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美術史美術館 ティツィアーノ

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    Kunsthistorisches Museum 2016年8月18日 18時30分〜19時40分

    読者の皆さま、ごめんなさい。
    音楽じゃないんです・・・(冷汗)

    ウィーンが世界に誇る美術史美術館は
    木曜日は夜の9時まで開館。

    しかもその上
    18時30分からテーマを決めた特別ガイディングがある。
    更に、何とこの特別ガイディングは無料なのである(これ重要)
    (註 入場料はかかります)

    18時30分って、会社が18時までは勤務時間だから
    かなり微妙な時間なのだが
    今日はどうしてもこのガイディングに参加したくて
    同僚に
    ごめん!!!少し早く出ても良い?と聞き
    17時55分に会社から飛び出て
    (たった5分かよ、とか言う方はサラリーマン生活を知らないだろう(涙))
    実に久し振りに美術史美術館へ。

    この美術史美術館、入場料は15ユーロだが
    実は年間パスというのがあって
    これが、たったの34ユーロ。
    (19歳から25歳までは更に割引が有効で19ユーロ!)

    しかも年間パスは
    美術史美術館本館、新王宮、宝物殿、馬車コレクション
    演劇博物館とインスブルック郊外のアンブラス城まで入れるのだ。
    (更に友人を連れていくと、友人含めて14ヶ月有効という利点もある)

    宣伝してしまったが
    実は私はこれは持っていない(すみません)

    一応、なんちゃってだが、ガイド資格があるので
    ライセンス持って見せれば
    オーストリアのほとんどの美術館や博物館はフリーパス。
    (ただし商工会議所登録費用が年間130ユーロくらいかかるけど(笑))

    さて、本日はティツィアーノのガイディング。
    ガイドさんがマイクを持って
    我々参加者(50名以上いた)はイアフォン・ガイドでゾロゾロと入場。

    ひえええええええっ(冷汗)
    美術史美術館って、よく絵の場所を変更するので
    記憶にある絵の場所と全く違うところに
    全く違う絵があって・・・ 焦るよ、これは。
    一度、またちゃんと行って、メモしておかないとヤバイわ、これ。

    ティツィアーノの初期作品、ジプシーのマドンナのルームには
    何故かベリーニが一つ掛かっていて
    ティツィアーノの絵画に対向するように
    ジョルジョーネがある。
    (両方ともベリーニの弟子。ジョルジョーネは若くして死んだ)

    ベネチア派の絵画の特徴として
    輝くような色があるが
    当時(16世紀)ベネチアは
    唯一、絵の具屋さんで色を購入できる都市だったそうだ。
    (オレンジ色=金色は猛毒だったんだって(笑))

    同時に貿易港として栄えたベネチアは
    東西の文化の交わる都市でもあった。

    ジプシーのマドンナという題名は
    これがコレクションに入った19世紀に
    マドンナの髪が黒かった事で名付けられたと言う。

    ベネチア派が、ロマンティックな景色を重要視したのは
    ベネチアには海以外に景色っぽいものが存在しなかったから、と聞いて
    ついつい笑ってしまった。
    まぁ、確かにそうだよね。
    人間、ないものに憧れるし
    当時は今のように気楽に長距離の旅行も出来なかった事だし。

    ティツィアーノのベネチア絵画の美人画は
    もちろんモデルは娼婦が多かったようで
    刺青の有名なヴィオランテもあるけれど
    ガイドさんはルクレチアの絵画の説明に重点を置いた。

    ルクレチアの衣装の表現と共に
    後ろの暗いところに居るのは
    間男ではなくて、自殺を見守る夫だったそうだ。
    ううう、そうなのか、そう言われればそうだよね。
    (というか、自分の妻の自殺を止めなくて良いのか?)

    すぐに別のルームに移動して
    そこにあったのは、イザベラ・デステの肖像画。
    (これ以前はクンストカマーにあった・・・汗)

    イザベラ・デステは美術関係のパトロンとして有名で
    肖像画もあちこちに依頼して描かせたようだが
    この肖像画を依頼したのは、60歳頃だそうで
    でも、画家は以前の肖像画などを参照して
    見た目の顔は・・・どう見ても10代(爆笑)

    当時の流行の先端を行くモード発信の女性だったので
    娼婦の肖像画の薄い衣装とは全く違う豪華絢爛な衣装を纏い
    頭にはトルコ風の帽子(これがイザベラのせいで大流行したらしい)

    ガイディングはその後
    フェリペの依頼によるポエジアに移る。

    神話のネタによるアルテミスとカリストの絵画。
    本来なら主人公のアルテミスが左下に小さく描かれていて
    アルテミスが中心に
    もちろんハダカでカリストを指差しながら怒っている(たぶん)
    カリストはよく見れば妊娠している。

    ・・・でアルテミスが多産をもたらす出産の守護神って
    よくわからんが
    (だってカリストって、アルテミスの怒りを買って
     熊に変身させられて、その後、ゼウスによっておおぐま座になったんだよね)

    いやしかし、ゼウスもアルテミスに化して近寄って
    カリストは知らずにやられちゃっただけなのに
    ゼウスの娘と妻の怒りをかって熊に変身させられてしまうなんて
    人生、不公平ですね、うん(勝手に怒ってるワタシ)

    貞潔の女神アルテミスがハダカで登場する絵画は
    それほど多いわけではないらしい。
    こういう女性ほど脱がしてみたく(以下省略)

    同じポエジアのダナエ(反対側の壁にある)は面白かった。
    ゼウスが金の雨になって降り注いだ、という話だが
    ティツィアーノの絵では、雨ではなくて
    本当に「金」(この場合はカネ、とお読み下さい)になってる(笑)

    金貨が山ほど降ってくるのを
    年老いた侍女が、うわ〜カネだカネだ、と大喜びで
    お皿に受け止めている横で

    ダナエが色っぽく恍惚の表情で見ているのは
    その上にある雲・・・・と思ったら

    雲の中にゼウスの顔があるじゃん!!!

    いやこれ、写真とかで絵を見ると割にしっかり見えるのだが
    本物の絵を見る限り
    ゼウスの顔は、じっくり探さないとわかりません!!!

    ポエジー2点の間に
    世界で初の職業肖像画と言われている
    ヤコポ・ストラーダの肖像画やエッケ・ホモの話。

    エッケ・ホモだが
    ベネチアの司教が赤い服で描かれているが
    これが帽子を被っていないのは
    当時、司教が帽子を取るのは
    自分より偉い身分の人の前だけだったという理由で
    イエス・キリストの前なので帽子を被っていないのだそうだ。

    まぁ、この絵画、トルコ人とか出て来るし
    更にはハプスブルク家の紋章まで登場する上
    階段のところにある布?にはティツィアーノのサインが
    堂々と入ってるしね。

    ティツィアーノは90歳近くまで生きたので
    作品数も多く
    人気のある作品に関しては
    ティツィアーノ工房で同じような絵が何枚も描かれたらしいが

    晩年の作品のニンフと羊飼いは
    色が暗くて、タッチが粗くて
    それまでの輝くような色がなくて、ちょっと驚くが

    ガイドさんの説明では
    当時はこういう色ではなかったような話もあって

    ティツィアーノの晩年のタッチが「粗く」見えるのは
    どうも、ティツィアーノ自身の視力が衰えていたのではないか
    という説もあるらしい。

    後ろの景色にある樹は、2本に見えるのだが
    よく見れば、1本で、それに何か動物が伸びて立ってる。

    美術史美術館のティツィアーノのコレクションは
    25点あるそうで、かなり大きなコレクションと言えるらしい。

    1時間ちょっとだが、充実したガイディングで
    話は面白いし、時代背景の説明もあって
    久し振りに堪能しました ♡

    このガイディング、ガイド学校に通っている人もよく来るので
    数人が必死にノートにメモしていた。
    本来は私もメモすべきなのだろうけれど
    この美術館をガイディングする時には
    ティツィアーノだけで1時間というワケにはいかないから(笑)

    あ、そう言えば、久し振りに
    ティツィアーノのブラボーが掛けられていて
    (1年ちょっと前は掛けられていなかった)
    実は何だかこのブラボーの謎めいた雰囲気が好きな私は
    おおお、やった ♡

    来週もベネチア絵画なのだが
    残念ながら会社のパーティで参加できないのが
    ちょっと残念な気分になっている私に
    どうぞ1クリックをお恵み下さい。



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