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シモン・ボリバル交響楽団 + グスターボ・ドゥダメル

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    Musikverein Großer Saal 2017年3月30日 19時30分〜20時50分

    Simón Bolívar Symphony Orchestra of Venezuela
    指揮 Gustavo Dudamel
    コーラス Singverein der Gesellschaft der Musikfreunde Wien
    ソプラノ Julianna Di Giacomo
    メゾソプラノ Tamara Mumford
    テノール Joshua Guerrero
    バス Soloman Howard

    Ludwig van Beethoven (1770-1827)
     Symphonie Nr. 9 d-Moll, op. 125

    シモン・ボリバル交響楽団とドゥダメル
    ベートーベン・チクルス最終日。

    スコア持ち込んでいつもの席に座ったものの
    春眠暁を覚えずとやらで
    夕方になると眠くて眠くて仕方がない(涙)

    スコア見ながら寝込んだら
    これこそ本当のアホなので
    (しかも手元から滑ったスコアが床に落ちれば
     楽友協会ではホール全体の顰蹙を買う騒音と化す)
    最初はドゥダメルの指揮姿を拝見。

    日曜日のコンサートは
    新聞評がこぞって
    トラディショナルでおとなしくて
    (つまらん、とは書いていなかったが)
    ・・・と、かなり何だこりゃ、という感じだったのを
    オーケストラと指揮者が読んだかどうかは不明だが

    第1楽章から、そんな大きな音で始めてしまって良いんでしょうか?

    最初は静かに始まるものだ、と思い込んでいると
    かなりギョッとする。
    あの音量で、クレッシェンドにするかと思うと
    気が遠くなりそうだったのだが

    しっかりクレッシェンドで持って行って
    いやはや、初日の交響曲でのおとなしい演奏は何だったんですか?という
    すごい音量と速めのテンポで
    グイグイ押してくる。

    最初の楽章から
    ううううん、音楽って
    ある程度の大音響と速いテンポだと
    みんな生理的に乗せられてしまうんだなぁ、と実感。

    面白い事に
    短調の部分は割に平坦なのだが
    長調になると急に音楽が活き活きするのは
    オーケストラとドゥダメルの資質によるものなんだろうか。

    第2楽章はテンポに乗れば
    カッコ良く聴こえるので
    これはリズム感抜群の指揮者には楽勝でしょう。
    オーケストラもよく付いて来ていたし
    キリッと締まった小気味良い演奏になった。
    (しかもテンポ速いからあっという間に終わる)

    ところが、緩徐楽章になると
    う〜ん、丁寧に丁寧に
    ものすごく長いボーゲンで音楽を描いているのだが
    ドイツ語で言うところのプラカティーフ。

    このプラカティーフって、よく見る単語で
    まるでポスター(プラカート)のような、と言う
    まぁ、褒め言葉ではなく(ポスターが悪いとは言ってません)
    強いて日本語に訳せば
    表面的、二次元的、よく出来ているけれど大量生産的、平面的
    と言うのが、すべて混ざった感じの言葉。

    ゆっくり目のテンポで
    丁寧に歌わせてはいるのだが
    音楽が平面的で
    音が立ち上って来ないのである。

    だから聴いていて、ちょっと退屈。
    ついつい立ったまま眠りこけそうになったのはここ。

    立ったままも疲れるし
    立ったまま寝るとガクンと来るし
    いくら高校大学時代に立ったまま眠る特技を身につけたとしても
    ここで寝てどうする?!というのがあったので

    最終楽章は、持って来たスコアとにらめっこ。

    第3楽章から最終楽章にアタッカで繋げる指揮者もいるが
    ドゥダメルは各楽章ごとに、しっかり休んでいたので
    バッグからスコアを出して準備万端。

    で、この最終楽章が
    もう笑っちゃうほどに力任せの
    ほとんどヤケッパチかこれは、という音量とテンポ。
    (註 むちゃくちゃテンポが速いし、音が大きい)

    良いのかこれで。
    スコア見てると、恐ろしい数の音符が飛びまくっているのだが
    これ、本当に全員、全部弾いてる?
    (シロウトだからわかりません)

    何せテンポが速いので、どんどん進む。
    スコアも捲って捲って捲って状態で
    あれよあれよと言う間に音楽が進んでいって

    バスのソロ

    すごい声量でビックリ。
    ホールに響き渡る見事な美声の大音響のバス

    ・・・・は良いんだけど
    音程が不安定で、どんどんズレてますが(汗)

    それに楽譜見てると
    その音で歌ってないじゃん、というところがあって
    でも、今までの経験でも
    しっかり全部の音を音程外さず歌ったバスは
    いなかったような気がするが、どうなんでしょうね、あれは。

    だいたい、ベートーベンは
    これが実際に人の声で歌えるか、なんて考えてなかっただろ、たぶん。

    テノールは甘い声で声量もあって
    この人の音程は安定していて
    かなりのテクニックの持ち主。

    ソプラノが、声は伸びるんだけど
    やっぱり多少音程がフラフラしていてアセアセ。

    4重唱になると
    高音の h をものすごく甲高いフォルテで出すので
    (しかも時々ずり下がる)
    4人の歌手の怒鳴り合い状態になっている。

    ・・・でも、これはよくある事なので(わはは)

    このコーラスのソプラノも、何回か h があるんだけど
    さすが楽友協会合唱団で
    合唱団の方がソリストより音程がしっかりしてる(爆笑)

    すごい速度の、すごい音量で
    最初から最後まで
    超高速運転でぶっ飛ばした最終楽章。

    音が団子状にならずに
    かなりしっかりまとまって聴こえては来ていたが
    弦のあの音符の多さって・・・・すごいですね(感心)
    本当に全部あれを弦楽器奏者って弾いてるんだろうか(邪推)
    (まぁ、オクターブが飛ぶところなんかは
     ピアノと違ってボウで処理できるんだろうけど)

    あそこまでトゥッティの全員が力任せの
    大音響の演奏だと
    各パートが本当にちゃんと演奏しているかなんて
    ド・シロウトの私の耳にはわからないし

    ともかくすごい速さの大音響に巻き込まれて
    あれよ、あれよと言う間に終わり・・・・

    そりゃブラボー・コールが飛び交うわ。
    人間って、生理的に大音響に反応しちゃうもん。

    言ってみれば、ロックンロールというか
    ハードロックというかヘヴィメタルと言うか
    聴衆もオーケストラもコーラスも
    大音響の中で、ひたすら陶酔、という印象。

    う〜ん、ベートーベンって
    やっぱりヘヴィメタルだったんだなぁ(違うかも)

    何と言うか、洗脳されてしまうのだよ。
    楽譜見ながらひぇ〜、と思っていた
    比較的いつも冷静(ホント?)な私にしてからが
    圧倒的な音量のエネルギーにすっ飛ばされそうになったし
    これ、一歩間違えば
    集団洗脳のプロパガンダ音楽になりかねない危険性のある曲だね。

    カトリック教会も
    キリエ・イレイソンとかミサ曲を聴かせる代わりに
    このベートーベンの交響曲9番をミサで聴かせていたら
    もっと布教できたかも(すみません(汗)極論です)

    だいたい私はこの曲にあまり良い思い出がないし
    (ごめんなさい、ここで書けない職業上の理由です)
    この曲はウィーンでの演奏回数はかなり少ない。

    今まで聴いたなかで印象に残っているのは
    ティーレマンとウィーン・フィルのベートーベン・チクルスの
    やっぱり全員が火の玉となって
    浮かされたような(ついでにミスもあった)
    色々な意味でとんでもないコンサートと

    ウィーン交響楽団がコープマンと
    見事にピリオド奏法で演奏したコンツェルトハウスの
    年末のコンサートと

    ベルリン・フィルとラトルのベートーベン全曲の時の
    パリでのテロの次の日に演奏された
    これもまた
    何かに憑かれたような、まるで祈りのような演奏くらい。

    (あら、こうやって書くと、結構聴いてるのか・・・)

    これを聴くたびに
    良いか悪いかはともかくとして
    ベートーベンって、まぁすごい曲を書いたんだなぁ、と

    音楽の持つ恐ろしい力に
    ちょっと、いや、かなりコワイ思いをしてしまう私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



    ウィーンの日中の温度が突然20℃を越えたりすると
    やっぱり体調おかしくなります。
    夜は寝られないのに日中が眠くて眠くて
    (仕事したくないだけだろ、という意見もある(自爆))

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      • 2019.11.20 Wednesday
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