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慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラ + 大河内雅彦

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    Musikverein Großer Saal 2018年3月4日 19時30分〜21時20分

    Wagner Society Orchestra Keio University Tokyo
    指揮 Masahiko Okochi

    Peter Iljitsch Tschaikowskij (1840-1893)
     Capriccio Italien Phantasie für Orchester op. 45

    Hiroshi Ohguri (1918-1982)
     Phantasie nach Volksweisen aus Osaka

    Johannes Brahms (1833-1897)
     Quarett für Klavier, Violine, Viola und Violoncello Nr. 1 g-Moll. op. 25
      gesetzt für großes Orchester von Arnold Schönberg

    招待券もらっちゃったし
    ちょっと昔の仕事の関係もあるし
    (今は引退したから、全く関係ないのだけれど)
    悪口は書けないし
    アマチュア団体の記事は基本的に書かない事にしているのだが

    エージェントさんから
    正直な感想を、と言われたし
    (社交辞令を社交辞令に取らない人なのワタシ)

    え〜い、誰が読んでるかわかんないけど
    もし気分を害する方がいらしたら、ごめんなさい!!!

    慶應義塾大学の学生オーケストラ、ワグネル・ソサィエティーは
    4年に1回、ヨーロッパ演奏旅行をする。
    プラハ、ミュンヒェン、ウィーン、ブダペストが、いつものルート。
    プラハとミュンヒェン、ウィーンとブダペストで
    指揮者とプログラムが変わる。

    4年前か8年前は、確かマーラーの交響曲だった記憶があって
    ウィーンからマイカーにバナナ140本とか
    ミネラル・ウォーター140本とか積んで
    他の都市に持って行った記憶があるが
    あれは違うアマチュア・オーケストラだったかもしれない。

    しまった、余計な事を書いた ^^;

    私の知り合いで
    日本のアマチュア・オーケストラで活躍している天才がいるが
    日本のアマオケの方がずっと巧い、と
    コンサートの時にポロッと言う時があって

    ええええ、まさか。
    それって大袈裟に言ってるんだよね
    と思っていたけれど

    今回の慶應義塾ワグネル・ソサィエティー・オーケストラを聴いたら
    あ〜、プロオケよりアマオケの方が巧いって
    マジメに言っていたんだ、と、目から鱗が落ちた。

    オーケストラは大編成だから
    楽友協会のホールに似つかわしくない大音響が出てしまうのだが
    チャイコフスキーのイタリア奇想曲から

    うわっ
    このオーケストラ、巧い・・・

    指揮の大河内雅彦氏は、実は初聴き。
    以前は大河内マエストロが下練習をして
    他の指揮者が振っていたと思う。

    (と言うより、仕事だと、のんびりコンサート会場で
     聴衆になって聴いているなんて贅沢は出来なかったわよ(笑))

    クセのないニュートラルな音楽を作る人という印象。
    技術的にしっかりオーケストラを訓練しているので
    出てくる音楽は申し分ないが
    アクがない分、多少、音楽が単調になる時がある。

    特にこの曲、チャイコフスキーが同じメロディの繰り返しを書いていて
    楽譜に忠実に音は出てくるのだけれど
    ニュアンスが少なくて冗長に聴こえる。

    ただ、チャイコフスキーの場合
    感情ダダ漏れになってしまう可能性があるから
    ある程度のところで割り切って
    あくまでもニュートラルに演奏、というのは
    感情ズブズブのアクばっかりの演奏より良かったかもしれない。

    大栗裕の「大阪俗謡による幻想曲」が素晴らしかった。

    俗謡とは言っても、お祭りの時のリズミックなメロディ等が多用されていて
    同時に、それが現代音楽作曲技法で見事に変容されているから
    日本の音階やリズムが使われているとは言え
    ちょっとエキゾチックな香りのする現代曲と言った方が良いと思う。

    クールジャパン云々で外国にアピールするなら
    こういう曲を、もっと演奏するべきだ(極論だけど断言する!)
    もともとベルリン・フィルの演奏のために作曲された曲だし
    その意味ではヨーロッパのオーケストラにも違和感はない筈。

    パーカッションが大活躍だが
    こういうリズミックなパーカッションって
    プレイヤーは絶対に好きだと思うぞ(笑)

    後半はブラームスのピアノ四重奏曲第1番の
    シェーンベルク編曲版。

    ああああ、これ、以前も聴いた事があるけれど
    何とも不思議な味のする音楽なんだよねぇ・・・
    (↑ 実はあまり好みではない)

    前半の2曲では音量レベルが大きすぎて
    特に大栗の曲で、高音が多くて耳が痛くなりそうだったのだが

    ブラームス+シェーンベルクになったら
    音量がヨーロピアンと化した。
    楽友協会の音響に、柔らかくピッタリ嵌ったのには驚いた。

    ああ、この指揮者
    ヨーロッパで学んだ事を活かしているんだなぁ。
    音の響きに、ウィーンらしい香りがある。

    シェーンベルクの管弦手法よりも
    ブラームスのメロディ・ラインを前に出して来る。
    前半で伺えた、ニュートラルなアクのない真っ直ぐな音楽が
    ブラームスで温かく柔らかく膨らんで
    オーケストラなのに
    ビーダーマイヤー時代の、しっとりした家庭音楽に聴こえてくる。

    楽章間拍手は盛大にあったものの
    まぁ、これ、ほとんどが招待客と、一見の観光客だから
    それは仕方ないだろう。
    (でもね、ワタシのようなクラオタも来ている可能性はある(笑))

    アマチュア・オーケストラだから
    特定の曲を長期間にわたって練習できる、というのはあるけれど

    このオーケストラのメンバーの学生さんたちって
    ほとんどプロに近い技量の持ち主ばかりじゃないか。

    きっと子供の頃から演奏していて
    才能を惜しまれつつも
    あまりの頭の良さに
    音楽家にするより一流大学を出て
    一流企業に就職するなり独立するなりして
    音楽は趣味で楽しむ方が、という人ばかりだろう。

    あ〜、以前にも書いたけれど
    (ツィッターだったかもしれない)
    天は二物を与えず
    って、絶対にウソですから。

    あれはルサンチマンに満ちた誰かが自分を慰めるために言ったので
    私の周囲なんか
    二物どころか、数十物を当たり前のように持っている人が
    わんさか居る。

    というより、一つの事に秀でた人は
    実は他の事にも秀でている、というのが事実だと思う。

    弦楽器なんか、絶対に全員、子供の頃から英才教育というタイプだわ。
    ボウイングもビブラートも見事だもん。

    管楽器プレイヤーも同じタイプかなぁ。
    中学・高校で吹奏楽やオーケストラをやって
    音楽大学に行けば?と先生に言われたけれど
    成績が抜群に良いので、別の勉強をして楽器は趣味にします
    というタイプだろう。

    このオーケストラ、入るのに厳しいオーディションとかあるんだろうか。
    いや、あるだろうな、きっと。
    で、ヘタクソだと虐められるとかディスられるとか
    体育会系とかで、毎日の激しい練習に耐えなければ
    あんなに技術的に高い演奏って出来ないんじゃないか?

    ・・・ただの妄想です、妄想。

    楽器に習熟するためには
    練習時間1万時間、という基準があって
    (これは1日4時間、毎日練習して7年、と思って下さい)
    大学生って、そんなに毎日、練習の時間があるんだろうか?

    日本には、学生オーケストラ以外にも
    市民のアマチュア・オーケストラやオペラ団体が数多くあって
    みんな技術的に高い演奏をするらしいが

    忙しいサラリーマンが
    どうやって練習の時間をひねり出すんだろう???
    (私もサラリーマン時代は割に忙しかったけれど
     日本のサラリーマンの忙しさって尋常じゃないし)

    アンコールにワーグナーのローエングリン第3幕への前奏曲。
    元気で明るくて華やかで
    金管の艶が素晴らしいし
    ワーグナーらしいニュアンスも充分で聴きごたえバッチリ。

    これからの日本の未来を担う
    超一流大学の若人たちのオーケストラ。
    アマチュア・オーケストラ、油断ならんわ、と
    色々な才能のある、天から数十物をもらった若い人たちを見ながら
    幸せな気分になったコンサート。

    招待券だから褒めてるワケではございません
    と本気で言っている私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    日本の大学は卒業シーズンだろうが
    こちらの大学は明日から夏学期開始です 😅

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      • 2019.12.07 Saturday
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