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ウィーン放送交響楽団 + コルネリウス・マイスター

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    Musikverein Großer Saal  2017年6月13日 19時30分〜21時30分

    ORF Radio-Symphonieorchester Wien
    指揮 Cornelius Meister
    ソプラノ Anne Schwanewilms

    Antonín Dvořák (1841-1904)
     Holoubek (Die Waldtaube) Symphonische Dichtung, op. 110
    Alban Berg (1885-1935)
     Der Wein. Konzertarie mit Orchester
    Joseph Haydn (1732-1809)
     Symphonie f-Moll, Hob. I:49 “La passione”
    Béla Bartók (1881-1945)
     Kossuth. Symphonische Dichtung, Sz 21

    すごく久し振りな気がするウィーン放送交響楽団。
    プログラムもユニークで
    ドボルザークとアルバン・ベルクにハイドンとバルトークで
    しかも比較的知られていない曲ばっかり。

    舞台が拡張されていて
    すごい数の椅子があるんだけど
    これってどの曲用なのかしら・・・と思っていたら
    ドボルザークもアルバン・ベルクもバルトークも
    大規模オーケストラだった。

    前も後ろも長い黒の衣装で出てきた
    コルネリウス・マイスターが
    おもむろにマイクを持って
    突然、客席に向かって話し出したので
    一体なに? !?(・_・;?

    あるところに女性が居ました。
    若い愛人が出来たので、夫に毒を盛って殺し
    若い愛人と結婚したのですが
    自分が殺した夫の墓にある樹に
    鳩が巣を作って
    鳩の鳴き声に責められて
    自分も自殺してしまいます。

    交響詩「野鳩」のストーリーの説明か。
    ただ、ここ楽友協会なので
    ドイツ語を理解しない観光客が多いと思うんだけど(笑)
    それに、ドイツ語をわかる人でプログラム買った人は
    プログラムに解説がある(プログラム高いので買わない人は多い)

    しかしまぁ、なんという悲惨なストーリーなんだ。
    だいたい、若い愛人が出来たのが女性で
    殺されるのが男性って・・・絶句。
    しかも、野鳩の鳴き声で良心の呵責に悩まされて
    自殺しちゃうって

    それ、全世界の男性の願望じゃないの?
    若い愛人と再婚してウハウハしている女性が
    警察にバレてヤバそうという状況でない限り
    自殺なんかしないわよ
    ・・・・というのは、まぁさておいて

    音楽的には「交響詩」だから
    埋葬行進曲から始まって
    野鳩の鳴き声のオーケストラによる描写が見事。
    心理劇的なドラマチックな要素がたっぷりなんだけど
    ドボルザークらしいメロディックな部分も楽しくて
    オーケストレーションがまた楽しい。

    この曲、バイオリンとチェロだけの部分があって
    そこにビオラが入ってくるところで
    うわああああ
    普段、ビオラなんて、あってもなくても(すみません!^^;
    とか思っていたのに
    ビオラが入るだけで、こんなに音が違うのか、と
    目からウロコの体験。

    自殺してしまった女性はさておいて
    アルバン・ベルクの演奏会用アリア「ぶどう酒」
    (とウィキには書いてあった。ぶどう酒と言うのはワインの事である(笑))
    作曲年代としてはヴォツェックの後
    ルルにかかる頃の後期の円熟した作品で

    オーケストラ編成がデカイ(笑)

    アルバン・ベルクの曲って
    無用にオーケストラ編成は大きいのに
    出て来る音響はあくまでもスリムで

    しかも音響オタクには身悶えする程に素晴らしい。
    12音技法を使ってはいるのだけれど
    ベルクのバイオリン協奏曲でもそうなんだけど
    なんか無調に聴こえて来ないというのは不思議。

    ソプラノのアンネ・シュヴァーネヴィルムスは
    楽譜を持って登場。
    指揮者のマイスターはほとんどを暗譜で振るが
    さすがにこの曲はスコアを手元に残している。

    ・・・で、ドイツ語っぽいモノが聴こえて来たのは
    手元のテキストの最初の2行だけで
    その後、全く全く「言語」っぽいモノが聴こえて来ない。

    この曲、詩としては3篇みたいなんだけど
    途中で止まらず、アタッカで続けられるというのはあるにしても
    普通だったら、どこか何かの単語さえ聞こえてくれば
    あっ、ここだ、とわかる筈なのだが・・・

    それに、指揮者のマイスター
    ソプラノにキュー出してる (O_O)
    ソプラノも必死に指揮者を見てる (¬_¬)

    そりゃ、12音技法だし、結構複雑だし
    続けて歌うわけじゃないから出だしが大変なのはわかるけれど
    見ている方としては、ドキドキしっぱなしで
    出は大丈夫か、とか、ついつい考えてしまう(余計なお世話)

    ドイツ語は全くわからないし
    (何かごにょごにょ言っているのはわかる)
    声は澄んで美しいのだが
    オーケストラの中の一つの楽器みたいな感じで
    演奏会用アリアというよりは
    全体的にソプラノ付き交響詩みたいに聴こえた。

    それよりも何よりも
    指揮者のキューとソプラノの出は
    あれで合っていたのか・・・
    (いやプロだから当然合っているに違いないけれど)
    なんかちょっと危うい感じがしてドキドキしつつ
    まぁ、でも、あれで、
    本当に出を間違えたり、途中で何かカットしたりしても
    聴いてる聴衆、誰もわからんよなぁ、とか
    失礼な事を思ってしまったのは、ごめんなさい。

    後半の1曲目はハイドンで
    これは編成が小さい(同じ大規模オーケストラだったら笑ったけど)
    ノン・ビブラートだけど
    短調を基調にしたドラマチックな曲。

    出てくる音が貴族的というか
    う〜ん、やっぱりウィーンのオーケストラだよね。
    ウィーン放送交響楽団も、しっかりとウィーンの古典はモノにしている。
    ハイドンを聴くと
    本当にこの頃って
    音楽って純粋に楽しみのためだけに消費されたんだなぁ、とわかる。
    ともかく文句なしに聴いていて楽しいのだ。

    最後はバルトークの交響詩「コシュート」
    ご存知の通り、ハプスブルクに立ち向かった
    ハンガリーの英雄を讃えた交響詩。

    オーストリアのハプスブルクを
    こてんぱんにやっつけているけど
    こういう曲、オーストリアで演奏しちゃっても良いんでしょうか?(笑)

    これは本当に大規模オーケストラ。
    舞台がほとんど見えない席だけど
    チェロだけで10本あるみたいだし
    ホルンは4本が2列で、堂々と8本ある。

    最初のトロンボーン(かな?)のコシュートのテーマの提示から始まり
    時々、バンダも使って
    さすがの大規模オーケストラの音響と立体感で
    すごくドラマチック。

    ・・・というより
    ウィーン放送交響楽団って、むちゃ優秀。
    しっかり揃ったアンサンブルで
    正確無比なのに、音に輝きがある。

    音響オタクの指揮者マイスターが
    しっかりとオーケストラをコントロールしているのもあるのだろう。
    ほんと、マイスターって良い意味で職人的。

    最初から最後まで名人の芸を満喫。
    こういうのこそ、ナマで聴いてナンボの世界。

    バルトークの曲とは言え
    リスト音楽院を卒業した22歳の時の初期作品。
    愛国心に燃えた若い情熱的な作品で
    残念ながら悲劇で終わるんだけど
    ストーリーが見えて、聴いていて面白い。
    (オーストリア国歌のおちょくりもある(笑))

    しかしまぁ、こんなマイナーな作品ばかり
    それも、あの高いレベルで
    これだけ様式の違う曲を一晩で演奏してしまうなんて
    ちょっと笑っちゃうくらい優秀なオーケストラ。

    よく知っている曲を聴くのも楽しいけれど
    知らない曲を聴くのも楽しいな、と
    思わせるコンサートに至極満足な私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。


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      • 2017.10.21 Saturday
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