそうになる。

    作曲家を歌ったソフィー・コッシュも何回か聴いた。
    この人も声量あって、見た目が美しく、男装の麗人という感じで
    作曲家の役にぴったり。
    惜しむらくは、ドイツ語があまりクリアじゃないんだけど
    それでも、以前よりは、ずっとドイツ語のディクテーションがはっきりして来た。
    スマートな身体で動きも軽やかなので
    若々しい新人の作曲家役に本当に合う。

    ダンス教師も割に良かったけれど
    もうちょっと愛される洒落っ気が欲しい。
    演出通りに、出入りする時にちょっと踊ったりしているんだけど
    その動きが「ダンス教師」には見えないぎこちなさで(笑)

    ツェルビネッタのファヒマはスタイル良いし美人だし
    2016年に同じくツェルビネッタを歌った時には
    ドイツ語がクリアで素晴らしい、と思ったけれど

    う〜ん、この歌手陣に入っちゃうと
    声量のなさが劇的に目立つ。

    コロラチューラだから別に驚くような声量はなくて良いんだけど
    36人のオーケストラにぼろ負けしてるし
    コメディ・デラルテの歌手と絡むと声が聴こえなくなる事がある。

    例のツェルビネッタのアリア
    2016年も下降音階のアジリタが不明確、と書いているが
    その弱点は克服されていない。
    (巧く誤魔化す技術は身についているからよしとしよう)
    音程は正確で、あれだけちゃんと歌えるというのは
    感嘆すべき事なのだろうが

    声に表情がなくて
    目一杯の感じが伝わって来て
    聴いていて、あまりに単調で疲れるんですよ。

    あ〜、すみません
    ワタクシ、ツェルビネッタはグルベローヴァで聴いていた世代ですから。

    今回の公演で、群を抜いて巧かったのは
    ピエツォンカのアリアドネ!!!!

    他の歌手のレベルから見たら(聴いたら)、一人だけ格が違うって感じ。
    最初のアリアドネのアリアからして
    全く無理していない発声で
    3人の妖精が声を目一杯張り上げていたのに対して
    余裕綽々の弱音が、オペラ座の隅々までクリアに響き渡る。

    ソプラノの声質なのに、ちゃんと低音も美しく響いて
    ドイツ語はあくまでもクリアで無理がなくて

    しかもその表現の豊かな事!!!!
    声の表情が多彩で
    絶望したアリアドネから、バッカスと出会っての変貌まで
    実にリアルに美しく歌い上げる。

    ソプラノ体型っぽくはあるんだけど(極端ではない)
    それでも舞台を動く身体の軽さは充分あるし
    プロローグの時の演技もとても巧かったし
    顔の表情も豊かで
    決して、ものすごい美人とは言えないのに
    ものすごく魅力的なアリアドネで(しかも見た目も・・・演技が巧い!)

    だいたいアリアドネのオペラ部分って
    ワーグナーのパロディっぽくて
    時々眠くなるんだけど
    今回の公演では、ピエツォンカのアリアドネがあまりに魅力的で
    眠くなるどころの騒ぎじゃなかった(何のこっちゃ?)

    リッペルトは何回もこの役を歌っていて
    確かにこのテノール、ワーグナーっぽいテノールで
    張り上げて張り上げて張り上げての連続で大変なので
    あれだけ、ちゃんと高音をあの声量で歌ってくれれば満足。
    (私が聴いた中ではヨハン・ボータがベストだった。
     ステファン・グールド、聴きたかったなぁ・・・)

    小編成オーケストラは
    ダナイローヴァとシュトイデ、ソロはシュトイデが奏でていた。
    途中でビオラのソロがあるんだけど
    これが鳥肌立つほどの美しさ・・・

    やっぱりリヒャルト・シュトラウスは
    オペラ座オーケストラは巧い。
    ちょっと鳥肌立つほどうまい。
    (バレエの時と何という違い・・・とは言いませんが←言ってるけど)

    いやしかし、ピエツォンカ、本当に素晴らしい。
    掛け値なく素晴らしい。
    アリアドネって役が、あんなに魅力的に見えるなんて・・・

    というわけで
    ゆっくりながら、やっとシーズン開始が嬉しい私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    大学は10月から始まるし
    もう歳だし、年金生活でお金ないし(苦笑)
    あまりめちゃくちゃナイト・ライフは入れないようにしているけれど
    それでもプログラム見ちゃうと後先考えずにチケット買っちゃうので
    連日連夜とは言わないけれど、それに近いものが(以下省略)

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      • 2019.11.20 Wednesday
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