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ハンブルク・バレエ 「かもめ」

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    Theater an der Wien 2018年5月8日 19時〜21時30分

    DIE MÖWE
    Ballett von John Neumeier
    frei nach dem gleichnamigen Drama von Anton Tschechow
    Musik von Dmitri Schostakowitsch, Peter I. Tschaikowski,
    Alexander Skrjabin, Evelyn Glennie

    振付・舞台・衣装 John Neumeier
    指揮 Markus Lehtinen
    ピアノ Mark Harjes
    バイオリン Wolfgang Redik
    チェロ Cäcilia Altenberger
    オーケストラ Wiener KammerOrchester

    HAMBURG BALLETT
    イリーナ・ニコラーエヴナ・アルカージナ Anna Laudare
    コンスタンチン・トレープレフ Artem Ovcharenko (als Gast)
    ピョートル・ニコラエーヴィチ・ソーリン Lloyd Riggins
    ボリス・アレクセーエヴィチ・トリゴーリン Dario Franconi
    ニーナ・ミハイロヴナ・ザレーチナヤ Alina Cojocaru (als Gast)
    エヴゲーニイ・セルゲーエヴィチ・ドールン Mathiew Rouaux
    セミョーン・セミョーノヴィチ・メドヴェージェンコ Jacopo Bellussi
    イリヤ・アファナーシエヴィチ・シャムラーエフ Creame Fuhrman
    ポリーナ・アンドレーエヴナ・シャムラーエワ Yaiza Coll
    マリヤ・イリイニチナ・シャムラーエワ Xue Lin
    ヤーコフ Eliot Worrell
    ディーマ Aljoscha Lenz
    アルカージナの崇拝者 Greta Jörgens, Leeroy Boone, Illia Zakrevskyi
    コスチャのダンサーたち Mayo Arii, Giorgia Giani, Yun-Su Park,
    Marià Huguet, Aleix Martínez, David Rodriguez, Pascal Schmidt
    レヴューのスター・ダンサー Lucia Ríos, Florian Pohl

    ウィーン劇場は古い建物で小規模で雰囲気あって好きなのだが
    なにせ建物が古くて観客席が少ないので、チケットが高い。
    多少なりとも舞台が観られる席を買うなら
    50ユーロ以上を考えておかねばならないので
    よほど好みの演目でない限りは行けない・・・のだが

    ハンブルク・バレエ団が来るなら話は別(ゲンキン)
    5月7日・8日の2日公演で
    本当は両方とも行きたかったのだが、チケットが高・・(以下省略)

    今回の上演は2002年6月16日に初演された「かもめ」

    うわああああ・・・
    悲鳴をあげているのは、ワタシがブンガクにアレルギーがあるためで
    チェーホフなんて読んだ事も舞台で見た事もない。
    (あっ、三人姉妹だけは、エトヴェシュがオペラに作曲したものを
     国立オペラ座で鑑賞したけれど、さっぱりワケがわからなかった。
     ロジェの安い席買ったら、後半はロジェに独りだったし(全員帰った))

    チェーホフの「かもめ」と言ったら
    「ワタシはかもめ」しか知らん。
    (しかも、この「ワタシはかもめ」って
     日本の何かのギャグ・マンガのギャグにしか思えない・・・)

    仕方ないので青空文庫で斜め読み。
    インターネットの時代、バンザイ。
    読んでもよくわからんが・・・

    シンプルな舞台の向こうには波打つ海。
    中央には舞台の段。
    コスチャが紙で折った白いかもめを持って座っている。

    あ〜、やると思った。
    ノイマイヤーのこの作品での読み替えは
    かもめ=自由の象徴 だけではなく(これはみんなやりそう)
    イリーナ(お母さん)がプリマ・バレリーナ(クラシック)
    愛人のトリゴーリンが、やっぱりクラシック・ダンサー
    当然ながらコスチャは、前衛(デカダンス?)の振付師。

    第一幕のデカダンス演劇場面は
    コスチャの振付による前衛バレエになっていて

    これが、これが、これが
    むちゃくちゃ凄い!!!
    素敵とかいう生易しい言葉じゃ表現できない。
    アヴァンギャルドな衣装(これまた最高!)で
    幾何学的で透明な美しさを持つバレエになっていて
    これ、この部分だけ独立した作品にしても良い。

    もちろん、イリーナとトリゴーリンは
    舞台は完璧無視で、大笑いして談笑しているので
    舞台の横で鑑賞しているドールンが
    時々、し〜〜っ!と怒っている(演劇に忠実な筋立て)

    コスチャとニーナの愛のデュエットもロマンティック。
    というか、この作品、いくつか男女のデュエットがあるんだけど
    どこをどうやったら、そういう身体のカタチに絡むの・・・
    そして、それがまた
    アクロバットなんだけどアクロバットに見えず
    きちんと意味のある表現として聴衆に迫って来るのだ。

    ニーナがあまりにキュートで
    キュートなのに、コスチャを袖にして
    トリゴーリンに媚びを売るところが
    キュートなのに、女っぽくてナマナマしくてドキドキ。

    ・・・誰だこのダンサー、とプログラムを見れば
    おおお、コジョカルさまではないか。

    後半はモスクワのダンス・レヴューから始まる。

    あ〜、良いんですか、これ???
    レヴュー・ダンスはともかくとして
    イリーナの、白鳥の衣装での
    クラシック・クラシックしたバレエも、まだ良いけれど

    トリゴーリンのターザンみたいな衣装で
    弓持ってクラシック・バレエを踊るって

    いや、この作品そのもので
    読み替えにせよ、扱っているテーマが
    クラシック・バレエ 対 前衛(モダン)バレエ
    というのはわかるけど

    この「クラシック・バレエ」って、もろにコミック。
    そりゃ、見応えありますよ?
    ハンブルク・バレエだってクラシック踊るだろうし
    白鳥の湖だって、ちゃんと踊れるし。

    だけど、このシーン、かなりの悪意を感じるぞ(妄想)
    そこまでクラシックを古臭いものとして
    極端にデフォルメしなくても良かったのに・・・(笑)

    トリゴーリンのターザン衣装に象徴される
    女から女に渡り歩く、おつむの軽いオヤジのキャラクター
    アクが強くて、損な役割なのに魅力的。
    (こういうキャラが本当にいたら殴ってやりたいが)

    ただ、ダンサーたちのクラシックでの技術と表現に
    感激すべきなのか、爆笑すべきなのか
    クラシックも好きなワタシとしては、ちょっと戸惑う。

    さて場面変わって、海辺の別荘。
    舞台は下手(しもて)の一部に穴があいて(老朽化)
    後ろの舞台の背景も、一部破れてダランと下がっている。

    マリアとセミョーンの結婚式だが
    マリアはまだコスチャに完璧にご執心。

    セミョーンの演技が、いじらしくて一途で、キュート過ぎ。
    (この役、昨日はレヴァゾフが踊った筈・・・観たかったなぁ)
    マリア、セミョーン要らなかったら、ワタシに下さい(妄想)

    ソリーンが倒れて、みんなが戻って集まって来る。

    ニーナの手紙を読むコスチャ。

    最後のシーンで、ニーナとの対話があって
    ソロの後、コスチャの自殺で幕。

    ・・・あ〜、すみません、何書いてるか
    自分でもわからなくなって来た。

    バレエなのだが、もともとが演劇なので
    演劇の部分が最も理性的に頭に入って来ちゃうのである。

    よって、マイムが多いんだけど
    でも、例のデカダンス・ダンサーたちは
    コスチャの心理の表現で、あちこちに出てくる。

    音楽の選択が、これまた渋い・・・というより
    最初からショスタコーヴィッチの交響曲15番。
    この曲が最初から最後までの統一したラインを作っている。

    他にもピアノ協奏曲とかオペレッタ組曲などを使っていて
    途中にチャイコフスキーとかスクリャービンは入るけれど
    ロシア的哀愁を帯びた、内向的な暗いショスタコーヴィッチが
    全体のトーンを決めている。

    バレエ音楽だから、あくまでもバレエの付随なので
    あれはあれで素晴らしい(音楽とダンス、ぴったり合ってたし)
    ・・・けれど
    私、ショスタコーヴィッチの交響曲15番って
    ものすごく好きな曲なので
    あそこまであっけらかんとバレエ付随音楽として
    しかもブツ切りで演奏されると、ちょっと悲しいかも・・・

    演劇的だし、内容は渋いし
    (コスチャが自殺する必然性は、私には謎)
    クラシック・バレエをバカにして・・・じゃなかった
    クラシック対モダンの問題を視覚化して
    様々な「ダンス」を
    ものすごく高い水準で、様々に見せてくれるから
    ダンス作品としても、素晴らしい。

    それにしても、ハンブルクバレエ団のダンサーって
    何故、みんな、踊りながらバッチリ演技が出来るんだろう?

    コスチャを踊ったアルテム・オフチャレンコは
    ボリショイからのゲストだが
    身体のバランス感覚、クラシックとモダンのテクニックが凄くて
    その凄さを、もう、あくまでもさりげなく
    演劇の中に組み入れてしまう。
    あまりの自然さに
    感情表現を観ている気分になってしまって
    モダンを「踊って」いる、という印象じゃなくなってしまうのは
    良いんだか、悪いんだか、私にもよくわからない。
    (だって演劇を観に来ているんじゃなくて
     バレエを観に来てるのに、何故か話の筋に夢中になっちゃうという・・・)

    ブンガク、よくわかりません。
    でも、演目は素晴らしかったし
    コスチャの死も、ニーナが戻って来ないのも
    何だかわからないけれど

    ノイマイヤーの振付・舞台・衣装と
    今回のダンサーたちも、音楽の選択も
    ばっちり楽しめた私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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      • 2019.09.15 Sunday
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