Wiener Konzerthaus Großer Saal 2016年1月10日 19時30分〜21時40分
“Bad Boys”
The Philharmonics
バイオリン Tibor Kováč, Sebastian Gürtler
ビオラ Thilo Fechner
チェロ Stephan Koncz
コントラバス Ödön Rácz
ピアノ Christoph Traxler
来日公演もよくしている
ご存知、ザ・フィルハーモニクスのコンサート。
今まで行くチャンスもなかったし
実はあんまり興味なかったのだが
昨年のいつだか
来日公演前のコンサートに行って
推薦文を、という話があって
ワタクシ、こういうブログをやってまして
・・・と正直に書いたら
即、お断りの返事が来たという(爆笑)
で、ますます行くものか、と思っていたのだが
あのモーツァルトしか絶賛しないモドキが
誰かとザ・フィルハーモニクスのコンサートに行ったらしく
手放しで誉めていたので
んじゃ、一度行ってみようか、とチケットを買ったは良いが
ぎゃっ、その前に一つアポイントメントが入っていたのを忘れていた(汗)
アポを早々に切り上げて地下鉄飛び乗って
走って走って・・・間に合いました。
さて、このグループをご存知の方は
メンバーを見て、あれ?と思われただろうが
そうなんです、プログラムには
クラリネットの Daniel Ottensamer が入っていたのに
急病とかで突然のキャンセル。
よってプログラムも大幅変更になったので
曲目をそのままここに写して書く事ができない。
最初はオペレッタ「こうもり」の序曲。
あら、こんなオーケストラ曲を
バイオリン2本、ビオラとチェロとコントラバスとピアノで
ちゃんと聴かせる曲になってるじゃん
と思ったら
あれあれあれ???
途中でポピュラーな曲が(第三の男とか)
微かにちょっと入って
それでも、そのまま続いていく、こうもり序曲。
おいおいおい
このグループってイグデスマンみたいな
ジョーク音楽グループだったの???
客席で周囲の人にわからないよう
声を出さずに笑い転げていたのはワタクシです。
今日のコンサートのテーマが
Bad Boys だったので
プレイヤーたちが、チョイ悪中年という意味かと思っていたら
取り上げる曲が
ちょい悪連中をテーマにした曲と言う事で
こうもり序曲も
カサノヴァ風アイゼンシュタインにしてみました、という事らしい(笑)
悪い動物と言われる狐をテーマにした
Leo Weiner の Fuchstanz (Divertimento Nr. 1 op. 20 (1923))
ビゼーのカルメンからドン・ホセ
いやしかし、何だこのグループ
むちゃくちゃ巧いじゃん。
(いやそれ当たり前だから)
室内楽というのは恐ろしいもので
各プレイヤーの実力がモロに出るし
ものすごく巧い音楽家だって
時々はえ?という場合もあって
室内楽を聴くと、ちょっとドキドキするのだが
このグループ、音楽的な隙が全くない。
しかもオーケストラ曲を演奏しても
オーケストラに負けない色彩感と多様性を出していて
いや、すみません、ちょっとビックリ。
後半はチャイコフスキーのロシア風序曲のパスティッチオの後
プロコフィエフのロメオとジュリア
は? ロメオとジュリアって
あの大編成オーケストラのあの曲だよね?
と思ったら
本当にちゃんとジュリアのテーマから、マスク行進から
ティボルトの死まで
室内楽とは思えない音楽で
しかも何かこれ、オーケストラより楽しいかも、とまで思わせて
ちょっと、あのあのあの、何なんだこのグループは。
その後はまた曲目変更で
第二バイオリンのセバスティアン・ギュルトラーが
ウィーン風民謡を歌った。
ちょっと待て、このセバスティアン・ギュルトラーの
ウィーン民謡、どこかで聴いた事がある。
イグデスマンと一緒に舞台に立った事があるので
その時に聴いたのかもしれないけれど
お父さんが僕にバイオリンを与えて
という、何とも甘く、懐かしく、ウィーンっぽい
モロなウィーン訛りの語りの入った曲も、記憶にあって
あの時も確か、うおおおおお、スゴイ!と感激していたのだった。
リムスキー・コルサコフの「蜂の飛行」は
コントラバスが超絶的な演奏を聴かせてくれた上に
最後は床のゴキブリを踏みつけるシーンまであって
いや爆笑モノでした。
最後に、悪い男の代表
ドラキュラをテーマにしたエネスキュの曲が
またこれ楽しくて、いや、ちょっと参りました。
だってザ・フィルハーモニクスの
日本公演の推薦文(マジメなもの)を読んでいると
クラシックの枠を外れて
情熱的に完璧に演奏される云々
というのがほとんどで
まさか音楽のジョークだとは思いませんでしたわ、ワタシ。
クラシックの枠から外れて、どころか
この人たち、クラシックのマジメなところを
確信犯的におちょくってるじゃないの。
で、これだけおちょくった曲を
しかもあの水準の演奏で
完璧に演奏してしまう、というところがまたチャーミング ♡
いや、すみません
正に私の好みのツボにバッチリ入っちゃいました。
残念ながら司会をしていたバイオリニストの
Tibor Kováč は、別の室内楽グループを作ったとかで
このザ・フィルハーモニクスからは出て行くというアナウンスがあったけれど
次のコンサートのチケット発売日を
しっかりカレンダーに書き込んだ私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
感想記遅れてごめんなさい。
このコンサートの後、2人でワイン2本飲み尽くして
ちょっとぶっ倒れました。
(註 二日酔いでも出勤はするサラリーウーマン。
午前中は仕事になっていなかったような気はするが(自爆))
“Bad Boys”
The Philharmonics
バイオリン Tibor Kováč, Sebastian Gürtler
ビオラ Thilo Fechner
チェロ Stephan Koncz
コントラバス Ödön Rácz
ピアノ Christoph Traxler
来日公演もよくしている
ご存知、ザ・フィルハーモニクスのコンサート。
今まで行くチャンスもなかったし
実はあんまり興味なかったのだが
昨年のいつだか
来日公演前のコンサートに行って
推薦文を、という話があって
ワタクシ、こういうブログをやってまして
・・・と正直に書いたら
即、お断りの返事が来たという(爆笑)
で、ますます行くものか、と思っていたのだが
あのモーツァルトしか絶賛しないモドキが
誰かとザ・フィルハーモニクスのコンサートに行ったらしく
手放しで誉めていたので
んじゃ、一度行ってみようか、とチケットを買ったは良いが
ぎゃっ、その前に一つアポイントメントが入っていたのを忘れていた(汗)
アポを早々に切り上げて地下鉄飛び乗って
走って走って・・・間に合いました。
さて、このグループをご存知の方は
メンバーを見て、あれ?と思われただろうが
そうなんです、プログラムには
クラリネットの Daniel Ottensamer が入っていたのに
急病とかで突然のキャンセル。
よってプログラムも大幅変更になったので
曲目をそのままここに写して書く事ができない。
最初はオペレッタ「こうもり」の序曲。
あら、こんなオーケストラ曲を
バイオリン2本、ビオラとチェロとコントラバスとピアノで
ちゃんと聴かせる曲になってるじゃん
と思ったら
あれあれあれ???
途中でポピュラーな曲が(第三の男とか)
微かにちょっと入って
それでも、そのまま続いていく、こうもり序曲。
おいおいおい
このグループってイグデスマンみたいな
ジョーク音楽グループだったの???
客席で周囲の人にわからないよう
声を出さずに笑い転げていたのはワタクシです。
今日のコンサートのテーマが
Bad Boys だったので
プレイヤーたちが、チョイ悪中年という意味かと思っていたら
取り上げる曲が
ちょい悪連中をテーマにした曲と言う事で
こうもり序曲も
カサノヴァ風アイゼンシュタインにしてみました、という事らしい(笑)
悪い動物と言われる狐をテーマにした
Leo Weiner の Fuchstanz (Divertimento Nr. 1 op. 20 (1923))
ビゼーのカルメンからドン・ホセ
いやしかし、何だこのグループ
むちゃくちゃ巧いじゃん。
(いやそれ当たり前だから)
室内楽というのは恐ろしいもので
各プレイヤーの実力がモロに出るし
ものすごく巧い音楽家だって
時々はえ?という場合もあって
室内楽を聴くと、ちょっとドキドキするのだが
このグループ、音楽的な隙が全くない。
しかもオーケストラ曲を演奏しても
オーケストラに負けない色彩感と多様性を出していて
いや、すみません、ちょっとビックリ。
後半はチャイコフスキーのロシア風序曲のパスティッチオの後
プロコフィエフのロメオとジュリア
は? ロメオとジュリアって
あの大編成オーケストラのあの曲だよね?
と思ったら
本当にちゃんとジュリアのテーマから、マスク行進から
ティボルトの死まで
室内楽とは思えない音楽で
しかも何かこれ、オーケストラより楽しいかも、とまで思わせて
ちょっと、あのあのあの、何なんだこのグループは。
その後はまた曲目変更で
第二バイオリンのセバスティアン・ギュルトラーが
ウィーン風民謡を歌った。
ちょっと待て、このセバスティアン・ギュルトラーの
ウィーン民謡、どこかで聴いた事がある。
イグデスマンと一緒に舞台に立った事があるので
その時に聴いたのかもしれないけれど
お父さんが僕にバイオリンを与えて
という、何とも甘く、懐かしく、ウィーンっぽい
モロなウィーン訛りの語りの入った曲も、記憶にあって
あの時も確か、うおおおおお、スゴイ!と感激していたのだった。
リムスキー・コルサコフの「蜂の飛行」は
コントラバスが超絶的な演奏を聴かせてくれた上に
最後は床のゴキブリを踏みつけるシーンまであって
いや爆笑モノでした。
最後に、悪い男の代表
ドラキュラをテーマにしたエネスキュの曲が
またこれ楽しくて、いや、ちょっと参りました。
だってザ・フィルハーモニクスの
日本公演の推薦文(マジメなもの)を読んでいると
クラシックの枠を外れて
情熱的に完璧に演奏される云々
というのがほとんどで
まさか音楽のジョークだとは思いませんでしたわ、ワタシ。
クラシックの枠から外れて、どころか
この人たち、クラシックのマジメなところを
確信犯的におちょくってるじゃないの。
で、これだけおちょくった曲を
しかもあの水準の演奏で
完璧に演奏してしまう、というところがまたチャーミング ♡
いや、すみません
正に私の好みのツボにバッチリ入っちゃいました。
残念ながら司会をしていたバイオリニストの
Tibor Kováč は、別の室内楽グループを作ったとかで
このザ・フィルハーモニクスからは出て行くというアナウンスがあったけれど
次のコンサートのチケット発売日を
しっかりカレンダーに書き込んだ私に
どうぞ1クリックをお恵み下さい。
感想記遅れてごめんなさい。
このコンサートの後、2人でワイン2本飲み尽くして
ちょっとぶっ倒れました。
(註 二日酔いでも出勤はするサラリーウーマン。
午前中は仕事になっていなかったような気はするが(自爆))