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川口隆夫「大野一雄について」

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    Odeon 2017年8月10日 21時30分〜23時40分

    Takao Kawaguchi
    About Kazuo Ohno

    振付 Kazuo Ohno, Tatsumi Hijikata
    ダンス Takao Kawaguchi
    ドラマツルギー Naoto Iina
    写真 Teijiro Kamiyama, Takuya Matsui
    翻訳 Naoko Nakajima

    The Portrait of Mr. O (ein Film von Chiaki Nagano von 1969)

    Admiring La Argentina (1977)
    Death and Birth, The Daily Bread, Marriage of Heaven and Earth
    zwei Tangos, Klaviermusik von Frédérik Chopin (Etüden Op. 10, Nr. 9 & 10)

    My Mother (1981)
    The Embryo’s Dream, Dreams of Love

    The Dead Sea : Viennese Waltz and Ghost (1985)
    The Gypsy Baron’s March
    The Eipsode in the Creation of Heaven and Earth

    日本人で川口隆夫という名前の人はたくさん居そうだが
    今回、ImPulsTanz で
    「大野一雄について」をオーストリア初演したのは
    この人である。


    作品について、ド・シロートの私が何か書くより
    ご興味のある方は
    この作品について、詳しい情報が ここ にあるので
    どうぞご参照下さい。

    会場のオデオンのロビーには
    様々なガラクタが置いてあり
    既にダンサーがそこに居て

    ガラクタ持ったり投げたり、身体をこすり付けたり
    あっちに移動したり、こっちに這いずって来たり

    こんな事を例えば市内の公衆の面前でやって居たら
    誰かが警察を呼ぶんじゃないか。

    だって、いつナイフ持って振り回すか
    周りの人たちに襲いかかるかわからないし・・・

    ゲイジュツってマジメにこういう事が出来ちゃうし
    こちらも、ゲイジュツだから安心して観ていられる。

    多少、周りを囲んでいる人たちの方に突っ込むとしても
    何も害がないのがわかってるからね(笑)

    でも、いつもキレイなスタイルの若いお姉さんの方に
    突っ込んでいたような気がするんだけど・・・

    最後に真っ裸になって
    床のビニールやボロ布やぬいぐるみとか紐とかを
    全部、身体に纏って、あちこちを走り回り
    ホールに入ったところで、我々、観客もホール内へ。

    下手(しもて)の後ろにワードローブと姿見があり
    衣装はそこで替えて
    メークなどは舞台の真ん中で行なったりして

    後ろの壁にダンスのタイトルが
    日本語・ドイツ語・英語で映し出され
    大野一雄のダンスがコピーされる。

    ものすごく奇妙な感覚に囚われるパーフォーマンス。
    大野一雄であって大野一雄ではなく
    川口隆夫であって川口隆夫ではないという
    二重にも四重にもなった
    めまぐるしく転換するパーソナリティの入れ替わりに加えて

    鑑賞しているこちらも
    いったい、誰のダンスを観ているのか
    時々、ふっとわからなくなって
    時空をすっ飛んでしまう感覚に揺さぶられる。

    暗黒舞踏と言えば
    当時としては(註 私の高校時代である)
    よい子は見てはいけないタブーのアングラの代表的なもので
    親に言わずに、そういう「妖しげ」なものを見るというのは
    ちょっとイケナイ子になったような快感があって

    西洋の「美しいバレエ」とは違った意味で
    腰を落とした土着の異端で異様な踊りに魅了された。

    大野一雄のダンスを川口隆夫のコピーで見ると
    まるで能表現のような「静」と「動」の対比の中で
    肉体が空間を切り取るバレエとは違って
    あくまでも空間と共存した中で肉体が蠢いている感じが凄い。

    死と再生、胎児の夢、萬人の踊り、天と地の創造・・・と
    様々に衣装を取り替えて舞台は進んで行って

    リストの「愛の夢」で踊ったナンバーが
    サラリーマン的衣装で愛の告白なんだけど
    うわ、ちょっと、あまりに可愛くてキュート過ぎ。

    もちろん、あれで本気で愛を告白されたら
    いくらヘンな私でも逃げるだろうが(笑)
    おかしなサラリーマンなんだけど(しかも昭和初期時代)
    いじらしくて真っ直ぐで恥じらいがあって
    平成時代に今の日本人が忘れかけている(と思われる)
    素直な可愛さがあって、郷愁にちょっと胸がキュン。

    5分の休憩を挟んで
    ラ・アルヘンチーナ頌から
    日々の糧、天と地の結婚、ショパン、タンゴと続く。

    うわ、凄いわ、これ。
    こと舞踏に関しては
    ImPulsTanz はずっと室伏鴻を招いていたのだが
    室伏の2015年の突然の死から
    どうするんだろう、と思っていたら

    「舞踏」の直系ではないにせよ
    ここまでのパーフォーマンスを見つけて持って来たのは偉い。

    色々な意味で入れ込み構造の
    (大野一雄か川口隆夫か、時代はいつで
     誰が観て誰が拍手しているのか
     時々、本当に時代を行き来しているようで混乱する)
    見応えのあるパーフォーマンスだった。

    アングラの怪しげな雰囲気に
    頽廃を纏った生きる肉体を満喫した私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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      • 2017.10.21 Saturday
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