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川口隆夫「大野一雄について」2回目

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    Odeon 2017年8月12日 21時30分〜23時40分

    Takao Kawaguchi
    About Kazuo Ohno

    振付 Kazuo Ohno, Tatsumi Hijikata
    ダンス Takao Kawaguchi
    ドラマツルギー Naoto Iina
    写真 Teijiro Kamiyama, Takuya Matsui
    翻訳 Naoko Nakajima

    The Portrait of Mr. O (ein Film von Chiaki Nagano von 1969)

    Admiring La Argentina (1977)
    Death and Birth, The Daily Bread, Marriage of Heaven and Earth
    zwei Tangos, Klaviermusik von Frédérik Chopin (Etüden Op. 10, Nr. 9 & 10)

    My Mother (1981)
    The Embryo’s Dream, Dreams of Love

    The Dead Sea : Viennese Waltz and Ghost (1985)
    The Gypsy Baron’s March
    The Episode in the Creation of Heaven and Earth

    8月10日に鑑賞したパーフォーマンスの2回目。
    最初のロビーで繰り広げられる
    ガラクタを多用したバタバタは
    (すみません、でもそれ以外に何と言えば良いのかわからない)
    映画「O氏の肖像」の模写なのだそうだ。

    この間はソロ・パーフォーマンスだったが
    何故か今日は女性ダンサー1名が
    ちょっとチョッカイ出したり、床に転がっていたり。

    あれはパーフォーマーからの依頼のサクラなのか
    勝手に飛び込んで勝手に絡まっていたのか
    よくわからない(けれど、まぁ、それもアリですかね(笑))

    最初が死と誕生
    その後、胎児の夢、萬人の踊り、天地創造の発端、愛の夢
    メイク・アップのシーンの後
    後ろのスクリーンに人形を操る映画が映されて5分の休憩。
    休憩後は
    日々の糧、天と地の結婚、
    タンゴ「花」、タンゴ「鳥」と続いて
    最後にショパンの曲2曲でフィナーレ。

    大野一雄なんだか川口隆夫なんだか
    誰がいつ踊っているのかわからなくなる現象については
    この間の1回目の時に書いたけれど

    日本の伝統芸術は
    師匠の技を模倣する事から始まるので
    その意味では
    意外に伝統的なアプローチなのかもしれない

    と思いつつ、鑑賞していたのだが

    だんだん、不思議な気分になってきた。
    パーフォーマーの川口隆夫に
    大野一雄が乗り移ってるような
    そこに居る人、いったい誰ですか?

    最後のタンゴあたりになると
    すごく奇妙なのだが
    時間が巻き戻って、大野一雄その人が
    舞台に立っているような感覚に囚われてしまう。

    複雑に二重に絡まったパーソナリティと
    それによる不思議なパーフォーマンスの効果はさて置いて

    大野一雄のダンスそのものを見ると
    能や歌舞伎からの影響が時々見えて面白い。

    胎児の夢の「静」と「動」の対比は
    能楽の動きを思い起こさせる。
    オリジナルは探してみたら
    三味線の音楽が入っているようだが
    (三味線奏者は舞台に立つ)
    今回は、三味線なし
    BGM は、ホール内でのホワイトノイズと
    観客の咳の混ざった音だけ。
    (「観客の咳」はテープに入っているもので
     ImPulsTanz は若い観客が多いので
     ほとんど「無駄咳」はない(笑))

    後半の「日々の糧」も同じように BGM なし
    (というよりホールの雑音の録音によるホワイト・ノイズ)
    この2つのダンスは、比較的、時間として長いので
    ますます能表現を連想してしまったのかもしれない。

    天地創造の発端というダンスは
    ピエロのような、神父さんのパロディのような
    バレエで言うならドン・キホーテのサンチョ・パンサみたい。
    流れる音楽は日本語だけどグレゴリオ聖歌のようで
    日本人でも天地創造と言うと
    キリスト教なんだろうか、とちょっと笑った。
    (イザナミとイザナギじゃなかったんだ(爆笑))

    サラリーマンのむちゃくちゃキュートな愛の夢の後
    パーフォーマーが舞台の真ん中で
    スポット照明を浴びつつ
    ドーランの白塗り、目の辺りに真っ青な色を入れて
    リップに真っ赤な色を塗って
    鏡に向かって、ものすごく楽しそうな
    満面の笑顔を見せる。

    ダンスじゃないんだけど
    この満面の笑顔が、何と魅力的な事。
    (パーフォーマーがイケメンとか言う意味ではありません)
    人間って、こんな幸せそうな表情が出来るのか、と思ってしまう。

    この笑顔は大野一雄のものなのか
    川口隆夫のものなのか

    それとも芸術に身を捧げて
    苦労を苦労とも思わずに
    多大な喜びを持って幸福を感じる
    芸術家の最も深いところにある邪気のない「喜び」なんだろうか。

    画像で投影される
    人形を使ったシーンは
    ほとんど文楽の世界。
    人形が、まるで生きているかのように
    表情や仕草で愛を語るのだ(表情ない筈なのに)
    これも、文楽、能面の伝統を踏まえての芸術だなぁ。

    日々の糧は、オレンジ色のへんな仮面を付けて
    その後、天と地の結婚はその扮装のまま
    グランド・ピアノに寄りかかったパーフォーマーの姿が
    照明によって、後ろに影絵みたいに映されるのが
    これがまた、二重性の複雑さがあって
    あまり動きがないのに、現実と影絵の狭間にすっぽり嵌ってしまう。

    その後のタンゴ(花と鳥)、ショパン(2曲)は
    ドレスを着ての踊りだが

    ・・・この表現力って圧倒的。
    身体全体、特に手の動きの表現力といったら
    手って、あんなに語るのか、と呆然としてしまう。

    オリジナルの大野一雄のビデオとか見ると
    本当はもっと深く理解出来るのかもしれないので
    あくまでも、ド・シロートの表面的な感覚でしかないけれど

    タンゴとショパンで表現された
    あの幸福感って
    観ている者にも伝わって来て
    涙が出る程、幸せな気分になってしまうって
    単純に考えても、すごい事かもしれない
    と、しみじみ思っている私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    これにて私の今年の Im Puls Tanz は終わり。
    かなり選んでパーフォーマンスに行っていたので
    見逃したものもかなりあるとは思うのだが
    過激なものも多いので、まぁ、こんなもんでしょう(笑)





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